Eaton UPS 関連ソフトウェアマニュアル Eaton Intelligent Power Protector (IPP) インストールおよび構成ガイド Vmware ESXi 仮想アーキテクチャー for IPP Ver.1.2 ダイトエレクトロン株式会社 本マニュアルは Eaton が発行した英文マニュアルを日本語に翻訳したものです 版権は Eaton Power Quality Ltd. およびダイトエレクトロン にあります 2012.01.30
Intelligent Power Protector(IPP) IPP インストールおよび構成ガイド VMware ESXi 仮想アーキテクチャー 仮想マシン仮想マシン VIMA/vMA Intelligent Power Protector VMware ESXi ブートローダーオペレーティングシステム
目次 1 概要...3 2 VMware 向けの Eaton 提供ソリューション...4 3 インストール...5 3.1 前提条件... 5 3.1.1 VIMA または vma のインストール... 5 3.1.2 VMware ESXi の構成... 5 3.1.3 Eaton ハードウェアアーキテクチャー... 7 3.1.4 ネットワークアーキテクチャ... 8 3.2 VMware ESXi サーバーへの IPP のインストール... 8 3.3 VMware ESXi での IPP の使用方法... 9 3.3.1 ステップ 1( アクセス )... 9 3.3.2 ステップ 2( 構成 )... 10 3.3.3 ステップ 3( 操作 )... 12 4 付録...13 4.1 参照... 13
1 概要 Eaton は VMware 仮想プラットフォームで事業継続を最適化するハードウェアおよびソフトウェアの世界トップクラスのサプライヤーです 同じ物理マシンにホストされている仮想マシンの起動およびシャットダウンを適切に制御し 各仮想マシンでのデータの整合性を保証します Intelligent Power Protector は 各種データセキュリティ機能を自動化するソリューションです IPP では 次の機能が提供されます Intelligent Power Protector に準拠するには 使用しているオペレーティングシステムのスタンバイ設定の選択を解除する必要があります スタンバイ設定が選択されていると システムは保護されません AC 電源で障害が発生した場合に管理者およびユーザーに警告します バッテリーによるバックアップ電源が限界に達する前にシステムのシャットダウンを実行します AC 電源が再始動すると マシンが再起動されます VMware ESXiには管理コンソールがないため このマシンにIntelligent Power Protector(IPP) をインストールすることはできません ただし VMware Infrastructure Management Assistant VIMA 1.0または vsphere Management Assistant(vMA 4.0) にIPPをインストールすることはできます UPSおよび電源で異常が発生した場合は このいずれかを使用してVMware ESXiの管理およびシャットダウンを行うことができます また ゲストオペレーティングシステムを安全に一時停止またはシャットダウンするようにESXiを構成することもできます この方法では 1つのゲストオペレーティングシステム (VIMAまたはvMA) のみに1 つのIPPシャットダウンエージェントだけを含めることができます 各仮想マシンではなく VIMA または vma に IPP クライアントをインストールすることにはさまざまな利点があります VIMA または vma に IPP クライアントのバイナリを 1 つインストールするだけで すべての仮想マシンを管理できます 独自のスクリプトを使用して仮想マシンの構成を動的に管理できます このガイドは IPP クライアントを VIMA または vma にインストールして構成する場合に役立ちます IPP クライアントは 2 つのゲストオペレーティングシステム (Windows Server 2003 R2 および Red Hat 5.4) が搭載されている VMware 仮想化サーバーで パワーイベント シャットダウン バッテリー低下および再起動についてテストされています Eaton では システムのシャットダウン 電力の停止および再起動について スタンドアロン電源構成での仮想化セキュリティをテスト済みです
2 VMware 向けの Eaton 提供ソリューション Eaton は VMware 向けに 前述のアーキテクチャーダイアグラムに示す 3 つのソリューションを提供します 1 番目のソリューションは ESX サーバーの正常なシャットダウンを実現します IPP は各 ESX オペレーティングシステムにインストールされます このソリューションは次の場合に最適です => vcenter サーバーをホストの管理に使用できない場合 => ESX の数が制限されている場合 (IPP の付属マニュアル User manual extension for VMware ESX 4.0 を参照してください ) 2 番目のソリューションは ESXi* サーバーの正常なシャットダウンを実現します IPP は VIMA/vMA にインストールされます (ESXi ごとに 1 つの IPP インスタンス ) このソリューションは次の場合に最適です => vcenter サーバーをホストの管理に使用できない場合 => ESXi の数が制限されている場合 (*) 有償 ESXi バージョンのみ 無償バージョンは VMware の制限によりシャットダウンされません ( このマニュアルを参照してください ) 3 番目のソリューションは複数の ESX および ESXi サーバー向けです ( 有償バージョンのみ ) 次の機能が提供されます => 複数の ESX/ESXi サーバーおよびホストされている VM のリモートからの正常なシャットダウン => ESX/ESXi のリモート保守 (vmotion) => vcenter での IPM プラグインの作成 => vcenter からの UPS イベントへのアクセスこのソリューションは vcenter サーバーを介して動作する最大規模のインフラストラクチャーに最適です このソリューションについては IPM ユーザーマニュアルで説明します
3 インストール このガイドでは IPP クライアントを VIMA または vma にインストールして構成する方法について説明します 推奨事項に従って VMware ESXi アーキテクチャー用のシャットダウンエージェントとして IPP をインストールすると 電気の導通を確保できます 3.1 前提条件 前提条件を次に示します 1. VMware ESXiサーバーマシンが起動され 実行されている 2. この統合処理でサポートされるのは有償バージョンのESXiのみである 3. VMware Infrastructure Management Assistant VIMA 1.0またはvSphere Management Assistant (vma 4.0または5.0) がゲストとしてインストールされている 4. vsphere ClientがVMware ESXiサーバー構成とは別のマシンにインストールされている 5. IPPパッケージ 6. インストールおよび構成用のSSHクライアント 7. VIMAまたはvMAにパッケージをアップロードするSCP Client 8. 各仮想マシンにVMwareツールがインストールされている 注意 : ネットワーク接続の場合 Eaton UPS は ESXi 上の IPP と互換性があります RS232 接続または USB 接続の場合 VIMA または vma には IPP との互換性がありません 3.1.1 VIMA または vma のインストール ESXi ホストマシンへの VIMA または vma のダウンロードおよびインストールについて詳しくは http://www.vmware.com/support/developer/vima/ を参照してください 3.1.2 VMware ESXi の構成 起動時に OS を自動的に起動するには 起動時の OS の自動起動を許可するように物理マシンを構成する必要があります これは マシンの BIOS で設定できます 詳しくは 特定のハードウェア技術マニュアルを参照してください 物理マシンと仮想マシン間で対話できるようにするには 各仮想マシンに VMware ツールをインストールする必要があります 詳しくは VMware ESXi サーバーのマニュアルを参照してください 必要に応じて ゲストオペレーティングシステムの自動的な起動およびシャットダウンのプロパティを構成できます ただし IPP を適切に動作させるには VIMA または vma を次のとおりに構成する必要があります o ESXi ホストを停止する場合は VIMA または vma の Automatic Shutdown o ESXi ホストを起動する場合は VIMA または vma の Automatic Startup 次の手順は VIMA または vma のシャットダウンおよび起動のプロパティの構成について説明しています Virtual Infrastructure Client インターフェイスの左側のツリー階層から最上位の項目である ESXi ホストサーバーを選択し 次に進みます
1. Configuration タブを選択します 2. Virtual machine startup / shutdown メニューを選択して右角にある Properties をクリックします 次のウィンドウが画面に表示されます
VIMA または vma ゲストマシンを選択し 編集ボタンをクリックして前述に示すとおりに構成します Startup Settings Use specified settings をクリックします Startup delay を 120 秒に設定します VMware ESXi の起動時に他のゲストマシンを自動的に起動する場合 :Virtual Infrastructure Client インターフェイスの Virtual machine startup / shutdown メニューから Configuration Properties Start and stop VMs with the system に移動し enable をクリックします 注意 : Properties ページでは 仮想マシンの起動順序を定義することもできます Start and Stop VMs with the system : Enabled Default Startup Delay : x Seconds Default Shutdown Delay : x Seconds Startup Order : Automatic Startup この構成を次のスクリーンショットに示します 3.1.3 Eaton ハードウェアアーキテクチャー Intelligent Power Protector をインストールする場合の前提条件については Intelligent Power Protector ユーザーズガイド ((http://pqsoftware.eaton.com) の インストールの前提条件 を参照してださい UPS システムの互換性については 付録の 互換性リスト を参照してください
3.1.4 ネットワークアーキテクチャ すべてのハードウェア要素において 相互の自由な対話を可能にする有効なネットワーク構成が必要です 特に vma ファイアウォールで次のことが許可されている必要があります リモートアクセスで Web ブラウザーを介した監視および構成を有効にするための TCP ポート 4679 および 4680 での接続 これらのポートは IANA(http://www.iana.org) で予約されています TCP ポート 80 を介した接続 Intelligent Power Protector をホストするマシンで宛先ポート ( 出力用 ) として開かれている必要があります Intelligent Power Protector と Network Management Card 間の有効な通信 sudo iptables -I OUTPUT -p tcp --dport 80 -j ACCEPT sudo iptables -I OUTPUT -p tcp --dport 5000 -j ACCEPT sudo iptables -I INPUT -p tcp --dport 4679 -j ACCEPT sudo iptables -I INPUT -p tcp --dport 4680 -j ACCEPT sudo iptables -I INPUT -p udp --dport 4679 -j ACCEPT sudo iptables -I INPUT -p udp --dport 4680 -j ACCEPT Intelligent Power Protector と Connect UPS BD/XSlot/PXGX2000 間の有効な通信 注意 : このコマンドでは I( 挿入 ) オプションをお勧めしますが A( 追記 ) も使用できます このオプションはまったく同じというわけではありません 最適なコマンドについては ファイアウォールのマニュアルを参照してください sudo iptables -I INPUT -p udp --dport 161 -j ACCEPT sudo iptables -I INPUT -p udp --dport 200 -j ACCEPT sudo iptables -I INPUT -p udp --dport 2844 -j ACCEPT sudo iptables -I INPUT -p udp --dport 2845 -j ACCEPT sudo iptables -I OUTPUT -p udp --dport 161 -j ACCEPT sudo iptables -I OUTPUT -p udp --dport 200 -j ACCEPT sudo iptables -I OUTPUT -p udp --dport 2844 -j ACCEPT sudo iptables -I OUTPUT -p udp --dport 2845 -j ACCEPT 次のコマンドを使用したファイアウォール設定の保存 service iptables save VMware ESXi サーバーをネットワーク用に構成するには ユーザーマニュアルを参照してください 3.2 VMware ESXi サーバーへの IPP のインストール Eaton の Web サイトで最新バージョンの Intelligent Power Protector コンソールをダウンロードします ESXi サーバーが自動的に検出され シャットダウンコマンドスクリプトが生成されます ( 付録を参照 ) この shutdownesxi perl スクリプトは < インストールフォルダ >/bin/( デフォルトでは /usr/local/eaton/intelligentpowerprotector/bin/) にインストールされます Eaton の Web サイトのダウンロードセクション Download Software and Drivers - Support (http://powerquality.eaton.com/support/software-drivers/default.asp) で入手可能な最新バージョンの Intelligent Power Protector をダウンロードします その後 次の手順を実行します > Network solution を選択します > オペレーティングシステムとして VMware を選択します > Intelligent Power Protector Linux x86 コンソール Intelligent Power Protector Linux x86_64 コンソール (ipp-linux-x.x.xxx.x86_64.rpm) と呼ばれる ESXi 用の Linux 版をダウンロードします
SCP クライアントで VIMA または vma 環境にパッケージをアップロードします SSH で vma に接続します VIMA/vMA でプログラムを実行してインストールするには 対応する権限が必要です 詳しくは VMware のマニュアルを参照してください 注意 :root ユーザーでない場合 インストーラの起動時にエラーが発生します エラー : トランザクションロックを作成できない解決策 : sudo -s と入力して root コンソールを取得し インストーラを再度実行します 次のとおり入力して Intelligent Power Protector をインストールします [vma ~]$ rpm -i ipp-linux-x.xx.xxx-x.x86_64.rpm 独自のパッケージを構成するには Intelligent Power Protector のマニュアルを参照してください 最後に Web ブラウザーを使用して次のとおりに入力し Intelligent Power Protector に接続します http://<@vma の IP または名前 >:4679/ (HTTP アクセス用 ) https://<@vma の IP または名前 >:4680/ (HTTPS アクセス用 ) これで Intelligent Power Protector インターフェイスが表示されます 3.3 VMware ESXi での IPP の使用方法 IPP のインストール後に IPP を使用するには 次の 3 つのステップに従うか または IPP のユーザーマニュアルを参照してください 3.3.1 ステップ 1( アクセス ) リモートアクセス (VMware ESXi の場合 ) リモートマシンで Web ブラウザーに次の URL を入力します https://<ipp をホストする vma の名前または IP アドレス >:4680/ または http://<ipp をホストする vma の名前または IP アドレス >:4679/ SSL モードで はい をクリックして証明書を受け入れます ( ログイン に admin パスワード に admin を入力して ログイン ボタンをクリックします )
3.3.2 ステップ 2( 構成 ) 起動時 アプリケーションは自動的にクイックスキャンを実行します クイックスキャン操作を使用すると 次のものが検出されます => ネットワーク接続された UPS(Network Management Card 66102)( ブロードキャストを介して数秒以内 ) 検出された UPS がネットワークを介して接続されている場合 UPS は自動的にはパワーソースとして割り当てられません ノードを選択して パワーソースとして設定 ボタンをクリックする必要があります アイコンが緑色になります 検出されたノードは 設定 自動検出 に表示されます 他のノードの場合は IPアドレス範囲を使用して検出を実行してください ( レンジスキャン ) レンジスキャン操作を使用すると ネットワークセグメントの外にあるノードおよび クイックスキャン 機能と互換性のないノードが検出されます 設定 シャットダウン ページで ローカルコンピュータに給電する UPS の IP アドレスを割り当てます 設定 ユーザーリスト ページで ログインおよびパスワード を使用してアクセス権を割り当てます シャットダウン構成を編集して シャットダウンのタイプ に スクリプト を設定し シャットダウンスクリプト フィールドに次の行を入力します IPP 1.10 の場合 : /usr/local/eaton/intelligentpowerprotector/bin/shutdownesxi.pl --server @ServerIP/Name -- username Server_username --password Server_Password IPP 1.20 の場合 : perl bin/virt_tools/shutdownesxi.pl --server @ServerIP/Name --username Server_username -- password Server_Password
環境に適した情報でパラメータを修正してください @ServerIP/Name:ESXi サーバーの IP(10.1.0.250 など ) Server_username:ESXi サーバーの管理者ユーザーの名前 Server_Password : 前述の管理者ユーザーのパスワード
3.3.3 ステップ 3( 操作 ) ビュー パワーソース メニュー項目 ( オプション ) では Intelligent Power Protector が動作しているサーバーに給電している UPS の現在の状態を監視できます イベント イベントリスト ビューでは デバイスのイベントを表示できます
4 付録 4.1 参照 Intelligent Power Protector のユーザーマニュアル :http://pqsoftware.eaton.com の Eaton - Software Download- Network solution からダウンロードできます VMware ESX サーバーの参照マニュアルは VMware の Web サイト (http://www.vmware.com/support/pubs/vi_pubs.html) で入手できます ESX/ESXi ホストマシンへの VIMA または vma のダウンロードおよびインストールについて詳しくは http://www.vmware.com/support/developer/vima/ を参照してください