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名古屋大学加速器質量分析計業績報告書, 限外ろ過法を用いた化石骨の C 年代測定 一これまでの総括 - R 紅 出 凶泊 回日 回,ω ー 南雅代 坂田健 中村俊夫 Mm', Sk, 名古屋大学年代測定総合研究センター 名古屋大学大学院環境学研究科 R, Uv 町 y, Ck, -, S, U 凶 v 四 y, Ck,, 町 p p 凶 S 町 p 且 血 w" 企 m 町 w 町田 ' 旬, S, Jp 佃,, 土 時間 mp E, 出 y m 阻 旬並 Ym, K 皿 k, Jp 姐 田 也 -m 叫町 -wσimw 且 也 Aw 恒 U 阻凶 w 也 凶 阻 y 拙也, 民姐 也 NOH-- 且 田 w 血血血 p m 町創出, 凶 同士, w 叫出直 回 旬並, 田 O 目白 田 T 田 k 企 'm y 也 町 NOH- 佐田旬 - 伽 ' w 也 m 紅 ' 田町, 也阻 也 也 x 住 企 m 也姐 -% 姐 p 回叫 C 旧 田 w 田五 I Mw, 位 田 p w 也 m 佐 ', 田 p 也岨 也 由 也 旬也 田 ぽ ' 且 x 企 m, 旬皿也, 也 回 旧宮崎 K 句!W: Ujì, 的自 '; はじめに 遺跡から出土する骨 歯は, 死後も残存することが多いため, 昔のさまざまな情報を直接 我々に与えてくれる例えば, 骨 歯の形態からは, 生前の栄養状態や病歴を, 放射性炭素 - -

XXV, C からは年代を 炭素 窒素同位 有機質 % 体比 Ö C Ö N からは生前の食性を % 古DNA解析やストロンチウム同位体比 からは種の系統や伝播などの情報を得 ることができるこれらの情報を正確に 無機質 無機質 -% 引き出すためには 骨 歯遺物を適切な -% 方法で化学処理し 本質的な情報のみを 抽出することが重要である 骨 歯は無機質大部分がヒドロキシ 骨 歯の象牙質 歯のエナメル貰 アパタイト COPMOH結晶からなる Cmp と有機質大部分が I型コラーゲンからな 図硬組織骨 歯の組成 るから構成される図骨および歯 の象牙質は約 % の有機質を含むが 歯のエナメル質はほとんどが無機質からなっている 骨の無機質は 土壌中で容易にイオン交換または分解しやすく ヒドロキシアパタイト中の /\入 一 C+ はN+ M+ S+ K+ Pーは C - OHーは Cーなどのイオンと容易にイオン交換す る 骨の有機質の大部分を占める I型コラーゲンは 分子量 万 汚染物質 のアミノ酸残基数 程度のポリペプチド鎖 α鎖が 本でら せん構造を作り 分子量約 万の細長い棒状長さ約 m, 直径約 m をしている図 無機質よりも分子が大きく 複雑な構造をしていて汚染物質が入り込みにくいため 骨の C 年代測定やが C Ö N測定を行う場合 有機質コラーゲンを用 いるほうが 信頼度の高い情報が得られるとされているさら に コラーゲンを高温 -"Cの ph~ の水中で変成させる C 以上 とコラーゲンの 本鎖がほどけるため 三重らせん構造内に入 り込んだ汚染物質を除去することができるこの方法は L により開発されたゼラチン抽出法であり 現在でも広く 用いられている骨試料調製の有力な手法である 得られた骨ゼラチンが白色で綿毛状であれば 純度の高いゼ ラチンが抽出されたと考えられ 信頼ある C 年代値が得られ る可能性が高いが 綿毛状で あっても黄色を帯びている場合 汚染物質の除去 A w 図 コラーゲンとゼラチンの模式図 は 骨ゼラチンに汚染炭素が残存している可能性が考えられ る骨ゼラチンの質は 炭素/窒素 CIN 比からおおよそ推測可能であり CIN モル比が であれば十分な純度であるとされる v Kk, しかし これまでの経験から 少し黄色がかったゼラチンでも - の値を示すことがほとんどであり 厳密な指標とは言 いがたい CIN 比よりも鋭敏な指標がゼラチン収率抽出されたゼラチンの骨試料に対する w% であり w% 以下の場合は得られた C 年代値の信頼度が低いことが多い Mm Nkm, このように 骨コラーゲンにおいても 土壌中に埋没している聞に分解し ペプチド結合 が切れて減成していくため 土壌腐植物質や微生物などの外来有機物と交換あるいは結合し 易くなり 元の骨本来の情報が乱されていることがあるしたがって 骨の本質成分である コラーゲンをできるだけ損失することなく 外来有機物を適切に除去することは 正確な年

XXV, 代測定のために必要不可欠であるこれまで 骨コラーゲンから汚染物質を除去する方法と して コラーゲンのアルカリ処理 ゼラチンを加水分解して XAD-樹脂処理 限外ろ過によ る高分子量ゼラチンの抽出等の方法を試みてきた 本稿においては いくつかの骨試料に対し 骨コラーゲンから汚染物質を除去する方法を 試みた例を示し 限外ろ過法を用いて分離抽出した高分子量ゼラチンの C 年代を 未ろ過の ゼラチンの C年代と比較したこれまでの例をまとめる 骨コラーゲンのアルカリ処理による外来炭素の除去 企 ゼラチン抽出を行う前に骨コラーゲンを アルカリ処理することにより 土壌由来の 腐植物質を除く方法 L 法+アルカリ 処理である図 に 琵琶湖の粟津湖底 NOH処理なし 限外ろ過なしゼラチン別池田町 NOH処理有り 限外ろ過なしゼラチン直田血, XAD樹脂処理を行なったアミノ酸集合体 M回狙岨N紘血田' ぽ的 限外ろ過後の低分子量分画岨, 限外ろ過後の高分子量ゼラチン位田血, 木片側km, 遺跡第 貝塚の II III, V, VI, VII, VIII, IX の各層から採集された獣骨片 AWA-~ イノシシ ニホンジカ骨片の C 結 ゼラチン残存状態がよくない OMNOH 処理の有無による C 年代の違いを調べた 結果 アルカリ処理を行わなかった骨ゼラ チン図 内のく>は明らかに若返った年 AWA-~ のゼラチン収率は - ン収率が w% より低く 他の骨試料より - が高いと考えられる w% であり AWA- 及び AWA- はゼラチ すい骨よりも 得られる C 年代の信頼性 T の食性など様々な影響で年代値が変化しや 冶 あるが O w 続成作用や生前 T ョ JPO T-v小-- 小 傘 実際の年代より古い年代が得られることが T C 年代は 年輪数の多い古い木の場合は 斗 とともに示す木片の示す C 結果中 村ほか 仏間乞υ寸 叶同 果を 同層から出土した木片の AWA- ゼラチン収率 % % % % % % % C 企 金m m w 旬 Awz m, S, J p 図 粟津湖底遺跡から採取した獣骨コラーゲンのアルカリ処理 XAD 樹脂処理 限外ろ過の有無による C 年代値の違い 代を示しており ゼラチン収率の悪い試料 のほうが 若返りの程度が大きい傾向が見られる一方 アルカリ処理を行った骨ゼラチン は同層の木片 x の年代に近づく傾向が見られる Mm, アルカリ 溶解成分の年代は 土 BP V 層 土 BP VII 層で あったことから Mm Nkm, アルカリ処理を行なうことにより 骨コラーゲンからフルボ酸等のア ルカリに溶解する汚染物質が除去され より正確な C 年代に近づくことが示唆された し かし アルカリ処理の時聞が長いと骨本質成分が損失することが知られており Mm, 用いるアルカリの濃度 処理の時間などに注意する必要がある アミノ酸の XAD 樹脂による純化 骨ゼラチンを加水分解し ペプチド結合を切って個々のアミノ酸にすることで 外来有機 物を遊離させ XAD-樹脂を用いてその外来有機物を除去する方法である S,

XXV, ; Mm Nkm, 図 から XAD-樹脂処理を行ったアミノ酸企は AWA- Oを除き 同層の木片 x の年代とほぼ一致しており 骨ゼラチン収率が % より低 い骨試料においても 正確な C 年代が得られていると考えられるアミノ酸レベルでの純化 は 外来炭素を除去する上で効果的であるが 一方で この方法は XAD-樹脂の前洗浄に時 聞がかり また XAD-樹脂処理の過程で逆に骨試料を汚染させる可能性があるという欠点 がある 骨ゼラチンの限外ろ過による高分子量ゼラチンの抽出 限外ろ過法は 骨ゼラチンから変成したゼラチン破片 塩 土壌由来有機物等 低分子量 の汚染物質を分子量でふるい分けする方法であり 最初に Bw によって提言さ れた我々の研究室では限外ろ過膜に Vvp VS:ポリエーテルスルフォン 分画分 子量 万を使用し 南 に記した実験方法により 限外ろ過を行っている - 粟津湖底遺跡 から採取した獣骨 図 に示すように 粟津湖底遺跡から採取した獣骨コラーゲンにおいては 限外ろ過後の 高分子量ゼラチン が 抽出成分の中で一番古い年代が古く 同層の木片の年代とよ く一致する傾向が見られたしたがって 限外ろ過を行うことにより 低分子量の外来有機 物や変質したゼラチンが除外され より正しい C 年代をもっ未変質の高分子量のゼラチン だけを分離抽出できていることがわかる - 第 回放射性炭素国際比較の骨試料 VIRI-E: マンモスの骨 図 に VIRI-E の限外ろ過の有無による C 年 DZ ス 値沼 寸]一 一一 : ' ω 国 乞 母 ~ λy 孟-zz? ほとんど除去することが可能だ ったためと考え AYU宇 状態が良好で ゼラチン抽出のみで汚染物質を コ相仏 ンモスの骨のゼラチン収率が % と高く 保存 ハ一J弓 セ O 誤差範囲内で同じであったこれは 用いたマ ンリ と限外ろ過後の高分子量ゼラチンの C 年代は TOEz--L土 による VIRI-E においては 未ろ過のゼラチン レ 卜 仁 UAU ωω ω 代値の違いを示すデータは 山崎ほか, られるしかし 限外ろ過前のゼラチンは示す 孟? 年代幅が大きいが 限外ろ過後の高分子量ゼラ チンの C 年代は収束したコンセンサス値に近 第回放射性炭素国際比較 マンモスの骨 VIRI-E い値を示していること 低分子量分画は明らか, 限外ろ過前の に若い年代を示していることから 限外ろ過を ゼラチン 行うことにより この場合も 低分子量の外来 高分子量 ゼラチン 低分子量 分画 C 血 HMW血 犯 有機物や変質したゼラチンが除外されているこ LMW 企 VIRI ED 企mM血 図 VIRI E の限外ろ過の有無による C 年代値の違い とが示唆される 本方法は 上述したアルカリ処理法に比べて 骨の本質成分の損失が少ないため 保存状態が良好でない古い骨に対して有効であると考え られるまた XAD- 樹脂を用いる方法よりも実験手順が複雑ではないため 手軽に骨ゼラ チンの純化が可能である一方で 用いる限外ろ過膜によっては ろ過後の高分子量ゼラチ ンの年代が古くなることも報告されており Hü,, Mm も 長時

XXV, 聞の限外ろ過を行うと ろ過膜原料に石油を用いているため, BP という古い年代を もっからの溶出炭素の影響により 高分子量ゼラチンの年代が古くなる可能性があること を示した図 の白抜きのプロット: 時間限外ろ過を実施;黒塗りのプロット:他は 時間限外ろ過を実施また 未洗浄の限外ろ過膜は BP という若い年代を示すことか ら, 限外ろ過膜の前洗浄を十分に行ってから使用することが必要であ Mm ると言える - 鎌倉由比ヶ浜南遺跡の中世人骨 鎌倉由比ヶ浜南遺跡から出土した単体埋葬の人骨 体 YMIA YM, YM の 歯および骨部位毎の結果を図 に示す図中の括弧内の数値は 各骨試料から抽出したゼラ チン収率 w仇を示している YMA の未ろ過ゼラチンの C 年代は瀧上ほか に よって YM, YM の未ろ過ゼラチンおよび高分子量ゼラチンの C 年代は坂田ほか によってすでに報告されている歯は 骨より古い年代を示しているが 骨の各部位の C 年代は 誤差範囲内で一致しているため C 年代測定に骨のどの部位を用いても問題な いと言える歯の年代が古くなったのは 歯は骨と違い 永久歯に生え変わった時点で代謝 が止まるため 死んだ時点ではなく 幼少期の年代を示したためと考えられる YM の 犬歯のほうが YM の第三日歯より骨部位との年代差が大きい傾向が見られるのは 犬歯 のほうが第三日歯よりも一般に代謝停止時期が早いことに起因していると思われる Y M 来ろ過ゼラチン -歳女 高分子量ゼラチン Y M 未ろ過ぜラ子ン -歳男 高分子量ぜラチン 畠ど尉 畠ど肘 OZ 未ろ過ゼラチン 品四日り 置何 一大中 ι 腿央日 一骨り 一上 犬歯 椎η 胸伺 特許宅弔問材調関 ム腕 U 骨部日一 肋骨 遺位部 腿位口ーム 槙骨 α 的 骨的一 横他 鹿椎 椎町一 肋骨 腰σ 一 頭蓋骨 大腿骨 太連日一骨部 YM -歳女 高分子量ゼラチン C HMW出 白 色乞掛 UZ 血 wv 金四 Mv 白 Y, Kk, J p 図 中世鎌倉由比ヶ浜遺跡から出土した 体の人骨の 未ろ過ゼラチンと高分子量ゼラチンの C年代 実線:高分子量ゼラチンの C平均値 点線:未ろ過ゼラチンの C平均値 括弧内の数字はゼラチン収率 w% を示す 肋骨 大腿骨 遠位部 蝶形骨 大鹿骨 中央部

XXV, ゼラチン収率は YMA が - w% と最 も低く 次いで YM w% であり YM が最も高収率 - w% であるこ C/N比とは負の相闘が見られ図 ゼラチン - YMA の骨部位の C 平均値は 未ろ過ゼ 門店' ことがわかる 日- 酸による影響を受け C/N比が高くなっている 収率が悪いものほど 周囲の堆積物由来の腐食 申 G 寝間最 起 Z\ とがわかるゼラチン収率と 処理前の骨粉の ラチン図 に点線で示すが 士 BP 高分 子量ゼラチン図 に実線で示すが 士 BP L 高分子量ゼラチンのほうがわずかに古いの に対し p = ゼラチン収率叫首, YM はそれぞれ 土 BP, 士 BP p=, YM はそれぞ R pw恒 y C/N れ 士 BP, 土 BP p= であり 企m mv 企m M v ほとんど差が見られなかった YM に対し ゼラチン収率が % より低い場合に 誤差範囲 叫出 Yぬ組閣官' Kmk, J p 図 中世鎌倉由比ヶ浜遺跡から出土した人骨のゼラチン 収率と元の骨の C/N比の関係 内ではあるが高分子量ゼラチンの方が未ろ過 ゼラチンより古い年代を示す傾向が見られることから ゼラチン収率 % が 限外ろ過を行 うべき目安と考えられるゼラチン収率が % 以下の骨粉は 図 から C/N比が 以上であ り 骨粉の C/N比 ~ も 限外ろ過を行うべき目安として使えると考えられる まとめ 遺跡から出土する骨の試料調製法の違いによる C 年代の違いを 我々の研究結果に基づ いて紹介した骨の有機質の残存状態の良い骨試料の場合は ゼラチン抽出のみでも正しい C 年代測定が得られるのに対し 有機質の変質 減成が起きやすい埋没環境にあった骨試料 の場合 ゼラチン抽出のみでは汚染物質を完全除去することは難しく 信頼性のある C 年 代値が得られないことが多い骨の保存状態を知る指標としてゼラチン収率があり ゼラチ ン収率が % 以下 特に %以下の場合は 骨ゼラチンからさらに汚染物質を除去する必要 があるアルカリ処理は 汚染物質を除去する方法として有効であるが 骨の本質成分を損 失する可能があり XAD- 樹脂法は樹脂の前洗浄が面倒なことを考慮すると 限外ろ過によ って未変質の高分子量のゼラチンだけを分離抽出する方法は ろ過膜の前洗浄や ろ過時間 を留意することにより 比較的簡便に汚染物質を取り除く方法として有効と考えられるし かし 化学処理の過程を増やすと その分 試料を汚染させる機会も増えるので 骨の保存 状態に応じた つまり 骨の有機質の残存状態に応じた 最適 最短の試料調製法を用いる ことが重要であると言える 引用文献 Bw, TA, N, DE, V, JS, S, J R Impv x位 y m Lm R, Hü, MC, G, P M, N, M J HwC U仕 C B C?R,

名古屋大学加速器質量分析計業績報告書, L, x 回, M 町, M, Nk 血旧民 T XAD 即 R 回, M 町, M, Mω, H, Nkm 町 ', x 回 企 企 m 田町 旬 C 血 N 聞か ' M 初 PyR 回 -, Mm, M, Ymz 法, K, Om, T, Nkm, 叫住 ' 附, ー Mm, M, Sk, K, Tkm, M, Nkm, 回 回 p 自国凶 間企 m 血 Jp, 南雅代 C 年代測定のための骨試料調製法名古屋大学加速務質量分 jjj 業演離合書 XXIII, 中村俊夫 太田友子 伊庭功 南雅代 池田晃子 滋賀県粟津湖底遺跡第 員塚の同一層から出土した木片, 晴乳類骨片, セタシジミ貝殻化石の放射性炭素年代の比較 名古屋大学 J: 遊務質量分 jjj 業続離合書 VIII, τ S, TWJ, B, K, D 凶 m, R, C 阻 XAD- 田 S 泊, 坂田健 南雅代 中村俊夫 長岡朋人 平田和明 ο アミノ酸組成ならびに C 年代に関する同一古人骨の部位による比較名古屋大学加速器質量分 'jjj 業続報告書 XXIII, - 瀧上舞 南雅代 中村俊夫 古人骨の同一個体における部位の違いによる C/N 比, ô 'C 値, ô 'N 値, C 年代の相違 名古屋大学 J 遊務質量分析針葉療報告書 X 医, - 山崎香奈 南雅代 大森貴之 中村俊夫 限外漉過調製法を用いた骨ゼラチンの C 年代測定 名古屋大学 J 遊務質量分析計業続報告書 XXI, - V 阻 Kk, q 田 y 血 p y 阻, 日本語要旨 化石骨の C 年代測定のための試料調製法に関する我々のこれまでの研究についてまとめ た研究に用いた骨試料は, 粟津湖底遺跡の獣骨 - BP; ゼラチン収率 - w%, マンモスの骨, 士 BP; ゼラチン収率, 鎌倉由比ヶ浜南遺跡から出土した中世人骨 - BP; ゼラチン収率 - w% である粟津湖底遺跡の獣骨に対しては, 信頼ある C 年代を得るのに, 限外ろ過法は有効であったが, 未ろ過ゼラチンでも NOH 処理を行っていれば, 十分に正確な C 年代が得られることが明らかになった鎌倉由比ヶ浜中世人骨に対しては, ゼラチン収率が % より低い場合に, 誤差範囲内ではあるが高分子量ゼラチンの方が未ろ過ゼラチンより古い年代を示す結果が得られたことから, ゼラチン収率 % 以下の骨試料に対しては, 限外ろ過を行うべきであることが示唆されたまた, VIR E のようにゼラチン残存率が良好な骨試料に対しては限外ろ過を行う必要はなく, 逆に, 限外ろ過を長時間実施することにより, ろ紙からの汚染が問題となり得ることがわかった以上の結果から, 保存状態が良好で, ゼラチン残存率が高い骨試料に対して限外ろ過は必要ないが, 保存状態が良好でなく, ゼラチンの残存率が悪い骨試料に対しては, 限外ろ過法は信頼ある C 年代を得るために有効であると言える骨の有機質の残存状態に応じた, 最適 最短の試料調製法を用いることが重要である - -