諮問庁 : 国立大学法人長岡技術科学大学諮問日 : 平成 30 年 10 月 29 日 ( 平成 30 年 ( 独情 ) 諮問第 62 号 ) 答申日 : 平成 31 年 1 月 28 日 ( 平成 30 年度 ( 独情 ) 答申第 61 号 ) 事件名 : 特定期間に開催された特定学部教授会の音声

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19 条の4 第 2 項の規定により, 特別職の公務員であるから, 本件不開示情報は, 公務員としての職務遂行情報であり, 精神保健指定医が, 客観的な生体検査もなく, ただその主観に基づいて, 対象者を強制入院させることができるという性質の資格であること, 本件開示請求に係る精神保健指定医らが対象

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1 本件審査請求について (1) 本件審査請求に係る開示請求は, 法に基づき, 処分庁に対し, 本件対象文書の開示を求めたもの ( 以下 本件開示請求 という ) である (2) 本件開示請求を受けて, 処分庁は, 本件対象文書を作成しておらず不存在として, 不開示決定 ( 原処分 ) を行った (

査請求人 ) が 平成 5 年分所得税確定申告書 ( 以下 本件請求保有個人情報 1 という ) の開示を求めるものである 処分庁は, 本件開示請求に対し, 本件請求保有個人情報 1は文書保存期間 (7 年 ) が満了し, 既に廃棄しているとして, 平成 27 年 12 月 2 2 日付け特定記号第

非常に長い期間, 苦痛に耐え続けた親族にとって, 納得のできる対応を日本政府にしてもらえるよう関係者には協力賜りたい ( その他は, 上記 (2) と同旨であるため省略する ) (4) 意見書 3 特定個人 Aの身元を明らかにすること及び親子関係の証明に当たっては財務省 総務省において, 生年月日の

録された保有個人情報 ( 本件対象保有個人情報 ) の開示を求めるものである 処分庁は, 平成 28 年 12 月 6 日付け特定記号 431により, 本件対象保有個人情報のうち,1 死亡した者の納める税金又は還付される税金 欄,2 相続人等の代表者の指定 欄並びに3 開示請求者以外の 相続人等に関

の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所

第 3 諮問庁の説明の要旨 1 本件事案の概要本件は, 審査請求人が平成 29 年 8 月 29 日付けで法人文書の開示請求を行ったことに対し, 同年 9 月 29 日付け千大総第 307 号により, 法人文書の一部を不開示とする開示決定等処分 ( 処分 1) を行ったところ, 審査請求が提起された

異議申立てしていますが, 協会 ( 原文ママ ) として黙認しています 本件に関しても, 諮問庁は国のトップなのだから, もっともっと労働問題に積極的に取り組み, 労基法厳守で, 場合により, 行政処分すべきである 警察なら, スピード違反すれば即行政処分されますが, 労基法では, 基本強い行政処分

無い (3) 特定市が振興協会会長 Aと市教育委員会とで一体に推進した当該文化事業は事業の実施前と実施後のまちの変化における事業の効果について国への報告義務があり, 公正に適法に事業を行う責務の存在は当該文化事業の目標の1は中心市街地の賑わいの促進にあって中心市街地活性化ソフト事業であって公開されて

0 月 22 日現在, 通帳紛失の総合口座記号番号 特定番号 A-B~C 担保定額貯金 4 件 ( 特定金額 A): 平成 15 年 1 月 ~ 平成 16 年 3 月 : 特定郵便局 A 預入が証明されている 調査結果の回答書 の原本の写しの請求と, 特定年月日 Aの 改姓届 ( 開示請求者本人

て本学が過去に公表した内容は除く ) 及び 3 当該事故に係る診療科, 機構への報告日その他報告内容に係る情報として事務担当者が加筆したメモ について全部開示を求める 少なくとも患者, 医師の個人情報に係らない部分については開示すべき そもそもこの報告書は同じような事故が起きないようにするために医師

の対象として 人事院事務総長引継書 を特定し, 同年 9 月 29 日付け行政文書開示決定通知書を審査請求人に送付した 2 審査請求人が主張する本件審査請求の趣旨及び理由審査請求人は, 事務引継書が1 名分しか存在しないという決定は不自然である, 他の職員についても事務引継書がなければ, 前任者から

問にさらされることはむしろあるべき姿であり, それによって一層公益の増進に資するともいえる 特に, 本件のような面接試験の場合には, 試験結果の開示が, 面接試験以外の事由で受験者を選抜したのではないことを示すといった効果もあり, 面接試験が適正に行われることを確保するに大きく資すると言える したが

諮問庁 : 防衛大臣諮問日 : 平成 28 年 2 月 25 日 ( 平成 28 年 ( 行情 ) 諮問第 192 号 ) 答申日 : 平成 29 年 1 月 27 日 ( 平成 28 年度 ( 行情 ) 答申第 694 号 ) 事件名 : 洋上で不慮の遭遇をした場合の行動基準 運用上の留意事項等に

ウ 特定個人 a に訂正してほしいとは, 私は書いてない これも日本年金機構の単純ミスなのか? それとも他に理由があるのか? 事実に基づいて, 説明を求める 私の公共職業安定所における氏名は, カタカナの 特定個人 b のスペースなしで管理されている 私の資格画面も氏名欄はカタカナである 国民年金保

非常に長い期間, 苦痛に耐え続けた親族にとって, 納得のできる対応を日本政府にしてもらえるよう関係者には協力賜りたい ( その他は, 上記 (2) と同旨であるため省略する ) (4) 意見書 3 特定個人 Aの身元を明らかにすること及び親子関係の証明に当たっては財務省 総務省において, 生年月日の

おいて開催されていた法の制度運営に関する検討会の報告 ( 平成 17 年 3 月 29 日 ) では, 法の運用に関する改善措置として, 理由付記に関して 特に, 文書不存在を理由とする不開示決定については, 例えば, 請求対象文書をそもそも作成 取得していない, 作成したが保存期間が経過したので廃

っている以上, 被面接者においてそもそも特別な対応策を採る必要はないといえる ウよって, 本件対象文書の不開示部分は法 5 条 6 号に該当しないといえる (2) 意見書 ( 添付資料省略 ) ア裁判官の場合, 新任判事補志望者カードの全部が開示されている ( 資料 1) ことからすれば, 検事に関

業務 とあるが, 当該支払の一時差止めに係る決定を除く と, されている すなわち, 決定に係る業務は, 事業管理課長である ウその決定に係る文書及びデータは存在する 事業管理課長の決定により, 年金機構は, 障害者の年金給付を一時差し止めるための電算処理をしている事実がある そして, その事実から

諮問庁 : 株式会社日本政策金融公庫諮問日 : 平成 28 年 2 月 8 日 ( 平成 28 年 ( 独個 ) 諮問第 3 号 ) 答申日 : 平成 28 年 4 月 27 日 ( 平成 28 年度 ( 独個 ) 答申第 1 号 ) 事件名 : 本人に関する融資審査の検討資料の不訂正決定に関する件

ありどのような証言がなされたのか ( 請求人にとって虚偽と思われる証言が無いか等 ), また産業医が本人の意見を聞かずにどう判断し診療録に記載したのかを知る権利が請求人にはあると考える 3 請求人については, 特定理由等から特定機関等が千葉大学に対して診療録の開示を求める可能性もあり得るが, 千葉大

く, 未支給年金受給権者の個人情報の開示を求めているとして, 法 12 条 自己を本人とする開示を請求することができる に当たらないため, 開示することはできないことを伝え, 取り下げの意思を確認した しかしながら, 異議申立人は, 不開示である旨の正式な回答がほしいとして, 開示請求を続けたもので

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ターの上司職員に隠匿 ( 隠滅 ) され送付がない為に, 法律に基づいた開示請求により送付をして頂きたいための開示請求であるが, 平成 19 年 10 月 22 日現在, 通帳紛失の郵便貯金 : 総合口座 特定番号 A ( 担保定額定期 : 枝番特定番号 B~Cを含む ):( 口座名義人 ) 開示請

消費者庁にも苦情相談を行い, 今にも消費者庁が動くであろうこと等を話し, 異議申立人に謝罪及びデータ削除を求めているとのことであった 当初監察部は, 異議申立人に謝罪に応じるよう促したが, 異議申立人が使用しているデータは, 登記事項証明書記載のデータと同一であり 法 を犯していないので謝罪には応じ

(1) 農林水産省の事務官である特定個人 Aが職務上作成した行政文書で公にできる行政文書は存在するはずであり, 公開しなければならない ( 諮問第 551 号 ) (2) 本来であれば, 開示できる文書が存在しない, 存否応答しない, 不存在と, 文書の性質によって, 処分内容が異なるはずである 特

として本件対象文書にかがみを加えたものを特定した 本件開示請求に対しては, 法 11 条に規定する開示決定等の期限の特例を適用し, まず, 平成 27 年 4 月 20 日付け防官文第 6779 号により, かがみについて開示決定を行った後, 同年 9 月 3 日付け防官文第 号により

り公表されないことが日米両政府間で合意されており, これを公にすることは, 米国との信頼関係が損なわれるおそれがあると認められることから, 法 5 条 3 号に該当するため不開示とする決定 ( 原処分 ) を行った (3) これに対し, 異議申立人は, 国土交通大臣に対して, 原処分の取消しを求めて

子ファイルを紙に出力する際に, 当該ファイル形式では保存されている情報が印刷されない場合が起こり得る これと同様に当該ファイル形式を他のファイル形式に変換する場合にも, 変換先のファイル形式に情報が移行しない場合が設定等により技術的に起こり得るのである 本件対象文書が当初のファイル形式を変換して複写

ら退去を迫られやむを得ず転居したのであるから本件転居費用について保護費が支給されるべきであると主張して 本件処分の取消しを求めている 2 処分庁の主張 (1) 生活保護問答集について ( 平成 21 年 3 月 31 日厚生労働省社会援護局保護課長事務連絡 以下 問答集 という ) の問 13の2の

基づき, 平成 27 年 9 月 29 日付けで, 特定労働基準監督署( 以下 特定署 という ) へ特定日までに提出された特定事業場の就業規則, 就業規則届及び意見書 36 協定書, 同月 30 日付けで, 特定署に提出された特定事業場の36 協定書 3 年分 に係る開示請求を行った (2) 三重

11総法不審第120号

答申第203号(公表用)

文書の探索が不十分であるか, または, 対象文書を情報公開の適用除外か解釈上の不存在と判断することが違法である 本件不開示情報は, いずれも, 法 5 条各号に該当しないか, 例え該当したとしても, 開示を定めたただし書き全てに該当する 本件不開示情報は, いずれも, 法 7 条に該当する とくに,

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11総法不審第120号

第一審査会の結論 豊中市教育委員会が行った 内部公益通報に係る調査の実施について ( 報告 ) を不 開示とした決定は妥当ではなく 別紙に記載した部分を除き開示すべきである 第二審査請求の経過 1 開示請求審査請求人は 平成 25 年 7 月 17 日 豊中市情報公開条例 ( 以下 条例 という )

債務のうち所定の範囲内のものを当該事業主に代わって政府が弁済する旨規定する (2) 賃確法 7 条における上記 政令で定める事由 ( 立替払の事由 ) として 賃金の支払の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 51 年政令第 169 号 以下 賃確令 という )2 条 1 項 4 号及び賃金の支払の確

理の手引 は, 開示の実施においては, 行政文書をありのまま開示する (23 枚目 ) として, 原則として加工はしない ( 同上 ) としている したがって本件対象文書の電磁的記録の開示に当たっては, 当該電磁的記録をそのままのデータ形式で開示すべきである また, 同様な趣旨で本件対象文書の電磁的

処分済み

諮問庁 : 国土交通大臣諮問日 : 平成 30 年 9 月 26 日 ( 平成 30 年 ( 行情 ) 諮問第 424 号 ) 答申日 : 平成 31 年 3 月 29 日 ( 平成 30 年度 ( 行情 ) 答申第 554 号 ) 事件名 : 不動産鑑定士に対する懲戒処分について に係る決裁文書の

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11総法不審第120号

が成立するが 本件処分日は平成 29 年 3 月 3 日であるから 平成 24 年 3 月 3 日以降 審査請求人に支給した保護費について返還を求めることは可能であ る 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件処分に係る生活保護

第1 審査会の結論

11総法不審第120号

( イ ) 私は, 平成 27 年 4 月 8 日の年機構発 2 号 保有個人情報の開示をしない旨の決定について ( 通知 ) を見て驚いている 書類があるのに開示しないのは, 非常に遺憾である 特定年金事務所が, 私の 保有個人情報の開示請求 を受付けないことで, 私は会社との民事裁判平成 23

7 平成 28 年 10 月 3 日 処分庁は 法第 73 条の2 第 1 項及び条例第 43 条第 1 項の規定により 本件不動産の取得について審査請求人に対し 本件処分を行った 8 平成 28 年 11 月 25 日 審査請求人は 審査庁に対し 本件処分の取消しを求める審査請求を行った 第 4

返還の必要性を十分説明しており 手続は適法である 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件の争点は 本件保険が法第 4 条第 1 項に規定する 利用し得る資産 に該当するかどうかであるが その判断に当たっては 処分庁が判断の要素

2 異議申立ての理由 文書不存在 はあり得ないと考える 第 4 実施機関の説明要旨 実施機関から提出された理由説明書の要旨は次のとおりである 1 本件開示請求と関わる可能性がある文書がないか調査した 開示請求のあった文書が 沖縄県と福建省との友好省県締結に関わるものであることが推測されたことから 対

警備の下にあり 仮に本件対象文書が開示されたとしても院内への不法な侵入及び院内での不法な活動は困難であり 犯罪の予防 鎮圧等に支障を及ぼすとは考えられず 合理性を欠いている したがって 本件対象文書は法第 5 条第 4 号には相当せず 規程第 4 条第 3 号に定める事務局不開示情報に該当しないこと

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ウ商業地等である 町の土地の平成 28 年度分の固定資産税の課税標準額は 法附則第 18 条第 5 項及び第 25 条第 5 項の規定により 課税標準となるべき価格に0.7を乗じた額となる なお 岐阜市税条例 ( 昭和 25 年岐阜市条例第 14 号 以下 条例 という ) においては これと異なる

第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項に より いずれも棄却すべきである 第 5 調査審議の経過審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日審議経過 平成 30 年 3 月 6 日 諮問 平成 30 年 4 月 26 日審議 ( 第

処分済み

11総法不審第120号

1 審査会の結論平成 30 年 1 月 12 日付けで審査請求人が行政文書公開請求した 深沢地域整備事業に関し J R 東日本の要望 条件 要請 意向等の文書 ( 復命書含む ) 及び前記の記載がある文書 に対して実施機関鎌倉市長が平成 30 年 3 月 12 日付けで行った行政文書一部公開決定処分

(Microsoft Word - 06 \223\232\220\\\217\221\201i\214\210\222\350\201j.doc)

諮問第 483 号 答 申 第 1 審査会の結論 千葉県教育委員会 ( 以下 実施機関 という ) の決定は妥当である 第 2 異議申立人の主張要旨 1 異議申立ての趣旨異議申立ての趣旨は 実施機関が平成 24 年 3 月 28 日付教財第 1947 号で行った行政文書不開示決定 ( 以下 本件決定

11総法不審第120号

がある 7 平成 28 年 3 月 28 日 処分庁は 同日付で審査請求人に対し 借入金収入 円の未申告により生じた保護費過払い分について 法第 78 条第 1 項の規定により費用徴収を行う決定を行い 同年 7 月 7 日 費用徴収決定通知書を審査請求人に手交した 8 審査請求人は 平成 28 年

( 別紙 ) 答申 : 行文第 24 号 諮問 : 行文第 24-1 号 答申第 1 審査会の結論実施機関が行った本件不開示決定処分については適正であったと認める 第 2 諮問事案の概要 1 行政文書の開示請求異議申立人は 平成 24 年 5 月 7 日 奈良市長 ( 以下 実施機関 という ) に

して 当審査会に対し諮問をした 以上の事案の経緯は 諮問書 審査請求書及び懲戒処分書から認められる 2 関係する法令等の定め (1) 司法書士に対する懲戒及びその手続についてア法 47 条は 司法書士がこの法律又はこの法律に基づく命令に違反したときは その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局

11総法不審第120号

横浜市情報公開・個人情報保護審査会答申

保険業務に係る情報提供料は 請求人の事業に基づいた収入であるとは いえない 第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項によ り 棄却すべきである 第 5 調査審議の経過 審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日 審議経過 平成 30

情報公開答申第733号本文(諮問第923号)

横情審答申第 1534 号 平成 3 0 年 11 月 15 日 横浜市長林文子様 横浜市情報公開 個人情報保護審査会 会長 藤原靜雄 横浜市個人情報の保護に関する条例第 53 条第 1 項の規定に基づく諮問 について ( 答申 ) 平成 29 年 5 月 1 日総職健第 86 号による次の諮問につ

取得に対しては 分割前の当該共有物に係る持分割合を超える部分の取得を除いて 不動産取得税を課することができないとするだけであって 分割の方法に制約を設けているものではないから 共有する土地が隣接している場合と隣接していない場合を区別し 隣接していない土地を一体として分割する場合に非課税が適用されない

26労271棄却(業務上外)

Microsoft Word - 19年度(行情)答申第183号.doc

これを公にした場合には 政府の情勢認識 関心事項 情報収集能力等が明らかとなり 又は推察されると認められる したがって 当該不開示部分を公にすることにより 我が国の安全が害されるおそれ 又は公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると行政機関の長が認めることにつき 相当の理由があるとして法 5

11総法不審第120号

処分済み

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総務省が所管する地方税法ではなく 財務省が所管する国有財産法の適用を受けるとのことであり 実施機関の本件決定は失当である (2) 本件は 国税庁からの教示による公文書公開請求であり これを実施機関が非公開決定するとは言語道断である (3) 尖閣諸島の国有化は 日本と中国の外交問題に発展していることも

11総法不審第120号

11総法不審第120号

平成14年7月3日

1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税

11総法不審第120号

横浜市情報公開・個人情報保護審査会答申

病が原子爆弾の傷害作用に起因する旨の厚生労働大臣の認定を受けなければならない ( 被爆者援護法 11 条 1 項 ) ⑶ 都道府県知事は ⑵ 記載の厚生労働大臣の認定を受け かつ 当該認定に係る負傷又は疾病の状態にあるとの要件に該当することについて都道府県知事の認定を受けた者に対し 医療特別手当を支

11総法不審第120号

2 当事者の主張 (1) 申立人の主張の要旨 申立人は 請求を基礎づける理由として 以下のとおり主張した 1 処分の根拠等申立人は次のとおりお願い書ないし提案書を提出し 又は口頭での告発を行った ア.2018 年 3 月 23 日に被申立人資格審査担当副会長及び資格審査委員長あてに 会長の経歴詐称等

1 審査会の結論 平成 29 年度市民税 県民税税額変更処分 に係る審査請求は棄却するべ きであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要緑区長 ( 以下 処分庁 という ) は 平成 29 年 6 月 1 日 審査請求人に対して 平成 29 年度市民税 県民税賦課決定処分 ( 以下 先行処分 と

別紙 答申 1 審査会の結論 委託事業者の企画提案書 及び 選考会議の資料 について行われた部分公開の決定は 妥当である 2 異議申立ての趣旨 (1) 異議申立人 ( 以下 申立人 という ) は 神戸市情報公開条例 ( 以下 条例 という ) に基づき 以下の公開請求 ( 以下 本件請求 という

う 9 枚の行政文書 及び開示すべきとされた 別紙に掲げる部分 の全て について, 民事裁判管轄権に関する日米合同委員会合意関連文書 ( 以下 文書 1 という ) 及び 合意に係る日米合同委員会議事録 ( 以下 文書 2 という ) を特定し, 前者を開示, 後者を不開示とする各決定 ( 原処分

11総法不審第120号

控訴人は, 控訴人にも上記の退職改定をした上で平成 22 年 3 月分の特別老齢厚生年金を支給すべきであったと主張したが, 被控訴人は, 退職改定の要件として, 被保険者資格を喪失した日から起算して1か月を経過した時点で受給権者であることが必要であるところ, 控訴人は, 同年 月 日に65 歳に達し

Microsoft Word - 20年度(行情)答申第585号.doc

横浜市情報公開・個人情報保護審査会答申

2 審査請求の理由 (1) 審査請求書 ( 諮問第 586 号ないし第 589 号 ) ア審査請求の経緯 ( ア ) 特定年月日 A, 平成 26 年度司法書士試験筆記試験実施 ( イ ) 特定年月日 B, 平成 26 年度司法書士試験多肢択一式における法務省解答発表 ( ウ ) 特定年月日 C,

11総法不審第120号

ている しかしながら 本件処分は条例の理念と条文の解釈運用を誤った違法なものであり 取り消されなければならない ⑶ 条例第 7 条第 1 項本文は 個人情報の外部提供の原則禁止を規定している また 同条同項ただし書の趣旨は 単に外部提供の原則禁止規定を解除したにとどまる すなわち 当該法令等が存在す

書のみが公開されており, 設計書は事前にも事後にも公開されていない 設計書が公開されていないことにより, 測量業務における加減率 ( 耕地, 村落地, 準市街地, 市街地, 過密市街地等のどれに該当するかによる人員や作業時間 ) が不明であり, また, 測量の変化率の諸条件係数 ( 傾斜区分, 視通

11総法不審第120号

Transcription:

諮問庁 : 国立大学法人長岡技術科学大学諮問日 : 平成 30 年 10 月 29 日 ( 平成 30 年 ( 独情 ) 諮問第 62 号 ) 答申日 : 平成 31 年 1 月 28 日 ( 平成 30 年度 ( 独情 ) 答申第 61 号 ) 事件名 : 特定期間に開催された特定学部教授会の音声記録の不開示決定 ( 不存在 ) に関する件 答申書 第 1 審査会の結論 平成 29 年 4 月から9 月までに開催された特定学部教授会の音声記録 ( 以下 本件対象文書 という ) につき, これを保有していないとして不開示とした決定は, 妥当である 第 2 審査請求人の主張の要旨 1 審査請求の趣旨独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律 ( 以下 法 という )3 条の規定に基づく開示請求に対し, 平成 30 年 9 月 7 日付け長技大総第 144-2 号 ( 以下 原処分 という ) により, 国立大学法人長岡技術科学大学 ( 以下 長岡技術科学大学, 処分庁 又は 諮問庁 という ) が行った不開示決定について, その取消しを求める 2 審査請求の理由審査請求人が主張する審査請求の理由は, 審査請求書の記載によると, おおむね以下のとおりである 本決定は, 審査請求人の審査請求に伴う処分の取消しを受けてのものである 処分庁は, 請求文書を廃棄したとするが, 処分の取消しを求める審査請求の手続きにおいて, 情報公開 個人情報保護審査会に対して, 請求文書の内容性格等について, 詳細な主張を行っており, この時点で存在していたことは明らかである 処分庁にコンプライアンス意識があるとするならば, 審査請求の審査過程にある請求文書を廃棄するとは到底考えられない 仮に, そのようなことが行われたとすれば, 重大な情報公開逃れの愚行であり, 強い批判は免れない また, 担当職員のパソコン, 媒体等の探索をどの程度真摯に行ったかも明らかになっておらず, 廃棄し存在しないという主張は到底信用できない 以上のとおり, 請求文書は処分庁において, 現在においても, 保有している可能性が極めて高く, それを不存在としたのは, 事実誤認であり, 取消しは免れない 1

第 3 諮問庁の説明の要旨 1 本件経緯について (1) 審査請求人は, 平成 29 年 9 月 15 日付で 平成 29 年 4 月から9 月までに開催された特定学部教授会の議事録, 資料及び音声記録 についての開示請求を行った (2) これに対し, 処分庁は法 9 条 1 項に基づき, 特定学部教授会の議事録, 資料 については, 特定部分を除き開示とし, 特定学部教授会の音声記録 については, 法人文書に該当しないことを理由とし不開示とする法人文書部分開示決定 ( 平成 29 年 10 月 16 日長技大総大 158 号 )( 以下 当初処分 という ) を行った (3) これに対し, 審査請求人から当初処分を不服とする審査請求 ( 平成 3 0 年 1 月 9 日付け ) を受け, 情報公開 個人情報保護審査会に諮問 ( 平成 30 年 ( 独情 ) 諮問第 7 号 )( 以下 先行諮問 という ) を行ったところ, 当初処分のうち 特定学部教授会の議事録, 資料 については, 不開示部分のうち特定部分を開示とし, 特定学部教授会の音声記録 については, 法人文書に該当しないことを理由として不開示とした決定について改めて開示決定等をすべきと答申 ( 平成 30 年度 ( 独情 ) 答申第 12 号 )( 以下 先行答申 という ) を受けた (4) これに伴い, 裁決により当初処分の一部を取り消し, 特定学部教授会の音声記録 については, 開示請求日以前に廃棄しているため, 文書不存在であり, 開示することができないことを理由とする法人文書不開示決定 ( 平成 30 年 9 月 7 日長技大総第 144-2 号 )( 原処分 ) を行った 2 対象文書について審査請求のあった文書については, 以下のとおりである 平成 29 年 4 月から9 月までに開催された特定学部教授会の音声記録 3 審査請求の趣旨原処分を取り消し, 全部を公開決定すること 4 審査請求の理由上記第 2の2のとおりである 5 原処分維持の妥当性 (1) 審査請求人の主張について審査請求人は, 審査請求書の中で次のとおり主張している ア当初処分の取消しを求める審査請求の手続において, 情報公開 個人情報保護審査会に対して, 請求文書の内容性格等について詳細な主張を行っているため, その時点で本件対象文書が存在していたことは明らかである 2

イ担当職員のパソコン, 媒体等の探索をどの程度真摯に行ったかも明らかになっておらず, 廃棄し存在しないという主張は到底信用できない (2) 諮問庁における 特定学部教授会の音声記録 の取扱いについて諮問庁は, 先行諮問において, 本件対象文書について次のとおり説明している ア教授会の議事要旨は, 通常, 本学の職員が手書きでとったメモをベースに作成しており, 音声記録はそれを補うために使用するものである 具体的には, 担当職員が職務上義務付けられている議事要旨の作成に当たり, 質疑応答が紛糾するなど発言主旨が不明となった場合にのみこれを使用し, 確認するものである なお, 本学の文書管理規則においては, 音声記録の取扱いについて定めがなく, 飽くまで個人的に使用するための記録であり, 組織的に用いているものではない イ音声記録は, 録音後, 議事要旨作成が完了するまで, 長岡技術科学大学が保有し, 議事要旨の作成を担当する部署において共有されているICレコーダーに一時的に保存しているが, 保存を義務付ける取扱いもなく, 担当職員が自己の判断によりデータを削除している (3) 原処分の妥当性について諮問庁は, 以下の理由により, 原処分は妥当であると判断する ア上記 (2) は, 諮問庁における 教授会の音声記録 の慣例的な取得の状況 管理 保存の状況, 使用状況等について説明したものであり, 本件対象文書に限定して説明されたものではないため, 当該説明と本件対象文書の存否については関係性がないものである 加えて, 本件対象文書については, 上記 (2) の取扱いにしたがって, 担当職員が自己の判断により, 開示請求がなされるよりも前に廃棄している したがって, 審査請求人の上記 (1) アの主張には理由がないといえる イなお, 審査請求人の上記 (1) イの主張を踏まえ, 改めて担当職員のパソコン,ICレコーダー, 共有フォルダ等の探索を行ったが, 当該文書を確認することはできなかった 6 結論以上のことから, 諮問庁は, 原処分を妥当と判断し, 原処分の維持が適当と考えるため, 諮問を行うものである 第 4 調査審議の経過当審査会は, 本件諮問事件について, 以下のとおり, 調査審議を行った 1 平成 30 年 10 月 29 日諮問の受理 2 同日諮問庁から理由説明書を収受 3

3 同年 12 月 17 日審議 4 平成 31 年 1 月 24 日審議第 5 審査会の判断の理由 1 本件開示請求について本件開示請求は, 本件対象文書の開示を求めるものであり, 処分庁は, 開示請求日以前に当該文書を廃棄しているため, 開示することができないとして不開示とする決定 ( 原処分 ) を行った これに対して, 審査請求人は, 本件対象文書は存在しているとして, 原処分の取消しを求めているが, 諮問庁は, 原処分は妥当であるとしていることから, 以下, 本件対象文書の保有の有無について検討する 2 本件対象文書の保有の有無について (1) 本件対象文書は, 平成 29 年 4 月から9 月までに開催された特定学部教授会の音声記録 であるところ, 先行答申において, 法人文書に該当しないとして不開示とした決定について, 改めて開示決定等をすべき と判断されているが, 先行答申を受けて行われた原処分については, 開示請求日 ( 平成 29 年 9 月 15 日 ) 以前に当該音声記録を廃棄しているため, 開示することができないとして不開示とされていると認められる そこで, 当審査会事務局職員をして諮問庁に対し, 本件対象文書の保有の有無等について改めて確認させたところ, 諮問庁は, おおむね以下のように説明する ア一般的に, 教授会の音声記録については, 録音後, 議事要旨作成が完了するまで, 長岡技術科学大学が保有し, 議事要旨の作成を担当する部署において共有されているICレコーダーに一時的に保存しているものの, 保存を義務付ける特段の取扱いもなく, 事実上, 担当職員が自己の判断によりデータを削除しているものである イ平成 29 年 4 月から9 月までに開催された特定学部教授会の音声記録 ( 本件対象文書 ) においても, 担当職員の自己の判断により, 開示請求 ( 平成 29 年 9 月 15 日 ) 以前に, 廃棄していたものである なお, 先行諮問においては, 本件音声記録が法人文書に該当しないとして不開示とした決定についての妥当性が争点となっていたので, 本件音声記録が不存在であったことについて, 情報公開 個人情報保護審査会に示さなかった ウ審査請求人は, 先行諮問の手続において, 情報公開 個人情報保護審査会に対して, 請求文書の内容性格等について詳細な主張を行っているため, その時点で本件対象文書が存在していたことは明らかである旨主張するが, これは, 諮問庁における 教授会の音声記録 の慣例的な取得の状況 管理 保存の状況, 使用状況等について説明した 4

ものであり, 本件対象文書に限定して説明したものではないため, 当該説明と本件対象文書の存否については関係性がないものである エ長岡技術科学大学において, 改めて担当職員のパソコン,ICレコーダー及び共有フォルダ等の探索を行ったが, 当該文書を確認することはできなかった (2) 先行答申に係る諮問庁の説明等において, 本件対象文書が既に廃棄されていたことの説明が一切なかったことについては, 当審査会及び審査請求人に対し, 誤解を生じさせる不誠実な対応であったといわざるを得ず, 今後, 適切に対応することが強く望まれるが, 本件対象文書は既に廃棄済みであるとする上記 (1) の諮問庁の説明は, 不自然, 不合理とまではいえず, これを否定するに足りる事情はない したがって, 長岡技術科学大学において本件対象文書を保有していると認めることはできない 3 審査請求人のその他の主張について審査請求人はその他種々主張するが, 当審査会の上記判断を左右するものではない 4 本件不開示決定の妥当性について以上のことから, 本件対象文書につき, これを保有していないとして不開示とした決定については, 長岡技術科学大学において本件対象文書を保有しているとは認められず, 妥当であると判断した ( 第 5 部会 ) 委員南野聡, 委員泉本小夜子, 委員山本隆司 5