faq ORACLE FUSION MODDLEWARE Oracle Application Server 10g Oracle Enterprise Messaging Service Frequently Asked Questions 2006 年 10 月 この FAQ では Oracle Enterprise Messaging Service に関してよく寄せられる質問を取り上げます Oracle Enterprise Messaging Service Java Message Service QoS( サービスの質 ) オプションエンタープライズ メッセージングの統合 JMSコネクタストア アンド フォワードー JMSルーター Oracle Databaseとのメッセージ統合ー Messaging Gateway 一般的な質問 1.0 Oracle Enterprise Messaging Service 1.1 Oracle Enterprise Messaging Service(OEMS) とは何ですか Oracle Enterprise Messaging Service(OEMS) は 標準 (JMS JCA) に準拠したメッセージング プラットフォームで サービス指向アーキテクチャ (SOA) 環境での分散アプリケーションの開発およびデプロイを行うための包括的なメッセージング機能および統合機能のセットを提供します OEMS は Oracle Fusion Middleware の Enterprise Service Bus(ESB) および BPEL Process Manager コンポーネントにとって基盤となるメッセージング インフラストラクチャです 1.2 OEMS はライセンス付与される製品ですか いいえ OEMS には有償製品はありません OEMS は Oracle 10g プラットフォームのメッセージング機能を単一のメッセージ プラットフォームにまとめ メッセージング要件および統合要件に対応する効率よい顧客ソリューションを提供します Oracle Application Server 10g および Oracle Database 10g のいずれも Oracle Enterprise Messaging Service を構成する機能を提供します 1.3 OEMS の主な機能について教えてください OEMS は 次の 5 つの主要機能で構成されています 1) 標準準拠の単一インタフェース : Java Message Service (JMS) API 2) メッセージの永続化を行うための QoS( サービスの品質 ) オプション イン メモリー DB ファイル ベースの DB または Oracle Database を Streams Advanced Queuing と連動 3) エンタープライズ メッセージング統合 JMS コネクタ使用 4) ベンダー間の橋渡しを行うストア アンド フォワード機能 JMS ルーター使用これらの各機能に関する FAQ を次に示します Oracle Enterprise Messaging Service 1
1.4 OEMS にはどのようなメリットがありますか 企業向けの完全なメッセージング ソリューションを提供 プラガブル メッセージング統合ソリューションを介して統合コストを削減 標準準拠のインタフェース (JMS および JCA) により開発作業を簡素化しリスクを低減 メッセージの永続化を行うための QoS( サービスの品質 ) オプションが構成可能 管理および監視を全面的にサポート 何千もの顧客が現在メッセージング インフラストラクチャとして OEMS に依存している 実証済みの顧客ベース 1.5 OEMS 機能が使用できるのは Oracle Application Server と Oracle Database のどのバージョンですか OEMS 機能機能に対応するのは Oracle Application Server 10g Release 3(10.1.3) および Oracle Database 10g です 2.0 Java Message Service 2.1 OEMS でサポートされる JMS 仕様はどのバージョンですか OEMS は 下位互換性を確保するために JMS 1.1 仕様と JMS 1.0.2b 仕様のいずれにも対応します 2.2 オラクル社は 2 つの JMS インタフェースを提供していると聞きましたが それはなぜですか 従来より オラクル社では OracleAS JMS と OJMS という 2 つの用語を使用しています OracleAS JMS は アプリケーション サーバーに附属するイン メモリーおよびファイル ベースの永続性オプションを指します それに対し OJMS は AQ との JMS インタフェースを指します この紛らわしい名前付けが 混乱の原因です 3 つのメッセージ永続性オプションに対してオラクル社が提供する JMS インタフェースは 1 つのみです メッセージ永続性をこの 3 つの QoS オプションのいずれかに切り替える場合 JMS アプリケーション コードを変更する必要はありません 2.3 Java Message Service API の詳細はどこで入手できますか Sun 社の Java Web サイトにジェネリックな JMS に関する FAQ が記載されていますので 参考にしてください http://java.sun.com/products/jms/faq.html Oracle Enterprise Messaging Service 2
3.0 QoS( サービスの質 ) オプション 3.1 OEMS で使用できるメッセージ永続性オプションにはどのようなものがありますか 次の 3 つのオプションがあります 1) イン メモリーメッセージは揮発性です つまり メッセージは JMSサーバーが稼働するJVMメモリー空間内では存続しますが JVMで障害が発生すると消失します 2) ファイル ベースメッセージは ファイル システム上の構成可能な場所で存続します JMSサーバーが稼働しているJVMで障害が発生した場合 メッセージのリカバリを行うことができます 3) データベースメッセージは Oracle Database 10gのStreams Advanced Queuing(AQ) メッセージング システムで存続します AQはOracle Database 上に構築されるため これが最も堅牢な永続性オプションです 3.2 データベースの永続性オプションを選択するメリットは何ですか まず AQ が Oracle Database に組み込まれているため Oracle Database に備わっているスケーラビリティ 信頼性 セキュリティ リカバリ能力が得られます 特に OEMS については RAC および TAF の完全サポート XML 型のサポート AQ での JMS 接続先への PL/SQL API によるアクセス機能が利用できます 3.3 各 QoS オプションからは どんなパフォーマンス上の効果が得られますか OEMS JMS イン メモリー オプションの処理速度は ファイル ベース オプションのそれを上回ります ファイル ベースの永続メッセージングは メッセージ サイズなどの特性に比例し トランザクションのコミット頻度などの特性に影響されるコストで提供されますが 揮発性の イン メモリー オプションとは異なり メッセージのリカバリ機能があります ファイル ベース オプションと データベース オプションの 2 つの永続性オプションを比較した場合 一般にローエンド ハードウェアや並行性の低い環境で十分な効果を発揮するのは ファイル ベース オプションです OEMS JMS データベース オプションは データベース インスタンスのメンテナンスに固定費が発生するため ローエンド ハードウェアでは十分な効果を発揮しません また 並行性が低い環境では 単一のデータベース接続から取り出せるデータ量に制限があるため ここでも十分な効果を発揮しません ただし データベース オプションは ファイル ベース オプションと比較した場合 規模の拡大 縮小への対応に優れ ハイエンド ハードウェアでは転換点 ( 一般的な利用状況では 転換点は CPU8 台前後です ) で十分な効果を発揮します パフォーマンスの変化の点でもう一つ重要なことは OEMS JMS の データベース オプションでは並行性によりパフォーマンス向上が得られるという点です これは データベースに備わっている優れたロック メカニズムおよび索引付けメカニズムによって 永続状態のメッセージへの並行アクセスが実現するためです その結果 OEMS JMS の データベース オプションでは 同一接続先で同時発生する複数の送信者および受信者に対処することができます OEMS JMS の ファイル ベース オプションを選択すると 単一の JMS セッションでの最大スループットが向上する可能性があります 一方 データベース オプションは 同一接続先についてより多くの並行 JMS セッションに対応でき 同一ハードウェア ( 並行アクセスを支えるのに十分なリソースを備えたハードウェア ) でのスループット全体を向上させます 3.4 OEMS 使用時のパフォーマンス データはありますか メッセージングには標準化されたベンチマークがないため オラクル社では OEMS についてのベンチマーク データを公開していません ただし オラクル社はパフォーマンスを重要要件とする様々なお客様の仕事を手がけています 社名は伏せますが オラクル社が達成した数字の一部を次に示します Oracle Enterprise Messaging Service 3
低価格のハードウェアに OEMSイン メモリー オプションを実装 秒あたり1つのキューを通過するメッセージ数 : 4000 以上 低価格のハードウェアに OEMSデータベース オプションを実装 秒あたり1つのキューを通過するメッセージ数 : 300 以上 直線的な拡張でサポートされる秒あたり 10 キューを通過するメッセージ数 : 3000 以上 ハイエンド ハードウェアに OEMSデータベース オプションを実装 秒あたり1つのキューを通過するメッセージ数 : 10000 以上 4.0 エンタープライズ メッセージングの統合 JMS コネクタ 4.1 JMS コネクタとは何ですか JMS コネクタは OEMS の QoS オプションおよびオラクル社以外の JMS プロバイダを直接 OC4J に組み込むためにオラクル社が開発したジェネリックな JMS J2CA 1.5 リソース アダプタです OC4J で実行する J2EE アプリケーションで JMS コネクタを使用すると サード パーティ製の JMS プロバイダを主要なメッセージ交換インフラストラクチャとして簡単に使用できるようになります 4.2 JMS コネクタでサポートされるオラクル社以外の JMS プロバイダを教えてください IBM WebSphereMQ 5.3および6.0 Tibco EMS 3.1.0および4.3.0 SonicMQ 6.0 オラクル社は JMS コネクタを介した上述の JMS プロバイダと OEMS との統合を全面的にサポートする予定です 5.0 ストア アンド フォワード - JMS ルーター 5.1 JMS ルーターとは何ですか JMS ルーターは サポート対象のすべての OEMS 永続性オプションとオラクル社以外の JMS プロバイダを結ぶ確実なメッセージング ブリッジです さらに OEMS のいずれの永続性オプション間でもメッセージを伝播することができます 5.2 JMS ルーターでサポートされるオラクル社以外の JMS プロバイダを教えてください IBM WebSphereMQ 5.3および6.0 Tibco EMS 3.1.0および4.3.0 SonicMQ 6.0 オラクル社は JMS ルーターを介した上述の JMS プロバイダと OEMS との統合を全面的にサポートする予定です Oracle Enterprise Messaging Service 4
5.3 JMS ルーターの一般的なユースケースを教えてください 通常 OEMS ユーザーが JMS ルーターを使用するのは 標準的なハブ アンド スポーク アーキテクチャです 小売業界のユーザーは ハブに情報を転送する 3 桁台から 4 桁台の POS 端末を所有し 製造業のユーザーの工場にはこれと同数の PC があり ハブに情報を転送します いずれの場合も 最終的にハブに転送する情報を格納するために スポークには負荷の少ないデプロイメントが必要です JMS ルーターを使用して OC4J をスポークにデプロイし OEMS JMS データベース オプションを実行しているハブにメッセージを転送するよう JMS ルーターを構成します 5.4 JMS ルーターが別の基準に基づいてメッセージを転送できるようにするには どうすればよいですか 10.1.3.1 では JMS セレクタを使用してメッセージのフィルタ処理を行うことができます 6.0 Oracle Database とのメッセージ統合 - Messaging Gateway(MGW) 6.1 Messaging Gateway とは何ですか Messaging Gateway(MGW) は Oracle Database の Streams Advanced Queuing(AQ) の拡張機能で AQ とオラクル社以外のメッセージ プロバイダとを統合する場合に使用します Messaging Gateway は AQ とこれらのメッセージング システム間のメッセージ伝播エンジンとして機能します 6.2 MGW でサポートされるオラクル社以外のメッセージング システムはありますか WebSphereMQ 5.3および6.0 Tibco Rendezvous 7.3 オラクル社は 上述のオラクル社以外のメッセージ プロバイダと MGW との統合を全面的にサポートする予定です 6.3 MGW の詳細はどこで入手できますか MGW の説明は Oracle Streams アドバンスト キューイング ユーザーズ ガイドおよびリファレンス 10g Release 2 (10.2) に記載されています このドキュメントは Oracle Database のドキュメント セットの一部です 7.0 一般的な質問 7.1 OEMS で提供される管理機能と監視機能はどのようなものですか OEMS JMS のイン メモリー ソリューションおよびファイル ベース ソリューションは JMX に完全準拠した動的構成 管理および監視を行います 接続先および接続ファクトリの作成 / 削除時のサーバー再起動は必要ありません また JMS サーバーのプロパティ変更も不要です ユーザーのシステムで メッセージングのパフォーマンス監視およびボトルネックのトラブルシューティングができるよう OC4J の他の部分と同様 イン メモリー 永続性オプションおよび ファイル ベース 永続性オプションも JSR-77 で規定される統計情報の範囲を超えた様々なパフォーマンス測定基準で測定されています Oracle Enterprise Messaging Service 5
データベース 永続性オプションを対象とした JMX サポートは今後のリリースで提供しますが 義務化された JSR-77 の統計情報は 現在サポートされています 7.2 OEMS とその機能の使用例はありますか はい Oracle Technical Network(OTN) に掲載されています 次のリンクから Tutorials や Oracle By Example シリーズ のページをスクロールダウンしてください http://otn.oracle.co.jp/products/ias/oems/index.html Oracle Enterprise Messaging Service 6
Oracle Application Server 10g: Oracle Enterprise Messaging Service FAQ 2006 年 10 月著者 : John Lang 寄稿者 : Oracle Corporation World Headquarters 500 Oracle Parkway Redwood Shores, CA 94065 U.S.A. 海外からのお問合せ窓口 : 電話 : +1.650.506.7000 ファックス : +1.650.506.7200 http://www.oracle.com/ Copyright Oracle Corporation 2006. 無断転載を禁ず この文書はあくまで参考資料であり 掲載されている情報は予告なしに変更されることがあります オラクル社は 本ドキュメントの無謬性を保証しません また 本ドキュメントは 法律で明示的または暗黙的に記載されているかどうかに関係なく 商品性または特定の目的に対する適合性に関する暗黙の保証や条件を含む一切の保証または条件に制約されません オラクル社は 本書の内容に関していかなる保証もいたしません また 本書により 契約上の直接的および間接的義務も発生しません 本書は 事前の書面による承諾を得ることなく 電子的または物理的に いかなる形式や方法によっても再生または伝送することはできません Oracle JD Edwards PeopleSoft および Retek は Oracle Corporation および関連会社の登録商標です 他の製品名は それぞれの所有者の商標です