A110112-4 取扱説明書 品名 : 活線絶縁抵抗測定器型式 : MSI-110 ミドリ安全株式会社電気計測事業部 143-0025 東京都大田区南馬込 2-29-1 3F 電話 (03)5742-7211
目次 1 装置の概要 2 2 仕様 2 3 動作及び機能 5 4 各部の名称および機能 7 5 使用方法 9 6 測定時の注意事項 10 7 Q&A 11 8 別紙接続図 1
1. 概要本仕様は 非接地系低圧電路の対地絶縁抵抗を活線状態で測定するもので 測定対象電路に測定のための基準信号を注入する測定用装置と 基準信号による漏れ電流 (Ig r) を検出し これにより対地絶縁抵抗を演算する絶縁抵抗測定装置で構成されます 2. 仕様 2-1 動作環境条件 (1) 温度 -10 ~+55 (2) 湿度 90%RH 以下 ( 但し 結露しないこと ) 2-2 測定用装置 (1) 出力電圧 5V±5% (2) 出力電流 0.01A max (3) 出力周波数 1Hz 正弦波 (4) 電圧変動率 50mV p-p (5) 保護 充電相各々 10kΩ 各相 1Aヒューズ ( 基準信号出力コードに付属 ) (6) スイッチ 表示灯等 a) スイッチ Ⅰ) 本器のを するスイッチです Ⅱ) 出力 基準信号出力を するスイッチです b) 表示灯 Ⅰ) 本器のスイッチが のとき点灯します Ⅱ) 出力 基準信号出力スイッチが のとき点灯します Ⅲ) スタンバイ 基準信号出力が正常に出力されている場合点灯します Ⅳ) DC 基準信号出力が接続されている電路に直流電圧がある場合 点灯します (7) 一般仕様 a) 入力 ±10% 以内 b) 入力周波数 50/60Hz c) 消費電力 100VA 以下 d) 絶縁抵抗 一括 - ケース間 DC500メガで5MΩ 以上 e) 耐電圧 一括 - ケース間 AC1500V 1 分間 f) 外形寸法 付図 -1 g) 重量 約 10kg( 付属品含まず ) 2
2-3 絶縁抵抗測定装置 (1) 電気特性 項 目 性 能 記 事 基準入力電圧とCT 入力 1Hz 電流 測定方式 の有効分抽出による抵抗分測定方 式 10kΩ 以下 <9k をフリッカ 抵抗測定範囲 10kΩ~1MΩ 未満 測定値を表示 1MΩ 以上 >1MΩGOOD を表示 抵抗測定精度 20% 以内 (300kΩ 以下 ) 但し 対地静電容量 5μF 以下 1Hz 電流測定機能 1Hz 電流測定機能 : 1 抵抗 電流切替自動切替取込基準電圧が1V 以下の場合 2 電流測定範囲 0.01mA~9.99mA 1Hz の電流測定をする 3 電流測定精度 10%red±5dig 測定時間 60 秒以内 (2) 測定対象電路交流回路 : AC200V 非接地電路 (3) スイッチ 表示灯等 a) スイッチ Ⅰ) 本器のを するスイッチです Ⅱ) 計測開始 計測を開始するスイッチです Ⅲ) 中断 計測を中断するスイッチです Ⅳ) 校正 / テスト 校正 / テストを開始するスイッチです b) 表示灯 Ⅰ) 本器のスイッチが のとき点灯します Ⅱ) 測定完了 計測中に点滅し計測が終了すると点灯に変わります Ⅲ) 異常 基準信号出力が正常に出力されている場合点灯します Ⅳ) 表示器 液晶式キャラクタディスプレイ測定結果及びメッセージを表示します 基準信号出力が接続されている電路に直流電圧がある場合点灯します (4) 一般仕様 a) 入力 ±10% 以内 b) 入力周波数 50/60Hz c) 消費電力 20VA 以下 d) 絶縁抵抗一括 - ケース間 DC500 メガで 5MΩ 以上 e) 耐電圧一括 - ケース間 AC1500V 1 分間 f) 外形寸法付図 -2 g) 重量約 10kg( 付属品含まず ) 3
2-4 検出用 CT 1Hz の電流測定 CT-15-2 CT-6510D 口径 15Φ 口径 65Φ 2-5 構成品 名 称 型式 規格 数量 記事 測定用装置 MSI-110P 1 絶縁抵抗測定器 MSI-110M 1 検出用 CT CT-15-2 1 口径 15Φ コード3m 検出用 CT( 抑圧用 ) CT-15-1 1 口径 15Φ コード3m 検出用 CT CT-6510D 1 口径 65Φ コード3m 基準信号出力コード 単相用 1 3m 基準信号入力コード 単相用 1 3m 基準信号入出力コード 両端コネクタ 2m 1 コード アースリード付き 1m 2 アース棒 300mm φ7±0.03 1 リード部含まず 補助ケーブル 4 4
3. 動作及び機能 3-1 動作の概要本装置は 測定用装置 絶縁抵抗測定器 検出用 CT の構成からなります 図 1-1 を用いて説明すると 測定用より測定線と大地間に 1Hz,5V の基準信号を端子より入力します この 1Hz,5V の基準信号より発生した電流は 測定線の絶縁不良個所を通して大地に流れます この電流を検出用 CT( ) を使って検出します 検出された 1Hz,5V の電流と基準信号を絶縁抵抗測定器に取込み 電圧 電流の位相から有効分電流 (Ir) と無効分電流 (Ic) の成分に分離します そして測定回線の電圧と有効分電流 (Ir) を演算し絶縁不良個所の抵抗を算出します 絶縁不良個所 非接地交流 負荷 1Hz,5V 測定用装置 絶縁抵抗測定器 又は基準信号入出力コード 図 1-1 測定ブロック図 3-2 機能 (1) 測定用装置測定用装置は ケーブル芯線の対地絶縁抵抗を測定するための被測定用 (1 Hz,5V) を加える機能を持つものです 1 スタンバイ測定用装置の出力 (1Hz,5V) が定格値の 10% 以内にある場合 スタンバイ表示灯が点灯します 本装置異常の場合 本表示灯不点灯 (2) 絶縁抵抗測定器絶縁抵抗測定器は 測定用装置から供給された 1Hz,5V の電流分から絶縁抵抗値を演算し その結果を表示する機能をもつものです また 表示する内容は測定結果が 1MΩ 以上の場合は 1MΩGood 1MΩ~10kΩ の場合は kω ( は測定値 ) と表示し 10kΩ 以下の場合は <9kΩ をフリッカ表示します 1 直流抑圧条件直流抑圧は次の条件のとき自動抑圧します ( 抑圧用 CT 併用時 ) (a) 対象電路に DC が印加されている時 (b) 装置は である時 2 異常次の場合に異常ランプが点灯し 液晶表示器にエラーメッセージを表示します また 併せてブザー鳴動 ( ピー ピー ピー ) します 5
(a) 直流電流過大で 抑圧不可のとき (DC400mA 以上の時 ) (b) 容量性電流で 抑圧不可のとき ( 対地静電容量 5μF 以上の時 ) (c) 内臓電圧低下の時 ( 電池使用時自動検出 ) 3 計測中と計測完了 (a) 零相測定又は負荷電流のない時 ( 抑圧用 CT を使用しない時 ) 開始スイッチを押下すると計測モードとなり 液晶表示器に ケイソクチュウ のメッセージと > 印が表示され > 印が全て表示されると計測値を表示します 計測中は計測完了表示灯が点滅し 完了すると連続点灯に変わります また 計測完了時 ブザー ( ピー ) します (b) 直流負荷電流があり単芯の測定時 ( 抑圧用 CT を使用した時 ) 被測定芯線に直流負荷電流がある場合 DC ヨクアツチュウ のメッセージと > 又は < 印が表示される > 又は < 印が全て消えると (a) のモードに切り替り 絶縁抵抗計測中となります 4 表示切替測定完了後 表示切替スイッチ押下すると 測定値 ( 抵抗値 )/ 容量性電流 (Ic) 基準電圧 (Vg) の画面が切り替えできます (3) 検出用 CT( 測定用 ) 検出用 CT は 1Hz,5V の電流を非接触手法で測定します CT-15( スライド型 ) CT-6510D( クランプ型 ) の 2 種類あり芯線の外形に合わせて選択してください 6
4. 各部の名称および機能 4-1 測定用装置 1 2 基準信号出力 基準電圧出力 信号ケーブルアース調査装置 MSI-110P ユニット 6 9 10 8 3 スタンバイ 測定用信号 DC 出力 ミドリ安全 4 1A 信号ケーブルアース調査装置名称ユニット製造番号電圧 50/60Hz ミドリ安全株式会社 5 7 1 基準信号出力 絶縁抵抗測定用出力コネクタ 2 基準電圧出力 絶縁抵抗測定用出力コネクタ詮で計測ユニットの基準 信号入力として使用できるコネクタ 3 本器 入力コネクタ 4ヒューズ 本器保護用ヒューズ 5 スイッチ 本器の スイッチ 6 表示灯 本器 投入時点灯 ( 緑 ) 7 出力スイッチ 絶縁抵抗測定用出力の スイッチ 8 出力表示灯 絶縁抵抗測定用出力時点灯 ( 緑 ) 9スタンバイ 絶縁抵抗測定用出力が5V±10% 以内で点灯 ( 緑 ) 10 電路判別表示灯測定対象電路がDC24Vの場合点灯 ( 赤 ) 7
4-2 絶縁抵抗測定器 1 2 3 基準信号入力 直流抑圧用 CT 信号ケーブルアース調査装置 MSI-110M 計測ユニット 12 11 異常測定完了 14 13 ミドリ安全 4 6 1A 測定完了 表示切替 中段 校正 テスト 信号ケーブルアース調査装置名称計測ユニット製造番号 50/60Hz 電圧電池 LR14 6 本 ミドリ安全株式会社 5 7 8 9 10 1 基準信号入力 有効分分離のための基準信号入力取込コネクタ 2 電流検出用 CT 接続コネクタ 3 直流抑圧用 CT 未使用 4 本器 入力コネクタ 5 スイッチ 本器の スイッチ 6ヒューズ 本器保護用ヒューズ 7 測定開始 測定開始スイッチ ( 本スイッチ押下で測定開始 ) 8 表示切替 液晶画面の切替スイッチ 9 中断 測定中断スイッチ ( 本スイッチ押下で測定中断 ) 10 校正 テスト 本スイッチ押下で本器校正 テスト開始 11 表示灯 本器 投入時点灯 ( 緑 ) 12 異常表示灯 内臓低下および電流過大時点灯 ( 赤 ) 13 測定完了表示灯本器測定中点滅 測定完了時連続点灯 ( 緑 ) 14 液晶表示器 メッセージ表示画面 8
5. 使用方法 校正方法初めて本装置を使用するときや CT を取替えたときなどは校正が必要です ( 抑圧用 CT は接続しないでください ) 1 コード 検出用 CT を本装置に接続します 基準信号入出力コードをユニットの基準電圧出力コネクタと計測ユニットの基準信号入力コネクタに接続します 2 ユニット 計測ユニットそれぞれのを にします また ユニットの基準信号出力スイッチを にします 3 計測ユニットの 校正 / テストスイッチ を 1 回押します 4 表示器のメッセージに従い 測定開始スイッチを押します 測定完了ランプが点滅し CT の校正を行います 5 校正が終了すると ブザーが鳴り測定完了ランプが点灯します 表示器のメッセージに従い 校正 / テストスイッチ を 1 回押します 表示器のメッセージがスタンバイに変わります 測定方法 ( 別紙接続方法参照 ) 1 コード 検出用 CT を本装置に接続します 基準信号入出力コードをユニットの基準電圧出力コネクタと計測ユニットの基準信号入力コネクタに接続します 2 基準信号出力コードをユニットの基準信号出力コネクタに接続します ユニット 計測ユニットそれぞれのを にし ユニットの基準信号出力スイッチを にします 3 基準信号出力コード測定回路に接続します 4 測定したい回路を検出用 CT でクランプしてください また 直流回路を単線で測定する場合には抑圧用 CT をクランプしてください 5 計測ユニットの表示器が スタンバイ の表示になっていることを確認して測定開始スイッチを 1 回押すと測定を開始します 測定終了ランプ ( 緑 ) が点灯し >>> の表示で進行を示します 途中から測定値も表示しますが 終了時点の値を測定値としてください 又 低い値が計測された場合は念のため 2,3 回計測し 同様な値が検出されることを確認してください 測定が終了すると測定終了ランプ ( 緑 ) が点灯に変わりブザーが鳴り 測定結果を表示します 9
基準信号出力 基準電圧出力 基準信号入力 直流抑圧用 CT 非接地変圧器 ブレーカ 幹線ごとの測定 予備ブレーカ等 トランス二次側一括測定 検出用 CT 基準信号入出力コード 基準信号出力コード 活線絶縁抵抗測定器 MSI-110P ユニット 活線絶縁抵抗測定器 MSI-110M 計測ユニット アース線 ( 緑 ) 測定用信号 出力 未使用 異常 計測完了 ミドリ安全 アース 1A スタンバイ DC ミドリ安全 1A 測定開始表示切替 中断 校正 テスト 図接続図 (100V 回路 ) * ユニットと測定ユニットを分離して使用する場合ユニット設置箇所から離れた場所で計測する場合には 電路より基準信号を計測ユニットに取り込むことにより計測が可能です 6. 測定時の注意事項 他の絶縁監視装置等を使用している場合は 電路に接続されている監視装置の測定線を切り離してください 活線作業を伴いますので保護具等を着用し 感電 短絡に十分注意してください 10
7.Q&A( こんな時は ) Q1: うまく測定できない A1:CT の勘合部が正常に噛み合っていますか? クランプをしっかり閉じてクランプして下さい CT が振動していませんか? CT が振動する場所を避けて使用してください また 測定中は 手を触れないようにして下さい CT との校正をしていますか? 取扱手順の 校正 の項を読んで校正を行って下さい 基準信号が測定ユニットに入力されていますか? 基準信号入出力コード又は基準信号入力コードが確実に接続している事を確認して下さい ユニットの基準信号出力スイッチが になっていることを確認ください ユニットのスタンバイランプが点灯していますか 点灯していない場合は Q2: 計測ユニットの表示に i モードニヘンコウ の表示が出た この時は Ig( 基準信号に関係なく CT で検出された電流値を表示 ) を表示します A2: 基準信号入出力コネクタが十分に接続されていないことが考えられます 接続を確認して下さい 基準信号出力コードが接続されている回線と基準信号入出力コードが接続されている回線との間が接続されていないことが考えられます 接続する箇所を配線図で確認して下さい ユニットの基準出力スイッチが になっていないことが考えられます 基準出力スイッチを にして下さい 基準信号出力コード又は 基準信号入力コードの保護ヒューズが溶断していることが考えられます 溶断しているヒューズを交換して下さい ( 交換ヒューズ 1A) アースの接地抵抗が高いことが考えられます 接地抵抗の低い場所に接続し直して下さい ユニットのスタンバイランプが点灯していないことが考えられます 測定しようとしている回線の絶縁抵抗が極端に低いことが考えられます Q3: 計測ユニットの表示に C ヨウリョウカダイウチケシデキマセン の表示が出た A3: 測定しようとしている回線の浮遊容量が 5μF 以上のときに表示されます この時は r モードでは測定できません 負荷側で容量が少なくなった低い所で測定して下さい Q4: 計測ユニットの表示に バッテリデンアツテイカ の表示がでた A4: 内臓の乾電池の電圧が低くなったときに表示されます 乾電池を全て新しいものと交換するか を使用して下さい Q5: ユニットのスタンバイランプが点灯しない A5: 測定しようとしている回線の絶縁抵抗が極端に低いことが考えられます この時は 抵抗表示では計測できません i モードの測定を試みて下さい この時 基準信号出力コードを電路に接続した際 スタンバイランプが不灯になる極性は接続せず片方のみの接続として下さい ( 基準信号出力コード緑線はアース ( 大地 ) に接続します ) Q6: ユニットと計測ユニットのランプ ( 緑 ) が点灯しない A6: ヒューズが溶断していることが考えられます 溶断しているヒューズを交換して下さい ( 交換ヒューズユニット 2A 計測ユニット 1A それぞれミゼットタイプ ) 11
別紙接続図直流 100V 測定時 (+) (-) 又は 予備ブレーカ等 ( 赤 +) 基準電圧出力コード ( 黒 -) 基準信号入出力コード 基準信号出力 MSI-110P ユニット 基準信号入力 MSI-110M 計測ユニット 基準電圧出力 直流抑圧用 出力 スタンバイ DC ED
別紙接続図直流 100V 測定時 ( 単線測定 ) ( 負荷電流 max400ma まで測定可 ) 抑圧用 CT 予備ブレーカ等 ( 赤 +) 注 ) 測定用クランプと抑圧用クランプは極性を揃えて測定してください 基準電圧出力コード ( 黒 -) 基準信号入出力コード 基準信号出力 MSI-110P ユニット 基準信号入力 MSI-110M 計測ユニット 基準電圧出力 直流抑圧用 出力 スタンバイ DC ED
別紙接続図ユニットと計測ユニットを分割して測定する接続方法 直流又は交流 (+) (-) ( 直流時は赤 +) ( 直流時は赤 +) 基準電圧出力コード ( 直流時は黒 -) ( 直流時は黒 -) 基準電圧入力コード 基準信号出力 MSI-110P ユニット 基準信号入力 MSI-110M 計測ユニット 基準電圧出力 直流抑圧用 出力 スタンバイ DC ED
別紙接続図交流 100V 測定時 変圧器 予備ブレーカ等 極性なし 基準電圧出力コード 基準信号入出力コード 基準信号出力 MSI-110P ユニット 基準信号入力 MSI-110M 計測ユニット 基準電圧出力 直流抑圧用 出力 スタンバイ DC ED