The Economic Growth and Integration of Asian Economies and Their Impact on the China and Asia Business of Japanese Corporations Seiichi MASUYAMA 1992 R 2010 1980 193
2015 10 1991 1956 69 71 90 78 2008 71 90 91 08 194
アジア経済の成長 統合と日本企業の中国及びアジア ビジネス 上記の要素は縮小し 工業労働生産性の自律的向上が経済を牽引しているとしている そして中国もこの段階に入りつつあるとするi 表1 アジア諸国の経済成長率予想 2008 2009 2010 2010 15平均 年率 アジア途上国 中国 9.6 9.1 10.5 9.5 インド 6.4 5.7 9.7 8.2 インドネシア 6.0 4.5 6.0 6.7 パキスタン 1.6 3.4 4.7 4.7 バングラデシュ 6.0 5.6 5.8 6.8 フィリピン 3.7 1.1 7.0 4.5 ベトナム 6.3 5.3 6.5 7.2 タイ 2.4 2. 2 7.5 4.5 ミャンマー 3.6 4.9 5.3 5.0 マレーシア 4.7 1. 7 6.7 5.1 カンボジア 6.7 2. 0 4.8 6.7 ラオス 7.8 7.6 7.7 7.6 アジアNIEs 韓国 2.3 0.2 6.1 4.2 台湾 0.7 1. 9 9.3 4.8 香港 2.2 2. 8 6.0 4.4 シンガポール 1.8 1. 3 15.0 4.2 日本 1.2 5. 2 2.8 1.8 米国 0.0 2. 6 2.6 2.7 ユーロ圏 0.5 4. 1 1.7 1.7 先進経済 出所 IMF World Economic Outlook Oct. 2010 このような高成長の結果 アジア諸国の経済は相当な規模に達すると予想される 表2は IMFによる2015年のアジア諸国の経済規模の予測である 中国の名目GDPは約10兆ドルと 日本の1.5倍に達すると予想されている 購買 力平価 PPP では 約17兆ドルと日本の約3.4倍の規模に達すると予想されてい る 2015年には人口約13億人と中国に並ぶ規模に達すると予想されるインドの名目 GDPは 約2.4兆ドルと日本の3分の1の規模になるが PPPでは約6.4兆ドル と 日本の1.3倍の規模に達すると予想されている 中国に韓国 香港 台湾を加え 195
舛 山 誠 一 た極東アジアの2015年の名目GDPは 12.6兆ドルと日本の1.9倍に達すると予想さ れている PPPでは約21兆ドルと日本の4倍強に達すると予想されている これは 米国の予想名目GDP18兆ドルには及ばないが PPPでは上回る規模になる ユー ロ圏の予想名目GDP13.6兆ドル 購買力平価GDP12.7兆ドルをともに上回る規模 になる 問題はユーロ圏のように市場が統合されていないことである また この極 東アジア経済の大部分を中国が占め また香港 台湾を加えたグレーターチャイナと 言うべき地域が占める 表2 2015年のアジア諸国の人口と経済規模の予想 人 口 百万人 G D P 百万米ドル 名目値 PPP アジア途上国 中国 1,375.3 9,982.1 17,120.6 インド 1,299.2 2,412.4 6,384.6 250.2 1,111.1 1,531.7 インドネシア パキスタン 180.5 244.4 628.6 バングラデシュ 176.5 161.5 385.1 フィリピン 103.7 285.1 470.4 93.6 166.0 420.7 タイ 71.1 445.7 786.3 ミャンマー 67.6 42.7 105.1 マレーシア 30.7 321.1 571.6 カンボジア 15.0 19.2 44.3 7.1 9.6 24.5 韓国 49.7 1,371.3 1,925.8 台湾 24.4 634.1 1,104.0 香港 7.4 316.0 430.7 シンガポール 5.6 279.1 387.2 ベトナム ラオス アジアNIEs 先進経済 日本 126.2 6,517.5 5,070.8 米国 325.4 18,029.3 18,029.3 13,681.8 12,681.4 ユーロ圏 出所 IMF World Economic Outlook Oct. 2010 196
2015. 2015 14.. 24.. 2015 18. 32.. 18 118 119 2015 10. 2015 14 197
舛 表3 山 誠 一 2015年の1人当たりGDP予想 名目値 PPP 米ドル 米国 55,409 55,409 日本 51,663 40,195 シンガポール 50,244 69,690 香港 42,623 58,085 韓国 27,603 38,767 台湾 25,992 45,251 マレーシア 10,455 18,608 中国 7,258 12,449 タイ 6,269 11,057 インドネシア 4,441 6,122 フィリピン 2,748 4,535 インド 1,857 4,914 ベトナム 1,772 4,491 ラオス 1,358 3,463 パキスタン 1,354 3,482 カンボジア 1,275 2,951 バングラデシュ 915 2,182 ミャンマー 632 1,554 出所 IMF World Economic Outlook Oct. 2010 1 2 アジアの内需の拡大 これまで見てきたようにアジア経済の拡大スピードは極めて速く 規模も大きくなっ てきたが 国内需要 とりわけ個人消費の拡大は立ち遅れてきた アジア諸国 とり わけ東アジア諸国の成長が 輸出 投資主導であったためである この結果 2008年 のアジアの家計消費支出6兆7,420億ドルのうち 日本が40.5 中国が23.5 ア ジアNIEsが 13.6 ASEANが6.4 インドが9.8 という比率であった 大 木a 15頁 このような経済構造が 国際収支の不均衡と外貨準備の東アジアへの集 中を招き 持続可能な成長に障害となってきた このことは2008年後半からのリーマ ン ショックによって現実のものとなった その後 中国を中心に景気回復策として 内需の振興策が取られ 長期的にも内需の拡大が要請されている アジアの消費への 期待が高まっている このようにアジアの消費は立ち遅れているが 経済の高成長を反映して急拡大して 198
アジア経済の成長 統合と日本企業の中国及びアジア ビジネス いる そのアジアの消費をけん引しているのは 中国 インド インドネシア タイ フィリピン マレーシア ベトナム ミャンマー カンボジア パキスタンなどの新 興国である その中でも中国の存在感が圧倒的で 2001 2008年のアジアの消費拡大 への寄与率は 中国88 インド14 インドネシア8 であった 大木b 28頁 日本の消費は停滞しているが NIEsの消費の伸びも緩やかである 2015年ごろに は中国が日本を抜いてアジア最大の消費市場となる見込みである 大木a 15頁 大木によるとアジアの消費拡大の原動力となっているのは 経済発展による中間 高額所得層の増加とサービス産業の成長である アジアでは世帯所得 年間可処分所 得 が 5,000 4.5万ドルの中間層の世帯のシェアが 2001年の11.2 から2008年には 31.7 とほぼ3倍増した 表4 この中では可処分所得1.5万 4万ドルの中間層 上位の世帯数は5.3 から7.7 へと5割ほどしかシェアが増えていないのに対し て 5,000ドル 1.5万ドルの下位中間層の世帯シェアが5.9 から24.0 へとほぼ 4倍に増えている 1.6億世帯の増加であり この増分の60 が中国であり 次いで インド インドネシアで増えている いわゆるボリュー ゾーンと言われる需要を形 成している これら世帯の増加の大部分は中国沿海部で起こった 大木b 40 41頁 そして このような中間層を形成しているのは 主に外資系などで働くエンジニアや 管理職であり 若い年齢の層である ワーカーよりエンジニア 管理職で人材不足か ら賃金が高騰していることが背景にある 大木b 29頁 これら中間層の消費は耐久 消費財から健康 旅行などのサービスに関心が移っているという 大木a 16頁 表4 アジアの所得仮想別世帯分布 単位 1995年 2001年 2008年 29.1 20.1 7.5 低所得層 中位 1,000ドル以上2,500ドル未満 44.4 49.0 25.0 上位 2,500ドル以上5,000ドル未満 11.1 15.4 30.6 下位 5,000ドル以上1万5,000ドル未満 5.1 5.9 24.0 上位 1万5,000ドル以上4万5,000ドル未満 4.4 5.3 7.7 3.9 3.3 3.9 1.9 0.9 1.3 100.0 100.0 100.0 下位 1,000ドル未満 中間層 高所得層 4万5,000ドル以上10万ドル未満 富裕層 10万ドル以上 合 計 注 アジアは 日本 中国 インド 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム フィリピン マレーシア パキスタン 出所 大木b 元データは Euromonitor International World Consumer Lifestyles Databook など 199
2001 84. 2008 63. 1,000 20.. 1,000 2,500 49. 25. 2,500 5,000 2001 15. 2008 30. 43 34 2005... 10 2001 2008 44 37 34 25 21. 41 2008 222 143 103 101 38 23 14 13 12 7 31. 1990.36 2000.44 2009.47 42 43 10 35 200
ii 70 80 50 2010 1998 2008..... 11. iii 201
1990 311 1993 iv 90 10 2015 2010 10 2003 2002 11 17 2005 2010 2015 202
57 2005 2006 2007 2010 90 2016 2005 2007 11 2008 12 2009 91 93 10 2003 10 308 2010 2016 5,000 80 10 1991 209 2009 2010 96 100 90 2020 2010 61 62 v 24 203
2003 18 2010 529 267 11 204
2000 vi 2003 28. 2004 54. 2005 122. 2006 161. 1962 317 318 1985 1992 R 900 17 205
18 19 2007 38 14 14 80 14 21 23 29 24 25 29 206
vii 2005 2009 viii 2008 207
2009 v 10 v 2005 37 18 18 13 ix 2008 3,311 74.. 63 208
x 71 72 TOEFL 201 209
xi 38 39 44 2001 210
xii xiii 34 2004 40 2011 1980 1980 47 1980 1990 80 208 16 96 211
xiv xv xvi 1990 xvii 212
xviii Win Win xix xx 213
99 1993 174 i 173 185 xxi 214
90 xxii 215
xxiii 171 216
i 2011 ii iii iv v 22 vi 45 vii 316 viii 2011 ix 2007 x 217
2003 23 xi 69 xii xiii 2009 7,500 33 xiv 96 xv 2011 xvi 2011 xvii 2011 xviii 10 78 79 xix 51 179 180 xx 218
45 xxi 2011 xxii 2004 315 xxiii Kenkijin 2011 174 175 2002 2006 2005 2007 2007 37 63 2011 2011 PHP 2007 2007 65 93 2007 10 2007 299 328 2009 2007 2007 123 154 219
2007 2007 1 34 2007 11 2007 329 359 2008 2011 UFJ No.28 2010 Miller, Ken 2010, Coping with China s Financial Power. Foreign Affairs. Volume 89 No.4, July/August 2010. 220