Microsoft Word - 第1章~第5章.doc

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6 女性への暴力やセクシュアル・ハラスメントの防止

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(1) 庁内外の関係機関と密に連携を図りつつ必要に応じてひとり親家庭を訪問 1 背景ひとり親家庭からの相談窓口に寄せられる相談件数は増加傾向にある また養育に問題を抱える父母からの相談 父母や子どもが精神的に不安定であるケースに関する相談等 相談内容やその背景も複雑化してきていることから 碧南市では

函館市の障がい者虐待の現状について 1 養護者による障がい者虐待についての対応状況 (1) 相談 通報対応件数および相談 通報者 函館市要援護高齢者 障がい者対策協議会 平成 30 年 2 月 7 日 1 件の事例に対し複数のものから相談 通報があった場合, それぞれの該当項目に重複して計上されるた

相談したい場合 の窓口は 区市町村のDV 相談窓口 警察の生活安全課 そして配偶者暴力相談支援センターです 配偶者暴力相談支援センターは 東京都には2か所 東京ウィメンズプラザと東京都女性相談センターがあります 区市町村のDV 相談窓口は 配偶者暴力相談支援センターがある場合はそこに それ以外は各福

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高齢者虐待防止対応マニュアル別冊 6 関係機関との連携 (1) 各機関の役割 市町村や地域包括支援センター等の関係機関は それぞれ対応可能な範囲があります 範囲を超えた対応は行うことができません また 事例によって関係機関の対応を依頼する場合があります 市町村が中心となるコアメンバー会議によって 大

03 Ⅱ-1 配偶者等からの暴力に関する認知度

熊本県配偶者等からの暴力の防止及び被害者の保 護等に関する基本計画 ( 第 4 次 ) 素案 平成 31 年 月 熊本県

学力向上のための取り組み

第 1 部 施策編 4

区分施策体系取組 相談 保護 自 立 信頼 安心できる相談 保護体制の確立 関係機関の連携による切れ目のない自立支援の実施 2 保護体制の充実 強化 3 保護命令への対応等 1 施設における保護の円滑な 実施 2 就業支援機関との連携によ る経済的自立の促進 3 子供への支援の充実 4 生活の安定と

児童虐待防止対策体制総合強化プラン 平成 30 年 12 月 18 日 児童虐待防止対策に関する関係府省庁連絡会議決定 1. 目的 2016 年 5 月に全会一致で成立した児童福祉法等の一部を改正する法律 ( 平成 28 年法律第 63 号 以下 平成 28 年改正法 という ) においては 子ども

愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

「犯罪被害者等の安全・安心の確保」への取組状況及び今後の方針

多くの大学においては 新入生のオリエンテーション時やサークルの代表者に 未成年者の飲酒の防止と イッキ飲み 等過剰飲酒の禁止に関する指導や啓発が行われています また 平成 27 年度からは 県保健所 精神保健福祉センター等が中心となり 大学生向けのアルコール健康障害や適正飲酒の知識に関する出前講座を

【資料3】「児童福祉法等の一部を改正する法律」の概要(7.22現在)

男女間における暴力に関する調査報告書<概要版>

児童発達支援又は放課後等デイサービス事業に係る自己評価結果公表用(あかしゆらんこクラブ)

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別添 事業者向け放課後等デイサービス自己評価表 及び 保護者等向け放課後等デイサービス評価表 について 放課後等デイサービスガイドライン ( 以下 ガイドライン ) は 放課後等デイサービス事業所における自己評価に活用されることを想定して作成されたものですが 各事業所で簡易に自己評価を行うことができ

第3章 指導・監査等の実施

第 16 表被調査者数 性 年齢階級 学歴 就業状況別 124 第 17 表独身者数 性 年齢階級 就業状況 家庭観別 142 第 18 表有配偶者数 性 年齢階級 就業状況 家庭観別 148 第 19 表仕事あり者数 性 年齢階級 配偶者の有無 親との同居の有無 職業別 154 第 20 表仕事あ

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1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

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- 目次 - Ⅰ 計画策定の趣旨等 1 Ⅱ 船橋市における自殺の現状 2 Ⅲ 船橋市の自殺対策における取組 3 Ⅳ 船橋市の自殺対策推進体制 6

Microsoft Word - 03H30年度仕様書(義務確定)


希望をかなえるまちづくり 結婚 出産 子育て 結婚 出産 子育ての希望実現 1 結婚や出産に対する支援の充実 一人ひとりが結婚や出産について諦めることなく取 り組める環境をつくることによって まちに家族を持つこ との幸せをもたらします 結婚を希望する人の未婚率の改善 結婚や妊娠 出産に関するライフプ

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静岡県自殺対策行動計画

1. 子育て短期支援事業の概要 根拠法 子育て短期支援事業 は 児童福祉法 ( 昭和 22 年法律第 164 号 以下 法 という ) 第 6 条の 3 第 3 項に規定する市町村が実施する事業 用語の意味 児童 児童福祉法第 4 条に規定する者をいう 保護者 児童福祉法第 6 条に規定する者をいう

Microsoft Word - ☆結果の概要.doc

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

(2)-2 退所時 ( 契約入所の場合 ) 保護者と児童福祉施設等の契約に基づき入所している子どもについては 児童福祉法に基づく障害児施設給付費の支給を行う都道府県が把握していることから 当該都道府県が施設の所在する市町村及び保護者の住所地の市町村へ退所した旨を通知することにより 二重支給を防止し

PowerPoint プレゼンテーション

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広島県配偶者からの暴力の防止及び 被害者の保護等に関する基本計画 ( 第 3 次 ) ( 案 ) 平成 28(2016) 年月 広島県

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4 受けられる手当 助成 児童手当 子ども課 ( ) 児童を養育している方に手当を支給することにより 家庭における生活の安定に寄与 し 次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的として支給されます * 支給対象 中学校卒業まで (15 歳の誕生日後の最初の 3 月 31 日ま

02-1 目次11ポイント

Microsoft Word - 04 Ⅳ章 doc

Microsoft Word - 児扶法改正(Q&A)

資料 3 全国精神保健福祉センター長会による自殺予防総合対策センターの業務のあり方に関するアンケート調査の結果全国精神保健福祉センター長会会長田邊等 全国精神保健福祉センター長会は 自殺予防総合対策センターの業務の在り方に関する検討チームにて 参考資料として使用されることを目的として 研修 講演 講

災害公営住宅について(ガイドブック)1-2p

Microsoft PowerPoint - 9月末公表(栃木県正社員転換・待遇改善実現プラン)

Shiki City

計画の概要 太田市地域福祉計画 太田市地域福祉活動計画とは? 太田市地域福祉計画市民のみなさまからご意見を伺いながら作成した 今後の地域福祉の方向性 将来像を示した太田市の計画です 太田市地域福祉活動計画社会福祉法人太田市社会福祉協議会が策定した 地域の社会福祉を推進するための具体的な活動計画です

市県民税所得課税証明書から年間所得金額を見る場合 平成 年度 ( 平成 年分 ) 市県民税所得課税証明書 住所 羽生市 134 番地 1 氏名 羽生田羽生子 所得の区分 所得金額 所得の区分 所得金額 総所得金額 330,000 所得控除金額 1,500,000 合計所得金額 330,000 課税標

調査結果概要 ( 旭川市の傾向 ) 健康状態等 子どもを病院に受診させなかった ( できなかった ) 経験のある人が 18.8% いる 参考 : 北海道 ( 注 ) 17.8% 経済状況 家計について, 生活のため貯金を取り崩している世帯は 13.3%, 借金をしている世帯は 7.8% となっており

三鷹市健康福祉総合計画2022

3 相談窓口の周知若年向け広報啓発の推進相談窓口の周知 継続 県内高等学校へリーフレット 電話相談カードを配布し 若年 - - 女性相談センター 向け広報啓発の推進を図る 県内全高等学校 特別支援学校へリーフレット 電話相談カード を配布 継続 リーフレット等を県の相談窓口へ配架するとともに 関係機

02世帯

3 年金所得金額 ( 雑所得金額 ) 年金所得の方は 年間総支給額を 20 ページ計算表の算出式に当てはめて計算します (2) 各自の総所得金額を計算総所得金額 = 給与所得 + 事業所得 + 年金所得 + 不動産所得 + 利子所得 + 配当所得 ( 各自の総所得金額を計算してください ) (3)

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からだの不自由な人たちのために

平成23年度 旭区区民意識調査

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Ⅰ 改正について 児童扶養手当法の改正 Q&A ( 公的年金等と合わせて受給する場合 ) Q1 今回の改正の内容を教えてください A: 今回の改正により 公的年金等 * を受給していても その額が児童扶養手当の額 より低い場合には 差額分の手当が受給できるようになります 児童扶養手当 は 離婚などに

10 生活保護の医療扶助について 生活保護制度では 困窮のため最低限度の生活を維持することのできない者に対して 医療扶助として医療を提供 医療扶助の対象者 生活保護受給者は 国民健康保険の被保険者から除外されているため ほとんどの生活保護受給者の医療費はその全額全額を医療扶助で負担医療扶助で負担 た

1. 地域ケア会議の定義, 法的な位置づけ狛江市 ( 以下 市 ) では, 多様な生活課題を抱えている高齢者が, 地域で安心して自分らしく生活できる環境づくりを進めるため, 介護支援専門員 ( ケアマネジャー ) 等への個別支援や関係機関 団体等の連携体制の構築を通じて, 介護支援専門員等が包括的か

参考 生活支援制度 と り災証明書に記載された住家の被害程度 の対応表 ( 目安 ) この表は 生活支援制度 と り災証明書に記載された住家の被害程度 との対応について 目安として作成したものです 各支援制度の詳細な適用条件については 3 生活支援制度一覧 (P.5~) に記載している各制度の お問

利用者満足の向上センターのチラシの配布など センターのPRのために具体的な取り組みを行っている 苦情対応体制を整備している 特記事項 名刺 サービス情報誌 広報での PR イベントでのパネル設置など実施 相談の際のプライバシーの確保を図っている 公平性 中立性の確保 業務改善への取り組み 相談室の整

Microsoft Word - 2_調査結果概要(訂正後)

地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第7次地方分権一括法)の概要

18 定期的にモニタリンク を行い 放課後等ディサービス計画の見直しの必要性を判断しているか 19 カ イト ラインの総則の基本活動を複数組み合わせて支援を行っているか 20 障害児相談支援事業所のサービス担当者会議にその子どもの状況に精通した最もふさわしい者が参画しているか 関係機関や保護者との連

4 父親も育児参画しよう! 父親となる職員に, 配偶者出産休暇や男性の育児参加休暇を取得するよう働き掛けましたか 対象の職員全てに働き掛けは行われている 回答数 76 0 全人数割合 (%) 対象者なし 293 配偶者出産休暇 (3 日 ) 数値目標 31 年度までに配偶者出

千葉県 地域包括ケアシステム構築に向けた取組事例 1 市区町村名 銚子市 2 人口 ( 1) 68,930 人平成 25 年 4 月 1 日現在 ( ) 3 高齢化率 ( 1) 65 歳以上人口 20,936 人 ( 高齢化率 30.37%) ( ) (65 歳以上 75 歳以上それぞれについて記載

地方消費者行政強化作戦 への対応どこに住んでいても質の高い相談 救済を受けられる地域体制を整備し 消費者の安全 安心を確保するため 平成 29 年度までに 地方消費者行政強化作戦 の完全達成を目指す < 政策目標 1> 相談体制の空白地域の解消 全ての市町村に消費生活相談窓口が設置されており 目標を

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目  次

 


-5 -

別冊 各分野における虐待事例と分析

LINE を利用したいじめ防止対策事業 ~ いじめから子どもを守るために ~ いじめ対策推進室 大津市の概要 面積人口 km 2 342,847 人 世帯数 147,833 世帯 大津市 福井県 京都府 琵琶湖 滋賀県 岐阜県 三重県 ( 平成 30 年 10 月 1 日現在 ) 2

資料 4 第 2 次雲仙市男女共同参画計画 管理指標と目標進捗状況 (H23 24 年度 H25 年度 ) 平成 26 年 7 月 1 日公表 雲仙市政策企画課

世論調査報告書

宅地の補修工事に関する費用の貸付 被害建物に関する相談窓口 応急仮設住宅の提供 被災者生活再建支援金 住宅の応急修理制度 住宅の補修工事に関する費用の貸付 ( り災証明書の提出が必要です ) 被災家屋等

< 議事概要 > 1 開会 2 市民生活部長部長あいさつ 3 協議事項 (1) 前回協議の確認 会長 前回の協議事項からの変更点について事務局から説明する 事務局 資料 1に基づき説明 会長 2ページ 男女の地位の平等感を全て 30% に上げたという説明でした 前回の会議での意見として 前回の時点で

周南市版地域ケア会議 運用マニュアル 1 地域ケア会議の定義 地域ケア会議は 地域包括支援センターまたは市町村が主催し 設置 運営する 行政職員をはじめ 地域の関係者から構成される会議体 と定義されています 地域ケア会議の構成員は 会議の目的に応じ 行政職員 センター職員 介護支援専門員 介護サービ

上越市立有田小学校いじめ防止基本方針 平成 30 年 4 月策定 1 いじめの定義といじめに対する基本的な考え方 (1) いじめの定義児童生徒に対して 当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係にある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為 ( インターネット

第 1 章アンケートの概要 1-1 調査の目的 1-2 対象者 1-3 調査方法 1-4 実施期間 1-5 調査結果サンプル数 第 2 章アンケート調査結果 2-1 回答者自身について (1) 問 2: 年齢 (2) 問 5: 同居している家族 2-2 結婚について (1) 問

Microsoft Word 結果の概要(1世帯)

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新宿区は 外国人住民が全国で一番多く暮らす自治体で 全区民の 10% を超えています 地域別 全国 平成 26 年 1 月 1 日現在 住民記録人口総数 ( 人 ) 日本人住民人口 外国人住民人口 人数 ( 人 ) 割合 (%) 人数 ( 人 ) 割合 (%) 128,438, ,434

第 9 回社会保障審議会年金部会平成 2 0 年 6 月 1 9 日 資料 1-4 現行制度の仕組み 趣旨 国民年金保険料の免除制度について 現行制度においては 保険料を納付することが経済的に困難な被保険者のために 被保険者からの申請に基づいて 社会保険庁長官が承認したときに保険料の納付義務を免除す

[ 特別控除の一覧 ] 控除の内容 特定扶養親族控除 ( 税法上の扶養親族で満 16 才以上 23 才未満の扶養親族 ) 老人扶養親族 配偶者控除 ( 税法上の扶養親族で満 70 才以上の扶養親族 ) 控除額 1 人につき 250,000 1 人につき 100,000 障がい者控除寡婦 ( 夫 )

私立幼稚園の新制度への円滑移行について

6 児童福祉法の改正 24 年 4 月には 障害者自立支援法と児童福祉法に分かれていた障がい児 の支援体制を一元化する改正がなされ 市町村が支給決定する障がい児通所支援 と都道府県が支給決定する障がい児入所支援が創設されました 7 障害者虐待防止法の施行 24 年 10 月には 障害者虐待の防止 養

伊川谷児童デイサービスステップ 環境 体制整備 区分 1 チェック項目現状評価 ( 実施状況 工夫点等 ) 保護者の評価保護者の評価を踏まえた改善目標 内容 利用定員に応じた指導訓練室等スペースの十分な確保 利用人数が日によって変わるので利用者数に合わせて活動内容を工夫しています 2 職員の適切な配

1 子ども 子育て支援新制度がはじまります 子ども 子育て支援法 等の成立により すべての子どもと子育て家庭を総合的に支援していく 子ども 子育て支援新制度 が平成 27 年 4 月から全国的にスタートします 子ども 子育て支援新制度 では 幼稚園や保育所 地域の子育て支援の充実を図るとともに 認定

計画の策定にあたって 今回策定する あま市障がい者計画及び障がい福祉計画 は 現行の 障害者基本法 に定める 障害者計画 と 現行の 障害者自立支援法 に定める 障害福祉計画 を一体のものとしてとらえ 今後の制度改正を踏まえた あま市総合計画 を上位計画とする障がいのある人に対する支援活動や障がい者

Microsoft Word - 調査結果

税・社会保障等を通じた受益と負担について

障害者虐待の防止と対応

Transcription:

第 2 章 DV の現状と課題 5

1 DV 被害の状況 (1) 相談の状況 1 神戸市配偶者暴力相談支援センター ( 女性のためのDV 相談室 ) における相談件数神戸市配偶者暴力相談支援センター ( 以下 支援センター という ) において 被害者からの相談を受けています 平成 21 年度の相談延件数は 2,810 件となっています 1 日の平均件数は 平成 18 年度 3.9 件であったものが 平成 21 年度には 9.2 件と急増しています 電話相談 面接相談 カウンセリンク 相談延件数 ( 新規 ) 18 年度 430 件 20 件 30 件 480 件 (320 件 ) 19 年度 1,249 件 187 件 49 件 1,485 件 (742 件 ) 20 年度 1,862 件 250 件 137 件 2,249 件 (1,020 件 ) 21 年度 2,341 件 305 件 164 件 2,810 件 (1,071 件 ) 1 日平均 同行支援 総件数 保護命令 ( 再掲 ) 3.9 件 3 件 483 件 1 件 4.9 件 8 件 1,493 件 3 件 7.3 件 9 件 2,258 件 9 件 9.2 件 39 件 2,849 件 10 件 年齢構成は相談件数の多い順に 30 歳代 40 歳代 50 歳代と続いています 10 歳代からの相談も 19 年度 4 件 20 年度 12 件 21 年度 16 件と増えてきています DV 防止法の対象とならない交際関係 ( 別離含む ) でのDV 相談件数は 19 年度 18 件 20 年度 60 件 21 年度 72 件と増加傾向にあります 複数の暴力を重複して受けている被害者が多くいます 21 年度の相談では 暴力の種別でみると精神的暴力 84% 身体的暴力 68% 経済的暴力 36% 性的暴力 26% 社会的暴力 22% となっています また 子どもを利用して被害者をコントロールしようする暴力相談も増えてきています 子どものいる被害者の約 6 割で目撃を含む子どもへの何らかの暴力があり 子どもへのDVの影響が懸念されます 同行支援が 21 年度に急激に増えています DVは被害者の心理に大きく影響し 混乱や無気力 無力感を招くため 避難や自立にむけた諸手続きがなかなか進まない場合があります 相談員が付き添う 同行支援 は DV 被害者への心理的支援としても有効となってきています 相談の状況から 加害者から離れることができたり 離婚の目処が立ったりすると DV 被害者からの相談が中断したり 遠ざかる傾向が伺えます しかし DV 被害者の多くは DVの影響で働けないことや 職場や地域 子どもとの人間関係などに悩んでいます 6

2 神戸市男女共同参画センターにおける相談件数 下段はDV 相談 こころの悩み相談 380 件 434 件 389 件 326 件 9 件 28 件 4 件 10 件 DV 相談 64 件 (H18.10 まで ) 64 件 法律相談 189 件 197 件 209 件 222 件 29 件 29 件 16 件 30 件 からだの相談 13 件 12 件 8 件 8 件 1 件 2 件 0 件 0 件 就業 チャレンジ 23 件 23 件 25 件 相談 (H19.4~) 0 件 0 件 0 件 一般電話相談 1,978 件 1,905 件 1,677 件 1,443 件 204 件 185 件 181 件 184 件 総合計 2,624 件 2,571 件 2,306 件 2,024 件 307 件 244 件 201 件 224 件 3 各区保健福祉部 ( 婦人相談員 母子自立支援員 ) における相談件数 総数 31,502 件 32,701 件 36,737 件 36,226 件 うちDV 相談 1,299 件 (4.1%) 2,108 件 (6.4%) 1,279 件 (3.5%) 1,239 件 (3.4%) 4 神戸国際コミュニティセンターにおける相談件数 年度 件数 備考 平成 18 年度 2 件 中国人女性 1 件 日本人女性 1 件 平成 19 年度 2 件 日本人女性 2 件 平成 20 年度 8 件 日本人女性 3 件 中国人女性 1 件 韓国人女性 1 件 ベトナム人女性 1 件 タイ人女性 1 件 インド人女性 1 件 平成 21 年度 5 件 日本人女性 1 件 韓国人女性 4 件 5 高齢者虐待防止法に基づく対応件数 総数 195 件 194 件 231 件 257 件 うち夫婦 2 人世帯 48 件 (26.8%) 34 件 (20.6%) 43 件 (21.9%) 68 件 (29.5%) うち夫から妻への虐待 42 件 (23.5%) 37 件 (22.4%) 40 件 (20.4%) 49 件 (21.3%) うち施設入所等による分離 60 件 (33.5%) 45 件 (27.3%) 79 件 (40.3%) 84 件 (36.5%) 7

6 警察における相談件数 ( 兵庫県全体 保護命令にかかわるもの ) 相談件数 書面請求件数 書面発出件数 平成 18 年 1,195 件 - - 平成 19 年 1,642 件 133 件 100 件 平成 20 年 1,797 件 161 件 125 件 平成 21 年 1,867 件 164 件 126 件 7 県立女性家庭センターにおける相談件数 総数 3,399 件 3,198 件 3,556 件 3,854 件 うちDV 相談 1,654 件 (48.7%) 1,447 件 (45.2%) 1,484 件 (41.7%) 1,432 件 (37.2%) (2) 一時保護等の状況 神戸市では 各区保健福祉部 ( 婦人相談員 母子自立支援員 ) から兵庫県の婦人相談所へ一時保護を依頼しているほか 被害者の状況により神戸市母子婦人短期保護事業での短期保護も活用し被害者の当面の安全確保を行っています また 必要がある場合は 母子生活支援施設に入所を委託し 更に加害者からの追及の危険性が高い場合には 市外の母子生活支援施設への入所を委託しています 1 保護の状況 * 下段は DV を事由とするもの 平成 18 年度平成 19 年度平成 20 年度平成 21 年度 県の婦人相談所への一時 47 件 57 件 48 件 68 件 保護依頼件数 26 件 (55.3%) 31 件 (54.4%) 21 件 (43.8%) 27 件 (39.7%) 母子婦人短期保護事業 31 件 43 件 31 件 48 件 13 件 (41.9%) 20 件 (46.5%) 14 件 (45.2%) 20 件 (41.7%) 合 計 78 件 100 件 79 件 116 件 39 件 (50.0%) 51 件 (51.0%) 35 件 (44.3%) 47 件 (40.5%) 施設入所件数 県の婦人相談所の一時保 26 件 28 件 28 件 28 件 8 件 (30.8%) 10 件 (35.7%) 10 件 (35.7%) 10 件 (35.7%) 287 件 293 件 269 件 299 件 護件数 ( 委託を含む ) 207 件 (72.1%) 188 件 (64.2%) 176 件 (65.4%) 177 件 (59.2%) 8

2 市営住宅定時募集の応募状況平成 18 年度 平成 19 年度 平成 20 年度平成 21 年度 募集戸数 1,075 893 1,131 1,134 応募者数 ( 平均倍率 ) うち DV 被害者 22,910 (21.3) 20,514 (23.0) 22,276 (19.7) 22,556 (19.9) 当選者数 4 3 4 2 応募者数 ( 倍率 ) 40(10.0) 40(13.3) 29(7.3) 27(13.5) 入居者数 0 1 2 2 DV 被害者としての応募は あくまで本人申告であり 政令等で規定されている要件を満たしているかは不明 3 市営住宅の目的外使用による提供の状況平成 21 年度に2 世帯が入居しています 2 神戸市配偶者暴力対策基本計画の進捗状況と課題 (1) 神戸市配偶者暴力対策基本計画の数値目標の進捗状況 基本目標 1 3 4 目標項目 DV の相談窓口を知っている人の割合 ( 市政アドバイザー意識調査 ) < 重点 1> 相談受付時間数の増 ( 配偶者暴力相談支援センター ) < 重点 1> 外国語によるDVリーフレットの作成 ( 配偶者暴力相談支援センター ) < 重点 10> グループカウンセリング (1クール 10 回 ) の実施回数 ( 配偶者暴力相談支援センター ) < 重点 11> DV 防止に関するセミナーの参加者数 < 重点 12> デートDV 防止プログラム実施校数 < 重点 13> 支援者等関係者に対する研修の受講者数 < 重点 15> 実務担当者以外の市職員に対するDV 研修の実施回数 < 重点 15> 基本目標 1 相談機能の充実 2 被害者の安全確保の徹底 3 被害者の自立支援と生活再建の支援 4 教育 啓発の推進 5 推進体制の充実 9 平成 22 年度目標 70% 8 時間 / 日 当初数値 41.8% 7 時間 / 日 5 カ国語 2 カ国語 平成 21 年度 43.9% 8 時間 / 日 *H21.4~ 3 カ国語 *(H22' 中に 2 カ国語作成予定 ) 2 クール / 年 - 1 クール / 年 200 人 / 年 64 人 / 年 387 人 / 年 10 校 / 年 - 2 校 / 年 300 人 / 年 195 人 / 年 840 人 / 年 10 回 / 年 - 13 回 / 年

(2) 神戸市配偶者暴力対策基本計画の課題 1 相談機能の充実被害者が身近なところで安全に相談できる仕組みが必要です また 被害者が訪れるあらゆる機関について DVの理解を深め 被害者に更なる被害を与えない対応を徹底するとともに 必要に応じ支援センターなど専門機関につなげることが必要です 2 被害者の安全確保の徹底一時保護の必要な被害者について 適切に対応するため 今後も県との連携を強化していく必要があります 3 被害者の自立支援と生活再建の支援被害者の個々の状況に応じた経済的支援を行うことが求められているとともに 各制度が 支援の必要な被害者に 適切に利用されることが必要です 被害者が連れている子どもが児童虐待を受けていないか 関係機関における虐待の有無について的確に判断し 虐待が見受けられる場合については 迅速な対応のため 子育て支援室やこども家庭センターとの更なる連携が必要です 被害者や連れている子どもが学校園で相談しやすい環境を整える必要があります 高齢者虐待における被害の実態について 件数を含めた被害実態を把握するとともに 被害者を発見した場合は 速やかに支援センター等関係機関と連携する必要があります 障がい者については 相談窓口などの情報を きめ細やかに提供していく必要があります 被害者の多くが 心理的な支援を必要としていることから カウンセリング体制を更に強化するとともに 関係機関と連携し 長期にわたる被害者への心理的ケアを実施する必要があります 4 教育 啓発の推進啓発の実施に際しては 市民 企業に対し DVに関する的確な理解が得られるよう関係機関が連携協力して取り組むことが必要です また 若年層に向けたDV についての予防啓発の推進及び デートDV に関する情報や 相談機関についても 広く市民や関係機関に周知徹底する必要があります 医療関係者及び福祉関係者については 被害者の発見と通報や情報提供の努力義務を更に認識し 被害者が相談できる体制を強化していく必要があります 5 推進体制の充実被害者への二次的被害を起こさないために 民間支援団体を含む様々な関係機関に対し研修等を通じ 支援者等関係者の資質向上を図っていく必要があります また 神戸市の様々な相談機関に被害者からの相談があることから 実務担当者以外の市職員に対しDV 研修を実施し 資質向上を図る必要があります 民間支援団体等との連携 協力は 被害者支援に欠かせないことから 民間支援団体等への支援を充実させていく必要があります 10