感染症発生動向調査 9 年第 9 週 京都市感染症週報京都市感染症情報センター 京都市衛生環境研究所 7 5 日 ~7 日 http://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/7559.html 今週のコメント 感染地域, 感染経路については推定を含みます 腸管出血性大腸菌感染症の報告が6 例 歳未満女性 例, 歳代男性および女性各 例,6 歳代および7 歳代女性各 例 ありました 本年の累積報告数は9 例となりました 発生状況の週別推移や血清型別患者数などの詳しい情報については, 下記 URLを御参照ください 腸管出血性大腸菌感染症発生状況 衛生環境研究所ホームページ http://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/685.html カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症の報告が 例 8 歳代女性 例 ありました 症状は尿路感染症で, 感染地域は国内です 本年の累積報告数は 例となりました 劇症型溶血性レンサ球菌感染症の報告が 例 6 歳代男性 あり, 症状はショック, 肝不全, 腎不全,DIC, 軟部組織炎, 全身性紅斑性発疹です 本年の累積報告数は 6 例となりました 梅毒の報告が 例 歳代男性 例 第 6 週追加報告分 ありました 症状は初期硬結で, 感染地域は国内, 感染経路は性的接触です 本年の累積報告数は 例となりました バンコマイシン耐性腸球菌感染症の報告が 例 7 歳代男性 あり, 症状は発熱, 腹膜炎です 感染地域は国内です 本年初めての報告例です 百日咳の報告が5 例 歳未満男性 例, 歳代男性 例および女性 例 第 8 週追加報告分含む ありました いずれも感染地域は国内です 本年の累積報告数は7 例となりました 手足口病の定点当たり報告数は前週.9 例 から7. 例 と減少しました しかしながら第 週からの警報は継続中です こまめな手洗い, タオルを共有しないなど予防に努めましょう 今週のトピックス :< 蚊媒介感染症 > 蚊媒介感染症とは, 病原体を保有する蚊に刺されることによって起こる感染症のことで, ウイルス疾患であるジカウイルス感染症, チクングニア熱, デング熱, 日本脳炎, 原虫疾患であるマラリアなどがあります 詳細をトピックスに掲載しています 発生状況 全数把握の感染症 定点把握の主な感染症 二類 : 結核 5 例 肺結核 例, その他結核 例, 潜在性結核感染者なし うち喀痰塗抹陽性 例 以降の累積報告数 7 例 肺結核 7 例, その他結核 5 例, 潜在性結核感染者 5 例 うち喀痰塗抹陽性 7 例 三類 : 腸管出血性大腸菌感染症 6 例 以降の累積報告数 9 例 五類 : カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症 例 以降の累積報告数 例 五類 : 劇症型溶血性レンサ球菌感染症 例 以降の累積報告数 6 例 五類 : 梅毒 例 以降の累積報告数 例 五類 : バンコマイシン耐性腸球菌感染症 例 以降の累積報告数 例 五類 : 百日咳 5 例 以降の累積報告数 7 例 市内定点数インフルエンザ定点 69, 小児科定点, 眼科定点, 基幹定点 定点 感染症名 定点当たり報告数 報告数 インフルエンサ インフルエンザ.9 6 小児科 手足口病 7. 降順 5 位まで 感染性胃腸炎.88 伝染性紅斑. 6 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎.9 9 ヘルパンギーナ.9 9 眼科流行性角結膜炎. 次ページ以降の主な内容 発生状況の概況グラフ / 今週のトピックス :< 蚊媒介感染症 > 付表 疾病, 行政区別報告数 / 年齢階級, 疾病別報告数 / 週, 疾病別報告数 注 京都市のデータは,9 年 7 日現在の報告数で, 全国の還元データと若干異なる場合があります また, 本情報での患者数は, 届出医療機関所在地での集計で, 患者の住所を示すものではありません 感染地域及び感染経路については推定を含みます Kyoto City Infectious Diseases Weekly Report
インフルエンサ 及び小児感染症の疾病別推移グラフ 9 年 京都市 _ 本年 全国 _ 本年 京都市 _ 過去 5 年平均値 全国 _ 過去 5 年平均値 6 インフルエンザ 手足口病 5 8 6 5 6 7 8 9 5 6 7 8 9 RS ウイルス感染症..5..5 5 6 7 8 9..8.6....8.6.. 伝染性紅斑 りんご病 5 6 7 8 9. 咽頭結膜熱 プール熱.8 突発性発しん.8.6.6.... 5 6 7 8 9 5 6 7 8 9 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 ヘルパンギーナ 5 6 7 8 9 5 6 7 8 9 6 感染性胃腸炎.8 流行性耳下腺炎 おたふくかぜ.6 8.. 5 6 7 8 9 5 6 7 8 9 水痘 水ぼうそう.8.6.. 5 6 7 8 9 Kyoto City Infectious Diseases Weekly Report
第 9 週 7 5 日 ~7 日 トピックス :< 蚊媒介感染症 > 蚊媒介感染症とは, 病原体を保有する蚊に刺されることによって起こる感染症のことで, ウイルス疾患であるジカウイルス感染症, チクングニア熱, デング熱, 日本脳炎, 原虫疾患であるマラリアなどがあります 日本における蚊媒介感染症の年間報告数を過去 5 年間で感染症別に見ると, ジカウイルス感染症, チクングニア熱及び日本脳炎は少なく, どの年もデング熱とマラリアが大部分を占めています 表 これらの疾患は日本脳炎を除いて, 海外旅行などで感染し帰国後に発症する輸入感染症がほとんどです 本年第 9 週までのデング熱とマラリアの全国の累積発生状況を過去 5 年と比較してみると, デング熱は6 年に次いで多くなっており, マラリアは平均的な推移となっています 図 及び図 これらの疾患を媒介する蚊は, 一般に気温の上昇と共に活動が活発になります 日本では本格的な夏を迎え, 蚊に刺される機会も増えると考えられます 一方, 世界的に見ると年間を通じて気温が高く, 蚊の活動も通年の地域があり, デング熱及びマラリアの感染地域と重なっています 図 及び図 5 夏休みで海外で過ごす方も多くなります 旅行先で蚊媒介感染症にかからないために, 感染の可能性が高い地域に旅行する場合は前もって現地の情報や感染症の知識を得るようにしましょう 海外で注意しなければいけない感染症については, 厚生労働省検疫所のホームページ FORTH フォース には最新の情報が提供されていますhttp://www.forth.go.jp/index.html 京都市衛生環境研究所でも, ホームページ上で蚊に関する情報を紹介していますので, ぜひ御覧ください 京都市情報館 京都市衛生環境研究所にゅーす 平成 8 年度第 号 蚊の特集 ~ 身近にある大きな脅威 http://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/cmsfiles/contents/7/7/news8-.pdf 京都市情報館 蚊が媒介する感染症について京都市保健福祉局医療衛生推進室健康安全課 http://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/7.html ジカウイルス感染症チクングニア熱デング熱 本脳炎マラリア 表 京都市及び全国の蚊媒介感染症の報告数 5 6 7 8 9 9wまで 京都市 6 年 から 全国 四類感染症 全数把握 5 京都市 全国 6 7 5 京都市 5 5 5 全国 9 8 5 76 京都市 全国 京都市 全国 6 5 6 5 5 図 全国のデング熱累積報告数 年 9 年第 9 週 8 図 全国のマラリア累積報告数 年 9 年第 9 週 5 6 7 8 9 6 5 6 7 8 9 5 6 7 8 9 図 デング熱のリスクのある地域図 マラリアの発 地域 引 厚 労働省検疫所 FORTH: 感染症についての情報 https://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name.html デング熱 引 部改変 WHO:World malaria report 8 https://www.who.int/malaria/publications/world-malaria-report-8/report/en/ 厚 労働省検疫所: マラリアについて https://www.forth.go.jp/useful/malaria.html
T 京都市感染症発生動向調査情報集計対象 :9 年第 9 週疾病, 行政区別報告数 9 年 7 5 日 ~9 年 7 日データ入手日 :9 年 7 日男女合計インフルエンザ R S ウイルス感染症咽頭結膜熱 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎感染性胃腸炎水痘手足口病伝染性紅斑突発性発しんヘルパンギーナ流行性耳下腺炎急性出血性結膜炎流行性角結膜炎細菌性髄膜炎 無菌性髄膜炎マイコプラズマ肺炎クラミジア肺炎 感染性胃腸炎 北 - - - - - - - 上京 - - - 9 5 - - - 左京 - - 5 5 6 - - - 中京 - - - - 7 - - 東山 - - - - - 7 - - 山科 - - - - 5 - - - - 下京 - - - 南 - - - - 9 8 - 右京 - 6 6 9 - - - - 伏見 - 7 68 6 8 - - - 西京 - 6 - - - 京都市計 6 6 7 9 6 9 - 急性脳炎の報告が 例 歳未満男性, 歳代女性 あります 本年の累積報告数は 例となっています 疾病, 行政区別定点当たり報告数男女合計インフルエンザ R S ウイルス感染症咽頭結膜熱 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎感染性胃腸炎水痘手足口病伝染性紅斑突発性発しんヘルパンギーナ流行性耳下腺炎急性出血性結膜炎流行性角結膜炎細菌性髄膜炎 無菌性髄膜炎マイコプラズマ肺炎クラミジア肺炎 感染性胃腸炎 北..5.5 - - -.75.5 - -.5 - - 上京 - - -... 6.67.67..67 - - - 左京 - -.5.5..5.5 5..75.5 - - - 中京.6 - - -.67-5.67..67. - - 東山 - - - -. -.5 -.5 -.5 山科 - -.. - -..8 -. - - - 下京 -.5 -.5 - 南 - - - -.. 6..67.67. - 右京 -.8...8. 8.. -.8 - - - 伏見 -..57.7 5.9. 9.7.9.9. - - - 西京.5 -.6... 5..6..6 - - - 京都市計.9...9.88.9 7...8.9.5 - インフルエンザは, 鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症は除くが, 新型インフルエンザのうち,A/HN については含む 細菌性髄膜炎は髄膜炎菌, 肺炎球菌, インフルエンザ菌を原因として同定された場合を除く クラミジア肺炎はオウム病を除く 感染性胃腸炎は病原体がロタウイルスであるものに限る
T 集計対象 :9 年第 9 週 京都市感染症発生動向調査情報 年齢階級, 疾病別報告数 9 年 7 5 日 ~9 年 7 日 データ入手日 :9 年 7 日 京都市 年齢 総数 ~5ケ ~ケ 歳 歳 歳 歳 5 歳 6 歳 7 歳 8 歳 9 歳 歳 - 5 歳 - 歳 - 歳 - 歳 - 5 歳 - 6 歳 - 7 歳 - 8 歳以上 年齢 総数 ~5ケ ~ケ 歳 歳 歳 歳 5 歳 6 歳 7 歳 8 歳 9 歳 歳 - 5 歳 - 歳 - 歳 - 歳 - 5 歳 - 6 歳 - 7 歳以上 年齢 総数 ~5ケ ~ケ 歳 歳 歳 歳 5 歳 6 歳 7 歳 8 歳 9 歳 歳 - 5 歳 - 歳以上 男女合計 年齢 総数 歳 歳 - 5 歳 - 歳 - 5 歳 - 歳 - 5 歳 - 歳 - 5 歳 - 歳 - 5 歳 - 5 歳 - 55 歳 - 6 歳 - 65 歳 - 7 歳以上 インフルエンザ 年齢 6 - - - - - - - - - - RS ウイルス感染症 6 - - - - - - 咽頭結膜熱 7 - - - - - - A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 9 - - - 5 8 7 5 - 感染性胃腸炎 - 7 7 5 5 9 7 5 6 7 水痘 - - - - 6 5 - - 年齢 手足口病 6 7 6 7 8 6 - - 5 伝染性紅斑 6-6 8 - - 突発性発しん - 7 - - - - ヘルパンギーナ 9-6 8 5 - - - - - 流行性耳下腺炎 - - - - - - - 急性出血性結膜炎 - - 年齢 流行性角結膜炎 - - 細菌性髄膜炎 - - - - - 無菌性髄膜炎 - - - - - マイコプラズマ肺炎 年齢 - - - - - クラミジア肺炎 - - - - - 感染性胃腸炎 - - - - - 年齢階級, 疾病別定点当り報告数 京都市 年齢 総数 ~5ケ ~ケ 歳 歳 歳 歳 5 歳 6 歳 7 歳 8 歳 9 歳 歳 - 5 歳 - 歳 - 歳 - 歳 - 5 歳 - 6 歳 - 7 歳 - 8 歳以上 年齢 総数 ~5ケ ~ケ 歳 歳 歳 歳 5 歳 6 歳 7 歳 8 歳 9 歳 歳 - 5 歳 - 歳 - 歳 - 歳 - 5 歳 - 6 歳 - 7 歳以上 年齢 総数 ~5ケ ~ケ 歳 歳 歳 歳 5 歳 6 歳 7 歳 8 歳 9 歳 歳 - 5 歳 - 歳以上 男女合計 年齢 総数 歳 歳 - 5 歳 - 歳 - 5 歳 - 歳 - 5 歳 - 歳 - 5 歳 - 歳 - 5 歳 - 5 歳 - 55 歳 - 6 歳 - 65 歳 - 7 歳以上 インフルエンザ 年齢.9 -. - - - -. -. - -. - - RS ウイルス感染症. -.9 -.5 - - - - 咽頭結膜熱. - -.5.9.9..5.5. -. - - - A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎.9 - - -..9.6.9....7.7 -.5 感染性胃腸炎.88 -....5.5..5.6..7.7..6 水痘.9 - -.5 - -..5.....7 - - 年齢 手足口病 7..5.8.9..86.65.8...9 -.7 -. 伝染性紅斑. -..9.5...8.9.9.9.5.7 - - 突発性発しん.8 -.7.6.5 - - - - ヘルパンギーナ.9 -...9..7..5 - - -. - - 流行性耳下腺炎.5 - - -.5 - - - - 急性出血性結膜炎 - - 年齢 流行性角結膜炎 - - 細菌性髄膜炎 - - - - - 無菌性髄膜炎 - - - - - マイコプラズマ肺炎年齢 - - - - - クラミジア肺炎 - - - - - 感染性胃腸炎 - - - - - インフルエンザは, 鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症は除くが, 新型インフルエンザのうち,A/HN については含む 細菌性髄膜炎は髄膜炎菌, 肺炎球菌, インフルエンザ菌を原因として同定された場合を除く クラミジア肺炎はオウム病を除く 感染性胃腸炎は病原体がロタウイルスであるものに限る
T 集計対象 :9 年第 9 週週, 疾病別報告数 京都市感染症発生動向調査情報 データ入手日 :9 年 7 日 京都市男女合計 5 週前 週前 週前 週前 週前今週 インフルエンザ 7 8 6 6 RSウイルス感染症 5 6 9 6 咽頭結膜熱 8 7 8 9 7 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 66 76 9 9 感染性胃腸炎 67 79 8 水 痘 6 5 7 手足口病 58 5 5 9 伝染性紅斑 5 7 66 65 76 6 突発性発しん 8 9 ヘルパンギーナ 66 7 7 59 9 流行性耳下腺炎 5 - 急性出血性結膜炎 流行性角結膜炎 8 6 - 細菌性髄膜炎 無菌性髄膜炎 マイコプラズマ肺炎 - - - - - クラミジア肺炎 感染性胃腸炎 合 計 798 97 97 99 9 67 週, 疾病別定点当たり報告数京都市男女合計 5 週前 週前 週前 週前 週前今週 インフルエンザ.5...9..9 RSウイルス感染症.7..... 咽頭結膜熱.56..... A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎.5.77..9.95.9 感染性胃腸炎 5.5 5..88.6..88 水 痘.6..5.6..9 手足口病 7..65.9.9. 7. 伝染性紅斑.6.6.5.5.77. 突発性発しん.....8.8 ヘルパンギーナ.98.5.67.6.7.9 流行性耳下腺炎..7.5 -..5 急性出血性結膜炎 流行性角結膜炎..8...6 - 細菌性髄膜炎 無菌性髄膜炎 マイコプラズマ肺炎 -. - - - - クラミジア肺炎 感染性胃腸炎 合 計 8.6 5.8.56.78..5 インフルエンザは, 鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症は除くが, 新型インフルエンザのうち,A/HNについては含む 細菌性髄膜炎は髄膜炎菌, 肺炎球菌, インフルエンザ菌を原因として同定された場合を除く クラミジア肺炎はオウム病を除く 感染性胃腸炎は病原体がロタウイルスであるものに限る