今後の検討事項 ( 案 ) 資料 1-6
FMC サービス用新規番号に係る指定要件の検討 060 番号による FMC サービス 番号研究会での検討 < 対象となるサービス > ワンナンバーでかつワンコールで提供されるサービスで 網形態や通話料金 品質などは番号からは識別できないサービス ( ただし 品質については 電話として最低限の通話品質は確保していることが必要 ) 1 例えば固定網や移動網など異なる網を利用しても一つの番号で着信できることが前提 2 番号が付与されている網との連携による提供のほかに 番号が付与される要件を満たしているが 番号を取得していない回線 (FMC 用回線 ) との連携での提供もある ただし 電話として最低限の通話品質は確保していることが必要 3 固定網と移動網の連携のみという制限を加えることなく 固定網同士の連携や移動網同士の連携などの形態での提供もある 4FMC サービスの通話料金は 発信者のみが負担する あるいは着信転送と同様に発信者と転送元それぞれで負担する等の制限を加えることなく どの様な形でもかまわない 5FMC サービスにおける通話料金は サービス提供事業者により幅広く選択が可能なもの ( 着信網によって異なる料金の場合 着信網によらず料金が一律の場合など ) 6FMC サービスは発着信一体のサービスが主流と考えられるが 着信のみの形態もある 7 発信者番号は固定回線や移動回線のそれぞれに付与されている番号でも FMC サービスを提供している番号のいずれでも構わない 8 一つの端末 ( ワンフォン ) で提供する形態と 固定網では固定電話端末を使用することも可能とするなど 固定網と携帯網で異なる端末とする形態のいずれでもかまわない 9 着信先の切り替えについても 利用者が何らかの操作を行う形態と 自動で切り替わる ( シームレス連携 ) 形態のいずれでもかまわない FMC 用新規番号としては 地理的識別がなく 通話品質も一定でないサービスであり UPT との類似性及び番号の効率的な利用の観点から 060 番号 を指定することが適当 なお 既に提供されている UPT サービスの提供に支障を及ぼさないようにする必要 1
FMC サービス用新規番号に係る指定要件の検討 060 番号による現行サービス (UPT サービス ) UPT(Universal Personal Telecommunication: 個人通信 ) サービスは ユーザが自ら選んだサービスに加入し 任意の固定 移動端末上から意識することなく多様なネットワークを介して個々の UPT 番号で発着信を行うもので 地理的制約はなくネットワーク能力及び電気通信事業者によって課された制限にのみ制約を受けるサービス である ( 国際電気通信連合条約に基づく勧告 ) 現在 060 番号 は NTT コミュニケーションズ ( 株 ) が提供するサービス e コール にのみ利用されている < e コール サービスの概要 > 個人に対して番号を与える概念の通信サービス 固定電話 携帯電話 FAX 等を一つの 060 番号により利用可能 一つの 060 番号により 利用者の設定した最大 3 カ所への着信先へ順次接続を行える 通称 追いかけ電話 とも言われる * 着信先等の設定は 電話機またはインターネットから操作 2
FMC サービス用新規番号に係る指定要件の検討 UPT サービス ( システムイメージ ) 交換機に接続先を指示する機能を有する設備 (e- コールの場合は 事前に登録された加入者の接続先番号情報に応じて交換機に接続先を指示することに加えて 接続できない場合は次の番号へ順次指示する機能も併せ持つ ) サービス制御機能を有する設備 ( ) 網間信号接続 1 2 3 060-xxxx-xxxx をダイアル 一般加入電話 FAX 携帯電話 3
FMC サービス用新規番号に係る指定要件の検討 060 番号による FMC サービスの範囲 現在の 060 番号の定義規定 :(UPT サービス ) 電気通信事業者が利用者からの随時の請求により特定される端末系伝送路設備を介して提供する電気通信役務を識別するための電気通信番号 ( 電気通信番号規則第 10 条第 1 号 ) 060 番号を利用した FMC サービスの検討 1 既存番号が付与されている網同士を組み合わせた場合 2 既存番号が付与されている網と FMC 用回線を組み合わせた場合 060 番号 による FMC サービスの指定要件 現在の 060 番号の指定要件 :(UPT サービス ) 1 サービス制御機能を有する設備を設置すること 2 法第 33 条第 2 項に規定する第一種電気通信設備と網間信号接続を行うこと ( ただし 総務大臣が特に認める場合を除く ) 3 国際電気通信連合条約に基づく勧告 (F.850 F.851) に規定する内容に準拠すること ( 電気通信番号規則別表第二 ) 060 番号により FMC サービスを提供する場合の指定要件の検討 ( 既存番号が付与されている網同士を組み合わせた場合 既存番号が付与されている網と FMC 用回線を組み合わせた場合 ) 必要となる機能の検討 品質要件の必要性の検討 ( 電話として最低限の品質確保 ) その他必要となる指定要件の検討 4
既存番号に係る FMC サービスの具体的範囲及び指定要件の検討 080/090 番号 070 番号 による FMC サービス 番号研究会での検討 利用者に大きな影響を生じない一定の範囲でサービスが提供されることが適当 < サービス識別の観点 > 080/090 番号を利用するサービスとしては 携帯電話サービスを基本とし 自宅に在宅している場合にのみ固定回線経由で発着信できるなど一定の固定回線との組み合わせであれば 発信者からは携帯電話サービスとの差異は感じられず 利用者へ大きな影響は生じないのではないか また それぞれの既存番号による FMC サービスの提供を一定の範囲内に限定することにより 他の既存番号による FMC サービスとの間でサービス識別の問題は生じないようにすることも可能 < 料金識別の観点 > 番号から想定される料金よりも低廉な課金となる場合には 高額となる場合に比べて利用者への混乱の度合いは少ない ただし 特に 携帯電話など比較的高額な料金と認識されている番号を FMC 用番号として利用する場合 移動網に着信しようと 固定 IP 網に着信しようと 同等の高額な課金をするのであれば 現実に固定 IP 網に着信した場合の低廉な料金を利用者が享受できないため問題 080/090 番号を FMC 用番号として利用する場合には 高止まりの課金とはせず 着信先に応じた低廉な料金を課す着信網別柔軟課金を前提とすることが適当 なお 着信網別柔軟課金は技術的に可能 5
既存番号に係る FMC サービスの具体的範囲及び指定要件の検討 080/090 番号による携帯電話サービス ( システムイメージ ) 第一種電気通信設備 (NTT 網 ) 網間信号接続 在圏情報管理設備 ( ) 携帯電話網 携帯電話に係る端末系伝送路設備 090-xxx ー xxxxx をダイアル 端末がどののエリア配下にあるかなどを管理する機能を有する設備 090-xxx ー xxxxx 6
既存番号に係る FMC サービスの具体的範囲及び指定要件の検討 070 番号による PHS サービス ( システムイメージ ) 第一種電気通信設備 (NTT 網 ) 在圏情報管理設備 ( 1) 網間信号接続 070-xxx ー xxxxx をダイアル 加入者情報を持つデータベース装置 ( 2) PHS に係る端末系伝送路設備 PHS 網 1 端末がどののエリア配下にあるかなどを管理する機能を有する設備 2 自社の加入者端末であるかを確認するなどのための装置 070-xxx ー xxxxx 7
既存番号に係る FMC サービスの具体的範囲及び指定要件の検討 080/090 番号 070 番号 による FMC サービスの範囲 現在の 080/090 番号 070 番号 の定義規定 : 携帯電話に係る端末系伝送路設備を識別するための電気通信番号 ( 電気通信番号規則第 9 条第 3 号 ) PHS に係る端末系伝送路設備を識別するための電気通信番号 ( 電気通信番号規則第 9 条第 4 号 ) 連携する網の範囲の検討 080/090 番号 070 番号 による FMC サービスの指定要件 現在の 080/090 番号 070 番号 の指定要件 : 1 電波法施行規則第 4 条第 1 項第 6 号に規定する基地局の無線局免許を有する電気通信事業者であること 2 法第 33 条第 2 項に規定する第一種指定電気通信設備と網間信号接続を行うこと ( ただし 総務大臣が特に認める場合を除く ) 通話品質については事業用電気通信設備規則第 36 条の 3 により電気通信事業者が あらかじめ基準を定め その基準を維持するよう努めなければならない こととなっている ( 電気通信番号規則別表第二 ) 組み合わせた網に係る指定要件の検討 その他必要となる指定要件の検討 8
既存番号に係る FMC サービスの具体的範囲及び指定要件の検討 050 番号による FMC サービス 番号研究会での検討 有線 無線の IP 電話サービスとして 050 番号により FMC サービスを提供することが適当 また 移動網として携帯電話や PHS を固定 IP 網と組み合わせ 050 番号により FMC サービスとして提供する場合の扱いは今後さらなる検討が必要 < サービス識別の観点 > それぞれの既存番号による FMC サービスの提供を一定の範囲内に限定することにより 他の既存番号による FMC サービスとの間でサービス識別の問題は生じないようにすることも可能 < 料金識別の観点 > そもそも 050 番号はロケーションフリーの IP 電話サービスに使用可能であり また 無線の場合での利用料金は有線の場合での料金とほぼ同程度の水準になると想定されることから 050IP 電話の範囲内で FMC サービスを提供することについては利用者に影響が生じるものではない 従って 有線 無線の IP 電話サービスとして 050 番号により FMC サービスを提供することが適当である また 移動網として携帯電話や PHS を固定 IP 網と組み合わせ 050 番号により FMC サービスとして提供する場合の扱いについては 例えば料金水準をガイダンスで通知することや発信者に対する課金を 050 番号で想定される料金水準と同等とすることも考えられるとの意見もあったが 今後さらなる検討が必要である 9
既存番号に係る FMC サービスの具体的範囲及び指定要件の検討 050 番号による IP 電話サービス ( システム図 ) 一般加入電話 NTT 網 GW 呼制御機能を有する設備 ( ) VoIP アダプタ 050-xxx ー xxxxx をダイアル 網間信号接続 IP IP 網 IP 電話端末 050-xxx ー xxxxx 端末間の通信の接続 切断などを行う機能を有するもの 10
既存番号に係る FMC サービスの具体的範囲及び指定要件の検討 050 番号による FMC サービスの範囲 現在の050 番号の定義規定 : 端末系伝送路設備 1 から利用者の使用に係る端末設備等 2 に提供される音声伝送役務を識別するための電気通信番号 1 無線呼出しの役務に係るものを除く 2 インターネットプロトコルを使用してパケット交換網に接続されるものに限る ( 電気通信番号規則第 10 条第 2 号 ) 連携する網の範囲の検討 050 番号による FMC サービスの指定要件 現在の050 番号の指定要件 : 1 呼制御機能を有する設備を設置すること 2 直接又は他の電気通信事業者 ( 一の者に限る ) の網を介して第一種指定電気通信設備と網間信号接続を行うこと 3 総務大臣が別に告示する総合品質 ( 事業用電気通信設備規則 ( 昭和 60 年郵政省令第 30 号 ) 第 3 6 条の5に規定するものをいう 以下 4において同じ ) を満たすこと ( 注 4) 4 総合品質を満足しない形での端末設備の接続がなされないような措置を講ずること ( 注 4) 総合品質の測定については TTC 標準 JJ201.01 以上の測定方法に基づいて測定されたものであること ( 電気通信番号規則別表第二 ) 組み合わせた網に係る指定要件の検討 その他必要となる指定要件の検討 11
( 参考 ) 総合品質について 事業用電気通信設備規則の細目 ( 昭和 60 年郵政省告示第 228 号 ) 抄 総合音声伝送品質率 (R 値 ) エンドトゥエンド遅延 0AB~J 番号 IP 電話 >80 <150ms 050 番号 IP 電話 >50 <400ms R 値 遅延に関する表中の数値は 95% の確率で満足させるものとする 参考 (ITU-T 勧告 G.109 による総合音声伝送品質カテゴリの定義 ) ユーザの満足度 0AB~J 番号 IP 電話 Satisfied 050 番号 IP 電話 Nearly all users dissatisfied R 値が 50 を下回る接続は 推奨されない (not recommended) 12
( 参考 ) 各番号の定義と指定要件 ( 抜粋 ) 番号 0AB-J 080 090 070 060 050 第 9 条第 1 号 第 9 条第 3 号 携帯電話に係る端末系伝送路設備を識別するための電気通信番号 第 9 条第 4 号 第 10 条第 1 号 第 10 条第 2 号 番号規則上の定義 固定端末系伝送路設備 1 無線呼出しの役務に係る端末系伝送路設備 2 その他総務大臣が別に告示する電気通信役務に係る端末系伝送路設備を識別するための電気通信番号 1 その一端が特定の場所に設置される利用者の電気通信設備に接続される伝送路設備であって 次号に規定するものを除く 2 第 5 号の端末系伝送路設備を除く PHS に係る端末系伝送路設備を識別するための電気通信番号 電気通信事業者が利用者からの随時の請求により特定される端末系伝送路設備を介して提供する電気通信役務を識別するための電気通信番号 端末系伝送路設備 1 から利用者の使用に係る端末設備等 2 に提供される音声伝送役務を識別するための電気通信番号 1 無線呼出しの役務に係るものを除く 2 インターネットプロトコルを使用してパケット交換網に接続されるものに限る 指定要件 ( 番号規則別表第 2) 1 固定端末系伝送路設備に直接接続する及び当該伝送路設備を識別するを設置すること 2 第 9 条第 1 号に規定する電気通信番号を用いて電気通信役務を提供するための電気通信設備が技術基準適合維持義務の対象であり 法第 42 条に規定する技術基準適合確認を行っていること ( 注 4) 3 第 9 条第 1 号に規定する電気通信番号の示す地理的識別地域と異なる電気通信番号が利用されないための技術的措置を講ずること 4 指定を受けようとする番号区画について相当程度の需要が見込まれ そのための電気通信役務の提供計画に確実性があること 5 緊急通報が利用可能であること ( ただし 総務大臣が特に認める場合を除く ) 6 法第 33 条第 2 項に規定する第一種指定電気通信設備と網間信号接続を行うこと ( ただし 総務大臣が特に認める場合を除く ) 7 上記 1 から 6 までを満足させるための機能を端末設備に委ねている場合には 最終利用者 ( 最終的に電気通信役務の提供を受ける者であって 電気通信事業者以外の者をいう ) が自ら端末設備の設定を変更することを無効とする技術的措置等を講ずること 8 他の電気通信事業者の設置した端末系伝送路設備を利用 ( 他の電気通信事業者の端末系伝送路設備と接続される場合を含む ) して電気通信役務を提供する場合において 上記 1 から 7 までに関して電気通信事業者間における取決めを行うこと 1 電波法施行規則第 4 条第 1 項第 6 号に規定する基地局の無線局免許を有する電気通信事業者であること 2 法第 33 条第 2 項に規定する第一種指定電気通信設備と網間信号接続を行うこと ( ただし 総務大臣が特に認める場合を除く ) 1 電波法施行規則第 4 条第 1 項第 6 号に規定する基地局の無線局免許を有する電気通信事業者であること 2 法第 33 条第 2 項に規定する第一種指定電気通信設備と網間信号接続を行うこと ( ただし 総務大臣が特に認める場合を除く ) 1 サービス制御機能を有する設備を設置すること 2 法第 33 条第 2 項に規定する第一種指定電気通信設備と網間信号接続を行うこと ( ただし 総務大臣が特に認める場合を除く ) 3 国際電気通信連合条約に基づく勧告 (F.850 F.851) に規定する内容に準拠すること 1 呼制御機能を有する設備を設置すること 2 直接又は他の電気通信事業者 ( 一の者に限る ) の網を介して第一種指定電気通信設備と網間信号接続を行うこと 3 総務大臣が別に告示する総合品質 ( 事業用電気通信設備規則 ( 昭和 60 年郵政省令第 30 号 ) 第 36 条の 5 に規定するものをいう 以下 4 において同じ ) を満たすこと ( 注 4) 4 総合品質を満足しない形での端末設備の接続がなされないような措置を講ずること 注 4 総合品質の測定については TTC 標準 JJ201.01 以上の測定方法に基づいて測定されたものであること 第 9 条 : 端末系伝送路設備 ( 第 12 条に規定するものを除く ) を識別するための電気通信番号 ( 第 10 条の電気通信番号を除く ) 第 10 条 : 電気通信役務の種類又は内容を識別するための電気通信番号 13