特別会計の改革について

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図表 1 各特別会計ごとの平成 17 年度歳入歳出決算状況 ( 単位 : 億円 ) 1. 事業特別会計 収納済歳入額 (1) 支出済歳出額 (2) 繰越額 不用額 歳計剰余金 (1-2) 翌年度歳入に繰入 歳計剰余金の処理状況 他勘定に繰入 翌年度の一般会計に繰入 44 条資金に積立て 積立金 資金

図 4-1 総額 と 純計 の違い ( 平成 30 年度当初予算 ) 総額ベース で見た場合 純計ベース で見た場合 国の財政 兆円兆 国の財政 兆円兆 A 特会 A 特会 一般会計 B 特会 X 勘定 Y 勘定 一般会計 B 特会 X 勘定 Y 勘定

一般会計 特別会計を含めた国全体の財政規模 (1) 国全体の財政規模の様々な見方国の会計には 一般会計と特別会計がありますが これらの会計は相互に完全に独立しているわけではなく 一般会計から特別会計へ財源が繰り入れられているなど その歳出と歳入の多くが重複して計上されています また 各特別会計それぞ

02_公表資料<厚生年金・国民年金の平成27年度収支決算の概要>

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平成 31 年度社会保障関係予算のポイント 頁 新 ( 平成 31 年 1 月 18 日閣議決定 ) 旧 ( 平成 年 12 月 21 日閣議決定 ) 1 平成 31 年度社会保障関係費の姿 平成 31 年度社会保障関係費の姿 ( 注 ) 年度 31 年度増 減 329, ,914 +1

(2) 具体的な事業の内容 地震再保険事業は 民間損害保険会社が引き受けた地震保険の責任の一部を政府が再保険するものです すなわち 地震被害が大きく 損害額が巨額に上る場合 民間損害保険会社だけでは支払いが困難になるので 損害額が一定の額を超過した場合 その超過した部分について 国が再保険金を支払う

平成26年版 特別会計ガイドブック

1 制度の概要 (1) 金融機関の破綻処理に係る施策の実施体制金融庁は 預金保険法 ( 昭和 46 年法律第 34 号 以下 法 という ) 等の規定に基づき 金融機関の破綻処理等のための施策を 預金保険機構及び株式会社整理回収機構 ( 以下 整理回収機構 という ) を通じて実施してきている (2

平成21年度地域医療再生臨時特例交付金交付要綱

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Taro-中期計画(別紙)

資料 1-1 資料 1-1 平成 29 年度財政融資資金運用報告について 平成 30 年度財政融資資金運用報告について 平成令和元年 30 年 7 月 26 日財務省理財局財務省理財局

財務の概要 (2012 年度決算の状況 ) 1. 資金収支計算書の概要 資金収支計算書は 当該会計年度の教育研究活動に対応するすべての資金の収入 支出の内容を明らかにし かつ 当該会計年度における支払資金の収入 支出の顛末を明らかにするものです 資金収支計算書 2012 年 4 月 1 日 ~201

平成26年版 特別会計ガイドブック

貿易再保険特別会計法(昭和二十五年三月三十一日法律第六十八号)

区分 平成 29 事業年度 予算額 決算額 差額 備考 運営費交付金 2,815 2,815 - 国庫補助金 26,679 26,679 - 社会福祉振興助成費補助金 給付費補助金 26,071 26,071 - 利子補給金 3,617 3,617 - 福祉医療貸付事業福祉医療貸

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自動車環境基準の審査

会社情報業績データ153 (3) 責任準備金残高の内訳 区 分 保険料積立金 未経過保険料 払戻積立金 危険準備金 合 計 平成 26 年度末 60,938,274 11,675,615 2,498,711 75,112,601 平成 27 年度末 58,405,526 11,582,129 2,3

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再保険金の支払 制度発足以来 平成 7 年兵庫県南部地震 ( 阪神淡路大震災 ) 平成 23 年東北地方太平洋沖地震 ( 東日本大震災 ) 及び平成 28 年熊本地震において 日本地震再保険株式会社の請求に基づき 国が再保険金を支払っています 平成 29 年度までに国が支払った再保険金の累計額は次の

平成 29 年度介護保険特別会計歳入予算執行状況 款項目節当初予算額補正額 1 介護保険料 813,812, ,812, ,269, % 761,603, % 1 介護保険料 813,812, ,812, ,2

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事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

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Ⅰ 平成 24 年度高鍋町財務書類の公表について 平成 18 年 6 月に成立した 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律 を契機に 地方の資産 債務改革の一環として 新地方公会計制度の整備 が位置づけられました これにより 新地方公会計制度研究会報告書 で示された 基準モデル

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事項歳入予算額収納済歳入額 歳入予算額と収納済歳入額との差 ( 単位千円 ) 歳入予算額に対する収納済歳入額の割合 (%) 賦 課 金 収 入 2,072,261 1,908, , 積 立 金 よ り 受 入 600, ,217 36, 雑 収 入 5

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(2) 具体的な事業の内容 本特別会計は 労災勘定 雇用勘定及び徴収勘定に区分され それぞれ以下の事業等に関する 経理を行います 1 労災勘定労災勘定は 労働者災害補償保険法 ( 昭 22 法 50) による労災保険事業に関する政府の 経理を明確にすることを目的とし 業務上の事由等による労働者の負傷

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決算書目次 1 収支計算書 (1) 収支計算書総括表 1 (2) 一般会計収支計算書 2 (3) 基金特別会計収支計算書 4 2 正味財産増減計算書 (1) 正味財産増減計算書総括表 6 (2) 一般会計正味財産増減計算書 7 (3) 基金特別会計正味財産増減計算書 8 3 賃借対照表 (1) 賃借

平成14年度財団法人東京都歴史文化財団

12 保険料減免申請書の受理及び減免額の決定に関する事務 保険料納付困難者の救済方法として保険料を減額決定する ,184 なし 13 保険料収納環境推進に関する事務 国民健康保険事業に要する費用に充てる保険料の収納率の向上を図るために行う ,834 11,259 一部委

協会基金の有効活用・見直しに伴う経理規則等の一部改正について

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(2) 具体的な事業の内容 本特別会計は 労災勘定 雇用勘定及び徴収勘定に区分され それぞれ以下の事業等に関する 経理を行います 1 労災勘定労災勘定は 労働者災害補償保険法 ( 昭 22 法 50) による労災保険事業に関する政府の 経理を明確にすることを目的とし 業務上の事由等による労働者の負傷

(2) 具体的な事業の内容 本特別会計は 労災勘定 雇用勘定 徴収勘定に区分され それぞれ以下の事業等に関する経 理を行います 1 労災勘定労働保険特別会計労災勘定は 労働者災害補償保険法 ( 昭 22 法 50) による労災保険事 業に関する政府の経理を明確にすることを目的とし 業務上の事由等によ

平成28年度子どものための教育・保育給付災害臨時特例補助金交付要綱

付加退職金の概要 退職金の額は あらかじめ額の確定している 基本退職金 と 実際の運用収入等に応じて支給される 付加退職金 の合計額として算定 付加退職金は 運用収入等の状況に応じて基本退職金に上乗せされるものであり 金利の変動に弾力的に対応することを目的として 平成 3 年度に導入 基本退職金 付

2

(2) 具体的な事業の内容本特別会計は 以下の事業等に関する政府の再保険に関する経理を行います 1 輸出 仲介貿易 技術提供 融資のための保険日本の企業が 外国に貨物を輸出 仲介貿易 建設工事など技術提供する場合に 戦争や輸出規制といった不可抗力や 取引先の倒産などによる代金回収不能となる損失等をカ

はじめてのマイナンバーガイドライン(事業者編)

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Ⅱ. 赤字の解消計画 Ⅱ (1) 赤字解消のための基本方針 Ⅱ (2) 赤字解消のための具体的取組 国保は構造的な問題を抱えており 被保険者の保険料負担軽減のために法定外繰入金を繰入れているといった状況は 全国的な状況であることから 国は全国で約 3,400 億円の公費を拡充し 国保の財政基盤の強化

私立幼稚園教育振興補助金交付要綱 ( 趣旨 ) 第 1 県は, 私立幼稚園の教育条件の維持及び向上並びに私立幼稚園に在園する幼児に係る修学上の経済的負担の軽減を図るとともに私立幼稚園の経営の健全性を高め, もって私立幼稚園の健全な発達に資するため, 私立幼稚園における教育に係る経常的経費について,

新長を必要とする理由今回合理性の要望に設 拡充又は延⑴ 政策目的 資源に乏しい我が国にあって 近年 一層激しさを増す国際社会経済の変化に臨機応変に対応する上で 最も重要な資源は 人材 である 特に 私立学校は 建学の精神に基づき多様な人材育成や特色ある教育研究を展開し 公教育の大きな部分を担っている

このガイドラインは 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する留意事項 ( 制定 発出時点において最適と考えられる法令解釈 運用等 ) を示したものである 第一章 総則 1-1 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令 ( 平成 19 年

Taro-★【2月Ver】01~05. ⑲計

Ⅱ. 赤字の解消計画 Ⅱ (1) 赤字解消のための基本方針 Ⅱ (2) 赤字解消のための具体的取組 平成 28 年度決算時点において 本市に解消すべき法定外繰入金及び赤字はない Ⅱ (3) 赤字解消の年次計画 ( 総括表国定義 ) 以下の法定外繰入にかかる項目は別紙の内訳を自動集計します 法定外繰入

学校法人明星学園浦和学院高等学校 さいたま市緑区代山 /Fax 平成 30 年 6 月 30 日 平成 29 年度財務状況の公開について 本学園では一年間の教育活動を通じた財務状況について生徒 保護者の皆様をはじめ関係者の方々

(2) 具体的な事業の内容 本特別会計は 一般会計において発行された公債を中心に 国全体の債務状況を明らかにすることを目的とした整理区分会計であるとともに 定率繰入等の形で一般会計から資金を繰入れ 普通国債等の償還財源として備える 減債基金 の役割を担っています また 国債整理基金には 一般会計や他

は 国が新たに補助を行うこととされた しかし 既存の特養ホームの改築 大規模改修等については国の補助の対象となっていないため 特養ホームが施設の改修等を行うに当たっては 自己資金の確保が重要となっている (3) 社会福祉法人の財務諸表社会福祉法人は社会福祉法 ( 昭和 26 年法律第 45 号 )

平成 27 年度高浜町の健全化判断比率及び資金不足比率 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 が平成 21 年 4 月から全面施行され この法律により地方公共団体は 4 つの健全化判断比率 ( 実質赤字比率 連結実質赤字比率 実質公債費比率 将来負担比率 ) と公営企業ごとの資金不足比率を議会に報

資料 3 平成 26 年度 神奈川県競輪組合 主要施策説明書 神奈川県

財産目録の概要 資産の部では 基本財産が前年度末に比べて 8 億 6,711 万 7,226 円減の 208 億 9,949 万 9,939 円となり 運用財産が前年度末に比べて 9 億 8,029 万 2,610 円増の 211 億 2,209 万 88 円となりました 資産の部合計は 420 億

国地方公共団体まとめ.indb


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平成30年度収支予算

(3) 責任準備金残高の内訳 区 分 保険料積立金 未経過保険料 払戻積立金 危険準備金 合 計 平成 19 年度末 87,296,571 14,362,545-3,076, ,735,362 平成 20 年度末 82,713,018 13,201,957-2,886,245 98,80

2 事業活動収支計算書 ( 旧消費収支計算書 ) 関係 (1) 従前の 消費収支計算書 の名称が 事業活動収支計算書 に変更され 収支を経常的収支及び臨時的収支に区分して それぞれの収支状況を把握できるようになりました 第 15 条関係 別添資料 p2 9 41~46 82 参照 消費収入 消費支出

一公職の候補者となる労働者の雇用の継続の確保のための立候補休暇に関する法律案目次第一章総則 ( 第一条 第二条 ) 第二章立候補休暇 ( 第三条 第六条 ) 第三章雑則 ( 第七条 第九条 ) 附則第一章総則 ( 目的 ) 第一条この法律は 立候補休暇の制度を設けることにより 公職の候補者となる労働

遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律の概要 目的国際的に協力して生物の多様性の確保を図るため 遺伝子組換え生物等の使用等の規制に関する措置を講ずることにより 生物多様性条約カルタヘナ議定書 ( 略称 ) 等の的確かつ円滑な実施を確保 主務大臣による基本的事項の公表 遺

学校法人明治大学 理事会御中 独立監査人の監査報告書 太田周二公認会計士事務所 平成 30 年 5 月 31 日 公認会計士太田周二 平公認会計士事務所 公認会計士平善昭 私たちは 私立学校振興助成法第 14 条第 3 項の規定に基づく監査報告を行うため 平成 27 年 3 月 30 日付け文部科学

( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

政府保障事業債権の概要 政府保障事業の概要 政府の自動車損害賠償保障事業 ( 以下 政府保障事業 という ) は 自動車損害賠償保障法 ( 以下 自賠法 という ) 第 72 条に基づき ひき逃げ事故及び無保険車による事故のため 自賠責保険による損害のてん補を受けることができない被害者に対し 政府が

本要望に対応する縮減案 ページ 2 2

地方公営企業会計基準の見直しについて(完成)

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- 2 - り 又は知り得る状態であったと認められる場合には この限りでない 2~7 略 (保険料を控除した事実に係る判断)第一条の二前条第一項に規定する機関は 厚生年金保険制度及び国民年金制度により生活の安定が図られる国民の立場に立って同項に規定する事実がある者が不利益を被ることがないようにする観

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第 123 回自賠責審議会 - 資料 10 特別会計の改革について 平成 19 年 1 月

特別会計の改革について 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律 ( 行革推進法 ) を踏まえ 全ての特別会計を対象として 1 特別会計の廃止及び統合 2 一般会計と異なる取扱いの整理 3 企業会計の慣行を参考とした特別会計の情報の開示についての法制上の措置を講ずるための 特別会計に関する法律案 が 次期通常国会において 提出される予定 特別会計に関する法律案の概要 一般会計と異なる取扱いを整理するため 第 1 章で総則を定め 第 2 章で各特別会計の規定を定める法律構成とし 現在 31 本ある特別会計法を一本化 1. 特別会計の廃止及び統合 行革推進法に定められている特別会計の廃止及び統合を実施 ( 現行 31 特別会計 17 特別会計 ) 2. 一般会計と異なる取扱いの整理 1 歳入歳出規定特別会計法上の歳入歳出規定については 一般会計からの繰入れを含め 目的や使途を定めることにより明確化 2 剰余金の処理特別会計の剰余金の処理については 共通のルールとして 合理的な見積もりに基づき積み立てる金額等を除き 予算で定めるところにより 一般会計に繰り入れることができる旨の規定を整備 なお 積立金については その必要性 必要な水準等を予算の積立金明細表において公表すべき旨の規定を整備 3 特別会計内における勘定区分の設置特別会計の統合が行われる場合に 統合後の特別会計内に設置される勘定数については 統合前に各特別会計が保有する勘定数未満とする方針に従って 各特別会計に係る規定を整備 3. 特別会計に係る情報開示 各特別会計における企業会計の慣行を参考とした財務書類の作成や情報開示を義務づけ -1 -

自動車関係特別会計の統合について 1. 統廃合について 自動車損害賠償保障事業特別会計及び自動車検査登録特別会計を 平成 20 年度に統合し 自動車安全特別会計 として 車両安全基準の策定から事故防止 被害者救済対策までの総合的な安全対策を実施 2. 勘定の設置 勘定区分については 現行 4 勘定から 保障勘定 自動車検査登録勘定 自動車事故対策勘定の 3 勘定とする ( 保険料等充当交付金勘定で実施している再保険金等の支払い 保険料等充当交付金の交付は 保障勘定に移管 ) 3. その他 自動車事故対策事業を安定的に実施するため 自動車事故対策勘定の積立金は 自動車安全特別会計においても引き続き設置 ( また 再保険金等の支払い 保険料等充当交付金の交付を行うため 保険料等充当交付金勘定の積立金は 引き続き保障勘定において設置 ) 統合前 (~ 平成 19 年度 ) 統合後 ( 平成 20 年度 ~) 自動車損害賠償保障事業特別会計 保障勘定 自動車事故対策勘定 積立金 自動車安全特別会計 保障勘定 積立金 自動車事故対策勘定 積立金 保険料等充当交付金勘定 積立金 自動車検査登録特別会計 自動車検査登録勘定 -2 -

自動車損害賠償保障事業特別会計歳入歳出予算 決算額 ( 単位 : 百万円 ) 保障勘定 17 年度決算 18 年度予算 歳入 73,988 70,699 賦課金収入 2,899 2,943 他勘定より受入 465 532 雑収入 1,646 1,349 前年度剰余金受入 68,978 65,875 歳出 7,664 8,033 保障費 5,454 5,249 業務取扱費 1,331 1,399 保障業務委託費 879 885 予備費 0 500 自動車事故対策勘定 17 年度決算 18 年度予算 歳入 16,485 16,563 積立金より受入 11,578 12,090 雑収入 4,907 4,473 歳出 16,105 16,563 独立行政法人自動車事故対策機構運営費交付金 9,005 8,689 独立行政法人自動車事故対策機構施設整備費補助金 826 830 自動車事故対策費 5,964 6,698 保障勘定へ繰入 310 346 保険料等充当交付金勘定 17 年度決算 18 年度予算 歳入 195,588 90,868 再保険料及保険料収入 3 0 積立金より受入 195,396 90,637 雑収入 189 231 歳出 195,497 90,868 保険料等充当交付金 102,687 48,800 再保険及保険費 92,654 38,882 保障勘定へ繰入 155 186 予備費 0 3,000 各勘定合計 17 年度決算 18 年度予算 歳入 286,061 178,130 歳出 219,266 115,464 単位未満四捨五入のため合計額は一致しない - 3 -

自動車検査登録特別会計歳入歳出予算 決算額 ( 単位 : 百万円 ) 17 年度決算 18 年度予算 歳入 60,475 59,907 検査登録印紙収入 43,605 41,883 検査登録手数料収入 16 854 一般会計より受入 1,645 1,528 独立行政法人交通安全環境研究所納付金収入 - 160 雑収入 472 1,394 前年度剰余金受入 14,738 14,088 歳出 45,373 47,410 業務取扱費 32,482 34,001 施設整備費 783 1,034 独立行政法人交通安全環境研究所運営費 811 931 独立行政法人交通安全環境研究所施設整備費 216 194 自動車検査独立行政法人運営費 8,934 8,922 自動車検査独立行政法人施設整備費 2,147 1,929 予備費 - 400 単位未満四捨五入のため合計額は一致しない - 4 -

自動車損害賠償保障事業特別会計の仕組み 自動車損害賠償保障事業特別会計 事故被害者 平成 17 年 交通事故件数約 93 万件 死亡者数約 6,900 人 負傷者数約 116 万人 保険金支払 保険契約者 ( 自動車ユーザー ) 保険会社 保険料例 : 保険期間 12 か月自家用乗用車 17,940 円 適正化 調停 重要事案の届出 交付金 再保険金 保険金支払適正化措置 保険金支払に関する被害者等への情報提供を義務付け 死亡事案等に係る保険金支払 ( 重要事案 ) の国への届出を義務付け 違反の場合 国は必要な指示 公表 命令 紛争処理機関による調停 保険金の支払に関する紛争処理機関の調停 保険料等充当交付金勘定 約 3,300 億円 ( 平成 17 年度末 ) 20 年度までにユーザーに還元 ( 総額約 10,700 億円 ) 保険料等充当交付金再保険金 ( 平成 13 年度以前の契約分 ) 保障勘定 ひき逃げ約 2 千人無保険約 1 千人弱 保障金支払 ( 損害てん補 ) 加害者 求償 賦課金等 約 1,160 億円 ( 平成 17 年度末 ) うち一般会計繰入 490 億円 政府保障事業 被害者救済対策 介護料支給療護センター運営など 自動車事故対策勘定 自動車事故発生防止対策 運用益等 約 8,200 億円 ( 平成 17 年度末 ) 自動車事故対策事業 自動車アセスメントなど うち一般会計繰入約 5,127 億円 実施機関 ( 独 ) 自動車事故対策機構 -5-

自動車検査登録特別会計の仕組み 自動車の登録 登録料 自動車検査登録特別会計 ( 平成 17 年度決算額 ) 歳入総額 605 億円 検査登録手数料収入等 441 億円 業務取扱費等 国の業務 重量税納付確認財源 16 億円 前年度剰余金 148 億円 自動車検査独立行政法人等 自動車ユーザー 自動車の検査 検査料 歳出総額 454 億円 業務取扱費等 333 億円 運営費交付金等 121 億円 運営費交付金等 -6-

簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律 ( 抄 ) ( 平成十八年法律第四十七号 ) 第二章第三節特別会計改革 ( 趣旨 ) 第十七条特別会計の改革は 特別会計の廃止及び統合並びにその経理の明確化を図るとともに 特別会計において経理されている事務及び事業の合理化及び効率化を図ることにより行われるものとし 平成十八年度から平成二十二年度までの間を目途に計画的に推進されるものとする 2 前項の改革に当たっては 平成十八年度から平成二十二年度までの間において 特別会計における資産及び負債並びに剰余金及び積立金の縮減その他の措置により 財政の健全化に総額二十兆円程度の寄与をすることを目標とするものとする ( 特別会計の取扱いの原則 ) 第十八条特別会計の新設は 事務及び事業の合理化若しくは効率化又は財政の健全化に資する場合を除き 行わないものとする 2 政府は 平成二十三年四月一日において設置されている特別会計について その存続の必要性を検討するものとし その後においても おおむね五年ごとに同様の検討を行うものとする ( 法制上の措置等 ) 第十九条政府は 特別会計の廃止及び統合 一般会計と異なる取扱いの整理並びに企業会計の慣行を参考とした資産及び負債の開示その他の特別会計に係る情報の開示のため この法律の施行後一年以内を目途として法制上の措置その他の必要な措置を講ずるものとする 2 前項に規定するもののほか 政府は 国全体の財政状況の一覧性を確保するため 特別会計歳入歳出予算の総計及び純計について所管及び主要な経費の別に区分した書類を参考資料として予算に添付する措置その他の必要な措置を講ずるものとする 3 政府は 特別会計において経理されている事務及び事業の必要性の有無及び実施主体の在り方について 事務及び事業の内容及び性質に応じた分類 整理等の仕分けを踏まえた検討を行うものとする ( 自動車損害賠償保障事業特別会計及び自動車検査登録特別会計の見直し ) 第三十一条自動車損害賠償保障事業特別会計及び自動車検査登録特別会計は 平成二十年度において統合するものとする この場合において これらの特別会計において経理されていた事務及び事業については その合理化及び効率化を図るものとする 2 前項前段の統合の後の特別会計において経理される事務及び事業については 当該統合の後において その性質に応じ 一般会計において経理される事務及び事業への移行又は独立行政法人への移管について検討するものとする -7-