薬事法等の一部改正に伴う特許法施行令改正に係る事前評価書

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することを可能とするとともに 投資対象についても 株式以外の有価証券を対象に加えることとする ただし 指標連動型 ETF( 現物拠出 現物交換型 ETF 及び 金銭拠出 現物交換型 ETFのうち指標に連動するもの ) について 満たすべき要件を設けることとする 具体的には 1 現物拠出型 ETFにつ

PSP 省令 と それぞれ略称する 記 1. 改正施行規則について希少疾病用医療機器その他の医療上特にその必要性が高いと認められる医療機器であり かつ 当該医療機器についての臨床試験の実施に特に長期間を要すると認められるものに係る承認申請をする場合においては 改正 GVP 省令第 9 条の3 第 1

1. 特許権の存続期間の延長制度 2. 再生医療を取り巻く現状 3. 審議事項 2

管下関係業者に周知いただくとともに 適切な指導を行い その実施に遺漏な きようお願いいたします 記 第 1 体外診断用医薬品の製造販売業又は製造業を行う旨の届出等について 1. 届出対象者旧薬事法に基づき 体外診断用医薬品を取り扱う以下の者 (1) 旧薬事法第 12 条第 1 項の第二種医薬品製造販

最近の薬務行政について

平成14年8月  日

PSP 省令 と それぞれ略称する 記 1. 改正施行規則について希少疾病用医療機器その他の医療上特にその必要性が高いと認められる医療機器であり かつ 当該医療機器についての臨床試験の実施に特に長期間を要すると認められるものに係る承認申請をする場合においては 改正 GVP 省令第 9 条の3 第 1

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ともに 申請者が承認審査のスケジュールに沿って法令上求められる製造体制を整備することや承認後円滑に医療現場に提供するための対応が十分になされることで 更なる迅速な実用化を促すものである この制度では 原則として新規原理 新規作用機序等により 生命に重大な影響がある重篤な疾患等に対して 極めて高い有効

法律 出典 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年 8 月 10 日法律第 145 号 ) 政令 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 36 年 1 月 26 日政令第 11 号 ) 省令 医薬品 医療機器等の品質

規制の事前評価の実施に関するガイドライン(素案)

5 仙台市債権管理条例 ( 中間案 ) の内容 (1) 目的 市の債権管理に関する事務処理について必要な事項を定めることにより その管理の適正化を図ることを目的とします 債権が発生してから消滅するまでの一連の事務処理について整理し 債権管理に必要 な事項を定めることにより その適正化を図ることを目的

Microsoft Word ①概要(整備令)

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医療機器プログラムの取扱いに関する Q&A について ( その 2) ( 別紙 ) 用いた略語 改正法 : 薬事法等の一部を改正する法律 ( 平成 25 年法律第 84 号 ) 法 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) 施行令

る として 平成 20 年 12 月に公表された 規制改革推進のための第 3 次答申 において 医療機器開発の円滑化の観点から 薬事法の適用範囲の明確化を図るためのガイドラインを作成すべきであると提言したところである 今般 薬事法の適用に関する判断の透明性 予見可能性の向上を図るため 臨床研究におい

法改正の目的 1 Ⅰ 医療機器等の特性を踏まえた規制の構築 1. 医療機器等の製造販売業及び製造業の章の新設 2. 体外診断用医薬品の製造販売業の新設 3. 医療機器等の製造業の登録制への移行 4. プログラムの位置付けの明確化 5. QMS 調査の見直し 6. 認証制度に関する見直し 7. 医療機

員長及び医薬品医療機器等法登録認証機関協議会代表幹事宛て送付するこ ととしていることを申し添えます 記 1. 基本要件基準第 13 条第 5 項及び第 6 項への適合性確認の基本的な考え方について (1)2023 年 ( 平成 35 年 )2 月 28 日 ( 以下 経過措置期間終了日 という )

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はじめて医療機器を製造販売または製造される方へ

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施行通知○【発番入】

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改正要綱 第 1 国家公務員の育児休業等に関する法律に関する事項 育児休業等に係る職員が養育する子の範囲の拡大 1 職員が民法の規定による特別養子縁組の成立に係る監護を現に行う者 児童福祉法の規定により里親である職員に委託されている児童であって当該職員が養子縁組によって養親となることを希望しているも

Taro-官報原稿 TPP省令

写 薬生発 0131 第 1 号 平成 30 年 1 月 31 日 都道府県知事 殿 厚生労働省医薬 生活衛生局長 ( 公印省略 ) 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 関係手数料令の一部を改正する政令の公布について この度 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確

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(3) 承認申請書への添付文書案の添付医薬品 医療機器及び再生医療等製品の承認申請書に添付すべき資料として 添付文書等記載事項に関する資料を追加すること ( 新施行規則第 40 条 第 114 条の19 第 137 条の23 関係 ) 3 副作用等の報告の見直し (1) 医療機関等からの副作用等の報

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施行通知○【発番入】

第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条この業務規程は 工業所有権に関する手続等の特例に関する法律 ( 平成 2 年法律第 30 号 以下 法 という ) 第 39 条において準用する同法第 22 条第 1 項の規定に基づき 調査業務の実施に関し必要な事項を定めることを目的とする ( 調査業務実施の

個人情報の保護に関する規程(案)

措置法第 69 条の 4(( 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 )) 関係 ( 被相続人等の居住の用に供されていた宅地等の範囲 ) 69 の 4-7 措置法第 69 条の 4 第 1 項に規定する被相続人等の居住の用に供されていた宅地等 ( 以下 69 の 4-8 までにおいて 居

薬食審査発 0318 第 1 号薬食監麻発 0318 第 6 号平成 22 年 3 月 18 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬食品局審査管理課長 厚生労働省医薬食品局監視指導 麻薬対策課長 改正法施行に伴う経過措置等終了にあたっての対応について 薬事法及び採血及び供血あつせ

2. 今後の主な検討事項 1 高濃度 PCB 廃棄物に係る行政代執行費用に対する支援の必要性 高濃度 PCB 廃棄物の処分は 排出事業者責任の観点から その保管事業者が行 うことが原則 このため 都道府県市による行政代執行に要する費用についても 保管事業者が負担することが原則 しかしながら 高濃度

医療用医薬品製造販売業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約 ( 昭和 59 年 3 月 10 日公正取引委員会認定 ) ( 昭和 59 年 3 月 14 日官報 公正取引委員会告示第 8 号 ) 改定 ( 平成 6 年 1 月 20 日公正取引委員会認定 ) ( 平成 6 年 2 月 3

議題提案票(韓国2017)最終版_名前無

改正薬事法の施行に伴う製造販売の承認を要しない医薬品等の取扱い等について

第 50 号 2016 年 10 月 4 日 企業年金業務室 短時間労働者に対する厚生年金の適用拡大及び厚生年金の標準報酬月額の下限拡大に伴う厚生年金基金への影響について 平成 28 年 9 月 30 日付で厚生労働省年金局から発出された通知 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能

医薬品たるコンビネーション製品の不具合報告等に関する Q&A [ 用いた略語 ] 法 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) 施行規則 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則 ( 昭和 36 年

3 治験実施計画書目的 当該治験について 治験実施計画書が手順書に従い適切に作成及び改訂されていることを確認する 次の事項を調べる (1) 治験実施計画書の記載項目 ( 再生医療等製品 GCP 省令第 7 条第 1 項に規定する項目 ) (2) 治験実施計画書の作成 改訂の手順と日付 (3) 治験計

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様式 2 特許庁長官殿 平成年月日 特定登録調査機関 印 特定登録調査機関代表者 印 先行技術調査業務規程届出書 工業所有権に関する手続等の特例に関する法律第 39 条の 7 に従い 先行技術調 査業務規程を届け出ます 添付書類 先行技術調査業務規程平成 年 月特定登録調査機関

平成 31 年 4 月 1 日改定医薬品医療機器法 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) に基づく医療機器 体外診断用医薬品の審査等に係る手数料 注 ) 手数料額欄の下段は 医薬品医療機器法関係手数料令の条項を表したものである ( 単位 : 円 ) 手数料額区分審査適合性医療機器 体外診断用医薬

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特定個人情報保護評価書 ( 基礎項目評価書 ) 評価書番号評価書名 5 国民年金関係事務基礎項目評価書 個人のプライバシー等の権利利益の保護の宣言 亀山市は 国民年金関係事務における特定個人情報ファイルの取扱いにあたり 特定個人情報ファイルの取扱いが個人のプライバシー等の権利利益に影響を及ぼしかねな

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害者等のために情報を提供する事業を行う者 ( 非営利目的の法人に限る ) を一般的に定める 上記のほか 聴覚障害者等のために情報を提供する事業を行う法人 ( 法人格を有しない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものを含む ) のうち 聴覚障害者等のための複製又は自動公衆送信を的確かつ円滑に行う

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スライド 1

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国立病院機構大阪医療センター受託研究取扱細則

第 32 回 1 級 ( 特許専門業務 ) 実技試験 一般財団法人知的財産研究教育財団知的財産教育協会 ( はじめに ) すべての問題文の条件設定において, 特に断りのない限り, 他に特殊な事情がないものとします また, 各問題の選択枝における条件設定は独立したものと考え, 同一問題内における他の選

48

Ⅲ-3 試用医薬品に関する基準 平成 10 年 1 月 20 日公正取引委員会届出改定平成 13 年 3 月 19 日公正取引委員会届出改定平成 16 年 5 月 25 日公正取引委員会届出改定平成 17 年 3 月 29 日公正取引委員会届出改定平成 26 年 6 月 16 日公正取引委員会 消費

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年管発 0331 第 1 号 平成 29 年 3 月 31 日 日本年金機構理事長殿 厚生労働省大臣官房年金管理審議官 ( 公印省略 ) 国民年金の保険料を追納する場合に納付すべき額を定める件等について 国民年金の保険料を追納する場合に納付すべき額を定める件 ( 平成 29 年厚生労働省告示第 12

らの物質を麻薬又は特定麻薬向精神薬原料として規制するため必要な措置を とるものであること 第 2 改正の内容 1 麻薬 麻薬原料植物 向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令の一部改正 (1) 次の8 物質を新たに麻薬に指定した 1N ( アダマンタン 1 イル ) 1 (5 フルオロペンチル )

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前項に規定する事項のうち当該被験薬の治験薬概要書から予測できないもの に改め 同項を同条第三項とし 同条第一項の次に次の一項を加える 2治験依頼者は 被験薬について法第八十条の二第六項に規定する事項を知ったときは その発現症例一覧等を当該被験薬ごとに 当該被験薬について初めて治験の計画を届け出た日等

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再生医療の制度的な対応の検討について 薬事法等制度改正についてのとりまとめ平成 24 年 1 月 24 日厚生科学審議会医薬品制度改正部会 1 再生医療製品については 今後も 臓器機能の再生等を通じて 重篤で生命を脅かす疾患等の治療等に ますます重要な役割を果たすことが期待される 特に ips 細胞

- 2 - 第一条農林物資の規格化等に関する法律の規定に基づく公聴会等に関する内閣府令(平成二十一年内閣府令第五十四号)の一部を次のように改正する 第十一条の見出し中 都道府県知事 の下に 又は指定都市の長 を加える (健康増進法に規定する特別用途表示の許可等に関する内閣府令の一部改正)第二条健康増

01 施行通知(都道府県宛)

第二項第五号に掲げる事項には、同項第一号の区域のうち、広場、街灯、並木その他の都市の居住者その他の者(以下「都市居住者等

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医療機器開発G-1-4

承認第03号-都市計画税条例の一部改正(専決処分)【確定】

被用者年金一元化法による追加費用削減について 昨年 8 月に社会保障 税一体改革関連法の一つとして被用者年金一元化法が成立 一元化法では 追加費用財源の恩給期間にかかる給付について 以下の配慮措置を設けた上で 負担に見合った水準まで一律に 27% 減額することとし 本年 8 月まで ( 公布から 1

スライド 1

平成 23 年 7 月 5 日 米国医療機器 IVD 工業会 (AMDD) 会長デイビット W. パウエル 欧州ビジネス協会 (EBC) 医療機器委員会 委員長ダニー リスバーグ 医療機器 ( 体外診断用検査機器を含む ) の薬事法改正に係る提言 はじめに 医薬品は新しい有効成分を探しあるいは創り

3. 証明者が登録宅性能評価機関の場合 証明を行った登録宅性能評価機関 調査を行った建築士又は建築基準適合判定資格者検定合格者 称印 登録年月日及び登録をした者 建築基準適合判定資格者検定合格者の場合 登録を受けた都道府県 ( 二級建築士又は木造 ) 合格通知日付又は合格証書日付 合格通知番号又は合

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指針に関する Q&A 1 指針の内容について 2 その他 1( 特許を受ける権利の帰属について ) 3 その他 2( 相当の利益を受ける権利について ) <1 指針の内容について> ( 主体 ) Q1 公的研究機関や病院については 指針のどの項目を参照すればよいですか A1 公的研究機関や病院に限ら

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問 2 戦略的な知的財産管理を適切に行っていくためには, 組織体制と同様に知的財産関連予算の取扱も重要である その負担部署としては知的財産部門と事業部門に分けることができる この予算負担部署について述べた (1)~(3) について,( イ ) 内在する課題 ( 問題点 ) があるかないか,( ロ )

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( 別添 ) 薬食発 0513 第 1 号平成 23 年 5 月 13 日 都道府県知事各保健所設置市長特別区長 殿 厚生労働省医薬食品局長 薬事法の一部を改正する法律等の施行等についての一部改正について 薬事法の一部を改正する法律 ( 平成 18 年法律第 69 号 ) については 関係政省令とと

宮城県立がんセンター受託研究業務手順書

Transcription:

薬事法等の一部改正に伴う特許法施行令改正に係る事前評価書 1. 政策の名称 薬事法改正に伴い新たに定義される再生医療等製品に係る製造販売の承認を特許権 の存続期間の延長登録の理由となる処分に追加するべく措置を講じる政策 2. 担当部局 経済産業省特許庁審査第一部調整課審査基準室長滝口尚良 電話番号 : 03-3501-0046 e-mail: PA2A10@jpo.go.jp 3. 評価実施時期 平成 26 年 3 月 4. 規制の目的 内容及び必要性等 (1) 規制の目的 内容及び必要性薬事法等の一部を改正する法律 ( 平成 25 年法律第 84 号 以下 薬事法等一部改正法 という ) によって薬事法 ( 昭和 35 年法律第 145 号 改正後は 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 に変更 ) に新たに定義付けられる 再生医療等製品 の区分は 現行の薬事法における 医薬品 に属する製品及び 医療機器 に属する製品からなる 改正薬事法では 当該再生医療等製品について 従来の医薬品等における製造販売の承認プロセスを採用しつつも 特定の条件及び期限付きで承認 ( 以下 仮承認 という ) を得られることとし 従来極めて長期にわたっていた市販までに要する期間を短縮可能とする制度を設けることとしている 特許法第 67 条第 2 項においては 安全性確保等のための法律の規定による処分を受ける必要があるため 特許発明の実施をすることができない期間があったものについて 5 年を限度として特許権の存続期間を延長できる旨が規定されているところ 安全性確保等のための法規制そのものは その趣旨からして必要であるが その結果 当該規制対象分野全体として 不可避的に 本来享受できるはずの特許期間がその規制に係る期間の分だけ享受できないこととなっている また これらの規制審査期間の短縮にも 安全性の確保等の観点からおのずから限界がある こうした事態は 特許権者に特許発明を一定期間独占的に実施することを認める特許制度の基本にかかわる問題であるため 当該規定が設けられている 今般 薬事法等一部改正法によって新たに定義付けられる 再生医療等製品 の一部は 現行特許法施行令第 3 条第 2 号において 医薬品 として特許権の存続期間の延長登録の対象となっており それ以外で 再生医療等製品 に該当することとなる製品についても承認を得る期間 ( 特許発明を実施できない期間 ) の長期化が想定される 仮承認制度によって市販までに要する時間が短縮されたとしても - 1 -

既に承認済みで 再生医療等製品 に該当すると考えられている製品の中には 治験開始から承認までに3000 日以上も要した事例 1 があることに鑑み 当該 再生医療等製品 も特許法第 67 条第 2 項の規定による特許権の存続期間の延長登録の対象に含めることが必要である 具体的には 特許権の存続期間の延長登録の理由となる処分を定めている特許法施行令第 3 条第 2 号において 再生医療等製品 の製造販売の承認を追加するものである (2) 法令の名称 関連条項とその内容 特許法施行令 ( 昭和 35 年政令第 16 号 ) 第 3 条第 2 号 ( 延長登録の理由となる処分 ) 関連条項 薬事法等の一部を改正する法律 ( 平成 25 年法律第 84 号 ) による改正後の医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) 第 14 条第 1 項 ( 医薬品等の製造販売の承認 ) 第 14 条第 9 項 ( 第 14 条第 1 項の承認の一部変更の承認 ) 第 19 条の2 第 1 項 ( 外国製造医薬品等の製造販売の承認 ) 第 19 条の2 第 5 項 ( 第 19 条の2 第 1 項の承認の一部変更の承認 準用規定 ) 第 23 条の2の5 第 1 項 ( 体外診断用医薬品の製造販売の承認 ) 第 23 条の2の5 第 11 項 ( 第 23 条の2の5 第 1 項の承認の一部変更の承認 ) 第 23 条の2の17 第 1 項 ( 外国製造体外診断用医薬品の製造販売の承認 ) 第 23 条の2の17 第 5 項 ( 第 23 条の2の17 第 1 項の承認の一部変更の承認 準用規定 ) 第 23 条の2の23 第 1 項 ( 体外診断用医薬品の製造販売の認証 ) 第 23 条の2の23 第 6 項 ( 第 23 条の2の23 第 1 項の認証の一部変更の認証 ) 第 23 条の25 第 1 項 ( 再生医療等製品の製造販売の承認 ) 第 23 条の25 第 9 項 ( 第 23 条の25 第 1 項の承認の一部変更の承認 準用規定 ) 第 23 条の26 第 1 項 ( 条件及び期限付第 23 条の25 第 1 項の承認 ) 第 23 条の26 第 5 項 ( 条件及び期限付承認後の本承認 ) 第 23 条の37 条第 1 項 ( 外国製造再生医療等製品の製造販売の承認 ) 第 23 条の37 第 5 項 ( 第 23 条の37 第 1 項の承認の一部変更の承認並びに条件及び期限付第 23 条の37 第 1 項の承認 準用規定 ) 1 現在承認されている品目で改正法における再生医療等製品に該当すると考えられているものは ジェイス (JAC E): 人工皮膚 ( 医療機器 ) 治験開始から製造販売の承認まで 1844 日 ジャック (JACC): 人工軟骨 ( 医療機器 ) 治験開始から製造販売の承認まで 3028 日という 2 件の事例が出ており どちらも承認まで長期間を要している -2-

特許法 ( 昭和 34 年法律第 121 号 ) 第 67 条第 2 項 ( 特許権の存続期間の延長 ) (5) 影響を受け得る関係者 特許権者( 再生医療等製品の製造販売者 ) 再生医療等を受ける国民 後発品メーカー 同業他社( 再生医療等製品の製造販売者 ) 行政機関( 特許庁 ) 5. 想定される代替案薬事法等一部改正法によって新たに定義付けられる 再生医療等製品 の製造販売の承認を 特許権の存続期間の延長登録の理由となる処分に追加すべきか検討した結果 今般の改正に至ったものであり その他の代替案は存在しない 6. 規制の費用及び便益 関係者遵守費用規制の便益 特許権者 ( 再生医療等製品の製造販売者 ) 再生医療等を受ける国民 延長登録出願の審査 審判手数料や 延長された特許権の存続期間の分だけ 特許料を支払う必要がある 特許権の存続期間の満了後は 再生医療等を受ける際の医療費が下がる可能性があるところ 特許権の存続期間が延長される分だけ 再生医療を受ける際の医療費が下がる時期が遅くなる可能性がある ただし 2013 年 7 月時点 -3- 特許権の存続期間が延長されることで 承認のために侵食された特許期間を回復できる それにより 適正に権利の専有による利益を享受することができ 更なる研究開発に投資が可能となる また 諸外国 ( 米 欧 韓 ) と同様に 日本においても再生医療等製品での延長登録制度が利用可能となる 特許権者が権利の占有による利益を適正に享受することができることで 再生医療等製品の研究開発が活発になり 再生医療を適用できる症例の増加や再生医療技術の洗練化等の恩恵を国民が受けられるようになる

後発品メーカー 同業他社 ( 再生医療等 製品の製造販売者 ) で治験中の再生医療等製品が 6 品目しかなく その中には 現行制度においても 医薬品 として特許権の存続期間の延長が認められ得るものも含まれるため 社会全体に与える急激な影響は想定されない 一方 臨床研究中のものは84 品目であり 今後延長登録の対象となる再生医療等製品の品目が増える可能性がある 特許権の存続期間が延長される分だけ 当該特許権に係る 再生医療等製品 を製造 販売することができず 販売の開始が遅くなる ただし 2013 年 7 月時点で治験中の再生医療等製品が 6 品目しかなく その中には 現行制度においても 医薬品 として特許権の存続期間の延長は認められ得るものも含まれるため 急激な影響は想定されない 一方 臨床研究中のものは84 品目であり 今後延長登録の対象となる再生医療等製品の品目が増える可能性がある 再生医療の分野においては 各事業者がそれぞれ独自に研究開発をしており 開発の早期段階から研究情報を開示する傾向にある そのため 製品レベルでの競合が生じにくいので 他者の特許権の存続期間が延長されたとしても その特許に対する費用負担は 特許権者の再生医療等製品の研究開発が活発になり 再生医療等製品の更なる開発が見込まれる その結果 これらの製品の特許権の存続期間満了後に後発品メーカーが製造 販売することのできる品目の増加が期待できる 特になし -4-

想定されない 行政機関 ( 特許庁 ) 再生医療等製品 に係る特許権の延長登録出願の審査体制を整備する必要がある 延長登録の対象となる薬事法上の処分が増えることにより 当該処分に対応する特許権の延長 登録出願の審査 審判手数料や 延長登録された期間分の特許料が納付される その他の社会的費用 特になし 再生医療等製品の研究開発が促進されることにより 再生医療の周辺産業 ( 再生医療等製品として 細胞シート を例示すると 細胞の培養容器 や 自動培養装置 培養した細胞の輸送 等 ) が活性化する さらに 再生医療や再生医療周辺産業の国内市場や世界市場が拡大される ( ) ことに伴い 雇用の増加 再生医療等製品の国内への販売や海外への輸出増加等の経済効果による国益の増加が見込まれる 経済産業省の試算によれば 2050 年には 再生医療の国内市場が2.5 兆円 再生医療の世界市場が38 兆円 再生医療周辺産業の国内市場が1.3 兆円 再生医療周辺産業の世界市場が15 兆円となると想定さ れている -5-

7. 政策評価の結果今回の措置は 薬事法等一部改正法によって新たに定義付けられる 再生医療等製品 に係る承認を 特許法施行令第 3 条第 2 号に規定することで 再生医療等製品 に係る特許権の存続期間の延長を認めるものである かかる措置の実施により 特許権の存続期間の満了後は 再生医療を受ける際の医療費が下がる可能性があるところ その時期が遅くなる可能性がある また 後発品メーカーにとっては 特許権に係る 再生医療等製品 の製造 販売をすることができない期間が長期化する 一方で 第一に 特許権の存続期間の延長制度の趣旨に鑑みれば 承認のために侵食された特許期間を回復することにより 特許権者は適正に権利の専有による利益を享受することができ 更なる研究開発に投資が可能となる 第二に 特許権者が権利の占有による利益を適正に享受することができることで 再生医療等製品の研究開発が活発になり 再生医療を適用できる症例の増加や再生医療技術の洗練化等の恩恵を国民が受けられるようになる 第三に 特許権者の再生医療等製品の研究開発が活発になり 再生医療等製品の更なる開発が見込まれ 後発品メーカーがこれらの製品の特許権の存続期間満了後に製造 販売することのできる品目の増加が期待できる 第四に 再生医療の市場が拡大するのに伴い 再生医療の周辺産業の活性化や 雇用の増加 再生医療等製品の国内への販売や海外への輸出増加等の経済効果が見込まれる 加えて 現在 諸外国 ( 米 欧 韓 ) においても 再生医療等製品の特許権に対して延長登録が認められており 本改正により海外との制度調和が図れることになる 以上のことから 特許権者が適正な利益を享受できるだけでなく 関係者や社会的にも大きな便益が期待されるため 今回の措置は妥当なものと考えられる 8. 有識者の見解その他の関連事項産業構造審議会知的財産分科会特許制度小委員会再生医療等製品の特許権の存続期間検討ワーキンググループ ( 第 1 回 : 平成 26 年 2 月 13 日開催 第 2 回 : 平成 26 年 2 月 26 日開催 ) において 有識者により審議した結果 再生医療等製品を特許権存続期間の延長制度の対象分野とすることで了承された 再生医療等製品の特許権の存続期間検討ワーキンググループ http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/encyo_seido_wg_menu.htm 9. レビューを行う時期又は条件改正薬事法施行後の 再生医療等製品 の承認制度の運用をみた上で 必要があると認めるときは 今般の改正についてのレビューを実施し その結果に基づいて必要な措置を講じることとする 10. 備考 特になし -6-