真庭市の滞納整理対策について 平成 24 年 10 月 12 日真庭市滞納整理対策本部
目 次 主旨 1 1. 債権管理条例の制定 1 ( 1 ) 市債権管理条例 ( 案 ) 1 2. 徴収一元化 組織化について 2 (1) 一元化の効果 2 (2) 一元化組織のあり方 2 (3) 対象とする債権の範囲 2 (4) 対象とする事務の範囲 2 (5) 個人情報保護対策 3 (6) 一元化システムの要件定義 3 3. 滞納者への生活相談体制づくりについて 4 (1) 体制整備方針 4 (2) 具体的な取り組みの例示 4 (3) 実施スケジュール 4 4. 行政サービスの制限について 5 (1) 実施目的 5 (2) 制限対象となる行政サービス 5 (3) 市債権の範囲 6 (4) サービス制限の対象者 6 (5) 行政サービス制限の具体的な方法 6 (6) 実施スケジュール 6 (7) 行政サービス制限条例 ( 案 ) 6
主旨 真庭市においては 平成 20 年 11 月に副市長を本部長とする 真庭市市税等滞納整理対策本部 を設置し 市税等の滞納整理を全庁的に推進している しかし 収入未済額は平成 19 年度の約 8.5 億円から平成 22 年度決算で約 10.7 億円と 年々累積額が増加しており 一層の滞納予防や徴収強化に向けた取り組みを着実に進める必要がある さらに これらの未収金は根拠法令ごとに様々な事務処理 対応が求められるため 各種使用料等も含めた市債権の適切な管理を行い 各部署との連携による効果的な滞納の予防や債権回収に向けた取組みを着実に進めていく必要がある 今回 真庭市市税等滞納整理対策基本方針 ( 平成 23 年度改定 ) の5つの具体的取組方針の達成および次年度以降の滞納整理対策強化に向けた具体的な作業に着手するため 特に市債権管理のあり方を中心に様々な課題とその対応策を検討し 真庭市の滞納整理対策について 今後の具体的な取組方針を以下のとおり決定した 1. 債権管理条例の制定 市の債権には 公法上の原因 ( 処分 ) に基づき発生する債権 ( 公債権 ) と私法上の原因 ( 契約等 ) に基づき発生する債権 ( 私債権 ) の2 種類があり かつ 公債権の中にも地方税の滞納処分の例により強制徴収できるものとできないものがある このように 公債権と私債権により対応方法が異なり これらの債権類型に応じた債権管理が求められるが その法的根拠等は地方自治法 同法施行令 民法等に個別に規定されており 統一的な指針が存在しないため 各債権管理課が独自の基準で行っているのが現状である このため 債権管理について統一的な基準を整備し 徴収不能になった債権については不納欠損処分 を進めるなど債権管理の適正化を図るため 債権管理条例 ( 案 ) の制定を検討した (1) 市債権管理条例 ( 案 ) 市が有する債権 ( 金銭の給付を目的とする権利 ) に関する事務を規定し 債権管理の適正化 強制執行手続き 時効債権の取扱等を明確にし 公正かつ円滑な行財政運営に資することを目的とする - 1 -
2. 徴収一元化 組織化について 現在 市税等の滞納者に対しては それぞれの債権管理課で滞納債権の管理 処分 整理等に係る事務を行っているが 市税の徴収を担当する徴税課以外の債権管理課は 通常業務に追われているのが現状であり 滞納処分を専門的に行えるスタッフの配置および育成は困難な状況である このため 使用料等も含めた市債権を一括して徴収できるよう 行政組織として明確に位置付けられた一元化組織の立ち上げを検討した (1) 一元化の効果 1 滞納者の情報を一元化することにより 滞納者への窓口が一本化できる 2 催告や調査 強制執行などの業務重複を回避できる 3 債権回収専門組織の設置をアピールすることにより 滞納債権の自主納付を促進する効果が期待できる 4 滞納者にとっては 複数の債権管理課からの催告に対応する必要がなくなるとともに 計画的に納付できる可能性が高まる (2) 一元化組織のあり方市が有する全債権の収納率向上を目指すため 税金その他使用料等を一括して徴収できるよう 条例上明確に位置付けられた組織とする 具体的には 真庭市事務分掌条例の規定により 滞納整理に関すること を所管する市民環境部に設置することとし 現在の 徴税課 を市債権の滞納整理を一元的に担う 債権回収対策課 ( 仮称 ) に改組することが適当である なお 徴収一元化による事務量増に対応するため 職員加配が必要である (3) 対象とする債権の範囲以下の債権について 各債権管理課による検討を行った結果 当面以下に掲げられた債権について一元化組織で対応することとする 公債権 市税 国民健康保険税 後期高齢者医療保険料 介護保険料保育園保育料 農業共済掛金 上記以外の債権についても移行可能となった時点で検討し 移行を進める 今回 移行できなかった債権については 各債権管理課が債権管理条例に基づき適正に管理を行う (4) 対象とする事務の範囲各債権管理課において実施している事務について検討を行った結果 当面以下に掲げられた事務について一元化組織で対応することとする - 2 -
賦課 納入通知 督促が適正 適法に実施され 滞納繰越となった債権の管理 処分 整理等に係る事務について対応する ただし 市税 国民健康保険税は 滞納処分が可能な債権から対応する 現在 債権管理課で実施している滞納債権の管理 処分 整理等に係る事務の内 1 台帳管理滞納者の情報 ( 滞納額 期間 徴収額等 ) の記録 2 訪問徴収 3 催告書送付 4 滞納処分など 訪問徴収は 各債権管理課と一緒に対応する また その他に実施すべき事務が発生した時点で検討し対応することとする (5) 個人情報保護対策滞納者の情報を集積 ( 滞納者の名寄 システム化等 ) するにあたって 真庭市情報公開 個人情報保護制度運営審議会への諮問等 個人情報保護に関する手続きを実施する 一元化システムの利用に関しては 一元化組織と各債権管理課のアクセス権限を明確にし 業務に必要な権限のみを付与する (6) 一元化システムの要件定義徴収業務を円滑に遂行するためには 滞納債権を適正に管理するとともに 収納情報を即時に把握することができ 各種帳票類の作成の容易性が確保される必要がある このため 以下の機能を有した滞納管理システムの導入または 現行の情報公社システムの機能強化を推進する 1 滞納債権の適正管理 ( 時効管理 名寄せ処理等 ) 2 収納情報の即時把握 ( 名寄せ処理 折衝情報等 ) 3 各種帳票類の作成 ( 催告書 管理帳票等 ) - 3 -
3. 滞納者への生活相談体制づくりについて 市債権の滞納者には 納付意欲の喚起に資するよう 納付者へのきめ細やかな情報提供や生活相談を実施する必要がある 特に 公金以外の債務を抱えている案件に対応するために 市民相談窓口を中心とした多重債務相談の取り組みなど 健全な家計を取り戻すことにより生活再建を図る体制作りを目標に 当市においても対応可能な相談体制を検討した (1) 体制整備方針福祉 社会保障 生活支援担当課との連携および情報共有が重要となるため 生活相談窓口にワンストップ機能を持たせ 各課が連携して対応する体制が望ましい さらに 弁護士等の法律家の協力 支援を体制に組み込むことにより 総合的な債務整理促進と生活再建支援を実施している自治体もあり 当市においても検討する必要がある (2) 具体的な取り組みの例示 1 福祉関連のメニュー 手続きをまとめた対応マニュアルを作成する 2 滞納金徴収時に 生活状況に留意しつつ必要であれば 市民相談窓口を紹介する 3 市民が相談した場合 家計収支や生活状況などの事情を聴取し 借金が確認できた場合は 法律家を紹介し借金問題を解決しながら 行政サービスを活用して生活再建を目指していく 4 生活再建の目処などについて 市民相談窓口等から担当課に情報提供をし 徴収業務に活用するほか 執行停止および減免などの措置が必要かどうかの判断をする 5 過払金が回収できた場合 受任した法律家を通じて 滞納している税金や使用料等の納付書を渡して納付してもらう (3) 実施スケジュール平成 25 年中に体制整備およびマニュアル作成を進め 平成 26 年度からの運用開始を目標とする - 4 -
4. 行政サービスの制限について 市債権の滞納予防と公平性確保に対する市の姿勢を広く周知 PRするため 納付意思の確認できない悪質と認められる滞納者に対する行政サービスの制限を視野に 法令上制限可能な行政サービスの洗い出し 必要な条例等の制定を検討した (1) 実施目的市債権の滞納者等に対し 納付を促進し滞納を防止するため 制限措置を講ずることにより 市債権徴収に対する市民の信頼および負担の公平性を確保することを目的とする (2) 制限対象となる行政サービス不特定多数の個人または 法人 ( 市において滞納状況等を把握できるものに限る ) を対象とした行政サービスで 次の要件に該当するものを除いたものの中から サービス実施担当課の意見を聞いて制限対象とする行政サービスを決定する < サービス制限の対象から除外する要件 > 1 福祉 医療 公衆衛生等に係るもののうち 市民生活に重大な影響があると認められるもの 2 生命 身体および財産の安心安全にかかわる緊急性を有するもの 3 国 県等の事業で 市の裁量権に制限があるもの 4その他サービス制限することが適当でないと市長が認めるもの 参考 法令による許認可等のうち その要件に行政庁の裁量の余地のあるものについては 行政サービスの停止の対象にし得るものと考えられ このことは 市条例による許認可についても同様である 税等の滞納を理由として許認可等を行わないことができるかについては 一般に法令等による許認可等のうち 法令に規定する ( 許認可等の ) 要件に行政庁の判断が束縛される 覊束行為 に属する許認可等については 行政サービスの停止の対象とすることはできない 覊束行為 = 法律によって行政行為の要件が一義的に定められ 行政機関には裁量の余地が認められない行為類型 裁量行為 = 法律ではアウトラインが定められるにとどまり 具体的な事例ごとに行政機関の判断によって最適な行動を選択できる行為類型 裁量行為には法規裁量と自由裁量がある 自由裁量に関しては 行政庁の自由な判断が認められる 法規裁量は最終判断の権限は裁判所に委ねられる なお 具体的な行政サービスについては 関係規則 規程等を参考に検討 確定することとする - 5 -
(3) 市債権の範囲以下の債権について サービス実施担当課による検討を行い 対象債権を決定し 行政サービス制限条例 ( 仮称 ) に明示することとする 公債権 市税 国民健康保険税 後期高齢者医療保険料 介護保険料保育園保育料 農業共済掛金 下水道事業受益者負担金 下水道使用料等 私債権 住宅新築資金貸付金 高齢者住宅整備資金貸付金 市営住宅等使用料水道使用料 配湯使用料 奨学資金貸付金等 (4) サービス制限の対象者市債権の滞納があり 納付督励等を行ったにもかかわらず納付や分納誓約等に応じないなど 誠意を有しない者 ( 特定滞納者等 ) を対象とする (5) 行政サービス制限の具体的な方法 1 制限対象行政サービスの利用申請時等において 市債権の納付状況を債権管理課に照会することについての同意を利用申請者から得る ( 補助金交付申請書等に 照会同意 を交付条件として記載する また 制限対象行政サービスの利用申請書等には 市債権滞納の有無照会欄を追加する ) 2 対象行政サービスの担当課が債権管理課へ滞納の有無を照会する 3 申請者に市債権の滞納があることが判明した場合 当該対象行政サービスの利用が制限される旨を申請者に通知するとともに 債権管理課が納付交渉を行う 4 完納が確認された場合には サービス制限を解除する ( 分納制約等により確実な納付が見込まれるなど 特に誠意を有すると認められるときも サービス制限を解除する ) (6) 実施スケジュール平成 25 年度中に制限対象サービス等を検討 確定し条例制定 平成 26 年度からの制度適用を目標とする (7) 行政サービス制限条例 ( 案 ) 市税等の滞納者等に対し 納税を促進し滞納を防止するため 行政サービス等の制限措置を講ずることにより 市税等徴収に対する市民の信頼および税負担の公平性を確保することを目的とする - 6 -