神奈川県高校入試 最新情報 1 公立高校 ①公立高校入試の概況 公立高校受験状況 全日制一般募集 2018年度の入試状況 卒業生数 公立高校定員 68,878 不合格者数 42,980 受検者数 受検後取消 合格者数 競争率 公立進学率 51,328 379 42,722 1.19 62.02% 8,227 人 学力検査の平均点 英語 国語 数学 理科 社会 5科 2018 56.1 65.6 56.0 45.3 41.8 264.8 2017 51.9 73.1 63.5 46.9 54.5 289.9 2016 43.0 64.7 51.7 46.5 52.0 257.9 2015 51.8 64.4 52.6 37.4 50.2 256.4 2014 59.6 60.8 51.7 38.6 49.5 260.2 2013 54.8 67.8 65.5 66.4 51.1 305.6 2017 年度はマークシート方式が導入され 問題数 記述問題が減ったことから英国数の平均点が大幅にアップし 5教科全体でも30点以上も平均点が アップした 今春は 国数社で問題数が増え 選択問題での難易度が上がり 2016 年度の平均水準に戻ったといえる 1
②公立高校入試日程 2
③入試制度 2019 年度 神奈川県の公立高校入試は 一般募集として 共通選抜 と 定通分割選抜 の 2 つに分かれています 全日制の公立高校では 2 月 14 日 水 より実施さ れる 共通選抜 を経て選考されます 共通選抜 は県内全公立高校の全学科 全コースで 1 回のみ実施され 学力検査と面接の検査が課されます 一部の学 校では特色検査も実施されます 定通分割選抜 定時制および通信制の公立高校の入試です 全日制とは日程などが異なります 選考は 第 1 次選考 と 第 2 次選考 とに分かれており 募集定員の 90 にあたる合格者を 第 1 次選考 で決定し 第 1 次選考 で合格とならなかった受 検者の中から 残りの 10 にあたる合格者を 第 2 次選考 によって決定します 図 1 このとき 共通選抜 で実施した検査の結果や学校成績などをもとに選 考がおこなわれます あくまでも選考の過程が 2 段階という意味で 共通選抜 が 2 回実施されるということではありません 第 1 次選考 は S1 第 2 次選考 は調査書の評定を用いない S2 で選考 3
第 1 次選考 の S1 計算方法 調査書の評定 (A) = (2 年 9 科 45 点満点 )+(3 年年 9 科 2 倍 90 点満点 ) = 135 点満点 学力検査の結果 (B) = 5 科 100 点 = 500 点満点 面接の結果 (C) = 面接 上記で求めた (A) (B) (C) を 100 点満点に換算し これをそれぞれ a b c とする この a b c に各高校が決めた数値 f g h を掛けて 合計数値 S1 を求める 各高校が決めた数値とは ( 例 A 高校調査書 : 学力検査 : 面接 =4:4:2 の割合で合否をきめるとか ) S1=(a f)+(b g)+(c h)=1000 点満点 f g h は 2 以上の整数とし 合計して 10 になるようにする 特色検査を実施した場合は その結果を 100 点満点に換算し (d) これに 5 以下の整数 (i) を掛ける S1=(a f)+(b g)+(c h)+(d i) 第 2 次選考 の S2 計算方法 S2 では調査書の評定は使用せず 学力検査と面接の結果のみ使用する 特色検査を実施する高校は 特色検査の結果も使用する S2=(b g)+(c h)=1000 点満点 g hは 2 以上の整数とし 合計して10になるようにする 特色検査を実施した場合は (i) は第 1 次選考と同じ 5 以下の整数を掛ける S2=(b g)+(c h)+(d i) 4
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4 主な高校の選考資料割合 (2019 年度 ) 内申 : 入試 : 面接 =2:6:2 横浜翠嵐高校 内申 : 入試 : 面接 =3:5:2 希望ケ丘高校 光陵高校 柏陽高校 横浜緑ケ丘高校 横須賀高校 鎌倉高校 大船高校 湘南高校 茅ケ崎北陵高校 平塚江南高校 秦野高校 厚木高校 海老名高校 大和高校 大和西高校 座間 高校 横須賀大津高校 神奈川総合高校 横浜栄高校 氷取沢高校 多摩高校 横浜市立東高校 横浜市立金沢高校 横浜市立南高校 YSFH 横須賀市立横須賀総合高校 住吉 川崎市立川崎等 内申 : 入試 : 面接 =4:4:2 横浜市立桜丘高校 上溝高校 霧が丘高校 市ケ尾高校 元石川高校 川和高校 松陽高校 瀬谷高校 横浜平沼高校 追浜高校 津久井浜高校 逗葉高校 七里ガ浜高校 藤沢西高校 湘南台高校 茅ケ崎高校 鶴嶺高校 秦野曽屋高校 伊勢原高校 伊志田高校 西湘高校 足柄高校 山北高校 厚木西高校 有馬高校 大和南高校 麻溝台高校 上鶴間高校 相模原高校 上溝南高校 橋本高校 弥栄高校 横浜市立戸塚高校 横浜国際高校 市立みなと総合高校 鶴見高校 県立川崎 新城高校 川崎市立橘 厚木北高校 相模原総合高校 小田原高校 百合丘等 内申 : 入試 : 面接 =5:3:2 荏田高校 旭高校 瀬谷西高校 逗子高校 寒川高校 二宮高校 厚木東高校 愛川高校 綾瀬高校 綾瀬西高校 津久井高校 保土ケ谷高校 川崎総合科学 大師高校等 内申 : 入試 : 面接 =4:3:3 平塚湘風高校 注 : 黄色のマーカーはライトハウスの塾生の進学先候補として多い高校 赤文字は今年から割合が変更になった高校 6
5 高校別の選考基準 (2019 年度 ) 7
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6 主な中学の評定の配分比率 平成 25 年 6 月神奈川県教育委員会発表 10
2. 私立高校 1 私立高入試制度の概要 (2019 年度 ) 多くの私立高校は その入試科目を英 数 国の 3 科目に絞っています ですから時に入学試験 3 科目の勉強だけやって 入試当日にしっかり得点すれば大丈夫! と理解している方がいらっしゃいますが 神奈川県の場合は少し違います 一部の難関校を除いて 多くの私立高校は 入学試験の点数で合否判定が行われるわけではない ということを頭に入れておいてください 難関私立高校 ( 慶應系 早稲田系 MARCH の付属校 日本女子大附属高など ) を除いた ほとんどの神奈川県内の私立高校は公立高校以上に 内申を重視とした選抜システムになっています 各私立高校から内申点 以上 と基準が提示され それをクリアして受験すれば 基本的に合格となります したがって 合格への近道は入試科目のみの勉強ではなく 内申点全体の UP ということになるわけです 推薦入試 中学校校長の推薦により 受験した私立高校に進学する 各校とも基準点を設けているので志願決定の際の目安になる 原則として他校の受験は認められない 慶應義塾 日本女子大附属は不合格の可能性もある 一般入試 1 専願 ( 単願 ) 入試 推薦基準には達しないが その私立高校が第一志望である場合 合格したら必ず合入学することを条件に学力検査の入試得点に加点をする制度 各校とも基準点を設けているので志願決定の際の目安になる 入試得点で一定の点が取れないと不合格になるなどの条件を設定しているところもあるが 通常 よほどのことがない限り落ちることはありません 志願した私立高校 1 校のみを受験する 原則として他校の受験は認められない 2 併願入試 公立高校 あるいは他の私立高校を第一志望として受験し 第一志望に不合格の場合に進学するために受験する やはり内申の基準点がある 推薦入試や専願入試に比べて基準は高め ( 難しめ ) に設定される 3 書類選考 面接や筆記試験を課さず 調査書などの出願書類のみで選考する入試 志望校に行って入試を受ける必要がないので 公立高校の受験日と私立一般入試の日程が近いため 近年 書類選考は増加傾向 やはり内申の基準点がある 推薦 専願 併願に比べて基準は最も高め ( 難しめ ) に設定される 公立高校や他の私立との併願ができるところもある 4 オープン入試 入試得点のみで合否を決める入試 内申点を参考としないので誰もが受験できる 競争率が高くなる傾向がある 11
県内私立高校入試概況 2018 年度 ②基準点とは 打診基準 相談基準とも呼ぶ 通常 2年内申と3年内申を利用 各私立高校が9月 10月頃に 中学校などに明示する 合否の目安となる点数 内申点等 を指します 推薦 専願 併願 の基準は内申点で示されます 検定資格等を取得していると加点できることがあります 一般的には 推薦 と 専願 の基準点は同等の数値で 併願 の基準点は 推薦 専願 の基準点よりも高くなります 基準点のクリア 合格 にはならない場合もあるので油断大敵 また 推薦入試では面接結果が 一般入試では 学科試験成績が加味されることは言う までもありません 基準点の例 桐蔭学園 普通科 推薦基準 ① 3年5教科合計 21 以上 または 9教 科合計 39 以上 ② 以下の生徒は優遇 推薦基準をー1 英検準2級 以上 の資格 TOEFL TOEIC はこれに準ずる を有する生徒 漢検 数学検定のいずれかにおいて準2級以 上の資格を有する生徒 生徒会本部役員を務 めた生徒 または3年間皆勤 日大藤沢高校 推薦基準 ① 2年5教科合計 20 以上でかつ 9教科 合計 36 以上 ② 3年5教科合計 23 以上でかつ 9教科 合計 39 以上 ③ 2年 3年ともに全教科に 2 以下がない こと ①②③の成績基準をともに満たすこと 12 C高校 女子校 推薦基準 3年2学期 12月 の評定が9科38 45 以上で 5科22 25以上 一般入試 オープン 入試得点合計で判定
推薦 専願の基準点の差イメージをつかむために実際の高校 神奈川県内の2018年度入試 の基準点を以下に示します ③私立高合格が内定される条件 オープン入試以外は 願書の提出前の 12 月中旬に 中学校と私立高校の間で 事前相談 入試相談 が行われ 合格の可能性が高校側より示されます その 時点で 各高校の成績基準をクリアしていれば合格が内定します この事前相談が 事実上の入試選抜 となりますので 3 年の内申が出た後に中学校で行われる 三者面談において どの私立高校をどの入試形態で受けたいかを 中学校側に伝えることが必要です この事前相談の機会を逃すと たとえ成績が足りていても受 験が難しくなる場合がありますので ご注意ください また より合格を確実にするためには 10月~11月に開催される志望校 私立高校 の個別相談に行くことも超重要です 事前に私立学校の担当者と打ち合わせしておくと 更に合格の可能性が高まります 有利な条件を提示されたり 多少推薦基準に達していなくともゲタをはかせてくれる可能性もあります 当塾の塾生でも 例えば 模試の結果を提出するだけで基準点に届いてない生徒が合格した例もあります また 11月中旬から12月初旬に行われる 中学での三者面談でも 私立の担当者と話が通っていると 中学の担任にも私立高との交渉をお願いしやすくなりま す 13
④私立合格への最短の道 私立高校は 内申点による判定をしている オープン入試以外 ので 公立受験生以上に内申点アップに取り組むことが 合格の最短コース だということにな ります また 法政第二 法政国際は 一般入試ではかなりの難関になりますが 内申を資料とする書類選考 実質的な推薦入試 では若干入りやすくなっていま す もちろん 書類選考の資料となるのは内申ですから やはり公立受験生と同様 内申アップを目指した勉強をする必要があります 一方 国立高校 慶應系 早稲田系 MARCH の付属校などの一般入試の場合は 慶應系は高校生レベルの英語力が必要など それぞれの学校で特徴があります 国立高校 慶應系 早稲田系 MARCH の付属校などの場合は できれば中 3 の夏休み前から難関国私立高校向けの勉強をスタートさせる必要があります ⑤オープン入試 オープン入試は 内申点での事前の相談や合格の保証など一切なく 入試当日の試験の成績のみで合否を決定します 実力本位の入試です 慶應系 早稲田系 MARCHの付属校などの難関私立高校に加え 最近では 併願確約 東京都の私立等では 併願優遇 を行う私立高校でも入試実力判定の枠 を オープン入試 等の名称で 併用して設ける高校が増えています オープン入試を実施する高校の多くが 2 月 11 日以降に入試日を設定しているので 2 月 10 日におさえの併願確約校を受験して 上位校をオープンでねらう 受 験パターンが考えられます 入試日は 下表をご覧ください また 万が一 公立高校に不合格になったときに 併願確約校ではやや物足りないので 私立高校を もう1校チャレンジしてみよう という 3 校受験 の場合は 山手学院 桐蔭学園のオープン入試などへのチャレンジが多くみられます 2018年度オープン入試一覧 14
オープン型入試を受験する受験生は以下の二つのパターンが主な受験生です 自分の実力を入試本番で思い切り試してみたい生徒私立の併願校の確約は内申点で決まります しかし 内申点はそれほど高くないものの 実力は数字以上にある と思っている方や せっかく入試に向けて勉強してきたのだから 自分の実力を思い切りぶつける勝負をしてみたい という方もいると思います そんな人にとっては 当日の得点だけで決まるオープン入試は絶好の目標になります 内申点が悪く 希望する高校の併願確約をとれなかった生徒実技教科等が不得意で内申点全体を上げられない生徒もいます また 自立心が旺盛すぎて学校の指示に従うことが苦手 ( 宿題や提出物をださない ) な場合 内申が低めになってしまうこともあります その場合 英数国の得点力があれば 希望する高校をオープン型入試で受験して 合格を勝ち取ることもできます 推薦入試で合格した生徒は合格直後から全く勉強しなくなる傾向があります オープン入試や一般入試で受験する生徒は 12 月 ~2 月初旬まで猛烈に勉強します その差が 高校入学後の進路 ( 大学受験 ) に大きく影響することがあります 合格確定後も 地道に努力を続けることが大切です 15