聴覚障害者向け英単語アクセント視覚化システム タブレット版 Ver.1.0 ドキュメント
目次 1. 英単語アクセント可視化システムについて... 3 1.1. 動作環境について... 3 2. システムの起動と終了... 4 2.1. 起動... 4 2.2. 終了... 4 3. 英単語一覧画面... 5 4. 英単語表示画面... 6 4.1. 英単語表示... 6 4.2. 英単語のアニメーション表示... 7 5. 各種設定... 8 5.1. 表示項目と音声... 9 5.2. アニメーションの各種設定... 10 5.2.1. 文字遷移速度... 11 5.2.2. アニメーション速度... 11 5.2.3. アクセントの拡大量 拡大量... 12 5.2.4. アクセントのひねり量 ひねり量... 13 5.2.5. アクセントの上昇量 上昇量... 14 1
5.2.6. アクセントの透明度 透明度... 15 5.2.7. アクセントの色 色... 16 5.2.8. 初期状態に戻す... 17 6. おわりに... 18 2
1. 英単語アクセント可視化システムについて 本システムは 2016 年に開発した 聴覚障害者向け英単語アクセント視覚化システム プロトタイプを元に より広く利用してもらうために ipad で利用できるタブレット版システムである ユーザは個別のデバイスにシステムをインストールしなくても Web 接続することでブラウザ経由によって本システムを利用することができる また 本システムでは前回の英単語のアニメーションについて 速度 モーション 大きさ 色などを様々に調整可能にし アニメーションの効果的な学習効果を検証できるようにした 2 章以降には システムの仕様と使い方についてマニュアル形式で記述した 1.1. 動作環境について 本システムはインターネットに接続された ios10.2.1 以降の ipad および iphone での動作 を保障する PC および Mac でも使用することはできるが OS のバージョンやウイルスソフトなど他のア プリケーションによる影響が多岐に渡るため 動作の保障はできない パソコンで使用する 場合 ブラウザは Crome を推奨する また 使用するサーバーは本システム専用ではないため 何らかのトラブルによって支障が 起こる可能性がある 3
2. システムの起動と終了 2.1. 起動 下記のリンクをクリックすると ブラウザが立ち上りシステムが起動します 2.2. 終了 ブラウザを閉じるとシステムは終了します 同じブラウザを使う限り 前回の設定値が保持されます 4
3. 英単語一覧画面 システムを起動すると英単語の一覧画面が表示されます アニメーションによる学習をはじめるには 任意の英単語をクリックします 次の英単語一覧ページに進むには 下矢印 ( ) を 前の英単語一覧ページに戻るには 上矢印 ( ) をクリックします 5
4. 英単語表示画面 アニメーションによる英単語アクセントの学習を始めます 4.1. 英単語表示 英単語一覧画面から任意の英単語をクリックすると英単語表示画面になります 初期設定では 予め下記のようなシンプルな表示で アニメーションの各種設定もちょうど良い値に設定してあります 英単語表示画面の上部 ( ツールバー ) と左右には 4 つの操作ボタンが配置されています ホームボタンをクリックすると 英単語一覧ページに戻ります 設定ボタンをクリックすると 英単語のアニメーション設定ができます 各種設定については 5. 各種設定をご覧ください 1 つ前の単語を表示します 次の単語を表示します 6
4.2. 英単語のアニメーション表示 英単語の周辺部分をクリックすると アクセントを強調したアニメーションが表示されます アニメーション表示は 各種設定によって 速さ 動き 大きさ 色などを変更できます また 英単語のほかに 単語の意味 音声の波形 アニメーションのタイミング 発音記号を表示することができます さらに音声による発音も出力することができます 初期設定値のアニメーション表示 7
5. 各種設定 設定ボタンをクリックすると 英単語のアニメーション設定画面になります 8
5.1. 表示項目と音声 各表示項目の横にある ボタンを軽くタッチすることで ON/OFF が切り替わります OFF ON 意味表示 英単語の意味を表示します 波形表示 英単語の発音の強弱を波形にしたものを表示します タイミング表示 アニメーション動作のタイミングを表示します 発音記号表示 英単語の発音記号 (Jones 式 ) を表示します 音声再生 英単語の発音を音声で再生します 9
5.2. アニメーションの各種設定 各種設定項目のインジケーターを左右に調節して 値を変更します 小 大 下記の例では 文字の色を水色 アクセントをピンクに表示してあるため 第 2 音節目に アクセントがあることがよくわかります 同じ単語でも アニメーションの設定で 大きさ ひねり 上昇量 色などを変えると まったく違ったアニメーションになります アクセントの拡大量 ひねり量 上昇量 色を変えると 下記のように異なるアニメーショ ンが表示されるので 効果的に学習できるように 設定を変えて好みのアニメーションを表 示してみましょう 10
5.2.1. 文字遷移速度 文字遷移速度はアニメーションが始まるタイミングの速さです 値が小さいと アニメーシ ョンはゆっくりと動き 値が大きいと速く動きます タイミング表示を ON にして を 表示させると文字遷移のタイミング速度がよくわかります 最大値にすると 瞬時にアニメーションが動きます 5.2.2. アニメーション速度 英単語が1 文字 1 文字 拡大したり飛び跳ねたり 色が変わったりする変化の速さを調整します 値が小さいと文字がゆっくりと滑らかに動き 値が大きいと一瞬だけ変化するように速く動きます 値が小さいとゆっくりと滑らか 値が大きいと 1 文字づつ瞬間的 11
5.2.3. アクセントの拡大量 拡大量 アクセント文字サイズの拡大量と アクセント以外の文字サイズの拡大量を調整します たとえば 下記では どちらの拡大量も小さい場合 ( 左 ) とアクセントの拡大量を大きくし た場合 ( 右 ) を示しています どちらの拡大量も 0 の場合 アクセント文字の拡大量を大き くした場合 12
5.2.4. アクセントのひねり量 ひねり量 アクセント文字のひねり量と アクセント以外の文字のひねり量を調整します 文字が左右に傾く動きをひねり その傾きの量をひねり量と定義しています たとえば 下記では どちらのひねり量も小さい場合 ( 上 ) とアクセントのひねり量を大きくした場合 ( 下の2つ ) を示しています どちらのひねり量も 0 の場合 文字は真っ直ぐで 傾くことはありません アクセントのひねり量を最大にした場合 左右に大きく傾いて動きます 13
5.2.5. アクセントの上昇量 上昇量 アクセント文字の上昇量と アクセント以外の文字の上昇量を調整します 上昇量を大きくすると 文字が上方向にジャンプするように動きます たとえば 下記では どちらの拡大量も小さい場合 ( 左 ) とアクセントの拡大量を大きくした場合 ( 右 ) を示しています どちらの上昇量も 0 の場合 アクセントの上昇量を大きくすると 文字が飛び跳ねます 14
5.2.6. アクセントの透明度 透明度 アクセント文字の透明度と アクセント以外の文字の透明度を調整します 上昇量を大きくすると アニメーションのタイミングで 文字色の透明度が増して色が薄く変化します たとえば 下記では 文字色を緑 アクセントの色を赤にしています どちらの透明度も0 場合 指定した色でアニメーションが表示されます アクセント文字色の透明度を大きくすると アニメーションの動きに合わせて文字色の透明度が増して薄くなります どちらの透明度も 0 の場合 アクセントの透明度を最大にすると ここまで色が薄くなります 15
5.2.7. アクセントの色 色 アクセント文字やアクセント以外の文字の色を変更します 各 6 色 組合せは 36 通りです 透明度とあわせると 組合せはもっと広がります どんな色の組み合わせが 視覚として効果的か好みの組み合わせをためして下さい 16
5.2.8. 初期状態に戻す すべての設定値をシステムで設定された初期状態に戻します 元には戻せませんので注意 して下さい 17
6. おわりに 前回の 聴覚障害者向け英単語アクセント視覚化システム プロトタイプでは システムをインストールした PC でしか使用することはできなかったが 本システムでは システムをインストールしなくてもインターネットに接続することで サーバー上のシステムをブラウザで表示して利用することができるため PC だけでなく ipad や iphone でも使用することができる 広く利用できる反面 データ保存の点では今後の課題がいくつかある まずは プロトタイプではインストールした PC 上で 英単語ファイルの編集や追加ができていたが 本システムはサーバー上にあるため それができない 単語ファイルの変更は サーバー上のプログラムを変更しなくてはならない 次に 本システムではブラウザ上でシステムを起動させているため 設定ファイルなどの保存に制限がある システムの各種設定値は 予め初期状態に設定されており 自分の好みに合わせて変更した値は ブラウザを閉じても 前回の設定値が保存されるが 同じ端末を複数のユーザで使用する場合 それぞれのユーザの設定値を個別に保存することはできない また 現バージョンでは インジケーターがグラフィカルなため 値がいくつであるかをユーザが正確に記録することはできない これらの課題は システムにデータベースを構築し ユーザ認証をすることによって解決するものと考えられる また 設定値を数値化表示したり 複数の設定ファイルを保存できるように機能追加することにより 効果的なアニメーションの検証がより便利にできると考えられる さらには これは技術的に難しいが アニメーション速度と発音音声の再生タイミングを合わせるということも考えられる しかしながら 本システムは聴覚障害であるため データ作成に膨大なコストが必要とされることを考えると 効果については検討が必要であろう なお 目線の動きを捉えて 効果的な学習方法を探究するというアイデアも持ち越しとなった 18
企画 監修山梨英和大学 / 国際基督教大学教育研究所研究員槻舘尚武科学研究費補助金基盤研究 (B) ( 課題番号 24320108; 研究代表斎藤くるみ ) 仕様設計 開発 ドキュメント 株式会社 mieux creation 19