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各実証ならびに結果の概要 実証は 単身若年世帯向けの実証 (2 件 ) と家族世帯向けの実証 (1 件 ) を実施しました 各実証の結果及び概要は 次の通りとなります 1 大学新入生向け省エネ家電の購入促進実証 ( 単身若年世帯向け実証 ) 実証概要 : 一人暮らしをする大学生の子を持つ親を対象に

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表紙

問題意識 民生部門 ( 業務部門と家庭部門 ) の温室効果ガス排出量削減が喫緊の課題 民生部門対策が進まなければ 他部門の対策強化や 海外からの排出クレジット取得に頼らざるを得ない 民生部門対策において IT の重要性が増大 ( 利用拡大に伴う排出量増加と省エネポテンシャル ) IT を有効に活用し

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2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

44 NPO A

1 作業実施フローと測定モニター 募集 選定 調査実施 機器設置 測定実施 改正省エネルギー基準地域区分 5 地域 3 4 地域 モニターの選定地域と数 住宅 事業所 合計 12 6 地域 3 2 エネルギー消費状況調査 電気の見える化 パソコンやタブレット上

小学校の結果は 国語 B 算数 A で全国平均正答率を上回っており 改善傾向が見られる しかし 国語 A 算数 B では依然として全国平均正答率を下回っており 課題が残る 中学校の結果は 国語 B 以外の教科で全国平均正答率を上回った ア平成 26 年度全国学力 学習状況調査における宇部市の平均正答

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資料3-1 温室効果ガス「見える化」の役割について

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4 推進体制別途添付いたします 5 公表の方法等 ホームページアドレス 閲覧場所 窓口で閲覧 所在地 冊 子 閲覧可能時間 冊子名 入手方法 その他

1. 目的 実施計画 高度なエネルギーマネジメント技術により 需要家側のエネルギーリソースを統合的に制御することで バーチャルパワープラントの構築を図る < 高度なエネルギーマネジメント技術 > 蓄熱槽を活用した DR 複数建物 DR 多彩なエネルギーリソースのアグリゲーション < 便益 > 系統安

B.2 モニタリング実績 (1) 活動量 ( 燃料消費量 生成熱量 生産量等 ) 記号 モニタリング項目 定義 単位 分類 1 モニタリング方法 概要 頻度 実績値 モニタリング実績 計測対象期間 ( 年月日 ~ 年月日 ) 備考 F PJ,biosolid プロジェクト実施後のバイオマス固形燃料使

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1 平成 22 年度の取組み結果 平成 22 年度の取り組み結果は 下記のとおりです 温室効果ガスの総排出量 平成 22 年度 温室効果ガス総排出量 (t-co2) 26,876 27, % 具体的取り組み 平成 22 年度 電気使用量 (kwh) 37,334,706 38,665,4

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1 2 2

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(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

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CONTENTS

PowerPoint プレゼンテーション

01 カラーリバーサル現像 NEW

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公開用_ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の定義と評価方法(150629)

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Transcription:

資料 3-4 小学校におけるエネルギーの 見える化 見せる化 による実践的環境学習の展開 < 事業実施者 > 機器提供者 : 株式会社 NTTファシリティーズ機器利用者 : 横浜市立上川井小学校事業申請者 : 株式会社早稲田環境研究所 ( 発表 ) 外部協力者 :NPO 早稲田環境教育推進機構 : 日本アイ ビー エム株式会社 : 横浜市教育委員会 : 早稲田大学環境総合研究センター 1

1. 事業の背景と目的 日本のCO2 排出量は増加傾向にあり 特に民生部門の増加が著しい 特に民生家庭部門は1990 年から約 40% の増加となっており 省エネ行動の普及が急務である 民生家庭部門への対応として 小学校における環境学習プログラムを展開することによって児童の省エネ行動を促し 家庭への波及効果を期待する また地道な省エネ行動を習慣づけるため 児童への早期学習を推進する 児童が自らの電力消費量と 省エネ行動による節電効果を体感的に理解してもらうため 小学校における消費電力の 見える化 またそれらのデータを効果的に 見せる化 することで 省エネ行動を促す環境学習プログラムを提供する 環境学習プログラムによって 児童の小学校および家庭における省エネ行動を促す 2

2. 事業の内容 NTTファシリティーズモニタリング機器モニタリングシステムの技 Remoni 提供術仕様に関して 随時 情報を共有する 早稲田環境研究所全体統括モニタリング結果 環境学習プログラムの内容等は 随時 情報を共有する 外注 NPO 早稲田環境教育推進機構外環境学習プログラムの開発 実践注栗原システムリンク 機器の設置 撤去 Remoni 画面 横浜市立上川井小学校フィールド提供 3

4 階 2. 事業の内容 < モニタリング > モニタリング期間:1/6~2/15 分析方法: モニタリングデータBefore/After 1 の比較 電力 見える化 対象 :6 年生 5 年生 1) 環境学習プログラムにて電力 見える化 を紹介した日を基準に設定 Before:2010/1/6~1/17 After:2010/1/18~2/15 トイレ廊下 2 3 階数教室項目点数ト 4 6-1 5-1 PCルー視聴ルー 1 イ音楽室 1PC 照明覚室レ 4 1ムムコンセント 3 であいの 2 廊下照明 1 給食室トイレ 4 階 広場 6 3トイレ照明 1 ト更印校放事保職員室照明 1 イ衣刷長送務健会議室 5 コンセント 1 レ室室室室室室照明 1 1 階46-1 教室 1 階 5 職員室 コンセント 8 空調 1 6であいの広場 照明 2 表示画面 分電盤内部 クランプ 電力量計と変換器 4

2. 事業の内容 < 環境学習プログラム > 2) 児童の環境配慮行動の実施回数をモニタリングし 変容を評価するソフト 環境学習プログラム内容第 1 回目 (12/14): 風車作成により電力と自然エネルギーの学習第 2 回目 (1/18): 小学校の消費電力 自転車発電 電力 見える化 省エネ行動提示第 3 回目 (2/15): 電力 見える化 省エネ行動ディスカッション エコチェック 2 の評価 環境学習プログラム受講対象:6 年生 分析方法 : エコチェックデータ Before/After の比較 エコチェック対象:6 年生 (12/21~2/15) 5 年生 (1/12~2/15) エコチェック アンケート対象: 6 年生 5 年生 各保護者 各担当教員画面サンプル 2010 年 1 月 4 階 5

3. 事業の成果 < モニタリング結果 > 40.0 35.0 30.00 25.0 20.0 15.0 10.0 5.0 0.0 電力であい (kwh/ 日 ) の広場 33.4 29.22 外気の平均気温により減少と推測 (Before: 4.8 After:7.8 ) 21.0 20.7 24.6 コンセント使用機器が影響 Before:1/8~1/15( 平日のみ ) After:1/18~2/15( 平日のみ ) 17.3 PC ルームは使用頻度に依存 夜間の消し忘れが数日間あり 6.0 5.1 1.6 1.2 2.1 2.2 07 0.7 06 0.6 10 1.0 02 0.2 07 0.7 09 0.9 01 0.1 1.5 空調照明コンセントコンセント照明コンセント照明照明職員室 6-1 教室 PCルームトイレ 6-1 教室の照明はデータ異常 照明廊下 結果 平日 1 日当たり 0.5 kwh の削減 (4.5% 削減 ) データの異常が見られた6-1 教室の照明および児童が直接省エネ行動をすることができない職員室を除いて電力削減量を算出を算 6

3. 事業の成果 < エコチェック結果 > 3) 質問にYESと回答した場合の実行回数 実行回数 3 ( 回 / 週 ) 実行率 4 (%) 2.5 100 10 4)YESと回答した質問数/ 出題された質問数 (6 個 ) 推定 CO2 削減量 (kg-co2/ 週 人 ) 2 1.5 1 0.5 80 60 40 20 8 6 4 2 0 0 Before 5 年生 6 年生 Before 5 年生 6 年生 Before 5 年生 6 年生 0 Before: 環境学習プログラム無 電力 見える化 無 (12/21~1/15) 5 年生 : 環境学習プログラム無 電力 見える化 有 (1/18~2/15) 6 年生 : 環境学習プログラム有 電力 見える化 有 (1/18~2/15) 1 電力 見える化 は 児童の省エネ行動を促進させるために有効 2 電力 見える化 と併せて 環境学習プログラム を行うと効果的 3 家庭への波及効果は大 7

4. 事業の課題と対応策 1 モニタリングコスト高: 機器代 工事 ( 設置 撤去 ) 代が高価であった 2 見える化 対象が限定的: 小学校ではエネルギー源として電力 ガス ( 給食室等 ) 灯油 ( 教室暖房用 ) を使用しているが 本事業では電力のみしかモニタリングできなかった 3 継続性を要検証: 実施期間が短く 長期に渡る児童の省エネ行動への影響を検証できなかった 1 低コスト化: モニタリング機器のリユース モニタリング点数の最小化 既存インフラグ点数 ( 学内 LAN 等 ) 敷設工事の簡素化等にて対応する 2 見える化 対象の拡大: 児童の省エネ行動は電力 ガス 灯油以外にも 水道 3R ゴミにも及ぶ それらを統合的に 見える化 し 評価する手法を検討する 3 継続性を確保: 電力 見える化 により興味を示した児童も 時間が経つと興味をなくし省エネ行動も減少する その際にどういたアプローチが有効か検討する 8

5. 今後の展望 1 低コスト化: イニシャルおよびランニングコストを抑制するため 機能を絞ったモニタリング機器の開発を行う 2 見せる化 手法の検討: 見せる化 手法を整理 体系化し ヒューマンアプローチによるメッセージの伝え方を確立する 3 普及: モニタリング機器の爆発的普及を実現するビジネスモデルを検討 展開する 1 パッケージ化 : 他の小学校への水平展開を図るため 電力 見える化 を組み込んだ環境学習プログラムをパッケージ化し 提供する体制を整える 2 人材育成 : モニタリング機器の調達や環境学習プログラムの実施を担える人材を育成する また先生方への環境教育を実施する 3 環境学習プログラムの継続 : 環境配慮行動を習慣化させるため 継続的に また多面的に環境学習プログラムを提供していく 9

なぜ 見える化 するのか? 1 現状を把握して 対策を立てる 2 対策を実行した効果を確認する 3モチベーションを維持する 継続的な省エネ行動へ!! ご静聴ありがとうございました 10