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改正労働基準法

中央教育審議会(第119回)配付資料

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025 of 訪問介護員のための魅力ある就労環境づくり

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改正労働基準法

き 労働者がその範囲内で各日の始業及び終業の時刻を選択して働くことにより 労働者が仕事と生活の調和を図りながら効率的に働くことを可能とし 労働時間を短縮しようとする制度である 整備法においては 子育てや介護 自己啓発など様々な生活上のニーズと仕事との調和を図りつつ 効率的な働き方を一層可能にするため

(案)

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平成25年版 大阪における労働時間等の現状 ー仕事と生活の調和の実現に向けてー

(3) 始業 終業時刻が労働者に委ねられることの明確化裁量労働制において 使用者が具体的な指示をしない時間配分の決定に始業及び終業の時刻の決定が含まれることを明確化する (4) 専門業務型裁量労働制の対象労働者への事前通知の法定化専門業務型裁量労働制の導入に当たり 事前に 対象労働者に対して 1 専

貨物自動車運送事業のモデル三六協定およびその届 様式第 9 号 ( 第 17 条関係 ) 時間外労働休日労働に関する協定届 事業の種類 事業の名称 事業の所在地 ( 電話番号 ) 貨物自動車運送事業 新宿運輸株式会社 新宿区西新宿 ( ) 延長することができる時間

改正要綱 第 1 国家公務員の育児休業等に関する法律に関する事項 育児休業等に係る職員が養育する子の範囲の拡大 1 職員が民法の規定による特別養子縁組の成立に係る監護を現に行う者 児童福祉法の規定により里親である職員に委託されている児童であって当該職員が養子縁組によって養親となることを希望しているも

この冊子を手に取っている皆さんへ

申出が遅れた場合は 会社は育児 介護休業法に基づき 休業開始日の指定ができる 第 2 条 ( 介護休業 ) 1 要介護状態にある対象家族を介護する従業員 ( 日雇従業員を除く ) 及び法定要件を全て満たした有期契約従業員は 申出により 介護を必要とする家族 1 人につき のべ 93 日間までの範囲で

PowerPoint Presentation

の場合は 届出書にも労働者の代表者が署名又は記名押印し その協定書の写しを事業場に 3 年間保存しておく必要があります (3) 届出部数届出書は 2 部提出してください 受付印を押し 1 部を事業場の控分としてお返しします (4) 届出はいつまでに行うのか 36 協定は届出をもって有効になりますので

2 就業規則について 労働条件は個別に労働者に説明しているため 就業規則は作成していない 常時雇用している労働者が 10 人未満の場合は除く 就業規則について 使用者が一方的に作成しており 労働者からの意見は聴いていない 就業規則を作っているものの 担当者が管理しており 労働者が自由に見られるように

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PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word 年度評価シート.docx

36協定で定める時間外労働及び休日労働 について留意すべき事項に関する指針 (労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針)

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( イ ) 従業員の配偶者であって育児休業の対象となる子の親であり 1 歳 6か月以降育児に当たる予定であった者が死亡 負傷 疾病等の事情により子を養育することが困難になった場合 6 育児休業をすることを希望する従業員は 原則として 育児休業を開始しようとする日の1か月前 (4 及び5に基づく1 歳

ただし 日雇従業員 期間契約従業員 ( 法に定める一定の範囲の期間契約従業員を除く ) 労使協定で除外された次のいずれかに該当する従業員についてはこの限りではない (2) 週の所定労働日数が2 日以下の従業員 (3) 申出の日から93 日以内に雇用関係が終了することが明らかな従業員 2 要介護状態に

必要とする家族 1 人につき のべ 93 日間までの範囲内で 3 回を上限として介護休業をすることができる ただし 有期契約従業員にあっては 申出時点において 次のいずれにも該当する者に限り 介護休業をすることができる 一入社 1 年以上であること二介護休業開始予定日から 93 日を経過する日から

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育児 介護休業規程 第 1 章 目的 第 1 条 ( 目的 ) 本規程は社員の育児 介護休業 育児 介護のための時間外労働および深夜業の制限並びに育児 介護短 時間勤務等に関する取り扱いについて定めるものである 第 2 章 育児休業制度 第 2 条 ( 育児休業の対象者 ) 1. 育児のために休業す

07体制届留意事項(就労継続支援A型)

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PowerPoint プレゼンテーション

第 1 章育児休業 第 1 条 ( 対象者 ) 生後 1 年未満 ( 第 5 条による育児休業の場合は 1 歳 6 ヶ月 ) の子と同居し養育する従業員であって 休業後も引き続き勤務する意思のある者は 育児のための休業をすることができる ただし 日々雇用者 期間雇用者 ( 申出時点において雇用期間が

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労働基準関係法令に違反するおそれがある事項 労働時間 15 タイムカード等の客観的な記録から確認するなどにより 実際に働いた時間を適正に把握していますか 16 準備や片付けの時間 ( 学習塾等の場合 授業以外に行う質問対応 報告書の作成等に要した時間 ) を労働時間としていますか 賃金 17 賃金を

学生アルバイトの労働条件に関する自主点検表 労働基準関係法令に違反する事項 労働条件の明示 1 アルバイトを雇い入れる際 賃金や労働時間などの労働条件を記載した書面を交付していますか 解説 労働条件を明確にすることは全てのトラブル防止の基本です そこで 労基法では 労働者との間で労働契約を締結するに

テーマ 5 労働時間 71

2. 使用者は 労働者を解雇しようとする場合においては 少なくとも30 日前にその予告をしなければならない 30 日前に予告をしない使用者は 30 日分以上の平均賃金を支払わなければならない 但し 天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合又は労働者の責に帰すべき事由に基づ

1 適用範囲 対象事業場 対象となる事業場は 労働基準法のうち労働時間に係る規定 ( 労働基準法第 4 章 ) が適用される 全ての事業場です 対象労働者 対象となる労働者は 労働基準法第 41 条に定める者及びみなし労働時間制が適用される労働者 ( 事業場外労働を行う者にあっては みなし労働時間制

規定例 ( 育児 介護休業制度 ) 株式会社 と 労働組合は 育児 介護休業制度に関し 次 のとおり協定する ( 対象者 ) 育児休業の対象者は 生後満 歳に達しない子を養育するすべての従業員とする 2 介護休業の対象者は 介護を必要とする家族を持つすべての従業員とする 介護の対象となる家族の範囲は

ただし 平成 22 年 6 月 30 日時点で 常時 100 人以下の労働者を雇用する事業主については 公布日から3 年後に当たる平成 24 年 6 月 30 日 ( 予定 ) までの間 < 短時間勤務制度の義務化 >< 所定外労働の免除の義務化 >< 介護休暇 >について 改正規定の適用が猶予され

Microsoft Word - 22育児・介護休業等規程

士業PDF

Microsoft PowerPoint 【別紙】外国人技能実習生の実習実施機関に対する監督指導、送検の状況(平成29年)

改正労働基準法

平29・6・13(火) 平成29年度 神奈川県医師会 産業医部会 総会・研修会

める手当の月額に育児短時間換算率を乗じて得た額 (50 円未満の端数がある場合はこれを切り捨て 50 円以上 100 円未満の端数がある場合はこれを 100 円に切り上げる ) とする ( 初任給調整手当 ) 第 5 条育児短時間勤務をしている教職員の初任給調整手当の額は 給与規程第 13 条第 3

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基発第 号

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( 休憩時間 ) 第 3 条 任命権者は 1 日の勤務時間が 6 時間を超える場合においては 少な くとも45 分 8 時間を超える場合においては 少なくとも1 時間の休憩時間を それぞれ所定の勤務時間の途中に置かなければならない 2 前項の休憩時間は 職務の特殊性又は当該公署の特殊の必要がある場合

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第 4 条育児短時間勤務をしている職員の産業医手当の額は 給与規程第 12 条に定める手当の月額に育児短時間換算率を乗じて得た額 (50 円未満の端数がある場合はこれを切り捨て 50 円以上 100 円未満の端数がある場合はこれを 100 円に切り上げる ) とする ( 扶養手当 ) 第 5 条育児

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労働法令のポイント に賞与が分割して支払われた場合は 分割した分をまとめて 1 回としてカウントし また 臨時的に当該年に限り 4 回以上支払われたことが明らかな賞与については 支払い回数にカウントしない ( 賞与 として取り扱われ に該当しない ) ものとされている 本来 賞与 として取り扱われる

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補助事業等の実施に要する人件費の算定等の適正化について 平成 22 年 9 月 27 日 22 経第 960 号大臣官房経理課長から大臣官房総務課長 大臣官房政策課長 大臣官房厚生課長 大臣官房地方課長 大臣官房環境バイオ マス政策課長 大臣官房国際部長 大臣官房統計部長 各局 ( 庁 ) 長 沖縄

Microsoft Word 第二弾【公開版】改正育介法Q&A

育児休業及び育児短時間勤務に関する規則

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制度名 No. 1 ( 働 1) フレックスタイム制度 対象者: 営業職の正社員 労働時間の清算期間: 毎月 1 日から末日までの1か月 1 日の所定労働時間は 8 時間 清算期間内の総労働時間: 1 日あたり8 時間として 清算期間中の労働日数を乗じて得られた時間数 ただし 清算期間内を平均し1

別紙 常勤医師等の取扱いについて 1. 一日平均患者数の計算における診療日数 (1) 入院患者数ア通常の年は 365 日である イ病院に休止した期間がある場合は その期間を除く (2) 外来患者数ア実外来診療日数 ( 各科別の年間の外来診療日数で除すのではなく 病院の実外来診療日数で除すこと ) イ

題名

目次 問 1 労使合意による適用拡大とはどのようなものか 問 2 労使合意に必要となる働いている方々の 2 分の 1 以上の同意とは具体的にどのようなものか 問 3 事業主の合意は必要か 問 4 短時間労働者が 1 名でも社会保険の加入を希望した場合 合意に向けての労使の協議は必ず行う必要があるのか

(発表用)260819 求人内容及び労働条件の適正化発表資料(案)

第22回規制改革会議 資料3

年金の日 をご存じですか 国民一人ひとり ねんきんネット 等を活用しながら高齢期の生活設計に思いを巡らす日として 厚生労働省が 2014 年度から 11 月 30 日 ( いいみらい ) の日としたそうです 掲載内容に関してご不明点等があれば お気軽に当事務所までお問い合わせください

【全文】就業規則(今井保育園H29.1.1)

様式 第9号

採用者数の記載にあたっては 機械的に採用日の属する年度とするのではなく 一括 採用を行っている場合等において 次年度新規採用者を一定期間前倒しして雇い入れた 場合は 次年度の採用者数に含めることとしてください 5 新卒者等以外 (35 歳未満 ) の採用実績及び定着状況採用者数は認定申請日の直近の3

まえがき 労働時間は 賃金と並んで労働条件の基幹をなすもので 労働時間制度の多様化とともに 裁量労働制 フレックスタイム制 シフト勤務など様々な働き方が広がってきました 一方で 正社員を中心とした長時間労働は 労働力人口が減少に転じ 生産性の向上や多様な人材の活用が求められる中で 依然として大きな課

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★HP版調整事件解説集h28[023]

目次 1. 被保険者資格の取得要件 ( 総論 ) 問 1 被用者保険の適用拡大の実施により 厚生年金保険 健康保険の被保険者資格の取得要件はどのようになるのか 問 2 施行日以降は 4 分の 3 基準をどのように判断するのか 問 2 の 2 就業規則や雇用契約書等で定められた所定労働時間又は所定労働

筑紫野市学童保育連絡協議会学童クラブ指導員就業規則

労働基準法の一部を改正する法律案要綱

09資料4-3<統合版> (300216差し替え)雇用型テレワークガイドライン(案)

36協定で定める時間外労働及び休日労働 について留意すべき事項に関する指針 (労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針)

2 取組実績 ( 選択した取組事項について記入すること ) (1) 労働時間等設定改善委員会の設置等労使の話し合いの機会の整備 ( 労働時間等の設定の改善に関する特別措置法第 7 条第 2 項の規定による衛生委員会のみなしを含む ) 労働時間等設定改善委員会などの設置の有無 名称 話し合いの機会の頻

2. 改正の趣旨 背景税制面では 配偶者のパート収入が103 万円を超えても世帯の手取りが逆転しないよう控除額を段階的に減少させる 配偶者特別控除 の導入により 103 万円の壁 は解消されている 他方 企業の配偶者手当の支給基準の援用や心理的な壁として 103 万円の壁 が作用し パート収入を10

3 月といえば卒業シーズンですが スギ花粉の飛散が本格化する時期でもあります 花粉症の方にとっては辛い時期ですが 少しでも気分よく乗り切りたいですね 掲載内容に関してご不明点等あれば お気軽に当事務所までお問い合わせください 平成 29 年度の雇用保険料率は平成 28 年度より引き下げ

目 次 第 1 条 目的及び内容 1 第 2 条 育児休業 2 第 3 条 パパ ママ育休プラス 2 第 4 条 1 歳 6 か月までの育児休業 2 第 5 条 育児休業の申出の手続等 3 第 6 条 パパ休暇の特例 3 第 7 条 介護休業 3 第 8 条 介護休業の申出の手続等 4 第 9 条

調査等 何らかの形でその者が雇用期間の更新を希望する旨を確認することに代えることができる ( 雇用期間の末日 ) 第 6 条第 4 条及び第 5 条の雇用期間の末日は 再雇用された者が満 65 歳に達する日以後における最初の3 月 31 日以前でなければならない 2 削除 3 削除 ( 人事異動通知

短時間労働者の適用拡大 新しい 4 分の 3 基準 に満たない場合であっても 平成 28 年 10 月 1 日以降 次のすべての要件に該当した場合は 短時間労働者の適用拡大の対象となります 週労働時間 20 時間以上 勤務期間 1 年以上 月額賃金 8.8 万円以上 学生でない 従業員 501 人

2016年 弾丸メールセミナー № 33 雇用保険法 高年齢再就職給付金

育児 介護休業規程 第 1 章 目的 第 1 条 ( 目的 ) 本規程は 従業員の育児 介護休業 子の看護休暇 介護休暇 育児のための所定外労働の免除 育児 介護のための時間外労働および深夜業の制限並びに育児 介護短時間勤務等に関する取扱いについて定めるものである 第 2 章 育児休業制度 第 2

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「高年齢者雇用安定法《のポイント


事業所規模 5 人以上 (1 表 ) 月間現金給与額 産 業 ( 単位 : 円 %) 現金給与総額 きまって支給する給与 所定内給与 特別に支払われた給与 対前月増減差 対前年同月増減差 全国 ( 調査産業計 確報値 ) 262, , ,075

点検項目 点検事項 点検結果 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ 計画の定期的評価 見直し 約 3 月毎に実施 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅱ ( リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ の要件に加え ) 居宅介護支援事業者を通じて他のサービス事業者への情報伝達 利用者の興味 関心 身体

事業活動の縮小に伴い雇用調整を行った事業主の方への給付金

LEC 東京リーガルマインド 無断複製 頒布を禁じます 2019 年版出る順社労士必修基本書の補正 (2019/6/7 現在 ) 2019 年版出る順社労士必修基本書 におきまして不適切な記載及び法改正により変更となった記載がありましたので 次のとおり補正させていただきます お手数をおかけいたします

事業所規模 5 人以上 (1 表 ) 月間現金給与額 産 業 ( 単位 : 円 %) 現金給与総額 きまって支給する給与 所定内給与 特別に支払われた給与 対前月増減差 対前年同月増減差 全国 ( 調査産業計 確報値 ) 278, , ,036

平成 31 年 4 月 1 日から平成 34 年 3 月 31 日まで 63 歳平成 34 年 4 月 1 日から平成 37 年 3 月 31 日まで 64 歳 4 定年について 労働者の性別を理由として差別的取扱いをしてはなりません ( 均等法第 6 条 ) ( 退職 ) 第 48 条前条に定める

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賃金規程1

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さし試験問題(完成版印刷用)

Transcription:

[2] 労基改正 -➊ フレックスタイム制の見直し 法 32 条の 3 関係 平成 31 年 4 月 1 日施行 フレックスタイム制の下で, 子育てや介護, 自己啓発など様々な生活上のニーズと仕事との調和を図りつつ, メリハリのある働き方を一層可能にし, より利用しやすい制度となるよう, 清算期間の上限が 1 カ月 から 3 カ月 に延長されるなど, フレックスタイム制が見直された ( 平成 31 年 4 月 1 日施行 ) 1. 清算期間の上限の延長等の改正 (1) 清算期間清算期間は, その期間を平均し 1 週間当たりの労働時間が週の法定労働時間を超えない範囲内において労働させる期間をいい,3 カ月以内の期間に限る ものとされた ( 法 32 条の 3 第 1 項 ) (A) 所定労働時間 (B) ( 清算期間における総労働時間 ) 6 月 月 8 月 (A) の超過分は,1 週平均 50 時間を超えていない限り 6 月の賃金で清算する 必要はなく,8 月の不足分 (B) は,(A) の超過分があるため, 欠勤扱いとな らない

[3] 労働基準法 (2) 労働時間の限度 清算期間が 1 カ月を超える場合においては, 当該清算期間をその開始の日以後 1 カ月ごとに区分した各期間 ( 最後に 1 カ月未満の期間を生じたときは, 当該期間 ) ごとに当該各期間を平均し 1 週間当たりの労働時間が 50 時間を超えない範囲内において労働させることができる とする労働時間の限度規定が新たに設けられた ( 法 32 条の 3 第 2 項 ) : 清算期間が 1 カ月を超える場合において, 清算期間を 1 カ月ごとに区分した各期間を平均して 1 週間当たり 50 時間を超えて労働させた場合は時間外労働に該当するものであり,36 協定の締結及び届出を要し, 清算期間の途中であっても, 当該各期間に対応した賃金支払日に割増賃金を支払わなければならない (H.30 基発 1228 第 15 号 ) 清算期間の上限を延長することにより, 働き方によっては, 清算期間内の各 月における労働時間の長短の幅が大きくなるため, 過重労働を防止する観点か ら, 清算期間が 1 カ月を超える場合の労働時間に限度が設けられた 参考 :1 週平均 50 時間となる月間の労働時間数 1 週平均の労働時間が 50 時間となる月間の労働時間数は, 次の計算式によって算出する 1 週平均 50 時間とな各月の暦日数 = 50 時間 る月間の労働時間数 月の暦日数 1 週平均 50 時間となる月間の労働時間数 31 日 221.4 時間 30 日 214.2 時間 29 日 20.1 時間 28 日 200.0 時間 *: 労働時間数は, 小数点第 2 位以下切捨て (3) 有効期間の定めフレックスタイム制の採用に当たっては労使協定の締結が必要であるが, 改正により, 清算期間が 1 カ月を超えるものである場合にあっては, 当該労使協定に有効期間の定め ( 当該協定が労働協約による場合を除き, 労使委員会の決議及び労働時間等設定改善委員会の決議を含む ) をしなければならない ものとされた ( 則 12 条の 3 第 1 項 )

[4] (4) 届出使用者は, フレックスタイム制に係る労使協定を所轄労働基準監督署長に届け出なければならないものとされた ただし, 清算期間が 1 カ月以内のものであるときは, 届け出る必要はないこととされている ( 法 32 条の 3 第 4 項, 則 12 条の 3 第 2 項 ) : 当該規定に違反したときは,30 万円以下の罰金に処せられる ( 法 120 条 ) (5) 賃金清算 使用者が, 清算期間が 1 カ月を超えるものであるときの当該清算期間中にフレックスタイム制により労働させた期間が当該清算期間より短い労働者について, 当該労働させた期間を平均し 1 週間当たり 40 時間を超えて労働させた場合においては, その超えた時間 ( 非常災害時等や 36 協定により時間外労働又は休日労働させた時間を除く ) の労働については, 法 3 条の規定の例により割増賃金を支払わなければならない とする規定が設けられた ( 法 32 条の 3 の 2) この規定は, 清算期間の途中で採用された者や退職した者に関する規定であり,1 年単位の変形労働時間制において設けられている規定と同じ趣旨である (6) 特例措置事業法定労働時間の特例措置の対象となる常時 10 人未満の労働者を使用する一定の事業において, フレックスタイム制を採用する場合,1 清算期間が 1 カ月以内であるときは,1 週平均 44 時間を超えない範囲内で採用することができるが,2 清算期間が 1 カ月を超えるものであるときは,1 週平均 40 時間を超えない範囲内で採用しなければならないものとされた ( 法 40 条, 則 25 条の 2) < 清算期間の長さによる取扱いの違い> 項 目 清算期間 1 カ月以内 1 カ月を超え 3 カ月以内 清算期間を 1 カ月ごとに区分した 場合の各期間の労働時間の限度 1 週平均 50 時間が限度 有効期間の定め 不要 必要 所轄労働基準監督署長への届出 不要 必要 割増賃金の例による賃金精算 適用しない 適用する 特例措置事業における労働時間 1 週平均 44 時間以内 1 週平均 40 時間以内

[5] 労働基準法 2. 労働時間の計算方法の改正 (1) 清算期間における総労働時間フレックスタイム制の採用時には, 労使協定において 清算期間における総労働時間 を定めなければならないが, 清算期間の上限が延長されたことにより, この総労働時間についても, 3 カ月以内 で定めることになる 清算期間における総労働時間 は, 次の (2) の 法定労働時間の総枠 の範囲内で定めなければならない ( 法 32 条の 2 第 1 項 ) (2) 法定労働時間の総枠 1 原則法定労働時間の総枠は, 原則として, 従来どおり次の式で計算されるが, 清算期間の上限が延長されたことにより, 3 カ月以内 で計算するものとされた ( 法 32 条の 3 第 1 項,H.9 基発 228 号 ) 法定労働時間の総枠 = 週の法定労働時間 清算期間における暦日数 参考 : 月単位の清算期間の法定労働時間の総枠 (1 週間の法定労働時間が 40 時間の場合 ) 1 カ月単位 2 カ月単位 3 カ月単位 清算期間 法定労働時間 清算期間 法定労働時間 清算期間 法定労働時間 の暦日数 の総枠 の暦日数 の総枠 の暦日数 の総枠 31 日 1.1 時間 62 日 354.2 時間 92 日 525. 時間 30 日 11.4 時間 61 日 348.5 時間 91 日 520.0 時間 29 日 165. 時間 60 日 342.8 時間 90 日 514.2 時間 28 日 160.0 時間 59 日 33.1 時間 89 日 508.5 時間 *: 労働時間数は, 小数点第 2 位以下切捨て

[6] 2 完全週休 2 日制の特例 1 週間の所定労働日数が 5 日の労働者 ( 完全週休 2 日制の労働者 ) については, 改正により, 法定労働時間の総枠に関して次の特例が設けられた ( 法 32 条の 3 第 3 項,H.30 基発 090 第 1 号 ) ( イ ) フレックスタイム制により労働させる場合, 労使協定により, 法定労働時間の総枠を 当該清算期間における所定労働日数を 1 日の法定労働時間 (8 時間 ) に乗じて得た時間 と定めることができる 法定労働時間の総枠 = 1 日の法定労働時間 清算期間における (8 時間 ) 所定労働日数 ( ロ ) 前記 ( イ ) の定めをしたときは, 清算期間を平均した 1 週間当たりの労働時間が, 当該清算期間における日数 ( 暦日数 ) を で除して得た数をもってその時間 ( 前記 ( イ ) の法定労働時間の総枠の時間 ) を除して得た時間 を超えない範囲内で労働させることができる < 1 週間当たりの労働時間の限度 > (8 清算期間における所定労働日数 ) 清算期間における暦日数 参考 : 完全週休 2 日制の事例 ( イ ) 清算期間の暦日数は 30 日, 所定労働日数は 22 日 ( ロ ) 清算期間における所定労働日数に 8 時間を乗じた時間 = 8 時間 22 日 = 16 時間 法定労働時間の総枠 ( ハ ) 清算期間を平均した 1 週間当たりの労働時間 = 16 時間 (30 日 )= 41.0666 41 時間 ( ニ ) 1 週平均 41 時間を超えない範囲内で労働させることができる

[] 労働基準法 完全週休 2 日制の特例 は, 完全週休 2 日制の下で働く労働者についてフレックスタイム制を適用する場合, 曜日のめぐり次第で,1 日 8 時間相当の労働でも清算期間における法定労働時間の総枠を超えてしまう場合があるため, この問題を解消する目的で設けられたものである 参考事例 : 土 日を休日とする完全週休 2 日制の事業場において, 標準となる 1 日の労 働時間を 8 時間とするフレックスタイム制を導入 次のカレンダーの場合, 清算期間に おける総労働時間は, 8 時間 22 日 = 16 時間 となる 日 月 火 水 木 金 土 1 2 3 4 5 6 8 9 10 11 12 13 14 15 16 1 18 19 20 21 22 23 24 25 26 2 28 29 30 (a) 法定労働時間の総枠 ( 原則 ) 40 時間 30 日 11.4 時間 : 清算期間における総労働時間 (16 時間 ) が法定労働時間の総枠を超えてしまう そこで, 特例を適用する (b) 法定労働時間の総枠 ( 完全週休 2 日制の特例 ) 8 時間 22 日 = 16 時間 : 清算期間における総労働時間 (16 時間 ) が法定労働時間の総枠に収まる

[8] 3. 改正後の時間外労働となる時間の計算方法フレックスタイム制を採用した場合に, 時間外労働となるのは, 次の (1) 又は (2) の時間である (H.30 基発 090 第 1 号 ) (1) 清算期間が 1 カ月以内の場合清算期間における実労働時間のうち, 前記 2(2) の法定労働時間の総枠を超えた時間 (2) 清算期間が 1 カ月を超え 3 カ月以内の場合次の1 及び2を合計した時間 1 清算期間を 1 カ月ごとに区分した各期間 ( 最後に 1 カ月未満の期間を生じたときは, 当該期間 ) における実労働時間のうち, 各期間を平均し 1 週間当たり 50 時間を超えて労働させた時間 具体的な計算式は, 次のとおり 清算期間を 1 カ月ご とに区分した期間に - 50 時間 おける実労働時間数 清算期間を 1 カ月ごとに区分した期間における暦日数 2 清算期間における実労働時間のうち, 当該清算期間の法定労働時間の総枠を超えて労働させた時間 ( ただし, 前記 1で算定された時間外労働の時間を除く ) 4. 改正関連通達 通達 :36 協定で定める事項 (H.30 基発 1228 第 15 号 ) フレックスタイム制において 36 協定を締結するときは,1 日について延長することができる時間を協定する必要はなく,1 カ月及び 1 年について延長することができる時間を協定すれば足りる