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回答者のうち 68% がこの一年間にクラウドソーシングを利用したと回答しており クラウドソーシングがかなり普及していることがわかる ( 表 2) また 利用したと回答した人(34 人 ) のうち 59%(20 人 ) が前年に比べて発注件数を増やすとともに 利用したことのない人 (11 人 ) のう

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II. グローバルネットワークへの参加と取り組み 本ネットワークでは 参加してから 1~2 年目に 各国や都市において 高齢者にやさしい都市づくり に関する計画を立て 実行に移す準備をし それを 3~5 年目にかけて実行し 実行開始から 3 年目 ( ネットワーク参加から 5 年目 ) を目途に 成

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ポイント 〇等価尺度法を用いた日本の子育て費用の計測〇 1993 年 年までの期間から 2003 年 年までの期間にかけて,2 歳以下の子育て費用が大幅に上昇していることを発見〇就学前の子供を持つ世帯に対する手当てを優先的に拡充するべきであるという政策的含意 研究背景 日本に

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戦略的創造研究推進事業 ( 社会技術研究開発 ) 平成 24 年度研究開発実施報告書 科学技術イノベーション政策のための科学 研究開発プログラム 研究開発プロジェクト イノベーションの科学的源泉とその経済効果の研究 長岡貞男 ( 一橋大学イノベーション研究セン教授 )

1. 研究開発プロジェクト名 イノベーションの科学的源泉とその経済効果の研究 2. 研究開発実施の要約医薬 バイオ産業を中心に イノベーションの科学的源泉に関する調査研究 ( 略称 : 源泉研究 ) 知識フローの把握方法に関する研究( 略称 : 知識フロー研究 )) および科学的知識に基づくイノベーションの経済的効果に関する研究 ( 略称 : 経済効果研究 ) それぞれの研究を進めるため 事例調査の実施 ネットワーク分析の実施およびデータ基盤構築 研究方法の確立のための試行的な計量経済分析などを行った - 源泉研究 内容 日本オリジンの医薬品 11 品目について 開発の当事者にヒアを実施 バイオベンチャーに対してサーベイ調査を実施 主な結果 事例研究によると 科学的な理解の進展が 探索研究の着想に直接的な示唆を与えたケースが半数以上あると同時に 多くの場合 科学的な理解がまだ不完全な早期段階で探索研究が開始されており 科学の進歩と並行して進められた また 約半数のケースでは 科学的な成果を反映した新しい道具 ( スクリーニングや合成 ) が研究において使われている コア技術の出所のうち3 分の2が大学 公的研究機関であることなど バイオベンチャーの誕生において科学的源泉が大きな役割を果たしていることが示された - 知識フロー研究 内容 源泉研究で取り上げた医薬品について 論文および特許の共著者 引用データを収集 ネットワーク分析を用い 組織間及び共同研究者間の関係性を図示 主な結果 アクテムラなど事例研究で明らかになったサイエンスとイノベーションの重要な関係 ( 産学連携など ) が 書誌情報 ( 論文および特許の共著者情報や引用関係 ) の解析からも明示できることを確認した Web of Knowledgeの書誌データ ( 引用 被引用データを含む ) およびJST( 科学技術振興機構 ) が保有している論文書誌データを借り受け 引用ネットワーク及び共著 共同発明のネットワークの分析ができるようデータベースの整備を行った 1

- 経済効果研究 内容 日本において上市された全医薬品のデータを収集 WHOの死亡率データベース等を活用したパネル データを構築 計量経済学の手法を用い試行的に推計作業を実施 主な結果 利用可能な医薬品の多様性が拡大することで 日本国民の寿命の延伸に有意に寄与していることを確認した 新薬の貢献度は疾患領域別に異なるが その開発費用と比して 経済的価値は高く 新薬は生涯医療費を引き下げる可能性を示唆した 3. 研究開発実施の具体的内容 (1) 研究開発目標本研究では 第一に 医薬 バイオ産業を中心に イノベーション実施者にその科学的な源泉について調査し イノベーションの達成におけるサイエンスの貢献メカニズムを明らかにする体系的なデータを構築する ( イノベーションの科学的源泉に関する調査研究 ( 略称 : 源泉研究 )) 第二に それを拠り所として 特許 論文の( 後方 ) 引用情報 共著者及び共同発明者等の公表データが 現実の重要知識のフローをどの程度捕捉しているかを評価すること 及びこれらの公開情報に基づいて サイエンスからイノベーションへの実際の知識フローを把握する手法を開発する ( 知識フローの把握方法に関する研究 ( 略称 : 知識フロー研究 )) 第三に イノベーションの経済的成果へのサイエンスの貢献を把握すると共に それを高めていくための政策や制度の在り方を提言することを目標とする ( 科学的知識の経済的効果に関する研究 ( 略称 : 経済効果研究 ) (2) 実施方法 実施内容 ( 源泉研究 ) 1. ヒヤ調査 : 日本の製薬企業が発見し開発した以下の11の革新的医薬品に関する事例調査を開始した : メバロチン ( 及びコンパクチン ) アクテムラ アクトス ブロプレス アリセプト プログラフ クラビット ハルナール オノン クレストールおよびリュープリン これらの医薬品は 日本だけではなく世界の市場で販売され 医療上大きな効果をもたらしている また 販売額では日本市場の約 1 割弱を占めている これらの医薬品について 開発の経緯 成功の要因 サイエンスの貢献 競争と知的財産等について それぞれの医薬品の開発者に講演を行っていただくとともに 質疑応答を行った 今後事例研究としてとりまとめていくために 関連した論文や特許データの収集を行った 2. サーベイ調査 : 日本で上市された医薬品および医薬品の候補物に対して 医薬品特許を特定しその発明者 医薬品の後方引用文献等 アンケート調査のための基礎データを 2

作成するとともに 質問票調査のための質問票の基本設計を行った 経済産業研究所で既に行った 発明者サーベイ の回答者サンプルに対して発明の科学的源泉に関して追加サーベイとして行うために 各特許の後方引用文献等 アンケート調査のための基礎データを作成した 3. バイオベンチャーサーベイ調査 : バイオインダストリー協会が毎年度実施しているバイオベンチャーへの質問票調査をベースとし 約 700 社のバイオベンチャーに対してイノベーションの科学的源泉に関する質問票調査を実施した また 企業概要 ( 設立時期 事業分野 企業規模など ) 収益状況 資本構成 研究開発( 研究開発費およびその出所など ) コア技術( 出所 変更状況など ) 特許( 累積出願件数 登録済み件数など ) 提携 ライセンス ( 累積件数など ) 代表者の経歴を尋ねる質問票を作成し アンケート調査を実施した ( 知識フロー研究 ) 本年度は事例研究にて取り上げた医薬品に関して 関連するデータベースの構築を実施した 具体的には 医薬品の基礎論文 基礎特許の取得 研究開発過程において科学的に重要な役割を果たした論文の収集などを行った また 事例研究を通じ明らかになったサイエンスとイノベーションの関係が特許あるいは学術論文における共著者情報または引用情報からも特定できるか否かを明らかにするため ヒアを実施した主たる発明者による全論文 特許の書誌情報データを取得し 共著者情報及び引用情報についてネットワーク分析を実施した より大量のデータによる知識フロー分析及び経済効果分析を可能とするため 論文および特許文献データベースの整備を進めた ( 経済効果研究 ) 経済効果研究においては サイエンスの経済効果を測定することを目的としているが 源泉研究 知識フロー研究と並行して サイエンスの経済効果を計量経済学的に分析するために プロジェクト 人 企業のデータベースの構築を引き続き実施した 医薬品のデータベースについては 各医薬品に該当する特許やその引用論文の特定に加えて ( 上述 ) 日本で上市された全医薬品の価格や販売数量 医薬品の審査報告書やインタビューフォームの情報 該当医薬品の米国価格情報 薬価算定方法の詳細データを収集した 有効成分の単位で分析するために 有効成分単位で医薬品のファミリーデータを構築した また 経済効果の分析のために WHOのMortality Databaseから死亡率のデータ 厚生労働省より患者調査と国民医療費のデータを入手した 以上のデータを用いて 試行的に 医薬品の多様性の拡大と疾病による死亡率の関係について計量経済学の手法を用いて推計作業を行った 3

項目 平成 23 年度 (5 ヶ月 ) 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 (7 ヶ月 ) 源泉研究 革新的医薬品に関する事例調査 事例候補の確定 インタビュー 講演 事例調査のとりまとめ 文献収集 我が国発医薬品質問票調査 分析 上市医薬品 事例調査の ( 医薬産業政策研究所との共同実 のリストの 経験を踏ま 分析 施 ) 作成 関連デ え質問票作 ータの作成 成 バイオベンチャーへの質問票調査 分析 ( バイオインダストリー協会との共同実施 ) パイロット的な質問票調査を実施 調査名簿の 質問票の設計 質問票調査の実施 質問票調査の回収と分析 作成 発明者サーベイ ( 全分野 ) の追加調査 分析 ( 経済産業研究所との共同実施 ) 質問票の設計 質問票調査の実施 分析 知識フロー研究 引用 共著 共同発明データベースの整備 試行的な分析 分析 分析 識別手法の開発 システムと方法論の開 開発 発開始 経済効果研究 プロジェクト 人 企業のデータ ベースの構築 モデルの検 計量経済モデルの開発と推計 討と開発 データとの整 推計 分析 合性 4

(3) 研究開発結果 成果 ( 源泉研究 ) 11 種類の革新的な医薬の事例調査から 革新的な医薬の探索 開発に科学が 貢献してきた主要な経路 科学が活用される条件について以下の知見が得られた - 科学的な理解の進展が 探索研究の着想に直接的な示唆を与えたケースが半数以上あると同時に 多くの場合 科学的な理解がまだ不完全な早期の段階で探索研究が開始されており 科学の進歩と医薬開発は並行的に進んだこと - 調査対象のうち約半数のケースで 科学的な成果を反映した新しい道具 ( スクリーニングや合成 ) が探索研究において使われていること - 新薬の前臨床や臨床試験のガイド 医薬候補物質の新用途の発見でも科学は貢献していること - 調査対象となった医薬品の多くのケースで プロジェクトが中断される危険性に直面していた 作用メカニズムについての科学的な知見 臨床研究の成果 新用途の発見等が プロジェクトの継続に貢献していること - 科学活用への条件として 世界的に主導的な大学研究室などにおける研究の経験 予期しない発見 ( 新用途など ) それを生かす研究者の独自のイニシアティブ等が重要な役割を果たしていること - 革新的な医薬の開発の前あるいは後に有力な特許を早期に獲得するための厳しい競争が行われ 特許公開は競争を激化するとともに 公開情報が新しい医薬品の開発に重要な役割を果たしたこと また 日本のバイオベンチャーを対象に実施したアンケート調査にもとづいて 以下のような点を明らかにした 設立時のコア技術の出所は 大学 公的研究機関が5 割近くを占めており コア技術の創造にあたって もっとも重要な役割を果たした人の所属機関に基づいて コア技術の出所を分類すると約 3 分の2が大学 公的研究機関であった また 大学 公的研究機関をコア技術の出所とするバイオベンチャーの場合 創業者の4 割が大学 公的研究機関を前職としていた こうしたことから バイオベンチャーの誕生にあたっては 大学 公的研究機関といった科学的源泉が重要な役割を果たしているといえる さらに 全体の約 5 割が大学 公的研究機関との共同研究開発を行っており 大学 公的研究機関がバイベンチャーの提携 ライセンスにあたっても重要な役割を果たしている さらに 設立時のコア技術の変更がみられる企業が全体の約 4 分の1を占める一方 経営者が交代している企業は全体の4 割を占めており コア技術は経営者の交代より安定していることが示唆された 医薬品についてのアンケート調査と経済効果分析の基礎データ及びデータを作成するために 日本で上市されている医薬品 (2011 年度における売上額が10 億円以上 ) 約 900について その特許データを識別しているデータを入力し またその特許が引用している科学技術文献とのマッチングを行った 特許データが存在しているのは4 分の3であり また特許データにおいて発明者が非特許文献を引用しているのが約 3 分の1であり Web Of Scienceの論文を引用しているのが約 4 分の1であることが判明した また 技術分野全般をカバーしている発明者サーベイの特許についても文献データとマッチングをし メールアドレスが存在する発明者が約 2900 名であり その中で発明者が非特許文献を引用しているのは約 3 分の 5

1 Web of Science に採録された論文の引用が約 7 分の 1 であることが判明した ( 知識フロー研究 ) 事例研究のヒアを通じ明らかになった共同研究体制や産学連携体制について 書誌情報からも同様に知識フローが把握できるか調査を実施した 特に 事例研究にて取り上げた医薬品のひとつであるアクテムラは 研究開発過程にて産学連携が重要な役割を果たしたことが示唆されている ( 大杉 2013) その為 本医薬品について重点的に調査を実施した アクテムラの主な開発者である大杉の学術論文の共著者情報を分析したところ 1980 年代前半の東京大学との共同研究 1986 年以後の大阪大学との包括的な共同研究体制 抗体作成におけるMRC ( 英メディカル リサーチ カウンシル ) との共同研究など ヒア調査を通じ明らかになった産学連携の過程が 学術論文の書誌情報からも確認できた 他の医薬品でも同様に 直接的な産学連携あるいは協力体制が採られている場合 共著関係から知識のパスを特定することが可能であることが確認できた しかしながら 科学的発見と医薬品開発の時期に時間的差がある場合など 一次的な共著関係あるいは後方引用情報のみでは知識の流れを把握できないことも明らかになった また 導入したトムソン イノベーションのWeb Of Scienceの英語文献の書誌データベース 及びJSTの協力によって導入した日本語文献の書誌データベースを大量のデータ分析のために利用可能とした ( 経済効果研究 ) 医薬品の経済効果について成分レベルで試行的に推計したところ 利用可能な医薬品の多様性が拡大することで 日本国民の寿命の延伸に有意に寄与していることが確認された 日本における医薬品の多様性の拡大は 1998~2009 年における患者の平均余命増加分の約 16% 貢献していた この数値は海外の先進国における先行研究と比べても妥当な数値であることが確認された さらに 疾患領域別に分析をしたところ 新薬の貢献度は領域別に大きく異なり 神経系 精神系の疾患 循環器系の疾患 皮膚 皮下組織の疾患 感染症 寄生虫症の疾患 呼吸器系の疾患において特に新薬の貢献が強く見られた 医薬産業政策研究所で収集された新薬に要する開発費用のデータを参照しつつ 医薬品の費用対効果について測定したところ 医薬品の経済的価値は高く 2~5 年程度で医薬品からの便益はその費用を上回ることがわかった 最後に上記の推計結果と医療費のデータを組み合わせたところ 新薬は薬剤費を押し上げる効果はあるが 入院医療費の削減に寄与することよって 国民の生涯医療費を引き下げることが示唆された 以上の分析結果を 医薬産業政策研究所の政策研ニュースNo.36とNo.37に取りまとめ 7 月 11 月にウェブ上で公開し 製薬産業関係者や経済産業省 厚生労働省などの関係部局に送付した また 今後の計量経済分析に活用する為に 各医薬品の売上額の推移が分かるデータ (IMS データ ) との接続も完了した 他のデータについても整備を進めた 6

(4) 会議等の活動 年月日名称場所概要 研究打ち合わせ / 事例研究 ア 4 月 9 日 リセプト 開発者に対するヒア 実施 ( 一回目 ) 研究打ち合わせ / 事例研究 リ 4 月 26 日 ュープリン 開発者に対するヒ ア実施 研究打ち合わせ / 事例研究 ア 5 月 22 日 リセプト 開発者に対するヒア 実施 ( 二回目 ) 研究打ち合わせ / 事例研究 ブ 5 月 28 日 ロブレス 開発者に対するヒア 実施 研究打ち合わせ / 事例研究 ク 6 月 5 日 ラビット 開発者に対するヒア 実施 研究打ち合わせ / 事例研究 ハ 6 月 18 日 ルナール 開発者に対するヒア 実施 研究打ち合わせ / 事例研究 ア 6 月 26 日 クトス 開発者に対するヒアリ ング実施 研究打ち合わせ / 事例研究 プ 7 月 9 日 ログラフ 開発者に対するヒア 実施 研究打ち合わせ / 事例研究の取 7 月 23 日 り纏め 一橋大学イノ 研究打ち合わせ / 事例研究の取 7 月 30 日 ベーション研 り纏め報告会 究セン 7

研究打ち合わせ / 事例研究 ク 9 月 14 日 レストール 開発者に対するヒ ア実施 一橋大学佐野 研究打ち合わせ / 事例研究取り 9 月 20 日 / ワー 書院 纏め / 遠藤教授講演 科学の世界 クショップ 一と日本一 研究打ち合わせ / 事例研究の取 10 月 23 日 り纏め 研究打ち合わせ / 事例研究の取 11 月 13 日 り纏め 研究打ち合わせ / 事例研究の取 12 月 18 日 り纏め 2013 年 研究打ち合わせ / 事例研究の取 1 月 22 日 り纏め 2013 年 研究打ち合わせ / 事例研究の取 2 月 8 日 り纏め 2013 年 ワークショップ打ち合わせ / 事 3 月 7 日 例研究の取り纏め 2013 年 ワークショップ打ち合わせ / 事 3 月 11 日 例研究の取り纏め 2013 年 研究打ち合わせ / 事例研究 メ 3 月 26 日 バロチン 開発者に対するヒア 実施 4. 研究開発成果の活用 展開に向けた状況平成 24 年 10 月に 理化学研究所主催のシンポジウムで研究成果に基づいて講演するとともに ( 日本発の革新的医薬品の事例から ) 産学官連携( 文部科学省科学技術政策研究所 科学技術振興機構 日本製薬工業協会 バイオインダストリー協会 後援: 新エネルギー 産業技術総合開発機構 ) でワークショップを行い 4つの報告を行った : 日本発の抗体医薬アクテムラの誕生 (2) 革新的医薬とその研究開発の特徴 (3) 革新的医薬の知財と競争 (4) 日本のバイオストアップの科学的な源泉 8

5. 研究開発実施体制 (1) 研究統括グループ 1 長岡貞男 ( 一橋大学イノベーション研究セン教授 ) 2 実施項目 研究の総括 スタチン及びアクテムラの事例研究 発明者サーベイ ( 全分野 ) の追加調査 分析 引用 共著 共同発明データベースの整備 ネットワーク分析を利用した識別手法の開発 経済効果分析 ( データベースの構築 計量経済モデルの開発と推計 ) (2) 医薬品産業グループ 1 南雲明 ( 日本製薬工業協会医薬産業政策研究所主任研究員 ) 2 実施項目 革新的医薬品に関する事例調査 我が国発医薬品質問票調査 分析 この分野のデータベースの構築 計量経済モデルの開発と推計 政策や制度への含意の分析 (3) バイオ産業グループ 1 本庄裕司 ( 中央大学商学部教授 ) 2 実施項目 バイオベンチャーへの質問票調査と分析 この分野のデータベースの構築 計量経済モデルの開発と推計 政策や制度への含意の分析 9

6. 研究開発実施者 研究グループ名 : 研究統括グループ 氏名フリガナ所属 役職 ( 身分 ) 担当する 研究開発実施項目 長岡貞男ナガオカサダオ 一橋大学イノベーション研究セン 教授 研究統括 遠藤章 エンドウアキラ 一橋大学イノベーション研究セン 客員教授 スタチンの事例分析 大杉義征オオスギヨシユキ 一橋大学イノベーション研究セン 特任教授 アクテムラの事例分析 内藤祐介ナイトウユウスケ 一橋大学イノベーション研究セン 産学官連携研究員 特許 論文データベースの構築 ネットワーク分析 塚田尚稔ツカダナオトシ 経済産業研究所研究員 追加サーベイ 西村淳一ニシムラジュンイチ 一橋大学イノベーション研究セン 助手 計量経済分析 原泰史 ハラヤスシ 一橋大学イノベーション研究セン 特任助手 ネットワーク分析 研究グループ名 : 医薬品産業グループ 氏名フリガナ所属 役職 ( 身分 ) 担当する研究開発実施項目 南雲明 ナグモアキラ 日本製薬工業協会医薬産業政策研究所 主任研究員 医薬品分野の事例調査 医薬品の質問票調査 分析 中村健太ナカムラケンタ 神戸大学大学院経済学研究科 准教授 医薬品への質問票調査 分析 10

源田浩一ゲンダコウイチ 日本製薬工業協会医薬産業政策研究所 主任研究員 医薬品分野の事例調査 医薬品の質問票調査 西村淳一ニシムラジュンイチ 一橋大学イノベーション研究セン 助手 医薬品への質問票調査 分析 研究グループ名バイオ産業グループ : 氏名フリガナ所属 役職 ( 身分 ) 担当する研究開発実施項目 本庄裕司ホンジョウユウジ 中央大学商学部 教授 質問票調査 分析 中村健太ナカムラケンタ 神戸大学大学院経済学研究科 准教授 質問票調査 分析 清水栄厚シミズエイコウ バイオインダストリー協会 部長 バイオ産業へのサイエンスの貢献を高めるための政策 制度 河部秀男カワベヒデオ バイオインダストリー協会 部長 バイオ企業のサイエンンスを活用したイノベーション経営 清水由美シミズユミ バイオインダストリー協会 主任 質問票調査 分析 11

7. 研究開発成果の発表 発信状況 アウトリーチ活動など 7-1. ワークショップ等 年月日 名称 場所 遠藤章先生米国 一橋大学 9 月 20 日 発明家殿堂入り記 佐野書院 念フォーラム 科学技術イノベ JST 東京 12 月 12 ーション政策のた 本部別館 日 めの科学研究開 ( 市ヶ 発プログラム 第 谷 ) 1 回国際ワークシ ョップ ~ 科学技術イノベ ーション政策に寄 与する研究開発プ ログラムをめざし て~ 2013 年 科学技術イノベ クロスウ 2 月 2 日 ーション政策のた ェーブ府 -2 月 3 日 めの科学研究開 中 発プログラム プログラム全体会 議 2013 年 イノベーション コンファ 3 月 15 日 プロセスに関する レンスス 産学官連携研究シ クエア ンポジウム : M+ サ 半導体及びバイ クセス オ 医薬品産業か らの知見 参加概要人数 50 遠藤客員教授によるスタチンの発見に関する講演 (40 分 ) および長岡教授によるスタチン研究開発経緯の解説 (30 分 ) 50 長岡教授よりプロジェクト全体の研究開発状況について報告を行った 100 プロジェクト全体の研究開発状況について西村助手および原助手が報告を行った 80 一橋大学イノベーション研究セン イノベーション過程の産学官連携研究プログラム において本研究プログラムに関しては 日本発の革新的医薬とバイオストアップの源泉研究からの知見 のセッションで 以下の4つの報告を行った (1) 日本発の抗体医薬アクテムラの誕生 大杉義征教授 (2) 革新的医薬とその研究開発の特徴 南雲明主任研究員 源田浩一主任研究員 (3) 革新的医薬の知財と競争 河部 12

秀男部長 (4) 日本のバイオストアップの科学的な源泉 本庄裕司教授 7-2. 社会に向けた情報発信状況 アウトリーチ活動など 1 書籍 DVD 新薬アクテムラの誕生 国産初の抗体医薬品 岩波科学ライブラリー 205, 大杉義征, 岩波書店, 2013/3/7 2 ウェブサイト構築 http://sstip.iir.hit-u.ac.jp (2011/12) 3 学会 (7-4. 参照 ) 以外のシンポジウム等への招聘講演実施等 ( 招待講演 ) 長岡貞男 日本発の革新的医薬品の事例から 2012 理化学研究所先端社会シンポジウム ( 科学が紡ぐ未来 - 先端科学は産業をいかに生み出すか? - )10 月 3 日 イイノホール 7-3. 論文発表 ( 国内誌 3 件 国際誌 0 件 ) ( 国内誌 ) バイオベンチャーの成長に向けての課題 科学的源泉に注目して, 本庄裕司 ; 長岡貞男 ; 中村健太 ; 清水由美, IIR ワーキングペーパー, http://pubs.iir.hit-u.ac.jp/admin/ja/pdfs/show/1602 新薬の貢献 - 寿命 医療費と経済的価値の視点から- 医薬産業政策研究所 政策研ニュースNo.36 西村淳一 医薬品と寿命 - 上市年数 疾患領域別の分析 - 医薬産業政策研究所 政策研ニュースNo.37 西村淳一 7-4. 口頭発表 ( 国際学会発表及び主要な国内学会発表 ) 1 招待講演 ( 国内会議 0 件 国際会議 0 件 ) 2 口頭講演 ( 国内会議 0 件 国際会議 3 件 ) 3ポス発表 ( 国内会議 0 件 国際会議 0 件 ) ( 口頭発表 ) HARA, Yasushi, Knowledge Flow Analysis for Pharmaceutical Innovation, Asia Pacific Innovation Conference, 2012/10/14 HARA, Yasushi, How star scientist makes high performance? DRUID ACADEMY 2013, 2013/1/15 Nishimura, Junichi, Sources of the Performance Difference between the listed Bio Startups of the US and Japan: Capital Constraints vs. Seeds The 12th Annual Interdisciplinary European Conference on Entrepreneurship Research IECER, 2013/3/14 13

7-5. 新聞報道 投稿 受賞等 特になし 7-6. 特許出願 特になし 14