感染症発生動向調査 平成 8 年第 4 週 今週のコメント 京都市感染症週報 京都市感染症情報センター ( 京都市衛生環境研究所 ) (8 日 ~8 8 日 ) http://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/7559.html A 型肝炎の報告が 例 ( 歳代男性 ) があり, 症状は, 全身倦怠感, 発熱, 食欲不振, 黄疸, 肝腫大, 肝機能異常です 推定感染地域は国外 ( 台湾 ) で, 感染経路は経口感染です 本年の累積報告数は 例となっています 侵襲性髄膜炎菌感染症の報告が 例 ( 歳代女性 ) あり, 症状は頭痛, 発熱, 嘔吐, 意識障害, ショック, 菌血症, 多臓器不全です 本年の累積報告数は 例となっています 梅毒の報告が 例 ( 歳代女性 ) あり, 症状は梅毒性バラ疹, 推定感染経路は性的接触です 本年の累積報告数は 5 例 ( 男性 例, 女性 例 ) で, 男女比がほぼ等しくなっています 流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は.(55 例 ) で, 平成 8 年第 週以降, 最も多い報告数となっています 今週のトピックス :< 後天性免疫不全症候群 > 本市では, 平成 8 年 4 から 6 までの間,AIDS 患者 例,HIV 感染者 例の計 5 例の報告がありました 詳細をトピックスに掲載しています 発生状況 全数把握の感染症 二類 : 結核 7 例 ( 肺結核 4 例, その他結核 例, 潜在性結核感染者 例 ) うち喀痰塗抹陽性 例 以降の累積報告数 5 例 ( 肺結核 例, その他結核 47 例, 潜在性結核感染者 55 例 ) うち喀痰塗抹陽性 56 例 四類 :A 型肝炎 例 以降の累積報告数 例 五類 : 侵襲性髄膜炎菌感染症 例 以降の累積報告数 例 五類 : 梅毒 ( 早期顕症 ) 例 以降の累積報告数 5 例 定点把握の主な感染症 ( 市内定点数インフルエンザ定点 69, 小児科定点 4, 眼科定点, 基幹定点 ) 定点感染症名定点当たり報告数報告数 インフルエンサ インフルエンザ. 小児科 感染性胃腸炎.6 5 ( 降順 5 位まで ) 流行性耳下腺炎. 55 手足口病.67 8 4 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎.55 5 ヘルパンギーナ. 4 眼科流行性角結膜炎.4 4 次ページ以降の主な内容 発生状況の概況グラフ / 今週のトピックス :< 後天性免疫不全症候群 > 付表 ( 疾病, 行政区別報告数 / 年齢階級, 疾病別報告数 / 週, 疾病別報告数 ) ( 注 ) 京都市のデータは, 平成 8 年 9 日現在の報告数で, 全国の還元データと若干異なる場合があります また, 本情報での患者数は, 届出医療機関所在地での集計で, 患者の住所を示すものではありません Kyoto City Infectious Diseases Weekly Report
インフルエンサ 及び小児感染症の疾病別推移グラフ ( 平成 8 年 ) 京都市 _ 本年 全国 _ 本年 京都市 _ 過去 5 年平均値 全国 _ 過去 5 年平均値 5 インフルエンザ 8 手足口病 4 6 4 RS ウイルス感染症.5 伝染性紅斑 ( りんご病 ).5..9.6.5..9 咽頭結膜熱 ( プール熱 ).8 突発性発しん.6.6.4.. 4 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎. 百日咳.8.6.4. 5 感染性胃腸炎 5 ヘルパンギーナ 4 5 水痘 ( 水ぼうそう ).5 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ )..9.6.
平成 8 年 第 4 週 (8 日 ~8 8 日 ) トピックス :< 後天性免疫不全症候群 > 京都市では, 厚生労働省のエイズ動向委員会の発表に合わせて, 毎年四半期ごとの後天性免疫不全症候群 (AIDS) 患者ヒト免疫不全ウイルス (HIV) 感染者数を公表しています 本市では, 平成 8 年 4 から 6 までの間,AIDS 患者 * 例, HIV 感染者 ** 例の計 5 例の報告がありました ( 平成 8 年 8 9 日広報発表下記 URL 参照 ) 昭和 6 年以降の累積報告数は 97 例 (AIDS 患者 97 例 (.7%),HIV 感染者 例 (67.%)) となっています ( 表 ) 推定感染経路では, 性行為感染が 4 例で, 全体の 8.8% を占めています ( 図 ) 特に, 同性間の性行為感染が 例と最も多く, 全体の 4.7% を占めています 診断時の年齢階級別では, 歳代 ~ 歳代の若年層が約 6 割を占めています ( 図 ) AIDS は,HIV 感染を原因とし, 免疫不全により日和見感染症や悪性腫瘍等を引き起こす状態です 近年, 治療薬の進歩により, 早期に治療を受ければ免疫力を維持し,AIDS の発症を抑えることが可能となってきました しかしながら, 服薬を一生続けなければならず, 長期治療例において血中 HIV 量が抑制できているにもかかわらず, 通常より若年で悪性腫瘍や認知障害を発症するケースが報告されています HIV は感染者の精液膣分泌液血液母乳を介して, 粘膜や傷口から入り込みます 推定感染経路の約 8 割が性行為であることから, 性行為時におけるコンドームの正しい装着が感染予防に非常に有効です また, 感染拡大の防止のため HIV 感染の早期発見が重要です 京都市では, 夜間及び土曜日に HIV 即日検査を行っています 詳細については, 以下のホームページを御覧ください * AIDS 患者 :AIDS と診断されて発生が届けられたもの ( すでに HIV 感染者として報告されているものが AIDS を発症する等病状に変化を生じた場合は除く ) **HIV 感染者 :HIV に感染し, 無症候性キャリアとして報告されたもの, または何らかの症状はあるが AIDS の診断基準を満たさないもの 感染予防等について 京都市情報館 エイズとは? http://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/4.html 京都市の HIV 抗体検査相談について 京都市のエイズ対策について http://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/8974.html エイズ患者 HIV( エイズウイルス ) 感染者について ( 京都市広報資料 ) http://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/6959.html 表 年次別報告数の推移 ( 京都市 ) 報告年 総数 AIDS 患者 HIV 感染者 男 女 昭和 6 年 ~ 平成 年 9 74 55 7 平成 4 年 9 4 5 8 平成 5 年 9 5 4 8 平成 6 年 5 4 平成 7 年 4 6 8 4 平成 8 年 (~6 ) 4 7 総計 97 97 75 図 京都市の推定感染経路別の報告割合 ( 昭和 6 年 ~ 平成 8 年 (~6 )) 例 (.%) 47 例 7 例 (.%) ( 5.8%) 4 例 ( 4.7%) 例 ( 4.7%) 9 例 (.%) 87 例 ( 9.%) 性行為 ( 同性間 ) 性行為 ( 異性間 ) 性行為 ( 異性間及び同性間 ) 性行為 ( 不明 ) 血液製剤静注薬物使用職務上の血液暴露感染経路不明 報告数 例 (.%) 図 京都市の診断時の年齢別累積報告数 ( 昭和 6 年 ~ 平成 8 年 (~6 )) 67 例 (.5%) 6 例 (9.%) 68 例 (.9%) 例 5 例 (.%)(5.%) % % % % 4% 5% 6% 7% 8% 9% % 代 代 代 4 代 5 代 6 代 ~
京都市感染症発生動向調査情報 ((4 ))北 - - - - - - - - T 集計対象 : 平成 8 年第 4 週 疾病, 行政区別報告数 平成 8 年 8 日 ~ 平成 8 年 8 8 日 データ入手日 : 平成 8 年 9 日 イ 咽 頭 A 感 水 手 伝 突 百 ヘ 流 急 流 細 マ ザ染ンナ炎膜炎肺 症サ炎 炎 球 無ン S 頭炎群染足染発ル行性行菌菌イフウ結溶性口性性日パ性出性性性コイプル膜血胃病紅発ン耳血角髄髄ルラエス熱性腸痘斑し咳ギー下性結膜膜ズン感レ炎ん腺結膜炎炎マ )R 菌 男女合計 咽 - クラミジア肺 染性胃腸炎 感炎 )上京 - - - - - - - - - - - - 左京 - 9 7-8 - - - - 中京 - - - 4 東山 - - - - - - - - - 山科 - - 6 5 - - - - - 4 - - 下京 - - - - - - - - 南 - - - - - 右京 - 4 4 8 6-4 - 4 伏見 - - - 5 8 7 - - 6 - - 西京 - - 8 - - 5 - - 京都市計 - 9 9 5 8 9-4 55-4 - - - - - 疾病, 行政区別定点当たり報告数イン S フウイルルエスン感ザ染 (症 )R 男女合計 咽頭結膜熱 頭 A 炎群溶血性レンサ球菌咽 感染性胃腸炎 水 痘 手足口病 伝染性紅斑 突発性発しん 百 日 咳 ヘルパンギーナ 流行性耳下腺炎 急性出血性結膜炎 流行性角結膜炎 細菌性髄膜炎 無菌性髄膜炎 )マイコプラズマ肺炎 クラミジア肺 染性胃腸炎 感炎 )4 )北 -.5.5 -.75 - - - - -.75.5 - - 上京 - - - -.67 - - - - -. - - - 左京 -.5.5.5 6.75 -. -.75 -.5.5 - - 中京 -. - -... 東山 - - - -..5 - - - -.5 - 山科 -.5 -.5.5 - -.5 - - -.5 - - 下京 - - - -.5 -.5 - - -..5 南 - -.67..... - - - 4. 右京 -.8.8.4.6....4 -.4.8-4. 伏見 - - -.9 5..4. -.9 -.9.9 - - 西京 - -..6.6.. -.4 -.. - - 京都市計 -...55.6..67.7. -.. -.4 - - - - - インフルエンザは, 鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症は除くが, 新型インフルエンザのうち,A/HN については含む 細菌性髄膜炎は髄膜炎菌, 肺炎球菌, インフルエンザ菌を原因として同定された場合を除く クラミジア肺炎はオウム病を除く 4 感染性胃腸炎は病原体がロタウイルスであるものに限る
T 京都市感染症発生動向調査情報 集計対象 : 平成 8 年第 4 週年齢階級, 疾病別報告数 平成 8 年 8 日 ~ 平成 8 年 8 8 日 データ入手日 : 平成 8 年 9 日 京都市 年齢 総数 ~5ケ ~ケ 歳 歳 歳 4 歳 5 歳 6 歳 7 歳 8 歳 9 歳 歳 - 5 歳 - 歳 - 歳 - 4 歳 - 5 歳 - 6 歳 - 7 歳 - 8 歳以上 年齢 総数 ~5ケ ~ケ 歳 歳 歳 4 歳 5 歳 6 歳 7 歳 8 歳 9 歳 歳 - 5 歳 - 歳 - 歳 - 4 歳 - 5 歳 - 6 歳 - 7 歳以上 年齢 総数 ~5ケ ~ケ 歳 歳 歳 4 歳 5 歳 6 歳 7 歳 8 歳 9 歳 歳 - 5 歳 - 歳以上 男女合計 年齢 4 総数 歳 歳 - 5 歳 - 歳 - 5 歳 - 歳 - 5 歳 - 歳 - 5 歳 - 4 歳 - 45 歳 - 5 歳 - 55 歳 - 6 歳 - 65 歳 - 7 歳以上 インフルエンザ ) 年齢 - - - RSウイルス感染症 9-7 - - - - 咽頭結膜熱 9 - - - - - - - - A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 - - - 4 6 感染性胃腸炎 5 6 8 9 8 5 4 7 9 5 水痘 - 4 - - - - - 手足口病 年齢 8-9 4 - - - - - - 伝染性紅斑 - - - - - - - - - - - 突発性発しん 9-5 - - - - 百日咳 - - - ヘルパンギーナ 4-6 - - - - - - - 流行性耳下腺炎 55 - - 4 4 6 6 4 6 - - 急性出血性結膜炎 - - 年齢 流行性角結膜炎 4 - - - - 細菌性髄膜炎 ) - - - - - 無菌性髄膜炎 - - - - - マイコプラズマ肺炎 年齢 4 - - - - - クラミジア肺炎 ) - - - - - 感染性胃腸炎 4) - - - - - 年齢階級, 疾病別定点当り報告数 京都市 年齢 総数 ~5ケ ~ケ 歳 歳 歳 4 歳 5 歳 6 歳 7 歳 8 歳 9 歳 歳 - 5 歳 - 歳 - 歳 - 4 歳 - 5 歳 - 6 歳 - 7 歳 - 8 歳以上 年齢 総数 ~5ケ ~ケ 歳 歳 歳 4 歳 5 歳 6 歳 7 歳 8 歳 9 歳 歳 - 5 歳 - 歳 - 歳 - 4 歳 - 5 歳 - 6 歳 - 7 歳以上 年齢 総数 ~5ケ ~ケ 歳 歳 歳 4 歳 5 歳 6 歳 7 歳 8 歳 9 歳 歳 - 5 歳 - 歳以上 男女合計 年齢 4 総数 歳 歳 - 5 歳 - 歳 - 5 歳 - 歳 - 5 歳 - 歳 - 5 歳 - 4 歳 - 45 歳 - 5 歳 - 55 歳 - 6 歳 - 65 歳 - 7 歳以上 インフルエンザ ) 年齢 - - - RSウイルス感染症.. -.7 -. - - - 咽頭結膜熱. - -.7... -. - - - - -.5 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎.55 - - -..5...4.5.5....5 感染性胃腸炎.6.7.8.4..45.9.6...7.7.48..6 水痘.. -...5..5 - -. -. - - 手足口病 年齢.67 -.5..4.. -. - -. - - - 伝染性紅斑.7 -.. - - - - -. - - - - - 突発性発しん. -..5.5 - - - - 百日咳 - - - ヘルパンギーナ. -.4.5.5.5 - - - -. -. - - 流行性耳下腺炎. - -.5..4..4.4.4..7.4 - - 急性出血性結膜炎 - - 年齢 流行性角結膜炎.4 -.. -. - - 細菌性髄膜炎 ) - - - - - 無菌性髄膜炎 - - - - - マイコプラズマ肺炎 年齢 4 - - - - - クラミジア肺炎 ) - - - - - 感染性胃腸炎 4) - - - - - インフルエンザは, 鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症は除くが, 新型インフルエンザのうち,A/HN については含む 細菌性髄膜炎は髄膜炎菌, 肺炎球菌, インフルエンザ菌を原因として同定された場合を除く クラミジア肺炎はオウム病を除く 4 感染性胃腸炎は病原体がロタウイルスであるものに限る
T 集計対象 : 平成 8 年第 4 週週, 疾病別報告数 京都市感染症発生動向調査情報 データ入手日 : 平成 8 年 9 日 京都市 男女合計 5 週前 4 週前 週前 週前 週前 今週 インフルエンザ ) - - - - - RSウイルス感染症 - - 8 9 咽頭結膜熱 8 9 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 4 4 9 感染性胃腸炎 4 64 5 5 水 痘 4 4 9 手足口病 84 76 86 5 46 8 伝染性紅斑 5 6 7 突発性発しん 6 9 9 9 百日咳 - - - - - ヘルパンギーナ 67 6 57 4 流行性耳下腺炎 5 48 9 9 55 急性出血性結膜炎 流行性角結膜炎 4-4 細菌性髄膜炎 ) 無菌性髄膜炎 - - - - - マイコプラズマ肺炎 - - - - - クラミジア肺炎 ) 感染性胃腸炎 4) 合 計 98 495 4 4 96 8 週, 疾病別定点当たり報告数 京都市 男女合計 5 週前 4 週前 週前 週前 週前 今週 インフルエンザ ) - - -. - - RSウイルス感染症 - -...9. 咽頭結膜熱.4.9.4.7.7. A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎.7.95.8.69.48.55 感染性胃腸炎.4 5.5.9.98.9.6 水 痘..4.4... 手足口病..8.5.9..67 伝染性紅斑..7.4.7.5.7 突発性発しん.8.45.48.45.5. 百日咳 - -.5 - - - ヘルパンギーナ.6.4.6.5.48. 流行性耳下腺炎.6.4.9.74.9. 急性出血性結膜炎 流行性角結膜炎.4 -....4 細菌性髄膜炎 ) 無菌性髄膜炎 - - - -. - マイコプラズマ肺炎 - -. - - - クラミジア肺炎 ) 感染性胃腸炎 4) 合 計 9.78.79.4 7.8 9. 7.88 インフルエンザは, 鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症は除くが, 新型インフルエンザのうち,A/HNについては含む 細菌性髄膜炎は髄膜炎菌, 肺炎球菌, インフルエンザ菌を原因として同定された場合を除く クラミジア肺炎はオウム病を除く 4 感染性胃腸炎は病原体がロタウイルスであるものに限る