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国産粗飼料増産対策事業実施要綱 16 生畜第 4388 号平成 17 年 4 月 1 日農林水産事務次官依命通知 改正 平成 18 年 4 月 5 日 17 生畜第 3156 号 改正 平成 20 年 4 月 1 日 19 生畜第 2447 号 改正 平成 21 年 4 月 1 日 20 生畜第 1

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「加茂川町における堆肥供給システムの構築とブランド米の生産」

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センタリング

資料5 汚濁負荷量の状況

(1) 生活排水について 地域の実状に応じ 下水道 浄化槽 農業集落排水施設 コミュニティ プラント等の生活排水処理施設の整備及び高度処理化 適正な施設維持管理等の対策を計画的に推進すること 加えて 合流式下水道の改善の取組を推進すること (2) 指定地域内事業場について これまで行われてきた汚濁負

2 作物ごとの取組方針 (1) 主食用米本県産米は 県産 ヒノヒカリ が 平成 22 年から平成 27 年まで 米の食味ランキングで6 年連続特 Aの評価を獲得するなど 高品質米をアピールするブランド化を図りながら 生産数量目標に沿った作付けの推進を図る また 平成 30 年からの米政策改革の着実な

石川県水田フル活用ビジョン 1 地域の作物作付の現状 地域が抱える課題 水稲作付面積については 昭和 60 年の 37,700ha から 平成 25 年では 26,900ha と作付 面積で約 10,000ha 作付率で約 30% と大きく減少したものの 本県の耕地面積に占める水稲作 付面積の割合は

安全な畜産物の生産と生産性の向上適正な飼養管理家畜の健康の維持 家畜のアニマルウェルフェア (Animal Welfare) とは 国際獣疫事務局 (OIE) のアニマルウェルフェアに関する勧告の序論では アニマルウェルフェアとは 動物が生活及び死亡する環境と関連する動物の身体的及び心理的状態をいう

一般社団法人日本養豚協会からのプレスリリース 表彰式 日時 : 平成 30 年 3 月 9 日 ( 金 )13:00~14:10( 予定 ) 場所 : 東京大学弥生キャンパス弥生講堂一条ホール ( 東京都文京区弥生 1-1-1) ( 飼料用米多収日本一 表彰式と同時に開催 ) 表彰 ( 審査 ) の

コントラクター及びTMRセンターの現状

Microsoft Word - 宮崎FMDマニュアル⑦ 指針別紙(評価)

めに必要な情報を提供するとともに 2 関係者一体となった契約栽培等の需要と直結した生産を推進していく また 生産者の収益性向上につながる地域の気候風土を活かした特色ある野菜等園芸作物への作付を促進し 産地づくりを進めていくため 生産者への作付誘導のインセンティブとなる産地交付金を戦略的に活用していく

唐津市農業委員会 農地等の利用の最適化の推進に関する指針 平成 2 9 年 11 月 8 日 唐津市農業委員会 第 1 基本的な考え方農業委員会等に関する法律 ( 昭和 26 年法律第 88 号 以下 法 といいます ) の改正法が平成 28 年 4 月 1 日に施行され 農業委員会においては 農地

第 5 15 隠岐圏域 ( 農業 農村 ) 章 地域プロジェクト (1) 現状と課題 隠岐圏域の農業は 離島である上に急峻な地勢という不利な条件下で営まれています また 農家の高齢化率 が高く 耕種部門では 零細な経営規模が多い状況ではありますが 農外企業の肉用牛部門への参入など新たな 動きもありま

ニュースリリース 農業景況調査 : 設備投資 平成 2 9 年 3 月 24 日 株式会社日本政策金融公庫 農業者の設備投資意欲が過去最高 ~ 生産効率関連の農業機械投資が最多 後継者確保に課題も ~ < 平成 28 年下半期農業景況調査関連 > ( 注 1) 日本政策金融公庫 ( 略称 : 日本公

ニュースリリース 農業景況 : 景況 平成 27 年 3 月 26 日 株式会社日本政策金融公庫 農業の景況 DI 稲作をはじめ多くの業種で悪化 ~ 改善したのは養豚 ブロイラーなどの一部の業種に留まる ~ < 日本公庫 平成 26 年下半期農業景況調査 > 日本政策金融公庫 ( 略称 : 日本公庫

平成 26 年度 ~27 年度施策評価票 評価する施策下記施策の体系による 総合計画との関連 施策の体系 2 - 肉用牛の振興酪農の振興養豚の振興養鶏の振興家畜防疫と環境保全食肉流通体制の充実 施策の内容と現況 (1) (2) (3) (4) (1) (2) (3) (4) (5) (6) 中分類畜

ニュースリリース 農業景況調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 1 8 日 株式会社日本政策金融公庫 平成 30 年農業景況 DI 天候不順響き大幅大幅低下 < 農業景況調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日本政策金融公庫 ( 略称 : 日本公庫 ) 農林水産事業は 融資先の担い手農業者

長野県主要農作物等種子条例 ( 仮称 ) 骨子 ( 案 ) に関する参考資料 1 骨子 ( 案 ) の項目と種子の生産供給の仕組み 主要農作物種子法 ( 以下 種子法 という ) で規定されていた項目については 長野県主要農作物等種子条例 ( 仮称 ) の骨子 ( 案 ) において すべて盛り込むこ

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6-1 指定食肉 ( 豚肉及び牛肉 ) の安定価格肉用子牛の保証基準価格等算定概要 生産局 平成 27 年 1 月

資料 6-1 指定食肉 ( 豚肉及び牛肉 ) の安定価格肉用子牛の保証基準価格等算定概要 生産局 平成 27 年 12 月

アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 平成 27 年 4 月 21 日 文部科学省 農林水産省 環境省

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はじめに

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背景 消費者の食品の安全性に対する関心 要求は 平成 7 年の腸管出血性大腸菌 O157による食中毒事件を機に一気に高まり 消費者は 安心して食べられる安全な食品 を強く求めています このような消費者の要望に応えるため 食品業界では食品の安全性の確保のため世界的に有効な衛生管理手法として認められてい

宮城県 競争力のある大規模土地利用型経営体の育成 活動期間 : 平成 27~29 年度 ( 継続中 ) 1. 取組の背景震災により多くの生産基盤が失われ, それに起因する離農や全体的な担い手の減少, 高齢化の進行による生産力の低下が懸念されており, 持続可能な農業生産の展開を可能にする 地域営農シス

鶏卵流通統計調査 ( 平成 30 年 ) - 鶏卵生産量は 前年に比べ 1.0% 増加 - 調査結果 1 鶏卵の生産量平成 30 年の鶏卵生産量は262 万 7,764tで 前年に比べ1.0% 増加した 平成 31 年 3 月 5 日公表 図 1 鶏卵生産量の推移 ( 全国 ) ( 万 t) 270

2010 年世界農林業センサス統計表 長沼町産業振興課 本資料は 2010 年世界農林業センサス農林業経営体調査結果報告書 ( 北海道分 ) ( 平成 23 年 3 月 北海道 ) から 長沼町に関して公表された調査項目と数値を抽出し整理したものである

( 第 2 回会議参考資料 ) 採卵鶏羽数の推移及び将来予測 6,000 5,500 1 直線回帰 年度 (x 値 ) 飼養羽数 (y 値 )( 千羽 ) 2 指数回帰 年度 (x 値 ) 飼養羽数 (y 値 )( 千羽 ) 22 3, ,614 飼養羽数 ( 千羽 ) 5,000 4

調査の仕様

環境に配慮した街づくり

第5地域プロジェクト章15 隠岐圏域 ( 農業 農村 ) (1) 現状と課題 隠岐圏域の農業は 離島である上に急峻な地勢という不利な条件下で営まれています また 農家の高齢化率が高く 耕種部門では 零細な経営規模が多い状況ではありますが 農外企業の肉用牛部門への参入など新たな動きもあります 順調に増


スライド 1

ウ WCS 用稲本市は県内最大の酪農地帯であるため 需要に応じた生産確保に努め 多収品種の推進 病害虫防除や雑草管理など適切な圃場管理を行う また についても実施する エ加工用米実需者の要望に対応できるよう 産地交付金を活用して複数年契約を進めることにより安 定的な供給を目指し 担い手の作付維持 (

4 奨励品種決定調査 (1) 奨励品種決定調査の種類ア基本調査供試される品種につき 県内での普及に適するか否かについて 栽培試験その他の方法によりその特性の概略を明らかにする イ現地調査県内の自然的経済的条件を勘案して区分した地域 ( 以下 奨励品種適応地域 という ) ごとに 栽培試験を行うことに

鳥取県 1. 家畜の飼養に係る衛生管理の状況 (1) 報告農場数及び頭羽数 牛乳用肉用報告数報告数報告数 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち

◎表紙

厚生労働省告示第六十四号中小企業等経営強化法平成十一年法律第十八号第十二条第一項の規定に基づき職業紹介事業 ( ) 労働者派遣事業分野に係る事業分野別指針を次のように定めたので同条第五項の規定に基づき公 表する平成三十一年三月十四日厚生労働大臣根本匠職業紹介事業 労働者派遣事業分野に係る事業分野別指

取組の詳細 作期の異なる品種導入による作期分散 記載例 品種名や収穫時期等について 26 年度に比べ作期が分散することが確認できるよう記載 主食用米について 新たに導入する品種 継続使用する品種全てを記載 26 年度と 27 年度の品種ごとの作付面積を記載し 下に合計作付面積を記載 ( 行が足りない

資料1-1 多頭飼育の適正化について

目次 1. 奈良市域の温室効果ガス排出量 温室効果ガス排出量の推移 年度 2010 年度の温室効果ガス排出状況 部門別温室効果ガス排出状況 温室効果ガス排出量の増減要因 産業部門 民生家庭部門

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目 次 1 計画策定の意義 1 2 基本的方向 2 3 計画期間 2 4 対象品目 各年度における容器包装廃棄物の排出量の見込み 4 6 容器包装廃棄物の排出の抑制の促進するための方策に 関する事項 5 7 分別収集をするものとした容器包装廃棄物の種類及び当該容器 包装廃棄物の収集に係る

( 問 3) 売却証明書を発行することができるのは どのような市場ですか 売却証明書を発行できるのは 以下の市場において売却した場合です 1 家畜市場家畜取引法 ( 昭和 31 年法律第 123 号 ) 第 2 条第 3 項に規定する家畜市場及び同法第 27 条に規定する臨時市場 2 中央卸売市場

熊本県 肉用牛 乳用牛 豚 採卵鶏及び肉用鶏 規模に関係なく実施 飼養衛生管理基準の該当項目第八感染ルート等の早期特定のための記録の作成及び保管 写真写真の説明 貼付場所 ( 取扱が容易なサイズとしてください ) 衛生管理区域入場記録簿 取組内容の詳細入場者記録簿が来場者から一目で分からない場所にあ

ふくしまからはじめよう 農業技術情報 ( 第 39 号 ) 平成 25 年 4 月 22 日 カリウム濃度の高い牧草の利用技術 1 牧草のカリウム含量の変化について 2 乳用牛の飼養管理について 3 肉用牛の飼養管理について 福島県農林水産部 牧草の放射性セシウムの吸収抑制対策として 早春および刈取

北海道では 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 以下 法 ) とその関係法令に基づき 動物用医薬品 動物用高度管理医療機器及び動物用管理医療機器 ( 以下 動物用医薬品等 ) の販売業及び動物用医療機器における貸与業 ( 以下 販売業等 ) についての許可及び届出に関

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北海道 1. 家畜の飼養に係る衛生管理の状況 (1) 報告農場数及び頭羽数 牛乳用肉用報告数報告数報告数 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

インドネシア・ジャワ島西部 地震・津波災害に緊急援助物資供与 ~約1300万円の物資を19日に空輸~

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

加賀市農業委員会農地等の利用の最適化の推進に関する指針 平成 30 年 1 月 26 日制定 加賀市農業委員会 第 1 指針の目的 農業委員会等に関する法律 ( 昭和 26 年法律第 88 号 以下 法 という ) の一部改正法が平成 28 年 4 月 1 日に施行され 農業委員会においては 農地等

利用することをいう (4) 林業事業者森林において森林施業 ( 伐採, 植栽, 保育その他の森林における施業をいう 第 12 条において同じ ) を行う者をいう (5) 木材産業事業者木材の加工又は流通に関する事業を行う者をいう (6) 建築関係事業者建築物の設計又は施工に関する事業を行う者をいう

Ⅰ 酪農及び肉用牛生産の近代化に関する方針

Ⅰ 酪農及び肉用牛生産の近代化に関する方針

京都府がん対策推進条例をここに公布する 平成 23 年 3 月 18 日 京都府知事山田啓二 京都府条例第 7 号 京都府がん対策推進条例 目次 第 1 章 総則 ( 第 1 条 - 第 6 条 ) 第 2 章 がん対策に関する施策 ( 第 7 条 - 第 15 条 ) 第 3 章 がん対策の推進

2 報告事項 (1) 家畜所有者の氏名 ( 名称 ) 及び住所 ( 当該所有者以外の管理者がある場合にあっては 当該管理者の氏名 ( 名称 ) 及び住所 ) (2) 農場 ( 家畜の飼養場所 ) の名称 ( 無い場合は記入不要 ) 及び所在地 ( 飼養場所は必ず記載してください ) (3) 飼養して

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

農地中間管理機構 ( 仮称 ) の制度の骨格 ( 案 ) 資料 農地中間管理機構の指定都道府県のコントロールの下に適切に構造改革 生産コスト引下げを推進するため 都道府県段階に設置する 1 都道府県知事は 農地中間管理事業を公平かつ適正に行うことができる法人 ( 地方公共団体の第 3セク

【千葉県事業計画】別記様式第3号別添

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新規前年度継続 ( 変更あり ) 前年度継続 加工用米助成 ( 基幹作物 ) 豊郷町農業再生協議会整理番号 2 加工用米 ( 基幹作物 ) 1,079 円 /10a 参考となる 3 1,300 円 /10a 豊郷町では加工用米を地域振興作物に位置付けている 一定品質を確保するために 種子更新を行って

宮城の将来ビジョン 富県宮城の実現 ~ 県内総生産 10 兆円への挑戦 ~ 富県宮城の実現 ~ 県内総生産 10 兆円への挑戦 ~ 認知度集計表 ( 回答者属性別 ) 内容について知っている 言葉は聞いたことがある 効知らない ( はじめて聞く言葉である ) 県全体 度数 ,172

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資料 4 平成 26 年報告書に提言された取組のうち 回収率目標達成アクションプラン以外の取組状況について 平成 29 年 12 月 4 日 経 済 産 業 省 環 境 省

どうして GAP を導入するの? 産地や農家が安定した経営を続けるためには 次のような取組が必要です 産地の信頼を守るための体制を作りましょう 安全な農産物の生産は農家の責務です また 産地の農家のうち 1 人でも問題を起こせば 産地全体で出荷停止や商品回収を行わなければならず その後の取引にも影響

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目 次 Ⅰ 酪農及び肉用牛生産の近代化に関する方針 Ⅱ 生乳の生産数量の目標並びに乳牛及び肉用牛の飼養数の目標 1 生乳の生産数量及び乳牛の飼養数の目標 2 肉用牛の飼養数の目標 Ⅲ 酪農経営又は肉用牛経営の改善の目標 1 酪農経営方式 2 肉用牛経営方式 Ⅳ 乳牛及び肉用牛の飼養規模の拡大のための

2

H24/08/00

条例施行規則様式第 26 号 ( 第 46 条関係 ) ( 第 1 面 ) 産業廃棄物処理計画書 平成 30 年 6 月日 長野県知事 様 提出者 住 所 東御市下之城畔 ( 法人にあっては 主たる事業所の所在地 ) 氏 名 川西保健衛生施設組合長花岡利夫 ( 法人にあっては 名称及び代

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平成 30 年 4 月 10 日公表平成 28 年 農業 食料関連産業の経済計算 ( 概算 ) - 農業 食料関連産業の国内生産額は 兆円で全経済活動の約 1 割 - 統計結果 1 農業 食料関連産業の国内生産額平成 28 年における農業 食料関連産業の国内生産額は 115 兆 9,63

ハビリセンター 受精卵センター バイオマスセンター等の諸施設があり 人的組織としては和牛ヘルパー組合 和牛婦人部などがある 設立以来の主要な活動を挙げると 次のようになる 特長として 1 当初から行政が深く関わり 市役所のリーダーシップで行われてきた 2 農協を含め 全畜種を網羅し 地域全体をまとめ

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4 農林業 経営耕地面積割合 ( 農家数 ) ( 平成 27 年 ) 畑 63.4% (171 戸 ) 田 11.3% (53 戸 ) 樹園地 25.3% (102 戸 )

「ラオス国の畜産環境について」

平成 30 年産一番茶の摘採面積 生葉収穫量及び荒茶生産量 ( 主産県 ) - 一番茶の荒茶生産量は前年産に比べ 12% 増加 - 調査結果 1 摘採面積主産県の摘採面積 ( 注 1) は2 万 7,800ha で 前年産に比べ 400ha(1%) 減少した 2 10a 当たり生葉収量主産県の 10

(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

書き方 ( 例 ) 別記第 17 号様式 農業生産法人報告書 自 至 平成 年 月 日平成 年 月 日 伊達市農業委員会会長様 平成年月日 主たる事務所の所在地伊達市 町 番地 法人の名称株式会社 代表者氏名 印電話番号 次のとおり農地法第 6 条第 1

27 経済活動別県内総生産 ( 不動産業 ) 経済活動別県内総生産 ( 運輸 通信業 ) 経済活動別県内総生産 ( 運輸業 ) 経済活動別県内総生産 ( 情報通信業 ) 経済活動別県内総生産 (

農林畜産食品部 ( 長官イ ドンピル ) は口蹄疫 高病原性鳥インフルエンザなどの家畜疾病防疫体系改善を反映した家畜伝染病予防法が 2015 年 6 月 22 日付けで改正 公布されたことをうけ 後続措置として 家畜伝染病予防法施行令及び施行規則 の立法手続きが完了し 2015 年 12 月 23

H28秋_24地方税財源

規制 制度改革に関する閣議決定事項に係るフォローアップ調査の結果 ( 抜粋 ) 規制 制度改革に係る追加方針 ( 抜粋 ) 平成 23 年 7 月 22 日閣議決定 番号 規制 制度改革に係る追加方針 ( 平成 23 年 7 月 22 日閣議決定 ) における決定内容 規制 制度改革事項 規制 制度

畜産 酪農収益力強化総合対策基金等事業実施要綱 農林水産事務次官依命通知制定平成 28 年 1 月 20 日付け27 生畜第 1574 号最終改正平成 30 年 2 月 1 日付け29 生畜第 1017 号 第 1 趣旨我が国の畜産 酪農は 農家戸数や飼養頭数が減少している現状にあり 生産基盤の強化

参考資料2 生ごみ等の飼料化、たい肥化に関するヒアリング結果

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

農林水産省より 2015 年農林業センサス結果の概要 ( 確定値 ) が公表されましたので 富山県の概要について 次のとおりお知らせいたします 2015 年農林業センサス結果の概要 ( 確定値 ) について ( 農林業経営体調査 富山県分 ) - 農業経営体数が減少する一方 法人化や経営規模の拡大が

2. 食料自給率の推移 食料自給率の推移 我が国の食料自給率 ( 総合食料自給率 ) は 長期的に低下傾向で推移してきましたが 近年は横ばい傾向で推移しています (%) (H5 ) 43 7

目 次 Ⅰ 酪農及び肉用牛生産の近代化に関する方針 1 酪農及び肉用牛生産をめぐる近年の情勢の変化 1 2 酪農及び肉用牛生産の競争力の強化 1 3 酪農及び肉用牛生産のための飼料生産基盤の確立 3 4 家畜衛生対策の充実 強化 5 5 安全安心な畜産物の生産による消費者の信頼確保 5 6 消費者ニ

2 農業委員会の運営 2 農業委員会は 市町村長が議会の同意を得て任命した 農業委員 で組織され 農業委員は 合議体としての意思決定 ( 農地の権利移動の許可 不許可の決定など ) を担当 農業委員会は 農地利用最適化推進委員 ( 以下 推進委員 という ) を委嘱し 推進委員は 担当区域における農

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広島県における家畜排せつ物の利用の促進を図るための計画 第 1 家畜排せつ物の利用の目標 1 現状 (1) 本県畜産の現状 本県における平成 25 年の畜産の粗生産額は米を抜いて第 1 位の 461 億円と, 農業 全体の粗生産額 (1,125 億円 ) の 41% を占めており, 畜産は本県農業の基幹的な部門 となっている 家畜の飼養頭羽数は, 平成 26 年 2 月 1 日現在で, 乳用牛 9,820 頭 ( 全国 24 位 ), 肉用牛 25,200 頭 ( 同 24 位 ), 養豚 85,900 頭 ( 同 25 位 ), 採卵鶏 8,714 千羽 ( 同 4 位 ), ブロイラー 605 千羽 ( 同 27 位 ) で, 採卵鶏を除き全国の中位に位置しており, 近年, 中小家畜が増頭 増羽する傾向にある また, 担い手不足や高齢化の進展により, 飼養農家戸数は減少しているが,1 戸当 たりの経営規模は拡大してきている ( 表 1) 表 1 畜種毎の経営規模等の推移 畜種 区分 H8 年 H11 年 H16 年 H20 年 H25 年 (H25/H8) 乳用牛 戸数 ( 戸 ) 450 390 284 232 177 39.3% 頭数 ( 頭 ) 15,400 14,000 11,700 11,100 9,820 63.8% 1 戸当たり頭数 34.2 35.9 41.2 47.8 55.5 162.1% 肉用牛 戸数 ( 戸 ) 2,540 1,850 1,220 971 693 27.3% 頭数 ( 頭 ) 32,500 32,100 30,600 29,000 25,200 77.5% 1 戸当たり頭数 12.8 17.4 25.1 29.9 36.4 284.2% 豚 戸数 ( 戸 ) 80 60 52 41 32 40.0% 頭数 ( 頭 ) 72,200 71,600 61,700 61,000 85,900 119.0% 1 戸当たり頭数 902.5 1,193.3 1,186.5 1,487.8 2,684.4 297.4% 採卵鶏 戸数 ( 戸 ) 130 90 79 64 55 42.3% 羽数 ( 千羽 ) 7,490 7,363 7,881 8,536 8,714 116.3% 1 戸当たり羽数 ( 千羽 ) 57.6 81.8 99.8 133.4 158.4 275.0% ブロイラー戸数 ( 戸 ) 14 14 13 10 10 71.4% 羽数 ( 千羽 ) 846 803 634 568 605 71.5% 1 戸当たり羽数 ( 千羽 ) 60.4 57.4 48.8 56.8 60.5 100.1% 出典 : 農林水産省畜産統計 (H25 年 : 平成 26 年 2 月 1 日調査 ) 採卵鶏の戸数, 羽数は種鶏を除く (2) 適正管理本県においては, 家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律 ( 平成 11 年法律第 112 号 )( 以下 家畜排せつ物法 という ) に基づく管理基準は, 全ての適用対象農家において遵守される状況となっている

(3) 利用促進本県における年間の家畜排せつ物発生量は, 平成 25 年度で, 約 996 千トンと推定されるが ( 表 2), このうち, 農地還元利用に仕向けられるのが約 852 千トン, 焼却等のエネルギー利用が約 56 千トン, 浄化処理が約 88 千トンと推定される ( 表 3) 農地還元利用については, 今後, 作付拡大が見込まれる飼料用稲 飼料用米等の作物への利用にさらに 36 千トンの家畜排せつ物が必要となる等, 引き続き需要が見込まれることから, 継続した堆肥生産を推進する必要がある また, 地域ごとに耕畜連携による堆肥の有効利用を図っているが, 地域, 畜産農家によっては堆肥の有効利用が進んでいない場合があり, 今後, いかに利用推進するかが課題となっている 表 2 年間家畜排せつ物発生量 ( 平成 25 年現在 ) 畜種 区分 飼養頭羽数 ふん 尿 計 ( 頭, 千羽 ) 原単位 排せつ量 原単位 排せつ量 (t/ 年 ) 年間 ( 千 t) (t/ 年 ) 年間 ( 千 t) 年間 ( 千 t) 乳用牛 搾乳牛 6,040 16.6 100 4.9 30 130 乾乳牛 710 10.8 8 2.2 2 10 未経産牛 820 10.8 9 2.2 2 11 育成牛 2,250 6.5 15 2.4 5 20 計 9,820 132 39 171 肉用牛 2 歳未満 7,350 6.5 48 2.4 18 66 2 歳以上 5,450 7.3 40 2.4 13 53 乳用種等 12,380 6.6 82 2.6 32 114 計 25,180 170 63 233 豚 肥育豚 76,800 0.77 59 1.39 107 166 繁殖豚 7,930 1.20 10 2.56 20 30 計 84,730 69 127 196 採卵鶏 6ヶ月未満 2,276 21.5 49 - - 49 6ヶ月以上 6,348 49.6 315 - - 315 計 8,624 364 0 364 ブロイラー 605 47.5 29 - - 29 馬 296 8.4 2 1.8 1 3 合計 129,255 766 230 996 農林水産省 畜産統計( 平成 26 年 2 月 1 日現在より ) 乳用種等とは乳用種及び交雑種で, 子牛, 育成牛を含む 表 3 家畜排せつ物の仕向け ( 平成 25 年推定 ) 区分 仕向量 ( 千 t) 農地還元利用 852 エネルギー利用 56 浄化処理 88 計 996

表 4 年間家畜排せつ物発生量 ( 平成 37 年目標 ) 畜種 区分 飼養頭羽数 ふん 尿 計 ( 頭, 千羽 ) 原単位 排せつ量 原単位 排せつ量 (t/ 年 ) 年間 ( 千 t) (t/ 年 ) 年間 ( 千 t) 年間 ( 千 t) 乳用牛 搾乳牛 5,360 16.6 89 4.9 26 115 乾乳牛 未経産牛 1,340 10.8 14 2.2 3 17 育成牛 2,100 6.5 14 2.4 5 19 計 8,800 117 34 151 肉用牛 2 歳未満 13,127 6.5 85 2.4 32 117 2 歳以上 9,743 7.3 71 2.4 23 94 乳用種 11,320 6.6 75 2.6 29 104 計 34,190 231 84 315 豚 肥育豚 115,507 0.77 89 1.39 161 250 繁殖豚 11,927 1.20 14 2.56 31 45 計 127,434 103 192 295 採卵鶏 6ヶ月未満 2,631 21.5 57 - - 57 6ヶ月以上 7,041 49.6 349 - - 349 計 9,672 406 0 406 ブロイラー 605 47.5 29 - - 29 馬 296 8.4 2 1.8 1 3 合計 180,997 888 311 1,199 乳用種等とは乳用種及び交雑種で, 子牛, 育成牛を含む 表 5 家畜排せつ物の仕向け ( 平成 37 年推定 ) 区分 仕向量 ( 千 t) 農地還元利用 964 エネルギー利用 75 浄化処理 160 計 1,199 (4) 新たな課題と動き本県は平成 26 年度, 2020 広島県農林水産業チャレンジプラン の目標をより着実に実現していくための具体的な取組を進める アクションプログラム を策定した 担い手が将来の生活設計を描ける経営の確立 をめざす重点的な取組の一つに 自給飼料の低コスト生産と利用の強化 を掲げており, 国の新たな米政策に基づく水田フル活用による飼料用稲 飼料用米等良質粗飼料の生産支援と利用推進, 稲わらと堆肥の相互利用等, 地域の耕畜連携の拡大に取組むこととしている 耕畜連携の取組においては, 良質堆肥の投入による地力の増進が不可欠であり, これらの需要の拡大に応じた良質堆肥の供給が必要となっている

2 基本的な対応方向 (1) 家畜排せつ物の堆肥化 利用の推進地力の増進による農産物の生産性向上と資源の循環を図るため, 家畜排せつ物の堆肥化の推進とともに, 堆肥の利用が進んでいない地域に対しては, 県, 市町, 農業関係団体, 畜産農家, 耕種農家等の関係者は一体となって, 次に掲げる事項に留意し, 家畜排せつ物の利用の促進を図るための取組を計画的に推進する まず, 自給飼料生産においては, 畜産農家自らの経営内利用を推進するとともに, 飼料用稲等の生産 利用拡大を通じた耕畜連携の進展が見込まれる地域にあっては, 畜産クラスターの仕組み等を活用する取組体制を整備し, 耕種農家との連携による地域内での利用を推進する また, 畜産農家等は耕種農家等との情報交換に基づいた堆肥の利用者のニーズに応えるため, 堆肥の成分分析, 袋詰め, ペレット化等により, 取扱性, 運搬のし易さ等を高めつつ地域における利用拡大や利用の広域化を推進する なお, 地域内における連携が困難であり, 堆肥の利用が進んでいない場合にあっては, 積極的に広島県堆肥センター協議会の堆肥供給情報等を活用し, 耕種農家への情報提供等に努める (2) 家畜排せつ物のエネルギーとしての利用の推進本県においては, 家畜排せつ物のエネルギー利用として, ブロイラー鶏舎の暖房などへの利用が行われている 今後も, ダイオキシン対策など環境対策に配慮したエネルギー利用を推進することで, 環境問題の防止を図るとともに, 畜産経営における効果的なエネルギーの活用を推進する (3) 畜産環境問題への対応本県においては 家畜排せつ物法 に基づく管理基準は, 全ての適用対象農家において遵守されているものの, 地域によっては周辺住民の環境問題への関心の高まりなどから, 臭気等の環境問題の発生が課題となっている これに対応するため, 必要に応じて, 密閉型処理施設や脱臭装置等の機械や施設の整備の推進により畜産環境問題の解決に努めるとともに, 畜産クラスター等の仕組みを活用し, 地域との連携による堆肥の利用促進を図るなど, 地域環境の改善に貢献するようクラスター構成員及び関係者が一体となって取組む 3 対応の具体的方策 (1) 南部地域本地域においては, 畜産農家数が少ないため, 堆肥の生産量, 供給量が少なく, 田畑の地力の維持が求められており, 良質堆肥を有機質資源として継続して利用し, 土づくりを図る必要がある このため, 既存の堆肥化施設, 堆肥貯蔵施設の機能保全に努めるとともに, 堆肥の

利用推進のため, 堆肥散布機械の整備 散布体制の整備など, 良質堆肥を生産, 利用し易い体制づくりに努める必要がある また, 必要な堆肥の確保のため, 堆肥の供給情報を積極的に活用するとともに, 後述する中北部地域からの堆肥運搬 散布体制の整備を行う必要がある なお, 効率的な運搬, 利用を図るためには, 堆肥のペレット化等の梱包形態, 形状が求められる (2) 中北部地域本地域においては, 畜産農家が多く存在し, 堆肥の生産量も多い 堆肥の利活用を推進するには, 地域内での堆肥の利用促進とともに, 広域流通体制の整備が必要である このため, 既存の堆肥化施設, 貯蔵施設の機能保全に努めるとともに, 利用し易い堆肥の調整を行うとともに, 堆肥運搬 散布の体制を整備する必要がある また, 近年, 畜産農家と周辺住民との混住化が進行しており, 畜産経営を継続するためには, 水質汚濁や悪臭の発生を抑え, 畜産環境問題の発生を防ぐことが重要な課題となっている このため, 近年の排水基準強化に対応した汚水処理施設や, 臭気指数規制等に対応した脱臭施設の整備等が必要である さらに, 地域の家畜排せつ物の需給状況によっては, 家畜排せつ物のエネルギー利用のための施設整備等を検討する必要がある 第 2 整備を行う処理高度化施設の内容その他の処理高度化施設の整備に関する目標 1 目標設定の基本的な考え方近年, 畜産経営に起因する苦情として悪臭発生が最も多く, 次いで水質汚濁が多くなっている 畜産経営の規模拡大等に対応し, 効率的な堆肥化を進めるための撹拌 送風装置を備えた堆肥化施設や密閉型堆肥化施設の整備を推進するとともに, 堆肥の利用促進のためのマニュアスプレッダ の導入や取扱いのし易さの向上に資する袋詰め装置, ペレット化装置の整備を推進する 処理高度化施設を効果的に活用するため, 既存施設は適正に管理し, 機能保全に努める また, 日頃から周辺住民との関係において, 良好なコミュニケーションを図るよう配慮する なお, 堆肥としての利用が見込めない場合等には, エネルギー利用等の活用についての検討も行う

家畜排せつ物処理施設整備状況 ( 平成 26 年 12 月 1 日現在 ) ( 単位 : 棟 ) ふん処理畜種共同施設個人施設 堆肥舎強制発酵施設乾燥施設堆肥舎強制発酵施設乾燥施設焼却施設 乳用牛 21 18 3 112 21 10 肉用牛 17 5 104 5 豚 15 6 採卵鶏 2 3 25 9 9 2 ブロイラー 3 1 7 計 40 26 3 259 42 19 9 尿処理畜種個人施設 簡易処理等 浄化施設 貯留槽 メタン発酵 直接農地還元簡易対応 周年放牧 乳用牛 66 4 肉用牛 13 11 豚 11 5 採卵鶏ブロイラー計 11 84 15 第 3 家畜排せつ物の利用の促進に関する技術の研修の実施その他の技術の向上に関する事項 1 畜産農家及び耕種農家の技術習得堆肥を生産する畜産農家及び利用する耕種農家においては, 基本的な堆肥化技術の継続的な習熟と合わせて, 新たな技術 知識が取り入れられるよう技術研修会等へ積極的に参加するとともに, 日頃から畜産環境保全や農業生産等に関する技術開発の動向に注意を払い, 技術 知識の習得に努める このため, 県立総合技術研究所農業技術センター及び畜産技術センターは, 関係機関と連携を図りつつ, 堆肥の調製, 管理技術とともに, 農作物に有効な施肥技術等について研究, 指導及び情報提供を行う 2 情報提供及び指導に係る体制の整備環境問題を未然に防ぐためには, 基本的な堆肥化技術の継続的な実施が必要であり, 畜産農家はもとより, 県, 市町, 農協等の職員においても基本的な技術の習熟が必要である また, 新たに開発された効果的な技術については可能な範囲で現場において普及できるよう, 関係者の資質を向上していくことが重要である そのため, 県域及び地域のそれぞれの段階において, これらの関係者を対象とした家畜排せつ物の処理 利用に関する技術研修会等の実施に努めるとともに, 広島県堆肥センター協議会等が実施する堆肥共励会等への積極的な参加により, 良質堆肥の生

産と利用方法等についての知識の習熟を図る なお, 耕種部門の関係者の理解を得る必要があることから, 技術研修会等の開催に 当たっては, これら関係者も対象とするよう努める 第 4 その他家畜排せつ物の利用の促進に関し必要な事項 1 資源循環型畜産の推進畜産業において家畜排せつ物を適正に管理することは必須の条件であるが, そこで生産された堆肥を適切に農地還元することは, 農業の資源循環機能の促進や循環型社会の形成に大きく貢献している 今後も, 県資源循環型畜産推進指導協議会並びに地域資源循環型畜産推進指導協議会において, 資源循環型畜産を確立するための検討を行うとともに, 県, 市町, 農協等関係団体の協力のもと, 畜産農家への巡回指導等で畜産経営に起因する環境問題の未然防止を図り, 良質堆肥の生産と自給飼料の生産や稲わら堆肥交換等の推進により資源循環型畜産を確立する 2 消費者の理解醸成本県畜産業の健全な発展を図るためには, 家畜排せつ物が発生する家畜の飼養現場の現状や, 臭気等の畜産環境対策に対する畜産農家の取組や努力について, 消費者や地域住民の理解を深めることが重要である このため, 県及び市町は, 1 関係者が一体となって畜産環境対策に取り組んでいること 2 家畜排せつ物の利用促進が循環型社会の構築に一定の役割を果たしていること等について, 消費者や地域住民に対する普及 啓発に努める 具体的には, 地域で生産される堆肥を施用した農産物の地産池消 ( 特別栽培農産物の生産 土づくりに堆肥が一定の役割を担っていることや循環型農業についての啓発 ), 学校給食への提供, 教育現場における酪農教育ファームの活動の推進などにより堆肥等の利用を含む畜産業の社会的意義についての理解醸成に努める 3 家畜防疫の観点からの適切な堆肥化の徹底等による防疫対策の強化堆肥化を適切に行うための対策を講じることは家畜防疫の観点からも重要である 家畜排せつ物及び堆肥の運搬に当たっては, 運搬車両を通じて家畜疾病の病原体が伝播する可能性があることや環境問題を考慮し, 堆肥等の散逸防止, 車両の消毒, 運搬ルートの検討等に努める なお, 畜産農家は野生動物等が家畜排せつ物に接触して病原体が拡散することや, 堆肥が野生動物等により汚染されることの可能性を排除するよう努める