城跡を活用した 可児市の地域づくりの考察 小さな地域の活力維持に向けてⅡー CONTENTS 1 はじめに 2 可児市の概況 5 参加体験型事業との関係 6 連携の拡大 5 城跡がもたらした 変化 の考察 1 住宅都市として発展 1 活動人口 への着目 2 多様な地域 を内包する市 3 可児市観光グランドデザイン 2 地区を超えた 新しいつながり の創出 1 観光を 地域づくり につなげる視点 3 自分ができることで 2 市民との 協働 を具体化する視点 4 城跡を活用した地域づくりの考察 地域に関わる 目線の創出 4 来訪者らとの交流による 1 市内に点在する城跡 活動人口 の変化 2 城跡単位の活動団体 6 おわりに 3 城跡単位の活動を支える 山城連絡協議会 さまざまな 人 による 4 山城連絡協議会の機能 地域の活力維持 1 はじめに 兼山 図表1 可児市の人口タイプによる地区分類 川合 中恵土 今渡 山の上に築かれた城の遺構を巡 土田 る 山城 歩き が全 国 的に人 気だと 下恵土 広見東 広見 いう 岐阜県内にも戦国時代を中心 に築かれた山城の城 跡が多く残っ 帷子 ており 観 光 資 源として 活 用 が 始 姫治 久々利 平牧 春里 まっているところもある 桜ヶ丘 こうした中で 国 史 跡 美 濃 金山 城 跡 などを有 する同 県 可 児 市は 身近にある城跡の魅力や価値に気 づいた住民らが保全 活用に向けて 主体的に活動し 行政がサポートす る仕組みが構築されつつあるまちと 人口タイプ 地区の特性 人口の特性 該当地区 タイプA 昭和40年代 50年代に 大規模な住宅団地造成で 形成された地区 第1次ベビーブームを含む世代が目 立って多い地区 帷子 平牧 桜ヶ丘 タイプB 旧来からの市街地等で 平 成以降も住宅団地の開発 が行われてきた地区 第1次ベビーブームを含む世代より 第2次ベビーブームを含む世代が多く また年少人口も比較的多い地区 春里 姫治 タイプC 旧来からの市街地等で且 つアパートや小規模な宅地 開発が行われてきた地区 第1次ベビーブームを含む世代より 第2次ベビーブームを含む世代が多く また年少人口も多い地区 今渡 川合 下恵土 土田 広見 中恵土 タイプD 旧来のままのあまり開発が 行われなかった地区 人口自体が少ない地区 各タイプの色は 地図の色分けに対応 して注目されている 地域活性化には よそ者 という 言葉に代表されるような 地域を客 観的に見る目線が必要だと言われる 同時に 活 性 化 策の効 果を真に地 域へ還元していくためには 地域と の関わりを 自分事 として考える住 07 久々利 広見東 兼山 出所 可児市人口ビジョン よりOKB総研にて作成 同ビジョンでは 第1次ベビーブームを含む世代は2015年4月1日時点で60 74歳 第2次ベビーブームを含む世代は同35 49歳と している また年少人口は15歳未満人口を指す
民をどうやって増やすかが重要だと が急増した 2005年に旧兼山町が 末現在で6,486人 市の人口に占める 考える 編入合併したことも人口増に寄与し 割合は6.5 に上る 外国人住民数は 本稿では 城跡を活用した可児市 総 務 省の2 0 1 5 年 国 勢 調 査 結 果に 岐阜市に次いで県内で2番目に多く の地 域 づくりを一 例として 地 域 住 よると 可児市全体の人口は98,695 割合は美濃加茂市 坂祝町に次いで 民が改めて自分のまちに目を向ける 人と2010年調査から1.3 増加して 3番目に高い水準となっている ことが 地域の活力維持につながる いる こうしたことから 市 は 2011年 注1 可能性について考察したい に 多文化共生推進計画 を策 定 2 多様な地域 を 内包する市 2 可児市の概況 2016年に新計画に更新 し 外国 人 住 民の学 習支 援 居 住 労 働 環 可児市は2015年10月に公表した 人口ビジョン で 市内の14の地区 1 住宅都市として発展 境の整備 地域社会への参加促進 などに取り組んでいる を住宅開発状況別にA Dの4タイ プに分けている 図表1 可児市は岐阜県の中南部に位置 3 可児市 観光グランドデザイン し 市域の一部は愛知県と接してい A Dのタイプはそれぞれ年齢別 る 市北部は木曽川沿いに平坦な土 の人口構 成に違いがある 市 全 体 地が広がり 市南部は丘陵地となっ では人口増加の傾向が続いている ている 志野 織部を代表とする桃山 が 地区によってはすでに人口減少 茶陶の発祥の地として知られ 明治 に転じているところもあり 一つの市 可児市は地方創生の重要な柱の まで美濃焼の主要生産地だった 内に 多様な地域 が存在している 一つとして2 0 1 6 年 3月 可児市観 光 グランドデ ザイン を 策 定した 図表2 1970年代以降 市制施行は1982 1 観光を 地域づくり に つなげる視点 年4月1日 は 市内に大規模な工業 なお 可児市は製造業が集積して 2018年度までの市の観光関連施策 団 地が造 成されるとともに 名 古 屋 いることから 外国人住民が多いまち を示した計画で 計画構成には二つ 都市圏に近いベッドタウンとして注目 でもある 岐阜県のまとめによると 可 の特徴が見られる 図表3 され 住宅開発が進んだことで人口 児市の外国人住民数は2017年12月 一つ目の特徴は Ⅰ Ⅶの七つの観 光関連施策を通じて 市政の重点方 針である 高齢者の安気づくり 子 図表2 可児市の地区別データ 人口タイプ タイプA タイプB タイプC タイプD 地区名 地区別人口 帷 子 人 20,346 平 牧 桜ヶ丘 春 里 10,144 9,038 6,555 姫 治 今 渡 4,240 9,699 川 合 下恵土 土 田 広 見 6,005 10,168 8,645 7,576 中恵土 久々利 広見東 兼 山 可児市全体 人口増減率 高齢化率 市立小学校の学級数 自治会加入率 2018年4月1日現在 2013年 2018年 2018年4月1日現在 2017年5月1日現在 2018年4月現在 % 1.89 % 36.12 学級 33 % 81.58 3.82 29.96 33.28 27.08 20 22 16 73.95 88.28 65.61 17.76 18.48-61.02 33.57 3.78 3.10 0.21 8.37 7.06 6.68 0.56 1.90 15.12 22.60 19.38 25.50 3,497 4.76 21.10 1,674 2,397 1,308 101,292 7.87 5.63 8.02 34.83 29.58 36.54 26.69 0.36 31 18 18 29 13 7 207 34.80 43.20 40.22 56.38 50.25 71.93 61.41 81.82 60.76 出所 可児市 可児市教育委員会の各資料よりOKB総研にて作成 1 人口は住民基本台帳ベース 人口増減率および高齢化率はOKB総研にて算出した 2 人口増減率は各年4月1日現在人口による比較 高齢化率は地区別人口に占める65歳以上割合 3 市立小学校の学級数は各地区に所在する学校が対象 小学校によっては通学区域が複数の地区にまたがっている 一つの地区に複数校ある場合は合算した - は地区内に市立小学校が所在しない 4 自治会加入率は各地区の自治連合会における加入率 市全体の数値は地区別の加入率と算出手法が異なるため参考値 育て世代の安心づくり 地域 経済 の元気づくり まちの安全づくり に つなげることを明記している点である 市が住宅都市として発展してきた ことを踏まえて 観光施策も 地域づ くり につなげる すなわち観光振興 を地 域 住 民の暮らしやすさや生 活 の豊かさに還元させていく視点を強 調している 2 市民との 協働 を 具体化する視点 二つ目の特徴は 施策を通じて市 08
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