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5 Q. 権限付与の際にシステム権限とオブジェクト権限など 複数の権限をまとめて付与できますか A. ロールを使用すれば 一度に複数の権限をまとめて付与できます ロールとは 関連する権限のグループに名前を付けたもので 複数の権限を異なるユーザーにまとめて付与するような場合に便利です ロールの詳細は 弊社 データベース マネジメント コースでご紹介しています 6 Q. 全てのシステム権限 オブジェクト権限の情報を確認する方法はありますか A. SQL 言語リファレンス マニュアルに全ての権限の詳細が記載されています Oracle Database 10g までは SQL リファレンス という名前のマニュアルです 7 Q. ロック待ちを避けるため 変更操作を行う前に他のユーザーがロックしていないか確認できますか A. SELECT のオプション機能である FOR UPDATE NOWAIT を使用して SELECT 対象行がロックされているかどうかを確認できます 通常 SELECT( 問合せ ) では対象行をロックしませんが FOR UPDATE というオプションを付けることで SELECT した行にロックを取得できます FOR UPDATE NOWAIT は SELECT 対象行が既にロックされている場合 実行側にエラー (ORA-00054) を返して制御を戻す設定です 実行時のエラーが返れば 既に対象行がロックされていることがわかります FOR UPDATE WAIT 秒数 と指定して 他のユーザーが既に対象行をロックしている場合 ロックが解放されるまで指定した時間 ( 秒数 ) 待機させることもできます 8 Q. 制約に違反しているデータが存在する状態で 制約を定義するとどうなりますか A. 原則として 制約を定義する SQL 文を実行した際にエラーが返り 制約を定義できません ただし 遅延制約のオプションを設定すると そのトランザクションが完了するまで制約違反のチェックを遅延させることもできます 2

第 4 章 Oracle アーキテクチャ概要 9 Q. データベースを構成する物理ファイルの格納場所を調べる方法はありますか A. データ ディクショナリ ビューや動的パフォーマンス ビューで確認できます 動的パフォーマンス ビュー稼動中のデータベースのアクティビティ ( メモリー プロセス ファイルの情報など ) を参照できるビューです これらのビューの名前は V$ という接頭辞がついています 各ファイルの格納場所を確認できるビューを以下にご紹介します 詳細は リファレンス マニュアルをご参照ください データ ファイル DBA_DATA_FILES ビュー V$DATAFILE ビュー オンライン REDO ログ ファイル V$LOGFILE ビュー 制御ファイルの確認 V$CONTROLFILE ビュー 制御ファイルについては 初期化パラメータ control_files の値からも確認できます 初期化パラメータの詳細については弊社 データベース マネジメント コースでご紹介しています ( リファレンス マニュアルにも記載されています ) 10 Q. 共有プールにある解析済みの SQL 情報が共有される 同一 SQL の条件について教えてください A. SQL のテキストが完全に一致しているものが同じ SQL と判断され 解析結果が共有されます 例えば大文字 小文字 空白 行数 コメントの内容がすべて一致している必要があります WHERE 句の条件値のみ異なる SQL 同士の場合 バインド変数を使用すると解析結果を共有できます 11 Q. 共有プールで保持する解析結果にセミコロン (;) は含まれますか A. セミコロン (;) は共有プールの解析結果には含まれません セミコロン (;) は SQL*Plus を使用している際に SQL 文の最後に記述することで文の終わりを意味する記号です 12 Q. 同一 SQL が存在していても 参照するオブジェクトが異なる場合 解析結果は再利用されますか A. 同一 SQL だとしても 参照するオブジェクトが異なる場合は解析結果が再利用されません 参照オブジェクトのスキーマを特定するためにも オブジェクト名の前にスキーマ名を修飾することが推奨されます 例 ) SELECT * FROM SCOTT.EMP (SCOTT スキーマの EMP 表 ) SELECT * FROM TEST.EMP (TEST スキーマの EMP 表 ) 3

13 Q. SQL の解析処理は 何の情報をもとに行っているのでしょうか A. SQL の解析は Oracle の内部情報が記録されているデータ ディクショナリの情報をもとに行われます 頻繁にデータ ディクショナリにアクセスするとパフォーマンスに影響を及ぼすため 解析時に使用したデータ ディクショナリの情報も共有プールに保持され 再利用されます 14 Q. システム グローバル領域 (SGA) のサイズはどのようにして決めるのですか A. Oracle では インスタンス起動する際に データベースを設定するための各種パラメータ値を読み込みます ( これらのパラメータを初期化パラメータといいます ) SGA のサイズはこの初期化パラメータを使用して決定します サイズの指定方法は SGA の各メモリー構造 ( 共有プール データベース バッファ キャッシュ REDO ログ バッファ ) のサイズを設定する初期化パラメータに適切な値を指定します SGA のサイズを変更するときは初期化パラメータの値を変更します なお Oracle 10g 以降は SGA 全体のサイズを決定し 個々のメモリー構造のサイズは自動調整することもできます 以下が SGA のサイズ決定に関連する主なパラメータです SGA 全体 :SGA_TARGET 共有プール :SHARED_POOL_SIZE データベース バッファ キャッシュ :DB_CACHE_SIZE(9i~) REDO ログ バッファ :LOG_BUFFER 15 Q. データ ディクショナリはどこに格納されているのですか A. データ ディクショナリは表の集合であるため データファイルに格納されています データファイルは 名前がついた領域 ( 表領域 ) に対応づけられており データ ディクショナリは SYSTEM 表領域という領域のデータファイルに格納されています 第 5 章バックアップリカバリ概要 16 Q. オンライン REDO ログ ファイルに格納されている変更履歴の内容を確認できますか A. LogMiner というユーティリティを使用すると確認できます LogMiner とは どのユーザーがいつ どのような SQL を実行したのかといった変更履歴を確認できます LogMiner の詳細は ユーティリティ マニュアルをご参照ください 第 6 章 Oracle の標準ツール 17 Q. SQL*Loader で 既にデータがある表に対してデータを追加できますか A. APPEND オプションを使用することで 既にデータがある表に対してデータを追加できます APPEND オプションの詳細は ユーティリティ マニュアルをご参照ください 4

18 Q. SQL*Loader でデータをロードする際に ロードする各行に順序を割り振る方法はありますか A. 制御ファイルに SEQUENCE 句を指定することで 各行に順序を割り振ってロードできます SEQUENCE 句の指定方法の詳細は ユーティリティ マニュアルをご参照ください 19 Q. 整合性制約に違反するデータを SQL*Loader でロードすると どうなりますか A. 整合性制約に違反するデータは全て SQL*Loader 実行時に拒否されます 拒否されたデータは不良ファイル ( 拡張子.log) に 拒否された原因はログファイル ( 拡張子.log) に出力されます 各ファイルの名前は自動的に決定されますが パラメータを使用して任意の名前で出力させることもできます 詳細は ユーティリティ マニュアルをご参照ください 20 Q. SQL*Loader を使用して データをカスタマイズしてからロードすることは可能ですか A. SQL*Loader の WHEN 句を使用すれば 部門番号が 30 のレコードだけをロードする など特定の条件を満たすレコードだけをロードすることは可能です しかし 30 の部門番号を 50 に変更してロードする といったようにデータを編集してロードすることはできません データを編集してロードする場合は UTL_FILE パッケージというプログラムを使用します UTL_FILE パッケージの詳細は弊社 PL/SQL プログラミング Ⅱ コースでご紹介しています 21 Q. Data Pump Export/Import でダンプファイルが出力されるディレクトリはどのように作成するのですか A. ディレクトリ オブジェクトを作成するためには CREATE ANY DIRECTORY 権限が必要です 上記権限を持つユーザー (SYS SYSTEM) で ディレクトリ オブジェクトを作成します CREATE DIRECTORY TEST AS ' ファイルを出力する絶対パス '; ディレクトリ オブジェクト名 作成したディレクトリの所有者と Data Pump Export/Import を使用するユーザが異なる場合 ディレクトリを使用するための権限が必要です GRANT READ,WRITE ON DIRECTORY TEST TO ユーザ名 ; ログインしているユーザが使用できるディレクトリ オブジェクトは ALL_DIRECTORIES ビューで確認できます 22 Q. Data Pump Export/Import ユーティリティのパラメータの意味を確認する方法はありますか A. パラメータの意味は ユーティリティ マニュアルで確認できます また help コマンドで help=y と実行すると Data Pump Export/Import ユーティリティのオンラインヘルプ機能を利用できます 実行例 )Data Pump Export のパラメータの意味を確認する D:\work>expdp help=y 5

23 Q. Data Pump Export でエクスポートした表を 異なるスキーマにインポートできますか A. 可能です インポート時に REMAP_SCHEMA パラメータ使用してインポート先のスキーマを指定できます 管理ユーザーで操作する必要があります パラメータの詳細は ユーティリティ マニュアルをご参照ください 24 Q. Data Pump Export/Import 実行時に Oracle エラーが発生し 再度ユーザー名 パスワードの入力を求められました 考えられる原因は何ですか A. ユーザー名 パスワードを正しく指定しているにも関わらずエラーとなる場合は 実行ユーザーに必要な権限が付与されていない可能性が高いです データベースに接続する権限 (CREATE SESSION 権限 ) や 表を作成する権限 (CREATE TABLE 権限 ) など 実行ユーザーに権限が適切に付与されているかどうかを確認してください 25 Q. Data Pump Import 実行時に 表がすでに存在しているためエラーが発生します Data Pump Import で行データのみ表に追加したい場合はどうすればよいですか A. TABLE_EXISTS_ACTION パラメータを使用することで 作成しようとした表が既に存在している場合の動きを制御できます 行データのみ表に追加したい場合は TABLE_EXISTS_ACTION=APPEND と指定してください TABLE_EXISTS_ACTION パラメータのその他の設定値については ユーティリティ マニュアルをご参照ください 26 Q. Data Pump Export でエクスポートしたファイルの内容を確認できますか A. Data Pump Import 実行時に SQLFILE パラメータを使用すると インポートにより作成されるオブジェクトの内容 (CREATE TABLE 文や INSERT 文などの SQL) がテキストファイルに出力されます ( 実際にインポートはされません ) これにより 実際にインポートする前にエクスポートしたファイルの内容を確認できます SQLFILE パラメータの詳細は ユーティリティ マニュアルをご参照ください 6

27 Q. Data Pump Export/Import で 開発環境のデータを本番環境にインポートしました 開発環境と本番環境のデータが 同一データであるかどうかを確認する方法はありますか A. 開発環境と本番環境のデータベースを データベース リンク で接続させ SQL 文の集合演算で MINUS 演算子を使用することで確認できます データベース リンクとは あるデータベースから異なるデータベースのデータにアクセスするためのリンクのことです 例えば開発環境から本番環境にデータベース リンクを作成すれば 開発環境のデータベースにログインした状態で 本番環境のデータにもアクセスできます また MINUS 演算子を使用すると 複数の SELECT した結果の差分を求めることができます 開発環境で SELECT した結果と 本番環境で SELECT した結果を MINUS 演算子を使用して集合演算を行い 差分がなければ両者のデータが同一であると確認できます 実行例開発環境の EMP 表と本番環境の EMP 表のデータの差分を求める SQL> SELECT * FROM emp 開発環境の EMP 表を SELECT 2 MINUS 3 SELECT * FROM emp@db_link; データベース リンクを使用して本番環境の EMP 表を SELECT レコードが選択されませんでした 差分がないため 2 つの表は同一データであることがわかる ご利用上の注意事項 本書の著作権は株式会社アシストに帰属します 本書は参考資料であり 掲載されている情報は予告なしに変更されることがあります 本書で使用している製品の名称は 各社の商標または登録商標です 本資料の内容に関するご質問はご遠慮ください 本資料はお客様の責任のもとでご利用ください これらの使用によりいかなる損害が生じたとしても 株式会社アシストは一切保証致しかねますので ご了承ください 7