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業務委託契約書

個人情報保護規定

制定 : 平成 24 年 5 月 30 日平成 23 年度第 4 回理事会決議施行 : 平成 24 年 6 月 1 日 個人情報管理規程 ( 定款第 65 条第 2 項 ) 制定平成 24 年 5 月 30 日 ( 目的 ) 第 1 条この規程は 定款第 66 条第 2 項の規定に基づき 公益社団法

必要となる教育を行うとともに 実施結果について指定する書面により甲に提出しなければならない 第 10 条乙は 甲がこの特記事項の遵守に必要となる教育を実施するときは これを受けなければならない ( 知り得た情報の保持の義務 ) 第 11 条乙は 本契約の履行に当たり知り得た受託情報を第三者に漏らして

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14個人情報の取扱いに関する規程

3 乙は 業務従事者が本誓約に基づき課される守秘義務に違反した場合は 乙が本誓約に違反した ものとして その責任を負うものとする ( 乙による具体的措置の実施 ) 第 4 条乙は 業務従事者に対して入手した秘密情報を本件に必要な限度で開示 提供するものとする 2 乙は 甲の求めに応じて 業務従事者の

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( 内部規程 ) 第 5 条当社は 番号法 個人情報保護法 これらの法律に関する政省令及びこれらの法令に関して所管官庁が策定するガイドライン等を遵守し 特定個人情報等を適正に取り扱うため この規程を定める 2 当社は 特定個人情報等の取扱いにかかる事務フロー及び各種安全管理措置等を明確にするため 特

個人情報管理規程

個人情報保護規程 株式会社守破離 代表取締役佐藤治郎 目次 第 1 章総則 ( 第 1 条 - 第 3 条 ) 第 2 章個人情報の利用目的の特定等 ( 第 4 条 - 第 6 条 ) 第 3 章個人情報の取得の制限等 ( 第 7 条 - 第 8 条 ) 第 4 章個人データの安全管理 ( 第 9

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Microsoft Word - 2-1 契約書

しなければならない 2. 乙は プライバシーマーク付与の更新を受けようとするときは プライバシーマーク付与契約 ( 以下 付与契約 という ) 満了の8ヶ月前の日から付与契約満了の4 ヶ月前の日までに 申請書等を甲に提出しなければならない ただし 付与契約満了の4ヶ月前の日までにプライバシーマーク付

個人情報管理規程

第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条本規程は 株式会社スマートバリュー ( 以下 当社 という ) が個人情報保護方針に基づく個人情報の取扱いの基本事項を定めたもので 個人情報の保護と適正な利用を図ることを目的とする ( 定義 ) 第 2 条本規程における用語の定義は 次の各号に定めるところによ

第 2 章 個人情報の取得 ( 個人情報の取得の原則 ) 第 4 条個人情報の取得は コンソーシアムが行う事業の範囲内で 利用目的を明確に定め その目的の達成のために必要な範囲においてのみ行う 2 個人情報の取得は 適法かつ公正な方法により行う ( 特定の個人情報の取得の禁止 ) 第 5 条本条各号

社会福祉法人○○会 個人情報保護規程

個人情報保護規程

とする 4 秘密情報へのアクセス 秘密情報の入手 利用 開示 提供 持出という行為には 秘密情報を記録した媒体へのアクセス及び秘密情報を記録した媒体の入手 利用 提供 開示 持出という行為も含むものとする 5 秘密情報の複製には 同一形式での複写 複製 ( 以下 単に複製という ) 以外にも 電磁的

医事業務請負契約書

報主体の権利利益及びプライバシーの侵害の防止に関し 必要な措置を講じるよう勤める 2 本センターの職員等は 業務上知り得た個人情報を漏えいし または不当な目的に使用してはならない 第 2 章 管理体制及び責任 ( 管理体制 ) 第 6 条本センターは 個人情報の適切な管理を効果的に実施するため 役割

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(5) 個人データ 個人データ とは 個人情報データベース等を構成する個人情報をいう (6) 保有個人データ 保有個人データ とは 当会館が 開示 内容の訂正 追加又は削除 利用の停止 削除及び第三者への提供の停止を行うことのできる権限を有する個人データであって その存否が明らかになることにより公益

社会福祉法人春栄会個人情報保護規程 ( 目的 ) 第 1 条社会福祉法人春栄会 ( 以下 本会 という ) は 基本理念のもと 個人情報の適正な取り扱いに関して 個人情報の保護に関する法律 及びその他の関連法令等を遵守し 個人情報保護に努める ( 利用目的の特定 ) 第 2 条本会が個人情報を取り扱

第 4 条 ( 取得に関する規律 ) 本会が個人情報を取得するときには その利用目的を具体的に特定して明示し 適法かつ適正な方法で行うものとする ただし 人の生命 身体又は財産の保護のために緊急に必要がある場合には 利用目的を具体的に特定して明示することなく 個人情報を取得できるものとする 2 本会

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3 部門管理者は 個人データの取扱いを外部に委託する場合には その委託先における個人データの取扱状況等の監督を行わなければならない 4 個人データの取扱いにかかる事項であってこの細則に定めのない事項については 取扱者の申請に基づき 部門管理者がこれを承認して行う 5 部門管理者は 個人データの組織的

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に含まれるノウハウ コンセプト アイディアその他の知的財産権は すべて乙に帰属するに同意する 2 乙は 本契約第 5 条の秘密保持契約および第 6 条の競業避止義務に違反しない限度で 本件成果物 自他およびこれに含まれるノウハウ コンセプトまたはアイディア等を 甲以外の第三者に対する本件業務と同一ま

個人情報保護規程例 本文

保健福祉局地域福祉課

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贈与税の非課税措置にかかわる証明書等の発行業務約款

特定個人情報取扱要領 ( 目的 ) 第 1 条この要領は この組合の 個人情報保護方針 および 特定個人情報取扱規程 ( 以下 規程 という ) に基づき この組合における特定個人情報の具体的な取扱いを定めたもので 特定個人情報の保護と適正な利用を図ることを目的とする ( 用語の定義 ) 第 2 条

とを条件とし かつ本事業譲渡の対価全額の支払と引き換えに 譲渡人の費用負担の下に 譲渡資産を譲受人に引き渡すものとする 2. 前項に基づく譲渡資産の引渡により 当該引渡の時点で 譲渡資産に係る譲渡人の全ての権利 権限 及び地位が譲受人に譲渡され 移転するものとする 第 5 条 ( 譲渡人の善管注意義

事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

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取扱いに特に配慮を要するものとして政令第 2 条で定める記述等が含まれる個人情報をいう (4) 個人情報データベース等 とは 個人情報を含む情報の集合物であって 次のいずれかに該当するもの ( 利用方法からみて個人の権利利益を害するおそれが少ないものとして政令第 3 条第 1 項で定めるものを除く

プライバシーポリシー ( 個人情報保護に関する基本方針 ) 株式会社ビットポイントジャパン ( 以下 当社 といいます ) は 個人情報の保護とその適正な管理が重要であることを認識し 個人情報の保護に関する法律 ( 以下 個人情報保護法 といいます ) 関連法令 ガイドラインその他の規範を遵守すると

宇佐美まゆみ監修(2011)『BTSJ入力支援・自動集計システム』、及び

第 4 条公共の場所に向けて防犯カメラを設置しようとするもので次に掲げるものは, 規則で定めるところにより, 防犯カメラの設置及び運用に関する基準 ( 以下 設置運用基準 という ) を定めなければならない (1) 市 (2) 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 260 条の2

(2) 情報資産の重要度に応じた適正な保護と有効活用を行うこと (3) 顧客情報資産に関して 当法人の情報資産と同等の適正な管理を行うこと (4) 個人情報保護に関する関係法令 各省庁のガイドライン及び当法人の関連規程を遵守すると共に これらに違反した場合には厳正に対処すること ( 個人情報保護 )

特定個人情報取扱細則 ( 目的 ) 第 1 条この細則は 当組合の個人情報保護方針及び特定個人情報取扱規程 ( 以下 規程 という ) 等に基づき 当組合における特定個人情報の具体的な取扱いを定めたもので 特定個人情報の保護と適正な利用を図ることを目的とする ( 用語の定義 ) 第 2 条この細則で

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情報信託機能の認定に係る指針 ver1.0 に基づく データ倫理審査会 ( 仮 ) ( 以下 データ倫理審査会 という ) に相当するものを記載 に説明を行い 助言を受けること (4) 注 : 受任者が委任者に対し第三者提供に係る条件等を個別に指定できる機能を提供する場合には その旨を記載 第 条

PASMO付身分証等オートチャージサービス会員規約

役職員等 とは, この法人に所属するすべての理事, 監事及び組織内にあって直接又は間接にこの法人の指揮監督を受けてこの法人の業務に従事している者をいい, 雇用関係にある従業者のみならず, この法人との間に雇用関係のない者 ( 派遣社員等 ) も含む. (10) 個人情報管理責任者 個人情報管理責任者

(I12) 土木学会特定個人情報取扱規程 平成 28 年 1 月 22 日制定 ( 目的 ) 第 1 条本規程は 公益社団法人土木学会 ( 以下 学会 という ) における 行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律 ( 以下 番号法 という ) 個人情報の保護に関する法律

( 報告書の確認 ) 第 5 条甲は 前条の書面を受理したときは 1 0 日以内に業務の履行について確認を行わなければならない 2 前項の確認の結果 業務の補正が必要となった場合は 甲乙協議して当該補正を行うものとする 3 甲は 確認をしたときは 速やかにその結果を書面により乙に通知するものとする

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基準該当短期入所小規模多機能センターさくらテラス 利用契約書 ( 以下 利用者 という ) と社会福祉法人慈徳会 ( 以下 事業者 という ) は 基準該当短期入所小規模多機能センターさくらテラス ( 以下 当施設 という ) が利用者に対して提供する基準該当短期入所サービスについて 次のとおり契約

日本赤十字社企業年金基金特定個人情報等取扱規程 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条本規程は 日本赤十字社企業年金基金 ( 以下 当基金 という ) における個人番号及び特定個人情報 ( 以下 特定個人情報等 という ) の適正な取扱いを確保するために必要な事項を定めることを目的とする ( 定義

特定個人情報取扱規程 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条本規程は 岩手県建設業厚生年金基金 ( 以下 当厚生年金基金 という ) における個人番号及び特定個人情報 ( 以下 特定個人情報等 という ) の適正な取扱いを確保するために必要な事項を定めることを目的とする ( 定義 ) 第 2 条本

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契約書案(札幌圏における文化ツーリズム調査及びモニターツアー運営業務)

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( 検査 ) 第 8 条甲は 乙の業務にかかる契約履行状況について 作業完了後 10 日以内に検査を 行うものとする ( 発生した著作権等の帰属 ) 第 9 条業務によって甲が乙に委託して制作した成果物及び成果物制作のために作成された著作物の著作権及び所有権等は 著作権法第 21 条ないし第 28

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保健福祉局地域福祉課

個人情報保護に関する規定 ( 規定第 98 号 ) 第 1 章 総則 ( 目的 ) 第 1 条学校法人トヨタ学園および豊田工業大学 ( 以下, 総称して本学という ) は, 個人情報の保護に関する法律 ( 平成 15 年法律第 57 号, 以下, 法律という ) に定める個人情報取り扱い事業者 (

明確認書 を甲に提出する ( かし担保 ) 第 8 条乙は この契約締結後に かくれたかしがあることを発見しても 売買代金の減免若しくは損害賠償の請求又は契約の解除をすることができないものとする ただし 乙が消費者契約法 ( 平成 12 年法律第 61 号 ) 第 2 条第 1 項に規定する消費者

ETCスルーカード規定

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財団法人杉並区スポーツ振興財団個人情報保護規程

調査票

松圓会個人情報保護規定 個人情報保護規定 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条この規定は 個人情報保護に関する基本方針 に基づいて医療法人財団松圓会 ( 以下 当法人 ) が取り扱う個人情報の適切な保護のための基本規定である 当法人は本規定に基づき 個人情報保護計画 を策定し 実施 評価 改善を

公益財団法人岩手県南技術研究センター特定個人情報取扱規程 平成 28 年 4 月 1 日制定 規程第 14 号 第 1 章目的等 ( 目的 ) 第 1 条この規程は 公益財団法人岩手県南技術研究センター ( 以下 センター という ) が 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関す

3 受託者は 前項の規定による検査の結果不合格となったときは 委託者の指定する日までに補正して提出し 再度検査を受けなければならない 4 前 2 項の規定による検査に直接要する費用は受託者の負担とする ( 委託料の支払 ) 第 8 条委託者は 前条の規定により引渡しを受けた後 受託者から適法な支払請

Transcription:

個人情報保護に関する委託先との覚書 ( 例 ) 例 4 例個人情報の取扱いに関する覚書 ( 以下 甲 という ) と ( 以下 乙 という ) は 平成 _ 年 _ 月 _ 日付で締結した 契約書に基づき甲が乙に委託した業務 ( 以下 委託業務 という ) の遂行にあたり 乙が取り扱う個人情報の保護及び管理について 次のとおり合意する 第 1 条 ( 目的 ) 本覚書は 乙が委託業務を遂行するにあたり 乙の取得個人情報の適切な取扱いを確保することを目的とする 第 2 条 ( 定義 ) 個人情報 とは生存する個人に関する情報であって 当該情報に含まれる氏名 生年月日その他の記述等により特定の個人を識別できるもの ( 他の情報と容易に照合することができ それにより特定の個人を識別できることとなるものを含む ) をいうものとする 2. 取得個人情報 とは 前項に規定された個人情報のうち 乙が委託業務の遂行のために取得した次の情報のことをいうものとする (1) 委託業務の遂行のため 乙が甲から提供を受けた個人情報 (2) 委託業務の遂行のため 乙が自ら収集した個人情報 (3) 委託業務の遂行にあたり 乙が業務上知り得た上記以外の個人情報 備考タイトルは 個人情報の取扱いに関する契約書 個人情報保護に関する契約書 秘密保持に関する基本契約書 等がある本記載例は 別に委託に関する基本契約書があり 個人情報保護に関しては基本契約書とは別に覚書を締結するパターンとしているが 基本契約書の中で個人情報の取扱いに関する取り決めが行われている場合等もある 本記載例は 契約代理業者に その保有する営業情報を主として活用する契約業務を委託する場合等を想定したものである 委託元から提供される個人情報だけを利用する宛名印刷業務やデータ入力 編集 出力等の業務の委託の場合には (2) 委託先が自ら収集した個人情報や (3) 業務上知り得た個人情報に関する定義の記載を必要としない 121

第 3 条 ( 取得個人情報の保護義務 ) 乙は 取得個人情報の取扱いについて関係する法令 ガイドライン等を遵守するとともに その具体的な取扱いに疑義が生じたときは 甲の指示に従うものとする 2. 乙は 委託業務遂行にあたり 取得個人情報を機密事項としてその保護に努めるとともに これを委託業務以外の目的に利用してはならないものとする また 甲の事前の書面による承諾なしに 取得個人情報が記録された媒体の複写 複製及び加工してはならないものとする 3. 乙は 取得個人情報を第三者及び業務上知る必要のない従業者 ( 雇用関係のある従業員 派遣社員等 ) に開示 提供してはならないものとする 4. 乙は 委託業務が終了し 又は解除された後においても 前 3 項の義務を負うものとする 5. 本条各号に定める取得個人情報の保護義務は 委託業務に従事する従業者も その在職中及び退職後においても同様に負うものとし 乙はこのために当該従業者に対し 必要な措置を講ずるものとする また 乙は 甲から要求があった場合に 本項の措置を甲に明らかにしなければならない 委託業務の内容により 所定の場所以外への媒体の持出し禁止等を記載すべき場合は その旨の記載を行う また 複写 複製を禁止する媒体の形態 ( 書面 フロッピーディスク コンパクトディスク サーバ ハードディスク等 ) を明確にしておく必要がある場合には その旨の記載を行う 従業者に対する措置として 従業者との間の個人情報保持契約等があるが 措置内容が明確である場合には 本覚書に記載しておくことも可能である 122

第 4 条 ( 個人情報の収集の取扱手順 ) 乙が 委託業務の遂行のために個人情報の収集を行うときは その業務の目的を明確にし その目的の達成のために必要な範囲内で 甲が定め 乙が承認した適法かつ公正な取扱手順に従い 個人情報を取り扱わなければならない 第 5 条 ( 取得個人情報の取扱責任者 ) 乙は 委託業務の遂行にあたり 取得個人情報の取扱責任者を定め その指揮のもとに取得個人情報を適切に保護しなければならないものとする 2. 乙は 取得個人情報の取扱責任者の氏名及び所属を書面により甲に通知するものとする また 当該責任者を変更した場合も同様とする 3. 取得個人情報の取扱責任者は 本覚書に定める事項を遵守するとともに 従業者にこれを理解 遵守させるために必要かつ適切な教育を施す責任を負うものとする 委託先が 委託業務のために個人情報を収集することがない場合には 本条の規定は不要である 個人情報の取扱手順としては 個人情報の収集方法 本人からの同意の取得方法 保管期間 廃棄等に関するものが含まれ 取扱いの目的を明確にし その目的達成のために必要な範囲内で 適法かつ公正な手順を定めておくことが望ましい また 乙が独自の責任で収集した個人情報を甲からの委託業務に利用する場合 委託業務に利用することがその個人情報の利用目的となっているか 必要な本人の同意を乙が取得しているかなどという 乙の個人情報の取扱いに関する確認を行い 甲の委託業務に乙が収集した個人情報を利用することが適法かつ公正であることを担保するために必要な取決めを覚書等の中に盛り込むことが望ましい 123

第 6 条 ( 安全性の確保 ) 乙は 善良なる管理者の注意をもって取得個人情報を管理する義務を負うものとし 取得個人情報が記録された情報処理システムに対する不正アクセス 破壊 改ざん 又は乙の取得個人情報の紛失 漏えい等の危険を防止し 取得個人情報の必要かつ適切な管理を行うための合理的な安全対策を講じるものとする 第 7 条 ( 再委託の制限 ) 乙は 委託業務の全部を第三者に委託してはならない 2. 乙は 委託業務の一部を乙以外の第三者に委託することができる この場合において 乙は 当該委託業務を遂行する能力を持つ者を 責任を持って選定することとし 事前に書面にて甲の承認を得なければならない 3. 乙は 前項に基づき甲の承認を求める場合は 再委託の内容 再委託先 その他再委託先に対する管理方法等を書面で提出しなければならない 4. 本条第 2 項の規定により乙から委託を受けた者は 本覚書により乙が履行すべき義務と同等の義務を負うものとする 乙は その旨明記した書面を乙及び当該委託業務を受けた者との連名で甲に提出しなければならない 5. 乙から当該委託業務を受けた者が更に他の第三者に委託してはならない 委託先における個人情報の漏えい防止 盗用禁止 返還 消去 廃棄等の個人情報の安全管理に関する事項について記載する 本記載例は 委託業務の一部を委託先が他に再委託することは認めるが 再再委託することは原則認めない場合の記載例である 再委託をすべて禁止する場合には 乙は 委託業務の全部又は一部を第三者に委託してはならない 等の記載が考えられる 再再委託等 2 段階以上の委託を許す場合には 再再委託先等の選任監督に関する事項を定める必要がある 124

第 8 条 ( 管理状況の報告 調査 ) 甲は 乙の取得個人情報の管理状況について その必要に応じ 乙の書面による報告を求めることができるものとし 乙は速やかにこれに応じるものとする 2. 甲は 乙の取得個人情報の管理状況を調査するため 乙に事前に通知したうえで乙の事務所等に立ち入ることができるものとし この場合 乙は甲の調査に協力する義務を負うものとする 第 9 条 ( 事故発生時の措置 ) 乙は取得個人情報の紛失 破壊 改ざん 漏えい等の事故が発生した場合には ただちに甲に報告するとともに 本人からの苦情への対応等を甲と協議し 適切な措置を講じるものとする 2. 乙は 発生した事故の再発防止策について検討し 甲と協議のうえ決定した再発防止策を乙の責任と費用負担で講じるものとする 第 10 条 ( 損害賠償 ) 前条の規定にかかわらず 乙の責に帰すべき事由により 取得個人情報の紛失 破壊 改ざん 漏えい等の事故が発生し 甲が第三者から請求を受け 又は第三者との間で紛争が発生した場合には甲及び乙は誠意をもって協議を行うとともに乙の費用負担でこれらに対処するものとする この場合 甲が損害を被ったときは 乙は甲に対して当該損害を賠償しなければならないものとする 委託業務の内容や委託期間により 定期的な報告や委託業務終了時の報告等を行うことが甲乙間で定まっている場合には その旨記載する また 甲による事務所立入調査のほか 報告調査の状況により 乙に対し 担当者の変更 作業手順の変更 保管 廃棄手順の変更等を求める場合があることが甲乙間で定まっている場合には その旨を記載する 委託先が 委託に係る個人情報の取扱いに関する事故を起した場合 委託元と委託先の双方で事故対応を行う必要があるが その対応は両者がよく連携して行うことが望ましい 事故の責任に関する規定については 委託元又は委託先のいずれかが優越的地位の濫用とならないよう両者が十分協議し 理解しておく必要がある 125

第 11 条 ( 取得個人情報の返還等 ) 乙は 委託業務の終了後 取得した個人情報が記録された資料等 ( 電磁的記録を含む ) を 甲の指示に従い 甲に返還するか 消去又は廃棄するものとする ただし 甲が別に指示したときは その指示に従うものとし 甲が希望した場合には 取得個人情報の返還 消去又は廃棄に関し甲指定の様式による証明書を発行するものとする 第 12 条 ( 協議事項 ) 本覚書に定めのない事項もしくは本覚書の各条項の解釈について疑義が生じた場合には 甲及び乙は誠意をもって協議し これを解決するものとする 上記覚書締結の証として本覚書 2 通を作成し 甲乙記名捺印のうえ 各 1 通を保有する 特に第 2 条第 2 項 (2)( 委託先が独自に収集した個人情報 ) の取扱いについては 委託元と委託先の間で十分協議し 必要な条項を記載しておくことが望ましい 訴訟等の場合の管轄裁判所を定めておく場合もある 平成 年 月 日 ( 甲 ) ( 乙 ) 126