Drug Resistance in Bacteria TAKESHI YOKOTA, M. D. Professor of Bacteriology, Juntendo University, School of Medicine
1順天堂 医学18巻2号 179 図13 図12 R因 子 に よ り産 生 され る ク ロ ラム フエ ニ コー ル 不活 化酵 素 の 作 用 アロス ポ リン系 抗 生 物 質 が有 力 な 化 学療 法剤 とな 確 認 で き な か つ た53).CATaseの り得 る(図12).一 性 桿 菌 で は 非 誘 導 型(noninducible)で chlorphenyl 方 合 成 ペ ニ シ リ ン 特 にmethyl isoxazolyl-pc(mci-pc)やdimetho- xyphenyl-pc(dmp-pc)な β-lactamaseに 日,CATaseに ど も ブ ド ウ球 菌 に よ る よ つ て 破 壊 され な い の で,Pc-耐 β-lactamaseに 誘 導体 の 開 発 は まだ 成 功 し て い な い. (c)カ 導体 を ナ マ イ シ ン,ス トレ プ トマ イ シ ン な ど の ア ミ ノ糖 抗 生 物 質 耐 性 性 ブ ドウ 球 菌 の もつ よ つ て 破 壊 さ れ な いPc-誘 強 いCM新 あ る,今 性 ブ ド ウ球 菌 感 染 症 の 治 療 に 使 用 さ れ て い る 合 成 ペ ニ シ リ ン の 開 発 はPc-耐 産 生 は グ ラ ム陰 R囚 子 を も つ グ ラ ム 陰 性 桿 菌 のSM耐 性 はSM 有 機 合 成 で つ く りだ す こ と か ら ス タ ー ト した が, の 不 活 化 に よ る こ とが 知 ら れ て い る.こ のSM不 将 来 はAb-Pcの 活 化機 構 は ア デ ニル 化 に よる こ とが 明 らか に され よ う に グ ラ ム 陰 性 菌 に も 有 効 で, し か も 肺 炎 桿 菌 緑 膿 菌,R因 子を もつ そ の 他 の グ ラ ム 陰 性 菌 の β-lactamaseleよ つ て も破 壊 さ れ て い る49).ま SMの た 緑 膿 菌 のSM耐 性 は燐 酸 化 に よ る 不 活 化 に よ る と い わ れ る50)(図14).KM耐 な い よ うな 新 誘 導 体 の 研 究 を 続 け る こ とが 必 要 で 性 を も つR因 あ ろ う. に よ リ ア セ チ ル 化 に よ る 不 活 化 が 確 認 さ れ た が, 一 方,セ フ ァロス ポ リン系抗 生 物 質 の 半 合 成 的 新 誘 導 体 の 研 究 は,今 日 ま で 毒 性 の 減 少,内 能 剤 の 開 発 に 主 眼 が お か れ て きた が,も 陰 性 菌 の β-lactamaseに 服可 しグ ラム よ つ て も破 壊 さ れ な い よ うな 誘 導 体 が で き れ ば,将 見 通 し と な る で あ ろ う.し 菌 は 自然 界 に は む し ろ 少 な く,梅 よ つ て 見 出 さ れ たKM分 の3'位OHの か し 現 在 の と こ ろ,こ 在,そ M耐 R因 子 を も つ グ ラ ム 陰 性 桿 菌,ブ CM耐 性 は 図13に 示 した よ うにCMの アセ チ ル 化 沢 教 授50)51)ら に 者 の教 室 に お い て は 現 温 度 感 受 性 で あ るK そ のKM耐 性 表 現 型(pheno- 温 度 感 受 性 で あ るKM耐 とを 研 究 中 で あ る が,少 ドウ 球 菌 な どの 性 因 子,YRts5, な く と もYRts5を 性 に つ い て は,微 生物化 学 研 究 所 (梅 沢 所 長)の 援 助 に よ るKM不 活 性 の構 造 決定 の 結 果6-D-glucosamineの3'位OH基 近 年R因 る と 考 え ら れ る成 績 が 得 ら れ た.し 子 を も つ 大 腸 菌 のCMア セ チル 酵 素 acetyltransferase:catase) 産 生 に は 菌 体 内 のcyclicAMP量 と い う報 告52)も あ る が,演 が 関 与 して い る 者 に よる 追 試 実 験 で は もつ大 腸 菌 のKM耐 に よ る 不 活 化 に 起 因 す る こ と が 知 ら れ て い る51). (chloramphenicol 子 を もつ 子 中 の6-D-glucosamine の 複 製(rephication)が 性 因 子,Rts1,と type)が 木48) 燐 酸 化 酵 素 を もつ タイ プの 方 が 多 い こ と が わ か つ て き た.演 ロラ ム フ ェニ コー ル耐 性 本,鈴 そ の 後 の 研 究 に よ れ ば こ の タ イ プ のR因 来 の対 策 とし て明 るい の 方 面 の 研 究 成 果 は ま だ 見 る べ き も の が な い. (b)ク 子 の 耐 性 機 構 は 最 初,岡 のYRts5は3'位 A54)に のOHの の燐 酸 化 に よ か しな が ら こ な いlividomycin(LM) も 高 い 不 活 化 力 を 有 し,し 質 発 現 の 温 度 感 受 性 度 はKMに か もそ の耐 性 形 対 す る も の と全 く
薬剤 耐 性 菌 180 図14 R因 子 を もつ 菌(SMの ア デ ニル 化)と 緑 膿 菌(SMの 図15 同 じ 態 度 で あ り,さ gentamicinに ら に3'及 び4'位 対 し て も,そ も 抵 抗 性 を 示 す の で,KM燐 R因 子 を もつ 菌 のKM不 のOHの ない の耐 性 度 は 低 い な が ら 酸 化 酵素 以 外 の未 知 燐 酸 化)のSM不 活化作用 活化作用 の ア ミノ糖 抗 生 物質 不 活 化 酵 素 を 同時 に産 生 して い る可 能 性 が あ る.こ びYRts5因 の 点 に つ い て の研 究,お よ 子 の 耐 性形 質 の 温 度 感 受 性 に関 す る生
1) Demerec, M. : Proc, Nat. Acad. Sci. U.S.A., 31, 16, 1945 2) Dean, A. C. R. & Hinshelwood, G. N. : Proc. Roy. Soc. B, 139, 236, 1952 4) Mitsuhashi, S. et al.: Gunma J. Med. Sci., 10, 297, 1961 11) Lederberg, J. : Physiol. Rev., 32, 403, 1952 12) Jacob, F. & Wollman, E. L. : C. r. Hebd. Seanc. Acad. Sci., Paris, 247, 154, 1958 14) Watanabe, T. : Sci. Amer., 217(12), 19, 1967 15) Lebek, G. : Zentbl. Bakt. Parasitkde, Abt. I Orig., 188, 494, 1963 16) Kuwahara, S. et al. : Jap. J. Microbiol., 7, 71, 1963 17) Ginosa, H. S. & Matney, T. S. : J. Bacteriol., 85, 1177, 1963 18) Anderson, E. S. & Datta, N. : Lancet, 1, 405, 1965 19) Sawai, T. et al. : Jap. J. Microbiol., 12, 423, 1968 21) Okanishi, M. et al.: J. Antibiot., Series A, 20, 132, 1967 23) Witchitz, J. L. & Chabert, Y. A. : J. Antibiot., Series A, 24, 137, 1971 24) Lebek, G. : Proc. V Int. Cong. Chemther., Vienna, 4, 247, 1967 26) Nakaya, R. et al. : Biochem. Biophys. Res. Comm., 3, 654, 1960 27) Watanabe, T. & Fukasawa, T. : J. Bacterial., 83, 727, 1962 28) Yoshikawa, M. & Akiba, T. : Jap. J. Microbial., 5, 375, 1961 29) Yoshikawa, M. & Akiba, T. : Jap. J. Microbial., 6, 121, 1962 30) Arber, W. & Morse, M. L. : Genetics, 51, 137, 1965 31) Rownd, R. et al. : J. Malec. Biol., 17, 376, 1966 32) Falkow, S. et al.: J. Malec. Biol., 17, 102, 1966 33) Nishioka, T. et al.: J. Bacterial., 97, 376, 1969 34) Cohen, S. N. & Miller, C. A. J. Malec. Biol., 50, 671, 1970 35) Gilbert, W. & Dressler, D. : Cold Spring Harb. Symp. Quant. Biol., 33, 473, 1968 36) Mitsuhashi, S. & Harada, K. Nature, 195, 517, 1962 38) Yokota, T. et al. : J. Bacteriol., 98, 863, 1969 39) Yokota, T. et al. : J. Bacteriol., 109, 440, 1972 40) Terawaki, Y. et al. : J. Bacteriol. : 94, 687, 1967 41) Rownd, R. & Mickel, S.: Nature New Biol., 234, 40, 1971 42) Yoshikawa, M. & Sevag, M. G. : J. Bacteriol., 93, 245, 1967
46) Sawai, T. at al. : Jap. J. Microbiol., 12, 423, 1968 47) Sawai, T. et al. : Jap. J. Microbiol., 12, 531, 1968 48) Suzuki, Y. & Okamoto, S. : J. Biol. Chem., 242, 4722, 1967 49) Umezawa, H. et al. : Science, 157, 1559, 1967 50) Kawabe, H. et al. : J. Antibiotics, 24, 651, 1971 51) Kondo, S. et al. : J. Antibiotics, 21, 22, 1968 52) Harwood, J. & Smith, D. H.: Biochem. Biophys. Res. Comm., 42, 57, 1971 54) Machiyama, N. J. Antibiotics, 24, 706, 1971 55) Umezawa, H. et al. : J. Antibiotics, 24, 274, 1971 56) Umezawa, H. et al. : J. Antibiotics, 24, 485, 1971 57) Sevag, M. G. & Yokota, T. Proc. Roy. Soc. B, 153, 209, 1960 58) Bushby, S. R. M. & Hitchings, G. H. Brit. J. Pharm. Chemother. 33, 72, 1968