Rational ClearCase Remote Client 使用ガイド (Windows 版 ) 2006 年 03 月 ISE Application Infrastructure Design Copyright International Business Machines Corpor

Similar documents
PowerPoint Presentation

Team Foundation Server 2018 を使用したバージョン管理 補足資料

Microsoft Word JA_revH.doc

新規インストールガイド Microsoft Office Professional Plus 2016 本書は Download Station から Microsoft Office Professional Plus 2016( 以下 Office) をダウンロ ドし 新規インストールを行う手順

機能仕様書フォーマット

クラウドファイルサーバーデスクトップ版 インストールマニュアル 利用者機能 第 1.2 版 2019/04/01 富士通株式会社

クラウドファイルサーバーデスクトップ版 インストールマニュアル ファイルサーバー管理機能 第 1.1 版 2017/01/24 富士通株式会社

RW-5100 導入説明書 Windows7 用 2017 年 7 月 シャープ株式会社


目次 専用アプリケーションをインストールする 1 アカウントを設定する 5 Windows クライアントから利用できる機能の紹介 7 1ファイル フォルダのアップロードとダウンロード 8 2ファイル更新履歴の管理 10 3 操作履歴の確認 12 4アクセスチケットの生成 ( フォルダ / ファイルの

PowerPoint Presentation

CLUSTERPRO MC StorageSaver for BootDisk 2.1 (for Windows) インストールガイド 2016(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

第 1 版

IBM Rational Software Delivery Platform v7.0 What's

iStorage ソフトウェア VMware vCenter Plug-in インストールガイド

AutoCAD Mechanical 2009 Service Pack 2 Readme 高品質な製品を提供するため オートデスクは AutoCAD Mechanical 2009 Service Pack 2 をリリースしました この Service Pack は AutoCAD Mechani

ServerViewのWebアクセス制限方法

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 2.1 for Windows パトロールシーク機能 インストールガイド 2016(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

PowerPoint プレゼンテーション

SFTPサーバー作成ガイド

ダウンロードページアップデートマニュアル.ppt

2. 生田仮想デスクトップ PC の接続方法 生田仮想デスクトップ PC に接続する方法は 次の 2 通りです 1. HTML アクセス Internet Explorer や Safari などのブラウザを用います PC に特別なソフトウェアをインストールす る必要が無いので 管理者権限をもってい

32 ビット版 64 ビット版 Microsoft Windows XP Professional Microsoft Windows XP Professional x64 * * SP2 および SP3 Edition SP2 Microsoft Windows XP Home SP2 お *

PowerPoint Presentation

ご注意 1) 本書の内容 およびプログラムの一部 または全部を当社に無断で転載 複製することは禁止されております 2) 本書 およびプログラムに関して将来予告なしに変更することがあります 3) プログラムの機能向上のため 本書の内容と実際の画面 操作が異なってしまう可能性があります この場合には 実

IOWebDOC

RW-4040 導入説明書 Windows 7 用 2017 年 7 月 シャープ株式会社

文書番号: NWT KO001

Microsoft Word - JRE_Update_6.doc

GXS-I WebIEAS オペレーション ガイド 版 : 第 1 版 2007 年 01 月 22 日 第 2 版 2011 年 12 月 02 日 第 3 版 2012 年 04 月 27 日 第 4 版 2013 年 06 月 17 日 ( 本書 ) GXS 株式会社 (c) 20

FormPat 環境設定ガイド

ch2_android_2pri.indd

目次 目次 準備いただくもの 準備 SQLServer2008 R2 ExpressEdition のインストール インストールの前に インストール 設定一覧 機

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 1.0 for Windows インストールガイド 2013(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

( 目次 ) 1. はじめに 開発環境の準備 仮想ディレクトリーの作成 ASP.NET のWeb アプリケーション開発環境準備 データベースの作成 データベースの追加 テーブルの作成

内容 1 はじめに インストールの手順 起動の手順 Enterprise Architect のプロジェクトファイルを開く 内容を参照する プロジェクトブラウザを利用する ダイアグラムを開く 便利な機能.

intra-mart e-Builder ver 5

GEMBA Note for Business Ver.3 バージョン移行ガイド

Microsoft Word - was8_interium_fix.doc

. はじめに 動作環境の全ブラウザで 本書の設定を行ってください 本設定を行わない場合 システムが 正常に動作しない可能性がありますので 必ず設定をお願いいたします また 本書の中で 画 像に番号を付与している箇所以外の設定は お使いの環境のままでご使用ください 参考 : 動作環境の全ブラウザについ

1. 報告依頼業務 報告書集計システムを利用して 本部の報告依頼者が 売上実績見通しを各支社から収集し 報告書を作成します 依頼側の業務 1

手順書

Microsoft Word - ESX_Setup_R15.docx

CLUSTERPRO MC StorageSaver for BootDisk 1.2 (for Windows) インストールガイド 2014(Mar) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

Sophos Enterprise Console

DigiCert SSL/TLS 証明書 Microsoft IIS 8.0/8.5 証明書コピー/サーバー移行手順書

[ 証明書の申請から取得まで ] で受領したサーバ証明書を server.cer という名前で任意の場所に保存してください ( 本マニュアルではローカルディスクの work ディレクトリ [C:\work] に保存しています ) 中間 CA 証明書を準備します 次の URL にアク

目次 1. はじめに 準備 機器構成 やさしく名刺ファイリング Pro v.14.0 セットアップと動作確認 やさしく名刺ファイリング Pro v.14.0 セットアップ... 5 Windows Windows 8.

Studuinoソフトウェアのインストール

設定ガイド

MotionBoard Ver. 5.6 パッチ適用手順書

一般社団法人ビジネス機械・情報システム産業協会

ライセンス認証ガイド Windows 10 Pro 本書は Download Station から Windows10 のライセンス情報をダウンロ ドし インストール済みの Windows 10 に適用する手順を記載しています 本手順は学内ネットワークに接続した状態で行う必要があります 認証プログラ

2. FileZilla のインストール 2.1. ダウンロード 次の URL に接続し 最新版の FileZilla をダウンロードします URL: なお バージョンが異なるとファイル名が

法人税の達人from減価償却の達人 運用ガイド

intra-mart Accel Platform

ユーザズサイトのオフライン用検出エンジン( ウイルス定義データベース)を利用したオフライン更新手順書(バージョン 7 向け)

追加インストールガイド Microsoft Office Multilanguage Pack 2016 本書は Download Station から Microsoft Language Pack Multilanguage Pack 2016 ( 以下 Language Pack) をダウンロ

Acronis® Backup & Recovery ™ 10 Advanced Editions

クライアント証明書導入マニュアル

SAMBA Stunnel(Windows) 編 1. インストール 1 セキュア SAMBA の URL にアクセスし ログインを行います xxx 部分は会社様によって異なります xxxxx 2 Windows 版ダウンロード ボ

(Veritas\231 System Recovery 16 Monitor Readme)

ArcGIS for Server での Web マップの作成方法

MAC アドレス変更ツール MAC アドレスチェンジャー ユーザーズマニュアル User's Manual エレコム株式会社

ADempiere (3.5)

おらんかにクライアント操作マニュアル

<435394C5835A EE88F878F912E786C73>

PC にソフトをインストールすることによって OpenVPN でセキュア SAMBA へ接続することができます 注意 OpenVPN 接続は仮想 IP を使用します ローカル環境にて IP 設定が被らない事をご確認下さい 万が一仮想 IP とローカル環境 IP が被るとローカル環境内接続が行えなくな

中央大学 SSL-VPN サービス接続マニュアル (Mac 版 ) 目次 1. VPNソフトのインストール 1 2. 初回の接続 回目以降の接続 接続終了の手順 14 OS のバージョンによる設定差異等で不明点がある場合は 多摩 IT センターまでお問い合わせください

Office365 AL-Mail

SHOFU SureFile for DentalX Manual

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 1.1 for Windows パトロールシーク機能 インストールガイド 2013(Sep) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール

セットアップマニュアル

1

重要なお知らせ 本書の内容の一部 または全部を無断で転載 複写することは固くお断わりします 本書の内容について 改良のため予告なしに変更することがあります 本書の内容については万全を期しておりますが 万一ご不審な点や誤りなど お気付きのことがありましたら お買い求め先へご一報くださいますようお願いい

スマートにプログラミング Android 入門編第 2 版 SDK4/2.3 対応 よくあるご質問 (FAQ) ここでは 読者の皆様から寄せられた質問の中で 比較的多く見受けられたトラブル事例とその解決策を集め掲載致しました お困りの際の解決のヒントとしてご利用下さい なお スマートにプログラミング

CLUSTERPRO MC RootDiskMonitor 2.3 for Windows インストールガイド 2018(Jun) NEC Corporation はじめに 製品導入の事前準備 本製品のインストール 本製品の初期設定 本製品のアンインストール 本製品のアップデートインストール

HP Device Manager4.7インストール・アップデート手順書

IBM FormWave for WebSphere

改版履歴 版 発行年月日 改版内容 作成者 /02/08 初版 NEC ビッグローブ /02/ クライアント AP のバージョンアップを追加 NEC ビッグローブ /07/ 接続設定にメッシュストレージ ST/HA の場合を追加

価格査定システム インストールガイド 目次 はじめに...1 インストール CD の内容...1 インストール手順概要...2 A 価格査定システムのインストール...4 B マニュアルの参照 インストール B-1 CD-ROM から参照 B-2 インストールして参照...

(Microsoft PowerPoint - FastBack6.1\203Z\203\213\203t\203X\203^\203f\203B_WindowsBMRCD_ ppt)

楽2ライブラリ クライアントサーバ V5.0 体験版 クライアントOS利用時におけるIIS設定手順書

セットアップの流れ Graphtec Pro Studio を使用する SAi Cloud へのユーザー登録 1-1 SAi Cloud へのユーザー登録 Graphtec Pro Studio のインストール 1-2 Graphtec Pro Studio のインストール Cutting Mast

第 2 版

本マニュアルに記載された内容は 将来予告なしに一部または全体を修正及び変更することがあります なお 本マニュアルにこのような不備がありましても 運用上の影響につきましては責任を負いかねますのでご了承ください 本マニュアルの一部 あるいは全部について 許諾を得ずに無断で転載することを禁じます ( 電子

2. インストールの方法 インストールの手順は まずインストーラーをサイトからダウンロードし イールドブック カリキュレーターと Java Web Start をインストールします 次にイールドブック カリキュレーターを起動してサーバー接続し Java のファイルをダウンロードします 以下の手順に従

<4D F736F F D DD92E B838B5F8EE688B590E096BE8F915F3194C55F E646F63>

Microsoft Word - CBSNet-It連携ガイドver8.2.doc

アーカイブ機能インストールマニュアル

Microsoft Word - e-Parcel_VCN-CommCenter7.0_Installation_manual doc

リモートオペレーションキット ユーザーズガイド

Microsoft Word - インストールガイド_ 1307.doc

新規インストールガイド SPSS Statistics 24/25 Windows 32/64bit 版 本書は Download Station から SPSS Statistics をダウンロ ドし 新規インストールを行う手順を記載しています 本手順は学内ネットワークに接続した状態で行う必要があ

Microsoft Word - HGWEB_Defender_クリーンアップツール_説明書_Rev.1.00.doc

OpenVPN接続マニュアル

<< 目次 >> 1 PDF コンバータのインストール ライセンスコードの入力 PDF にフォントを埋め込みたい場合の設定 PDF オートコンバータ EX で使用しない場合 PDF コンバータ単体で使用する場合の説明 PDF コンバータのアン

[給与]給与奉行LANPACK for WindowsNTのサーバーセットアップのエラー

intra-mart ワークフローデザイナ

新OS使用時の留意事項

Transcription:

Rational ClearCase Remote Client 使用ガイド (Windows 版 ) 2006 年 03 月 ISE Application Infrastructure Design

本書は 全部または一部を IBM 社の事前の書面による許可なしに複製することはできません 本資料の内容は 予告なく変更されることがあります 本書の内容および関連する Rational ソフトウェアは IBM かそのライセンス管理者 またはその両者の所有物であり 米国著作権法 特許法 その他の国際条約により保護されています 一部または全部を複製することは禁じられています 本書またはソフトウェアの追加の複製に関しては IBM にお問い合わせください IBM, AIX, ClearCase, ClearCase MultiSite, ClearQuest および Rational は IBM Corporation の商標 "Windows" "Windows NT" および "Windows" ロゴは Microsoft Corporation の米国およびその他の国における商標 "Linux" は Linus Torvalds の米国およびその他の国における商標 "UNIX" は The Open Group の米国およびその他の国における登録商標 他の会社名 製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標 - 1 -

目次 1 当ガイドの位置づけ 2 ClearCase Remote Client(CCRC) 概要 2.1 ClearCase Remote Client とは 2.2 サーバー構成全体像 2.3 ビューについて 2.4 CCRC のライセンス 2.5 CCRC を使用する利点と考慮点 2.6 他のインターフェースとの位置付け 2.7 サポートするプラットフォーム 3 CCRC インストール方法 3.1 ClearCase Web サーバーの設定 3.2 RWP の構成ファイル 3.3 クライアントのインストール (SDP 製品との統合 ) 3.4 クライアントのインストール ( スタンドアロン ) - 2 -

4 CCRC の使用 4.1 ビューの作成 (SDP) 4.2 ビューの作成 ( スタンドアロン ) 4.3 ビューの作成 ( 共通 ) 5 リソースのロード 5.1 ClearCase からのインポート (SDP) 5.2 ClearCace へのエクスポート (SDP) 5.3 リソースのロード ( スタンドアロン ) 5.4 リソースをソース管理下に追加 ( スタンドアロン ) 6 リソースの更新 7 参考文献 - 3 -

1 当ガイドの位置づけ このガイドは IBM Rational ClearCase( 以下 ClearCase)2003 Service Release 4 ( 以下 SR4) から提供された新しいインターフェースである IBM Rational ClearCase Remote Client( 以下 CCRC) のインストール方法および使用方法を説明するものです ガイド内では ClearCase は既にインストール済み (SR4 もしくは SR5 にアップデート済み ) の前提です ClearCase のインストールに関しては Rational ClearCase インストレーションガイド を アップデートに関しては各 Service Release の readme を参照して下さい また ガイド内ではベース ClearCase の使用を前提に操作内容の説明をしています Unified Change Management( 以下 UCM) を使用した場合に必要となる操作については 当ガイド内では説明していません ガイド内では SDP 製品との統合に関しても説明しています SDP 製品は正式名称を IBM Software Development Platform と言い これには開発ツール モデリングツール テストツールが含まれます SDP 製品は 2004 年 11 月に Rational ブランドから新たに発表されたツール群です 当ガイド内では SDP 製品 または SDP と記述しています 2 ClearCase Remote Client(CCRC) 概要 2.1 ClearCase Remote Client とは IBM Rational ClearCase Remote Client は ClearCase リポジトリ内のリソースにアクセスするための新しいインターフェースです ユーザーは HTTP/HTTPs を通じて ClearCase Web サーバーと通信し ローカル マシン上に作成したコピー エリアに必要なリソースをロードします ClearCase Web サーバーは Web インターフェースを使用する際のサーバー側の機能を提供します 詳細は次節で図と共に解説します CCRC は URL を通して ClearCase Web サーバーに接続し 接続時にはサーバー上で有効なユーザー名とパスワードで認証される必要があります CCRC を使用することにより WAN ダイヤルアップ LAN などのさまざまネットワークから ClearCase へのアクセスが可能になります CCRC を使用するためにクライアント側に ClearCase をインストールしておく必要はありません また SDP 製品と統合して使用することも可能です CCRC の実際の操作は Web ビューから行います Web ビューはスナップショット ビューと似た機能を持つビューです Web ビューについてはこの章の 3 節で説明します - 4 -

2.2 サーバー構成全体像クライアントはローカルにコピー エリアを持ち ここに ClearCase Web サーバーからロードしてきたリソースをコピーします ClearCase Web サーバーへは HTTP(S) で通信します ClearCase Web サーバーには ClearCase がインストールされ 各種サーバー (VOB サーバー View サーバー ライセンスサーバー レジストリサーバー ) と RPC(Remote Procedure Call) を使用して通信します ClearCase Web サーバーは ClearCase のインストールに付随して RWP(Rational Web Platform) という名称でインストールされます RWP は Apache ベースの Web サーバーであり CCRC との通信の役目を担います CCRC 全体像 ClearCase Web サーバ 図 1 SDP 製品 Eclipse CCRC WAN Libraries HTTP(S) RWP CC Web Server CC Libraries View Server コピー エリア RPC/TCP License VOB View Server Server クライアント Registry Server VOB 2.3 ビューについてビューは ClearCase リポジトリ内のリソースにアクセスするための手段になります VOB に保管されているリソースへのアクセスや ClearCase への既存リソースへの追加を行う時には 事前にローカル ビューを作成する必要があります ビューにより VOB からファイルとディレクトリを選択して それらを通常のファイルとフォルダとしてクライアント側のディレクトリにロードできるようになります そのディレクトリをコピー エリアと呼びます 各ビューは1つの ClearCase Web サーバーに接続します 複数の ClearCase Web サーバーへの接続はできません CCRC が使用するビューは ClearCase Web ビューと呼ばれ 通常の ClearCase ビュー ( スナップショット ビューおよび動的ビュー ) とは区別します - 5 -

2.4 CCRC のライセンス CCRC の使用にあたっては ClearCase Web サーバーへ接続する際にライセンスが必要となります ライセンスはデフォルトのタイムアウト時間を経過するか ClearCase Web サーバーがセッションタイムアウトになるとリリースされます 接続時にライセンスが取得できない場合には 以下のようなエラー画面が表示されます 2.5 CCRC を利用する利点と考慮点 CCRC を利用する最大の利点は ClearCase へリモート アクセスが可能になる事です その際クライアント側には豊富な UI が提供されます 実際の使用時の画面は次のようになります - 6 -

また SDP 製品と統合して使用することが可能であるため 開発 テスト デプロイというアプリケーション開発の一連のサイクルをチームで実行することが可能になります クライント側に ClearCase をインストールする必要はなく CCRC はインストール後すぐに使用できます そのためテンポラリーの開発者が使用するケースや ClearCase MultiSite を構築するほどの大規模プロジェクトでないケースにも適用可能です 逆に考慮点として挙げられるのはパフォーマンスです 使用するネットワークの環境や同時接続ユーザー数などに応じてレスポンス タイムが悪化する可能性が考えられます また ベース ClearCase を使用した場合 IBM Rational ClearQuest( 以下 ClearQuest) との統合はできません ClearQuest と統合する場合には UCM を使用する必要があります 2.6 他のインターフェースとの位置付け ClearCase へリモート アクセスするためのインターフェースとして これまで ClearCase MultiSite と ClearCase Web が提供されていましたが SR4 からは CCRC が追加されました 以下にこれらの特徴と適用ケースを簡単にまとめます ClearCase MultiSite 地理的に分散した拠点での並行開発を可能にします VOB の同期処理 変更箇所の自動転送 DB レプリカの作成などが可能です ClearCase のバックアップ リストア機能が必要な場合や 大規模プロジェクトに向きます 各拠点同士は MultiSite で接続し 拠点内への MultiSite サーバーへは CCRC を使用して接続するという構成も可能です ClearCase Web ClearCase の Web インターフェースです RWP がサーバーとしての機能を提供します 単純な GUI での操作であるため ClearCase に関する知識があまりないユーザーでも使用できます また クライアント側に ClearCase をインストールしておく必要もありません ClearCase Web は SDP 製品や Eclipse との統合はできません ClearCase Remote Client ClearCase Web と同様に HTTP を使用して RWP と通信します ClearCase Web よりも提供される GUI が豊富であり SDP 製品や Eclipse と統合して使用することも可能です CCRC の場合も クライアント側に ClearCase をインストールする必要はありません - 7 -

2.7 サポートするプラットフォーム ClearCase Web サーバー Windows Server 2003 Windows XP Professional SP1 1a Windows 2000 Server SP2 SP3 SP4 Windows 2000 Professional SP2 SP3 Windows NT 4.0 Server SP6a+SRP AIX 4.3.3 5.1 5.1.0 5.2 5.3 HP-UX 11.00 11.11 11.22 11.23 Solaris 2.6 7 8 9 SUSE Linux Enterprise Server 7.0 8.0 8.0SP3 9.0 SUSE Linux Standard Server 8.0 RedHat Linux Professional 7.2 7.3 8.0 9.0 RedHat Enterprise Linux 2.1 3.0 IRIX 6.5.12 6.5.19 クライアント Windows 2003 Server Windows XP Professional SP1 SP2 Windows 2000 Server SP2 SP3 SP4 Windows 2000 Professional SP4 RedHat Enterprise Linux 2.1 3.0 SUSE Linux Enterprise Server 8.0 9.0 3 CCRC インストール方法 3.1 ClearCase Web サーバーの設定 CCRC を使用するには ClearCase 2003 SR4 または SR5 が必要です ClearCase SR4 または SR5 をインストールするとデフォルトで Rational Web Platform( 以下 RWP) がインストール 構成されます RWP は Rational 製品が提供する Web インターフェースを使用する際にサーバー側の機能を提供します デフォルトのインストール ディレクトリは C: Program Files Rational common rwp です 3.2 RWP の構成ファイル RWP の構成は <RWP_root> conf 以下の複数のファイル内で定義されます CCRC を使用する際に参照する可能性のあるファイルをここで紹介します rwp.conf (RWP サーバーの構成パラメータを指定します ) この構成ファイルでは ClearCase Web サーバーとして構成するために次の 3 つのディレクティブを編集する必要があります - 8 -

ServerName ディレクティブ デフォルト値 localhost Listen ディレクティブ デフォルト値 80 UseCanonicalName ディレクティブ デフォルト値 Off UseCanonicalName ディレクティブを On にすると ServerName ディレクティブに指定したサーバー名が使用されます 適切なサーバー名を指定し値を On にして下さい ポート番号はデフォルトのままでも構いません ssl.conf (RWP サーバーでセキュア ソケットを使用する場合に その構成パラメータを指定します ) Web サーバーが SSL 通信を行うよう設定する際に必要となります 設定方法の詳細は参考文献に挙げた Rational ClearCase Rational ClearCase MultiSite 管理ガイド を参照して下さい 3.3 クライアントのインストール (SDP 製品との統合 ) この節では SDP 製品と統合したクライアントのインストール方法を説明します 今回は Rational Application Developer を使用しています SDP 製品を起動します ヘルプ ソフトウェア更新 検索とインストールを選択します - 9 -

インストールする新規フィーチャーを検索 を選択し 次へ をクリックします 新規リモート サイト をクリックし 新規更新サイト ダイアログを開きます 適切な名前を入力し URL には ClearCase Web サーバー update site URL を入力します URL は以下の通りです http(s)://<cc-web-server>/ccrc/update - 10 -

サイトを追加すると 画面のように 検索に含めるサイト にリストされます 追加したサイトを展開し Rational ClearCase Remote Client にチェックを入れ 次へ をクリックします Rational ClearCase Remote Client for Eclipse にチェックを入れ 次へ をクリックします - 11 -

ライセンスに同意し 次へ をクリックします インストールするフィーチャーを確認し 終了 をクリックします - 12 -

フィーチャーの検査を確認し インストール クリックします インストールが始まります SDP 製品を再起動します 以上でインストールは完了です ClearCase パースペクティブが使用できるようになります - 13 -

また ClearCase パースペクティブでは 主に以下のビューを使用します ClearCase ナビゲーター ClearCase 詳細 ClearCase ビュー構成 3.4 クライアントのインストール ( スタンドアロン ) この節では SDP 製品と統合しない スタンドアロンのクライアントのインストール方法を説明します ブラウザを開き ClearCase Web サーバーの URL を指定します クライアントの環境が Windows の場合には ccrc_win32.zip Linux の場合には ccrc_linux.zip をダウンロードします 例 :http://<cc-web-server>/ccrc/update/ccrc_win32.zip - 14 -

任意のディレクトリに Zip ファイルを展開し setup.exe を実行します インストールウィザードが起動します 次へ をクリックします ライセンス事項に同意し 次へ をクリックします - 15 -

インストール ディレクトリを指定し 次へ をクリックします 要約情報を確認して 次へ をクリックします - 16 -

インストールが終了したら 終了 をクリックし ウィザードを閉じます デスクトップ上に CCRC のショートカットが作成されます 以上で完了です 4 CCRC の使用 これ以降の章では クライアントをインストール済みの状態から CCRC を実際に使用し始めるところまでを説明します CCRC での作業は 大まかに以下のような流れになります ClearCase Web サーバーへ接続する ビューを作成する ClearCase リポジトリからのリソースのロード もしくはリソースをローカルで作成して ClearCase ソース管理下に追加し ビューにデータをとりこむ ビュー内のリソースを修正する リポジトリに対して修正後のリソースをチェックインし チームで共用できるようにする - 17 -

SDP 製品と統合した場合の操作内容については SDP スタンドアロンの場合の操作内容ついては スタンドアロン 両者共通の操作内容については 共通 と記述します 4.1 ビューの作成 SDP CCRC の使用にあたっては 事前にビューを作成しておく必要がありますが ビューの作成方法が両者で若干異なります この節では SDP 製品と統合した場合を説明します SDP 製品と統合して使用する場合 使用予定の各ビュー毎に別々のワークスペースを使用します ビューとワークスペースはどちらを先に作成しても構いません ワークスペースを先に作成した場合 ビューを作成するにはまず ClearCase パースペクティブを開きます メニューバーの ウィンドウ パースペクティブを開く その他 ClearCase を選択する ClearCase パースペクティブのメニューバーから ClearCase ClearCase ビューの作成 を選択するか ツールバーのアイコンをクリックします ビュー作成ウィザードが起動します ウィザード起動以降は 4.3 節を参照して下さい ビューを先に作成した場合に そのビューと関連付けてワークスペースを新規に作成するためには 次のようにします メニューバーの ファイル ワークスペースの切り替え で 新規のワークスペースを作成し そのワークスペースに切り替えます 4.2 ビューの作成 スタンドアロン まず CCRC を起動します デスクトップに作成されたアイコンをダブルクリックするか スタート IBM Rational Rational ClearCase Remote Client を選択して起動します 起動後ビューを作成するには メニューバーの 環境 ClearCase ビューの作成 をクリックするか ツールバーのアイコンをクリックします ビュー作成ウィザードが起動します ウィザード起動以降は 4.3 節を参照して下さい - 18 -

4.3 ビューの作成 共通 ビュー作成ウィザードが起動したら ClearCase Web サーバー URL ユーザー名 パスワードを入力し 次へ をクリックします (VOB サーバーと ClearCase Web サーバーが同一ホストにある場合 ドメインを指定しなくても接続可能です ) コピー領域のパス名を確認し 終了 をクリックします 注 1-19 -

ビューが作成されます 注 1 ビューテキストモードについて Unix および Windows では テキストファイルの行末の書き込みに対して それぞれ異なる規則が設けられています 通常 Unix では単一の <LF> 文字で行が終わりますが Windows では <CR><LF> の 2 文字で行が終わります Windows アプリケーションには これらの両方を使用可能なものや 常に <CR><LF> を使用するもの どちらかに決定するよう構成できるものがあります こうした異なる規則により 両プラットフォームで編集されるテキストファイルでは問題が発生する可能性があります 混合環境での並行開発のサポート強化のため ClearCase ビューには テキストモードと呼ばれるテキストファイルでの行末の処理方法を制御する 以下のモード設定が用意されています これらのモードはビュー作成後に変更することはできません トランスペアレントこのモードで作成されたビューでは ClearCase は行末処理を行いません 全ての開発者が同じ開発プラットフォームを使用している場合 もしくはどちらかの行終了文字規則に準拠したツールを使用している場合にこのモードを選択します CR の挿入このモードで作成されたビューでは ビューへのフィルのロード時に全ての <LF> 文字の前に <CR> が挿入されます また VOB へのファイルのチェックイン時には この逆の操作が実行されます CR のストリップこのモードで作成されたビューでは ビューへのファイルのロード時に全ての <CR><LF> シーケンスから <CR> 文字が取り除かれます また VOB へのチェックイン時にはこの逆の操作が行われます - 20 -

5 リソースのロード 5.1 ClearCase からのインポート SDP ビューを作成すると ClearCase リポジトリ内のプロジェクトをワークスペース内にインポート ( ロード ) できます インポートは以下のように行います ここではビューにまだ何もロードされていない状態を前提に説明します エレメント フィルタを設定し 未ロードのエレメントを表示させます エレメント フィルタを次の画面のように設定し 未ロードのエレメントと VOB を表示させます 表示されたプロジェクトの中から ロードしたいプロジェクトを選択し コンテキスト メニューから インポート プロジェクトをワークスペースにインポート を選択します - 21 -

選択したプロジェクトが未ロードの場合 次のようなダイアログが出て はい をクリックすると リソースのロード ダイアログが開きます - 22 -

ロードするプロジェクトを選択し 適用 をクリックします コピー エリアにプロジェクトがロードされ ワークスペースから操作できるようになります ClearCase ビュー構成 ビューから ロード規則を確認できます - 23 -

5.2 ClearCase へのエクスポート SDP Eclipse プロジェクトを ClearCase リポジトリ内にエクスポートすると そのプロジェクトがビューのコピー エリアに入ります これによりソース管理に追加され チームで共用されるようになります エクスポートの手順は以下の通りです パッケージエクスプローラーから 対象のプロジェクトを選択し チーム プロジェクトの共有 を選択します - 24 -

リポジトリー タイプとして ClearCase Remote Client を選択し 次へ をクリックします エクスポート後のビューを選択し 次へ をクリックします この時選択するビューは ワークスペースと関連付けられたビューである必要があります - 25 -

プロジェクトを入れるフォルダを選択し 終了 をクリックします ソース管理に追加したいリソースを選択し 適用 をクリックします 以上でエクスポートは完了です エクスポート後 コピー エリアにリソースがコピーされている事が確認できます - 26 -

5.3 リソースのロード スタンドアロン リソースをロードするには 以下の 2 つの方法があります ロード規則を作成 追加する 個別にリソースをロードする 5.3.1 ロード規則を作成 追加する ClearCase ナビゲーター ビューから 使用するビューを選択した状態で コンテキスト メニューから ClearCase ビュー構成の表示 をクリックします ビューが開いたら ツールバーのアイコンをクリックし 新規ロード規則の追加 ダイアログを開きます - 27 -

ダイアログが開いたら ロードしたいリソースを選択し OK をクリックします ロードが始まります 5.3.2 個別にリソースをロードする エレメント フィルタを使用し ClearCase ナビゲーター ビューに未ロードのエレメントを表示させておきます ( 参照箇所記述 ) ロードしたいエレメントを選択し コンテキスト メニューから リソースのロード をクリックします - 28 -

ロードしたいリソースを選択し 適用 をクリックします ロードが始まります 5.4 リソースをソース管理下へ追加 スタンドアロン コピー エリア内にあって ClearCase 管理下にはないファイルやディレクトリを ClearCase 管理下に追加するには以下のように行います ( 必要であれば ) 新規にファイルやディレクトリを作成します ソース管理に追加したいリソースを選択し コンテキスト メニューから ソース管理に追加 を選択します - 29 -

追加するリソースを確認し 適用 をクリックします 6 リソースの更新 共通 リソースの更新は 以下のような場合に行います ビューの構成仕様で選択したリソースをロードしたい場合 ( ビューの更新 ) リソースへの更新をコミットしたい場合 リソースの更新は ツールバーのアイコンをクリックするか 更新したい対象を選択した状態で コンテキスト メニューから リソースの更新 を選択します - 30 -

7 参考文献 Rational ClearCase と ClearCase MultiSite バージョン 2003.06.15 リリースノート (GI88-8666-00) http://www.elink.ibmlink.ibm.com/puc/jsp/index.jsp?country=j1&language=jpn マニュアル検索 > 資料番号 GI11-4674-04 で検索 Rational ClearCase インストレーションガイド (G126-5392-00) <CC_root>/doc/books/cpf_install.pdf Rational ClearCase Rational ClearCase MultiSite 管理ガイド (G126-5400-00) <CC_root>/doc/books/cc_admin.pdf - 31 -