o o o o o o o 283 73
動物実験の基礎 3 めミニブタという 1 年以上飼育しても 40 50 o に体重 が留まるブタを使用するほうが良い 外科的切開により胆嚢を露出し, 胆嚢をタバコ縫合し てシースを固定して胆道経由にて造影を実施した 使用する際は, 経産ブタを用いることと, 大凡の性周 Fig6, 7 我々は, 十二指腸内視鏡を持っていないた 期に合わせ発情が造影当日に合うように, ホルモン め, 豚の経十二指腸内視鏡による造影方法は実績がな pregnant mare serum gonadotrophin 注射を実験の 2 い 十二指腸内視鏡の参考として, Anesthesia, & 3 日前に投与することで, 以下の造影像が得られた Experimental Techniques in Swine 1 の Endoscopic / Fig.4 に, 左内腸骨動脈から後子宮動脈起枝部までの Laparoscopic Surgery の章を確認いただくことをお勧め 造影像を示す 前回紹介したがブタは大動脈から内腸 動脈と外腸骨動脈が分かれ, 今回提示したのは内腸骨動 脈から後子宮動脈への像である する Fig.6 に示すように胆嚢胆管は胆嚢付近で湾曲してお り, ワイヤー等挿入時は胆嚢内への胆管開口部には慎重 Fig.5 に, 子宮頸部から子宮角に至る子宮動脈血管像 な確認が必要である Fig.7 は胆嚢管の中にシースを進 を示す 子宮角で左右の子宮動脈が合流している め, シースの先端は胆嚢管の総胆管への開口部付近まで 2. 胆管造影 進めて造影した時の DSA 像である Fig.1 雌ブタの生殖器の解剖 2 Fig.2 雄ブタの陰茎 Fig.3 雌畜の生殖器 子宮 における動脈の分布 2 3 先端 Fig.4 後子宮動脈起枝部の造影像 1 後子宮動脈起枝部, 2 内腸骨動脈 74 284 Fig.5 子宮動脈の DSA 像 マイクロカテーテル2.7 Fr. 1 子宮頸部の血管像, 2 子宮角の左に向 かう子宮動脈
動物実験の基礎 3 Fig.6 豚の胆嚢の造影像 シース 8 Fr. 1 胆嚢, 2 胆嚢管, 3 胆嚢管の総胆管への開口部 Fig.7 豚の胆嚢の造影像 シース 8 Fr. 1 総胆管, 2 乳頭, 3 肝内胆管 以上が造影の説明である れば基本的なガイドラインを作成し, それに基づき実験 次に, これから実験に際しての注意点と, 我々の実施 計画 実施を適性に行うことが必要である Table 2 に示されるように日本では管理基準は設定さ している麻酔方法について解説する れていないが, 通常各施設でアメリカあるいはヨーロッパ 実験を始める前に の基準に適合する形に設定をし, それに基づき実験を実 近年, 動物愛護及び実験再現性の観点から, 飼育環境 及び実験操作については規定を制定し, それに基づき実 施する あるいは, 実験担当者が管理基準を実験計画書 に明記し, それに基づき実験を実施している場合もある 動物愛護と実験の関係を述べる 14, 15 以下に動物愛護 験を行うことが必要である ① 飼育環境ついては, 飼育動物種毎にケージの大き さや空調換気等が設定されており, 大学などの研究施設 でも実験への信頼性から各施設で基準を定め, それに基 の精神の抜粋を示す 動物愛護と実験の基本は, 動物が受ける苦痛を理解す ることにある づき運営されていることは, マウス ラット等の小動物 ① 動物が過度の肉体的, 社会的および環境的因子を では知られている ブタに対する基準は設定されてい 受けたとき, 動物は苦痛を被り, ストレス反応を引き起 ないため, 大動物に準拠して運用する 楽死 8 10 ② 動物に苦痛を生じさせる可能性のある場合, 実験 について適正に実施される必要がある でき 者は適当量の 麻酔薬, 鎮痛薬, 静穏薬などを動物に予, 動物の疼痛 Table 2 動物実験管理体制の国際比較 根拠法令 実施者 及び施設に 対する規則 対象動物 及び 飼養要件 備 考 こし, 動物の通常の生理状態を大きく変動させる 6, 7, 安 ② 実験処置についても麻酔方法 11, 12 4, 5 13 15 アメリカ合衆国 動物福祉法(1966, 85 改) 保健研究拡張法(1985, 96 改) 農務省 NIH 行政令 研究施設, 仲介扱者, 輸送者 登録制 行政当局 査察権限 上記に関する公務執行妨害に 罰金 イヌ, ネコ, サル,モルモット, ハムスター, ウサギ, 他 (対象外 : マウス, ラット, 鳥類) 動物管理基準あり 農務省, NIH 施設に動物実験管理委員会の 設置を義務づけ ヨーロッパ連合 実験動物の保護についての法 行政規定の適正化に関する 指令(1986) 各国国内法令 実験実施 許可制 動物飼養者 登録制 実施施設 登録 or 許可制 違反に対する刑事罰は各国内 法による イヌ, ネコ, サル, モルモット, ハムスター, ウサギ, マウス, ラット, ウズラ 動物管理基準あり 日 本 動物の愛護及び管理に関する法律 (1973,99 改) 実験動物の飼養及 び保管等に関する基準(1980) 登録 許可制等の公的規制 なし 罰則なし ほ乳類 及び 鳥類 飼養要件に関する 具体的数値基準なし 285 75
m o m o m o m o p o/x x 76 286
o m m o m o m o m o x m o m m om o m o m o m om o m o m o x p o b 287 77