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ユーザーズガイド 漏れ電流試験器 ST5540,ST5541 わかる! 安全規格 わかる! 漏れ電流測定 一般電気機器から医用電気機器まで 規格 法律に適合した漏れ電流測定が可能

内容 1. 安全規格について P4 1-1. 感電 p5 1-2. 漏れ電流試験と保護導通試験はセット! p6 1-3. 漏れ電流の種類 p7 1-4. 単一故障モード p9 1-5. 用語解説 p10 2. 漏れ電流測定と ST5540/ST5541 の内部回路構成 P12 2-1. 接地漏れ電流 p13 2-2. 接触電流 外装漏れ電流 p17 2-3. 患者漏れ電流患者接触部 大地間 p20 2-4. 患者漏れ電流 SIP/SOP 上の外部電圧 p21 2-5. 患者漏れ電流特定 F 形装着部上の外部電圧 p22 2-6. 患者漏れ電流特定保護接地されていない接触可能金属部上の外部電圧 p23 2-7. 患者測定電流 p24 2-8. 合計患者もれ電流測定 p25 2-9. 保護導体電流測定 p26 3. よくある質問 P27 3-1. 旧規格と新規格の違いが分かりません p28 3-2. オートトランスは使用できるか? p28 3-3. 絶縁トランスを使うのは何故? p29 3-4. 電源極性を入れ換えると漏れ電流値が変わるのは何故? p29 3-5. 絶縁トランスの接続方法は? p30 3-6. 無停電極性切替のチェックについて p31 3-7. 片線切れのときの方が漏れ電流値は大きい p32 3-8. 何も測定していないのに数値が出てしまう p32 3-9. 測定値が落ち着かない p32 3-10. 漏れ電流計のブレーカが落ちてしまう p33 3-11. 測定用ヒューズの影響 p33 3-12. 20A を超える機器の接続 p34 3-13. クラス II 機器測定器の接地線の扱い p34 3-14. 漏れ電流測定の入力インピーダンス 1M Ωに付いて p34 3-15. 110% 電源を使用するのは何故? p34 3-16. 20A を超える機器の測り方 p35 3-17. 他メーカの測定器と測定値が異なる p36 3-18. 三相電源機器の測り方 p36

内容 3-19. 金属箔よりも小さいものの測定 p38 3-20. USB 通信に付いて p38 3-21. 内部電源機器の測り方 p38 3-22. 照明器具の漏れ電流の測定方法は? p54 3-23. 正常 / 故障状態 フィルタ O/OFF で測定値の大小関係が逆転する p59 ST5540 は医用電子機器の新規格 IC60601-01 3rd に準拠した オートマチックな漏れ電流計です 従来機 (3156) では測定できなかった測定対象物の消費電流範囲を~ 20A まで広げていますので より広範囲な医用機器をカバーしています 絶縁トランス ( 他社推奨品製品あり ) を使えば これまでモードの切り替えごとに電源断していた接地漏れ試験において 電源を切ることなく連続で試験することが可能となりました この結果試験のタクトタイムを大幅に短縮することが可能となっています ST5541 は一般電子機器専用の漏れ電流試験器です ST5540 漏れ電流計から医用専用の機能を省くことで従来機 (3156) よりも安価で性能のアップした漏れ電流計とすることができました お客様の使用用途によって適切な機種を選定していただき拡販にご活用ください 1. 商品コンセプト一般電気機器から医用電気機器まで 規格 法律に適合した漏れ電流測定が可能 IC60601-01 3rd に準拠した漏れ電流測定ができます (ST5540) 2. ターゲットユーザ -1.ST5540 医用機器メンテナンス : 定期点検需要医用機器製造メーカ : 出荷検査 研究開発時の安全性評価病院技師 : 定期点検需要 -2.ST5541 一般電子機器製造 : 医用機器以外の漏れ電流測定 PS( 電安法 ) 対応 JIS 各種規格対応自動車 :V 検査 充電ステーション検査 プラグインハイブリッド検査機関 : 各種規格に沿った漏れ電流測定 3. 社内旧製品 3156 との主な差異比較表を記載 TOS3200 情報記載

4 Chapter1 安全規格について Chapter1 安全規格について

感電を感じた電流5 1 ー 1 感電 1. 安全規格について 一般電気機器 医用電気機器は その機器の操作者や患者の安全性が確保されていなければなりません このために安全性点検を行う必要があり 各種規格や法律にてその点検 ( 試験 ) 方法が定められています また 分野毎に規格や法律が異なります 1-1. 感電 電気機器に触れたとき ビリッ と感じることがあります これは人体を通じて大地に電流が流れたからです これを感電と呼びます また このとき流れる電流を 漏れ電流 と呼びます 人体に流れる経路や状況によっては わずかな漏れ電流でも死に至ることがあるので 漏れ電流の検査は重要であると言えます 商用周波数においては 人体におよそ100mAの電流が流れると死亡に至ります ( 右下図 ) 商用周波数の場合 (ma) 100 自律神経麻酔 10 99.5% の被験者 漏電ブレーカ始動 50% の被験者 運動神経麻酔 1 0.5% の被験者 最低感知電流 (Hz) 10 1k 10k 100k 図 1.1 感知電流の周波数特性 参考文献 : 臨床工学ジャーナルクリニカル エンジニアリング Vol.8,o.2,1997 漏れ電流の周波数が高くなるにつれて感電を感じる電流値は高くなります このため 高周波を扱う医用機器の場合 気付かないうちに感電している場合があります ですので 医用機器の安全規格においてはすべての周波数において10mAを超えないように規制されています 簡易型の検査装置では 数キロヘルツまでしか測定できないため 場合によっては正しい検査ではない ということになります

6 Chapter1 安全規格について 1-2. 漏れ電流試験と保護導通試験はセット! 電気機器の安全性点検の主要なものには 漏れ電流試験 保護導通試験( 接地線抵抗試験 アース導通試験とも呼ばれます ) があります その他の点検として 耐電圧試験 / 絶縁抵抗試験 / 消費電力測定 / コンセントの保持力試験等があります 該当するか否かは 各種規格 法律にて確認してください 機器の内部に高電圧が存在する場合 樹脂製ケースや金属外装を使って 人体への漏れ電流 ( 感電 ) を防ぎます また 一般電気機器や医用電気機器はこのような構造をとる必要があ ります 保護接地が確実であれば 仮に内部の高電圧が金属外装に現れても ほとんどすべての電流は保護接地線を通じて大地に流れていきます 金属外装 < 0.1 0.2 Ω 1k Ω 保護接地が確実なら人体に電流は流れません! 保護接地が確実 ということは つながっている だけでなく 許容電流量が重要になります 毛髪の様に細い導線で接続されていても つながっている と言えますが たくさんの電流が流れると焼き切れてしまうため 保護接地として機能しなくなってしまいます ですから 25A~30Aといった大電流により保護導通試験を行う必要があります ( 試験の電流値は規格により異なります ) 一方 保護接地されていない部分 あるいは 内部の高圧回路と絶縁とされている部分においては その安全性を見るために漏れ電流試験を行います よって ST5540 ST5541 漏れ電流試験器 3157 保護導通試験器 ( ) は セットで購入する機会が多いでしょう ( クラスⅡ 機器は保護接地線がないため 保護導通試験は必要ありません )

7 1 ー 3 漏れ電流の種類 1-3. 漏れ電流の種類 患者漏れ電流 (SIP/SOP) 信号入出力部 (SIP/SOP) 患者漏れ電流 (F 形装着部 ) F 型装着部 M 機器 装着部 接地漏れ電流 患者漏れ電流 ( 患者接続部 大地間 ) 接触電流外装漏れ電流 接地漏れ電流 ( 一般電気機器 医用電気機器 ) クラスⅠ 機器の保護接地線 ( 保護アース線 ) を通って大地に流れる電流 接触電流 外装漏れ電流 ( 一般電気機器 医用電気機器 ) 機器の外装に人体が触れたとき この外装から人体を通って大地に流れる電流 患者漏れ電流患者接触部 - 大地間 ( 医用電気機器 ) 機器の装着部と患者を誘導コードなどで接続したとき 装着部から患者を通って大地に流れる電流 患者漏れ電流 SIP/SOP 上の外部電圧 ( 医用電気機器 ) 機器の絶縁された信号入出力部に接続した外部機器が故障し 信号入出力部に商用電源の電圧がかかってしまったとき 装着部から患者を通って大地に流れる電流 B 形機器の単一故障状態にのみ適用される試験 故障した医療機器が接続されることが単一故障ではなく正常状態扱いとして規格に記載されています (IC60601 1:(2005)3rd) 患者漏れ電流特定 F 形装着部上の外部電圧 ( 医用電気機器 ) 患者に接続された他の機器 Tが故障し 患者に商用電源の電圧がかかってしまったとき 他の機器 T から患者を通って装着部に流れ込み大地に流れる電流 F 形 (BF 形 CF 形 ) 機器の単一故障状態にのみ適用される試験 B 形機器 F 形機器については用語解説を参照

8 Chapter1 安全規格について 患者測定電流 装着部 X 故障機器 保護接地されていない金属部 M 機器 装着部 Y 装着部 保護導体電流 装着部 患者測定電流 ( 接触可能な金属部 ) 合計患者漏れ電流 患者漏れ電流特定保護接地されていない接触可能金属部上の外部電圧 ( 医用電気機器 ) 他の機器の保護接地されていない接触可能金属部から保護接地していない装着部 (B 形または BF 形 ) の患者接続部を通り 患者を通って大地に流れる電流 保護接地していない装着部と保護接地していない接触可能金属部をもつ医療機器において適用される試験 (IC60601 1:(2005)3rd から規定 ) 患者測定電流 ( 医用電気機器 ) 装着部 Xから人体を通って 装着部 Yに流れる電流 生理的な効果の発生を意図しない電流を指す 合計患者漏れ電流 ( 医用電気機器 ) 同時に接続した同一計のすべての装着部 (B 形 BF 形または CF 形 ) の患者接続部に出入りする合計の漏れ電流 患者漏れ電流のすべての項目 ( 患者接続部 大地間 SIP/SOP 上の外部電圧 特定 F 形装着部の外部電圧 特定保護接地されていない接触可能金属部上の外部電圧 ) に対し 必要があれば実施する試験 (IC60601 1:(2005)3rd から規定 ) 保護導体電流保護導体電流測定は正常動作状態で保護接地導体 ( アース線 ) を流れる電流です 保護導体電流を測定するには インピーダンスが無視できるほど小さい抵抗を保護接地線に入れて測定します

9 1 ー 4 単一故障モード 1-4. 単一故障モード 単一故障状態とは? 機器に備えられた危害に対する保護手段の一つが故障するか 又は外部に一つの異常状態が存在する状態を指します 正常状態 といいます 漏れ電流試験における単一故障状態には 1. 接地線切れ ( 接地漏れ電流試験においては該当せず ) 2. 電源線の片線切れ ( 電源線のニュートラル線側 ) また 単一故障状態ではありませんが 各種測定において電源極性を入れ換えて測定し いずれか漏れ電流値が高い方を記録に残すことになっています ST5540 ST5541 の内部回路 電源極性切換部 G 接地線切れ模擬回路 電源線片線切れ模擬回路 ST5540 は これらすべての模擬回路を内蔵しています 電源極性の切り換えやO/OFFなどがあり危険な作業を伴いますが 本器を使用することで 漏れ電流測定が簡単に実現できます

10 Chapter1 安全規格について 1-5. 用語解説 ( 用語の出展 :IC60601-1:2005 3rd より ) 基礎絶縁電撃に対する基礎的な保護のために使用する絶縁 基礎絶縁は一つの保護手段を提供する 補強絶縁基礎絶縁の故障の場合に 電源に対する保護を備えた基礎絶縁に加えて適用する独立した絶縁 補強絶縁は一つの保護手段を提供する 二重絶縁基礎絶縁及び補強絶縁の両方で構成した絶縁 二重絶縁は二つの保護手段を備える 強化絶縁二つの保護手段を備えた単一の絶縁システム 接触可能金属部標準テストフィンガによって接触できる 装着部以外の電気機器の一部 B 形装着部特に許容患者漏れ電流及び患者測定電流について 電撃に対する保護を備えるために IC60601-1 の規定要求事項に適合し 図 B を表示した装着部 B F 形装着部 B 形装着部によって備える保護より高い程度の電撃に対する保護を備えるための IC60601 1 に規定した要求事項に適合し 図 BF を表示した F 形装着部 備考 BF 形装着部は 心臓への直接使用には適さない C F 形装着部 BF 形装着部によって備える保護より高い程度の電撃に対する保護を備えるための IC60601 1 に規定した要求事項に適合し 図 CF を表示した F 形装着部 F 形装着部外部からの意図しない電圧が患者に加わり それによってその電圧が装着部と大地との間に加わった場合 単一故障状態において許容される患者漏れ電流より大きい電流が流れない程度に 機器の他の部分から絶縁された装着部 F 形装着部とは BF 形装着部 CF 形装着部のどちらかである 図 B 図 BF 図 CF

11 1 ー 5 用語解説 クラスⅠ 機器電撃に対する保護を基礎絶縁だけに依存せず 基礎絶縁の不良時に接触可能金属部が生きた部分にならないように その機器を設備の保護接地系に接続するための手段を備えた機器 ( 例 ) 洗濯機 冷蔵庫 電子レンジ 日置電機の商用電源駆動の計測器ただし 洗濯機のように接地線 ( アース線 ) が電源ケーブルとは別に用意されている機器は特別に クラス0Ⅰ 機器 と呼ばれる クラスⅡ 機器電撃に対する保護を基礎絶縁だけに依存せず 二重絶縁又は強化絶縁のような追加安全策を備えることによって 保護接地又は設置の条件に依存しない電気機器 ( 例 ) 家庭用ヘアードライヤー テレビ クラスⅡ 機器は機能接地端子又は機能接地線を備えることができる *~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~* 移動形機器機器自体の車輪又は同様の手段によって支持した状態でも 使用していない期間中に移動することを意図した可搬形機器 永久設置形機器工具を使用しなければ取り外せない永久的な接続の方法で 電源 ( 商用 ) に電気的に接続することを意味する用語 内部電源機器内部電源によって作動させることができる機器 *~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~* 保護接地線保護接地端子と外部の保護接地系との間を接続する導線 保護接地端子安全の目的でクラスⅠ 機器の導電性部分に接続した端子 この端子は 保護接地線によって外部の保護接地系に接続することを意図している 機能接地端子回路又はシールド部分に直接接続した端子であって 機能上の目的で設置することを意図する端子 参考文献 :IC 60601-1:2005 3rd

12 Chapter2 漏れ電流測定と ST5540 の内部回路構成 Chapter2 漏れ電流測定と ST5540 の内部回路構成

アウトレットインイン13 2. 漏れ電流測定と ST5540 の内部回路構成 2-1. 接地漏れ電流 機器の保護接地線を通って大地に流れる電流です 接地漏れ電流を計測するので 接地線切れの故障模擬は存在しません クラス Ⅱ 機器 / 内部電源機器は接地線がないので この試験は必要ありません 接地漏れ電流の測定回路 ST5540 ST5541 の機器設定にてクラス Ⅰ 機器を選択すると この試験が可能となります 2 ー 1 ST5540 ST5541 のアウトレットに被測定機器を接続するだけで 測定ができます テストリードは使用しません (T1 ~ T3 端子には何も接続しません ) ST5540 ST5541 の内部では これらの端子を開放しているため プローブが接続されていても問題はありません ST5540 接地漏れ電流ラ模擬回路 電源極性切り換え 電源片線切れ 被測定機器 測定ネットワーク G 電圧計 医用電気機器向け規格等 規格で要求される場合は インレットに被測定機器の定格電源電圧の 110% 相当の電源を供給します また 被測定物へ供給する電源は絶縁トランス等を使用し 接続します 次頁

14 Chapter2 漏れ電流測定と ST5540 の内部回路構成 絶縁トランス使用時の接続方法 絶縁トランスの接続方法は無停電極性切換機能を使用するまたは使用しない場合で接続方法がことなります 誤った絶縁トランスの接続方法をおこなった場合 最悪お客様のシステムをダウンさせる ( 電源地絡により ) 可能性があります 十分に注意して頂くようにお願いいたします 1. 無停電極性切換機能を使用しない場合 絶縁トランスを使用して測定する場合 絶縁トランスの 2 次側の片線を必ず接地に接続します 参考 P18 オートトランスとの接続 1:1 絶縁トランス (100V 100V) 絶縁トランス 又 指定がある場合は 1:1.1 絶縁トランス (100V 110V) ST5540/41 被測定機器 クラス Ⅱ 機器は接続不要

15 2 ー 1 接地漏れ電流 2. 無停電極性切換機能を使用する場合 重要 絶縁トランスを使用して無停電極性切換機能を使用する場合 絶縁トランスの2 次側の片線は絶対に接地に接続しないでください 1:1 絶縁トランス (100V 100V) 絶縁トランス 又 指定がある場合は 1:1.1 絶縁トランス (100V 110V) ST5540/41 被測定機器 クラス Ⅱ 機器は接続不要 上図のように絶対に 2 次側の片線は接地に接続しないでください 内部回路上 接続した場合地絡します 無停電極性切換機能を設定した状態で漏れ電流測定をすると無停電チェックが入り 片側を接地に接続している場合は無停電チェック.G. となり試験できません 各漏れ電流測定を選択した際に漏れ電流測定画面へ移行する前の段階でチェックが入ります 無停電極性切換に適した結線でないと漏れ電流測定画面へ入れません

16 Chapter2 漏れ電流測定と ST5540 の内部回路構成 推奨絶縁トランス 被測定機器の電源容量に合わせて適切な装置をお選びください お問い合わせ先 株式会社東京理工舎 T(048)856-3851 FAX(048)856-3861 お客様が測定される機器の容量に合わせご確認ください ( 例 : 入力電圧 240V 264V 出力電流 :20A) 推奨トランス型名 HSW-2KSP( 入力 100V 出力 110V)20A HSW-5KSP( 入力 240V 出力 264V)20A お問い合わせ先 株式会社松永製作所 T(045)542-2121( 代 ) FAX(045)542-2141 推奨絶縁スライダック M-153W 100V 入力 0 ~ 150V 出力 450 VA M-155W 100V 入力 0 ~ 150V 出力 750 VA M-1510W 100V 入力 0 ~ 150V 出力 1.5kVA M-303W 100V 入力 70 ~ 300V 出力 900 VA M-305W 100V 入力 70 ~ 300V 出力 1.5kVA M-3010WM 100V 入力 70 ~ 300V 出力 3.0kVA 接触電流 外装漏れ電流 機器の外装に人が触れたときに 外装から人体を通って大地に流れる電流です 人が触れた状態を模擬した試験ですので 機器の外装に約 10cm 20cm の金属箔 ( 手のひらを想定 ) をあてて ここから大地へ流れる電流を測定します 面接触プローブ 9195( 標準付属品 )

アウトレットラインインアウトレット17 電源極性切り換え 電源片線切れ 接地線切れ G 被測定機器 金属箔 2-2. 接触電流 外装漏れ電流 機器の外装に人が触れたときに 外装から人体を通って大地に流れる電流です 人が触れた状態を模擬した試験ですので 機器の外装に約 10cm 20cm の金属箔 ( 手のひらを想定 ) をあてて ここから大地へ流れる電流を測定します 2 ー 2 接触電流 外装漏れ電流ラインイン接触電流 外装漏れ電流 ( 外装 - 大地間 ) ST5540,ST5541 クラス Ⅱ 機器は接続不要 模擬回路 測定ネットワーク T2 電圧計 接触電流 外装漏れ電流の測定回路 ( 外装 - 大地間 )( ネットワーク B 1/B2 故障した機器の接続 ) ST5540 保護インピーダンス 22.5k Ω T3 最大 264V 出力 264V をラインインに入れた場合 模擬回路 電源極性切り換え 保護接地されていない I/O 端子 被測定機器 G 金属箔 測定ネットワーク T2 電圧計 クラス Ⅱ 機器は接続不要

測定ネットワーク18 接触電流 外装漏れ電流の測定回路 ( 外装 - 外装間 ) ST5540,ST5541 クラス Ⅱ 機器は接続不要 Chapter2 漏れ電流測定と ST5540 の内部回路構成ラ 模擬回路 電源極性切り換え 電源片線切れ 接地線切れ 電圧計 被測定機器 接触電流 外装漏れ電流の測定回路 ( 外装 - 外装間 )( ネットワーク B 1/ B 2 故障した機器の接続 ) 模擬回路 電源極性切り換え アウトレットインインラインインST5540 極性切り換え 定ネットワーク保護インピーダンス 22.5k Ω 金属箔測T1 T2 T3 アウトレット G G 金属箔 最大 264V 出力 金属箔 保護接地されていない I/O 端子 被測定機器 金属箔 264V をラインインに入れた場合 電圧計 T1 T2 クラス Ⅱ 機器は接続不要

アウトレットインイン19 クラス Ⅱ 機器は接続不要 接触電流 外装漏れ電流の測定回路 ( 外装 - ライン間 )( ネットワーク B 1/ B 2 以外 ) 電安法における 充電部と器体の表面との間に流れる漏えい電流の測定 は この測定モードが該当します 電源ラインと保護接地されていない外装間の漏れ電流を計測します 医用機器の検査には該当しません 電源ラインは ( ライブ ) 側 ( ニュートラル ) 側のそれぞれに接続して 2 回測定を行います 重要 2 ー 2 IC60990( ネットワークC) の場合 保護接地されていない という記述がないため 接地された金属外装も試験します このとき 電源ラインと接地間で測定することになるため 地絡を起こします よって 接地された金属外装において試験する場合は I I へ供給する電源のアース線 ( 接地線 ) は開放してください ( ) ST5540 接触電流 外装漏れ電流ラ 被測定機器 G 金属箔 極性選択 保護抵抗 120k Ω 測定ネットワーク T2 保護接地されていない外装 接地されている場合 供給電源のアース線は接地へ接続しない 電圧計

アウトレットインイン20 Chapter2 漏れ電流測定と ST5540 の内部回路構成ラ2-3. 患者接続部 - 大地間 装着部から人体を通って 大地に流れる電流です 医用機器の試験にのみ適用されます B 形装着部 BF 形装着部 CF 形装着部いずれの装着部を備える機器も試験する必要があります 患者漏れ電流患者接続部 大地間の測定回路 ( ネットワーク B 1/ B 2 のみ ) ST5540 クラス Ⅱ 機器は接続不要 模擬回路 電源極性切り換え 電源片線切れ 接地線切れ 被測定機器 G 装着部 測定ネットワーク T2 電圧計

ラインインアウトレット21 2 ー 4 患者漏れ電流 SIP/SOP 上の外部電圧 2-4. 患者漏れ電流 SIP/SOP 上の外部電圧 機器の絶縁された入出力部 装着部 人体 大地の経路で流れる電流です 医用機器の試験にのみ適用されます B 形装着部 BF 形装着部 CF 形装着部すべてにおいて試験する必要があります 患者漏れ電流 SIP/SOP 上の外部電圧の測定回路 ( ネットワーク B 1/ B 2 のみ ) ST5540 極性切り換え 保護インピーダンス 22.5k Ω T3 最大 264V 出力 264V をラインインに入れた場合 模擬回路 電源極性切り換え 保護接地されていない I/O 端子 被測定機器 G 装着部 測定ネットワーク T2 電圧計 クラス Ⅱ 機器は接続不要

アウトレットインイン22 Chapter2 漏れ電流測定と 3156 の内部回路構成ラ2-5. 患者漏れ電流特定 F 形装着部上の外部電圧 故障した医療機器 人体 F 形装着部 大地の経路で流れる電流です ( 患者に接続された他の機器が故障した場合を想定 ) 医用機器の試験にのみ適用されます BF 形装着部 CF 形装着部を備える機器の場合 試験する必要があります B 形装着部を備える機器は該当しません 患者漏れ電流特定 F 形装着部上の外部電圧の測定回路 ( ネットワーク B 1/ B 2 のみ ) ST5540 クラス Ⅱ 機器は接続不要 模擬回路 電源極性切り換え 被測定機器 G 装着部 極性切り換え 保護インピーダンス 22.5k Ω 測定ネットワーク T2 電圧計

ラインインアウトレット23 2 ー 6 患者漏れ電流特定保護接地されていない接触可能金属部上の外部電圧 2-6. 患者漏れ電流特定保護接地されていない接触可能金属部上の外部電圧 非接地の接触可能金属部 装着部 人体 大地の経路の経路で流れる電流です 医用機器の試験にのみ適用されます 保護接地していない装着部 (B 形または BF 形 ) の患者接続部と保護接地していない接触可能金属部をもつ医療機器の場合 試験する必要があります CF 形装着部を備える機器は該当しません 患者漏れ電流特定保護接地されていない接触可能金属部上の外部電圧の測定回路 ( ネットワーク B 1/ B 2 のみ ) ST5540 極性切り換え 保護インピーダンス 22.5k Ω T3 最大 264V 出力 264V をラインインに入れた場合 模擬回路 保護接地していない金属部 電源極性切り換え 被測定機器 G 装着部 測定ネットワーク T2 電圧計 クラス Ⅱ 機器は接続不要

インイン測定ネットワー24 2-7. 患者測定電流 装着部 1 患者 装着部 2 の経路で流れる電流です 医用機器の試験にのみ適用されます Chapter2 漏れ電流測定と 3156 の内部回路構成ラB 形装着部 BF 形装着部 CF 形装着部いずれの装着部を備える機器も試験する必要があります 患者測定電流の測定回路 ( ネットワーク B 1/ B 2 のみ ) ST5540 クラス Ⅱ 機器は接続不要 模擬回路 電源極性切り換え 電源片線切れ 接地線切れ電圧計 アウトレット G 装着部 1 T1 T2 ク被測定機器 装着部 2

アウトレットインイン25 クラス Ⅱ 機器は接続不要 2-8. 合計患者漏れ電流測定 合計患者漏れ電流は同時に接続した同一計のすべての装着部 (B 形装着部 BF 形装着部 CF 形装着部 ) の患者接続部に出入りする合計の漏れ電流を測定します 漏れ電流の経路は測定している合計漏れ電流の種類により異なります 2.3 ~ 2.6 を参照してください 医用機器の試験にのみ適用されます 種々の機能に属し かつ電気的に直接一緒に接続していない患者接続部が 2つ以上ある場合は装着部の合計患者漏れ電流の測定が必要になります 2 ー 8 また 患者漏れ電流すべての項目 ( 患者接続部 大地間 SIP / SOP 上の外部電圧 特定 F 形装着部の外部電圧 保護接地されていない接触可能金属部上の外部電圧 ) に対し 必要があれば測定します ST5540 合計患者漏れ電流測定ラ合計患者漏れ電流の測定回路 詳細は測定する漏れ電流の種類によって異なるため 2.3 ~ 2.6 を参照してください 参考に合計患者漏れ電流 ( 患者接続部 大地間 ) の測定回路を載せます 模擬回路 電源極性切り換え 電源片線切れ 接地線切れ 被測定機器 装着部 装着部 G 装着部 装着部 測定ネットワーク T2 装着部をまとめたもの 電圧計

アウトレットインイン26 2-9. 保護導体電流測定 保護導体電流測定は正常動作状態で保護接地導体 ( アース線 ) を流れる電流です 測定機器の接地 保護接地導体 大地に流れる電流です 保護導体電流を測定するには インピーダンスが無視できるほど小さい抵抗を保護接地線に入れて測定します 保護導体電流の測定回路 Chapter2 漏れ電流測定と 3156 の内部回路構成ラ1 ST5540 ST5541 のシステム画面にてモード設定を選択します 2 保護導体電流計を選択します 3 ST5540 ST5541 のアウトレットまたは端子台へ測定機器を接続します T1 ~ T3 端子には何も接続しません 4 測定値を読みます 模擬回路 電源極性切り換え 電源片線切れ 被測定機器 測定ネットワーク G 電圧計

27 Chapter3 よくある質問 Chapter3 よくある質問

28 Chapter3 よくある質問 3. よくある質問 Q 3-1: 旧規格 (IC60601-1(1998)+A1:1993+A2:1995 JIS T0601-1:1999) と新規格 (IC60601-1(2005):3rd の違いがわかりません A3-1: 測定用器具の周波数帯域が変更になりました 旧規格では 測定器具は直流及び周波数 1MHz 以下の交流並びに合成波形に対して と規格に記載があったのに対し 新規格では 電圧測定器は直流又は 0.1Hz ~ 1MHz の周波数をもつ交流若しくは合計波形の と記載され 交流波形の規定が 0.1Hz というほぼ直流に近いところから規定されているところになります 0.1Hz の周波数成分を持つ漏れ電流を計測するには回路上長い計測時間が必要になります そのため ST5540 では測定周波数範囲の切換という機能を新機能として追加し お客様の使用条件にあった周波数範囲を設定して頂くようにしております その他にも旧規格であった 患者漏れ電流 Ⅰ~Ⅲはなくなり 患者接続部からの大地への患者漏れ電流や患者接続部に加わった外部の電圧に起因して F 形装着部の患者接続部を経て大地へ流れる電流など名称が変更になったものもあります また 新たに装着部をまとめて ( 装着部それぞれの漏れ電流を合計して ) 計測するような合計患者漏れ電流という試験項目が追加されています ST5540 では装着部の数が想定できないため 漏れ電流の項目としては搭載しておりますが 装着部をまとめる作業はお客様にお願いする形をとりました 3156 では 20Hz ~ 1MHz の周波数成分をもつ漏れ電流しか計測できないため 新規格には対応しておりません ST5540 では旧規格に対しても対応しております ( 旧規格対応ネットワーク B1) Q 3-2: 私は医用機器の検査をしてます 絶縁トランスを購入するのは 経費がかかるのでオートトランスを使おうと考えています 問題ありませんか? A 3-2: オートトランスの 側を接地に接続すると地絡を起こすため不可です また オートトランスの 側を接地に接続しなければ測定可能ですが 誤差が生じるため好ましくありません さらに 施工業者の間違い等により 側が本当に 極でないこともあるため注意が必要です オートトランスは使用不可と考えるべきでしょう *-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-* オートトランス: 非絶縁型昇圧電源 非絶縁の摺動電圧調整器 ( ただし電圧固定 ) をイメージしてください オートトランスを使用するとワッテージが低いもので済むことがメリット 100V 100V と は接続不可

被測定機器定機器絶縁トランス 定機器絶縁トランス 被測定機器定機器絶縁トランス 29 Q3 ー 3 なぜ 絶縁トランスを使うか? Q 3-3: なぜ 絶縁トランスを使うのですか? A 3-3: 商用電源の( ニュートラル ) は 配線インピーダンスの影響や その系統への接続機器の漏れ電流の影響により 数 V 程度の電位があります この状態で測定した場合は 誤差となり 正確な漏れ電流値を得ることが出来ません よって 側を接地に接続して誤差のない測定を行います このとき 側をそのまま接地に接続すると地絡となり 漏電ブレーカが作動してしまうため絶縁トランスを使用します 数 V 漏れ電流短絡加算あるいは減算漏れ電流短絡 被測重要無停電極性切換を使用する場合は 側を絶対に接地に接続しないでください 側を接地に接続した場合 無停電極性切換時の内部制御により保護が働き測定できなくなります 漏れ電流短絡 被測Q 3-4: 電源極性を入れ換えると漏れ電流の値が変わるのは何故ですか? A 3-4: 極性を入れ換えるということは 被測定機器の ( ライブ ) 側 接地 ( ニュートラル ) 側 接地の絶縁性をそれぞれ確認する ということになります 絶縁トランス 漏れ電流短絡 機器により電源の構成 構造等に違いがあります これらの絶縁性の違いが漏れ電流値に関わってきますので 極性を入れ換えた場合 値が変わります 漏れ電流短絡 被測

30 Chapter3 よくある質問 Q 3-5: 絶縁トランスの接続方法 ( 例 : 東京理工舎絶縁トランス ) がわかりません A3-5: 絶縁トランスの接続方法は下記となります 絶縁トランス仕様 形式 乾式 自冷 屋内型 相数 単相 2 次電流 20A 周波数 50/60Hz 絶縁種別 A 種 容量 2.2kVA 絶縁抵抗 DC500V 100M Ω 以上 1 次電圧 100V 試験電圧 2000V/1 分間 2 次電圧 110V 重量 訳 28kg 無停電極性切換時の接続方法について 他の機器 高圧 6600V 低圧 100V 漏電ブレーカ 絶縁トランス 絶縁抵抗 接地端子 110% (I I) 被試験物内部での配線違いに注意 () () 過電流遮断機があればなお良い G 東京理工舎の絶縁トランス につながる方を接続する 注意事項 : 絶縁トランス 2 次側の と は絶対に接続しないでください 接続した場合 保護が働き測定できなくなります

31 Q3 ー 5 絶縁トランスの接続方法は? 通常 ( 無停電極性切換を使用しない ) 時の接続方法について 高圧 6600V 低圧 100V 漏電ブレーカ 絶縁トランス 接地端子 110% (I I) 被試験物内部での配線違いに注意 () () 過電流遮断機があればなお良い G 東京理工舎の絶縁トランス につながる方を接続する 注意事項 : 絶縁トランス 2 次側の と を接続してください Q 3-6: 無停電極性切換のチェックが働き 測定をおこなうことができません どうしたらよいでしょうか? A3-6:I I に接続する配線が正確にできていない可能性があります 無停電極性切換機能を使用する場合は本ガイドの絶縁トランス使用時の接続方法をご覧ください

被測定機器定機器絶縁トランス 32 Chapter3 よくある質問 Q 3-7: 片線切れのときの方が漏れ電流値が大きくなるのは何故ですか? A 3-7: 正常状態では 被測定機器の 側から漏れる電流はゼロです これに対して 電源線の片線 絶縁トランス 切れ ( 単一故障状態 ) では 側 側ともに電位がある 正常 ため それぞれの漏れ電流値が加算されます よって 片線切れ状態のとき 漏れ電流短絡 等電位 (0V) = 漏れない の方が漏れ電流値が大きくなります ともに電位あり 故障 ( 片線切れ ) 漏れ電流短絡 被測Q 3-8: 何も測定していないのに数値が出てしまいます A 3-8: 測定回路に使用している電圧計の周波数性能が良いため ( 入力インピーダンスが大きいから ) このような結果となります ネットワーク回路のフィルタを O している場合は 高い周波数成分が除去されるため 見た目にはわからない場合もあります 漏れ電流測定回路に電源線や接地線のノイズ成分が回り込んでいる可能性がありますので 電源環境を改善して測定を行ってください 安定化電源や絶縁トランスを使用する対策もありますが 接地線の引き回しが長かったり 同じ電源系統にノイズ源となる大型装置が稼動している環境下においては 著しい改善がみられない場合もあります Q 3-9: 測定値が落ち着きません どうしてですか? A3-9: 測定周波数測定範囲が 0.1Hz になっていませんか? 0.1Hz になっている場合 回路上測定の応答が悪く 測定に時間がかかってしまいます 0.1Hz ~ 15Hz の周波数成分をもつ漏れ電流が存在しないということがわかれば 周波数測定範囲を 15Hz からに設定して頂くことで測定値が早く落ち着きます

33 Q3 ー 10 被測定器の電源を入れるとブレーカが落ちる Q 3-10: 被測定機器の電源を入れると ST5540 ST5541 のブレーカがおちてしまいます 何故? A 3-10:ST5540 ST5541 に装備しているブレーカの遮断特性を以下に示します 動作特性は 20 Aの中速形 (M) です 電源投入時のイナーシャディレイを付属しています これはスイッチ投入時の突入電流による作動を防ぐものですが 一度投入されたら あとは中速形の特性にしたがって遮断します 動作特性曲線の見方例えば横軸 200%(40A) 時は 少なくとも2.0 秒間は動作しないことを意味しています ST5540 ST5541 の前面のコンセントを使用する際は この範囲内で使用してください これを外れる場合は 外部電源で測定を行ってください ( 故障モード等の自動測定は出来なくなります ) コンセントは日本国内モデルのみフロントパネルに設定されています Q 3-11:ST5540 の校正は 測定用ヒューズ (50mA) をショートして実施しているとのことですが 実際の測定のときは ヒューズ ( 約 20 Ω ) が入ります これは 測定した電流値に影響が出るのではないでしょうか? A 3-11: ほとんど影響しません 次の考え方で問題ないと判断できます 例えば電源が 100 Vの場合に漏れ電流が本来 1 maだったとき その絶縁抵抗は 100 kωになります (100 V 1 ma) ネットワークのヒューズは この絶縁抵抗に加算した状態になります このときの影響量は ヒューズの抵抗を 20 Ωとすると 20 Ω 100 kω 100(%) 計算 = 0.02% となり 最高測定確度 ±2% に対して 十分小さいと判断できます また 1 maより小さな漏れ電流ならば ( これが通常ですね ) 影響量はもっと小さくなります ですから 測定用ヒューズの内部抵抗約 20 Ωは問題になりません また 測定プローブのリード抵抗も存在しますが 上記と同じ考え方で問題ないと判断できます ( ヒューズの抵抗 >> リード抵抗 )

34 Chapter3 よくある質問 Q 3-12: 消費電流 20A を超える機器の接続は可能ですか? A 3-12: 不可能です 被測定機器用ライン電圧は ~ 240V まで入力できます 被測定機器の消費電流は ~ 20A まで OK です これに従い 表記を 4800VA としてしまうと 100V 電源で使用する国内のお客様が 約 48A まで OK と判断しかねません よって製品仕様は電圧と電流で分けて設定し 電圧 240V 電流 20A までとしてあります ~ 補足 ~ 被測定機器用ライン電圧は定格 240V までとなっていますが 電源電圧変動 ± 10% を考慮しているため 厳密にいうと 264V まで入力可能となります Q 3-13: クラスⅡ 機器には接地線がありません I I に供給する電源コードは 2P プラグタイプでも可能ですか? A 3-13: クラス Ⅱ 機器の試験においても 接地線へ流れる試験があります I I へは必ず 付属の 3P 電源コードを使用して 接地極のある電源に接続してください Q 3-14: 規格書を読むと 漏れ電流試験に使用する測定器は 直流又は 0.1Hz 1MHz までの周 波数に対して 約 1M Ω 以上の入力インピーダンスをもつもの となっています ST5540 の入力インピーダンスはどれくらいでしょうか? A 3-14:1MHz まで 1M Ωの入力インピーダンスを維持することは困難です 仮に 1pF の入力容量があるとすると 1MHz ではインピーダンスが約 160k Ωとなります (1M Ωの抵抗と 1pF の入力容量が並列回路と考えます ) ですので 規格において入力容量 150pF 以下が要求されており製品仕様にて入力容量を謳っています ST5540,ST5541 の電圧計部の入力容量は 実力値で約 80pF です Q 3-15: 被測定機器の電源に定格の 110% の電源を使用するのは何故ですか? A 3-15:100Vといわれる商用電源は 常に変動しています 負荷が多いと100V 以下になることもありますし 負荷が少ないと100V 以上になることもあります 被測定機器の電源電圧定格は一般的に定格電圧の ±10% の範囲で規定されていますので その範囲で最も漏れ電流が大きくなる電圧で測定します 最悪の条件で漏れ電流測定を行うことで 機器の安全性を確認することができます

35 Q3 ー 16 20A を超える機器の測り方 Q 3-16:20A を超える機器の測り方 A 3-16:20A を超える機器の場合 ST5540 ST5541 のアウトレットからの電源供給はできません したがって ST5540 ST5541 の自動測定機能が使用できなくなるため 電源極性の切換えや単一故障状態の模擬はお客様にて模擬回路を製作していただくか 下記の通り手動にて実施していただく必要があります 1 本体の漏れ電流測定の設定を 外装 - 外装間漏れ にします 電圧計 T1 この設定により ST5540 ST5541 を T2 端子と T1 端子を使用した電流計 とイメージしてください T2 2 被測定機器には その電源容量に合う別の電源から供給します 3T2 端子とT1 端子を測定したい箇所に挿入します 例 ) 外装 - 接地漏れ電流測定被測定機器の接地端子 接地 ( アース ) 間へ挿入 電源極性の切換え電源プラグを抜き 逆向きに差し直します 被測定機器の電源供給形態が3Pコンセントの場合は 逆向きに差せるように3P-2P 変換プラグを使用し 変換プラグのアース線は接地 ( アース ) に接続しておきます 接地線切れ状態の模擬 3P-2P 変換プラグを使用し アース線は接続しません 被測定機器の電源供給形態が2 Pプラグ+アース線の場合はアース線を外すだけです 電源線の片線切れ状態の模擬回路を製作していただくようになります

定機器絶縁トランス 36 Chapter3 よくある質問 Q 3-17: 他のメーカの測定器と測定値が違います どちらが正しいのでしょう? A 3-17: インバータモータ搭載機械等の漏れ電流測定の場合にこの症状が現れます 周波数特性が悪い測定器を使用した場合 高周波成分までの測定が出来ません また 平均値方式の測定器を使用した場合 正弦波以外では値が低めに出ます Q 3-18:3 相電源機器の測り方 A 3-18-1:1 ネットワーク B 1/ B 2 を使用する場合 ST5540 ST5541 の模擬回路は 3 相電源機器には対応しておりません 下図のような回路を用意していただく必要があります R S Tいずれかが断線した状態 ( 単一故障状態 ) を作り 測定します 被測定機器の保護接地端子は ST5540 ST5541 のG 端子に接続します ST5540 ST5541 の I I には 電源コードを接続して 接地への経路を作ります 接地漏れ電流測定 ST5540 ST5541 の 接地漏れ電流 を選択し 測定値を読みます 接触電流 外装漏れ電流測定 ( 保護接地されていない外装 - 大地間 ) ST5540 ST5541 の 接触電流 ( 外装 - 接地間漏れ ) または 外装漏れ電流( 外装 - 接地間漏れ ) を選択し T2 を機器の外装にあてて測定します 同様に接触電流 ( 外装 - 外装間 ) 外装 外装間漏れ電流 患者漏れ電流も測定できます 被R S T [ I I ] 測 ST5540 ST5541 V G G 測定ネットワーク T2 接地漏れ電流 外装漏れ電流

37 Q3 ー 18 3 相電源機器の測り方 A 3-18-2:2 ネットワーク A C D( 一般電気機器用 ) を使用する場合 ( 次頁の結線図参照 ) ネットワークA D 三相 3 線の場合 特に指定がないときは絶縁トランスを使う必要はありません R S Tの内 1ラインと筐体間を測定します 被試験機器に筐体接地がある場合は 必ず外してから測定してください ネットワークC 規格にて 絶縁トランスを使用する指定があります ポイント ( 中性線 ) 絶縁トランス 被測定機器 R S T ST5540 ST5541 の設定は 機器の保護接地端子 接触電流 ( 外装 外装間 ) 外装 - 外装間漏れ電流 T2 測定ネットワーク T1 線 筐体間の測定 V 絶縁トランス 被測定機器 R S T ST5540 ST5541 の設定は 接触電流 ( 外装 外装間 ) または 外装 - 接地間漏れ電流 にします また ST5540 ST5541 の I I へは電源コードを接続して接地への経路を作ります 筐体 アース間の測定 T2 機器の保護接地端子 測定ネットワーク V

38 Chapter3 よくある質問 Q 3-19: 接触電流測定時に人間の手を模擬した金属箔 ( 長方形 20cm 10cm) がありますが それより小さいもの測定する場合はどうしたらいいのでしょうか? A3-19: 規格の中では大きいものに対しては金属箔の寸法を増加させると記載がありますが 小さいものに関しては明確な記載がありません しかし あくまでも手が触れ そこから人に漏れる電流を計測することが意図なので アルミホイルで包むなどして測定して頂くようになります Q 3-20:USB 通信がうまくいきません A3-20:ST5540/ST5541 本体付属 CD-ROM のドライバがインストールされていない可能性があります ドライバをインストールしてください 制御側 (PC など ) の COM ポートの設定が間違っている可能性があります Q 3-21: 内部電源機器の測り方内に使用している記号説明 備考 A 3-21 の記号の説明は下表による 1 M 機器の外装 2 追加電源ユニット又は M システムにおける他の電気機器であって M 機器に給電するもの及び付属書 F 3 短絡又は負荷をかけた信号入力 / 出力部 4 患者接続部 5 保護接地していない接触可能金属部 6 患者回路 T1,T2 単相又は多相の絶縁変圧器であって十分な電力定格をもち かつ 出力電圧が調整可能なもの V(1 2 3) 実効値を示す電圧計 関連し かつ 可能な場合には 切換スイッチを使用した一つの計器 S1,S2,S3 電源導線の断線を模擬する単極スイッチ ( 単一故障状態 )( 付属書 F 参照 ) S5,S9 電源電圧の極性を切り換える切換スイッチ S7 M 機器の一つだけの保護接地線の断線を模擬する単極スイッチ ( 単一故障状態 ) S8 M 機器に給電する M システム内の追加電源ユニット又は他の電気機器に一つだけの保護接地線の断線を模擬する単極スイッチ ( 単一故障状態 ) S10 測定用電源システムの接地点に機能接地端子を接続するためのスイッチ S12 測定用電源回路の接地点に患者接続部を接続するためのスイッチ S13 保護接地していない接触可能金属部を大地に接続するためのスイッチ S14 患者接続部と大地との間の接続を開閉するスイッチ P1 M 機器を電源に接続するためのソケット プラグ又は端子 P2 M 機器に給電する M システム内の追加電源又は他の電気機器に接続するためのソケット プラグ又は端子 MD 測定用器具 ( 図 12 参照 ) F 機能接地端子 P 保護接地端子 R 回路類及び試験要員を保護するインピーダンス しかし 十分に低い値で測定する漏れ電流の許容値より高い電流を受けることができるもの ----------- 随時の接続基準接地 ( 漏れ電流及び患者測定電流を測定するため 及び電源に保護接地されていない耐除細動形装着部を試験するためのもの ) 電源

39 Q3 ー 21 内部電源機器の測り方 Q 3-21: 内部電源機器の測り方 A 3-21 内部電源機器の外装漏れ電流の測定 次に概念図を示します 接続と測定については次頁をご覧下さい 正常状態 :S14 を開き測定します 単一故障状態 :S14 を閉じ測定します ( 信号入力部 / 出力部に電圧を印加 ) () 外部の故障した機器に相当 T4 T2 S9 S14 ST5540 ST5541 の T3 端子を使用します 電源 ( 商用 ) V () P1 3 信号入力部 / 出力部 + 機器 MD3 MD4 外装 - 接地間漏れ電流を計測するときに MD3 部分に ST5540 ST5541 を使用します 外装 - 外装間漏れ電流を計測するときに MD4 部分に ST5540 ST5541 を使用します

ラインインアウトレット40 Chapter3 よくある質問 A3-21-1: 外装 - 接地間漏れ電流測定 (110% 印加なし時 ) 1 内部電源機器の場合 アウトレットは使用しませんが I I の接地端子へ流れる電流を測定するため I I へは接地型 2 極電源コードを用いて電源を供給しておく必要があります 2T2 端子を機器の外装へあてます 3 測定値を読みます ST5540 ST5541 被測定機器 金属箔 測定ネットワーク T2 電圧計

ラインインアウトレット41 Q3 ー 21 内部電源機器の計り方 A3-21-2 外装 - 接地間漏れ電流測定 (110% 印加あり時 ) 信号入力部 / 信号出力部を持つ機器のみ該当します 1 内部電源機器の場合 アウトレットは使用しませんが ST5540 ST5541 の I I の接地端子へ流れる電流を測定するため I I へは接地型 2 極電源コードを用いて電源を供給しておく必要があります また この電源を使用して 外部の故障した機器 を模擬する電圧をT3 端子から発生します 2T2 端子を機器の外装へあてます 3T3 端子を機器の 信号入力部 / 信号出力部 へあてます 4 ST5540 ST5541 ディスプレイ上の 印加 ボタンを押します T3 端子からは高電圧が出力される ( 最大 264V) ので注意してください 5 測定値を読みます ST5540 ST5541 極性切り換え 保護インピーダンス 22.5k Ω T3 信号入力部 / 信号出力部 被測定機器 金属箔 測定ネットワーク T2 電圧計

金属箔測定ネットワーク42 Chapter3 よくある質問 A3-21-3 外装 - 外装間漏れ電流測定 (110% 印加なし時 ) 外装 Aと外装 Bは 異なる ( 絶縁された ) 部分間において測定します 1T1 端子を機器の外装 A へあてます 2T2 端子を機器の外装 B へあてます 3 測定値を読みます ST5540 ST5541 被測定機器 電圧計 T1 T2 A 金属箔 B

ラインイ43 Q3 ー 21 内部電源機器の計り方 A3-21-4 外装 - 外装間漏れ電流測定 (110% 印加あり時 ) 信号入力部 / 信号出力部を持たない機器は該当しません 1 内部電源機器の場合 アウトレットは使用しませんが ST5540 の I I から供給される電源を使用して 外部の故障した機器 を模擬する電圧をT3 端子から発生するため I I へは接地型 2 極電源コードを用いて電源を供給しておく必要があります 2T1 端子を機器の外装 A へあてます 3T2 端子を機器の外装 B へあてます 4T3 端子を機器の 信号入力部 / 信号出力部 へあてます 5 ST5540 ディスプレイ上の 印加 ボタンを押します T3 端子からは高電圧が出力される ( 最大 264V) ので注意してください 6 測定値を読みます ST5540 ST5541 極性切り換え T3 アウトレンックT2 信号入力部 / 信号出力部 被測定機器 金属箔 A B T1 電圧計 ト金属箔測定ネットワー

装着部測定ネットワーク44 Chapter3 よくある質問 A3-21-5 内部電源機器の患者漏れ電流 ( 患者 - 大地 ) 患者漏れ電流 I の測定 患者漏れ電流 I の測定患者 漏れ電流 ( 患者 - 大地 ) では A3-20-5-1.2 の方法と A3-20-5-3.4 の方法から選択できます A3-20-5-1 内部電源機器の患者漏れ電流 ( 患者 大地 ) のみ内部電源機器の装着部から人体を通って大地へ流れる電流を測定します 正常状態 : 下図に従って測定します 単一故障状態 : この試験は該当しません + 4 MD MD 部分に ST5540 を使用します A3-21-5-2 患者漏れ電流 ( 患者 大地 ) 患者漏れ電流 I の測定 (110% 印加なし時 ) 1T2 端子を機器の装着部へあてます 2T1 端子を機器の外装へあてます 3 測定値を読みます ST5540 被測定機器 電圧計 T1 T2

インイン測定ネットワークラ45 Q3 ー 21 内部電源機器の計り方 A3-21-5-3 内部電源機器の患者漏れ電流 ( 患者 大地 ) のみ内部電源機器の装着部から外装へ流れる電流を測定します 正常状態 : 下図に従って測定します 単一故障状態 : この試験は該当しません + 4 MD MD 部分に ST5540 を使用します A3-21-5-4 患者漏れ電流 ( 患者 大地 )(110% 印加なし時 ) 1T2 端子を機器の装着部へあてます 2 測定値を読みます ST5540 アウトレットT2 被測定機器 装着部 電圧計

46 Chapter3 よくある質問 A3-21-7 内部電源機器の患者漏れ電流 (SIP/SOP 上の外部電圧 ) 患者漏れ電流 Ⅱ の測定 B 形装着部 BF 形装着部 CF 形装着部すべてにおいて試験します 内部電源機器の信号入出力部 装着部 人体 大地の経路で流れる電流を測定します 正常状態 : この試験は該当しません 単一故障状態 : 下図に従って測定します v の電圧は 250V 外部の故障した機器に相当 ST5540 の T3 端子を使用します () T4 T2 P1 信号入力部 / 出力部 電源 ( 商用 ) V 3 () + 4 B 型装着部 MD MD 部分に ST5540 を使用します

アウトレットインイン47 A3-21-8 患者漏れ電流 (SIP/SOP 上の外部電圧 ) 患者漏れ電流 Ⅱの測定 (110% 印加あり時のみ ) Q3 ー 21 1 内部電源機器の場合 アウトレットは使用しませんが ST5540 の I I から供給される電源を使用して 外部の故障した機器 を模擬する電圧をT3 端子から発生するため I I へは接地型 2 極電源コードを用いて電源を供給しておく必要があります ST5540 内部電源機器の計り方ラ2T2 端子を機器の B 形装着部へあてます 3T3 端子を機器の 信号入力部 / 信号出力部 へあてます 4 ST5540 ST5541 ディスプレイ上の 印加 ボタンを押します T3 端子からは高電圧が出力される ( 最大 264V) ので注意してください 5 測定値を読みます 極性切り換え T3 信号入力部 / 信号出力部 被測定機器 装着部 測定ネットワーク T2 電圧計

48 Chapter3 よくある質問 A3-21-9 内部電源機器の患者漏れ電流 (F 形装着部 ) 患者漏れ電流 Ⅲ の測定 BF 形装着部 CF 形装着部を備える機器において試験します B 形装着部を備える機器は該当しません 患者に接続された他の機器が故障した場合を想定しており 他の機器 患者 F 形装着部 大地の経路で流れる電流を測定します 正常状態 : この試験は該当しません 単一故障状態 : 下図に従って測定します v の電圧は 250V です 備考 : 機器の金属外装並びに信号入力部を接地します さらに外装が絶縁物の場合は 外装の垂直正射影以上の寸法の接地した金属平板上に機器を置きます + 4 F 形装着部 外部の故障した機器に相当 3 3 MD () T4 T2 R 電源 ( 商用 ) V ()

アウトレットインイン49 A3-21-10 内部電源機器の患者漏れ電流 (F 形装着部 ) 患者漏れ電流 Ⅲ 測定 (110% 印加あり時 ) Q3 ー 21 ST5540 ST5541 内部電源機器の計り方ラ1 内部電源機器の場合 アウトレットは使用しませんが ST5540 の I I から供給される電源を使用して 外部の故障した機器 を模擬する電圧をT2 端子から発生するため I I へは接地型 2 極電源コードを用いて電源を供給しておく必要があります 2 被測定機器 ( 内部電源機器 ) の外装を接地します 3T2 端子を医療機器の F 形装着部へあてます 4 ST5540 ディスプレイ上の 印加 ボタンを押します T2 端子からは高電圧が出力される ( 最大 264V) ので注意してください 5 測定値を読みます 被測定機器 装着部 極性切り換え 測定ネットワーク T2 電圧計

50 Chapter3 よくある質問 A3-21-11: 内部電源機器の患者漏れ電流 ( 接触可能金属部 ) の測定 保護接地していない装着部 (B 形装着部または BF 形装着部 ) の患者接続部と保護接地していない接触可能金属部をもつ医療機器において測定します CF 形装着部を備える機器は該当しません 単一故障状態は 故障した医療機器を接続する代わりに 保護接地していない接触可能金属部に電源電圧の 110% の電圧を入力します 保護接地されていない接触可能金属部 装着部 人体 大地の経路で流れる電流を測定します 正常状態 : この試験は該当しません 単一故障状態 : 下図に従って測定します v の電圧は 250V 外部の故障した機器に相当 ST5540 の T3 端子を使用します () T4 T2 P1 接触可能な金属部 電源 ( 商用 ) V 5 () + 4 B 形装着部 MD MD 部分に ST5540 を使用します

アウトレットインイン51 A3-21-12: 内部電源機器の患者漏れ電流 ( 接触可能金属部 ) の測定 (110% 印加あり時のみ ) Q3 ー 21 1 内部電源機器の場合 アウトレットは使用しませんが ST5540 の I I から供給される電源を使用して 外部の故障した機器 を模擬する電圧をT3 端子から発生するため I I へは接地型 2 極電源コードを用いて電源を供給しておく必要があります ST5540 内部電源機器の計り方ラ2T2 端子を機器の B 形装着部または BF 形装着部へあてます 3T3 端子を機器の 保護接地していない接触可能金属部 へあてます 4 ST5540 ディスプレイ上の 印加 ボタンを押します T3 端子からは高電圧が出力される ( 最大 264V) ので注意してください 5 測定値を読みます 極性切り換え T3 保護接地していない接触可能金属部 被測定機器 装着部 測定ネットワーク T2 電圧計

測定ネットワーク52 Chapter3 よくある質問 A3-21-13 内部電源機器の患者測定電流の測定 患者測定電流は 治療のためではない電流 ( 生理的効果を意図しないしない電流 ) を指します + 1 _ 4 MD 図 20 内部電源機器の患者測定電流の測定回路 備考次の条件で測定する 正常状態 : 図 20 に従って測定する 単一故障状態 : この試験は, 該当しない 16-6-1 内部電源機器の患者測定電流測定 ( 正常状態のみ ) 1 内部電源機器の場合 アウトレットは使用しません 2T2 端子を機器の装着部 A へあてます 3T1 端子を機器の装着部 B へあてます 4 測定値を読みます 被測定機器 装着部 B 装着部 A 電圧計 T1 T2

53 A3-21-14 内部電源機器の合計患者漏れ電流の測定 Q3 ー 21 内部電源機器の計り方 合計患者漏れ電流は同時に接続した同一計のすべての装着部 (B 形装着部 BF 形装着部 CF 形装着部 ) の患者接続部に出入りする合計の漏れ電流を測定します 種々の機能に属し かつ電気的に直接一緒に接続していない患者接続部が2つ以上ある場合は装着部の合計患者漏れ電流の測定が必要になります 患者漏れ電流すべての項目 ( 患者接続部 大地 SIP / SOP 上の外部電圧 特定 F 形装着部の外部電圧 保護接地されていない接触可能金増部上の外部電圧 ) に対し 必要があれば測定します この接続は実施する漏れ電流測定により異なる 1 + _ 3 P1 CF 形装着部 4 CF 形装着部 BF 形装着部 4 BF 形装着部 MD 部分に ST5540 ST5541 を使用します B 形装着部 B 形装着部 4 これらの接続は実施する漏れ電流測定により異なる MD MD MD P1 P1 P1 A 3-21-14-1 内部電源機器の合計患者漏れ電流の測定 1 内部電源機器の場合 アウトレットは使用しませんが ST5540 の I I から供給される電源を使用して 外部の故障した機器 を模擬する電圧をT3 端子から発生するため I I へは接地型 2 極電源コードを用いて電源を供給しておく必要があります 2 以降はおこなう合計患者漏れ電流測定の種類により方法が異なります A-16 の各項目を参考に試験をおこなってください

明器具絶縁トランス 照明器具絶縁台 54 Chapter3 よくある質問 Q 3-22: 照明器具の漏れ電流の測定方法は? A 3-22:JIS C 8105-1:1999 に従い説明します 可変単巻変圧器 絶縁変圧器 電源ライン S V S1 照明器具入力 ラインスイッチ B S2 A 照明器具 中性線計器絶縁台 図 G.1 漏れ電流の測定 解りやすくわかり易く書き直すと下図のようになります S2 a 主電源スイッチ b S1 V 照a b 絶縁台 ST5540 ST5541 の回路を使った構成は次のようにします ( 追加外付けスイッチ S2 が必要です ) 電源絶縁トランス 追加外付けスイッチ (S2) ネットワークDを選択し - 接地間漏れ にてT2 端子を照明器具の外装に接続させて漏れ電流を測定します ラ接地 インイン全面ブレーカ (S1 に相当 ) 極性切換 電源片線段断 接地断線 ( 接地断線スイッチは使用しません )) T2 アウトレット G

明器具絶縁トランス 明器具絶縁トランス 明器具絶縁トランス 55 Q3 ー 22 証明器具の漏れ電流の測定方法は? (a) 絶縁トランスの出力電圧 を 被測定機器の定格入力電圧 に合わせる ST5540 ST5541 のVAチェック機能が利用可能です この時 アウトレットには被測定機器を接続しません 照 V 照(b) S2 を O にして 電源線の片線切れ状態における漏れ電流計測をします 片線切れ ( 正極 ) V 片線切れ ( 逆極 ) 照V

明器具絶縁トランス 明器具絶縁トランス 56 Chapter3 よくある質問 (c)(d) 正常状態における漏れ電流計測をします ( 照明器具の温度が安定するまでは S2 を OFF させ 安定したら O にします ) 片線切れ ( 正極 ) 明器具絶縁トランス 照(d) の場合は照明器具の温度が安定するまで待つ (S2 を O させ ) 極性を切換えて漏れ電流を測定します 正極 (5 秒以内 ) 照V 逆極 (5 秒以内 ) 照V

明器具絶縁トランス 明器具絶縁トランス 明器具絶縁トランス 明器具絶縁トランス 57 Q3 ー 22 証明器具の漏れ電流の測定方法は? (e) 電源 OFF 状態から 電源線の片線切れで O したときの漏れ電流を計測します 照 S2 を OFF 照ブレーカを OFF ブレーカおよび S2 を O させ 電源片線切れによる漏れ電流を測定します 照 正極 V 逆極 照V

明器具絶縁トランス 明器具絶縁トランス 明器具絶縁トランス 明器具絶縁トランス 明器具絶縁トランス 58 Chapter3 よくある質問 (f) 蛍光ランプ又は放電ランプを使う照明器具の場合 照正常状態 正極において S2 を OFF 照ブレーカを OFF 照ブレーカを O ランプが再始動する前に S2 を O させ 極性を切換えて漏れ電流を測定します 正極 照V 逆極 照V

59 Q3 ー 23 金属箔より小さいものの測定 Q 3-23: 正常 / 故障状態 フィルタ O / OFF で測定値の大小関係が次のように逆転してしまいました これはどのように解釈すればいいのでしょうか? 接地漏れ電流測定結果 フィルタ O 正相 正常 7.10μA 正相 故障 10,31μA フィルタ OFF 正相 故障 34.70μA 正相 故障 27.86μA A 3-23:1 機器の電源 ( フィルタ回路 トランス等 ) における漏れ電流は 故障モードの方が高い値を示します 2 動作状態における被測定機器内部の2 次側での高周波成分の漏れ電流は 故障モードでは機器が動作しないため この成分の漏れ電流がなくなります 3 機器への供給電源のノイズ成分が多い場合 フィルタをOすることで 値が大きく異なります これらの関係によっては 上記の結果となることは十分に考えられます 漏れ電流 正常状態 [A] フィルタ O 時のカーブ 3 周波数 機器電源の 60Hz 成分の漏れ電流 機器電源のノイズ成分 ( 高周波 ) の漏れ電流 機器電源の 2 次側の高周波成分の漏れ電流 [Hz] 漏れ電流 故障状態 [A] 1 フィルタ O 時のカーブ 1 機器電源の 60Hz 成分の漏れ電流 機器電源のノイズ成分 ( 高周波 ) の漏れ電流 2 機器電源の 2 次側の高周波成分の漏れ電流 増加 増加 ゼロ [Hz] 周波数

60 本社 T 0268-28-0555 FAX 0268-28-0559 386-1192 長野県上田市小泉 81 東北 ( 営 ) T 022-288-1931 FAX 022-288-1934 984-0011 仙台市若林区六丁の目西町 8-1 長野 ( 営 ) T 0268-28-0561 FAX 0268-28-0569 386-1192 長野県上田市小泉 81 東京 ( 営 ) T 03-5835-2851 FAX 03-5835-2852 101-0032 東京都千代田区岩本町 2-3-3 北関東 ( 営 ) T 048-266-8161 FAX 048-269-3842 333-0847 埼玉県川口市芝中田 2-23-24 横浜 ( 営 ) T 045-470-2400 FAX 045-470-2420 222-0033 横浜市港北区新横浜 2-13-6 名古屋 ( 営 ) T 052-702-6807 FAX 052-702-6943 465-0081 名古屋市名東区高間町 22 大阪 ( 営 ) T 06-6380-3000 FAX 06-6380-3010 564-0063 大阪府吹田市江坂町 1-17-26 広島オフィス T 082-879-2251 FAX 082-879-2253 731-0122 広島市安佐南区中筋 3-28-13 福岡 ( 営 ) T 092-482-3271 FAX 092-482-3275 812-0006 福岡市博多区上牟田 3-8-19 このカタログ中で使用している会社名および製品名は それぞれ各社の登録商標もしくは商標です ご購入時に成績表および校正証明書を希望されるお客さまは 別途ご発注をお願いいたします お問い合わせは 修理 校正業務のご用命は弊社まで JCSS 認定登録事業者 386-1192 長野県上田市小泉 81 T 0268-28-0823 FAX 0268-28-0824 このカタログの記載内容は 2010 年 11 月 11 日現在のものです 本カタログ記載の仕様 価格等はお断りなく改正 改訂することがありますが ご了承願います お問い合わせは最寄りの営業所または本社販売企画課 (T 0268-28-0560 FAX 0268-28-0569 -mail : info@hioki.co.jp) までお願いいたします 輸出に関するお問い合わせは外国営業課 (T 0268-28-0562 FAX 0268-28-0568 -mail : os-com@hioki.co.jp) までお願いいたします ST5540A982-00