クラスタ連携ガイド MSCS/MSFC 編

Similar documents
Microsoft Windows Windows Server Internet Explorer は 米国 Microsoft Corporation の 米国およびその他の国における登録商標または商標です Oracle と Java は Oracle Corporation 及びその子会社 関

"ソフトウェア カフェテリアサービス向けソフトウェア説明書

"ソフトウェア カフェテリアサービス向けソフトウェア説明書

作成日 :2017/03/29 ******************************************************************************* ** ** ** FUJITSU Cloud Service K5 ** ** ** ** ソフトウェアカフ

Microsoft Windows Internet Explorer は 米国 Microsoft Corporation の 米国およびその他の国における登録商標または商標です Linux は Linus Torvalds 氏の日本およびその他の国における登録商標または商標です Red Hat

監査ログ分析機能 ソフトウェア説明書

Microsoft Windows Internet Explorer は 米国 Microsoft Corporation の 米国およびその他の国における登録商標または商標です Linux は Linus Torvalds 氏の日本およびその他の国における登録商標または商標です Red Hat

アカウント情報連携システム 操作マニュアル(一般ユーザー編)

インストール手順書 Systemwalker for Symfoware Server Message Monitoring Tool 11.1

CLUSTERPRO MC ProcessSaver 1.0 for Windows 構築ガイド 2012(Sep) NEC Corporation はじめに責任範囲適用範囲概要事前準備クラスタ設定

CLUSTERPRO MC ProcessSaver 2.1 for Windows 構築ガイド 2016(Mar) NEC Corporation はじめに 責任範囲 適用範囲 概要 事前準備 クラスタ設定

FUJITSU Software ServerView Infrastructure Manager Plug-in for Microsoft System Center Operations Manager 1.2 セットアップガイド Windows Server 2012 R2 版

改版履歴 Ver. 日付履歴 1.0 版 2014/5/30 目次 0 はじめに 本文中の記号について Windows Server Failover Cluster をインストールするための準備 Windows Server Failover

FUJITSU Software Infrastructure Manager Plug-in for Microsoft System Center Virtual Machine Manager 1.2 セットアップガイド Windows Server 2016 / 2019 版

CLUSTERPRO MC StorageSaver for BootDisk 1.2 (for Windows) インストールガイド 2014(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

CLUSTERPRO MC StorageSaver for BootDisk 2.1 (for Windows) インストールガイド 2016(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

Systemwalker Network Assist V10.0/V11.0L10/11.0

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 1.0 for Windows FAQ 集 2013(Mar) NEC Corporation 導入に関する質問 運用に関する質問 動作環境に関する質問

Server Core適用ガイド

********************************************************************* ** ** ** ソフトウェア説明書 ** ** ** ** FUJITSU Software ** ** INSTANTCOPY Professional V

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 1.0 for Windows インストールガイド 2013(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

ソフトウェア説明書

改版履歴 Ver. 日付履歴初版 2014/7/10 - 目次 1. はじめに クラスター構築の流れ Windows Server Failover Cluster をインストールするための準備 OS のセットアップ時の注意... -

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 2.3 for Windows インストールガイド 2018(Jun) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール 本製品のアップデートインストール

CLUSTERPRO X for Windows PPガイド

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 2.1 for Windows パトロールシーク機能 インストールガイド 2016(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 1.1 for Windows パトロールシーク機能 インストールガイド 2013(Sep) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

改版履歴 版数 改版 内容 新規作成 Microsoft.NET Framework のダウンロード先 URL を追記 バージョンアップに伴い改版 i

改版履歴 版数改版内容 新規作成 i

親指シフトキーボード(FMV-KB611)、JISキーボード(FMV-KB621)、FMV-LIFEBOOK(親指シフトキーボードモデル)をお使いになる方へ

Interstage Interaction Manager V9 Oracle Database 11g 適用手順書

ネットワーク構成情報ファイル 作成ツール

LANスイッチブレード活性交換作業時の確認事項およびその付随作業

intra-mart ワークフローデザイナ

クラスタ構築手順書

MAC アドレス変更ツール MAC アドレスチェンジャー ユーザーズマニュアル User's Manual エレコム株式会社

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 2.3 for Windows リリースメモ 2018(Jun) NEC Corporation はじめに ライセンス 動作要件 セットアップ マニュアル

Windows Small Business Server 2011 Essentials クライアントPCリストアガイド

アプリケーション補足説明書(Office2003)Microsoft(R) Office 2003 Editions

改版履歴 版数改版履歴改版年月日 1.0 新規作成 2015/03/31 Page 2 NEC Corporation 2015

CLUSTERPRO MC StorageSaver 2.0 for Windows インストールガイド 2015 (Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール 本製品のアップデートインストール 注意 制限

Windows Server 2008 R2 Hyper-V ネットワーク設定ガイド

改版履歴 版数改版履歴改版年月日 1.0 新規作成 2013/03/ OverAction と DiskStallAction の値変更 (ActionNone ServiceCmdDisable ProcessOfRdmstatKillEnable ServiceCmdEnable)

アプリケーション補足説明書Microsoft(R) Office 2003 Editions

ソフトウェア カフェテリアサービス向けソフトウェア説明書

RW-5100 導入説明書 Windows7 用 2017 年 7 月 シャープ株式会社

VG シリーズ用ローカルファームアップ / 自動ファームウェア更新設定手順書 VG400aⅡ ローカルファームアップ / 自動ファームウェア更新設定手順書

Total Disc Makerサイレントインストールガイド

親指シフトキーボード(FMV-KB611)、JISキーボード(FMV-KB621)、FMV-LIFEBOOK(親指シフトキーボードモデル)をお使いになる方へ

BIGLOBEクラウドホスティングAPIリファレンス

CLUSTERPRO MC ProcessSaver 2.3 for Windows インストールガイド 2018(Jun) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品のアンインストール 本製品のアップデートインストール

OSの切替えについて

FUJITSU Software Systemwalker Desktop Patrol iNetSec Smart Finder 連携機能ツール 説明書

改版履歴 Ver. 日付履歴 1.0 版 2014/5/30 目次 0 はじめに 本文中の記号について Live Migration を設定するための準備 Live Migration の設定 Live Migration の運

おらんかにクライアント操作マニュアル

ServerView RAID Manager VMware vSphere ESXi 6 インストールガイド

RW-4040 導入説明書 Windows 7 用 2017 年 7 月 シャープ株式会社

SCC(IPsec_win10)_リモート設定手順書.doc

CLUSTERPRO MC StorageSaver 2.4 for Windows インストールガイド

FUJITSU Software Infrastructure Manager Plug-in for VMware vCenter Server 1.2 セットアップガイド vCenter Server 6.0 版

機能仕様書フォーマット

改版履歴 版数改版履歴改版年月日 1 新規作成 2013/3/29 2 TESTIO_MODE を追加 OVER_ACTION VG_STALL_ACTION の設定値を変更 2013/9/30 3 CLUSTERPRO MC StorageSaver for BootDisk (for Linux

AN424 Modbus/TCP クイックスタートガイド CIE-H14

CLUSTERPRO MC StorageSaver 1.0 for Windows インストールガイド 2013(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール 注意 制限事項

はじめに このマニュアルには マイクロソフト社製 Windows 7/Server 2008 R2 で沖データプリンタ MICROLINE シリーズ B シリーズ C シリーズをお使いいただくためのソフトウェアのセットアップ方法が書かれています ご使用になる前に 必ず本マニュアルをお読みください 表

アプリケーション補足説明書(Office2003)

FUJITSU Software ServerView Infrastructure Manager Plug-in for VMware vCenter Server 1.1 セットアップガイド vCenter Server 6.5 版

はじめに

アプリケーション補足説明書(Office2003)

UEFI環境におけるWindows Serverバックアップのシステム回復手順

TeamViewer 9マニュアル – Wake-on-LAN

SIMPLIA DF-JOBFLOW V23L60 Viewer2 ソフトウェア説明書

ConsoleDA Agent For Server インストールガイド

トラブルシューティング集

FormPat 環境設定ガイド

Microsoft Word - nvsi_090200jp_r1_nvbsvr_mscs.doc

Master'sONEセキュアモバイル定額通信サービス(MF120)設定手順書(Ver1_2).doc

TFU-RW811A ドライバインストール手順書

KDDI Smart Mobile Safety Manager Mac OS キッティングマニュアル 最終更新日 2019 年 4 月 25 日 Document ver1.1 (Web サイト ver.9.6.0)

1. Microsoft Loopback Adapter のインストール 1) ノートパソコンにおいて そのパソコンの管理者アカウントによりログオンします 2) [ スタート ] > コントロールパネルを開きます 3) 表示方法 : カテゴリの場合には ハードウェアとサウンド > デバイスマネージ

LTE モバイルルータ ソフトウェア更新手順 第 2 版 2017 年 9 月 富士通株式会社

TeamViewer マニュアル – Wake-on-LAN

ConsoleDA Agent For Serverインストールガイド

Express5800 シリーズ Windows Server 2019 NIC チーミング (LBFO) 設定手順書 Microsoft Windows Windows Server は 米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です その他 記載され

Windows Server 2012/2012 R2 Active Directory環境へのドメイン移行の考え方

クラウドファイルサーバーデスクトップ版 インストールマニュアル 利用者機能 第 1.2 版 2019/04/01 富士通株式会社

CLUSTERPRO MC StorageSaver 1.1 for Linux リリースメモ 2015(Jun) NEC Corporation ライセンス パッケージのインストール セットアップ マニュアル 補足事項 注意事項

Windows PC VPN ユーザー向け手順書 SoftEther VPN (SSL-VPN) を用いた筑波大学 VPN サービスへの接続方法 学術情報メディアセンター VPN ユーザーマニュアルから Windows PC 向けの情報だけを詳細に説明した設定手順書を作成いたしましたのでご利用くださ

Express5800/ シリーズ Windows Server 2008 の利用について 作成日 2008/11/29 初版 - 1 -

ServerViewのWebアクセス制限方法

Office 365監査ログ連携機能アクティブ化手順書

iStorage ソフトウェア VMware vCenter Plug-in インストールガイド

LTE WiFi USBドングル ソフトウェアの更新手順

XIMERA(Ver1

インターネット・メールのご利用手引き

クラウドバックアップサービスアンインストールガイド 第 1.3 版 平成 29 年 1 月 24 日 株式会社大塚商会

無線LAN JRL-710/720シリーズ ファームウェアバージョンアップマニュアル 第2.1版

クラウドファイルサーバーデスクトップ版 インストールマニュアル ファイルサーバー管理機能 第 1.1 版 2017/01/24 富士通株式会社

目次 USBドライバダウンロードの手順...2 USBドライバインストールの手順...3 インストール結果を確認する...19 USBドライバアンインストール / 再インストールの手順...21 USB ドライバダウンロードの手順 1. SHL21 のダウンロードページからダウンロードしてください

8. 適用 を後 OK をしウインドウを閉じてください 2. パソコンと LCV3 を LAN ケーブルで接続し 設定を行います Windows パソコンの推奨環境は以下の通りです (2015 年 6 月現在 ) OS : Windows XP Vista 7 8 CPU : 32bit 64bit

Transcription:

PRIMECLUSTER GLS for Windows クラスタ連携ガイド MSCS/MSFC 編 B1FN-5931-02Z0(00) 2012 年 2 月

まえがき 本書の目的 本書は PRIMECLUSTER GLS for Windows( 以降 GLS と略します ) を クラスタシステムで構築する場合の導入手順について説明しています 本書の読者 本書は クラスタシステムで GLS の構築を行うシステム管理者を対象にしています 本書を読む場合 以下の知識が必要です オペレーティングシステムに関する知識 クラスタシステムに関する知識 ネットワークに関するハードウェアおよびソフトウェアの知識 本書の構成 本書の構成は 以下のとおりです 第 1 章概要 クラスタシステムに GLS を導入する場合の概要について説明しています 第 2 章設計 クラスタシステムに GLS を導入する場合の設計について説明しています 第 3 章導入 クラスタシステムに GLS を導入する場合の手順について説明しています 第 4 章コマンドリファレンス クラスタシステムで使用する GLS のコマンドについて説明しています 本書の表記について 製品名の略称 本マニュアルは 以下の製品名称を略称で表記しています 略称正式名称備考 GLS PRIMECLUSTER GLS for Windows MSCS Microsoft Cluster Service 以下の環境で GLSと連携します - Windows Server 2003 R2 MSFC Microsoft Failover Cluster 以下の環境で GLSと連携します - Windows Server 2008 - Windows Server 2008 R2 コマンドプロンプト 本書では コマンドプロンプトを > で示し コマンドの使用例を以下のように記述しています > strhanet なお GLS のコマンドのパスは省略しています 標準のインストール先にインストールした場合 必要に応じて C:\Program Files \PRIMECLUSTER GLS\usr\command をつけて実行してください 上記コマンドの場合 以下のパスになります C:\Program Files\PRIMECLUSTER GLS\usr\command\strhanet - i -

記号 特に注意が必要な事項や参考情報は 以下の形式で記述しています 注意 特に注意していただきたいことを記述しています 必ずお読みください ポイント 知っていると役に立つ情報を記述しています 参照 関連項目など参照先を記述しています 参考 ご利用になるうえで参考になる情報を示します 商標について Microsoft MS MS-DOS Windows および Windows Server は 米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です Microsoft Corporation のガイドラインに従って画面写真を使用しています Ethernet は 富士ゼロックス株式会社の登録商標です PRIMECLUSTER は富士通株式会社の登録商標です そのほか 本マニュアルに記載されている会社名および製品名は それぞれ各社の商標または登録商標です なお 本マニュアルでは (R) TM 表記を省略しています 出版年月 改版履歴 2008 年 8 月初版 2012 年 2 月第 2 版 高度な安全性が要求される用途への使用について 本製品は 一般事務用 パーソナル用 家庭用 通常の産業用等の一般的用途を想定して設計 製造されているものであり 原子力施設における核反応制御 航空機自動飛行制御 航空交通管制 大量輸送システムにおける運行制御 生命維持のための医療用機器 兵器システムにおけるミサイル発射制御など 極めて高度な安全性が要求され 仮に当該安全性が確保されない場合 直接生命 身体に対する重大な危険性を伴う用途 ( 以下 ハイセイフティ用途 という ) に使用されるよう設計 製造されたものではございません お客様は 当該ハイセイフティ用途に要する安全性を確保する措置を施すことなく 本製品を使用しないでください ハイセイフティ用途に使用される場合は 弊社の担当営業までご相談ください お願い 本書を無断で他に転載しないようお願いします 本書は予告なしに変更されることがあります - ii -

著作権 All Rights Reserved, Copyright (C) 富士通株式会社 2008-2012 - iii -

目次 第 1 章概要...1 1.1 機能概要...1 1.2 クラスタシステム構成...1 1.3 クラスタシステム構築の流れ...2 第 2 章設計...4 2.1 1:1 運用待機型の設計...4 2.1.1 業務 LAN の設計...5 2.1.2 業務グループの設計...5 2.1.3 汎用アプリケーションリソースの設計...6 2.1.4 IP アドレスリソースの設計...6 2.1.5 その他のリソースの設計...7 2.2 相互待機型の設計...7 2.2.1 業務 LAN の設計...8 2.2.2 業務グループの設計...9 2.2.3 汎用アプリケーションリソースの設計...10 2.2.4 IP アドレスリソースの設計...11 2.2.5 その他のリソースの設計...12 第 3 章導入...13 3.1 GLS のインストール...13 3.2 仮想アダプターの作成...13 3.3 クラスタの作成...13 3.4 業務グループの作成...13 3.4.1 MSCS の導入手順...14 3.4.1.1 グループの作成...14 3.4.1.2 汎用アプリケーションリソースの作成...15 3.4.1.3 IP アドレスリソースの作成...17 3.4.1.4 グループのオンライン化...19 3.4.2 MSFC の導入手順...21 3.4.2.1 クラスタネットワークの設定...21 3.4.2.2 サービスまたはアプリケーションの作成...23 3.4.2.3 汎用アプリケーションリソースの作成...25 3.4.2.4 IP アドレスリソースの作成...30 3.4.2.5 サービスまたはアプリケーションのオンライン化...33 第 4 章コマンドリファレンス...35 4.1 GLS リソースモニタコマンド...35 - iv -

第 1 章概要 本章では GLS をクラスタシステムで使用するための構築手順について説明します 1.1 機能概要 GLS がインストールされている MSCS および MSFC では GLS の仮想アダプターを業務 LAN の通信のために使用することで 仮想アダプターのリンクダウンや伝送路異常の検出を契機とした フェールオーバーを実現します これにより ノード間による業務グループのフェールオーバーが自動的に行われるため システム管理者が介入することなく 業務を継続できます 図 1.1 GLS とクラスタシステム 仮想アダプターのリンクダウンや伝送路異常の検出には GLS リソースモニタを使用します GLS リソースモニタは MSCS および MSFC の グループおよびサービス ( またはアプリケーション ) に作成された 汎用アプリケーションリソースから呼び出され 仮想アダプターの状態を監視します GLS リソースモニタが異常を検出すると 汎用アプリケーションにより フェールオーバーが行われます 1.2 クラスタシステム構成 GLS を使用してフェールオーバーを行う場合の クラスタシステム構成を以下に示します - 1 -

図 1.2 GLS を使用してフェールオーバーを行う場合のクラスタシステム構成 クラスタシステムを構成する要素を以下に示します 表 1.1 クラスタシステムを構成する要素構成要素ノード1 ノード2 業務グループ業務アプリケーション IPアドレスリソース汎用アプリケーションリソース GLSリソースモニタ仮想アダプター物理アダプター 1 物理アダプター 2 HUB1 HUB2 説明 クラスタシステムを構成するノード 業務を行うリソースを 1 つにまとめたグループ (MSCS: グループ MSFC: サービスまたはアプリケーション ) 業務を行うソフトウェアやディスク ネットワーク名などのリソース 業務グループで使用する IP アドレスのリソース GLS リソースモニタを呼び出し フェールオーバーを行うリソース GLS の仮想アダプターの状態を監視するコマンド GLS の仮想アダプター 業務グループで使用される IP アドレスを設定 GLS の仮想アダプターで使用する物理アダプター GLS の仮想アダプターと接続する ping 監視先 1.3 クラスタシステム構築の流れ クラスタシステムで GLS を使用する場合の構築の流れを説明します - 2 -

1. 設計クラスタシステムにGLSを導入する事前準備として 以下の設計を行います 業務 LANの設計 業務グループの設計 汎用アプリケーションの設計 IPアドレスリソースの設計 その他のリソース設定詳細は 第 2 章設計 を参照してください 2. 導入クラスタシステムにGLSを導入する流れは以下になります 1. GLSのインストールクラスタを構成する各ノードに GLSをインストールします 2. 仮想アダプターの作成各ノードに GLSの仮想アダプターを作成します 3. クラスタの作成業務 LANの通信のために 仮想アダプターを使用するクラスタを作成します 4. 業務グループの作成フェールオーバーを行うために 必要なリソースをまとめた業務グループを作成します 詳細は 第 3 章導入 を参照してください - 3 -

第 2 章設計 本章では クラスタシステムにおいて GLSを使用する場合の設計について 以下の運用モデルを例に説明します 1:1 運用待機型 相互待機型 2.1 1:1 運用待機型の設計 1 対 1 運用待機型のクラスタシステムで 業務 LAN に引継ぎ IP アドレスを 1 つだけ割り当てる シンプルな業務グループの場合の設計について説明します 図 2.1 1:1 運用待機型の場合 上図の場合の ノードおよびグループの構成を以下に示します 表 2.1 システム構成と設定内容システム構成設定内容 HOST1の業務 LANの構成 GLSの仮想アダプター (sha0) が定義されています HOST1 固有のIPアドレス (192.168.2.1) が設定されています HOST2 の業務 LAN の構成 GLS の仮想アダプター (sha0) が定義されています HOST2 固有の IP アドレス (192.168.2.2) が設定されています 業務グループの構成 HOST1 でアプリケーションを動作させます HOST1 で異常が発生した場合 業務を HOST2 へ移動させます アプリケーションへのアクセスは 引継ぎ IP アドレス IP1(192.168.2.100) を使用します - 4 -

2.1.1 業務 LAN の設計 業務 LAN で使用する各ノードの仮想アダプターに 以下の項目を設計します 表 2.2 仮想アダプターの設計に必要な項目と説明 項目 仮想アダプター名 IP アドレス サブネットマスク 説明 引継ぎ IP アドレスの設定先とする仮想アダプターに 各ノードで同じ名前を設定します 各ノードで固有の IP アドレスを割り当てます 業務 LAN のネットワーク環境に合わせて割り当てます 例 設計例を以下に示します 表 2.3 各ノードの仮想アダプターにおける設計例ノード名 項目 設定値 HOST1 仮想アダプター名 sha0 IPアドレス 192.168.2.1 サブネットマスク 255.255.255.0 HOST2 仮想アダプター名 sha0 IPアドレス 192.168.2.2 サブネットマスク 255.255.255.0 2.1.2 業務グループの設計 業務グループに 以下の項目を設計します 表 2.4 業務グループの設計に必要な項目と説明 グループ名 優先所有者 項目 説明 他のリソースまたはグループと重複しない 一意の名前を設定します 優先的に動作するノードを指定します 例 ) HOST1 を運用ノード HOST2 を待機ノードとする場合 優先所有者として HOST1 を指定します 例 設計例を以下に示します 表 2.5 業務グループにおける設計例項目グループ名優先所有者 PUBLIC LAN HOST1 設定値 - 5 -

2.1.3 汎用アプリケーションリソースの設計 GLSリソースモニタを実行する汎用アプリケーションに 以下の項目を設計します 表 2.6 汎用アプリケーションリソースの設計に必要な項目と説明 項目 説明 リソース名 他のリソースまたはグループと重複しない 一意の名前を設定します リソース種別 汎用アプリケーションを設定します グループ リソースが動作するグループを指定します 依存関係 設定は不要です コマンドライン GLSリソースモニタのコマンドを指定します 詳細は 4.1 GLSリソースモニタコマンド を参照してください パラメータ MSFC のみ 現在のディレクトリ レジストリレプリケーション GLS リソースモニタコマンドのパラメータを指定します GLS リソースモニタの格納先ディレクトリを指定します 設定は不要です 例 設計例を以下に示します 表 2.7 汎用アプリケーションリソースにおける設計例 リソース名 リソース種別 グループ 依存関係 項目 sha0-ip1 汎用アプリケーション PUBLIC LAN なし 設定値 コマンドライン MSCS C:\Program Files\PRIMECLUSTER GLS\usr\command\dsphanet.exe -n sha0 -c m パラメータ MSFC のみ -n sha0 -c m -i 5 MSFC C:\Program Files\PRIMECLUSTER GLS\usr\command\dsphanet.exe 現在のディレクトリ レジストリレプリケーション C:\Program Files\PRIMECLUSTER GLS\usr\command なし 2.1.4 IP アドレスリソースの設計 引継ぎIPアドレスを設定するIPアドレスリソースに 以下の項目を設計します 表 2.8 IPアドレスリソースの設計に必要な項目と説明項目説明リソース名他のリソースまたはグループと重複しない 一意な名前を設定します - 6 -

項目リソース種別グループ依存関係アドレスサブネットマスクネットワーク IP アドレスを設定します 説明 リソースが動作するグループを設定します クラスタサービスで最初にオンラインにする必要があるリソースを指定します ここでは GLS リソースモニタを実行する汎用アプリケーションリソースを指定してください 引継ぎ IP アドレスを設定します 業務 LAN のサブネットマスクを指定します GLS の仮想アダプターを指定します 例 設計例を以下に示します 表 2.9 IPアドレスリソースにおける設計例 項目 リソース名 IP1 リソース種別 IPアドレス グループ PUBLIC LAN 依存関係 sha0-ip1 アドレス 192.168.2.100 サブネットマスク 255.255.255.0 ネットワーク sha0 設定値 2.1.5 その他のリソースの設計 業務グループで使用するアプリケーションリソースを追加します 項目は 追加するリソースの種別に依存するため 以下のように設計してください リソースの動作に引継ぎ IP アドレスを使用する場合 IP アドレスリソースの後に アプリケーションリソースがオンライン状態になるように 依存関係の設定で 引継ぎ IP アドレスを指定してください ノード間で NetBIOS 名を引き継ぐ場合 ネットワーク名リソースを追加してください 2.2 相互待機型の設計 相互待機型のクラスタシステムにおいて HOST1 および HOST2 の各業務グループの業務 LAN に 引継ぎ IP アドレスを 1 つずつ割り当てる場合の設計について説明します - 7 -

図 2.2 相互待機型の場合 上図の場合の ノードおよびグループの構成を以下に示します 表 2.10 システム構成と設定内容システム構成設定内容 HOST1の業務 LANの構成 GLSの仮想アダプター (sha0) が定義されています HOST1 固有のIPアドレス (192.168.2.1) が設定されています HOST2 の業務 LAN の構成 GLS の仮想アダプター (sha0) が定義されています HOST2 固有の IP アドレス (192.168.2.2) が設定されています 業務グループの構成 HOST1 および HOST2 でアプリケーションを動作させます HOST1 で異常が発生した場合 : 業務を HOST2 へ移動させます アプリケーションへのアクセスは 引継ぎ IP アドレス IP1(192.168.2.100) を使用します HOST2 で異常が発生した場合 : 業務を HOST1 へ移動させます アプリケーションへのアクセスは 引継ぎ IP アドレス IP2(192.168.2.101) を使用します 2.2.1 業務 LAN の設計 業務 LAN で使用する各ノードの仮想アダプターに 以下の項目を設計します 表 2.11 仮想アダプターの設計に必要な項目と説明 項目 仮想アダプター名 説明 引継ぎ IP アドレスの設定先とする仮想アダプターに 各ノードで同じ名前を設定します - 8 -

IP アドレス サブネットマスク 項目 説明 各ノードで固有の IP アドレスを割り当てます 業務 LAN のネットワーク環境に合わせて割り当てます 例 設計例を以下に示します 表 2.12 各ノードにおける仮想アダプターの設計例ノード名 項目 設定値 HOST1 仮想アダプター名 sha0 IPアドレス 192.168.2.1 サブネットマスク 255.255.255.0 HOST2 仮想アダプター名 sha0 IPアドレス 192.168.2.2 サブネットマスク 255.255.255.0 2.2.2 業務グループの設計 HOST1 HOST2 をそれぞれ運用ノードとする業務グループを 1 つずつ作成します 各業務グループに 以下の項目を設計します 表 2.13 業務グループの設計に必要な項目と説明 グループ名 優先所有者 項目 説明 他のリソースまたはグループと重複しない 一意の名前を設定します 優先的に動作するノードを指定します 例 ) HOST1 を運用ノード HOST2 を待機ノードとする場合 優先所有者として HOST1 を指定します 例 設計例を以下に示します 表 2.14 HOST1が優先所有者の場合項目グループ名優先所有者 PUBLIC LAN1 HOST1 設定値 表 2.15 HOST2が優先所有者の場合項目グループ名優先所有者 PUBLIC LAN2 HOST2 設定値 - 9 -

2.2.3 汎用アプリケーションリソースの設計 GLSリソースモニタを実行する汎用アプリケーションを 業務グループごとに1つずつ作成します 各業務グループに 以下の項目を設計します 表 2.16 汎用アプリケーションリソースの設計に必要な項目と説明項目説明リソース名他のリソースまたはグループと重複しない 一意の名前を設定します リソース種別汎用アプリケーションを設定します グループリソースが動作するグループを指定します 依存関係設定は不要です コマンドライン GLSリソースモニタのコマンドを指定します 詳細は 4.1 GLSリソースモニタコマンド を参照してください パラメータ MSFC のみ 現在のディレクトリ レジストリレプリケーション GLS リソースモニタコマンドのパラメータを指定します GLS リソースモニタの格納先ディレクトリを指定します 設定は不要です 例 設計例を以下に示します 表 2.17 HOST1 が優先所有者の場合 リソース名 リソース種別 グループ 依存関係 項目 sha0-ip1 汎用アプリケーション PUBLIC LAN1 なし 設定値 コマンドライン MSCS C:\Program Files\PRIMECLUSTER GLS\usr\command\dsphanet.exe -n sha0 -c m パラメータ MSFC のみ -n sha0 -c m -i 5 MSFC C:\Program Files\PRIMECLUSTER GLS\usr\command\dsphanet.exe 現在のディレクトリ レジストリレプリケーション C:\Program Files\PRIMECLUSTER GLS\usr\command なし 表 2.18 HOST2が優先所有者の場合項目リソース名リソース種別グループ依存関係 sha0-ip2 汎用アプリケーション PUBLIC LAN2 なし 設定値 - 10 -

項目 設定値 コマンドライン MSCS C:\Program Files\PRIMECLUSTER GLS\usr\command\dsphanet.exe -n sha0 -c m パラメータ MSFC -n sha0 -c m -i 5 MSFC C:\Program Files\PRIMECLUSTER GLS\usr\command\dsphanet.exe 現在のディレクトリ レジストリレプリケーション C:\Program Files\PRIMECLUSTER GLS\usr\command なし 2.2.4 IP アドレスリソースの設計 引継ぎ IP アドレスを設定する IP アドレスリソースを 業務グループごとに作成します 各業務グループに 以下の項目を設計します 表 2.19 IP アドレスリソースの設計に必要な項目と説明 リソース名 リソース種別 グループ 依存関係 アドレス サブネットマスク ネットワーク 項目 説明 他のリソースまたはグループと重複しない 一意な名前を設定します IP アドレスを設定します リソースが動作するグループを設定します クラスタサービスで最初にオンラインにする必要があるリソースを指定します ここでは GLS リソースモニタを実行する汎用アプリケーションリソースを指定してください 引継ぎ IP アドレスを設定します 業務 LAN のサブネットマスクを指定します GLS の仮想アダプターを指定します 例 設計例を以下に示します 表 2.20 HOST1が優先所有者の場合 項目 リソース名 IP1 リソース種別 IPアドレス グループ PUBLIC LAN1 依存関係 sha0-ip1 アドレス 192.168.2.100 サブネットマスク 255.255.255.0 ネットワーク sha0 設定値 - 11 -

表 2.21 HOST2が優先所有者の場合 項目 リソース名 IP2 リソース種別 IPアドレス グループ PUBLIC LAN2 依存関係 sha0-ip2 アドレス 192.168.2.101 サブネットマスク 255.255.255.0 ネットワーク sha0 設定値 2.2.5 その他のリソースの設計 各業務グループで使用するアプリケーションリソースを追加します 項目は 追加するリソースの種別に依存するため 以下のように設計してください リソースの動作に引継ぎ IP アドレスを使用する場合 IP アドレスリソースの後に アプリケーションリソースがオンライン状態になるように 依存関係の設定で 引継ぎ IP アドレスを指定してください ノード間で NetBIOS 名を引き継ぐ場合 ネットワーク名リソースを追加してください - 12 -

第 3 章導入 本章では クラスタシステムにおいて GLS を使用する場合の導入作業について説明します 3.1 GLS のインストール クラスタを構成する各ノードに GLS をインストールします 参照 GLS の導入手順については インストールガイド を参照してください 注意 GLS のインストールディレクトリは クラスタシステムの各ノードで同一にしてください クラスタシステムの各ノードで作成する仮想アダプター名は 同一にしてください MSCS および MSFC では プライベート LAN の通信においてアダプターのチーミングが推奨されていません そのため GLS の仮想アダプターは 業務 LAN でのみ使用してください 3.2 仮想アダプターの作成 各ノードに GLS の仮想アダプターを作成します 仮想アダプターの作成については PRIMECLUSTER GLS for Windows ユーザーズガイド の 導入 を参照してください 3.3 クラスタの作成 業務 LAN の通信のために 仮想アダプターを使用するクラスタを作成します 参照 クラスタの設計および導入手順については MSCS または MSFC のマニュアルを参照してください 3.4 業務グループの作成 業務グループの作成の流れを説明します なお MSCS と MSFC では 業務グループの作成手順が異なるため 詳細は 3.4.1 MSCS の導入手順 または 3.4.2 MSFC の導入手順 を参照してください 1. グループ または サービスまたはアプリケーション の作成 業務に必要なリソースを動作させるための グループ または サービスまたはアプリケーション を作成します 業務の起動や停止 フェールオーバーは グループ または サービスまたはアプリケーション 単位で行われるため この単位で定義します - 13 -

2. 汎用アプリケーションリソースの作成仮想アダプターの状態を監視するための汎用アプリケーションリソースを作成します 3. IPアドレスリソースの作成引継ぎIPアドレスを設定するためのIPアドレスリソースを作成します 4. グループ または サービスまたはアプリケーション のオンライン作成した グループ または サービスまたはアプリケーション がオンラインできることを確認します 3.4.1 MSCS の導入手順 MSCS における業務グループの作成手順を説明します 3.4.1.1 グループの作成 グループの作成手順を以下に示します 1. グループを作成します メニューの [ 新規作成 ] から [ グループ ] を選択します [ 名前 ] [ 説明 ] を入力し [ 次へ ] ボタンをクリックします - 14 -

2. グループの優先所有者を設定します 優先所有者として指定するノードを [ 利用可能なノード ] から選択し [ 優先所有者 ] へ追加します 優先所有者は 優先順に並べてください [ 完了 ] ボタンをクリックすると グループが作成されます 3.4.1.2 汎用アプリケーションリソースの作成 汎用アプリケーションリソースの作成手順を以下に示します 1. 汎用アプリケーションリソースを作成します メニューの [ 新規作成 ] から [ リソース ] を選択します [ 名前 ] [ 説明 ] [ リソースの種類 ] [ グループ ] を指定し [ 次へ ] ボタンをクリックします - 15 -

[ リソースの種類 ] には 汎用アプリケーション を選択します [ 実行可能な所有者 ] ウィンドウおよび [ 依存関係 ] ウィンドウは 設定する必要はありません [ 次へ ] ボタンをクリックして 次のウィンドウへ進みます 2. 汎用アプリケーションリソースの設定をします [ コマンドライン ] [ 現在のディレクトリ ] を指定し [ 次へ ] ボタンをクリックします 設定値の詳細は 以下を参照してください - 1:1 運用待機型の場合 2.1.3 汎用アプリケーションリソースの設計 - 16 -

- 相互待機型の場合 2.2.3 汎用アプリケーションリソースの設計 [ レジストリレプリケーション ] ウィンドウは 設定する必要はありません [ 次へ ] ボタンをクリックしてください [ 完了 ] ボタンをクリックすると 汎用アプリケーションリソースが作成されます 3.4.1.3 IP アドレスリソースの作成 IPアドレスリソースの作成手順を以下に示します 1. IPアドレスリソースを作成します メニューの [ 新規作成 ] から [ リソース ] を選択します [ 名前 ] [ 説明 ] [ リソースの種類 ] [ グループ ] を指定し [ 次へ ] ボタンをクリックします [ リソースの種類 ] には IPアドレス を選択します [ グループ ] は IP1またはIP2で作成したグループを選択してください 設定値の詳細は 以下を参照してください - 1:1 運用待機型の場合 2.1.4 IPアドレスリソースの設計 - 17 -

- 相互待機型の場合 2.2.4 IP アドレスリソースの設計 [ 実行可能な所有者 ] ウィンドウは 設定する必要はありません [ 次へ ] ボタンをクリックして 次のウィンドウへ進みます 2. リソースの依存関係を指定します 仮想アダプターの監視用に作成した汎用アプリケーションリソースを [ 利用できるリソース ] から [ リソースの依存関係 ] へ追加し [ 次へ ] ボタンをクリックします 3. 引継ぎ IP アドレスを指定します [ アドレス ] [ サブネットマスク ] [ ネットワーク ] を指定します 設定値の詳細は 以下を参照してください - 18 -

- 1:1 運用待機型の場合 2.1.4 IPアドレスリソースの設計 - 相互待機型の場合 2.2.4 IPアドレスリソースの設計 [ 完了 ] ボタンをクリックすると IP アドレスリソースが作成されます 3.4.1.4 グループのオンライン化 業務グループへの追加が完了したら グループが正常にオンラインできることを確認します 1. グループをオンラインにします [ クラスタアドミニストレータ ] ウィンドウの左フレームから 作成したグループを選択します 以下のいずれかの方法でオンラインにします - [ ファイル ] メニューから [ オンラインを実行する ] を選択 - 19 -

- 左フレームまたは右フレームから 右クリックで [ オンラインを実行する ] を選択 - 20 -

2. オンライン状態の確認をします 追加したリソースが正常に起動し 右フレームの状態欄が オンライン であることを確認します 3.4.2 MSFC の導入手順 MSFC における業務グループの作成手順を説明します 3.4.2.1 クラスタネットワークの設定 クラスタネットワークの設定手順を以下に示します - 21 -

1. GLS の仮想アダプターが含まれるクラスタネットワークを選択します [ フェールオーバークラスタ管理 ] ウィンドウの左フレームから 該当するクラスタネットワークを選択します - 22 -

2. クラスタネットワークを設定します [ クラスタネットワーク ] の [ プロパティ ] ウィンドウを開きます [ クラスタにこのネットワークの使用を許可する ] を選択し [ クライアントにこのネットワーク経由の接続を許可する ] をチェックします [OK] ボタンをクリックして 本ウィンドウを終了します 3.4.2.2 サービスまたはアプリケーションの作成 サービスまたはアプリケーションの作成手順を以下に示します - 23 -

1. サービスまたはアプリケーションを作成します [ フェールオーバークラスタ管理 ] ウィンドウから [ サービスとアプリケーション ] を選択します 右クリックのプルダウンメニューから [ その他のアクション ]-[ 空のサービスまたはアプリケーションの作成 ] を選択します - 24 -

2. サービスまたはアプリケーションのプロパティを設定します 作成された [ 新しいサービスまたはアプリケーション ] の [ プロパティ ] ウィンドウを開き [ 名前 ] と [ 優先する所有者 ] を設定します [OK] ボタンをクリックして 本ウィンドウを終了します 3.4.2.3 汎用アプリケーションリソースの作成 汎用アプリケーションリソースの作成手順を以下に示します - 25 -

1. 汎用アプリケーションリソースを作成します [ フェールオーバークラスタ管理 ] ウィンドウの [ 操作 ] メニューから [ リソースの追加 ]-[ 汎用アプリケーション ] を選択します 2. 汎用アプリケーションの設定をします [ 新しいリソースウィザード ] ウィンドウの左フレームから [ 汎用アプリケーションの設定 ] を選択します [ コマンドライン ] と [ パラメータ ] を設定し [ 次へ ] ボタンをクリックします 設定値の詳細は 以下を参照してください - 1:1 運用待機型の場合 2.1.3 汎用アプリケーションリソースの設計 - 26 -

- 相互待機型の場合 2.2.3 汎用アプリケーションリソースの設計 - 27 -

3. 設定内容を確認します [ 新しいリソースウィザード ] ウィンドウの左フレームから [ 確認 ] を選択します 右フレームに表示されている設定内容を確認し 問題がなければ [ 次へ ] ボタンをクリックします - 28 -

汎用アプリケーションリソースが作成されます [ 完了 ] ボタンをクリックし 本ウィンドウを終了します - 29 -

4. リソース名を設定します 作成された汎用アプリケーションリソースから [dsphanet アプリケーションのプロパティ ] ウィンドウを開き [ リソース名 ] を設定します [OK] ボタンをクリックして 本ウィンドウを終了します 3.4.2.4 IP アドレスリソースの作成 IP アドレスリソースの作成手順を以下に示します - 30 -

1. IP アドレスリソースを作成します [ フェールオーバークラスタ管理 ] ウィンドウの [ 操作 ] メニューから [ リソースの追加 ]-[ その他のリソース ]-[IP アドレスの追加 ] を選択します 2. IP アドレスを設定します 作成された IP アドレスリソースから [IP アドレス : < 未構成 > のプロパティ ] ウィンドウを開きます [ 全般 ] タブで IP アドレスを設定するネットワークと IP アドレスを設定します 設定値の詳細は 以下を参照してください - 1:1 運用待機型の場合 2.1.4 IP アドレスリソースの設計 - 31 -

- 相互待機型の場合 2.2.4 IP アドレスリソースの設計 [OK] ボタンをクリックして 本ウィンドウを終了します - 32 -

3. 汎用アプリケーションリソースを依存関係に指定します 汎用アプリケーションリソースが IP アドレスリソースより先にオンラインされるように設定します [IP アドレス : < 未構成 > のプロパティ ] ウィンドウの [ 依存関係 ] タブで 汎用アプリケーションリソースを選択します [OK] ボタンをクリックして 本ウィンドウを終了します 3.4.2.5 サービスまたはアプリケーションのオンライン化 サービスまたはアプリケーションへリソースの追加が完了したら グループが正常にオンラインできることを確認します 1. グループをオンラインにします [ フェールオーバークラスタ管理 ] ウィンドウの左フレームから 作成したグループを選択します 以下のいずれかの方法でオンラインにします - [ 操作 ] メニューから [ このサービスまたはアプリケーションをオンラインにする ] を選択 - 33 -

- 左フレームまたは中央フレームから 右クリックで [ このサービスまたはアプリケーションをオンラインにする ] を選択 2. オンライン状態の確認をします 追加したリソースが正常に起動し 右フレームの状態欄が オンライン であることを確認します - 34 -

第 4 章コマンドリファレンス 本章では クラスタシステムで使用するコマンドについて説明します コマンドの記述形式については PRIMECLUSTER GLS for Windows ユーザーズガイド の コマンドリファレンス を参照してください 4.1 GLS リソースモニタコマンド クラスタシステムの汎用アプリケーションリソースから実行される GLSリソースモニタのコマンドについて説明します 形式 dsphanet -n vadapt -c m l [-i timer] 機能説明 クラスタシステムのリソースの状態を定期的に監視します また 仮想アダプターの状態を表示します 本コマンドをクラスタの汎用アプリケーションリソースとして登録することで リソースのオンライン時に本コマンドが起動され オフライン時に停止されます また 本コマンドが仮想アダプターの異常を検出した場合 本コマンドは停止し フェールオーバーが行われます 仮想アダプターの状態表示については PRIMECLUSTER GLS for Windows ユーザーズガイド の コマンドリファレンス を参照してください オプション -n vadapt 監視対象の仮想アダプターを指定します 本オプションの指定により 仮想アダプターの状態を定期的に監視します -c m l フェールオーバーを行う条件を指定します 以下の条件から選択します m を指定する条件 仮想アダプターがリンクダウンしたとき または ping 監視で異常を検出したときにフェールオーバーしたい場合 l を指定する条件 -i timer 仮想アダプターがリンクダウンしたときだけフェールオーバーしたい場合 GLS のサービスにリソースの状態を問い合わせる周期を 秒単位で指定します 初期値は 10 秒です 推奨値は MSCS では 10 秒 ( 初期値 ) MSFC では 5 秒です 注意 本コマンドでは GLS のサービスにリソースの状態を問い合わせるため GLS のサービスが停止している場合は使用できません 例 1 例 仮想アダプターのリンクダウンまたは ping 監視の異常検出時にフェールオーバーし リソースの状態を問い合わせる周期を 5 秒に設定する場合 - 35 -

> dsphanet -n sha0 -c m -i 5 例 2 仮想アダプターのリンクダウン時のみフェールオーバーし リソースの状態を問い合わせる周期を 5 秒に設定する場合 > dsphanet -n sha0 -c l -i 5-36 -