内湾流動に及ぼす大気の影響 名古屋大学村上智一

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運動方程式の基本 座標系と変数を導入 (u,v) ニュートンの第一法則 力 = 質量 加速度 大気や海洋に加わる力を, 思いつくだけ挙げてみよう 重力, 圧力傾度力, コリオリ力, 摩擦力 水平方向に働く力に下線をつけよう. したがって水平方向の運動方程式は 質量 水平加速度 = コリオリ力 + 圧

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運動方程式の基本 ニュートンの第一法則 力 = 質量 加速度 大気や海洋に加わる力を, 思いつくだけ挙げてみよう 重力, 圧力傾度力, コリオリ力, 摩擦力 水平方向に働く力に下線をつけよう. したがって水平方向の運動方程式は 質量 水平加速度 = コリオリ力 + 圧力傾度力 + 摩擦力 流体の運動

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内湾流動に及ぼす大気の影響 名古屋大学村上智一

研究背景 沿岸域の海水流動の海水流動はは, 風による吹送流, 日射による成層化, 降水 蒸発などの気象場からの影響気象場からの影響を強く受ける. そのため, 沿岸域の海水流動計算を高精度で行うには, 気象場からの影響を適切に評価することが必須となる. 水収支 熱収支 降水蒸発 短波放射 運動量収支 風 対流顕熱潜熱長波放射 海流

気象場からの影響を正しく評価するためには, 面的気象情報 ( 風速, 日射, 降水量, 気圧, 気温, 湿度, 雲量など ) が必要となる. 従来, 観測データが用いられてきた. 海上観測アメダス観測所 伊勢湾における観測点 問題観測データは, 空間 時間的に情報量が少ない. 空間 時間的な内挿 外挿が必要である.

風速の観測値 (2002 年 2 月 ) 20.0 15.0 名古屋 ( 陸上観測 ) 伊良湖 ( 陸上観測 ) MT 局 ( 海上観測 ) 2 号ブイ ( 海上観測 ) MT 局 名古屋 2 号伊良湖 風速 [m/s] 10.0 5.0 0 2 4 6 8 10 12 14 日付 [2002 年 2 月 ]

気温の観測値 (2002 年 2 月 ) 14.0 12.0 名古屋 2 号 1 号伊良湖 10.0 気温 [ ] 8.0 6.0 4.0 2.0 0-2.0 名古屋 ( 陸上観測 ) 伊良湖 ( 陸上観測 ) 1 号ブイ ( 海上観測 ) 2 号ブイ ( 海上観測 ) 2 4 6 8 10 12 14 日付 [2002 年 2 月 ]

観測データの情報量不足を解消するため, 気象モデルが用いられるようになってきた. 気象モデル MM5( ペンシルベニア州立大学 米国大気研究センター ) ARPS( オクラホマ大学 ) RAMS( コロラド州立大学 ) など

気象モデル MM5 MM5 (5th generation Meso-scale scale Model)! ペンシルベニア州立大学と米国大気研究センターで共同開発! 非静力学 圧縮性モデル! 多重ネスティング可! 4 次元データ同化可! 入力 : 広域気象データ, 標高 土地利用データ, 海面温度データ! 複数の物理オプション選択可! PC-Linux 上で計算可 伊勢湾台風のシミュレーション

気象モデルの精度 ( 風速 ) Wind Velocity (m/s) Wind Velocity (m/s) 20.0 15.0 10.0 5.0 20.0 15.0 10.0 5.0 observed value calculated value 0.0 24 25 26 27 28 29 30 31 32 1 332 34 3 35 4 36 5 37 6 38 7 observed value calculated value Date (2001/7~8) 夏季 (MT 局海面上 10m の風速 ) 0.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 Date (2002/2) 冬季 (MT 局海面上 10m の風速 ) Appearance Ratio (%) Appearance Ratio (%) 40 30 20 10 0 0 10 20 30 40 40 30 20 10 0 0 10 20 30 40 292.5 WNW W 270.0 247.5 WSW 292.5 WNW 270.0 W 247.5 WSW 315.0 NW 225.0 SW 315.0 NW 225.0 SW NNW 337.5 0.0 N 22.5 NNE 202.5 157.5 SSW 180.0 S SSE observed value calculated value NNW 337.5 202.5 SSW 0.0 N 22.5 NNE 157.5 SSE 180.0 S observed value calculated value 45.0 NE 135.0 SE 45.0 NE 135.0 SE 67.5 ENE E 90.0 112.5 ESE 67.5 ENE E 90.0 112.5 ESE

気象モデルの精度 ( 気温 ) 35.0 Air Temp. ( o C) Air Temp. ( o C) 30.0 25.0 20.0 24 25 26 27 28 29 30 31 32 1 33 2 34 3 35 4 36 5 37 6 38 7 15.0 10.0 5.0 0.0 Date (2001/7~8) observed value calculated value observed value calculated value -5.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 Date (2002/2) 夏季の気温 1 号ブイ 冬季の気温 1 号ブイ

気象モデルの精度 ( 日射, 降水量, 気圧 ) SWR (W/m 2 ) Pa (hpa) 1200.0 900.0 600.0 300.0 Precipitation (mm) observed value calculated value 0.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 2.0 Date (2002/2) 0.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 1030 1020 1010 observed value calculated value Date (2002/2) observed value calculated value 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 Date (2002/2) 冬季名古屋日射量 冬季名古屋降水量 冬季名古屋気圧

より高精度に気象場からの影響を評価するためには, 気象場と海洋場のインターフェースとなる海面境界過程で働いている大気 海洋 波浪場の間の複雑な相互作用を評価する必要がある. 大気 海洋 波浪場を一体的に扱う必要がある. 気象モデル, 海洋モデル, 波浪モデルを結合させた大気 - 海洋 - 波浪結合モデルを開発した.

気象モデル MM5 (The Fifth-Generation NCAR / Penn State Mesoscale Model) ペンシルベニア州立大学と NCAR で開発されたメソ気象モデル 波浪モデル SWAN (Simulating Waves Nearshore) デルフト工科大学で開発された波浪推算モデル

海洋モデル CCM (Coastal ocean Current Model) 本研究室で開発した多重 σ 座標系海洋モデル 領域 Ⅰ 領域 Ⅱ 領域 Ⅲ 領域 Ⅳ 海底地形を正確に表現した上で, 気象場との結合計算において重要となる最上層の差分を高精度で行うことができる. σ 座標の適用領域数を任意の数に設定できる. 鉛直渦粘性係数の計算には Mellor Yamada Level2.5 乱流モデルを使用した. 水平移流項には 5 次精度上流差分, 水平拡散項差分には 4 次精度中心差分を使用した.

交換変数 風速摩擦速度潜熱 顕熱フラックス短波 長波放射降水 蒸発気圧 海洋モデル CCM 気象モデル MM5 海面温度波浪による粗度高さ流速, 水面変位波齢 風速摩擦速度 波浪モデル SWAN MM5,CCM および SWAN をPC-Linux 上のシェルスクリプトで結合させる

精度検証 計算対象 ; 伊勢湾 計算期間 ;2002; 年 2 月 1 日 ~28~ 日 Case1; 大気 - 海洋 - 波浪結合モデル Case2; 観測値 + 海洋モデル これらを比較することで, 気象場からの影響を詳細に評価できる Case1 は, どの程度, 海水流動の再現精度を改善するのかについて検討を行った.

水温 塩分の精度検証 水温 [ ] 11.0 10.0 9.0 観測値 Case1 Case2 SB3 水面下 2m 塩分 [psu] 8.0 32.0 31.0 30.0 29.0 28.0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 日付 [2002 年 2 月 ] 観測値 Case1 Case2 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 日付 [2002 年 2 月 ]

密度の精度検証 SB3 水面下 2m 密度 [σt] 25.0 24.0 23.0 22.0 観測値 Case1 Case2 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 日付 [2002 年 2 月 ]

表層の流速 VHF レーダ観測値と計算値の観測期間 (2002/2/18~26) 平均の比較黒のベクトル ; 計算値白のベクトル ;VHF レーダ観測値

台風 0416 号による高潮の再現計算 瀬戸内海全域に大きな高潮災害をもたらした台風 0416 号による高潮の再現計算を行う. 高松では, 過去の極値を更新する最大潮位偏差 133cm を記録し, 大きな高潮災害をもたらした. 大気 - 海洋 - 波浪結合モデルを用いた計算 (Case1) 従来の高潮の再現計算手法である経験的台風モデルを海洋モデルに組込んだ計算 (Case2)

計算条件件 (Case1( Case1) 計算領域と台風の進路 ( 太実線 ) 計算期間は 2004 年 8 月 28 日 0 時 ~31 日 0 時 (UTC) 計算領域は台風の進路を支配する気団を含めて計算を行うための大領域 Ⅱ(9Ⅱ (9km 格子 ) 計算対象となる瀬戸内海周辺を高解像度で計算するための領域 Ⅰ(3km 格子 ) MM5 では, 領域 Ⅰ,Ⅱ のネスティング計算を行った. CCM および SWAN では, 計算実行時間短縮のために領域 Ⅰ のみを計算することにして, これらと気象場の領域 Ⅰ を結合させた.

計算方法 (Case2) 経験的台風モデル + 海洋モデル 経験的台風モデル Schloemer の気圧分布式 傾度風方程式 Blaton の式 ( ) p = p + pexp r / r V 2 gr r t c + fv = gr 1 p ρ r m 1 1 C = 1 + sin α rt r V gr 各パラメータは気象庁ベストトラック気象庁ベストトラックを用いて与えた. 経験的台風モデルによって得た気圧および風速 ( 摩擦速度 ) 分布を海洋モデル CCM に入力した. その際,CCM, の計算条件は Case1 のCCM と同様とした. これらを比較することで, 数多くの物理過程を考慮した結合モデル (Case1) は, どの程度, 高潮の再現精度を改善するのかについて検討した.

計算結果高松の潮位 2.0 Case1 Case2 1.0 m 0-1.0-2.0 28 28.5 29 29.5 30 30.5 31 8 (UTC) 30 日 14 時 (UTC) の潮位偏差 124cm Case1 では 6cm の過大評価,Case2 では 64cm の過小評価

小松島宇和島高知 m 2.0 1.0 0-1.0 Case1 Case2-2.0 28 28.5 29 29.5 30 30.5 31 8 (UTC) m 2.0 1.0 0-1.0 Case1 Case2-2.0 28 28.5 29 29.5 30 30.5 31 8 (UTC) m 2.0 1.0 0-1.0 Case1 Case2-2.0 28 28.5 29 29.5 30 30.5 31 8 (UTC)

30 日 4:00 Case1 気圧と風速 Case2 気圧と風速 Case1 潮位と流速 Case2 潮位と流速

30 日 11:00 Case1 気圧と風速 Case2 気圧と風速 Case1 潮位と流速 Case2 潮位と流速

30 日 14:00 Case1 気圧と風速 Case2 気圧と風速 Case1 潮位と流速 Case2 潮位と流速

レーダー反射強度 (dbz( dbz) 台風縁辺部で発達するアウターレインバンド ( 外側降雨帯 ) に伴う局所的局所的な強風

まとめ 気象場からの影響は, 内湾の海水流動に大きな影響を与える. 気象モデルを用いることで, 気象場からの影響を高精度に評価できることが明らかとなった. 大気 - 海洋 - 波浪結合モデルは, 観測値や経験的台風モデルを用いた海洋モデルに比べて, 内湾の流速, 密度, 高潮などの再現精度を大きく改善できることが明らかとなった.

気象モデルの解像度が海水流動に与える影響 気象モデルの解像度 11.0 水温 [ ] 10.0 9.0 Case1; 2km Case2; 3km Case3; 9km Case4; 18km 観測値 Case1 Case2 Case3 Case4 SB3 水面下 2m 塩分 [psu] 8.0 32.0 31.0 30.0 29.0 28.0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 日付 [2002 年 2 月 ] 観測値 Case1 Case2 Case3 Case4 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 日付 [2002 年 2 月 ]

高解像度化に伴う MM5 の風速の風速の計算計算精度 橋本ら (2004): : 複雑地形上での MM5 の計算精度と高解像度化の限界に関する検討, 日本風工学会論文集, Vol.30, No.3, pp.65-74. 霊山 766m N 経ガ峰 819m 20% RMSE [%] Bias [%] 10% 0% -10% -20% -30% -40% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 美里 1 美里 2 芸濃 1 芸濃 2 (a) BIAS 3km 1km 333m 3km 1km 333m Correlation 1.0 0.9 0.8 0.7 0.6 2km 笠取山 842m A: 美里 1 B: 美里 2 C: 芸濃 1 D: 芸濃 2 3km 1km 333m 0% 美里 1 美里 2 芸濃 1 芸濃 2 0.5 美里 1 美里 2 芸濃 1 芸濃 2 (b) RMS 誤差 (c) 相関係数

1. モデル間の比較検証 MM5 及びWRFの計算結果と, 気象庁が配信するRSM 予測値を基に, バイアス, 相関係数,RMS 誤差の比較検証を行う 深尾ら (2005( 2005) : メソ気象モデル MM5 とWRF の予測精度の比較検証, 日本気象学会春季大会

計算領域及び観測点 深尾ら (2005( 2005) : メソ気象モデル MM5 とWRF の予測精度の比較検証, 日本気象学会春季大会 期間 2003 年 8 月 1 日 ~31 日 2.2km

風速の RMS 誤差 気象庁 RSM MM5 WRF (%) 50 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 (m/s) 特に山岳地域において精度が低い 標準偏差を見ると,RSM0.7 RSM0.7, MM5 が 0.6,WRF が 0.8 深尾ら (2005( 2005) : メソ気象モデル MM5 とWRF の予測精度の比較検証, 日本気象学会春季大会

気温の RMS 誤差 気象庁 RSM MM5 WRF 70 (%) 60 50 40 30 20 10 0 0 1 2 3 4 5 ( ) 深尾ら (2005( 2005) : メソ気象モデル MM5 とWRF の予測精度の比較検証, 日本気象学会春季大会

空間解像度間の精度検証 MM5 及び WRF はメソスケールの気象現象を対象として開発されたモデルである. そこで,MM5 の解像度を 6.6km km,2.2km に上げた場合に, 風速, 気温の精度がどの程度改善されるかについて検証した. 深尾ら (2005( 2005) : メソ気象モデル MM5 とWRF の予測精度の比較検証, 日本気象学会春季大会

風速 RMS 誤差 (%) 50 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 6.6km 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 (m/s) 2.2km 中部地域の山岳地では約 2.5m/s, 沿岸域では約 1~2m/sの改善が見られた. しかし, 平野部に比べると日本海側, 太平洋側の沿岸域, また大都市域では解像度を上げても依然として精度が低い 標準偏差を見ると,20km 格子領域で 0.61,6.6km 格子領域で 0.50,2.2km 格子領域で 0.51 深尾ら (2005( 2005) : メソ気象モデル MM5 とWRF の予測精度の比較検証, 日本気象学会春季大会

気温の RMS 誤差 (%) 80.0 60.0 40.0 20.0 0.0 6.6km 0 1 2 3 4 5 6 7 ( ) 2.2km 山岳部において,6.6 6.6km 格子領域で約 2,,2.2 2.2km 格子領域で約 4 の改善 深尾ら (2005( 2005) : メソ気象モデル MM5 とWRF の予測精度の比較検証, 日本気象学会春季大会

まとめ モデル間の比較 急峻な山岳地域では RSM MM5 WRF の精度は比較的低い 3 つのモデルを比較すると, 各統計量について WRF の気温の精度は RSM MM5 に比べてよい 解像度間の比較 高解像度化によって気温 風速の精度は改善された MM5 は高解像度に適したモデルである 深尾ら (2005( 2005) : メソ気象モデル MM5 とWRF の予測精度の比較検証, 日本気象学会春季大会