平成 30 年 9 月 25 日 諮問 平成 30 年 11 月 13 日審議 ( 第 27 回第 4 部会 ) 平成 30 年 12 月 11 日審議 ( 第 28 回第 4 部会 ) 第 6 審査会の判断の理由審査会は 請求人の主張 審理員意見書等を具体的に検討した結果 以下のように判断する 1

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がある 7 平成 28 年 3 月 28 日 処分庁は 同日付で審査請求人に対し 借入金収入 円の未申告により生じた保護費過払い分について 法第 78 条第 1 項の規定により費用徴収を行う決定を行い 同年 7 月 7 日 費用徴収決定通知書を審査請求人に手交した 8 審査請求人は 平成 28 年

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処分済み

保険業務に係る情報提供料は 請求人の事業に基づいた収入であるとは いえない 第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項によ り 棄却すべきである 第 5 調査審議の経過 審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日 審議経過 平成 30

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が成立するが 本件処分日は平成 29 年 3 月 3 日であるから 平成 24 年 3 月 3 日以降 審査請求人に支給した保護費について返還を求めることは可能であ る 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件処分に係る生活保護

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処分済み

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返還の必要性を十分説明しており 手続は適法である 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件の争点は 本件保険が法第 4 条第 1 項に規定する 利用し得る資産 に該当するかどうかであるが その判断に当たっては 処分庁が判断の要素

第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項に より いずれも棄却すべきである 第 5 調査審議の経過審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日審議経過 平成 30 年 3 月 6 日 諮問 平成 30 年 4 月 26 日審議 ( 第

処分済み

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達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

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債務のうち所定の範囲内のものを当該事業主に代わって政府が弁済する旨規定する (2) 賃確法 7 条における上記 政令で定める事由 ( 立替払の事由 ) として 賃金の支払の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 51 年政令第 169 号 以下 賃確令 という )2 条 1 項 4 号及び賃金の支払の確

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控訴人は, 控訴人にも上記の退職改定をした上で平成 22 年 3 月分の特別老齢厚生年金を支給すべきであったと主張したが, 被控訴人は, 退職改定の要件として, 被保険者資格を喪失した日から起算して1か月を経過した時点で受給権者であることが必要であるところ, 控訴人は, 同年 月 日に65 歳に達し

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の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所

厚生局受付番号 : 九州 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 九州 ( 厚 ) 第 号 第 1 結論 請求期間について 請求者の A 社における厚生年金保険の標準報酬月額の訂正を認めることはできない 第 2 請求の要旨等 1 請求者の氏名等氏名 : 男基礎年金番号

指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準 ( 平成 12 年厚生省告示第 20 号 ) 介護保険法第 46 条第 2 項及び第 58 条第 2 項の規定に基づき 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準を次のように定め 平成 12 年 4 月 1 日から適用する 一指定居宅介護支

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平成22年度第1回コンプライアンス委員会会議資料4

Microsoft Word 答申件数表

世帯に付き10,000 円以内とする 2 助成金の交付の対象となる空気調和機器の稼働期間 ( 以下 交付対象期間 という ) は 7 月から10 月までとする 3 助成金の交付の申請をした者 ( 以下 申請者 という ) が 交付対象期間の一部について第 6 条に規定する資格に適合しない場合は 助成

老発第    第 号

遺者であったが 事情があって遺贈の放棄をした 民法 986 条の規定によれば 受遺者は 遺言者の死亡後 いつでも 遺贈の放棄をすることができ 遺贈の放棄は 遺言者死亡のときに遡ってその効力を生じるとされているから 前所有者から請求人に対する本件各不動産の所有権移転の事実は無かったものであり 請求人は

1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税

標準例6

7 平成 28 年 10 月 3 日 処分庁は 法第 73 条の2 第 1 項及び条例第 43 条第 1 項の規定により 本件不動産の取得について審査請求人に対し 本件処分を行った 8 平成 28 年 11 月 25 日 審査請求人は 審査庁に対し 本件処分の取消しを求める審査請求を行った 第 4

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厚生局受付番号 : 東北 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 東北 ( 厚 ) 第 号 第 1 結論請求期間 1について 当該期間のうち請求者のA 社における平成 21 年 9 月 1 日から平成 22 年 12 月 1 日までの期間の標準報酬月額を訂正することが

処分済み

ウ 特定個人 a に訂正してほしいとは, 私は書いてない これも日本年金機構の単純ミスなのか? それとも他に理由があるのか? 事実に基づいて, 説明を求める 私の公共職業安定所における氏名は, カタカナの 特定個人 b のスペースなしで管理されている 私の資格画面も氏名欄はカタカナである 国民年金保

3 減免の期間及び割合 下表の左欄の期間に終了する事業年度又は課税期間に応じて右欄の減免割合を適用します H27.6.1~H 減免割合 5/6 納付割合 1/6 H28.6.1~H 減免割合 4/6 納付割合 2/6 H29.6.1~H 減免割合 3/6 納

厚生局受付番号 : 近畿 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 近畿 ( 厚 ) 第 号 第 1 結論請求者のA 社 ( 現在は B 社に合併 ) における厚生年金保険被保険者資格の喪失年月日を昭和 55 年 10 月 21 日から同年 11 月 21 日に訂正し

<4D F736F F D2095BD90AC E D738CC2816A939A905C91E D862E646F63>

平成 30 年度改正版 平成 30 年 6 月 1 日から平成 31(2019) 年 5 月 31 日までの間に終了する事業年度に ついては 減免割合が 2/6 に変更となりましたので 30 年度改正版をご使用くださ 1 減免の対象 ( 変更はありません ) 詳細は次ページをご覧ください 1 資本金

藤沢市障がい者グループホーム等家賃助成金支給事業実施規程 ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は, 障がい者の日常生活及び社会生活を総合的に支援する法律 ( 平成 17 年法律第 123 号 以下 法 という ) 第 5 条第 12 項に規定する自立訓練のうち宿泊を伴うものを提供する施設 ( 以下 自立

釧路厚生年金事案 214 第 1 委員会の結論 申立人は 申立期間について 厚生年金保険被保険者として厚生年金保険 料を事業主により給与から控除されていたと認めることはできない 第 2 申立の要旨等 1 申立人の氏名等氏名 : 男基礎年金番号 : 生年月日 : 昭和 15 年生住所 : 2 申立内容

く, 未支給年金受給権者の個人情報の開示を求めているとして, 法 12 条 自己を本人とする開示を請求することができる に当たらないため, 開示することはできないことを伝え, 取り下げの意思を確認した しかしながら, 異議申立人は, 不開示である旨の正式な回答がほしいとして, 開示請求を続けたもので

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平成28年度子どものための教育・保育給付災害臨時特例補助金交付要綱

取得に対しては 分割前の当該共有物に係る持分割合を超える部分の取得を除いて 不動産取得税を課することができないとするだけであって 分割の方法に制約を設けているものではないから 共有する土地が隣接している場合と隣接していない場合を区別し 隣接していない土地を一体として分割する場合に非課税が適用されない

諮問庁 : 国立大学法人長岡技術科学大学諮問日 : 平成 30 年 10 月 29 日 ( 平成 30 年 ( 独情 ) 諮問第 62 号 ) 答申日 : 平成 31 年 1 月 28 日 ( 平成 30 年度 ( 独情 ) 答申第 61 号 ) 事件名 : 特定期間に開催された特定学部教授会の音声

保険給付に関する決定についての審査請求に係る労働者災害補償保険審査官の決定に対して不服のある者は 再審査請求をした日から 3 か月を経過しても裁決がないときであっても 再審査請求に対する労働保険審査会の裁決を経ずに 処分の取消しの訴えを提起することはできない (H23-4B)

件数表(神奈川)

様式第 2 号 ( 第 7 条関係 ) 住 所 ( 所在地 ) 氏 名 ( 名 称 ) 様 第 号 平成 年 月 日 広島県知事印 産業廃棄物埋立税特別徴収義務者指定通知書 広島県産業廃棄物埋立税条例第 8 条第 2 項の規定により, あなた ( 貴社 ) を平成 年 月 日から産業廃棄物埋立税特別

松本市補助金交付規則 昭和 37 年 7 月 27 日規則第 16 号改正昭和 45 年 9 月 12 日規則第 31 号昭和 53 年 12 月 8 日規則第 25 号昭和 63 年 4 月 1 日規則第 18 号 ( 目的 ) 第 1 条この規則は 法令又は条例等に特別の定めのあるもののほか 補

1 審査会の結論 平成 29 年度市民税 県民税税額変更処分 に係る審査請求は棄却するべ きであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要緑区長 ( 以下 処分庁 という ) は 平成 29 年 6 月 1 日 審査請求人に対して 平成 29 年度市民税 県民税賦課決定処分 ( 以下 先行処分 と

伊丹市市民福祉金条例の一部を改正する条例(平成12年  伊丹市条例第  号)

04 件数表280205(東京)

( 補助金の交付申請 ) 第 4 条補助金の交付を受けようとする保護者 ( 以下 申請者 という ) は 大阪狭山市私立幼稚園就園奨励費補助金交付申請書 ( 様式第 1 号 ) を市長に提出しなければならない ( 補助金の交付決定 ) 第 5 条市長は 前条の申請があった場合は 内容を審査し適当と認

厚生局受付番号 : 東北 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 東北 ( 厚 ) 第 号 第 1 結論請求者のA 社における厚生年金保険被保険者資格の喪失年月日を昭和 53 年 12 月 31 日から昭和 54 年 1 月 1 日に訂正し 昭和 53 年 12 月の

ウ商業地等である 町の土地の平成 28 年度分の固定資産税の課税標準額は 法附則第 18 条第 5 項及び第 25 条第 5 項の規定により 課税標準となるべき価格に0.7を乗じた額となる なお 岐阜市税条例 ( 昭和 25 年岐阜市条例第 14 号 以下 条例 という ) においては これと異なる

録された保有個人情報 ( 本件対象保有個人情報 ) の開示を求めるものである 処分庁は, 平成 28 年 12 月 6 日付け特定記号 431により, 本件対象保有個人情報のうち,1 死亡した者の納める税金又は還付される税金 欄,2 相続人等の代表者の指定 欄並びに3 開示請求者以外の 相続人等に関

平成14年7月3日

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諮問庁 : 株式会社日本政策金融公庫諮問日 : 平成 28 年 2 月 8 日 ( 平成 28 年 ( 独個 ) 諮問第 3 号 ) 答申日 : 平成 28 年 4 月 27 日 ( 平成 28 年度 ( 独個 ) 答申第 1 号 ) 事件名 : 本人に関する融資審査の検討資料の不訂正決定に関する件

厚生局受付番号 : 九州 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 九州 ( 厚 ) 第 号 請求者のA 社 B 支店における厚生年金保険被保険者資格の喪失年月日を昭和 44 年 4 月 21 日から同年 5 月 1 日に訂正し 昭和 44 年 4 月の標準報酬月額を2

●生活保護法等の一部を改正する法律案

非常に長い期間, 苦痛に耐え続けた親族にとって, 納得のできる対応を日本政府にしてもらえるよう関係者には協力賜りたい ( その他は, 上記 (2) と同旨であるため省略する ) (4) 意見書 3 特定個人 Aの身元を明らかにすること及び親子関係の証明に当たっては財務省 総務省において, 生年月日の

愛媛県民間社会福祉事業従事者退職年金共済規程

厚生局受付番号 : 東北 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 東北 ( 国 ) 第 号 第 1 結論昭和 52 年 4 月から同年 8 月までの請求期間及び昭和 52 年 9 月から昭和 56 年 12 月までの請求期間については 国民年金保険料を納付した期間に訂

厚生局受付番号 : 近畿 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 近畿 ( 厚 ) 第 号 第 1 結論 請求者の A 社における厚生年金保険被保険者資格の取得年月日を昭和 63 年 2 月 26 日から同 年 2 月 16 日に訂正することが必要である 生年月日 :

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弘前市町会等事務費交付金交付要綱

二いて 同法第二十八条の規定により記録した事項の訂正がなされた上でこの法律の施行の日(以下 施行日 という )以後に当該保険給付を受ける権利に係る裁定が行われた場合においては その裁定による当該記録した事項の訂正に係る保険給付を受ける権利に基づき支払うものとされる保険給付(当該裁定前に生じた保険給付

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- 2 - り 又は知り得る状態であったと認められる場合には この限りでない 2~7 略 (保険料を控除した事実に係る判断)第一条の二前条第一項に規定する機関は 厚生年金保険制度及び国民年金制度により生活の安定が図られる国民の立場に立って同項に規定する事実がある者が不利益を被ることがないようにする観

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茨城厚生年金事案 2029 第 1 委員会の結論総務大臣から平成 24 年 10 月 10 日付けで行われた申立人の年金記録に係る苦情のあっせんについては 同日後に新たな事実が判明したことから 当該あっせんによらず 申立人のA 社における資格喪失日に係る記録を昭和 41 年 9 月 5 日に訂正し

第 2 章掛金 ( 掛金 ) 第 3 条掛金は 対象職員の基準給与月額に 1,000 分の 33 を乗じて得た額を納付するものとする 2 掛金の内訳は 契約者が 1,000 分の 16.5 対象職員が 1,000 分の 16.5 をそれぞれ負担するものとする 3 基準給与月額は 毎年 4 月 1 日

病が原子爆弾の傷害作用に起因する旨の厚生労働大臣の認定を受けなければならない ( 被爆者援護法 11 条 1 項 ) ⑶ 都道府県知事は ⑵ 記載の厚生労働大臣の認定を受け かつ 当該認定に係る負傷又は疾病の状態にあるとの要件に該当することについて都道府県知事の認定を受けた者に対し 医療特別手当を支

公益財団法人全国競馬 畜産振興会役員慰労金支給規程 ( 平成 25 年 8 月 1 日会長達第 3 号 ) ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 公益財団法人全国競馬 畜産振興会 ( 以下 振興会 という ) 役員及び評議員の報酬等の支給に関する規程第 5 条の規定に基づき 役員 ( 常勤の者に限る

0 月 22 日現在, 通帳紛失の総合口座記号番号 特定番号 A-B~C 担保定額貯金 4 件 ( 特定金額 A): 平成 15 年 1 月 ~ 平成 16 年 3 月 : 特定郵便局 A 預入が証明されている 調査結果の回答書 の原本の写しの請求と, 特定年月日 Aの 改姓届 ( 開示請求者本人

<4D F736F F D A6D92E894C581458E7B8D7393FA A956C8FBC8E738FE18A518ED293FC89408E9E E A B E E968BC68EC08E7B97768D6A2E646F63>

答申件数表(1月15日答申分)

市県民税所得課税証明書から年間所得金額を見る場合 平成 年度 ( 平成 年分 ) 市県民税所得課税証明書 住所 羽生市 134 番地 1 氏名 羽生田羽生子 所得の区分 所得金額 所得の区分 所得金額 総所得金額 330,000 所得控除金額 1,500,000 合計所得金額 330,000 課税標

厚生局受付番号 : 九州 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 九州 ( 国 ) 第 号 第 1 結論昭和 50 年 4 月 30 日から昭和 51 年 4 月 1 日までの請求期間 昭和 51 年 4 月 1 日から昭和 53 年 4 月 1 日までの請求期間 昭

7 単身赴任手当 公署を異にする異動等に伴い住居を移転し, やむを得ない事情により同居していた配偶者と別条例第 11 条の 8 居し, 単身で生活することを常況とし, 距離制限を満たす職員に支給する (1) 支給要件 次の ( ア ) から ( エ ) に掲げる要件をすべて満たしていること ( ア

の両方を提出する必要がある 問 3 還付額は 領収証に記載されている金額を還付するのか それともレセプト情報から自己負担分を計算するのか 領収証により保険診療に係る一部負担金の額を確認して還付する 問 4 領収証の紛失 または医療機関等の全壊等により 対象の被保険者が負担した一部負担金の額の確認が取

査請求人 ) が 平成 5 年分所得税確定申告書 ( 以下 本件請求保有個人情報 1 という ) の開示を求めるものである 処分庁は, 本件開示請求に対し, 本件請求保有個人情報 1は文書保存期間 (7 年 ) が満了し, 既に廃棄しているとして, 平成 27 年 12 月 2 2 日付け特定記号第

Transcription:

答 申 審査請求人 ( 以下 請求人 という ) が提起した生活保護法 ( 以下 法 という )2 5 条 2 項の規定に基づく保護変更決定処分に係る審査請求につ いて 審査庁から諮問があったので 次のとおり答申する 第 1 審査会の結論 本件審査請求は 棄却すべきである 第 2 審査請求の趣旨本件審査請求の趣旨は 福祉事務所長 ( 以下 処分庁 という ) が 請求人に対し 平成 3 0 年 3 月 6 日付けの保護決定通知書 ( 以下 本件処分通知書 という ) により行った保護変更決定処分 ( 以下 本件処分 という ) について その取消しを求めるというものである 第 3 請求人の主張の要旨 年金が平成 2 9 年 8 月 1 5 日に 7 万円紛失したので今現在借金があ る 49080 円に不満 第 4 審理員意見書の結論 本件審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項により 棄却すべきである 第 5 調査審議の経過 審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日 審議経過 - 1 -

平成 30 年 9 月 25 日 諮問 平成 30 年 11 月 13 日審議 ( 第 27 回第 4 部会 ) 平成 30 年 12 月 11 日審議 ( 第 28 回第 4 部会 ) 第 6 審査会の判断の理由審査会は 請求人の主張 審理員意見書等を具体的に検討した結果 以下のように判断する 1 法令等の定め (1) 保護の補足性及び保護の基準についての法の定め法 4 条 1 項によれば 保護は 生活に困窮する者が その利用し得る資産 能力その他あらゆるものを その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われるとされている また 法 8 条 1 項によれば 保護は 厚生労働大臣の定める基準により測定した要保護者の需要を基とし そのうち その者の金銭又は物品で満たすことのできない不足分を補う程度において行うものとするとされており 保護費は 上記保護の基準に従って 要保護者各々について具体的に決定されるものである (2) 世帯単位の原則についての法の定め法 1 0 条は 保護は 世帯を単位としてその要否及び程度を定めるものとする 但し これによりがたいときは 個人を単位として定めることができる と定め また 法 31 条 3 項は 居宅において生活扶助を行う場合の保護金品は 世帯単位に計算し 世帯主又はこれに準ずる者に対して交付するものとする 但し これによりがたいときは 被保護者に対して個々に交付することができる と定める (3) 職権による保護の変更についての法の定め法 25 条 2 項によれば 保護の実施機関は 常に 被保護者の生活状態を調査し 保護の変更を必要とすると認めるときは 速やかに 職権をもってその決定を行い 書面をもって これを被保護者に通知しなければならないとされている - 2 -

(4) 保護基準について法 8 条 1 項の規定に基づいて保護の基準を定めた 生活保護法による保護の基準 ( 昭和 3 8 年 4 月 1 日付厚生省告示第 1 5 8 号 以下 保護基準 という ) においては 法 1 1 条 1 項各号に掲げられている扶助の種類ごとに 要保護者の年齢別 世帯構成別 所在地域別などに分けたうえ 各世帯に対して具体的に保護を実施する場合に 実施機関が依るべき基準を設定している このうち 生活扶助及び住宅扶助の項目に係る支給額の算定方法等については 保護基準の別表第 1 生活扶助基準 及び同第 3 住宅扶助基準 において それぞれ定められている (5) 局長通知について法による保護の実施に係る地方自治法 2 4 5 条の 9 第 1 項及び 3 項の規定に基づく処理基準である 生活保護法による保護の実施要領について ( 昭和 3 8 年 4 月 1 日付社発第 2 4 6 号厚生省社会局長通知 以下 局長通知 という ) の第 7 2 ( 一般生活費 ) (2) ケによれば ( ア ) 介護保険料加算は 普通徴収に係る保険料の納期において 納付すべき実費を認定することとされ また ( イ ) 月の途中で新たに介護保険料加算を認定し又は認定をやめるべき事由が生じたときであっても日割計算を行う必要はないとされている また 局長通知第 7 4( 住宅費 ) (1) イによれば 月の途中で保護開始 変更 停止又は廃止となった場合であって 日割計算による家賃 間代 地代等の額を超えて家賃 間代 地代等を必要とするときは 1 か月分の家賃 間代 地代等の基準額の範囲内で必要な額を認定して差し支えないものとされている さらに 局長通知第 8 1( 定期収入の取扱い ) (4) のアによれば 恩給法 厚生年金保険法等による給付で 6 か月以内の期間ごとに支給される年金又は手当については 実際の受給額を原則として受給月から次回の受給月の前月までの各月に分割して収入認定することとされ 同イによれば 老齢年金等で介護保険法 1 3 5 条の規定により - 3 -

介護保険料の特別徴収の対象となるものについては 特別徴収された後の実際の受給額を認定することとされている (6) 運用事例集について東京都福祉保健局生活福祉部保護課が作成した 生活保護運用事例集 2 0 1 7 ( 東京都内の保護の実施機関から寄せられた疑義照会事例を掲載したもの 以下 運用事例集 という ) の ( 問 6-1 ) 最低生活費の日割計算の原則 によれば 世帯員の転出を原因事実として保護の変更を行う場合 事実発生の翌日を変更日とし 変更の前日までを旧基準とし 変更日から新基準とするものとされている 2 以上を前提に 本件について検討する (1) 処分庁は 本件処分の直前までは 請求人に対する保護を 請求人を世帯主 知人を同居の世帯構成員とする 2 人世帯として実施していたところ 知人が平成 3 0 年 2 月 2 6 日に請求人世帯から独立して新たな住居に入居したことが認められたため 翌 27 日から 請求人世帯に係る保護を 1 人世帯の基準を適用して実施することを決定し ( 本件処分 ) これを本件処分通知書により 請求人に通知したものであることが認められる この点について 本件処分は 法 10 条 31 条 3 項及び25 条 2 項に則ってなされたものと認められる (2) 本件処分による保護費の変更額の適正性について上記のとおり 本件処分は 適正な法的根拠を有するものであるが 本件処分により具体的に変更された保護費の金額に 違算がないかの点について 以下に検討する ア本件処分前の保護費の額について本件処分前の請求人世帯に係る保護費の額は 生活扶助の額及び住宅扶助の額の合計から収入認定額を控除して 2 月分が115, 223 円 3 月分が120,223 円であった これらの内訳について 生活扶助の額は 両月とも121,09 0 円であるところ これは 保護基準 ( 1 (4) ただし 平成 2-4 -

9 年 4 月 1 日から適用される平成 2 9 年 3 月 3 1 日厚生労働省告示第 1 6 2 号 ( 第 2 3 9 次改正 ) による改正後のもの 以下同じ ) の別表第 1 第 1 章 1 (2) に規定されたところにより 請求人 ( 7 5 歳 ) 及び知人 ( 6 6 歳 ) の年齢 世帯構成 ( 2 人 ) 所在地域 ( 1 級地 1 冬季加算の地区別については Ⅳ 区 ) に応じて算定された基準生活費 118,290 円 ( 冬季加算 3,660 円を含む ) に 知人が普通徴収の方法により納付を行うべき義務を負う介護保険料の実費に相当する介護保険料加算 ( 保護基準別表第 1 第 2 章 7 ) として 2,8 0 0 円を加算した金額であることが認められる また 住宅扶助は 通院のため転居困難等の理由により 請求人世帯には特別基準が適用されているため 2 人世帯の限度額に相当する75,000 円を認定していたことが認められる 一方 最低生活費から控除すべき収入充当額は 2 月分が80, 8 6 7 円 3 月分が 7 5,8 6 7 円である なお このうち両月に共通する 7 5,8 6 7 円の部分は 請求人が受給する老齢厚生年金 (2 月に支給される2か月分 ) の月割額から特別徴収される介護保険料の月額を差し引いた金額である そして 2 月分には さらにこれに過去の月の保護費の過払い分を その後の数か月に分割して収入充当を行って清算する方法により処理するものとして ( 局長通知第 1 0 2 (8) 参照 ) 5,0 0 0 円が加算計上されているもの ( なお これについては 平成 2 9 年 1 1 月分の過払い分 1 0,0 0 0 円を 平成 3 0 年 1 月及び同年 2 月に分割充当する旨を 処分庁が請求人に対し 予め平成 29 年 12 月 6 日付けで通知していたものである ) と認められる なお 知人に関しては 年金収入の認定はない イ本件処分によって算定されるべき保護費の額について ( ア ) 本件処分は 請求人世帯から 知人が転出したことから 1 人世帯に適用する基準に沿って保護費を算定し直すものである そ - 5 -

うとすると 保護基準の別表第 1 第 1 章 1 (2) の規定により 請求人の年齢 ( 7 5 歳 ) 世帯構成 ( 1 人 ) 所在地域 ( 1 級地 1 冬季加算の地区別については Ⅳ 区 ) に応じて改めて算定される生活扶助における基準生活費は 77,210 円 ( 冬季加算 2,5 8 0 円を含む ) となり 転出した知人が対象であった介護保険料加算 2,800 円も 変更により削除されることとなる また 住宅扶助は 1 人世帯の特別基準による限度額である 6 9,800 円に変更となる 一方 本件処分においては 収入の認定に関しては 何らの変更を加えるべき要素はないから 収入充当額は 従来どおり 2 月分が80,867 円 3 月分が75,867 円である ( イ ) ( ア ) によると 月の初日から 1 人世帯の基準を適用すべき 3 月分の保護費の支給額は 71,143 円 (= 生活扶助の額 77, 210 円 + 住宅扶助の額 69,800 円 - 収入充当額 75,86 7 円 ) となる ( ウ ) また 2 月分の保護費は 月の中途で適用すべき基準の変更があったものであるから 運用事例集の記載 (1 (6)) を参考に 月の初日の同月 1 日から変更の日 ( 知人の転出の翌日 ) である同月 27 日の前日までの26 日間については 2 人世帯の基準を適用し 一方 変更の日である同月 2 7 日から月の末日である同月 28 日までの2 日間については 1 人世帯の基準を適用し 日割計算を行って1か月分の保護費を算定することが相当である ただし 局長通知第 7 2 (2) ケ ( イ ) によれば 介護保険料加算は日割計算の対象外であり また 同じく局長通知第 7 4 (1) イを参考にすると 1 か月分の家賃相当額である住宅扶助については 支出の性格上 日割計算を行う範囲から除くことが相当であると解せられるから ( 1 (5)) 本件の場合 2 月分については これらの項目については 変更前の 2 人世帯の基準に依拠した 1 か月分の額をそのまま維持することとすべきで - 6 -

ある したがって 日割計算を行うべき部分は 変更の対象となる項目のうち 介護保険料加算を除く生活扶助 ( 冬季加算を含む ) の部分のみであることとなる そうとすると 本件処分により決せられるべき 2 月分の新たな保護費の額は 1 1 5,2 2 3 円 ( 本件処分前の 2 人世帯の基準による保護費の月額 )-{118,290 円 (2 人世帯の基準による介護保険料加算を除く生活扶助の額 )- 7 7,2 1 0 円 ( 1 人世帯の基準による生活扶助の額 )} ( 2 日 / 2 8 日 ) = 1 1 2,2 8 8 円 ( 国等の債権債務等の金額の端数計算に関する法律 2 条 1 項の規定により 確定金額の1 円未満の端数金額は切り捨てる ) となる ウ上記イのとおり算定される 2 月分 1 1 2,2 8 8 円及び 3 月分 7 1,1 4 3 円の正当な保護費の各金額は 本件処分通知書に記載された各金額と一致しており 算出された具体的な保護費の金額の点から見ても 本件処分に何ら誤りがないことが明らかである (3) 以上のとおりであるから 本件処分は 法の規定及び保護基準等の定めるところに則ってなされたものであり かつ違算もないものであって 違法 不当な点は見られない (4) 請求人は 本件処分により 保護費が算定上減額となり 変更前に支給されていた2 月分及び3 月分の保護費の一部に過払いが生じて 返還が必要になったことに不服を述べているものと思われるが 処分庁による保護費の算定に誤りはないと認められることは 上記 (2) に述べたところから明らかである 過払い分に係る保護費の返還義務は 本件処分の結果 支給の法律的原因が遡及的に消滅したことにより生じるものであり 請求人が法による保護を受けている世帯の世帯主である以上 過払いとなった保護費相当額について これを支弁した 区に対し返納をなすべき義務を負うこととなるのは やむを得ないものというほかはない 3 請求人の主張以外の違法性又は不当性についての検討 - 7 -

その他 本件処分に違法又は不当な点は認められない 以上のとおり 審査会として 審理員が行った審理手続の適正性や法令解釈の妥当性を審議した結果 審理手続 法令解釈のいずれも適正に行われているものと判断する よって 第 1 審査会の結論 のとおり判断する ( 答申を行った委員の氏名 ) 松井多美雄 宗宮英俊 大橋真由美 - 8 -