第 2 節 危険物製造所の設置 変更許可時における法第 11 条第 2 項の基準 第 1 趣旨 適用範囲 基準 添付書類 1 趣旨この基準は 法第 11 条第 2 項に基づく許可に関するもののうち 設置者自ら取り扱う物質や製造過程の危険性などについて十分に把握し その対策を行うことにより 公共の安全

Similar documents
バリデーション基準 1. 医薬品 医薬部外品 GMP 省令に規定するバリデーションについては 品質リスクを考慮し 以下の バリデーション基準 に基づいて実施すること 2. バリデーション基準 (1) バリデーションの目的バリデーションは 製造所の構造設備並びに手順 工程その他の製造管理及び品質管理の

文書管理規程 1.0 版 1

特定個人情報の取扱いの対応について

マイナンバー対策セミナー(実践編) 「マイナンバー対策マニュアル」を利用した具体的な対策方法について

目次 表紙... 1 目次... 2 改訂記録 目的 対象 製造部門 品質部門組織 PET 薬剤製造施設 ( 施設長 ) の責務 製造管理者の責務 各責任者の責務... 7 ( 別紙 1) (

はじめて医療機器を製造販売または製造される方へ

SGEC 附属文書 理事会 統合 CoC 管理事業体の要件 目次序文 1 適用範囲 2 定義 3 統合 CoC 管理事業体組織の適格基準 4 統合 CoC 管理事業体で実施される SGEC 文書 4 CoC 認証ガイドライン の要求事項に関わる責任の適用範囲 序文

目次 4. 組織 4.1 組織及びその状況の理解 利害関係者のニーズ 適用範囲 環境活動の仕組み 3 5. リーダーシップ 5.1 経営者の責務 環境方針 役割 責任及び権限 5 6. 計画 6.1 リスクへの取り組み 環境目標

Microsoft Word - 【施行②】第50条解釈適用指針Rev4.doc

JISQ 原案(本体)

<4D F736F F D208DBB939C97DE8FEE95F18CB48D EA98EE58D7393AE8C7689E6816A2E646F63>

第 1 はじめに 1 ガイドライン策定の目的安全で安心なまちづくりを進める上で 近年 防犯カメラの設置は広く有用であると認められており 市内においても防犯カメラの設置が進んでいます しかし その一方で 知らないうちに自分の姿が撮影され 目的外に利用されること等に不安を感じる市民の方もいます そこで

スライド 1

飛島村居宅介護 ( 介護予防 ) 住宅改修に係る事業者の登録及び住宅改 修費受領委任払い制度取扱要綱 ( 趣旨 ) 第 1 条 この要綱は 介護保険法 ( 平成 9 年法律第 123 号 以下 法 と いう ) 第 45 条第 1 項に規定する居宅介護住宅改修又は同法第 57 条第 1 項に規定する

p81-96_マンション管理ガイド_1703.indd

目 次 第 1 はじめに 2 1 ガイドライン策定の目的 2 2 ガイドラインの対象となる防犯カメラ 2 3 防犯カメラで撮影された個人の画像の性格 2 第 2 防犯カメラの設置及び運用に当たって配慮すべき事項 3 1 設置目的の設定と目的外利用の禁止 3 2 設置場所 撮影範囲 照明設備 3 3

マイナンバー制度 実務対応 チェックリスト

Taro-H22.4.1 承継取扱要

.10.中高美術

<4D F736F F D E918A6990A793788A CEB0D1CDDFB0BCDE8C668DDA816A E31302E318CF68A4A2E646F63>

平成 26 年度経済産業省委託事業 高圧ガス取扱施設における リスクアセスメント手法及び保安教育プログラム調査研究 講師データベースの構築 平成 27 年 3 月 高圧ガス保安協会

建築基準法第43条第1項ただし書に係る一括同意基準

<90528DB88EBF96E2955B2E786C73>

5) 輸送の安全に関する教育及び研修に関する具体的な計画を策定し これを適確に実施する こと ( 輸送の安全に関する目標 ) 第 5 条前条に掲げる方針に基づき 目標を策定する ( 輸送の安全に関する計画 ) 第 6 条前条に掲げる目標を達成し 輸送の安全に関する重点施策に応じて 輸送の安全を確 保

品質マニュアル(サンプル)|株式会社ハピネックス

特定個人情報の取扱いに関する管理規程 ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 特定個人情報の漏えい 滅失及び毀損の防止その他の適切な管理のための措置を講ずるに当たり遵守すべき行為及び判断等の基準その他必要な事項を定めるものとする ( 定義 ) 第 2 条 この規定における用語の意義は 江戸川区個人情報保

2011年度 九州航空株式会社 「安全報告書」

はじめてのマイナンバーガイドライン(事業者編)

<4D F736F F D2093C192E895578F8089BB8B408AD A8EC08E7B977697CC FC90B394C5816A2E646F6378>

(2) 情報資産の重要度に応じた適正な保護と有効活用を行うこと (3) 顧客情報資産に関して 当法人の情報資産と同等の適正な管理を行うこと (4) 個人情報保護に関する関係法令 各省庁のガイドライン及び当法人の関連規程を遵守すると共に これらに違反した場合には厳正に対処すること ( 個人情報保護 )

イ -3 ( 法令等へ抵触するおそれが高い分野の法令遵守 ) サービスの態様に応じて 抵触のおそれが高い法令 ( 業法 税法 著作権法等 ) を特に明示して遵守させること イ -4 ( 公序良俗違反行為の禁止 ) 公序良俗に反する行為を禁止すること イ利用規約等 利用規約 / 契約書 イ -5 (

<4D F736F F D2088E396F BB91A28BC EF C8EA695DB8AC78BE695AA816A C826F8AEE8F808F918EE88F878F B2E646F63>

( 様式第 6) 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法に関する書類 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法 計画 現状の別 1. 計画 2. 現状 閲 覧 責 任 者 氏 名 閲 覧 担 当 者 氏 名 閲覧の求めに応じる場所 閲覧の手続の概要 ( 注 ) 既に医療法施行規則第 9 条の

( 別添 2) ( 別添 2) 平成 14 年 9 月 27 日保発第 号の別添 2 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 ( 準則 ) 第 1 健康保険法 ( 以下 法 という ) 第 34 条第 1 項の規定による厚生労働大臣の承認 ( 以下 一括適

3 医療安全管理委員会病院長のもと 国府台病院における医療事故防止対策 発生した医療事故について速やかに適切な対応を図るための審議は 医療安全管理委員会において行うものとする リスクの把握 分析 改善 評価にあたっては 個人ではなく システムの問題としてとらえ 医療安全管理委員会を中心として 国府台

奈良県手順書ガイドライン

平成 29 年度定期監査 ( 第 1 回 ) の結果報告に基づき講じた措置内容等 墨田区長 監査委員意見について 監 査 結 果 の 内 容 措 置 内 容 (1) 事務処理の適正化について今回の監査では指摘事項に該当する事例はなかったものの 指導 注意事項の事例については これまでの重ねての指摘に

<4D F736F F D208B4B8A6988C490528B63834B FC90B394C5816A2E646F6378>

(2) 異常現象と認識しているにもかかわらず 情報収集を行った後に通報することとなっている場合には 異常現象と認識した時点で通報する体制とすること (3) 従業員 ( 協力会社等の従業員を含む ) が異常現象の判断に迷うことにより通報が遅れるおそれのある場合には 異常現象の通報に関する教育 訓練の内

平成18年度標準調査票

はじめに 個人情報保護法への対策を支援いたします!! 2005 年 4 月 個人情報保護法 全面施行致しました 個人情報が漏洩した場合の管理 責任について民事での損害賠償請求や行政処分などのリスクを追う可能性がござい ます 個人情報を取り扱う企業は いち早く法律への対応が必要になります コラボレーシ

危険物関係検査等手数料一覧表 ( 姫路市消防事務手数料徴収条例別表 ( 第 2 条関係 )) 項区分手数料の額 (1) 法第 10 条第 1 項ただし書の規定に基づく指定数量以上の危険物を仮に貯 5,400 円 蔵し 又は取り扱う場合の承認の申請に係る審査 (2) ア法第 11 条第 1 項前 段の

Microsoft Word - 4-2”©„Èfi_„�Ł\.doc

個人情報の取り扱いに関する規程

精米 HACCP 規格 ~ 精米工場向け HACCP 手法に基づく 精米の食品安全 品質管理 衛生管理 食品防御の取組み ~ 第 1 版 2016 年 3 月 16 日 第 1 目的一般社団法人日本精米工業会の精米 HACCP 規格は 精米工場で製造する精米が消費者及び実需者より信頼される製品精米と

医師主導治験取扱要覧

個人情報の保護に関する規程(案)

Motor einer modernen Gesellschaft

仮取扱いを行う場合は その形態に応じた安全対策や必要な資機材等の準備方法の具体的な実施計画 事務手続きについて事前に消防本部予防課危険物係と協議 ( 以下 事前協議 という ) したうえで震災時等の危険物仮貯蔵又は仮取扱い実施計画書 ( 様式第 1 号 以下 実施計画書 という ) を作成し 消防本

スマートデバイス利用規程 1 趣旨 対象者 対象システム 遵守事項 スマートデバイスのセキュリティ対策 スマートデバイスの使用 スマートデバイスに導入するソフトウェア スマー

特定個人情報の取扱いの対応について

Microsoft Word - ○指針改正版(101111).doc

1 ガイドライン策定の目的防犯カメラについては テレビや新聞で報道されているように 犯罪の解決や犯罪の抑止につながることなど その効果は社会的に認められており さまざまな施設に防犯カメラが設置されております しかし その効果が認知される一方で 防犯カメラにより個人のプライバシーなどの人権が侵害される

Q7: 判定様式には80% を超えるサービスのみ記載するのですか? それとも 80% を超える超えないに関わらず 居宅サービス計画に位置づけたサービスはすべて記載するのですか? A7: 80% を超える超えないに関わらず 居宅サービス計画に位置づけたサービスについて すべて記載してください Q8:

ください 5 画像の保存 取扱い防犯カメラの画像が外部に漏れることのないよう 一定のルールに基づき慎重な管理を行ってください (1) 取扱担当者の指定防犯カメラの設置者は 必要と認める場合は 防犯カメラ モニター 録画装置等の操作を行う取扱担当者を指定してください この場合 管理責任者及び取扱担当者

8. 内部監査部門を設置し 当社グループのコンプライアンスの状況 業務の適正性に関する内部監査を実施する 内部監査部門はその結果を 適宜 監査等委員会及び代表取締役社長に報告するものとする 9. 当社グループの財務報告の適正性の確保に向けた内部統制体制を整備 構築する 10. 取締役及び執行役員は

Microsoft Word - 様式2-8 産廃処理計画

いばキラ TV アナウンサー 茨ひより 使用取扱規程 ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は, いばキラ TV アナウンサー 茨ひより ( 以下 茨ひより という ) を使用する場合の取扱いに関し, 必要な事項を定めるものとする ( 定義 ) 第 2 条この規程において, 茨ひより とは, 本県の魅力を

Microsoft Word - 添付書類(変更)

記 1. 適用対象本通知は 製造販売業者等が GPSP 省令第 2 条第 3 項に規定する DB 事業者が提供する同条第 2 項に規定する医療情報データベースを用いて同条第 1 項第 2 号に規定する製造販売後データベース調査を実施し 医薬品の再審査等の申請資料を作成する場合に適用する GPSP 省

事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

8 号様式 ) を市長に提出しなければならない 2 前項の協議書には 法第 30 条第 2 項及び第 1 条に規定する図書のうち市長が必要と認めるものを添付しなければならない ( 開発行為の変更の許可等 ) 第 4 条法第 35 条の2 第 1 項の規定による変更の許可を受けようとする者は 開発行為

HPIS

i-Construction型工事の概要 (素案)

薬品 高圧ガス管理システムの概要 管理システムの管理 運営 全学の薬品及び高圧 ガスを管理するという性格上 担当副学長が統括する 管理システムの基本的な構成 これまでの管理 システムと異なり 原則的に管理権限を システム管理 者 部局管理者 研究室管理者 一般利用者の4階層と した 上位階層の権限者

中小企業向け はじめてのマイナンバーガイドライン

スライド 1

MDSAP の調査結果の 試行的受入れについて ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構 品質管理部 登録認証機関監督課 1

ASNITE 試験事業者認定の一般要求事項 (TERP21) ASNITE 校正事業者認定の一般要求事項 (CARP21) ASNITE 試験事業者 IT 認定の一般要求事項 (TIRP21) ASNITE 標準物質生産者認定の一般要求事項 (RMRP21) ASNITE 試験事業者認定の一般要求事

安全管理規程

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF E08A748AAF965B8FEE95F1835A834C A A E815B92F18F6F8E9197BF2E70707

基準19 ハロゲン化物消火設備の設置及び維持に関する基準

1. 防犯カメラ設置補助金制度 の概要 1) 目的 : 犯罪の抑止効果や 犯罪が発生した時の捜査機関への情報提供を目的とし て 犯罪のない安全安心な住みよいまちづくりに向けた取組みを支援します 防犯カメラの設置 〇犯罪の抑止 〇安心感の醸成 犯罪のない安全安心なまち 2) 補助対象団体 : 自治会

管理区分 非管理版 文書番号 PMS-007 制定年月日 改訂年月日 改訂番号 1 購入希望の場合は P マークの取得及び更新に必須となる文書のサンプルです ページ最後の購入方法をご確認ください 修正可能なワードファイルで提供して

Taro-再製造単回使用医療機器基準

防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン

3 参照基準次に掲げる基準は この基準に引用される限りにおいて この基準の一部となる - プライバシーマーク付与適格性審査実施規程 - プライバシーマーク制度における欠格事項及び判断基準 (JIPDEC) 4 一般要求事項 4.1 組織 審査業務の独立性審査機関は 役員の構成又は審査業務

様式第 8 の 2 揮発油特定加工業登録申請書 の記載例 様式第 8 の 2( 第 9 条の 2 関係 ) ( 表 ) 整理番号 審査結果 受理年月日 年 月 日 登録番号 揮発油特定加工業登録申請書 経済産業局長殿 平成 年 月 日 氏名又は名称及び法人にあ 特定加工株式会社 つてはその代表者の氏

1 はじめに 本市では 平成 17 年に 鹿児島市安心安全まちづくり条例 を定め 地域の安全は地域で守る を基本理念に 市と市民 事業者等が連携 協働し 安心して安全に暮らせるまちづくりを進めてきました これまでに防犯パトロール隊や青色防犯パトロール車による防犯活動をはじめ 安心安全ネットワーク会議

( 案 ) 土地区画整理事業の施行に伴い設置される 公共施設の管理及び帰属等に関する協議書 埼玉県 ( 以下 甲 という ) と ( 土地区画事業施行 ( 予定 ) 者 ) ( 以下 乙 と いう ) とは 土地区画整理法に基づく土地区画整理事業の施行により設置される公共 施設の管理及び帰属等につい

倫理審査申請システム利用ガイド(申請者編)

上記の要件をすべて満たさないカメラ ( 例えば 録画装置を備えていないカメラ ) であっても 不特定多数の人を撮影している場合は プライバシーを侵害するおそれがあります このガイドラインの趣旨を踏まえ プライバシーの保護に配慮するとともに設置目的に沿った適切な運用を行うことが必要です 第 2 防犯カ

エーシーニールセン・コーポレーション株式会社 個人情報保護方針

QMR 会社支給・貸与PC利用管理規程180501

Microsoft Word - 増改築の取扱い

3 治験実施計画書目的 当該治験について 治験実施計画書が手順書に従い適切に作成及び改訂されていることを確認する 次の事項を調べる (1) 治験実施計画書の記載項目 ( 再生医療等製品 GCP 省令第 7 条第 1 項に規定する項目 ) (2) 治験実施計画書の作成 改訂の手順と日付 (3) 治験計

ディスポーザ排水処理システム申請等 手引書 平成 29 年 4 月 柏 市

特定個人情報取扱要領 ( 目的 ) 第 1 条この要領は この組合の 個人情報保護方針 および 特定個人情報取扱規程 ( 以下 規程 という ) に基づき この組合における特定個人情報の具体的な取扱いを定めたもので 特定個人情報の保護と適正な利用を図ることを目的とする ( 用語の定義 ) 第 2 条

文書管理番号

派遣添付書類一覧(30年1月訂正)

医療安全管理指針

youkou

チェック式自己評価組織マネジメント分析シート カテゴリー 1 リーダーシップと意思決定 サブカテゴリー 1 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている 事業所が目指していること ( 理念 ビジョン 基本方針など ) を明示している 事業所が目指していること ( 理念 基本方針

ア事業担当課長 ( 岐阜市上下水道事業部契約規程 ( 昭和 41 年水道部管理規程第 3 号 ) 第 4 条に規定する部長 ) は 工事請負契約約款第 7 条の2 第 2 項の規定に基づき 受注者に対して 期限を定め 当該下請契約を締結した具体的な理由を載した書面を求めるものとする ( 様式 1)

Honda JAMA/JAPIA統一データシート運用マニュアル

3. 市街化調整区域における土地利用の調整に関し必要な事項 区域毎の面積 ( 単位 : m2 ) 区域名 市街化区域 市街化調整区域 合計 ( 別紙 ) 用途区分別面積は 市町村の農業振興地域整備計画で定められている用途区分別の面積を記入すること 土地利用調整区域毎に市街化区域と市街化調整区域それぞ

<4F F824F B4B8A B818E968D802E786C73>

平成27年度事業計画書

事業概要 事業概要 確認日 1. 事業概要の把握 従業員数 操業日数 操業時間 約 名 約 日 午前 時 ~ 午後 時 製造銘柄数 製造数量( 単位をそれぞれ選択 ) 約 銘柄 月産 kg 日産 約 トン 組織図 工場全体図 設備リスト 帳簿書類リスト 製品リスト 別添 1 組織 体制図のとおり別添

Microsoft Word - CLP規則導入手引(第2.1版)(修正: ) 修正.doc

Transcription:

第 2 節 危険物製造所の設置 変更許可時における法第 11 条第 2 項の基準 第 1 趣旨 適用範囲 基準 添付書類 1 趣旨この基準は 法第 11 条第 2 項に基づく許可に関するもののうち 設置者自ら取り扱う物質や製造過程の危険性などについて十分に把握し その対策を行うことにより 公共の安全の維持又は災害の発生を未然に防止するものです 2 適用範囲 予防規程対象である指定数量の倍数が 10 以上の危険物製造所について新たに設置 し 又は既存施設の変更を行う場合 3 基準 当該製造所において取り扱う物質や製造過程の危険性などを 以下の事項につい て設置者自らが十分に把握し 災害の発生を予防するための対策を行うこと 1 危険性評価基準 (1) 危険性評価基準についてア危険性評価の適用範囲を定めていること イ危険性評価の手順を定めていること 2 危険性評価体制 (1) 危険性評価体制についてア危険性評価実施の体制を定めていること イ危険性評価実施の責任者及びメンバーを明確にしていること ウ社内で危険性評価内容を審議する仕組みがあること (2) 外部機関の活用について専門的な事項については 必要により社外の専門家を活用すること 3 危険性評価の実施 (1) 危険性評価の実施についてア危険性評価を実施していること イ作業に関する危険要因を洗い出し特定していること ウ特定された危険要因についてリスクレベル評価をしていること - 189 -

(2) 設計危険性評価についてア概念設計段階における定性的な危険性評価について ( ア ) 技術の確立度について検討していること ( イ ) プロセスの特性について検討していること ( ウ ) レイアウトについて検討していること ( エ ) 原材料 製品の入出荷に関わる危険性について検討していること ( オ ) 法規への適合性について検討していること ( カ ) 立地条件について検討していること ( キ ) 本質安全について検討していること イ基本 詳細設計段階での危険性評価について ( ア ) 異常に際して確実に安全側に作動する方式を安全設計に組み込んでいること ( イ ) 対象プロセスの危険度を定量的に評価していること ( ウ ) 法規への適合性を検討していること ( エ ) プロセス機器等について 誤操作防止のための人間工学的アプローチが実施されていること ( オ ) 異常時の安全制御について十分に検討していること ( カ ) 保安設備等は火災等の影響範囲から十分な安全距離をとるよう検討していること (3) 物質危険性評価についてア危険性物質をリストアップしていること イ製品安全データシート (MSDS) を作成していること ウ熱化学計算により危険性を予測していること エ試験により危険性を評価していること オ不純物の影響について検討していること カ腐食危険について検討していること キ摩食 ( 侵食 ) 危険について検討していること ク反応危険について検討していること (4) プロセス危険性評価についてアプロセス危険性評価手法を用いて評価していること (ETA HAZOP What if など ) イプロセス制御に異常時の対応を反映していること - 190 -

ウプロセス危険性評価の結果を運転マニュアルに反映していること (5) 事故事例の活用について国内外の事故 トラブル事例を用いて 同類事故 トラブルの発生の危険性がないか確認していること (6) 危険性影響度評価について危険性影響度評価結果をもとに許容可否を判定していること 4 変更管理規程 (1) 変更管理規程の策定についてア変更管理規程を定めていること イ変更管理規程の対象となる変更の明確化について ( ア ) 人 ( 組織及び人員 ) の変更を変更管理規程の対象としていること ( イ ) 取扱物質 ( 原料及び副原料等 ) の変更を変更管理規程の対象としていること ( ウ ) 運転条件 ( 運転手順 条件及びプロセス等 ) の変更を変更管理規程の対象としていること ( エ ) 設備 ( 製造装置及び計装システム等 ) の変更を変更管理規程の対象としていること ( オ ) 設計の変更を変更管理規程の対象としていること ウ変更計画の責任者を明確にしていること エ変更承認申請書を確認していること (2) 規程の遵守状況について変更管理規程の遵守状況を確認していること 5 変更計画の安全性評価 (1) 変更計画の申請手順についてア変更承認申請 承認及び実施の一連の手順について ( ア ) 変更承認申請から承認までの一連の書類を様式化していること ( イ ) 変更承認申請から承認までの一連の書類を保管していること ( ウ ) 変更計画は変更審査部門の審査を受けていること ( エ ) 変更審査部門は承認証を発行していること ( オ ) 変更計画に責任の範囲を明確にしていること (2) 変更計画の評価ア変更計画に対する安全性評価の実施について - 191 -

関連部門を交えた変更計画の安全性評価を実施していること イ変更による影響範囲の検討について ( ア ) 新たに使用する設備の安全性を評価していること ( イ ) 変更により新たな腐食及び摩食 ( 侵食 ) の危険がないか確認していること ( ウ ) 変更による新たな振動の増加がないか確認していること ( エ ) 変更による新たな化学反応による危険がないか確認していること ウ安全性評価により洗い出された危険性への対処法を実施していること エ安全性評価結果を変更計画に反映していること 6 変更管理 (1) 全般ア変更実施のスケジュールの作成について変更工事等を含め スケジュールが作成されていること イ変更箇所を従業員が十分に認識していること ウ運転中の変更については 次シフトに対し確実に引継ぎを行っていること エ変更箇所を札掛けなどにより明確にしていること オ変更時に解除が必要な安全装置に対し 重要な安全装置については解除できないようにしていること カ現場における運転条件の変更範囲を限定していること キ一時的な変更の場合には決められた期間内に復旧していること ク図面 マニュアルなどの反映について ( ア ) 配管 計装図 (P&ID) に変更内容を反映していること ( イ ) 配管 計装図 (P&ID) プロセス フロー図に変更内容を反映していること ( ウ ) 運転マニュアルに変更内容を反映していること ケ過去の変更についてその経緯 内容をファイリングしていること コ専門的知識 技能が必要な変更の場合 その手当て ( 専門業者に委託 ) をしていること (2) 運転部門の安全確認についてア変更承認証により安全遵守事項を明確にしていること イ変更承認証の安全遵守事項を遵守していること ウ変更作業開始前 運転部門は 作業開始に支障のないことを現場で確認していること - 192 -

エ変更作業終了後 運転部門は 使用再開に支障がないことを現場で確認することとなっていること 7 検収 (1) 検収について変更の重要度に応じて 運転部門は検収を実施する体制が整えられていること 8 教育 (1) 教育についてア変更内容について現場担当者をはじめ関係者に対する教育を実施していること イ変更による安全性の変化について教育していること ウ変更に伴う運転上の問題点及び注意点について教育していること 4 リスクアセスメント チェックリストの提出当該施設の設置又は変更申請をしようする者は 別紙の記載例にならって危険物規則第 4 条又は第 5 条に定める申請書に リスクアセスメント チェックリスト を添付するものとする - 193 -

第 2 記載例 リスクアセスメント チェックリスト ( 危険要因の把握及び危険性評価に基づく対策表 ) 消防法第 11 条 1 項の規定による危険物製造所設置 変更許可申請にあたり 当該危険物に係る危険要因の把握を行い 危険性評価を次のとおり実施し 必要な対策を行いました これにより 当該危険物製造所で行う危険物の取扱いは 公共の安全の維持又は災害の発生の防止に支障を及ぼすおそれがないものとして提出します 大項目中項目チェック項目 備考 1 危険性評価基準 (1) 危険性評価基準 ア 危険性評価の適用範囲を定めていること イ 危険性評価の手順を定めていること 2 危険性評価体制 (1) 危険性評価体制 ア 危険性評価実施の体制を定めていること イ 危険性評価実施の責任者及びメンバーを明確にしていること ウ 社内で危険性評価内容を審議する仕組みがあること (2) 外部機関の活用 専門的な事項については 必要により社外の専門家を活用していること 3 危険性評価の実施 (1) 危険性評価の実施 ( 全般 ) ア 危険性評価を実施していること イ 作業に関する危険要因を洗い出し特定していること ウ 特定された危険要因についてリスクレベル評価をしていること - 194 -

(2) 設計危険性評価 ア概念設計段階における定性的な危険性評価について ( ア ) 技術の確立度について検討していること ( イ ) プロセスの特性について検討していること ( ウ ) レイアウトについて検討していること ( エ ) 原材料 製品の入出荷に関わる危険性について検討していること ( オ ) 法規への適合性について検討していること ( カ ) 立地条件について検討していること ( キ ) 本質安全について検討していること イ基本 詳細設計段階での危険性評価について ( ア ) 異常に際して確実に安全側に作動する方式を安全設計に組み込んでいること ( イ ) 対象プロセスの危険度を定量的に評価していること ( ウ ) 法規への適合性を検討していること ( エ ) プロセス機器等について 誤操作防止のための人間工学的アプローチが実施されていること ( オ ) 異常時の安全制御について十分に検討していること ( カ ) 保安設備等は火災等の影響範囲から十分な安全距離をとるよう検討していること (3) 物質危険性評価ア 危険性物質をリストアップしていること イ 製品安全データシート (MSDS) を作成していること ウ 熱化学計算により危険性を予測していること エ 試験により危険性を評価していること オ 不純物の影響について検討していること カ 腐食危険について検討していること キ 摩食 ( 侵食 ) 危険について検討していること ク 反応危険について検討していること (4) プロセス危険性評価 ア プロセス危険性評価手法を用いて評価していること (ETA HAZOP What if など ) イ プロセス制御に異常時の対応を反映していること ウ プロセス危険性評価の結果を運転マニュアルに反映していること (5) 事故事例の活用 国内外の事故 トラブル事例を入手した場合は 同類事故 トラブルの発生の危険性がないか確認していること (6) 危険性影響度評価 危険性影響度評価結果をもとに許容可否を判定していること - 195 -

大項目中項目チェック項目 備考 4 変更管理規程 (1) 規程の策定と見直し ア 変更管理規程を定めていること イ変更管理規程の対象となる変更を明確化について ( ア ) 人 ( 組織及び人員 ) の変更を変更管理規程の対象としていること ( イ ) 取扱物質 ( 原料及び副原料等 ) の変更を変更管理規程の対象としていること ( ウ ) 運転条件 ( 運転手順 条件及びプロセス等 ) の変更を変更管理規程の対象としていること ( エ ) 設備 ( 製造装置及び計装システム等 ) の変更を変更管理規程の対象としていること ( オ ) 設計の変更を変更管理規程の対象としていること ウ 変更計画の責任者を明確にしていること エ 変更承認申請書を確認していること (2) 規程の遵守状況 変更管理規程の遵守状況を確認していること 5 変更計画の安全性評価 (1) 変更計画の申請手順 ア変更承認申請 承認及び実施の一連の手順について ( ア ) 変更承認申請から承認までの一連の書類を様式化していること ( イ ) 変更承認申請から承認までの一連の書類を保管していること イ 変更計画は変更審査部門の審査を受けていること ウ 変更審査部門は承認証を発行していること エ 変更計画に責任の範囲を明確にしていること (2) 変更計画の評価 ア変更計画に対する安全性評価の実施について 関連部門を交えた変更計画の安全性評価を実施していること イ変更による影響範囲の検討について ( ア ) 新たに使用する設備の安全性を評価していること ( イ ) 変更により新たな腐食危険がないか確認していること 又変更により新たな摩食 ( 侵食 ) 危険がないか確認していること ( ウ ) 変更による新たな振動の増加がないか確認していること ( エ ) 変更による新たな化学反応による危険がないか確認していること ウ 安全性評価により洗い出された危険性への対処法を実施していること エ 安全性評価結果を変更計画に反映していること - 196 -

6 変更管理 (1) 全般 ア変更実施のスケジュールの作成について 変更工事等を含め スケジュールが作成されていること イ 変更箇所を従業員が十分に認識していること ウ 運転中の変更については 次シフトに対し確実に引継ぎを行っていること エ 変更箇所を札掛けなどにより明確にしていること オ 変更時に解除が必要な安全装置に対し 重要な安全装置については解除できないようにしていること カ 現場における運転条件の変更範囲を限定していること キ 一時的な変更の場合には決められた期間内に復旧していること ク変更を図面 マニュアルなどに反映について ( ア ) 配管 計装図 (P&ID) に変更内容を反映していること ( イ ) 配管 計装図 (P&ID) プロセス フロー図に変更内容を反映していること ( ウ ) 運転マニュアルに変更内容を反映していること ケ 過去の変更についてその経緯 内容をファイリングしていること コ 専門的知識 技能が必要な変更の場合 その手当て ( 専門業者に委託 ) をしていること (2) 運転部門の安全確認 ア 変更承認証により安全遵守事項を明確にしていること イ 変更承認証の安全遵守事項を遵守していること ウ 変更作業開始前 運転部門は 作業開始に支障のないことを現場で確認していること エ 変更作業終了後 運転部門は 使用再開に支障がないことを現場で確認することとなっていること 7 検収 (1) 検収 変更の重要度に応じて 運転部門は検収を実 施する体制が整えられていること 8 教育 (1) 教育 ア 変更内容について現場担当者をはじめ関係者に対する教育を実施していること イ 変更による安全性の変化について教育していること ウ 変更に伴う運転上の問題点 注意点について教育していること 備考欄には チェック項目及び説明書どおりではないにしても それと同等事項を実施している場合に その実施したこと ( 代替等 ) を記載する - 197 -