IANA 監督権限の移管 に関する最新動向 ICANN のアカウンタビリティ解説 2014 年 8 月 19 日第 2 回 IGCJ 会合 JPNIC 日本ネットワークインフォメーションセンターインターネット推進部前村昌紀
IANA 監督権限の移管に関する最新動向 1
前回 6 月 18 日時点の状況参考 :https://www.icann.org/resources/pages/process-next-steps-2014-06-06-en コーディネーショングループ : 各ステークホルダーからの代表を それぞれのコミュニティが選出 翌週の ICANN ロンドン会議までに選出 このグループが NTIA の要件に適う提案作成に責任を持つ 2
コーディネーショングループの組成 7 月初旬までにほぼ顔ぶれが出揃った ICANN GAC が 定数 2 に対して 各地域から 1 名ずつ 5 名の選出を ICANN ロンドン会議コミュニケにて主張 7 月 18 日 19 日にロンドン開催したICG(IANA stewardship transition Coordination Group) 第 1 回会合にて ICANN GACの主張を了承することが決定 ICG 暫定 webサイト https://www.icann.org/stewardship/coordinatio n-group 3
ICG メンバー COMMUNIITY Name of Rep COMMUNITY Name of Rep ALAC Mohamed El Bashir ICC/BASIS Joseph Alhadeff ALAC Jean-Jacques Subrenat IAB Russ Housley ASO Hartmut Glaser IAB Lynn St Amour ccnso Xiadong Lee IETF Jari Arkko ccnso Mary Uduma IETF Alissa Cooper ccnso Keith Davidson ISOC Narelle Clark ccnso Martin Boyle ISOC Demi Getschko GAC Manal Ismail NRO Adial Akplogan GAC Heather Dryden NRO Paul Wilson GAC Kavouss Arasteh RSSAC Daniel Karrenberg GAC Michael Niebel RSSAC Lars-Johan Liman GAC Jandyr Ferreira SSAC Patrik Fälström GNSO Wolf-Ulrich Knoben SSAC Russ Mundy GNSO Milton Mueller ICANN Board Liaison Kuo-Wei Wu gtld Registries Keith Drazek ICANN Staff Liaison Elise Gerich gtld Registries Jon Nevett 4
ICG ドラフトチャーター 7 月 17 日版として公開 https://www.icann.org/en/system/files/files/draftcharter-coordination-group-17jun14-en.pdf 各資源の Operational Communities に提案を依頼し 提出された提案の統合 調整を主な役割とする IAB の 4 月 28 日コメントに沿った方針 http://www.iab.org/wp-content/iab-uploads/2014/04/iab-response-to-20140408-20140428a.pdf Operational Communities 以外からの意見も受け入れるが 極力 Operational Communitiesを通じての提案検討に参加するよう呼び掛け 8 月 8 日から15 日までの意見募集を実施 コメント全 7 通 5
ICG の動き ICG メーリングリストのアーカイブは公開 http://mm.icann.org/pipermail/internal-cg/ 今後の会合日程 本日 (8 月 19 日 )ICG 第 2 回会合 ( 電話会議 ) IGF イスタンブール (9 月 2 日から 5 日 ) 前後に対面会議 ICG のリーダーシップ ( 議長ポジション ) の構成 事務局構成などが議論されている模様 ICANN GNSO 内部の議論では 想定している線表が非現実的に短い という声もあり 6
内容に関する自発的な提案の例 IGP(Internet Governance Project: Milton Mueller 氏が率いる研究プロジェクト ) が 3 月 3 日に発表した案 http://www.internetgovernance.org/2014/03/03/a-roadmap-for-globalizing-iana/ DNS に関する IANA 機能を TLD レジストリとルート DNS サーバ運用者で組成される DNSA(DNS Authority) で担う Meissen 提案 ( 欧州 IG サマースクールの成果 ) http://www.internetgovernance.org/2014/08/04/students-school-faculty-on-ianatransition-the-meissen-proposal/ NTIA の替わるオーソリティ ( 監視委員会 ) を新たに MSH で形成して IANA 機能運用者を定期的に公募 7
これから参考 http://blog.apnic.net/2014/08/18/next-steps-towards-the-iana-transition/ 8
ICANN のアカウンタビリティ 9
ICANN のアカウンタビリティ機構の現状参考 :http://london50.icann.org/en/schedule/thu-enhancing-accountability/presentationenhancing-accountability-26jun14-en.pdf 2014 年 6 月 ICANN ロンドン会議 Enhancing ICANN Accountability から 定款 責務の確認 (AoC) 定款が定める是正機構 公開運営情報 理事選出プロセス 契約などが定める関係性 AoC レビュー 機構再検討プロセス 法律など 理事会規定 10
ICANN のアカウンタビリティ機構の現状参考 :http://london50.icann.org/en/schedule/thu-enhancing-accountability/presentationenhancing-accountability-26jun14-en.pdf 2014 年 6 月 ICANN ロンドン会議 Enhancing ICANN Accountability から AoC レビューの細目 定款が定める是正機構の細目 DNSセキュリティ WHOIS 安定性回復性 (SSR) 説明責任と透明性競争 消費者信頼と選択 オンブズマン独立審査プロセス再検討プロセス 11
アカウンタビリティ向上への取り組み IANA 監督権限移管に向けた取り組みが始まると同時に ICANN 自身のアカウンタビリティ向上に向けた議論が始まった 5 月から 6 月に掛けて意見募集を行った https://www.icann.org/resources/pages/enhancing-accountability-2014-05-06-en それを基に検討体制の事務局素案を作成 https://www.icann.org/news/announcement-2014-08-14-en Coordination Group, Cross Community Group, Public Experts Group の 3 グループによる検討体制 12
検討体制案参考 :https://www.icann.org/sites/default/files/assets/process-infographic-14aug14-en.pdf 13
検討体制案 Cross Community Group(CCG) 誰でも参加可能 ICANN コミュニティを代表 Public Expert Group(PEG) ICANN が指名する専門家グループで CG の専門家メンバーを指名 専門性の領域 : 技術運用 国際組織論 法理 消費者保護 経済 倫理枠組み 財務 理事会ガバナンス リスク管理など Coordination Group(CG) 21 人程度 (CCG 選出代表 PEG 指名専門家 他 ) CCG の課題リストの分析 優先付け 対策検討 最終報告書を作成 14
今後参考 :https://www.icann.org/en/system/files/files/process-next-steps-pdf-14aug14-en.pdf 目的 NTIA が監督権限を手放した後にも十分な説明責任を担保すること 専門家助言を基に 更なる説明責任向上を目指す タイムライン 2014 年 9 月第 3 週に CCG ミーティングを実施 10 月ロサンジェルス会議では 事前にメンバ確定の上 CG 会合を実施 15
ありがとうございました IANA 監督権限の移管に関する最新動向 ICANNのアカウンタビリティ解説 2014/08/19 IGCJ 第 2 回会合 JPNIC 前村 16