ドイツで大規模ハイブリッド蓄電池システム実証事業を開始へ

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( 太陽光 風力については 1/2~5/6 の間で設定 中小水力 地熱 バイオマスについては 1/3~2/3 の間で設定 )) 7 適用又は延長期間 2 年間 ( 平成 31 年度末まで ) 8 必要性等 1 政策目的及びその根拠 租税特別措置等により実現しようとする政策目的 長期エネルギー需給見通

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これは 平成 27 年 12 月現在の清掃一組の清掃工場等の施設配置図です 建替え中の杉並清掃工場を除く 20 工場でごみ焼却による熱エネルギーを利用した発電を行っています 施設全体の焼却能力の規模としては 1 日当たり 11,700 トンとなります また 全工場の発電能力規模の合計は約 28 万キ

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Ⅱ 主な改革内容 上記の 3 つの目的からなる電力システム改革につき 以下の 3 つの柱を中心として 大胆な改革を現実的なスケジュールの下で着実に実行する 1. 広域系統運用の拡大 電力需給のひっ迫や出力変動のある再生可能エネルギーの導入拡大に対応するため 国の監督の下に 報告徴収等により系統利用者

目次 1. 策定の趣旨 2 2. 水素利活用による効果 3 3. 能代市で水素エネルギーに取り組む意義 5 4. 基本方針 7 5. 水素利活用に向けた取り組みの方向性 8 6. のしろ水素プロジェクト 10 1

2 政策体系における政策目的の位置付け 3 達成目標及び測定指標 1. 地球温暖化対策の推進 1-2 国内における温室効果ガスの排出抑制 租税特別措置等により達成しようとする目標 2030 年の電源構成における再生可能エネルギーの割合を 22~24% とする 租税特別措置等による達成目標に係る測定指

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平成 30 年 8 月 6 日 報道機関各位 東京工業大学 東北大学 日本工業大学 高出力な全固体電池で超高速充放電を実現全固体電池の実用化に向けて大きな一歩 要点 5V 程度の高電圧を発生する全固体電池で極めて低い界面抵抗を実現 14 ma/cm 2 の高い電流密度での超高速充放電が可能に 界面形


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平成 30 年度地方税制改正 ( 税負担軽減措置等 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 その他 ) No 8 府省庁名環境省 対象税目個人住民税法人住民税事業税不動産取得税固定資産税事業所税その他 ( ) 要望項目名 要望内容 ( 概要 ) 再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置の延長

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2006年8月 日( )

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北杜市新エネルギービジョン

Transcription:

2017.3.21 国立研究開発法人新エネルギー 産業技術総合開発機構ドイツ連邦共和国ニーダーザクセン州経済 労働 交通省 EWE-Verband EEW Holding 日立化成株式会社株式会社日立パワーソリューションズ日本ガイシ株式会社 EWE AG ドイツで大規模ハイブリッド蓄電池システム実証事業を開始へ システムの構築と新たなビジネスモデル確立をめざす NEDO とドイツ ニーダーザクセン州経済 労働 交通省 同州内の 17 郡 4 市の電力供給を担う管理組織である EWE-Verband EEW Holding は 大規模ハイブリッド蓄電池システム実証事業 を実施することで合意 3 月 19 日に基本協定書 (MOU) を締結しました また同時に NEDO の委託先である日立化成 ( 株 ) ( 株 ) 日立パワーソリューションズ 日本ガイシ ( 株 ) の 3 者とドイツの地域電力会社である EWE AG は 本実証事業を共同で実施することで合意 協定付属書 (ID) を締結しました 本実証事業は 近年 再生可能エネルギー 特に風力発電が大量に導入されているドイツ ニーダーザクセン州において 蓄電池の充電 放電により電力需給バランスを調整する電力系統の安定化に寄与できる大規模ハイブリッド蓄電池システムの構築と 本システムを用いた新しい電力取引事業のビジネスモデル確立をめざします 図 1 実証事業のイメージ図 1

1. 概要ドイツは 2050 年に国内電力需要の 80% 以上を再生可能エネルギーに代替していくエネルギー転換政策 Energiewende を掲げており 風力発電 太陽光発電等の再生可能エネルギーの導入を積極的に進めています 中でもドイツ北西部に位置するニーダーザクセン州は 2015 年時点で ドイツで最も多くの風力発電量を有する地域です このように近年のドイツでの再生可能エネルギーの利用増大によって 従来 周波数維持など電力品質を維持してきた火力発電などが使われなくなってきているため 従来火力発電が担ってきた役割を代替する技術へのニーズが急速に高まってきています また ニーダーザクセン州をはじめ ドイツ国内ではバランシング グループ 1 内でのインバランス 2 の発生 局所的な系統電圧の不安定が問題になっています そこで このような問題を解決するために NEDO は 同国のニーダーザクセン州経済 労働 交通省と協力し 大規模ハイブリッド蓄電池システム実証事業 ( 以下 本実証事業 ) 開始に向けた調整を行ってきました 今般 NEDO とドイツ ニーダーザクセン州経済 労働 交通省 同州内の 17 郡 4 市の電力供給を担う管理組織である EWE-Verband 3 EEW Holding 4 と本実証事業を実施することで合意 3 月 19 日に基本協定書 (MOU) を締結するとともに 同時に NEDO の委託先として選定された日立化成株式会社 株式会社日立パワーソリューションズ 日本ガイシ株式会社の 3 者とドイツ側の協力企業で地域電力会社の EWE AG は協定付属書 (ID) を締結し 正式に実証事業を開始することになりました 本実証事業は 2017 年 4 月から 2020 年 3 月まで 3 年間実証を行う予定で 蓄電池の充電 放電により電力需給バランスを調整する電力系統の安定化に寄与できる大規模ハイブリッド蓄電池システム ( 以下 本システム ) をニーダーザクセン州ファーレル市に導入し 本システムの構築および本システムを用いた新しい電力取引事業のビジネスモデルを確立します また 本実証事業は enera プロジェクト 5 との連携を予定しています 2. 実証事業の内容本実証事業の内容は 以下の通りです (1) 大規模ハイブリッド蓄電池システムの構築本システムは 日立化成 ( 株 ) のリチウムイオン電池 日本ガイシ ( 株 ) の NAS 電池 ( 株 ) 日立パワーソリューションズの 電力系統情報および蓄電池制御システム 6 ( 以下 系統情報制御システム ) を用いて構築します 高出力な充電 放電が可能なリチウムイオン電池 大容量で長時間の充電 放電が可能な NAS 電池 これらの 2 種類の電池と EWE AG の電力取引システムと連携しバランシング グループ内外との情報のやりとりをする系統情報制御システムとの組み合わせにより 大規模ハイブリッド蓄電池システムを構築します 本システムにより 従来の火力発電代替機能としての Primary Control Reserve 7 供給 Secondary Control Reserve 8 供給 バランシング グループ内でのバランシング 9 ローカルな電圧安定化に寄与する無効電力供給 10 の 4 つの機能を実現し EWE AG グループの電力取引システムにより電力取引を行います 2

(2) 大規模ハイブリッド蓄電池システムを用いた新たな電力取引事業のビジネスモデル確立本実証事業を通じて 本システムをドイツ国内外の発電事業者や電力取引事業者に販売する等のビジネスモデルを検討し 今後の普及をめざします 本実証事業の期間 実施体制 予算総額 期間 :2017 年 4 月から 2020 年 3 月までの 3 年間実施体制 : 図 2 の通り予算総額 : 約 28.8 億円 図 2 実証実施体制図 3.MOU および ID 締結式現地時間 3 月 19 日にニーダーザクセン州ハノーバー市ハノーバー国際見本市会場で行われた締結式において 本実証事業の推進に伴う協力体制を確立するために NEDO 古川一夫理事長とニーダーザクセン州経済 労働 交通省 Olaf Lies 大臣 EWE-Vervand Heiner Schönecke 代表および Bernhard Bramlage 副代表 EEW Holding Thiemo Röhler 代表が基本協定書 (MOU) を締結し 日立化成 ( 株 ) 中川操執行役常務 ( 株 ) 日立パワーソリューションズ鈴木和夫常務取締役 日本ガイシ ( 株 ) 齋藤英明取締役専務執行役員が EWE AG Michael Heidkamp CSO および Wolfgang Mücher CFO と協定付属書 (ID) を締結しました 用語解説 1 バランシング グループドイツには発電事業者や電力需要家で構成される電力需給調整を行うグループが複数存在し グループごとの需給調整責任者は電力の需要と供給が一致するよう調整しています このグループをバランシング グループといいます 3

2 インバランス電力の需給量と供給量の差で この差にペナルティーが課せられます 3 EWE-Verband エネルギー供給を目的に ニーダーザクセン州内の 17 郡 4 市が 100% 出資して設立された目的組合です 4 EEW Holding EWE-Verband が 100% 出資している有限会社です 5 enera プロジェクト EWE AG が代表幹事を務めるニーダーザクセン州におけるドイツ エネルギー政策に取り組む大規模再生エネルギー導入対策プロジェクト ( ドイツ連邦経済エネルギー助成プロジェクト ) 6 電力系統情報および蓄電池制御システム電力系統からの電力の需給バランスの情報を解析し 蓄電池の充電 放電を制御するシステムです 7 Primary Control Reserve 需給状況の変化に応じ 需給調整のために計画的に確保される電力で 自動応答 30 秒以内で発動する機能です 8 Secondary Control Reserve 需給状況の変化に応じ 需給調整のために計画的に確保される電力で 送電事業者の指示により 5 分以内で発動する機能です 9 バランシング事前の電力需給計画に対し 実際の需給バランスとの偏差を低減し バランシング グループ内のインバランスを低減する機能です 10 無効電力供給電力系統の周波数および電圧安定化等の代表的な系統安定化サービスのうち ローカルな電圧安定化を行う機能です 4. 問い合わせ先 ( 本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先 ) NEDO スマートコミュニティ部担当 : 寺門 浅野 黒澤 TEL:044-520-5274 日立化成株式会社コーポレートコミュニケーションセンタ広報 IR グループ担当 : 小泉 TEL:03-5533-7146 株式会社日立パワーソリューションズ経営企画本部経営企画部広報グループ担当 : 佐藤 藤田 TEL:0294-55-7185 日本ガイシ株式会社広報室担当 : 澤藤 佐藤 TEL:052-872-7181 ( その他 NEDO 事業についての一般的な問い合わせ先 ) NEDO 広報部担当 : 髙津佐 藤本 坂本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp 4

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