はじめにお読みください HP Windows Embedded Standard 7 シンクライアント用クイックマニュアル Software: Windows Embedded Standard 7 Build Date: July 07, 2017 目次 1. ログオンについて 2 2. 自動ログオンの設定について 3 3. EWF( エンハンスドライトフィルタ ) 3 4. HP USB Port Manager について 5 5. ローカルドライブ 5 6. アプリケーションのインストール 6 7. 各種機能 7 8. 詳細情報について 10
1. ログオンについて シンクライアントには Adminstrator と User の 2 つのアカウントが用意されています 初期状態では User で自動ログオンします 通常は User で利用し 設定変更などの管理は Administrator でログオン時に実施します 初期状態では以下のように設定されています 種類ユーザー名パスワード 管理者アカウント Administrator Administrator ユーザーアカウント User User Administrator でログオン後 コントロールパネルにアクセスすることで 各種の設定が可能です User は 各種設定の他に右クリックによる操作や C ドライブへのアクセスができないように制限されています 2
2. 自動ログオンの設定について 工場出荷状態では 電源を投入すると自動的に User でログオンします これを変更する場合は [ コントロールパネル ] [HP Logon Manager] を使用して 自動ログオンの有効 / 無効の切り替えと 自動ログオンのユーザー名 パスワード およびドメイン名の変更を行います 自動ログオンの設定は Administrator でログオンした場合にのみ変更できます 3. EWF( エンハンスドライトフィルタ ) HP Windows Embedded Standard Thin Client には Write Filter 機能として [ エンハンスドライトフィルター ](EWF) と [ ファイルベースライトフィルター ](FBWF) の両方が実装されています 工場出荷時の初期設定は EWF です EWF を利用することで 利用者が変更した箇所を OS 再起動によって元通りにすることが可能になります EWF は デスクトップ画面の右下にあるアイコンより簡単に設定できます 3
丸に囲まれた緑色の鍵のアイコンを右クリックすることで プロパティが起動します プロパティの選択肢は それぞれ以下を意味します Enable EWF: EWF で保護された状態です 電源 OFF により状態はクリアされます Disable EWF: EWF で保護されていない状態です 電源 OFF 後も状態は保持されます Commit EWF: EWF が有効状態の時に選択可能です EWF を確定することで 再起動時に状態を書き込み 保持します 再起動後は EWF は有効状態に設定されます Clear Command: 上記の設定をクリアします アイコンのステータスは 以下を意味しています EWF または FBWF を選択するには 以下の操作を行います 1. 管理者としてログオンします 2. [ スタート ] [ コントロールパネル ] [HP Write Filter Configuration] の順に選択します 3. General タブにて目的の書き込みフィルターを選択し [ 適用 ] をクリックします 4. システムを再起動して 選択した書き込みフィルターの選択内容と設定を有効にします 4
4. HP USB Port Manager について 特定 USB デバイスだけを許可し その他の USB デバイスは禁止するような制御を行うことができます 許可する USB デバイスは 固有 ID を指定することでクラス ベンダー 製品単位で指定することができます USB の固有 ID(Vendor ID/ Product ID/Class ID) を指定してデバイス単位でコントロールできます 出荷構成に HP USB Port Manager がインストールされていない場合には 弊社サイトよりダウンロードしてインストールすることが可能です 下記サイトへアクセスし製品名で検索してください インストール作業時には EWF または UWF を一時的に無効にする必要があります http://www8.hp.com/jp/ja/drivers.html 5. ローカルドライブ Thin Client には 初期設定で以下のローカルドライブが構成されています C:( フラッシュドライブ ): オペレーティングシステムおよびソフトウェアがインストールされています ユニファイドライトフィルター (UWF) によってこのドライブへの書き込みは制限されています Z:(RAM ドライブ ): システムの物理 RAM に作成される仮想ドライブです 通常の固定ディスクドライブと同じように表示され 動作しますが このドライブはシステムの起動時に作成され シャットダウン時に破棄されます 5
Z:(RAM ドライブ ) には 以下の項目が格納されます ブラウザーの Web ページキャッシュ ブラウザーの履歴 ブラウザーの cookie ブラウザーのキャッシュ インターネット一時ファイル 印刷スプール ユーザーおよびシステムの一時ファイル Z: ドライブのサイズは [HP RAMDisk Manager] を使用して 以下の手順で設定できます 1. Administrator でログオンし EWF を無効にします 2. システムが再起動したら 再度 Admin でログオンし コントロールパネルを開き [HP RAMDisk Manager] を実行します 3. [HP RAMDisk Manager] のスライダを変更することで RAM ディスクのサイズを設定します 4. RAM ディスクのサイズを変更すると 変更内容を有効にするために再起動を促すメッセージが表示されますのでシステムを再起動します 5. 再起動後は Administrator でログオンし EWF を有効にします 6. アプリケーションのインストール 大容量のアプリケーションをインストールする場合 TEMP および TMP の環境変数を一時的に Z ドライブから C ドライブに変更することが必要になる場合があります Z ドライブは 一部の大容量アプリケーションをインストールするにはサイズが小さすぎるためです 環境変数を変更するには 以下の操作を行います 1. Administrator でログオンし コントロールパネルを起動します 2. コントロールパネルのメニューから [ システム ] をクリックします 3. [ システムの詳細 ] [ 環境変数 ] の順にクリックします 4. TEMP と TMP の値を C:\Temp に変更します 必要な場合は このフォルダーをあらかじめ作成しておきます アプリケーションをインストール後 環境変数を元の値に戻してください 6
7. 各種機能 HP Easy Shell HP Device Manager HP ThinUpdate HP Velocity HP Easy Shell HP Easy Shell は シンクライアントのキオスク化 (Windows デスクトップの無効化 ) を実現します User に対してブラウザや管理者が指定した接続先 アプリケーションだけを利用させる事ができます 詳しくは HP EasyShell 管理者ガイド を参照してください 7
HP Device Manager HP Device Manager(HPDM) は HP シンクライアントを一元管理するためのアプリケーションです シンクライアントの各種設定やファイル レジストリ単位の操作 イメージング 資産管理等がネットワーク経由で可能です HPDM は シンクライアントにプリインストールされた HPDM Agent を介して機能します HPDM Agent を設定する場合 以下の操作を行います コントロールパネルを起動し [HPDM Agent] をクリックします 詳しくは HP Device Manager 管理者ガイド を参照してください 8
HP ThinUpdate HP ThinUpdate は シンクライアントのバックアップ / リカバリーが可能です また 最新の OS イメージや各種アドオンを入手することもできます 詳しくは HP ThinUpdate 管理者ガイド を参照してください HP Velocity HP Velocity は ネットワークの最適化を実現します パケットロスを低減する ことにより リアルタイムネットワークアプリケーションの応答を向上できる場合があります HP Velocity は シンクライアントにプリインストールされていますので リモート接続先にコンピュータにサーバーサイドコンポーネントをインストールするだけで動作します 通信パケットを冗長化するため ネットワークの消費帯域は増加します 詳しくは HP Velocity のドキュメントを参照してください 9
8. 詳細情報について マニュアルは 以下の URL より入手いただけます https://support.hp.com/jp-ja/product/hp-t520-flexible-thin-client/6875920/manuals その他に各種技術情報も公開しています http://jp.ext.hp.com/thin-clients/knowledgebase/ 本書の取り扱いについて 本書の内容は 将来予告なしに変更されることがあります HP 製品およびサービスに対する保証については 該当製品およびサービス保証規定書に記載されています 本書のいかなる内容も 新たな保証を追加するものではありません 本書の内容につきましては万全を期しておりますが 本書中の技術的あるいは校正上の誤り 省略に対して責任を負いかねますのでご了承ください この文書の著作権は日本 HP 株式会社に帰属します 日本 HP の許可なく一部または全体の複製 転載 編集等を行うことや 許可されていない第三者への開示等の行為全てを禁止します 本文中使用される企業名 製品名 商標などはそれを保持する企業 団体に帰属します 2017 HP Development Company, L.P. HP シンクライアントに関する情報 http://www.hp.com/jp/thinclient Copyright 2017 HP Development Company, L.P. The information contained herein is subject to change without notice. The only warranties for HP products and services are set forth in the express warranty statements accompanying such products and services. Nothing herein should be construed as constituting an additional warranty. HP shall not be liable for technical or editorial errors or omissions conta ined herein. 10