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規制の事前評価の実施に関するガイドライン(素案)

1. 集計したトラヒック (*1) の種類 B ISP 間で交換されるトラヒック 国外 ISP 等 B2 国内主要 IX を介さず国内 ISP 等と交換されるトラヒック 国内 ISP 等とのプライベート ピアリング 国内 ISP 等から提供されるトランジット 国内主要 IX 以外の国内 IX におけ

目次 1. ISP の考えるプラットフォーム機能 2.ISP とキャリアの通信プラットフォームの連携 3.ISP と NGN との連携による新たなサービス 2

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開 会 それでは 定刻少し前でございますけれども ただいまから情報通信行 政 郵政行政審議会電気通信事業部会 第 46 回を開催いたします 本日は委員 8 名中 6 名が出席されておられますので 定足数を満たしております 会議に先立ちまして 総務省において人事異動があったということでございますので

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取組みの背景 これまでの流れ 平成 27 年 6 月 日本再興戦略 改訂 2015 の閣議決定 ( 訪日外国人からの 日本の Wi-Fi サービスは使い難い との声を受け ) 戦略市場創造プラン における新たに講ずべき具体的施策として 事業者の垣根を越えた認証手続きの簡素化 が盛り込まれる 平成 2

帯域制御ガイドラインのポイント

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携帯電話の料金その他の提供条件に関する タスクフォース 取りまとめ 平成 27 年 12 月 16 日

公共工事等における新技術活用システムについて 別添 公共工事等に関する優れた技術は 公共工事等の品質の確保に貢献し 良質な社会資本の整備を通じて 豊かな国民生活の実現及びその安全の確保 環境の保全 良好な環境の創出 自立的で個性豊かな地域社会の形成等に寄与するものであり 優れた技術を持続的に創出して

することを可能とするとともに 投資対象についても 株式以外の有価証券を対象に加えることとする ただし 指標連動型 ETF( 現物拠出 現物交換型 ETF 及び 金銭拠出 現物交換型 ETFのうち指標に連動するもの ) について 満たすべき要件を設けることとする 具体的には 1 現物拠出型 ETFにつ

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資料 3-4 一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会 第 3 回将来のネットワークインフラに関する研究会 将来のネットワークインフラに関する研究会 ー新たなネットワークインフラの利活用 年 3 月 17 日一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会 (CIAJ)

(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

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2. 各検討課題に関する論点 (1) 費用対効果評価の活用方法 費用対効果評価の活用方法について これまでの保険給付の考え方等の観点も含め どう考 えるか (2) 対象品目の選定基準 1 費用対効果評価の対象とする品目の範囲 選択基準 医療保険財政への影響度等の観点から 対象となる品目の要件をどう設

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_第48回公共料金等専門調査会_資料1(前半)

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2030 年頃の社会とインターネット 社会的課題の解決や新たな価値創造を通じ 様々な産業や社会システム のデジタルトランスフォーメーション (DX) が加速 企業は事業者 / 産業の垣根を越えてつながり あらゆるデータがやり取りされる時代 以前はオフライン主流のニュース / 動画 / 音楽 / 放送

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再意見書 平成 28 年 7 月 4 日 総務省総合通信基盤局電気通信事業部 料金サービス課殿 郵便番号 とうきょうとしんじゅくくにししんじゅくさんちょうめ 住所東京都新宿区西新宿三丁目 19-2 ひがしにっぽんでんしんでんわかぶしきがいしゃ 氏名東日本電信電話株式会社 やまむらま

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INS ネットの提供状況 INS ネットは NTT 東西が提供する ISDN サービスであり ディジタル通信 通話 パケット通信 の 3 種の モードで通信が可能 このうち 終了が予定されているのは ディジタル通信モード INS ネットの概要 (INS ネット 64 の場合 ) 契約者回線 B チャ

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☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

個人情報保護法の3年ごと見直しに向けて

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資料 4-5 通信プラットフォームの在り方について 2008 年 6 月 5 日 株式会社 NTT ドコモ

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目次 1. 環境の変化 1.1 利用者一人当たりのトラヒックの増大 1.2 インターネットトラヒックの状況 (1)P2Pトラヒックの増加 (2) 動画配信トラヒックの増加 1.3 一部利用者によるトラヒックの占有 1.4 インターネット利用者の動向 1.5 ISPのバックボーン拡張 2. ブロードバ

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はじめてのマイナンバーガイドライン(事業者編)

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アジェンダ 注目のキーワード SDN SD-WANの登場 SD-WAN 導入の課題 SD-WAN 検討ポイント 導入事例紹介

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3 確認の結果 (1) 地域電気通信業務等の円滑な遂行に支障のない範囲内であることガイドラインに基づき 1 活用業務を営むために過大な投資を行うことにより NTT 東西の財務を圧迫し 地域電気通信業務等の円滑な遂行を困難にするおそれがある場合 2 地域電気通信業務等を営むために保有している設備や職員

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豊橋市 PPP/PFI 手法導入優先的検討方針 効率的かつ効果的な公共施設等の整備等を進めることを目的として 多様なPPP/P FI 手法導入を優先的に検討するための指針 ( 平成 27 年 12 月 15 日民間資金等活用事業推進会議決定 ) に基づき 公共施設等の整備等に多様なPPP/PFI 手

イ -3 ( 法令等へ抵触するおそれが高い分野の法令遵守 ) サービスの態様に応じて 抵触のおそれが高い法令 ( 業法 税法 著作権法等 ) を特に明示して遵守させること イ -4 ( 公序良俗違反行為の禁止 ) 公序良俗に反する行為を禁止すること イ利用規約等 利用規約 / 契約書 イ -5 (

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がんの医療計画(案)

1. 元職員による働きかけの規制 ( 第 38 条の 2 関係 )1 1 離職後に営利企業等 1に再就職した元職員(= 再就職者 ) は 離職前 5 年間に在職していた地方公共団体の執行機関の組織等 2の職員に対して 当該営利企業等又はその子法人と在職していた地方公共団体との間の契約等事務 3につい

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全自病協第 582 号 平成 27 年 2 月 13 日 地方会議担当支部長様 公益社団法人全国自治体病院協議会 会長 邉見公雄 平成 27 年度地方会議における共通議題について 日頃から支部活動にご尽力をいただき感謝申し上げます さて 平成 27 年度地方会議における共通議題について 常務理事会で

Ⅰ. 経緯 国際金融コミュニティにおける IAIS の役割は ここ数年大幅に増加している その結果 IAIS は 現行の戦略計画および財務業績見通しを策定した際には想定していなかった システム上重要なグローバルな保険会社 (G-SIIs) の選定支援やグローバルな保険資本基準の策定等の付加的な責任を

Ⅲ 第 43 期監査報告書等 監査報告書 私たち監事は 平成 27 年 9 月 1 日から平成 28 年 8 月 31 日までの第 43 期事業年度にお ける理事の職務の執行を監査いたしました その方法及び結果につき以下のとおり報告い たします 1. 監査の方法及びその内容私たち監事は 理事及び使用

これまでの経緯と現状 1 1. 光ファイバインターネット接続サービスなどの IP 通信の役務 ( 卸電気通信役務を含む ) の提供のために NGN に他事業者が接続する方式として 現状 PPPoE (Point-to-Point Protocol over Ethernet) と IPoE(Inte

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適用時期 5. 本実務対応報告は 公表日以後最初に終了する事業年度のみに適用する ただし 平成 28 年 4 月 1 日以後最初に終了する事業年度が本実務対応報告の公表日前に終了している場合には 当該事業年度に本実務対応報告を適用することができる 議決 6. 本実務対応報告は 第 338 回企業会計

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1. 実現を目指すサービスのイメージ 高齢者や障害者 ベビーカー利用者など 誰もがストレス無く自由に活動できるユニバーサル社会の構築のため あらゆる人々が自由にかつ自立的に移動できる環境の整備が必要 ICT を活用した歩行者移動支援サービスでは 個人の身体状況やニーズに応じて移動を支援する様々な情報

Transcription:

電気通信事業分野における競争ルール等の 包括的検証について 2018 年 10 月総務省データ通信課

電気通信事業分野における競争ルール等の包括的検証 ( 情報通信審議会への諮問 ) 1 諮問の概要 平成 27 年の電気通信事業法等の一部を改正する法律において 法律の施行 ( 平成 28 年 21 日 ) から 3 年後にその施行状況について検討を加え 必要があると認めるときは 所要の措置を講ずるものとされている 情報通信を取り巻く環境が抜本的に変化していく中で これまでのネットワーク構造やサービスを前提とした電気通信事業分野における競争ルールや基盤整備 消費者保護等の在り方についての見直しが急務となってきている 以上のような大きな変化に迅速かつ柔軟に対応するため 平成 27 年改正法の施行状況を含め これまでの政策について包括的に検証した上で 2030 年頃を見据えた新たな電気通信事業分野における競争ルール等について諮問を行う 答申を希望する事項 (1) 通信ネットワーク全体に関するビジョン (5) モバイル市場の競争環境の確保の在り方 (2) 通信基盤の整備等の在り方 (6) 消費者保護ルールの在り方 (3) ネットワーク中立性の在り方 (7) その他必要と考えられる事項 (4) プラットフォームサービスに関する課題への対応の在り方 スケジュール 2019 年 6 月を目途に中間答申 同年 12 月を目途に最終答申を希望

情報通信を取り巻く環境の変化 2 情報通信は 我が国の経済 社会活動の基盤として重要な役割を果たしており 2020 年から 2030 年にかけて 5G( 第 5 世代移動通信システム ) の進展 ネットワークの IP 化や仮想化の進展といった技術革新 プラットフォームサービスの拡大等の市場構造の変化等により 大きな環境変化が見込まれている 5G の進展 IP 化の進展 NTT 東西の IP 網への移行 ( イメージ ) ネットワーク仮想化 (SDN NFV) の進展 プラットフォーマーの事業拡大 主な ICT 企業の時価総額 ( 単位 : 兆円 ) ( 参考 ) 日本の ICT 企業 ( 出典 ) 情報通信審議会新世代モバイル通信システム委員会 ( 第 10 回 ) 事務局資料 電話網移行円滑化委員会 ( 第 36 回 )NTT 東日本 西日本資料 情報通信審議会 IoT/ ビッグデータ時代に向けた新たな情報通信政策の在り方 第二次中間答申 ( 概要 ) 日経新聞記事を基に総務省作成

電気通信事業分野における競争ルール等の包括的検証に係る主な検討課題 3 通信ネットワーク全体に関するビジョン 2030 年頃に実現が見込まれる通信ネットワークの未来像を踏まえ 電気通信事業政策の在り方を包括的に検討する プラットフォーム ( アプリケーション ) コアネットワーク アクセス回線 プラットフォームサービスに関する課題への対応の在り方 通信の秘密の保護等の観点から 利用者情報の適切な取扱いを確保するための方策等について検討する ネットワーク中立性の在り方 プラットフォーム事業者を含む関係者間のネットワークに係る費用負担や利用の公平性についてのルールの在り方 利用者に対する透明性の確保の在り方等について検討する 通信基盤の整備等の在り方 モバイル化の進展 IP 網への完全移行や光化の一層の進展を視野に入れ 通信基盤の整備の在り方やユニバーサルサービスの対象 確保手段等について検討する モバイル市場の競争環境の確保の在り方 多様なニーズに対応する MVNO の役割増大が見込まれていること等を踏まえ MNO による MVNO へのネットワーク提供条件の同等性 透明性の確保に係る方策等について検討する 利用者 消費者保護ルールの在り方 サービスの多様化 複雑化を踏まえ 消費者保護ルールの在り方について検討する その他必要と考えられる事項

( 参考 ) 平成 27 年電気通信事業法改正の 3 年後見直しについて 4 電気通信事業法等の一部を改正する法律 ( 平成 27 年法律第 26 号 平成 28 年 21 日施行 ) 附則第 9 条 ( 検討 ) 第九条政府は この法律の施行後三年 ( 平成 31 年 21 日 ) を経過した場合において この法律による改正後の規定の施行の状況について検討を加え 必要があると認めるときは その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする ( 参考 ) 平成 27 年電気通信事業法改正の改正事項 1 電気通信事業の公正な競争の促進 光回線の卸売サービス等に関する制度整備 公正な競争環境の下で 異業種の新規参入等による多様なサービス展開を実現するため 光回線の卸売サービス等に事後届出制等を導入 禁止行為規制の緩和 様々な業種との連携を可能とし IoT 等の多様な新サービス 新事業を創出するため 移動通信市場の禁止行為規制を緩和 携帯電話網の接続ルールの充実 MVNO の迅速な事業展開を可能とし 移動通信市場の競争促進を図るため 主要事業者の携帯電話網の接続ルールを充実 電気通信事業の登録の更新制の導入 ( 合併 株式取得等の審査 ) 主要事業者が 他の主要事業者等と合併 株式取得等する場合 公正競争に与える影響等を審査するため 登録の更新を義務付け 2 電気通信サービスの利用者の保護 書面の交付 初期契約解除制度の導入 契約内容を容易に確認できるよう 契約締結書面の交付を義務付けるとともに 一定期間 相手方の合意なく契約解除できる制度を導入 不実告知等の禁止 料金などの利用者の判断に影響を及ぼす重要な事項の不実告知や事実不告知を禁止 勧誘継続行為の禁止 勧誘を受けた者が契約を締結しない旨の意思を表示した場合 勧誘を継続する行為を禁止 代理店に対する指導等の措置 代理店による契約締結に関する業務が適切に行われるようにするため 電気通信事業者に対し 代理店への指導等の措置を義務付け 3 ドメイン名の名前解決サービスに関する信頼性等の確保 ドメイン名の名前解決サービスに関する信頼性等の確保 大規模な事業者等に対し 電気通信事業の届出 管理規程の作成 届出 会計の整理 公表等を義務付け

包括的検証 に関する検討体制について 5 情報通信審議会に特別委員会を設置して検討するとともに 各研究会の検討結果を特別委員会に集約 情報通信審議会 電気通信事業政策部会 ICT サービス安心 安全研究会 消費者保護ルールの検証に関するWG 電気通信サービスの多様化 複雑化や消費者トラブルの現状を踏まえた消費者保護の在り方等 特別委員会 電気通信事業分野における競争ルール等の包括的検証 H27 改正の 3 年後見直しを含む ネットワークビジョン 2030 年頃を見据えたネットワーク トポロジーを踏まえた競争ルール等の在り方 基盤整備 ネットワーク ビジョンを踏まえたユニバーサルサービス制度等の在り方等 連携 新設研究会 ネットワーク中立性に関する研究会 ネットワーク利用及びコスト負担の公平性や 透明性確保の在り方等 プラットフォームサービスに関する研究会 プラットフォーム事業者による利用者情報の適切な取扱いの確保の在り方等 モバイル市場の競争環境に関する研究会 MVNO の一層の促進等 競争促進を通じたサービス多様化 料金低廉化の方策等

今後の検討スケジュール ( 案 ) 6 8 月 9 月 10 月 12 月 1 月 2 月 3 月 4 月 6 月 情報通信審議会 諮問 8/23 中間答申 電気通信事業政策部会 部会 9/19 意見募集 中間答申案とりまとめ 電気通信事業分野における競争ルール等の包括的検証に関する特別委員会 本体会合とは別に主査によるヒアリングを随時実施 第 1 回第 2 回第 3 回 提案募集 各研究会 WG の議論を適宜報告 第 4 回 論点整理報告書骨子案 1ヶ月意見反映報告書案各研究会 WGにおいて議論を継続 ネットワーク中立性に関する研究会 プラットフォームサービスに関する研究会 消費者保護ルールの検証に関する WG モバイル市場の競争環境に関する研究会 情報通信審議会総会 (6 月 ~7 月頃開催見込み ) を含め 上記は全て現時点での想定 なお 必要に応じて緊急提言を行うこととする

ネットワーク中立性に関する研究会 7 コンテンツの大容量化や IoT 機器の普及などによるインターネットトラヒックの急増 多様化や 通信に関する様々なビジネスモデルの登場等により 近年 ネットワークをめぐる環境が大きく変化してきていることを踏まえ ネットワーク利用及びコスト負担の公平性や透明性確保の在り方等を検討するため ネットワーク中立性に関する研究会 を平成 30 年 10 月より開催 検討事項 (1) 電気通信事業者 コンテンツプロバイダ オンライン プラットフォーマー 利用者など 関係者間におけるネットワーク利用及びコスト負担の公平性の在り方 (2) 新たなビジネスモデルに適用されるルールの明確化 (3) 利用者に対する情報提供 ( 透明性確保 ) の在り方等 構成員 ( 敬称略 五十音順 ) 江﨑浩 ( 座長代理 ) 大橋弘柿沼由佳宍戸常寿実積寿也 東京大学大学院情報理工学系研究科教授 東京大学大学院公共政策大学院 大学院経済学研究科教授 公益社団法人全国消費生活相談員協会 IT 研究会研究員 東京大学大学院法学政治学研究科教授 中央大学総合政策学部教授 庄司昌彦 田中絵麻 寺田麻佑 国際大学グローバル コミュニケーション センター准教授一般社団法人インターネットユーザー協会理事 一般財団法人マルチメディア振興センター主席研究員 国際基督教大学教養学部准教授 林秀弥名古屋大学大学院法学研究科教授 ( 座長 ) 森川博之東京大学大学院工学系研究科教授

ネットワーク中立性に関する研究会 提案募集の実施について 8 ネットワーク中立性に関する研究会 の開催に当たって 基本的な視点や具体的な検討項目等 ネットワーク中立性に関する論点について 提案募集を実施 ( 募集期間 : 平成 30 年 10 月 6 日 ( 土 )~10 月 22 日 ( 月 )) 提案募集の対象 : ネットワーク中立性に関する主な論点 ( 案 ) の概要 基本的視点 技術やビジネス環境の変化を踏まえた 2007 年に示された ネットワーク中立性に関する3 原則 の現在における有効性 ➀レイヤー内 レイヤー間の健全な競争環境 ➁イノベーションや持続的なネットワーク投資の促進 ➂ 十分な情報に基づく消費者の選択の確保という目的の妥当性等 具体的検討項目 現状及び課題の把握 ネットワークの混雑状況や 関係者の取組 米国 EU 等諸外国の政策動向を踏まえた検討の必要性 ネットワーク利用及びコスト負担の公平性の在り方 プラットフォームレイヤーとネットワークレイヤー間 コンテンツレイヤーとネットワークレイヤー間 上位 ISPと下位 ISP 間 ユーザー間等におけるネットワークのコスト負担の在り方 特定のトラヒックを優先するサービスの妥当性 ( 自動運転や遠隔医療等のリアルタイム性が求められるサービス等 ) 具体的なビジネス動向への対処 ゼロ レーティングやスポンサードデータ等のビジネスモデルについて ネットワーク中立性の確保のための施策 ネットワークの中立性を確保するための手段 ( 事業者による情報公開 サービス品質のモニタリング 紛争解決手段の活用等 ) その他 等

ネットワークの中立性に関する懇談会 (2006 年 ~2007 年 ) における議論 9 ネットワークの中立性 (network neutrality) を確保するための三原則 ----- ブロードバンド政策における基本的認識 自律 分散 協調 を基本精神とするインターネットの潜在能力が最大限発揮され インターネットを利用するすべてのステークホールダにとっての利益の最大化が図られることが必要であり 1) 消費者がネットワーク (IP 網 ) を柔軟に利用して コンテンツ アプリケーションレイヤーに自由にアクセス可能であること 2) 消費者が技術基準に合致した端末をネットワーク (IP 網 ) に自由に接続し 端末間の通信を柔軟に行なうことが可能であること 3) 消費者が通信レイヤー及びプラットフォームレイヤーを適正な対価で公平に利用可能であることという 3 つの要件を基本原則とし 当該要件に合致したネットワークが維持 運営されている場合 ネットワークの中立性が確保されている ネットワークのコスト負担の公平性 ( ネットワークの混雑への対処 ) コンテンツ配信の円滑化に向けた取組 インターネットトラヒックの把握の精緻化 P2P を活用したコンテンツ配信技術の実証実験の展開 地域トラヒックの折り返しのための地域 IX の改善 ネットワーク混雑の緩和に向けた取組 帯域制御の在り方に関するガイドラインの策定 ISP の QoS 認定制度の検討 ADR を含む紛争処理機能の強化 ネットワークの利用の公平性 ( 市場支配力の濫用防止 ) NTT 東西の次世代ネットワーク (NGN) に係る接続ルールの策定 指定電気通信設備制度 ( ドミナント規制 ) の見直し 市場支配力の認定基準の見直し 複数の市場に係る市場支配力の濫用防止( 共同市場支配力 市場支配力の隣接市場へのレバレッジ ) ドミナント事業者及びこれと資本関係を有する者との共同市場支配力の濫用防止のための仕組みの確立 その他の施策 アクセス網の多様化の推進 電柱 管路の円滑な利用確保 地方自治体等の網構築支援等 新しいビジネスモデルの登場に対応した法体系の見直し 利用者保護策の検討 利用者保護の在り方や料金比較認定制度の検討 端末政策の見直し 端末認証制度の見直し検討 端末等の責任分担モデルの検討 認証 課金等のプラットフォーム機能のオープン性の確保 プラットフォーム機能の連携による新事業創出 国際的な制度との整合性確保への積極的貢献

固定通信トラヒックと移動通信トラヒックの現状 (2018 年 時点 ) 10 我が国のブロードバンドサービス契約者 (*1) の総ダウンロードトラヒックは前年同月比 29.7% 増 我が国の移動通信の総ダウンロードトラヒックは前年同月比 41.0% 増 総ダウンロードトラヒックは 2004 年以降一貫して増加傾向を示している (Gbps) 14000 12000 固定通信の総ダウンロードトラフィックは前年同月比 29.7% 増 29.7% 増加 12,494 我が国のブロードバンド契約者の総ダウンロードトラヒック (*2)(*4) 12,494Gbps ( 推定値 ) 10000 9,636 8000 6000 移動通信の総ダウンロードトラフィックは前年同月比 41.0% 増 我が国の移動通信の総ダウンロードトラヒック (*3) 2,210Gbps 4000 2000 0 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 (*1) FTTH DSL CATV FWA (*2) 2011 年 以前は 携帯電話網との間の移動通信トラヒックの一部が含まれる (*3) 総務省我が国の移動通信トラヒックの現状 ( 平成 30 年 3 月分 ) より引用 (3 月 6 月 9 月 12 月に計測 ) (*4) 追加した ISP4 社を除いた 5 社の集計値より総トラヒックを推定 1,814 1,567 249 41.0% 増加 2,210 1,695 6.6% 減少 34.9% 増加 336 我が国のブロードバンド契約者の総アップロードトラヒック (*2)(*4) 1,695Gbps ( 推定値 ) 我が国の移動通信の総アップロードトラヒック (*3) 336Gbps