アレルギー疾患対策基本法の施行について

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京都府がん対策推進条例をここに公布する 平成 23 年 3 月 18 日 京都府知事山田啓二 京都府条例第 7 号 京都府がん対策推進条例 目次 第 1 章 総則 ( 第 1 条 - 第 6 条 ) 第 2 章 がん対策に関する施策 ( 第 7 条 - 第 15 条 ) 第 3 章 がん対策の推進

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

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Microsoft Word - 公布通知(医政発0725第10号)

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二さらに現代社会においては 音楽堂等は 人々の共感と参加を得ることにより 新しい広場 として 地域コミュニティの創造と再生を通じて 地域の発展を支える機能も期待されている また 音楽堂等は 国際化が進む中では 国際文化交流の円滑化を図り 国際社会の発展に寄与する 世界への窓 にもなることが望まれる

を余儀なくされ 時には成長の各段階で過ごす学校や職場等において 適切な理解 支援が得られず 長期にわたり生活の質を著しく損なうことがある また アレルギー疾患の中には アナフィラキシーショックなど 突然症状が増悪することにより 致死的な転帰をたどる例もある 近年 医療の進歩に伴い 科学的知見に基づく

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PSP 省令 と それぞれ略称する 記 1. 改正施行規則について希少疾病用医療機器その他の医療上特にその必要性が高いと認められる医療機器であり かつ 当該医療機器についての臨床試験の実施に特に長期間を要すると認められるものに係る承認申請をする場合においては 改正 GVP 省令第 9 条の3 第 1

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(頭紙)公布通知

Taro-(発番入り)【アレルギー疾患対策基本指針】

資料4_1いじめ防止対策推進法(概要)



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●空家等対策の推進に関する特別措置法案

歯科中間報告(案)概要

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PowerPoint プレゼンテーション

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一性的指向又は性自認を理由とする差別の解消等の推進に関する法律案要綱第一総則一目的この法律は 全ての国民が その性的指向又は性自認にかかわらず 等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念にのっとり 性的指向又は性自認を理由とする差別の解消等の推進に関する基本的な事

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写 薬生発 0131 第 1 号 平成 30 年 1 月 31 日 都道府県知事 殿 厚生労働省医薬 生活衛生局長 ( 公印省略 ) 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 関係手数料令の一部を改正する政令の公布について この度 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確

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イドライン が策定されたところです こうした中 平成 30 年 6 月 29 日に第 196 回通常国会で成立した 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 ( 以下 働き方改革関連法 という ) に基づく改正後の労働基準法において 建設業については 平成 31 年 4 月の法施行から5

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260401【厚生局宛て】施行通知

「肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業について」の一部改正について(厚生労働省健康局長:H )

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大泉町手話言語条例逐条解説 前文 手話は 手指の動きや表情を使って視覚的に表現する言語であり ろう者が物事を考え 意思疎通を図り お互いの気持ちを理解しあうための大切な手段として受け継がれてきた しかし これまで手話が言語として認められてこなかったことや 手話を使用することができる環境が整えられてこ

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管下関係業者に周知いただくとともに 適切な指導を行い その実施に遺漏な きようお願いいたします 記 第 1 体外診断用医薬品の製造販売業又は製造業を行う旨の届出等について 1. 届出対象者旧薬事法に基づき 体外診断用医薬品を取り扱う以下の者 (1) 旧薬事法第 12 条第 1 項の第二種医薬品製造販

則な食事 肥満や生活習慣病の増加 過度の痩身志向などの問題に加え 新たな 食 の安全上の問題や 食 の海外への依存の問題が生じており 食 に関する情報が社会に氾濫する中で 人々は 食生活の改善の面からも 食 の安全の確保の面からも 自ら 食 のあり方を学ぶことが求められている また 豊かな緑と水に恵

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都道府県医師会担当理事殿 年税第 47 号平成 29 年 0 月 0 日 公益社団法人日本医師会常任理事今村定臣 国税庁の確定申告における医療費控除の提出資料変更に係るチラシの設置について 今般 国税庁より 確定申告における医療費控除の提出資料変更について 別添の通り チラシの設置についての協力依頼

る として 平成 20 年 12 月に公表された 規制改革推進のための第 3 次答申 において 医療機器開発の円滑化の観点から 薬事法の適用範囲の明確化を図るためのガイドラインを作成すべきであると提言したところである 今般 薬事法の適用に関する判断の透明性 予見可能性の向上を図るため 臨床研究におい

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= 掲載済 12 短期入所生活介護 (P107~P121) 13 短期入所療養介護 (P122~P131) 16 福祉用具貸与 (P153~P158) 17 (P159~P170) 18 入居者生活介護 地域密着型入居者生活介護 (P171~P183) 20 介護老人福祉施設 地域密着型介護老人福祉

地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第7次地方分権一括法)の概要

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プレゼンテーションタイトル

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日医発第437(法安23)

によっては認識することができない方式で作られる記録であって 電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう 二及び三において同じ )をいうものとすること 二この法律において 電子契約 とは 事業者が一方の当事者となる契約であって 電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法に

員長及び医薬品医療機器等法登録認証機関協議会代表幹事宛て送付するこ ととしていることを申し添えます 記 1. 基本要件基準第 13 条第 5 項及び第 6 項への適合性確認の基本的な考え方について (1)2023 年 ( 平成 35 年 )2 月 28 日 ( 以下 経過措置期間終了日 という )

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老発第    第 号

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老高発 0713 第 1 号 平成 30 年 7 月 13 日 各都道府県介護保険主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省老健局高齢者支援課長 ( 公印省略 ) 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について の一部改正について 今般 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について (

る暴力団及び暴力団員等 ( 以下 暴力団等 という ) の支配を受けてはならない 5 指定居宅サービス事業者等は 省令の規定 ( 規則で定めるものに限る ) による評価の結果を公表するよう努めなければならない 6 指定居宅サービス事業者等は 省令の規定 ( 規則で定めるものに限る ) に規定する研修

(3) 障害を理由とする差別障害を理由とする不当な差別的取扱いを行うこと又は合理的配慮の提供をしないことをいいます (4) 障害を理由とする不当な差別的取扱い客観的にやむを得ないと認められる特別な事情なく 障害又は障害に関連する事由により障害者を区別し 排除し 又は制限すること 障害者に障害者でない

4 奨励品種決定調査 (1) 奨励品種決定調査の種類ア基本調査供試される品種につき 県内での普及に適するか否かについて 栽培試験その他の方法によりその特性の概略を明らかにする イ現地調査県内の自然的経済的条件を勘案して区分した地域 ( 以下 奨励品種適応地域 という ) ごとに 栽培試験を行うことに

前項に規定する事項のうち当該被験薬の治験薬概要書から予測できないもの に改め 同項を同条第三項とし 同条第一項の次に次の一項を加える 2治験依頼者は 被験薬について法第八十条の二第六項に規定する事項を知ったときは その発現症例一覧等を当該被験薬ごとに 当該被験薬について初めて治験の計画を届け出た日等

第3章 指導・監査等の実施

も少なくありません こうした状況に鑑み 舞鶴市は 言語としての手話の普及及び障害の特性に応じたコミュニケーション手段の利用の促進を図ることにより 全ての市民が障害の有無によって分け隔てられることなく 自分らしく安心して暮らすことができる地域社会を実現するため この条例を制定するものです 2. 条例の

かにするとともに 県の施策の基本となる事項を定めることにより 食の安全 安心の確保に関する施策を総合的かつ計画的に推進し もって県民の健康の保護並びに消費者に信頼される安全 安心な食品の生産及び供給の拡大に寄与することを目的とする ( 定義 ) 第 2 条この条例において 食品 とは 全ての飲食物

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2. 今後の主な検討事項 1 高濃度 PCB 廃棄物に係る行政代執行費用に対する支援の必要性 高濃度 PCB 廃棄物の処分は 排出事業者責任の観点から その保管事業者が行 うことが原則 このため 都道府県市による行政代執行に要する費用についても 保管事業者が負担することが原則 しかしながら 高濃度

の業務について派遣先が九の 1 に抵触することとなる最初の日 六派遣先への通知 1 派遣元事業主は 労働者派遣をするときは 当該労働者派遣に係る派遣労働者が九の 1の ( 二 ) の厚生労働省令で定める者であるか否かの別についても派遣先に通知しなければならないものとすること ( 第三十五条第一項関係

ただし 森林の土地の所有権の取得と併せて 当該森林について法第 10 条の2の規定に基づく開発行為の許可を受けて他の用途へ転用する場合など 地域森林計画の対象とする森林から除外されることが確実であるときは 届出書の提出を要さないものとして運用して差し支えない (2) 土地の所有者となった日届出書の提

 

山梨県世界遺産富士山景観評価等技術指針 ( 平成二十八年山梨県告示第九十九号 ) 山梨県世界遺産富士山景観評価等技術指針を次のとおり定める 平成二十八年三月二十四日 山梨県知事 後 藤 斎 山梨県世界遺産富士山景観評価等技術指針 ( 趣旨 ) 第一条 この技術指針は 山梨県世界遺産富士山の保全に係る

Transcription:

( 地 Ⅲ184) 平成 27 年 12 月 9 日 都道府県医師会担当理事殿 日本医師会常任理事道永麻里 アレルギー疾患対策基本法の施行について 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます アレルギー疾患対策基本法につきましては 第 186 回通常国会において議員立法にて上程され 平成 26 年 6 月 20 日に成立し 平成 6 月 27 日法律第 98 号として公布されました 今般 同法が平成 27 年 12 月 25 日から施行されることとなったことから 別添のとおり 厚生労働省健康局長より 各都道府県知事等宛に通知が出されました 本法律の目的は アレルギー疾患を有する者が多数存在すること アレルギー疾患には急激な症状の悪化を繰り返し生じさせるものがあること アレルギー疾患を有する者の生活の質が著しく損なわれる場合が多いこと等アレルギー疾患が国民生活に多大な影響を及ぼしている現状及びアレルギー疾患が生活環境に係る多様かつ複合的な要因によって発生し かつ 重症化することに鑑み アレルギー疾患対策の一層の充実を図るため アレルギー疾患対策に関し 基本理念を定め 国 地方公共団体 医療保険者 国民 医師その他の医療関係者及び学校等の設置者又は管理者の責務を明らかにし 並びにアレルギー疾患対策の推進に関する指針の策定等について定めるとともに アレルギー疾患対策の基本となる事項を定めることにより アレルギー疾患対策を総合的に推進すること とされております また 医師等の責務として 医師その他の医療関係者は 国及び地方公共団体が講ずるアレルギー疾患対策に協力し アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に寄与するよう努めるとともに アレルギー疾患を有する者の置かれている状況を深く認識し 科学的知見に基づく良質かつ適切なアレルギー疾患医療を行うよう努めなければならないこと とされております つきましては 貴会におかれましても本件についてご了知いただき 貴会管下郡市区医師会 及び関係医療機関への周知方よろしくご高配のほどお願い申し上げます

健発 1202 第 9 号平成 2 7 年 1 2 月 2 日 都道府県知事 各 政令市長 殿 特別区長 厚生労働省健康局長 ( 公印省略 ) アレルギー疾患対策基本法の施行について ( 施行通知 ) 現在 我が国では 国民の約二人に一人が 気管支ぜん息 アトピー性皮膚炎 花粉症 食物アレルギーなどのアレルギー疾患に罹患していると言われており その患者数は近年増加傾向にあり 重大な問題となっている アレルギー疾患の中には 急激な症状の悪化を繰り返したり 重症化により死に至ったりするものがあり 職場 学校等のあらゆる場面で日常生活に多大な影響を及ぼしている しかし 地域によっては 適切な医療を受けられる体制の整備が進んでおらず 情報が少ないために適切な医療機関を選択できず 誤った民間療法で症状が悪化する場合も少なくない このような状況に鑑み 総合的なアレルギー疾患対策を推進するため 第 186 回通常国会において 議員立法により 平成 26 年 6 月 20 日に アレルギー疾患対策基本法 が成立し 平成 26 年 6 月 27 日法律第 98 号として公布されたところである 本法の施行日については 附則第 1 条において 公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する と定められており 本日 アレルギー疾患対策基本法の施行期日を定める政令 ( 政令第 400 号 ) が公布され 平成 27 年 12 月 25 日から施行されることとなったところである ついては 本法制定の趣旨及び主な内容は下記のとおりであるので アレルギー疾患対策の一層の推進に向けて 十分御了知の上 貴管内市町村 関係団体及び関係機関等に周知徹底を図るとともに その実施に遺漏なきようお願いする - 1 -

記 第 1 法制定の趣旨今回の法制定は アレルギー疾患を有する者が多数存在すること アレルギー疾患には急激な症状の悪化を繰り返し生じさせるものがあること アレルギー疾患を有する者の生活の質が著しく損なわれる場合が多いこと等アレルギー疾患が国民生活に多大な影響を及ぼしている現状及びアレルギー疾患が生活環境に係る多様かつ複合的な要因によって発生し かつ 重症化することに鑑み アレルギー疾患対策の一層の充実を図るため アレルギー疾患対策に関し 基本理念を定め 国 地方公共団体 医療保険者 国民 医師その他の医療関係者及び学校等の設置者又は管理者の責務を明らかにし 並びにアレルギー疾患対策の推進に関する指針の策定等について定めるとともに アレルギー疾患対策の基本となる事項について定めたものであること 第 2 法の主な内容 1 総論的な事項 (1) 目的この法律は アレルギー疾患対策を総合的に推進することを目的とすること ( 第 1 条関係 ) (2) 定義この法律において アレルギー疾患 とは 気管支ぜん息 アトピー性皮膚炎 アレルギー性鼻炎 アレルギー性結膜炎 花粉症 食物アレルギーその他アレルゲンに起因する免疫反応による人の生体に有害な局所的又は全身的反応に係る疾患であって政令で定めるものであること ( 第 2 条関係 ) なお 政令は定められていない (3) 基本理念アレルギー疾患対策は 次に掲げる事項を基本理念として行われなければならないこと ( 第 3 条関係 ) アアレルギー疾患が生活環境に係る多様かつ複合的な要因によって発生し かつ 重症化することに鑑み アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に資するため 第 2の3に定める基本的施策その他のアレルギー疾患対策に関する施策の総合的な実施により生活環境の改善を図ること イアレルギー疾患を有する者が その居住する地域にかかわらず等しく科学的知見に基づく適切なアレルギー疾患に係る医療 ( 以下 アレルギー疾患医療 という ) を受けることができるようにすること ウ国民が アレルギー疾患に関し 適切な情報を入手することができるとともに アレルギー疾患にかかった場合には その状態及び置かれている環境に応じ 生活の質の維持向上のための支援を受けることができるよう体制の整備がなされること - 2 -

エアレルギー疾患に関する専門的 学際的又は総合的な研究を推進するとともに アレルギー疾患の重症化の予防 診断 治療等に係る技術の向上その他の研究等の成果を普及し 活用し 及び発展させること (4) 国の責務国は 第 2の1の (3) の基本理念 ( 第 2の1の (5) において 基本理念 という ) にのっとり アレルギー疾患対策を総合的に策定し 及び実施する責務を有すること ( 第 4 条関係 ) (5) 地方公共団体の責務地方公共団体は 基本理念にのっとり アレルギー疾患対策に関し 国との連携を図りつつ 自主的かつ主体的に その地域の特性に応じた施策を策定し 及び実施するよう努めなければならないこと ( 第 5 条関係 ) (6) 医療保険者の責務医療保険者 ( 介護保険法 ( 平成 9 年法律第 123 号 ) 第 7 条第 7 項に規定する医療保険者をいう ) は 国及び地方公共団体が講ずるアレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に関する啓発及び知識の普及等の施策に協力するよう努めなければならないこと ( 第 6 条関係 ) (7) 国民の責務国民は アレルギー疾患に関する正しい知識を持ち アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に必要な注意を払うよう努めるとともに アレルギー疾患を有する者について正しい理解を深めるよう努めなければならないこと ( 第 7 条関係 ) (8) 医師等の責務医師その他の医療関係者は 国及び地方公共団体が講ずるアレルギー疾患対策に協力し アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に寄与するよう努めるとともに アレルギー疾患を有する者の置かれている状況を深く認識し 科学的知見に基づく良質かつ適切なアレルギー疾患医療を行うよう努めなければならないこと ( 第 8 条関係 ) (9) 学校等の設置者等の責務学校 児童福祉施設 老人福祉施設 障害者支援施設その他自ら十分に療養に関し必要な行為を行うことができない児童 高齢者又は障害者が居住し又は滞在する施設 ( 以下 学校等 という ) の設置者又は管理者は 国及び地方公共団体が講ずるアレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に関する啓発及び知識の普及等の施策に協力するよう努めるとともに その設置し又は管理する学校等において アレルギー疾患を有する児童 高齢者又は障害者に対し 適切な医療的 福祉的又は教育的配慮をするよう努めなければならないこと ( 第 9 条関係 ) (10) 法制上の措置等政府は アレルギー疾患対策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならないこと ( 第 10 条関係 ) 2 アレルギー疾患対策基本指針等に関する事項 - 3 -

(1) アレルギー疾患対策基本指針の策定等ア厚生労働大臣は アレルギー疾患対策の総合的な推進を図るため アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針 ( 以下 アレルギー疾患対策基本指針 という ) を策定しなければならないこと ( 第 11 条第 1 項関係 ) イアレルギー疾患対策基本指針は 次に掲げる事項について定めるものとすること ( 第 11 条第 2 項関係 ) ( ア ) アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な事項 ( イ ) アレルギー疾患に関する啓発及び知識の普及並びにアレルギー疾患の予防のための施策に関する事項 ( ウ ) アレルギー疾患医療を提供する体制の確保に関する事項 ( エ ) アレルギー疾患に関する調査及び研究に関する事項 ( オ ) その他アレルギー疾患対策の推進に関する重要事項ウ厚生労働大臣は アレルギー疾患対策基本指針を策定しようとするときは あらかじめ 関係行政機関の長に協議するとともに アレルギー疾患対策推進協議会の意見を聴くものとすること ( 第 11 条第 3 項関係 ) エ厚生労働大臣は アレルギー疾患対策基本指針を策定したときは 遅滞なく これをインターネットの利用その他適切な方法により公表しなければならないこと ( 第 11 条第 4 項関係 ) オ厚生労働大臣は 適時に アレルギー疾患対策基本指針に基づくアレルギー疾患対策の効果に関する評価を行い その結果をインターネットの利用その他適切な方法により公表しなければならない ( 第 11 条第 5 項関係 ) カ厚生労働大臣は アレルギー疾患医療に関する状況 アレルギー疾患を有する者を取り巻く生活環境その他のアレルギー疾患に関する状況の変化を勘案し 及び第 2の2の (1) のオの評価を踏まえ 少なくとも5 年ごとに アレルギー疾患対策基本指針に検討を加え 必要があると認めるときには これを変更しなければならないこと ( 第 11 条第 6 項関係 ) (2) 関係行政機関への要請厚生労働大臣は 必要があると認めるときは 関係行政機関の長に対して アレルギー疾患対策基本指針の策定のための資料の提出又はアレルギー疾患対策基本指針において定められた施策であって当該行政機関の所管に係るものの実施について 必要な要請をすることができること ( 第 12 条関係 ) (3) 都道府県におけるアレルギー疾患対策の推進に関する計画都道府県は アレルギー疾患対策基本指針に即するとともに 当該都道府県におけるアレルギー疾患を有する者に対するアレルギー疾患医療の提供の状況 生活の質の維持向上のための支援の状況等を踏まえ 当該都道府県におけるアレルギー疾患対策の推進に関する計画を策定することができること ( 第 13 条関係 ) 3 基本的施策に関する事項 (1) アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減ア知識の普及等 - 4 -

国は 生活環境がアレルギー疾患に及ぼす影響に関する啓発及び知識の普及 学校教育及び社会教育におけるアレルギー疾患の療養に関し必要な事項その他のアレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減の適切な方法に関する教育の推進その他のアレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に関する国民の認識を深めるために必要な施策を講ずるものとすること ( 第 14 条関係 ) イ生活環境の改善国は アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に資するよう 大気汚染の防止 森林の適正な整備 アレルギー物質を含む食品に関する表示の充実 建築構造等の改善の推進その他の生活環境の改善を図るための措置を講ずるものとすること ( 第 15 条関係 ) (2) アレルギー疾患医療の均てん化の促進等ア専門的な知識及び技能を有する医師その他の医療従事者の育成国は アレルギー疾患に関する学会と連携協力し アレルギー疾患医療に携わる専門的な知識及び技能を有する医師 薬剤師 看護師その他の医療従事者の育成を図るために必要な施策を講ずるものとすること ( 第 16 条関係 ) イ医療機関の整備等 ( ア ) 国は アレルギー疾患を有する者がその居住する地域にかかわらず等しくそのアレルギー疾患の状態に応じた適切なアレルギー疾患医療を受けることができるよう 専門的なアレルギー疾患医療の提供等を行う医療機関の整備を図るために必要な施策を講ずるものとすること ( 第 17 条第 1 項関係 ) ( イ ) 国は アレルギー疾患を有する者に対し適切なアレルギー疾患医療が提供されるよう 国立研究開発法人国立成育医療研究センター 独立行政法人国立病院機構の設置する医療機関であって厚生労働大臣が定めるもの 第 2の3の (2) のイの ( ア ) の医療機関その他の医療機関等の間における連携協力体制の整備を図るために必要な施策を講ずるものとすること ( 第 17 条第 2 項関係 ) (3) アレルギー疾患を有する者の生活の質の維持向上ア国は アレルギー疾患を有する者の生活の質の維持向上が図られるよう アレルギー疾患を有する者に対する医療的又は福祉的援助に関する専門的な知識及び技能を有する保健師 助産師 管理栄養士 栄養士 調理師等の育成を図るために必要な施策を講ずるものとすること ( 第 18 条第 1 項関係 ) イ国は アレルギー疾患を有する者に対しアレルギー疾患医療を適切に提供するための学校等 職場等と医療機関等との連携協力体制を確保すること 学校等の教員又は職員 事業主等に対するアレルギー疾患を有する者への医療的 福祉的又は教育的援助に関する研修の機会を確保すること アレルギー疾患を有する者及びその家族に対する相談体制を整備すること アレルギー疾患を有する者についての正しい理解を深めるための教育を推進することその他のアレルギー疾患を有する者の生活の質の維持向上のために必要な施策を講ずるものとすること ( 第 18 条第 2 項関係 ) - 5 -

(4) 研究の推進等ア国は アレルギー疾患の本態解明 革新的なアレルギー疾患の予防 診断及び治療に関する方法の開発その他のアレルギー疾患の罹患率の低下並びにアレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に資する事項についての疫学研究 基礎研究及び臨床研究が促進され 並びにその成果が活用されるよう必要な施策を講ずるものとすること ( 第 19 条第 1 項関係 ) イ国は アレルギー疾患医療を行う上で特に必要性が高い医薬品 医療機器及び再生医療等製品の早期の医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) の規定による製造販売の承認に資するよう その治験が迅速かつ確実に行われる環境の整備のために必要な施策を講ずるものとすること ( 第 19 条第 2 項関係 ) (5) 地方公共団体が行う基本的施策地方公共団体は 国の施策と相まって 当該地域の実情に応じ 第 2の3の (1) から (3) までに定める施策を講ずるように努めなければならないこと ( 第 20 条関係 ) 4 アレルギー疾患対策推進協議会に関する事項 (1) 厚生労働省に アレルギー疾患対策基本指針に関し 第 2 の 2 の (1) のウの事項を処理するため アレルギー疾患対策推進協議会 ( 以下 協議会 という ) を置くこと ( 第 21 条関係 ) (2) 協議会の委員は アレルギー疾患を有する者及びその家族を代表する者 アレルギー疾患医療に従事する者並びに学識経験のある者のうちから 厚生労働大臣が任命すること ( 第 22 条第 1 項関係 ) (3) 協議会の委員は 非常勤とすること ( 第 22 条第 2 項関係 ) (4) 第 2 の 4(2) 及び (3) に定めるもののほか 協議会の組織及び運営に関し必要な事項は 政令で定めること ( 第 22 条第 3 項関係 ) 5 施行期日等に関する事項 (1) この法律は 公布の日から起算して 1 年 6 月を超えない範囲内において政令で定める日から施行すること ( 附則第 1 条関係 ) アレルギー疾患対策基本法の施行期日を定める政令において 施行期日は 平成 27 年 12 月 25 日とすること (2) その他所要の規定を整備すること - 6 -