情報電子実験 Ⅲ 2008.04 アナログフィルタ 1.MultiSIM の起動デスクトップのアイコンをクリックまたは [ スタート ]-[ すべてのプログラム ] より [National Instruments]-[Circuit Design Suite 10.0]-[Multisim] を選択して起動する 図 1 起動時の画面 2. パッシブフィルタ (RC 回路 ) の実験 2-1. 以下の式を用いて R,C の値を計算する 予習の内容 f c = 1 2 π C R f c は 遮断周波数 ( カットオフ周波数 ) を表し 課題では 100Hz を指定 R, C の値は 例えば R を 1kΩと仮定して 残る C を計算すれば良い 1
2-2. 信号源 ( 信号発生器 ) を配置メニューの [ 配置 (Place)]-[ コンポーネント (Component)] を選択し コンポーネントを選択 のダイアログを開く グループ (Group) 欄を Sources ファミリ(Family) 欄を SIGNAL_VOLTAGE_SOURCE コンポーネント欄を AC_VOLTAGE とし OK ボタンを押す マウスポインタに付いてくる信号源を配置する ( 配置場所は 図 6を参考 ) 図 2 メニューバーから 配置 コンポーネント を選択 図 3 コンポーネントを選択 のダイアログで信号源を選択 2
2-3. 抵抗部品を配置メニューの 配置 - コンポーネント から コンポーネントを選択 ダイアログを開く グループ欄を Basic ファミリ欄を RESISTOR コンポーネント欄を 1k とし OK ボタンを押す マウスポインタに付いてくる抵抗部品を配置する 図 4 抵抗部品の選択 2-4. キャパシタ ( コンデンサ ) の配置 コンポーネントを選択 ダイアログを開き グループ欄を Basic ファミリ欄を CAPACITOR コンポーネント欄には2-1で求めたCの値を入力またはリストから選択する OK ボタンを押してキャパシタを配置 図 5 キャパシタ部品の選択 3
図 6 信号源 抵抗 キャパシタ配置後 2-5. 部品を90 度回転キャパシタは90 度回転させ 端子の向きを上下に変えた方が扱いやすい まず キャパシタをマウスでクリック選択すると 破線枠で囲まれる 続いてマウスの右ボタンを押し 操作メニューにおいて 右へ90 度 (90 Clockwise) を選択する 図 7 部品を 90 回転して端子の向きを変える 4
2-6. グラウンド (GND) の配置 コンポーネントを選択 ダイアログを開き グループ欄を Sources ファミリ欄を POWER_SOURCES コンポーネント欄を GROUND とする 次に OK ボタンを押し グラウンドを配置 ( 図 11 を参考 RC 回路ではグラウンドが2つ必要 ) 図 8 グランドを配置 2-7. ワイヤで部品を接続メニューより 配置 - ワイヤ(Wire) を選択 始点( 接続する一方の端子 ) で一度マウスをクリックし 終点 ( 接続する相手端子 ) でクリックすると その2 点間がワイヤで結ばれる 途中でワイヤの進行方向を変えるには その位置でマウスをクリックすると良い 図 9 ワイヤ 選択操作 5
2-8. ネット名の表示後の AC 解析の設定で必要になるネット名をワイヤ接続後に確認する いずれかのワイヤをマウスでクリック選択し マウスの右ボタンを押す 操作メニュー下の プロパティ (Properties) を選択すると ネットダイアログが表示される ネット固有の表示 (When using net specific hide/show setting にチェックを入れる (show の前にチェック ) 図 10 ワイヤのプロパティ選択 図 11 ネット固有の表示 / 非表示設定 6
3. 計測器 ( マルチメータ, オシロスコープ ) の利用 3-1. マルチメータの配置メニューより シミュレート (Simulate) - 計測器(Instruments) - マルチメータ(Multimeter) を選択する マウスポインタについてくるマルチメータを配置 ( 配置場所は 図 13 を参考 ) 図 12 マルチメータの選択 3-2. マルチメータの接続マルチメータを測定回路に接続する ワイヤ接続の方法は 2-7を参照 RC 回路の実験では 入力, 出力電圧を観るため 2つのマルチメータを用い 信号源とキャパシタに接続する 図 13 マルチメータの接続例 7
3-3. オシロスコープの配置メニューより シミュレート - 計測器 - オシロスコープ(Oscilloscope) を選択する マウスポインタについてくるオシロスコープを配置 ( 配置場所は 図 15 を参考 ) 図 14 オシロスコープの選択 3-4. オシロスコープの接続オシロスコープを測定回路に接続する ワイヤ接続の方法は 2-7を参照 RC 回路の実験では 入力, 出力波形を観るため Aチャンネルを信号源 Bチャンネルをキャパシタに接続する 図 15 オシロスコープの接続 8
3-5. 信号源の周波数の設定回路に入力する信号の周波数を変え それによる出力の変化を調べる 信号源の周波数を設定するには まず信号源をマウスクリックし AC VOLTAGE ダイアログを表示させる 次に 値(Value) タブの 周波数 (Frequency) 欄において周波数の値( 単位 ) を設定する 最後に OK ボタンを押してダイアログを閉じる 図 16 信号周波数の設定 3-6. オシロスコープによる入力 出力波形の確認波形を表示するには まずオシロスコープのアイコンをクリックする オシロスコープのフロントパネルを以下のとおり設定し メニューの シミュレート - 実行(Run) より波形を描画させる 波形の描画を停止 ( または一時停止 ) させるには シミュレート - 停止(Stop; 一時停止 ) を選択する <RC 回路入力信号振幅 :1V, 周波数 10Hzの場合 > タイムベース(TimeBase) スケール (Scale):100mv/Div, X 位置 :0, 表示 :Y/T チャネル(Channel)A スケール :1V/Div, Y 位置 :1( 上段に表示 ), 入力結合 :AC( 交流成分を表示 ) チャネルB スケール :1V/Div, Y 位置 :-1( 下段に表示 ), 入力結合 :AC( 交流成分を表示 ) トリガ(Trigger) タイプ (Type): 自動 <RC 回路入力信号振幅 :1V, 周波数 100Hzの場合 (10Hzからの変更点)> タイムベース スケール :10mv/Div <RC 回路入力信号振幅 :1V, 周波数 1kHzの場合 (10Hzからの変更点)> タイムベース スケール:1mv/Div 9
図 17 オシロスコープのフロントパネル 3-7. マルチメータによる入力電圧, 出力電圧 ( 実効値 ) の測定先のオシロスコープでは 信号周波数が10Hzから100,1Kと大きくなるにしたがい 出力波形 ( チャネルB) の振幅が小さくなることが観察できた 次に マルチメータを用いて入力及び出力の実効電圧を測定し それらの電圧比を計算する マルチメータのフロントパネルを開くには マルチメータアイコンをダブルクリックする 実効電圧を測定するには フロントパネルにおいて 電圧 V と信号モード ~( 交流 ) を選択する また測定では 事前に3-6のとおり信号周波数を設定し メニューの シミュレート - 実行 よりシミュレータを動作させる 図 18 マルチメータのフロントパネルを開き 入出力電圧を測定 10
以下の表をつくり 測定結果を記録する 実験の記録 表 1 RC 回路における入出力電圧の測定結果 信号周波数 [Hz] 入力電圧 [mv] 出力電圧 [mv] 出力電圧 / 入力電圧 [db] 10 100 1k *db( デシベル ) 単位で電圧比を表すには 20log( 出力電圧 / 入力電圧 ) の 計算を行う 4.AC 解析による周波数特性の観察 4-1.AC 解析の条件設定メニューより シミュレート - 解析(Analyses) - AC 解析 (AC Analysis) を選択する ( この操作前に シミュレートは 停止 にしておくこと ) まず AC 解析ダイアログにおいて 周波数パラメータ (Frequency Parameters) タブを開き 開始周波数 (Start frequency) を 1Hz, 停止周波数(Stop Frequency) を 10kHz, 垂直スケール(Vertical scale) をデシベル(Decibel) とする ( 図 22 を参照 ) 次に 出力 (Output) タブを開き 解析用に選択した変数(Selected variables for analysis) として出力波形を観た端子 ( ネット名 ) の変数を選択する ( 例えば 図 21 では RC 回路において抵抗とキャパシタを結ぶネット名が2であるため V(2) が選択されている 回路を描く操作手順の違いによりネット名は変わる可能性があるので 回路上確認する必要がある ネット名を表示するには 2-8の操作を行う ) 図 19 AC 解析の選択 11
図 20 周波数パラメータの設定 * 垂直スケールでは デジベル を選択すること 図 21 解析用に選択した変数の選択例 12
4-2.AC 解析の実行 AC 解析ダイアログ下の シミュレート (Simulate) ボタンを押す 図 24 のとおり 振幅特性と位相特性のグラフが表示される 図 22 AC 解析のグラフ表示 4-3. カーソル機能を使用したグラフ特徴点の調査カーソル機能を利用するには グラファ表示 (Grapher View) ダイアログのメニューより 表示 (View) - カーソルを表示/ 非表示 (Show/Hide Cursors) を選択して左側にチェックを入れる 次にY 軸上に現れる三角形のマーカをマウスでクリックし 左ボタンを押したままマウスを移動するとカーソルがそれに合せて移動する このカーソルを10Hz,100Hz,200Hz,1kHzの位置に移動し このカーソルがグラフと交わるy 値をカーソルのダイアログから求める ( カーソルは2つ表示される 三角形に1と書かれたカーソルの x 座標 ( 周波数 ) はカーソル ダイアログの x1 欄に表示され y 座標 ( 振幅 ) は y1 欄に表示される 以下の表をつくり 調査結果を記録する 実験の記録 表 2 グラフ特徴点の調査周波数振幅 [Hz] [db] 10 100 200 1k * 減衰傾度は 100Hz と 200Hz の振幅の差により求める また 表 1 と同じ振幅の値であることを確認する 13
図 23 グラフ カーソルの表示設定 図 24 カーソル機能によるグラフ上の値の調査 14
4-4. グラフの保存グラフは 画像データとして保存し レポート作成に利用する まず グラファ表示 ダイアログを表示させ 編集 (Edit) - コピー(Copy) 操作によりクリップボードに記憶させる 次に ペイントを起動して 編集 貼り付け 操作を行い 続いて ファイル 名前を付けて保存 を選択して 画像データ ( ビットマップ JPG 形式など ) として保存する 図 25 グラフをクリップボードにコピー 図 26 クリップボードからペイントに貼り付け 15