省電力構成のための System x / BladeCenter 設定ガイ ド ヒント集 System x/bladecenter 製品は システムの設定を行うことにより 節電を行うことができます 以下のガイドをご参照いただき System x/bladecenter が消費する電力を削減することにご協力をお願いいたします このガイドでの対象となる機種一覧 System x3100 M4 System x3250 M4 System x3200 M3 System x3250 M3 System x3400 M2/M3 System x3500 M2/M3 System x3550 M2/M3 System x3620 M3 System x3630 M3 System x3650 M2/M3 System x3690 X5 System x3850 X5 System x3950 X5 BladeCenter HS22 BladeCenter HS22V BladeCenter HX5 System x/bladecenter で電力を削減するための機能はいくつかありますが 主にプロセッサー メモリーにかかわる設定の変更が可能となります プロセッサー System x の省電力を行うためには プロセッサー設定がもっとも効果があります Intel EIST(Enhanced SpeedStep Technology) の機能がこの機能に該当いたします Intel EIST の機能を使うことでサーバーの負荷が低い時に プロセッサーの消費電力を抑えることができます プロセッサーが低い電力モードで動作するためには OS からの設定が必要となります QPI についても 低い周波数での動作を行うことで 消費電力を抑えます メモリー メモリーの動作周波数や 動作電圧を低く設定することで 消費電力を抑えることができます メモリーの動作電圧には 1.5V 対応のものと 1.35V 対応のものがあります 低い電圧に対応したメモリーモジュールだけが メモリー動作電圧を下げることが可能となります System x/bladecenter での省電力機能の設定について いくつかの手順で System x/bladecenter の省電力機能を使用することができます 1. System Configuration ユーティリティを使用した省電力機能の設定
System x/bladecenter では システムの設定を一括で設定することが可能な uefi (Unified Extensible Firmware Interface) を採用しています uefi 内では Operating という設定 ( 下記図参照 ) があり Acoustic あるいは Efficiency に設定することでシステム全体の電力消費量を削減させることが可能です 一般的には システムを最高のパフォーマンス / ワットに設定し 最大限のパフォーマンスと引き換えに節電する Efficiency を推奨します また パフォーマンスと引き換えに低電力使用率を優先したい場合には Acoustic を推奨します 動作モードの変更を伴う設定を行った後は 一度システムの再起動が必要となります System Configuration Utility トップ画面より System Settings Power に進んだ画面を開きます uefi のバージョンによっては System Setting Operation の場合もあります Operating を選択し Enter キーを押すと 以下のような画面が現れます 標準では Custom に設定されておりますが Efficiency または Acoustic を選択することで システム装置全体のプロセッサー QPI メモリーに関わる設定が省電力モードで動作いたします 続いて ESC キーを 2 回押し ( バージョンによっては異なる可能性があります ) 初期画面に戻り Save Settings を選択し 構成の保存を行ってください 下にそれぞれの動作モードでの設定内容を記載いたします (ASU 使用時でも同じ設定内容となります ) Operating Acoustic 内容 システムを最も低い音響および電力状態に設定します パフォーマンスと引き換えに低電力使用率を優先 メモリー & QPI 用に最
小限の電力 EIST & C1E は有効 Turbo は無効 ACPI C3 を使用 Custom( デフォルト ) Efficiency Performance すべてのチューニング パラメーターの個別調整が可能 デフォルトで 若干の節電を伴いながらパフォーマンスのバランスを取るよう設計されたパフォーマンスおよびパフォーマンス / ワットの設定を行って出荷します システムを最高のパフォーマンス / ワットに設定します パフォーマンスと引き換えに節電 メモリーの電力効率 QPI は最小限の電力 EIST & C1E は有効 Turbo は無効 ACPI C3 を使用 すべての設定で最大限のパフォーマンス設定となります メモリー & QPI 用に最大限のパフォーマンス EIST & C1E は無効 Turbo は有効 ACPI C2 を使用 2. ASU (Advanced Settings Utility) を使用した省電力機能の設定 System x/bladecenter において 省電力機能をリモートから設定を行う場合 または OS を実行するコンソールより設定を行う場合には Advanced Settings Utility(ASU) を使用することができます ASU は Lenovo が提供する無償のツールであり Web サイトからダウンロードすることができます (http://www-947.ibm.com/support/entry/portal/docdisplay?lndocid=tool-asu) 複数台にわたる設定を行う必要がある場合 あるいは設定においてシステムの OS のシャットダウンを行いたくない場合に有効な手順です コマンドプロンプトより以下のコマンドを実行します asuxx set uefi.operating Efficiency --host IP_ADDR --user USERID --password PASSWORD または asuxx set uefi.operating Acoustic --host IP_ADDR --user USERID --password PASSWORD を実行してください asuxx: 使用する OS の環境によって asu または asu64 となります IP_ADDR: IMM の IP アドレスを指定します ローカル OS での実行では必要ありません USERID: IMM のユーザー ID を指定します ローカル OS での実行では必要ありません ( デフォルトは USERID) PASSWORD: IMM のパスワードを指定します ローカル OS での実行では必要ありません ( デフォルトは PASSW0RD) 0 は数字のゼロ ASU での設定を行った後は必要に応じてシステムを再起動してください その際に設定が反映されます 3. OS 側での省電力機能の使用の確認 Intel EIST 機能を正しく使用するためには OS 側で ACPI を使用していることが必要となります uefi の設定を行っても OS 側の設定を正しく行わないと 省電力機能が働かないため 同時に設定を行うことをお勧めいたします Microsoft Windows Server の場合
Window Server では 標準で ACPI 機能を使用する設定となっております ただし コントロールパネル - 電源オプションより電源の設定を変更することが可能となります プロセッサの電源消費とパフォーマンスのバランスの取れたサーバー に設定することで より省電力機能を有効に使うことができるようになります Linux の場合 Linux では標準で省電力対応のモジュールを使用し プロセッサーの省電力機能を使用する設定となっております 確認手順は下記のとおりです ディストリビューションによって モジュールを管理するサービス名が異なります Redhat Enterprise Linux (5,6) : cpuspeed SuSE Linux Enterprise Server (11) : haldaemon いずれも service コマンドで起動状態を確認可能です 起動していない場合には service < サービス名 > start にてサービスを起動してください 次に 以下のコマンドで governor に ondemand が設定されていることを確認します VMware ESX/ESXi Server の場合 vcenter サーバーに接続し ESX/ESXi ホストの設定において 電源設定を変更することが可能です デフォルトでは 高パフォーマンスモードとなっておりますが 省電力機能を
最大限に使用するためには 省電力モードに変更する必要があります この設定は 即時反映することが可能となります 4. BladeCenter HS22 における注意事項 省電力機能を有効にすることで BladeCenter HS22 の一部の構成においては まれにメモリーエラーがシステムログに記載されることがあります その際には 以下の URL にあるガイドに従い システム設定を変更することをお勧めいたします http://www-947.ibm.com/support/entry/portal/docdisplay?brand=5000020&lndoc id=migr-5083146 uefi について uefi = Unified Extensible Firmware Interface BIOS の後継となるファームウェア インターフェースの次世代規格 Intel 社が提唱し 各社の協業により標準化されたファームウェア仕様 OS とファームウェアとの間のソフトウェアインターフェース SpeedStep は Intel Corporation の登録商標です 5. BladeCenter AMM (Advanced Management Module) における消費電力監視と電源管理 BladeCenter AMM において消費電力を監視し 電源を管理 制御することが可能です 以下の URL にあるガイドをご参照ください BladeCenter 管理モジュール (AMM) 操作ガイド http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/sylphd07.nsf/jtechinfo/syj0-0336 FB0
P.33-34 消費電力の監視 P.35 BladeServer の電源管理 また BladeCenter では 一部の入力電力喪失時や電源ユニット障害時の動作を 電源ポリシーとして選択することが可能です 電源ポリシーとは 入力電源もしくは電源ユニットの冗長性 使用可能な最大電力量および 電源障害時のブレードサーバーの動作を組み合わせたものです 詳細は以下のページをご参照ください P.20-23 電源ポリシーの設定 6. お問い合わせ e-mail アドレス SS90@jp.ibm.com にて承ります お問い合わせの際には 会社名 お名前 連絡先 ご質問内容をメールに記述してご送付願います 変更履歴 : 2011/03/22 Ver 1 初版掲載 2011/03/25 Ver 2 一部記載 体裁の変更 2011/03/28 問い合わせ先追加 2011/05/18 BladeCenter AMM における消費電力監視と電源管理を追加 2011/06/22 Linux での設定手順に governor に関しての確認方法を追記 SLES の設定手順に haldaemon の動作を追記 2013/04/19 System x3100m4 System x3250m4