197 198 200 201 199 b 199 a 203 205 204 202 0 10cm Fig.30 SK4出土遺物実測図 1 39

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(2) 都 市 計 画 区 域 市 街 化 区 域 市 街 化 調 整 区 域 の 変 遷 1 都 市 計 画 区 域 の 変 遷 2 市 街 化 区 域 及 び 市 街 化 調 整 区 域 の 変 遷 旧 石 巻 市 ( 単 位 :ha) ( 単 位 :ha) 変 更 都 市 計 画 区 域 行


TP10 TP9 中世遺構検出 2-1区 中世後期 TP8 2-3区 2-2区 護岸遺 50m 0 2-4区 図 4 第 2 地点 調査区 6 S=1/1200 石積堤 防遺構 構1 2-5区

現 地 調 査 では 火 口 周 辺 の 地 形 や 噴 気 等 の 状 況 に 変 化 は 見 られませんでした また 赤 外 熱 映 像 装 置 5) による 観 測 では 2015 年 3 月 頃 から5 月 29 日 の 噴 火 前 に 温 度 上 昇 が 認 められていた 新 岳 火 口

大 阪 福 岡 鹿 児 島 前 頁 からの 続 き 35

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平 成 27 年 地 価 公 示 結 果 ( 山 形 県 ) 1 地 価 公 示 とは 地 価 公 示 とは 地 価 公 示 法 に 基 づいて 国 土 交 通 省 土 地 鑑 定 委 員 会 が 毎 年 1 月 1 日 時 点 における 標 準 地 の1 平 方 メートル 当 たりの 正 常 な

内 の 遺 体 は 朽 ちていたが 10 余 枚 の 歯 が 残 っていたので 死 者 の 年 齢 を 30~60 歳 と 鑑 定 で

( の 復 旧 ) 3. 南 相 馬 市 エリアの 避 難 指 示 解 除 準 備 区 域 及 び 居 住 制 限 区 域 内 の 路 線 数 ( ) 10 路 線 うち 被 災 した 路 線 ( 工 区 ) 数 10 路 線 52 箇 所 うち 応 急 対 策 を 実 施 した 路 線 ( 工 区

旧 市 町 村 コード 名 称 種 別 時 代 所 在 地 概 要 備 考 旧 30 実 竹 城 跡 城 跡 中 世 青 近 郭, 堀 切, 土 塁 広 島 県 中 世 城 館 遺 跡 総 ,( 実 竹 山 城 跡 ) 31 ほてくら 北 第 1 号 古 古 古 青 近 横 穴 式

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公 示 価 格 一 覧 の 見 方 1 < 番 号 > 一 連 番 号 2 < 標 準 地 番 号 > 冠 記 番 号 例 示 標 準 地 の 用 途 なし -1-2 住 宅 地 商 業 地 工 業 地 3 < 市 町 名 > 標 準 地 が 属 する 市 町

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須 磨 区 ( 神 戸 水 上 警 察 の 管 轄 区 域 を 除 く 区 域 ) 兵 庫 県 垂 水 警 察 神 戸 市 垂 水 区 神 戸 市 のうち 垂 水 区 ( 神 戸 水 上 警 察 の 管 轄 区 域 を 除 く 区 域 ) 兵 庫 県 神 戸 水 上 警 神 戸 市 中 央 区 水

背 景 図 は 国 土 地 理 院 の 電 子 国 土 を 使 用 本 図 には 中 田 高 今 泉 俊 文 編,2002 活 断 層 詳 細 デジタルマップ, 東 京 大 学 出 版 会 の 活 断 層 シェープファイル を 使 用 し た( 製 品 シリアル 番 号 :DAFM2041) 現 地

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2. 建 築 基 準 法 に 基 づく 限 着 色 項 目 の 地 区 が 尾 張 旭 市 内 にはあります 関 係 課 で 確 認 してください 項 目 所 管 課 窓 口 市 役 所 内 電 話 備 考 がけに 関 する 限 (がけ 条 例 ) 都 市 計 画 課 建 築 住 宅 係 南 庁 舎

平 成 27 年 1 月 8 日 ( 株 ) 大 林 組 大 阪 本 店 大 阪 市 北 区 中 之 島 3632 新 名 神 高 速 道 路 高 槻 ジャンクション 工 事 大 阪 府 高 槻 市 大 字 成 合 ~ 大 阪 府 高 槻 市 大 字 下 他 土 木 工 事 本 工 事 は 名 神

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目 次 本 編. 地 価 公 示 価 格 一 覧 表 ページ. 地 価 公 示 価 格 選 定 替 廃 止 等 一 覧 7ページ 3. 地 価 公 示 地 価 調 査 共 通 地 点 の 価 格 一 覧 表 8ページ 資 料 編 4. 宇 都 宮 市 ( 用 途 地 域 別 ) 均 価 格 変 動

中 等 野 球 編 [9 大 会 登 録 人 ] 岡 村 俊 昭 ( 平 安 中 学 京 都 ) 98( 昭 0) 第 回 優 勝 大 会 平 安 中 学 - 松 本 商 業 未 登 録 平 安 中 学 -0 平 壌 中 学 右 翼 99( 昭 0) 第 回 選 抜 大 会 平 安 中 学 0- 海

資 料 1 衆 議 院 議 員 小 選 挙 区 選 出 議 員 の 選 挙 区 の 改 定 案 の 概 要 都 道 府 県 別 定 数 の 異 動 (1) 定 数 1 増 埼 玉 県 (14 15) 千 葉 県 (12 13) 神 奈 川 県 (17 18) 滋 賀 県 (3 4) 沖 縄 県 (3

青 森 5-9 青 森 市 本 町 5 丁 目 4 番 27 本 町 , , 青 森 5-10 青 森 市 本 町 2 丁 目 5 番 3 本 町 , , 青 森 5-11 青 森 市 中 央 1 丁

統 合 ( 予 定 ) 日 店 番 号 統 合 店 店 番 号 継 承 店 電 話 番 号 H ( 月 ) 917 下 馬 支 店 78 世 田 谷 支 店 (03) H ( 月 ) 19 世 田 谷 通 支 店 597 経 堂 支 店 (03)3425-

三 重 県 阿 部 総 務 部 長 三 浦 主 幹 三 重 県 庁 三 重 県 市 長 会 定 例 会 三 重 県 町 村 会 事 務 局 8 月 1 日 8 月 4 日 8 月 5 日 8 月 5 日 8 月 19 日 8 月 20 日 8 月 22 日 8 月 25 日 三 重 県 7 宮 城

同 上 5,000 山 奥 町 山 奥 自 治 会 同 上 行 政 管 理 室 同 上 40,000 三 万 谷 町 自 治 会 同 上 行 政 管 理 室 同 上 5,000 田 尻 町 自 治 会 同 上 行 政 管 理 室 同 上 95,000 間 戸 自 治 会 同 上 行 政 管 理 室

各課集約①【7月以降分】

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別添

千 葉 市 資 源 循 環 部 千 葉 県 千 葉 市 中 央 区 千 葉 港 2-1 千 葉 中 央 コミュニティセンター3F 船 橋 市 千 葉 県 船 橋 市 湊 町 柏 市 産 業 277

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見 学 の 手 順 1 見 学 の 日 程 コースの 希 望 を 市 教 育 委 員 会 に 報 告 年 度 のはじめに 見 学 を 希 望 する 日 程 とコースを 学 校 単 位 で 市 教 育 委 員 会 に 報 告 する 市 教 育 委 員 会 が 各 校 の 希 望 日 程 と 美 濃 陶

j:,f,~ III 梨 県 大 月 ï!i 梁 川 IIITtíJ~ 阪 地 区 に 予 定 された 桂 川 流 域 下 水 道 調 査 の 結 果 敷 石 住 居 跡 9 1!lf, 門 c "1 i 遺 構 20 基 Ti 相 率 3 ~ム"1-i 器 製 作 跡 l 軒 土 坑 1 00 基

横 浜 ガーデン 山 神 奈 川 県 横 浜 市 神 奈 川 区 三 ツ 沢 下 町 横 浜 菅 田 神 奈 川 県 横 浜 市 神 奈 川 区 菅 田 町 488 新 田 神 奈 川 県 横 浜 市 港 北 区 新 吉 田 町 3238 横 浜 日 吉 七 神 奈 川 県 横 浜 市

この 表 は の 住 宅 別 営 繕 工 事 の 予 定 です 掲 載 されている 案 件 が 発 注 されない 場 合 公 表 時 期 内 容 江 東 区 亀 戸 七 丁 目 アパート 耐 震 改 修 9~ 戸 第 4 四 半 期 亀 戸 七 丁 目 第 2アパート 屋 上 防 水 4

3 避 難 状 況 避 難 指 示 避 難 勧 告 都 道 府 県 名 市 区 町 村 名 指 示 日 時 勧 告 日 時 青 森 県 岩 手 県 山 形 県 埼 玉 県 千 葉 県 東 京 都 鰺 ヶ 沢 町 月 16 日 12 時 55 分 10 月 22 日 10 時 00 分

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工 名 滋 賀 国 道 務 所 西 大 津 BP 坂 本 高 架 橋 (P66-P109) 工 場 部 工 従 来 鈑 桁 橋 ( 単 純 桁 ) H 23.3 ( 主 ) 小 野 藍 本 線 ( 仮 称 )はしかの 里 橋 橋 梁 上 部 工 ( 単 純 3 主 桁 ) 47.0

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見 学 の 手 順 1 土 岐 市 美 濃 陶 磁 歴 史 館 に 連 絡 見 学 予 定 日 の1ヶ 月 以 上 前 に 見 学 日 の 確 認 と 打 ち 合 せ 日 時 について 土 岐 市 美 濃 陶 磁 歴 史 館 ( 土 岐 市 文 化 振 興 事 業 団 )に 連 絡 する 他 校 他

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2. 予 測 2.1. 予 測 項 目 予 測 項 目 は 以 下 のとおりとした 1 埋 設 廃 棄 物 の 掘 削 除 去 に 伴 う 廃 棄 物 2 造 成 等 の 施 工 の 一 時 的 な 影 響 による 建 設 工 事 に 伴 う 副 産 物 ( 建 設 発 生 土 建 設 廃 棄 物

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( 株 ) 荒 井 建 設 興 業 市 内 南 房 総 市 和 田 町 布 野 205 番 地 水 道 施 設 工 事 特 定 B ( 株 ) 安 房 環 境 衛 生 市 内 南 房 総 市 千 倉 町 瀬 戸 2344 番 地 76 管 工 事 一 般 B 安 房 住 宅 設 備 機 器 ( 有


1 平 成 27 年 度 土 地 評 価 の 概 要 について 1 固 定 資 産 税 の 評 価 替 えとは 地 価 等 の 変 動 に 伴 う 固 定 資 産 の 資 産 価 値 の 変 動 に 応 じ その 価 格 を 適 正 で 均 衡 のとれたものに 見 直 す 制 度 である 3 年 ご

全 日 制 普 通 科 2 減 期 越 谷 北 普 通 科 共 360 (3) 越 谷 西 普 通 科 共 320 (2) 越 谷 東 普 通 科 共 280 (2)

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03 公立学校建物の実態 P8~p10、P18~P41

KINGSOFT Office 2016 動 作 環 境 対 応 日 本 語 版 版 共 通 利 用 上 記 動 作 以 上 以 上 空 容 量 以 上 他 接 続 環 境 推 奨 必 要 2

42 祐 天 寺 一 丁 目 ふれあい 公 園 祐 天 寺 平 成 区 街 かど 公 園 43 中 央 緑 地 公 園 中 央 町 , 昭 和 区 都 市 緑 地 44 こなべ 野 公 園 目 黒 本 町

81 平 均 寿 命 女 単 位 : 年 全 国 長 野 県 島 根 県 沖 縄 県 熊 本 県 新 潟 県 三 重 県 岩 手 県 茨 城 県 和 歌

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公 共 発 注 見 通 し( 平 成 28 年 度 当 初 分 ) 番 号 名 称 場 所 期 間 概 要 入 札 及 び 契 約 の 方 法 契 約 締 結 時 期 1 市 道 等 維 持 修 繕 市 一 円 50 日 間 ( 土 ) 排 水 路 補 修 2 3 H27 繰 十 町 区 画 整 理

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目 次 第 1. 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 (1) 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 (2) 施 行 者 の 名 称 1 第 2. 施 行 区 1 (1) 施 行 区 の 位 置 1 (2) 施 行 区 位 置 図 1 (3) 施 行 区 の 区 域 1 (4) 施

積 載 せず かつ 燃 料 冷 却 水 及 び 潤 滑 油 の 全 量 を 搭 載 し 自 動 車 製 作 者 が 定 める 工 具 及 び 付 属 品 (スペアタイヤを 含 む )を 全 て 装 備 した 状 態 をいう この 場 合 に おいて 燃 料 の 全 量 を 搭 載 するとは 燃 料

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表 別 1-1 樋 門 ( 管 ) 一 覧 表 (1) 横 縦 延 長 ~ 連 完 成 年 度 札 幌 河 川 事 務 所 石 狩 川 左 岸 KP2.7 直 轄 区 間 渡 船 場 樋 門 ~1 S57 札 幌 河 川 事 務 所 石 狩 川 右 岸 KP1.0 直 轄 区

三 重 県 三 重 県 庁 三 重 県 市 長 会 定 例 会 三 重 県 町 村 会 事 務 局 8 月 4 日 三 重 県 4 宮 城 県 津 市 1 山 元 町 桑 名 市 1 石 巻 市 鈴 鹿 市 1 石 巻 市 鳥 羽 市 1 南 三 陸 町 伊 賀 市 1 石 巻 市 菰 野 町 1

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中 期 の 直 径 160m 以 上 の 環 濠 集 落 が 検 出 されている 第 2~4 次 調 査 は 平 成 7 8 年 度 に 亀 岡 市 ュ~ 減 さ 努 'r)(1

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静岡市の危機管理体制(案)

車 両 メディ JR 四 中 づりポスター 四 全 線 35, W 27,440 マンライナーは 含 みません 予 讃 土 讃 ( 一 部 瀬 戸 大 橋 線 ) 5,20 7 W 02,240 主 に 香 川 県 マンライナーは 含 みません 予 讃 線 23, W 46,

Microsoft Word - 表紙(正)

Microsoft Word - No.10 西村.doc

Microsoft PowerPoint - 資料2-別冊

1 地 価 調 査 とは 国 土 利 用 計 画 法 施 行 令 に 基 づき 各 都 道 府 県 が 毎 年 7 月 1 日 における 調 査 地 点 の 正 常 価 格 を 調 査 し 公 表 するものです 国 土 交 通 省 が 実 施 する 地 価 公 示 ( 毎 年 1 月 1 日 時 点

に 半 丸 形 ヤスリで 刻 みを 入 れて 最 後 に 針 先 を 尖 らせて 完 成 となる 針 先 の 加 工 では 針 先 が 濡 れているとヤスリをかけても 先 端 が 尖 らない ( 註 3)ため 素 材 を 乾 燥 させた 後 水 を 使 わずに 紙 やすりで 先 端 を 尖 らせた

表紙

( 削 除 ) 第 16 区 に 統 合 第 31 区 高 松 市 香 川 大 野 香 川 寺 井 4 人 第 17 区 高 松 市 香 川 川 内 原 川 東 下 川 東 上 東 谷 安 原 下 塩 江 安 原 下 13 人 第 32 区 ( 削 除 ) 第 17 区 に 統 合 第 33 区 第

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東北電力株式会社 東通原子力発電所 敷地の地質・地質構造 (コメント回答)

様式1

東北地方太平洋沖地震  国土交通省国土技術政策総合研究所 及び 建築研究所

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群 馬 県 矢 木 沢 西 群 馬 新 榛 名 湯 宿 水 上 小 松 箱 島 水 上 箱 島 須 貝 須 貝 藤 原 佐 久 玉 原 水 上 鎌 白 根 上 牧 鎌 上 牧 幡 谷 岩 本 岩 本 群 馬 上 毛 金 井 佐 久 上 越 群 馬 上 群 佐 波 東 群 馬 一 ノ 瀬 東 太 新


【発注見通し】7月集計.xlsx

S08/01 後 稲 川 雷 岩 友 浦 風 追 手 風 片 男 浪 錣 山 白 玉 田 子 ノ 浦 立 田 川 立 川 玉 ノ 井 千 賀 ノ 浦 中 立 二 所 ノ 関 湊 峰 崎 山 科 S08/05/ 稲 川 雷 岩 友 浦 風 枝 川 追 手 風 片 男 浪

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那 覇 市 43,330 17, ( 旧 那 覇 ) 9,675 3, ( 旧 真 和 志 ) 19,075 7, 松 尾 泉 崎 1, 古 波 蔵 販 売 C 開 南 国 場 5

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表紙(第1巻)


Transcription:

SK4(Fig.29 31) 調 査 区 北 部 に 位 置 する 北 部 と 東 部 が 撹 乱 を 受 けるため 平 面 形 態 は 不 明 であるが 検 出 規 模 は 東 西 確 認 長 1.66m 南 北 確 認 長 1.12m 深 さ26cmを 測 る 断 面 形 態 は 皿 状 である 埋 土 は 灰 黄 褐 色 シルトで 埋 土 中 に 炭 化 物 を 多 く 含 んでいる 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 磁 器 ( 中 碗 14 小 碗 6 小 杯 2 小 皿 4 中 皿 1 碗 蓋 2 鉢 3 蓋 物 6 小 瓶 1 燗 徳 利 2 紅 皿 2 餌 鉢 1 不 明 1) 陶 器 ( 中 碗 1 小 碗 2 小 皿 5 擂 鉢 1 捏 鉢 1 鍋 3 鍋 蓋 3 土 瓶 5 燗 徳 利 1 蓋 物 2 瓶 3 甕 4 灯 明 皿 1) 土 器 ( 小 皿 9 中 皿 1 焙 烙 2 焜 炉 1 焜 炉 さな2 竃 1 火 消 壺 1 人 形 1) 鉄 製 品 ( 釘 1) 及 び 少 量 の 瓦 片 である 図 示 したものは 197 209である 197 201は 磁 器 197は 能 茶 山 窯 産 の 端 反 形 中 碗 で 高 台 内 に 角 枠 内 茶 銘 をもつ 198は 関 西 系 の 筒 丸 形 小 碗 である 199は 鍋 島 焼 の 七 寸 皿 で 外 面 に 宝 文 内 面 には 柳 と 石 の 文 様 が 見 える 1780 1860 年 代 の 製 品 である 200は 関 西 系 の 燗 徳 利 201 は 肥 前 産 の 餌 猪 口 である 202は 陶 器 能 茶 山 窯 産 の 鉄 釉 小 皿 で 見 込 み 蛇 の 目 釉 剥 ぎの 後 白 化 粧 土 を 刷 毛 塗 りする 203 207は 土 師 質 土 器 203は 関 西 系 の 焙 烙 204は 在 地 系 の 焙 烙 である 205 207は 竃 205 207は 内 面 に 布 目 痕 が 残 る 208は 鳩 笛 型 押 し 成 形 左 右 貼 り 合 わせで 中 空 体 部 の 上 面 と 尾 の 部 分 の 先 端 に 円 孔 を 穿 つ 209は 平 瓦 片 常 銘 印 をもち 片 地 産 ( 高 知 県 香 美 市 土 佐 山 田 町 片 地 ) である 図 示 したものの 他 にも 能 茶 山 窯 産 の 鉄 釉 甕 鉄 釉 瓶 飛 鉋 を 施 した 行 平 関 西 系 の 灰 釉 蓋 物 口 縁 部 に 緑 釉 を 施 した 灰 釉 燗 徳 利 橙 色 の 低 下 度 釉 を 施 した 軟 質 施 釉 土 器 等 19 世 紀 中 葉 までの 遺 物 が 出 土 しているが 酸 化 コバルトの 染 付 磁 器 は 確 認 できていない SK4は19 世 紀 中 葉 ( 幕 末 )に 比 定 される 基 礎 基 礎 基 礎 瓦 DL=1.5m DL=1.4m 基 礎 1 SK4 S S 1 S SK5 1 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト(1 4cm 大 の 円 礫 を 多 く 含 む 炭 化 物 を 多 く 含 む ) 1 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 砂 質 シルト(1 20cm 大 の 礫 を 多 く 含 む 炭 化 物 を 多 く 含 む ) Fig.29 SK4 5 平 面 図 セクション 図 0 1m 38

197 198 200 201 199 b 199 a 203 205 204 202 0 10cm Fig.30 SK4出土遺物実測図 1 39

206 207 209 208 209 刻 印 0 10cm Fig.31 SK4 出 土 遺 物 実 測 図 (2) ( 刻 印 は 実 寸 ) SK5(Fig.29 32 33) 調 査 区 北 東 部 に 位 置 する 西 側 部 分 が 撹 乱 を 受 けるため 全 体 の 規 模 は 不 明 であるが 東 西 の 残 存 長 1.90m 南 北 長 1.62m 深 さ26cmの 楕 円 形 土 坑 である 壁 は 外 上 方 に 立 ち 上 がり 床 面 は 平 坦 である 埋 土 は 灰 黄 褐 色 砂 質 シルトで 埋 土 中 に 炭 化 物 を 多 く 含 んでいる 床 面 からは20 40cm 大 前 後 の 石 灰 岩 の 角 礫 がまとまって 出 土 している 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 磁 器 ( 中 碗 17 小 碗 6 小 杯 4 小 皿 9 手 塩 皿 1 猪 口 8 鉢 2 蓋 物 1 蓋 物 蓋 2 瓶 2 壺 1 水 滴 1 ミニチュア1 不 明 3) 陶 器 ( 中 碗 18 小 皿 2 中 皿 2 鉢 1 擂 鉢 2 蓋 1 甕 2 壺 又 は 甕 2 灯 明 皿 10 火 入 れ1 鬢 水 入 れ2 不 明 1) 土 器 ( 小 皿 32 白 土 器 小 皿 2 焙 烙 1 焜 炉 1 ひょうそく1) 鉄 製 品 ( 包 丁 1) 及 び 多 数 の 瓦 片 である 図 示 したものは 210 238である 210 216は 磁 器 で 何 れも 肥 前 産 である 210は 丸 形 中 碗 で 高 台 内 に 渦 福 211は 白 磁 小 杯 212は 盤 形 の 手 塩 皿 である 213 214は 波 佐 見 産 の 蛇 の 目 釉 剥 ぎの 染 付 小 皿 215は 内 面 に 墨 弾 きによる 文 様 を 描 き 見 込 みにコンニャク 印 判 による 五 弁 花 文 を 配 する 高 台 内 は 略 化 した 文 字 か 216は 水 滴 で 建 物 を 形 取 り 上 面 に 円 孔 を 穿 つ 217 231は 陶 器 217 218は 尾 戸 窯 の 灰 釉 碗 で 217は 外 面 に 鉄 錆 で 文 字 を 描 く 219は 肥 前 産 又 は 肥 前 系 の 灰 釉 丸 碗 で 高 台 施 釉 灰 釉 は 灰 黄 色 に 発 色 する 220は 京 都 信 楽 系 のせんじ 碗 221は 灰 釉 碗 で 灰 白 色 を 帯 びる 半 透 明 の 釉 を 施 す 222は 京 都 系 の 灰 釉 碗 である 223は 肥 前 産 の 甕 40

で 外面に白化粧土刷毛目を施す 224は香炉か 外面に丸彫りによる鎬を施し暗褐色の鉄釉を施す 胎土は灰白色を呈し 尾戸窯産の可能性をもつ 225は瀬戸 美濃産の胴丸形壺で 黄褐色の半透 明の釉を施す 226は瀬戸 美濃産の鬢水入れ 227は肥前産の火入れ又は香炉で 外面の双方に白 化粧土打刷毛目を円形に施している 228 231は灯明受皿で 錆釉を施す 232 235 238は土師質土器 232 233は尾戸窯の白土器小皿で 232は陽刻型押しによる松竹 梅鶴亀文 233は高砂文を施す 234 235は土師質土器小皿で ともに口縁部に灯芯油痕が残る 211 210 212 215 213 214 218 219 217 216 220 221 Fig.32 SK5出土遺物実測図 1 222 0 10cm 41

223 224 227 226 225 229 228 230 231 234 235 233 232 236 237 238 0 Fig.33 SK5出土遺物実測図 2 42 10cm

236は 施 釉 土 器 のひょうそく 型 押 し 成 形 で 内 面 に 浅 黄 色 の 低 下 度 釉 を 施 す 237は 瓦 質 土 器 の 焜 炉 か 外 面 に 印 花 文 を 施 す 238は 讃 岐 岡 本 系 の 焙 烙 である SK5は18 世 紀 中 葉 に 比 定 される SK6(Fig.34 35) 調 査 区 北 部 に 位 置 する 平 面 形 態 は 楕 円 形 で 規 模 は 長 軸 2.65m 短 軸 2.22m 深 さ29cmを 測 る 断 面 形 態 は 逆 台 形 で 床 面 は 平 坦 である 埋 土 は 黒 褐 色 粘 質 シルトで 埋 土 中 には 炭 化 物 を 多 く 含 んでいる 他 遺 構 との 切 り 合 いは 無 いが 西 に 近 接 するSK3とは 出 土 遺 物 の 接 合 関 係 があり 同 時 期 に 機 能 した 廃 棄 土 坑 であったことが 推 察 される 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 磁 器 ( 中 碗 3 小 杯 5 小 皿 3 猪 口 4 鉢 2 蓋 物 2 蓋 物 蓋 3 瓶 2 人 形 又 は 水 滴 1 不 明 1) 陶 器 ( 中 碗 4 小 皿 11 中 皿 2 擂 鉢 3 捏 鉢 1 不 明 1) 土 器 ( 小 皿 30) 瓦 10である 図 示 したものは 239 255である 239 251は 磁 器 で 何 れも 肥 前 産 である 239は 初 期 伊 万 里 の 半 筒 形 碗 で 渦 と 蓮 弁 文 を 描 く 高 台 に 灰 白 色 の 粗 砂 が 付 着 している 240は 白 磁 碗 で 細 線 のヘ ラ 彫 りで 蓮 弁 文 を 描 いている 241 242は 高 台 無 釉 の 白 磁 小 杯 である 243は 白 磁 の 菊 花 形 鉢 で 内 面 にヘラで 菊 弁 を 描 く 244は 丸 形 小 皿 245は 蓋 物 246 248は 蓋 物 の 蓋 である 252 253は 陶 器 252は 瀬 戸 美 濃 産 の 灰 釉 水 鉢 で 内 面 に 櫛 描 きによる 波 状 文 見 込 みに 印 花 文 を 施 す 253は 鉄 釉 の 片 口 254は 肥 前 産 の 甕 の 底 部 で SK3 出 土 の 甕 (169)と 同 一 個 体 である 外 面 に 格 子 状 の 叩 き 目 が 残 り 内 面 はヨコナデであるが 部 分 的 に 同 心 円 状 の 当 て 具 痕 が 見 える 255は 土 師 質 土 器 小 皿 である SK6は17 世 紀 末 に 比 定 される SK7(Fig.34 36 38) 調 査 区 南 部 に 位 置 する 西 壁 を 除 いた 三 方 が 撹 乱 されており 規 模 形 態 とも 不 明 であるが 東 西 の 残 存 長 3.44m 深 さ90cmまで 確 認 している 断 面 形 態 は 逆 台 形 で 壁 は 斜 め 上 方 に 立 ち 上 がり 床 は 平 坦 である 埋 土 は 褐 色 砂 礫 である 切 り 合 うSK12とは 出 土 遺 物 の 接 合 関 係 があり 同 時 期 に 機 能 した 土 坑 であったことが 分 かる 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 磁 器 ( 中 碗 35 小 碗 6 小 杯 10 小 皿 16 中 皿 4 猪 口 6 鉢 3 碗 蓋 8 蓋 物 3 蓋 物 蓋 3 瓶 7 髪 油 壺 2 紅 皿 7 人 形 又 は 水 滴 1 不 明 1) 陶 器 ( 中 碗 14 小 碗 7 小 皿 5 中 皿 5 擂 鉢 5 捏 鉢 1 片 口 1 鍋 5 鍋 蓋 3 土 瓶 4 土 瓶 蓋 1 蓋 物 蓋 3 蓋 1 瓶 4 壺 1 甕 5 火 鉢 3 火 入 れ3 火 入 れ 又 は 香 炉 3 灯 明 受 皿 10 不 明 5) 土 器 ( 小 皿 20 白 土 器 小 皿 5 焙 烙 4 羽 釜 1 焜 炉 8 さな1 火 消 壺 1 火 鉢 1 土 鍾 1 人 形 1 ミニチュア2) 窯 道 具 (ハマ1) 銅 製 品 ( 煙 管 2 棒 状 製 品 1) 鉄 製 品 ( 釘 8) 瓦 片 20 及 び 貝 殻 である SK7では19 世 紀 を 主 体 として 幕 末 までの 遺 物 が 含 まれるが 志 野 焼 の 体 部 細 片 など17 世 紀 の 遺 物 も 少 量 含 まれる 図 示 したものは 256 296である 256 267は 磁 器 256 257は 能 茶 山 窯 産 の 中 碗 256は 丸 形 中 碗 で 外 面 に 桜 と 四 方 襷 を 描 き 高 台 内 に 能 茶 山 製 銘 をもつ 257は 外 面 に 花 卉 見 込 みに 宝 文 を 描 き 高 台 内 に 角 枠 内 茶 銘 をもつ 258は 肥 前 系 の 広 東 形 碗 である 259は 関 西 系 色 絵 小 碗 で 上 絵 付 ( 黒 赤 その 他 は 剥 離 )で 鼠 を 描 く 260は 碗 蓋 で 摘 み 内 に 山 年 製 銘 を 43

DL=1.4m 1 1 層 :10YR3/2 黒 褐 色 粘 質 シルト( 炭 化 物 を 多 く 含 む ) SK6 B DL=1.9m B 近 現 代 井 戸 撹 乱 基 礎 陶 磁 器 SK12 SK12 258 268 SK7 A A 264 B B 261 陶 磁 器 基 礎 撹 乱 基 礎 A DL=1.9m A 撹 乱 0 1m SK7 Fig.34 SK6 7 12 平 面 図 セクション 図 エレベーション 図 44

241 240 242 239 244 245 243 246 247 252 248 249 250 253 251 255 0 10cm 254 Fig.35 SK6出土遺物実測図 45

256 259 258 257 262 263 260 264 261 265 266 269 267 270 272 272刻印 268 271 0 10cm 272刻印は実寸 46 Fig.36 SK7出土遺物実測図 1 273

275 276 277 274 278 279 280 281 282 283 284 285 286 289 288 287 0 10cm Fig.37 SK7 出 土 遺 物 実 測 図 (2) 47

292 291 295 290 293 294 296 291 刻 印 0 10cm Fig.38 SK7 出 土 遺 物 実 測 図 (3) (291 刻 印 は 実 寸 ) もつ 261 267は 肥 前 産 261は 広 東 形 碗 の 蓋 である 262は 色 絵 染 付 の 碗 又 は 鉢 で 赤 緑 金 の 上 絵 付 で 文 様 を 描 き 赤 で 地 埋 めをしている 263は 人 形 又 は 水 滴 で 人 物 か 264は 半 筒 形 の 蓋 物 で 窓 内 に 草 花 文 を 描 く 265 266は 髪 油 壺 で 266は 赤 その 他 の 上 絵 付 で 花 卉 更 紗 文 を 描 く 268 273は 陶 器 268は 瀬 戸 美 濃 産 の 灰 釉 中 皿 269は 関 西 系 の 蓋 物 蓋 270は 珉 平 焼 の 蓋 物 蓋 で 光 沢 の 強 い 黄 色 の 釉 を 施 す 271は 土 瓶 又 は 急 須 の 蓋 で 尾 戸 窯 産 か 灰 色 の 胎 土 に 白 化 粧 土 と 灰 釉 を 施 している 272は 器 種 不 明 の 底 部 片 で 外 底 に 小 判 枠 内 安 東 銘 印 をもつ 胎 土 は 黄 灰 色 を 呈 し 暗 灰 黄 色 の 釉 を 施 す 外 底 に 渦 状 の 鉋 痕 が 残 る 273は 火 入 れ 黄 灰 色 の 胎 土 に 白 化 粧 土 を 施 し 呉 須 で 山 水 文 を 描 く 口 縁 部 には 緑 釉 を 流 し 掛 けしている 274 283 285 289 291は 土 師 質 土 器 284は 瓦 質 土 器 290は 施 釉 土 器 である 274 279は 尾 戸 窯 産 の 白 土 器 小 皿 で 275は 文 様 不 明 274 276 277は 陽 刻 による 高 砂 文 279は 寿 字 文 を 施 している 280は 土 師 質 土 器 小 皿 281は 関 西 系 の 焙 烙 282は 在 地 系 の 焙 烙 である 283は 火 鉢 で 外 面 にヘラ 彫 りによる 沈 線 と 格 子 状 の 圧 痕 を 施 す 284は 瓦 質 土 器 の 火 鉢 で 外 面 に 印 花 文 を 施 す 285は 丸 形 の 焜 炉 286は 筒 型 の 焜 炉 で 内 面 に 手 捏 ねによる 突 起 を 貼 付 している 287は 京 都 系 の 焜 炉 で 灰 白 色 の 胎 土 をもつ 内 部 施 設 の 一 部 とみられ 外 面 を 欠 損 する 前 方 にアーチ 状 の 窓 を 認 める 288 289は 箱 型 の 焜 炉 289は 外 面 に 赤 彩 を 施 し 体 部 前 方 下 位 に 方 形 の 窓 を 認 める 290は 施 釉 土 器 のミニチュアで 家 形 の 箱 庭 道 具 か 型 押 し 成 形 で 外 面 に 橙 色 の 低 下 度 釉 を 施 す 291は ミニチュアの 壺 型 押 し 成 形 前 後 貼 り 合 わせで 外 面 に 陰 刻 による 養 寿 軒 製 銘 をもつ 292 296は 銅 製 品 292は 293は 煙 管 吸 口 294は 簪 の 一 部 か 295 296は 器 種 不 明 で 296は 道 具 類 の 部 材 か SK7は19 世 紀 中 葉 ( 幕 末 )に 比 定 される 48

瓦 307 基 礎 317 撹 乱 DL=1.8m DL=1.8m 1 撹 乱 基 礎 SK9 SK8 1 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト(0.1 1cm 大 の 円 礫 を 含 む 炭 化 物 を 含 む ) 撹 乱 基 礎 DL=1.3m 1 DL=1.3m 撹 乱 1 SK11 1 層 :10YR3/3 暗 褐 色 シルト(1 4cm 大 の 礫 を 含 む 炭 化 物 を 多 く 含 む ) DL=1.3m 1 2 3 基 礎 4 SK10 1 層 :10YR5/6 黄 褐 色 粘 質 シルト(3cm 大 の 角 礫 を 含 む 炭 化 物 を 含 む ) 2 層 :10YR5/1 褐 灰 色 粘 質 シルト(3cm 大 の 角 礫 を 含 む ) 3 層 :10YR4/1 褐 灰 色 粘 質 シルト( 炭 化 物 粒 と 瓦 片 を 多 く 含 む ) 4 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 粘 質 シルト(5cm 大 の 礫 を 多 く 含 む ) Fig.39 SK8 11 平 面 図 セクション 図 エレベーション 図 遺 物 出 土 状 況 図 0 1m SK8(Fig.39 40) 調 査 区 中 央 部 に 位 置 する 西 側 が 撹 乱 を 受 けるため 全 体 の 規 模 は 不 明 であるが 検 出 規 模 は 長 軸 の 残 存 長 2.20m 短 軸 1.60m 深 さ38cmを 測 る 断 面 形 態 は 皿 状 である 埋 土 は 灰 黄 褐 色 シルトで 炭 化 物 を 多 く 含 んでいる また 下 層 から 10 30cm 大 の 石 灰 岩 とチャートの 角 礫 が 多 く 出 土 して いる 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 磁 器 ( 中 碗 6 小 碗 2 小 皿 1 皿 又 は 鉢 3 猪 口 5 蓋 物 蓋 1 仏 飯 器 1 不 明 5) 青 花 ( 皿 1) 陶 器 ( 中 碗 7 小 皿 3 中 皿 1 鉢 1 擂 鉢 1 壺 1) 土 器 ( 小 皿 17) 銅 製 品 ( 煙 管 1)である また この 中 には 二 次 被 熱 を 受 ける 資 料 4 点 が 含 まれている 図 示 したものは 297 313である 297 299は 肥 前 産 の 丸 形 小 碗 298 299は 外 面 にコンニャ ク 印 判 による 五 弁 花 を 施 す 300は 肥 前 産 の 青 磁 皿 又 は 鉢 301は 中 国 景 徳 鎮 窯 系 の 青 花 皿 である 302 304は 尾 戸 窯 の 灰 釉 碗 305 306も 灰 釉 碗 で 尾 戸 窯 か 307は 唐 津 系 灰 釉 陶 器 の 小 皿 で 砂 目 を 伴 う 308は 肥 前 産 の 刷 毛 目 二 彩 手 の 皿 309は 灰 釉 の 火 入 れ 又 は 香 炉 で 体 部 を 部 分 的 に 窪 ま 49

298 300 301 297 299 306 303 302 304 305 308 307 309 311 310 312 313 0 10cm Fig.40 SK8 出 土 遺 物 実 測 図 50

316 314 315 317 318 a 318 b 318 c 321 320 319 0 10cm Fig.41 SK9 10出土遺物実測図 SK9 314 318 SK10 319 321 51

せる 310は 備 前 焼 の 擂 鉢 である 311は 褐 釉 の 壺 で 双 耳 を 貼 付 する 312 313は 土 師 質 土 器 小 皿 で ある 図 示 したものの 他 にも 肥 前 産 の 刷 毛 目 碗 肥 前 産 の 高 台 施 釉 の 灰 釉 丸 碗 肥 前 内 野 山 窯 の 銅 緑 釉 小 皿 などが 出 土 している SK8は18 世 紀 前 半 に 比 定 される SK9(Fig.39 41) 調 査 区 中 央 部 に 位 置 する 北 部 側 の 大 部 分 が 撹 乱 を 受 けるため 規 模 形 態 とも 不 明 であるが 東 西 の 残 存 長 1.16m 南 北 の 残 存 長 1.00m 深 さ22cmを 測 る 断 面 形 態 は 皿 状 とみられ 壁 は 斜 め 上 方 に 立 ち 上 がる 埋 土 は 灰 黄 褐 色 シルトである 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 磁 器 ( 中 碗 2 小 皿 1 大 皿 1 蓋 物 蓋 1 人 形 1 不 明 2) 陶 器 ( 中 碗 3 中 皿 1 擂 鉢 1 不 明 1) 土 器 ( 火 鉢 1)である 図 示 したものは 314 318である 314 316 318は 磁 器 で 何 れも 肥 前 産 314は 青 磁 大 皿 で 内 面 に 片 切 彫 りによる 植 物 文 様 を 描 く 316は 染 付 蓋 物 蓋 である 318は 色 絵 の 水 滴 又 は 人 形 動 物 とみられ 部 分 的 に 赤 の 上 絵 具 を 施 す 315 317は 陶 器 315は 灰 釉 皿 で 灰 白 色 を 帯 びる 半 透 明 の 釉 を 施 す 尾 戸 窯 産 の 可 能 性 をもつ 317は 備 前 焼 擂 鉢 である SK9は18 世 紀 前 半 に 比 定 される SK10(Fig.39 41) 調 査 区 東 部 に 位 置 する 南 部 と 西 部 側 が 撹 乱 を 受 けるため 規 模 形 態 とも 不 明 であるが 東 西 の 残 存 長 0.43m 南 北 の 残 存 長 0.50m 深 さ54cmを 測 る 断 面 形 態 は 逆 台 形 とみられ 壁 は 斜 め 上 方 に 立 ち 上 がる 埋 土 は 褐 灰 色 粘 質 シルト 他 で 埋 土 中 には 打 ち 砕 いた 瓦 片 が 多 量 に 含 まれている 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 磁 器 ( 中 碗 2 小 皿 1 小 杯 1 鉢 1 猪 口 1) 陶 器 ( 中 碗 3 擂 鉢 1 行 平 1 土 瓶 1 灯 明 皿 1) 土 器 ( 焙 烙 1 人 形 1) 及 び 瓦 片 40 数 点 である 図 示 したものは 319 321である 319は 肥 前 産 の 色 絵 染 付 猪 口 で 呉 須 と 赤 緑 黒 の 上 絵 付 で 山 水 文 と 蓮 弁 文 を 描 く 320は 初 期 伊 万 里 の 染 付 碗 で 外 面 に 面 取 りを 施 し 寿 字 を 描 いている 321は 尾 戸 窯 産 の 灰 釉 丸 形 中 碗 で 錆 絵 を 描 く SK10は19 世 紀 前 半 に 比 定 される SK11(Fig.39 42) 調 査 区 北 東 部 に 位 置 する 西 部 側 が 撹 乱 を 受 けるため 全 体 の 規 模 は 不 明 であるが 長 軸 の 残 存 長 1.20m 短 軸 0.90m 深 さ16cmを 測 る 床 面 は 平 坦 で 壁 は 直 立 気 味 に 立 ち 上 がる 埋 土 は 暗 褐 色 シルトであり 埋 土 中 に 炭 化 物 を 多 く 含 んでいる 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 磁 器 ( 中 碗 1 小 皿 3) 陶 器 ( 中 碗 6 小 皿 2 擂 鉢 2 捏 鉢 1 壺 又 は 甕 1 不 明 1) 土 師 質 土 器 ( 小 皿 2 白 土 器 小 皿 1 人 形 1)である 図 示 したものは 322 333である 322 324は 磁 器 322 323は 初 期 伊 万 里 の 皿 で 揃 いのも のとみられる 324は 肥 前 産 の 青 磁 碗 で 釉 は 明 オリーブ 灰 色 に 発 色 する 325 331は 陶 器 325は 尾 戸 窯 産 の 灰 釉 碗 で 高 台 内 に 渦 状 の 鉋 痕 を 装 飾 的 に 加 えている 326は 鉄 釉 中 碗 薄 手 で 暗 褐 色 の 釉 を 施 す 327は 肥 前 産 の 鉄 釉 碗 328は 肥 前 産 の 高 台 施 釉 の 灰 釉 碗 である 329は 肥 前 内 野 山 窯 の 緑 釉 小 皿 で 内 面 に 緑 釉 外 面 に 灰 釉 を 施 す 330は 肥 前 産 の 刷 毛 目 大 皿 又 は 鉢 である 331は 52

322 324 323 326 325 328 327 331 329 331刻印 332 333 330 0 10cm 331刻印は実寸 Fig.42 SK11出土遺物実測図 53

334 337 335 338 336 339 340 341 344 342 343 0 Fig.43 SK12出土遺物実測図 1 54 10cm

備 前 焼 の 船 徳 利 で 外 面 に 暗 赤 褐 色 の 鉄 釉 を 刷 毛 塗 りする 外 底 に 銘 印 をもつ 332 333は 土 師 質 土 器 332は 尾 戸 窯 の 土 器 小 皿 白 色 系 の 胎 土 をもつもので 内 外 面 にナデを 施 す 333は 人 形 で 西 行 か 型 押 し 成 形 貼 り 合 わせによるもので 中 実 底 部 に 貫 通 しない 穿 孔 を 認 める 胎 土 はにぶい 黄 褐 色 を 呈 する 図 示 したものの 他 にも 肥 前 産 の 京 焼 風 陶 器 碗 刷 毛 目 捏 鉢 備 前 焼 擂 鉢 備 前 焼 の 壺 又 は 甕 などが 出 土 している SK11は18 世 紀 前 半 に 比 定 される SK12(Fig.34 43 44) 調 査 区 南 部 に 位 置 する 平 面 形 は 楕 円 形 で 検 出 規 模 は 長 軸 1.52m 短 軸 1.00m 深 さ37cmを 測 る 断 面 形 態 は 不 整 形 で 床 面 は 段 をなす 埋 土 は 褐 色 砂 礫 である 西 に 接 する 大 型 の 廃 棄 土 坑 SK7と は 出 土 遺 物 の 接 合 関 係 があり 同 時 期 に 機 能 したと 考 えられる 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 磁 器 ( 中 碗 6 大 碗 1 小 杯 1 碗 蓋 1 小 皿 6 中 皿 1 猪 口 1) 陶 器 ( 中 碗 2 小 碗 1 小 皿 1 擂 鉢 1 片 口 1 鍋 3 鍋 蓋 2 土 瓶 4 土 瓶 蓋 1 瓶 2 甕 4 灯 明 受 皿 3 不 明 1) 土 器 ( 小 皿 3 焙 烙 1 焜 炉 1 火 鉢 1 人 形 1 泥 面 子 1 型 1) 瓦 20 銅 製 品 ( 簪 1) 鉄 製 品 ( 不 明 1) 及 び 骨 片 で 19 世 紀 中 葉 までの 遺 物 が 含 まれる 345 347 346 348 349 346 刻 印 347 刻 印 348 刻 印 349 刻 印 350 0 10cm Fig.44 SK12 出 土 遺 物 実 測 図 (2) ( 刻 印 は 実 寸 ) 55

図 示 したものは334 350である 334 335は 磁 器 334は 瀬 戸 美 濃 産 の 端 反 形 中 碗 335は 能 茶 山 窯 産 の 平 形 碗 で 内 面 に 鳥 と 葦 を 描 く 高 台 内 に 角 枠 内 茶 銘 をもつ 336 341は 陶 器 336は 尾 戸 窯 の 灰 釉 小 皿 か 内 面 に 呉 須 で 葦 と 雁 を 描 くもので 内 面 には 黒 褐 色 の 目 痕 が 残 る 337は 尾 戸 窯 の 灰 釉 碗 か 338は 行 平 で 口 径 約 10cmの 小 型 のものである 外 面 上 半 に 鉄 釉 を 施 した 後 飛 鉋 を 施 す 能 茶 山 窯 の 製 品 とみられる 339は 尾 戸 窯 の 神 酒 徳 利 灰 白 色 を 帯 びる 半 透 明 の 釉 を 施 し 鉄 錆 で 八 幡 宮 の 文 字 を 描 く 340は 緑 釉 の 土 瓶 で 緑 釉 はオリー ブ 灰 色 に 発 色 する 341は 手 水 鉢 又 は 植 木 鉢 で 外 面 に 白 化 粧 土 刷 毛 目 と 打 ち 刷 毛 目 を 施 す 342 344は 土 師 質 土 器 342は 人 形 343は 型 344は 泥 面 子 である 345 349は 瓦 345 347 は 軒 平 瓦 で346は 瓦 当 に 銘 印 をもつ 348 349は 平 瓦 で 側 面 に 銘 印 をもつ 350は 銅 製 品 で 簪 か 図 示 したものの 他 にも 能 茶 山 窯 の 鉄 釉 甕 関 西 系 甕 備 前 焼 擂 鉢 関 西 系 の 灯 明 受 け 皿 関 西 系 焙 烙 白 色 系 の 素 地 をもつ 焜 炉 などが 出 土 しているが 酸 化 コバルトによる 染 付 磁 器 は 確 認 でき ていない SK12は19 世 紀 中 葉 ( 幕 末 )に 比 定 される SK13(Fig.45) 調 査 区 北 東 部 に 位 置 する 平 面 形 は 楕 円 形 で 検 出 規 模 は 長 軸 1.47m 短 軸 1.21m 深 さ20cmを 測 る 床 面 は 平 坦 で 壁 は 直 立 気 味 に 立 ち 上 がる 埋 土 は 褐 色 砂 礫 である 出 土 遺 物 は 個 体 数 にし て 磁 器 ( 碗 1 小 皿 3) 陶 器 ( 中 碗 1 壺 又 は 甕 1) 土 器 ( 小 皿 3)である 図 示 したものは 肥 前 産 の 壺 又 は 甕 (351)である 粘 土 紐 積 み 上 げ 成 形 によるもので 内 面 に 同 心 円 状 の 当 て 具 痕 が 残 る 外 面 に 黒 褐 色 の 釉 を 施 している 16 世 紀 末 17 世 紀 前 半 の 製 品 である 351 0 10cm DL=1.3m 1 SK13 1 層 :10YR4/6 褐 色 砂 礫 (1 3cm 大 の 礫 を 多 く 含 む ) SK14 SK1 SK15 P5 S 撹 乱 1 SK14 DL=1.4m 1 層 :10YR4/1 褐 灰 色 シルト(5 10cm 大 の 礫 を 多 く 含 む ) Fig.45 SK13 15 平 面 図 セクション 図 SK13 出 土 遺 物 実 測 図 1 SK15 P5 DL=2.0m 1 層 :10YR3/3 暗 褐 色 シルト(1 3cm 大 の 礫 を 含 む 炭 化 物 を 少 量 含 む ) 0 1m 56

この 他 産 地 不 明 の 灰 釉 碗 等 が 出 土 するが 出 土 遺 物 が 僅 少 であり SK13の 時 期 の 詳 細 は 不 明 である SK14(Fig.45) 調 査 区 北 東 部 に 位 置 する 南 部 と 北 部 が 撹 乱 を 受 けるため 規 模 と 形 態 は 不 明 であるが 南 北 残 存 長 0.52m 東 西 長 0.88m 深 さ22cmを 測 る 断 面 形 態 は 皿 状 で 埋 土 は 褐 灰 色 シルトである 切 り 合 い 関 係 では 幕 末 から 明 治 初 頭 の 土 坑 SK1に 切 られている 出 土 遺 物 は 確 認 できていない SK15(Fig.45) 調 査 区 の 南 部 に 位 置 する 平 面 形 は 楕 円 形 を 呈 し 検 出 規 模 は 長 軸 残 存 長 0.66m 短 軸 0.42m 深 さ12cmを 測 る 断 面 形 態 は 皿 状 で 壁 は 斜 め 上 方 に 立 ち 上 がる 埋 土 は 暗 褐 色 シルトである 切 り 合 い 関 係 では P5と 切 り 合 うが 前 後 関 係 は 不 明 である 出 土 遺 物 は 白 磁 又 は 染 付 の 碗 1 点 と 器 種 不 明 の 磁 器 細 片 1 点 である SK17(Fig.46 50) 調 査 区 東 部 に 位 置 する 西 部 と 南 部 側 の 一 部 を 切 られるため 全 体 の 規 模 は 不 明 であるが 東 西 の 残 存 長 7.2m 南 北 の 残 存 長 6.5m 深 さ40 80cmを 測 る 大 型 の 不 整 形 土 坑 である 床 面 は 北 側 が 深 く 南 側 部 分 についても 緩 やかに 高 低 差 がある 壁 は 斜 め 上 方 に 立 ち 上 がる 埋 土 は 暗 褐 色 シルト に ぶい 黄 褐 色 シルトを 基 調 とし 埋 土 中 に 円 礫 を 多 量 に 含 んでいる また 最 下 層 には 炭 化 物 が 多 く 含 まれており 特 に 南 東 部 側 の 床 面 には 強 い 炭 化 物 の 集 中 が 広 がる また 炭 化 物 集 中 と 同 じレベ ルではチャート 石 灰 岩 砂 岩 からなる 径 20 40cm 大 の 角 礫 がまとまって 出 土 している 切 り 合 い 関 係 では 17 世 紀 前 葉 のSK122 18 世 紀 前 葉 のSX4 18 世 紀 末 19 世 紀 前 葉 のSK83 19 世 紀 中 葉 のSK39 SK84 及 びSD2 P1 2 4 117 119 SX3に 切 られる 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 青 花 ( 碗 2 小 皿 2) 磁 器 ( 碗 1 香 炉 1) 陶 器 ( 碗 8 中 皿 4 小 皿 11 向 付 10 擂 鉢 7 瓶 1 不 明 1) 土 器 ( 小 皿 60) 銅 製 品 ( 匙 2) 瓦 片 15 鞴 の 羽 口 1 及 び 鉄 滓 約 3200gであり 17 世 紀 前 葉 までの 遺 物 が 含 まれる このうち 鉄 滓 は 下 層 の1-4 層 内 か ら 出 土 したもので 特 に 南 東 部 側 床 面 の 炭 化 物 集 中 の 付 近 に 多 く 分 布 している 図 示 したものは 352 409である 352 355は 青 花 352は 古 染 付 の 碗 353は 漳 州 窯 系 の 青 花 碗 で 乳 濁 した 釉 が 施 される 354は 景 徳 鎮 窯 系 の 青 花 皿 で 内 外 面 に 花 唐 草 文 を 描 く 高 台 内 に 放 射 状 の 鉋 痕 が 残 る 355は 漳 州 窯 系 の 青 花 皿 である 356は 白 磁 碗 である 357 396は 陶 器 357は 絵 唐 津 358 361は 唐 津 系 灰 釉 陶 器 の 碗 である 362 365は 初 期 京 焼 で 軟 質 施 釉 陶 器 の 碗 366 369は 唐 津 系 灰 釉 陶 器 の 小 皿 で 366は 内 底 に 砂 目 痕 を 認 める 370 371 は 絵 唐 津 の 皿 である 372は 唐 津 系 灰 釉 陶 器 の 大 皿 で 胎 土 目 痕 を 伴 う 373は 瀬 戸 の 灰 釉 皿 374は 瀬 戸 のひだ 皿 で ともに 大 窯 期 の 製 品 である 375は 瀬 戸 の 製 品 とみられるが 器 種 不 明 黒 褐 色 の 釉 を 施 している 376 384は 志 野 焼 385 386は 青 織 部 の 向 付 388は 志 野 焼 の 香 合 の 身 である 387は 蓋 物 か 口 縁 端 部 無 釉 で 内 外 面 に 黒 褐 色 の 釉 を 施 している 389は 中 国 産 の 青 磁 香 炉 で 13 世 紀 14 世 紀 の 製 品 である 390 393は 備 前 焼 の 擂 鉢 で 何 れも 斜 方 向 の 櫛 目 をもつ 394は 備 前 焼 の 鉢 である 395は 備 前 の 小 瓶 の 底 部 396は 鉢 の 底 部 で 内 底 と 外 底 に 灰 オリーブ 色 の 釉 が 掛 か る 肥 前 又 は 福 岡 の 製 品 である 57

A DL=1.7m A SK84 SK84 SK52 B C SK122 炭 集 中 SK17 357 404 352 366 397 398 360 361 B 385 386 380 384 378 388 382 383 C 380, 384 1-1 S 1-3 S 1-4 2 3 4 炭 集 中 367 355 DL=1.7m B B SK122 1-3 1-1 A A C 炭 集 中 1-4 366 352 404 357 1-4 397 398 355 367 360 361 1-2 386 S 385 380 384 S 388 382 383 DL=1.7m C 378 1-1 層 :10YR3/3 暗 褐 色 シルト(0.5 3cm 大 の 円 礫 を 含 む 炭 化 物 橙 色 土 ブロックを 含 む ) 1-2 層 :10YR4/3にぶい 黄 褐 色 シルト(0.5 3cm 大 の 円 礫 を 多 量 に 含 む ) 1-3 層 :10YR4/3にぶい 黄 褐 色 シルト(0.5 3cm 大 の 円 礫 を 含 む ) 1-4 層 :10YR4/3にぶい 黄 褐 色 シルト( 炭 化 物 を 多 量 に 含 む 鉄 滓 を 含 む ) 2 層 :10YR4/1 褐 灰 色 シルト( 炭 化 物 を 多 く 含 む ) 3 層 :10YR5/3にぶい 黄 褐 色 砂 礫 (シルトに0.5 2cm 大 の 円 礫 を 多 量 に 含 む 炭 化 物 を 含 む ) 4 層 :10YR5/3にぶい 黄 褐 色 粘 質 シルト( 炭 化 物 を 含 む ) 0 2m (S=1/60) は 鉄 滓 Fig.46 SK17 平 面 図 セクション 図 エレベーション 図 遺 物 出 土 状 況 図 58

352 a 353 352 b 355 354 356 358 359 357 363 360 362 361 365 364 367 368 369 366 370 371 372 373 374 375 0 10cm Fig.47 SK17出土遺物実測図 1 59

377 376 380 379 378 382 381 383 Fig.48 SK17出土遺物実測図 2 60 0 384 10cm

387 388 386 385 389 390 391 392 394 393 0 10cm Fig.49 SK17出土遺物実測図 3 61

395 396 397 398 401 402 399 400 403 404 405 406 408 409 407 0 10cm Fig.50 SK17 出 土 遺 物 実 測 図 (4) 62

397 404は 土 師 質 土 器 397 400は 杯 397 398は 口 縁 部 に 灯 芯 油 痕 を 伴 い 灯 明 皿 として 使 用 されている 401 404は 小 皿 402は 手 捏 ね 成 形 によるもので 内 外 面 にナデを 施 す 405は 鞴 の 羽 口 で 穿 孔 部 分 は 径 2.5cmである 胎 土 はにぶい 橙 色 を 呈 し 外 面 には 自 然 釉 が 強 く 掛 かる 406は 軒 丸 瓦 407は 丸 瓦 である 408 409は 銅 製 の 匙 である SK17は17 世 紀 前 葉 に 比 定 される SK18(Fig.51) 調 査 区 南 部 に 位 置 する 平 面 形 は 円 形 で 検 出 規 模 は 長 軸 1.33m 短 軸 1.24m 深 さ34cmを 測 る 埋 土 はにぶい 黄 褐 色 砂 質 シルトである 出 土 遺 物 は 確 認 できていない SK19(Fig.52 74) 調 査 区 南 部 に 位 置 し 南 部 側 と 北 部 側 の 一 部 が 撹 乱 を 受 けている 平 面 形 は 不 整 形 を 呈 し 検 出 規 模 は 東 西 長 5.90m 南 北 残 存 長 3.70m 深 さ122cmを 測 る 床 面 は 中 央 に 向 かって 緩 やかに 落 ち 込 み 部 分 的 にテラス 状 の 高 まりをもつ 壁 は 斜 め 上 方 に 立 ち 上 がる 埋 土 は 灰 黄 褐 色 シルト にぶ い 黄 褐 色 シルト 他 からなり 炭 化 物 を 多 く 含 んでいる 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 磁 器 ( 中 碗 143 小 碗 32 小 杯 70 小 皿 五 寸 皿 105 中 皿 5 大 皿 5 鉢 27 猪 口 26 碗 蓋 58 瓶 21 蓋 物 35 合 子 5 段 重 2 鬢 油 壺 1 うがい 茶 碗 1 紅 皿 95 水 滴 5 水 滴 又 は 人 形 1 仏 飯 器 2 火 入 れ2 ミニチュア2 不 明 12) 陶 器 ( 中 碗 99 小 碗 30 小 杯 19 小 皿 32 中 皿 9 大 皿 2 鉢 3 碗 蓋 2 擂 鉢 38 捏 鉢 6 片 口 8 鍋 26 行 平 6 鍋 蓋 9 土 瓶 20 急 須 4 土 瓶 急 須 蓋 22 燗 徳 利 4 水 注 1 瓶 13 壺 3 甕 11 壺 又 は 甕 4 蓋 2 蓋 物 7 合 子 1 柄 杓 3 水 指 1 香 炉 1 火 入 れ2 灰 吹 き3 灯 明 受 皿 32 火 鉢 2 水 鉢 2 植 木 鉢 6 餌 鉢 8 鳥 の 水 入 れ1 ミニチュア2 不 明 11) 土 器 ( 杯 1 小 皿 107 白 土 器 小 皿 21 壺 1 蓋 2 鍋 1 羽 釜 2 焙 烙 17 胡 麻 煎 り5 火 消 壺 4 焜 炉 16 火 鉢 1 竃 1 火 入 れ1 人 形 4 ミニチュア1 不 明 1) 窯 道 具 (ハマ6) 銅 製 品 ( 煙 管 吸 口 2 煙 管 雁 首 1 匙 2 簪 3 不 明 1) 鉄 製 品 ( 包 丁 1 釘 3 不 明 1) 古 銭 ( 寛 永 通 宝 2) 石 製 品 ( 砥 石 2) ガラス 製 品 ( 棒 状 製 品 3)である 図 示 したものは 410 718である 410 506は 磁 器 416は 能 茶 山 窯 又 は 肥 前 系 414 418 427 429 445は 瀬 戸 美 濃 産 その 他 は 肥 前 産 又 は 肥 前 系 である 410 420は 中 碗 410 411は 望 料 碗 で 撥 1 DL=2.0m 1 層 :10YR5/3にぶい 黄 褐 色 砂 質 シルト(0.5 2cm 大 の 円 礫 を 多 く 含 む 炭 化 物 を 含 む 橙 色 土 をブロッ ク 状 に 含 む ) 0 1m Fig.51 SK18 平 面 図 セクション 図 状 に 開 く 高 台 をもつ 412は 青 磁 染 付 の 丸 形 碗 で 高 台 内 に 渦 福 を 描 く 413は 肥 前 産 の 広 東 形 碗 414は 瀬 戸 美 濃 産 の 広 東 形 碗 415は 丸 形 碗 416は 能 茶 山 窯 又 は 肥 前 系 の 広 東 形 碗 で 若 松 文 を 描 く 透 明 釉 は 貫 入 が 入 る 421 430は 小 碗 427 429は 瀬 戸 美 濃 産 の 端 反 形 小 碗 430は 肥 前 産 の 色 絵 小 碗 である 431 438は 小 63

撹 乱 A A B B 撹 乱 A バンク4 バンク1 A 陶 磁 器 陶 磁 器 1-1 基 礎 1-1 瓦 瓦 瓦 瓦 瓦 1-4 3 瓦 2 瓦 S 陶 磁 器 S 瓦 2 陶 磁 器 B B 1-1 ガラス 2 陶 磁 器 土 器 1-2 基 礎 1-2 撹 乱 3 1-3 1-1 2 陶 磁 器 1-1 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト(0.5 3cm 大 の 円 礫 を 多 く 含 む 炭 化 物 を 含 む ) 1-2 層 :10YR5/4にぶい 黄 褐 色 シルト( 灰 黄 褐 色 土 をブロック 状 に 含 む 炭 化 物 を 多 く 含 む ) 1-3 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト( 橙 色 土 をブロック 状 に 多 く 含 む 炭 化 物 を 多 く 含 む ) 1-4 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト(0.5 5cm 大 の 円 礫 を 多 く 含 む ) 2 層 :10YR5/3にぶい 黄 褐 色 シルト(0.5 1cm 大 の 円 礫 を 含 む ) 3 層 :10YR3/1 黒 褐 色 粘 質 シルト(0.5 3cm 大 の 円 礫 を 多 く 含 む 炭 化 物 を 多 く 含 む ) 0 1m Fig.52 SK19 平 面 図 セクション 図 64

410 411 413 412 415 414 417 416 418 420 419 Fig.53 SK19出土遺物実測図 1 0 10cm 杯 436は色絵の丸形小杯で 赤の上絵付で海老文を描く 437 438は白磁小杯である 439 447 は碗蓋 439 440は望料碗の蓋 441 444は広東形碗の蓋 445 446は端反形碗の蓋である 447 は色絵碗の蓋で 赤 緑 金の上絵付で紗綾文と花卉を描いている 448 458は皿 染付皿448 450 451は蛇の目凹形高台をもつ 453は瑠璃釉の菊花形皿で 瑠 璃釉の地に白抜きの文様を配している 17世紀中葉に生産された上手の製品で伝世品とみられる 454は白磁の菊花形小皿で 蛇の目凹形高台をもつ 455は色絵染付の小皿で 呉須と赤 緑の上絵 付による文様を描く 457は蛇の目凹形高台の青磁皿で 内面に菊弁と花卉の陽刻文様を施す 458 は内面に墨弾きによる文様と松竹梅円形文を描く 459は大鉢で 高台内に変形字銘をもつ また 高台内にはハリ支え痕が残る 461は色絵の皿又 65

は鉢で 黒 黄 その他の上絵付で松文を描いている 462 463は猪口である 464 470は鉢である 471 480 482は蓋物と蓋物蓋 481は色絵染付の段重で 呉須で丸内に山水文 赤 緑 金の 上絵付で花卉を描く 483 486は合子の身と蓋である 487 488は髪油壺で 梅文を描く 489 491は辣韮形の小瓶 493は型押し成形によるもので瓶類か 外面に型による花卉 檜垣 四方襷他 の陰刻文様 側面に鉄釉を施す 494 497は水滴 494は象形の白磁水滴で 型押し成形左右貼り合わせ 背と鼻先の部分に円孔 を穿つ 17世紀後半の有田の製品で 上手のものである 495 496は箱形の水滴で 型による陽刻 423 422 421 424 426 425 431 434 435 433 432 436 437 438 0 Fig.54 SK19出土遺物実測図 2 66 430 429 428 427 10cm

439 443 440 441 444 446 445 447 442 Fig.55 SK19出土遺物実測図 3 0 10cm 文様をもつ 495は上面に型押しによる陽刻文様を施し 呉須と錆釉で塗り分けている 497も水滴 とみられるが 形態は不明である 上面に呉須で縞状の文様を描く 499は青磁の火入れ又は香炉 500は仏飯器である 501は白磁の水滴又は人形で 外面に籠状の陽刻文様をもつ 502は器種不明 で 把手の部分か 外面に墨弾きによる檜垣文を描く 503は白磁又は染付のうがい茶碗である 504は菊花形の白磁紅皿 505 506はミニチュアの白磁紅皿である 507 625は陶器 507 512 514 526は中碗 507 518は尾戸窯の灰釉碗 517は灰釉の広東形碗 で 鉄錆と白土で梅文を描く 508は鉄錆の象嵌を施すもので 桐文は印刻による 510は鉄錆で注 連縄文を描いている 511も錆絵を描くものである 519は肥前系の灰釉碗で高台施釉 520 525 は京都 信楽系の灰釉碗である 520 522 524は鉄錆で注連縄文 523は笹文 525は帯線を描く ものである 526は内面と外面上半に灰オリーブ色の灰釉を施し 外面下半は無釉で飛鉋を施す 67

449 448 450 453 452 451 454 455 456 458 457 Fig.56 SK19出土遺物実測図 4 68 0 10cm

459 460 461 462 463 0 10cm Fig.57 SK19出土遺物実測図 5 69

466 464 465 467 468 470 469 Fig.58 SK19出土遺物実測図 6 70 0 10cm

527は京都系の色絵碗で赤の上絵付を施している 528 534は小碗 528は京都系の色絵半球形碗で 赤 薄緑 その他の上絵付で笹文と花文を描 く 529は京都系の灰釉半球形碗 530は京都系の小杉碗である 531は京都系の端反形小碗で 鉄 錆と呉須で草文を描くものである 532は信楽産の端反形小碗で 口縁部に緑釉を流し掛けする 533は鉄錆で海老文を描くもので 白土を外面の双方と内面全体に施し 灰オリーブ色の釉を重ね ている 534は灰釉端反形小碗で 白土イッチン描きで花文を施すものである 535 537は灰釉の 丸形小杯 538は肥前産の碗蓋で 白化粧土刷毛目と白土による花文を施している 539は瀬戸 美 濃産の碗蓋で 鉄錆で松葉文を描き 緑釉を掛け分けている 474 473 472 471 475 479 476 478 480 481 477 482 483 484 486 485 0 10cm Fig.59 SK19出土遺物実測図 7 71

540 546は 皿 540は 尾 戸 窯 の 灰 釉 手 塩 皿 で 型 で 花 形 に 作 り 出 している 541は 瀬 戸 美 濃 産 の 極 小 皿 である 542 544は 鉄 釉 小 皿 542は 灰 白 色 の 胎 土 をもち 尾 戸 窯 産 の 可 能 性 をもつ 544 は 能 茶 山 窯 の 蛇 の 目 釉 剥 ぎ 小 皿 である 545は 灰 釉 中 皿 で 内 面 に 鉄 錆 で 文 字 を 描 く 546は 瀬 戸 美 濃 産 の 馬 の 目 皿 である 547 551は 鉢 547は 尾 戸 窯 の 灰 釉 鉢 で 口 縁 部 の 6 箇 所 を 内 側 に 折 り 込 み 輪 花 形 に 形 作 ってい る 口 縁 部 には 暗 オリーブ 色 の 釉 を 掛 け 分 けている 548は 軟 質 施 釉 陶 器 二 次 被 熱 により 釉 は 変 質 している 549は 菊 花 形 の 鉢 とみられ 外 面 に 錆 絵 を 描 く 碁 笥 底 で 底 部 脇 には 布 目 痕 が 残 る 551は 尾 戸 窯 の 灰 釉 端 反 形 鉢 で 内 面 に 鉄 錆 で 山 水 文 を 描 いている 552 554は 片 口 552は 肥 前 産 で 内 外 面 に 白 化 粧 土 刷 毛 目 を 施 す 554は 尾 戸 窯 産 の 灰 釉 片 口 である 555は 瀬 戸 美 濃 産 の 灰 釉 捏 鉢 である 556 559は 擂 鉢 556 557は 堺 明 石 系 の 擂 鉢 558 559は 備 前 焼 擂 鉢 で 559は 高 台 を 貼 付 する 560 564は 鍋 560 562は 尾 戸 窯 又 は 能 茶 山 窯 産 の 鉄 釉 鍋 563は 能 茶 山 窯 産 の 行 平 か 外 面 に 錆 釉 を 刷 毛 塗 りの 後 飛 鉋 を 施 す 566は 鍋 の 蓋 で 563と 同 一 個 体 とみられる 565は 後 手 形 の 水 注 又 は 急 須 焼 締 めで 把 手 部 分 は 欠 損 する 568 569 571 575は 土 瓶 567 570は 急 須 である 567は 灰 釉 の 急 須 で 白 土 と 緑 釉 で 草 花 文 を 描 く 568は 丸 形 の 灰 釉 土 瓶 で 鉄 錆 と 白 土 で 梅 花 文 を 描 くものである 569は 丸 形 の 鉄 釉 土 瓶 注 口 部 が 僅 かに 湾 曲 し 三 足 を 持 たない 体 部 両 側 の 白 抜 き 部 分 に 灰 釉 を 施 す 570は 灰 釉 の 急 須 で 輪 花 形 の 口 縁 部 をもつ 571は 鉄 釉 土 瓶 で 丸 彫 りに よる 文 様 を 施 す 572 575は 灰 釉 土 瓶 である 576は 雲 助 形 の 水 注 又 は 土 瓶 薄 手 で 白 土 イッチ ン 描 きと 呉 須 緑 釉 で 花 文 を 描 いている 577 584は 土 瓶 と 急 須 の 蓋 である 585は 肩 衝 形 の 茶 入 外 底 回 転 糸 切 りで 黒 色 の 釉 を 施 す 586は 瀬 戸 美 濃 産 の 胴 丸 形 の 灰 釉 壺 587は 灰 釉 の 大 瓶 で 尾 戸 窯 産 か 鉄 錆 で 鳥 と 草 を 描 く 588は 丹 波 産 の 甕 である 589は 尾 戸 窯 又 は 能 茶 山 窯 の 鉄 釉 瓶 590は 瀬 戸 美 濃 産 の 灰 釉 徳 利 591は 鉄 釉 瓶 592 594は 灰 釉 の 燗 徳 利 で ある 595は 鉄 釉 の 水 注 596は 鉄 釉 の 小 瓶 底 部 で 外 底 回 転 糸 切 り 鉄 釉 はにぶい 赤 褐 色 に 発 色 する 597 598は 蓋 599 600は 合 子 である 599は 京 焼 の 合 子 蓋 で 薄 緑 の 上 絵 具 による 文 様 を 上 面 に 施 している 601 602は 灰 釉 蓋 物 603 604は 京 都 系 の 灰 釉 柄 杓 で 内 面 中 位 に 鉄 錆 による 圏 線 を 巡 らす 605は 備 前 焼 の 焼 締 めの 水 指 体 部 中 位 の 一 箇 所 を 押 圧 し 変 形 させ ヘラ 彫 りを 施 す 606は 茄 子 形 の 鉄 釉 陶 器 で 尾 戸 窯 産 か 607は 太 鼓 を 形 作 ったもので 体 部 の 前 方 に 窓 をもつ 尾 戸 窯 産 か 608は 船 形 の 水 滴 上 面 に 陽 刻 の 宝 文 を 配 し 鉄 釉 と 緑 釉 で 彩 色 する 609 611は 京 都 系 の 灰 釉 灯 明 皿 612は 灰 吹 きで 白 化 粧 土 施 釉 の 後 灰 釉 を 施 し 口 縁 部 に 緑 釉 を 流 し 掛 けする 外 底 に 墨 書 を 認 める 613は 軟 質 施 釉 陶 器 の 火 入 れ 胎 土 は 軟 質 で 橙 色 の 低 下 度 釉 を 施 す 615は 瀬 戸 美 濃 産 の 水 鉢 616 617は 備 前 焼 の 鉢 で 底 部 に 穿 孔 を 穿 ち 植 木 鉢 に 転 用 している 618は 火 鉢 又 は 水 鉢 で オリーブ 黒 色 の 釉 を 施 している 620は 尾 戸 窯 の 鳥 の 水 入 れ 621 622は 餌 猪 口 で ある 623 624はミニチュアの 鍋 とみられる 625は 窯 道 具 で 尾 戸 窯 跡 に 関 連 するものか 626 698は 土 器 626 639は 尾 戸 窯 の 白 土 器 小 皿 で 626 629は 陽 刻 による 寿 字 文 630 632 634 636は 高 砂 文 633 637 638は 松 竹 梅 鶴 亀 文 をもつ ともに 胎 土 は 灰 白 色 を 呈 する 640 641も 尾 戸 窯 産 とみられるが 無 文 で 胎 土 はにぶい 黄 橙 色 である 642 644 646 660は 土 72

師 質 土 器 小 皿 で 642 644は 口 径 10 11cm 前 後 のもの 646 660は 口 径 6 7 cm 前 後 の 小 型 のも のである このうち 649 655は 完 形 の 土 器 小 皿 が 7 枚 重 ね 656 659は 4 枚 重 ねで 出 土 したも のである また 660は 底 部 中 央 に 円 孔 を 穿 つ 645は 土 師 質 土 器 杯 である 661 664は 胡 麻 煎 り 665は 羽 釜 666は 鍋 で ともに 灰 白 色 の 胎 土 をもつ 667 671 674は 関 西 産 又 は 関 西 系 の 焙 烙 672は 讃 岐 岡 本 系 の 焙 烙 673は 土 佐 在 地 系 の 焙 烙 である 675は 竃 である 676 683は 焜 炉 676は 京 都 系 の 筒 型 焜 炉 で 灰 白 色 の 胎 土 をもつ 体 部 前 方 に 楕 円 形 の 窓 をもち 窓 の 上 面 に 文 字 を 印 刻 する 677は 筒 型 焜 炉 の 内 部 施 設 とみられ 前 方 に 窓 をもつ 胎 土 は 灰 白 色 を 呈 する 679も 白 色 系 の 焜 炉 で 五 角 形 又 は 六 角 形 の 体 部 をもつ 前 方 に 窓 をもち 窓 の 上 面 に 文 字 を 印 刻 する 680も 白 色 系 の 焜 炉 で 外 面 に 文 字 を 印 刻 する 681は 施 釉 土 器 の 焜 炉 で 竹 形 に 形 作 り 緑 色 の 低 下 度 釉 を 施 す 682も 施 釉 土 器 の 焜 炉 であるが 焼 成 不 良 で 釉 は 白 濁 する 683は 筒 形 の 焜 炉 で 内 部 施 設 をもたない 678は 丸 形 の 焜 炉 で 口 縁 部 内 面 に 手 捏 ねによる 突 起 を 貼 付 する 684は 瓦 質 土 器 の 火 鉢 685 687は 火 消 壺 688は 火 消 壺 の 蓋 である 689は 器 種 不 明 の 施 釉 土 器 外 面 に 型 押 しによる 稲 穂 の 陽 刻 文 様 を 施 し 薄 緑 色 の 低 下 度 釉 を 部 分 的 に 施 す 690は 土 師 質 土 器 の 蓋 691は 施 釉 土 器 の 蓋 で 緑 色 の 低 下 度 釉 を 施 す 692 695は 人 形 692はきつねか 型 押 し 成 形 左 右 貼 り 合 わせで 中 実 外 底 に 円 孔 を 穿 つ 胎 土 は 浅 黄 橙 色 を 呈 する 693は 亀 型 押 し 成 形 で 中 空 胎 土 は 灰 白 色 である 694は 笠 で 人 物 の 一 部 か 型 押 し 成 形 で 中 実 胎 土 は 灰 白 色 である 695は 猫 か 型 押 し 成 形 で 中 空 胎 土 はにぶい 橙 色 を 呈 する 696 697は 飯 事 道 具 696はミニチュアの 土 瓶 で 灰 白 色 の 胎 土 をもつ 697は 焜 炉 で ある 698は 箱 庭 道 具 で ミニチュアの 灯 籠 型 押 し 成 形 貼 り 合 わせで 中 実 外 底 に 灰 白 色 の 胎 土 をもち 透 明 と 薄 緑 の 釉 を 施 す 699 704は 瓦 699 700は 巴 文 軒 丸 瓦 701は 軒 平 瓦 とく 銘 印 をもち 徳 王 子 産 ( 高 知 県 香 南 市 徳 王 子 )とみられる 702 704は 平 瓦 702は 御 瓦 師 703は アキ 銘 印 をもち と もに 安 芸 産 ( 高 知 県 安 芸 市 )とみられる 704は 王 子 銘 印 をもち 徳 王 子 産 ( 高 知 県 香 南 市 徳 王 子 )である 705 712は 銅 製 品 705 706はお 玉 705は 木 製 の 柄 が 残 存 しており 鉄 釘 で 固 定 している 707は 煙 管 の 吸 口 である 708は 用 途 不 明 の 銅 製 品 である 緩 やかに 湾 曲 しており 断 面 は 楕 円 形 を 呈 する 709は 錠 か 木 製 品 の 一 部 が 残 存 しており 取 り 付 けられている 710 712は 簪 である 713 715は 棒 状 製 品 で 簪 か 713はガラス 製 の 棒 状 製 品 外 面 が 螺 子 状 に 加 工 されており 無 色 透 明 である 714は 象 牙 製 で 先 端 部 が 尖 る 715は 鼈 甲 の 棒 状 製 品 で 断 面 は 長 方 形 である 716 717は 石 製 品 716は 粘 板 岩 製 の 硯 を 砥 石 に 転 用 している 717は 砥 石 で 使 用 によって 中 央 部 が 窪 む 718は 寛 永 通 宝 である SK19は19 世 紀 前 葉 に 比 定 される 73

488 490 489 487 492 493 491 495 494 496 498 497 501 499 500 504 505 506 0 503 Fig.60 SK19出土遺物実測図 8 74 502 10cm

507 510 509 508 514 513 512 511 515 516 517 518 519 522 521 520 523 527 524 528 532 525 529 533 526 531 530 534 0 10cm Fig.61 SK19出土遺物実測図 9 75

537 535 536 541 539 538 540 542 545 544 543 547 546 548 550 0 549 Fig.62 SK19出土遺物実測図 10 76 551 10cm

552 555 553 554 557 556 558 559 0 10cm Fig.63 SK19出土遺物実測図 11 77

561 560 563 562 564 a 565 564 b 566 567 568 570 0 569 Fig.64 SK19出土遺物実測図 12 78 10cm

572 571 574 573 576 575 577 579 580 581 583 582 0 584 578 10cm Fig.65 SK19出土遺物実測図 13 79

585 586 587 588-a 589 588-b 591 592 595 590 593 0 10cm 594 596 Fig.66 SK19 出 土 遺 物 実 測 図 (14) 80

601 603 597 599 598 600 602 604 605-a 606 607 608 605-b 613 609 612 610 614 611 Fig.67 SK19 出 土 遺 物 実 測 図 (15) 0 10cm 81

615 616 617 619 618 621 623 625 622 624 620 0 10cm Fig.68 SK19 出 土 遺 物 実 測 図 (16) 82

627 626 629 628 632 631 633 630 635 636 637 634 639 638 640 641 642 643 656 649 650 657 651 658 644 646 647 652 659 653 654 645 655 660 648 0 10cm Fig.69 SK19出土遺物実測図 17 83

662 663 664 661 667 665 668 666 669 670 674 671 672 675 673 Fig.70 SK19 出 土 遺 物 実 測 図 (18) 0 10cm (672はS=1/4) 84

678 676 679-b 679-a 677 680 681 682 683 0 10cm Fig.71 SK19 出 土 遺 物 実 測 図 (19) 85

684 686-a 686-b 685 687 688 0 10cm Fig.72 SK19 出 土 遺 物 実 測 図 (20) 86

691 690 689 696 692 695 a 697 693 695 b 694 698 695 c 700 699 701 702 703 0 704 701刻印 702刻印 703刻印 704刻印 10cm 刻印は実寸 Fig.73 SK19出土遺物実測図 21 87

706 705 707 708 711 712 710 709 713 714 715 716 718-a 718-b 717 0 10cm Fig.74 SK19 出 土 遺 物 実 測 図 (22) (718は 実 寸 ) 88

撹 乱 S 1 撹 乱 S DL=1.9m DL=1.9m 撹 乱 1 S S DL=2.0m 土 器 SK20 1 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト( 1 3 cm 大 の 円 礫 を 多 く 5 10cm 大 の 円 礫 を 少 量 含 む 炭 化 物 を 多 く 含 む ) Fig.75 SK20 21 平 面 図 セクション 図 撹 乱 SK21 1 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト(0.5 3 cm 大 の 円 礫 を 多 く 含 む 炭 化 物 瓦 片 を 多 く 含 む 石 灰 岩 の 角 礫 を 少 量 含 む ) 0 1m 瓦 1 SK20(Fig.75 77) 調 査 区 南 部 に 位 置 する 平 面 形 は 楕 円 形 で 検 出 規 模 は 長 軸 3.42m 短 軸 2.20m 深 さ40cmを 測 る 断 面 形 態 は 不 整 形 である 埋 土 は 灰 黄 褐 色 シルトであり 炭 化 物 を 多 く 含 んでいる 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 磁 器 ( 中 碗 10 小 碗 4 小 杯 3 猪 口 2 小 皿 五 寸 皿 11 中 皿 2 蓋 物 3 瓶 1 香 炉 1 不 明 4) 陶 器 ( 中 碗 7 小 皿 2 中 皿 1 香 炉 2 瓶 1 甕 1 不 明 1) 軟 質 施 釉 陶 器 ( 鬢 水 入 れ1) 土 器 ( 小 皿 10 火 鉢 又 は 焜 炉 1) 銅 製 品 ( 煙 管 雁 首 1) 鉄 製 品 ( 釘 4 不 明 1) 石 製 品 ( 砥 石 1)である またこの 中 には 被 熱 した 磁 器 片 4 点 が 含 まれる 図 示 したものは 719 743である 719 726は 磁 器 で 何 れも 肥 前 産 である 719は 中 碗 で 高 台 内 に 大 明 年 製 銘 をもつ 721は 草 花 文 の 丸 形 小 碗 722は 白 磁 の 端 反 形 小 杯 723は 糸 切 り 細 工 による 変 形 形 の 小 皿 内 面 に 鶴 外 面 に 草 文 を 描 く 有 田 で 生 産 された 上 手 の 製 品 である 724は 89

719 722 721 720 725 724 726 728 727 723 728刻印 729 730 734 733 731 a 731 b 732 737 736 735 739 738 0 Fig.76 SK20出土遺物実測図 1 90 10cm 728刻印は実寸

740 742 741 743 0 743刻印 10cm 743刻印は実寸 Fig.77 SK20出土遺物実測図 2 91

丸 形 の 五 寸 皿 二 次 被 熱 を 受 け 釉 は 変 質 している 725は 器 種 不 明 多 角 形 で 外 面 に 松 葉 文 とコ ンニャク 印 判 による 花 文 を 配 する 726は 染 付 の 瓶 で 呉 須 は 青 灰 色 に 発 色 する 727 730 736は 陶 器 727 728は 肥 前 産 の 京 焼 風 陶 器 碗 で 728は 高 台 内 に 清 水 銘 印 をも つ 729は 香 炉 又 は 火 入 れ 灰 釉 を 施 し 呉 須 絵 を 描 く 730は 肥 前 産 の 火 入 れ 又 は 香 炉 で 白 化 粧 土 刷 毛 目 を 施 す 736は 器 種 不 明 の 焼 締 めの 陶 器 で 外 面 にヘラ 彫 りで 文 字 を 施 す 731 735 737は 土 器 731 732は 施 釉 土 器 で 鬢 水 入 れか 731は 楕 円 形 で 明 黄 褐 色 の 低 下 度 釉 を 施 す 732は 明 黄 褐 色 の 低 下 度 釉 を 施 し 口 縁 端 部 に 緑 色 の 釉 を 列 点 状 に 施 している 733 734は 土 師 質 土 器 小 皿 で 733は 口 縁 部 に 灯 芯 油 痕 を 認 める 735は 土 師 質 土 器 の 焜 炉 である 737は 瓦 質 土 器 で 外 面 に 板 ナデとヘラ 彫 りで 文 様 を 描 いている 738 739は 銅 製 品 738は 煙 管 の 雁 首 739は 吸 口 である 740 743は 瓦 741は 三 ツ 葉 柏 文 軒 丸 瓦 740 743は 丸 瓦 で 740は 花 形 743は 菱 形 の 刻 印 を もつ 742は 平 瓦 で 厚 手 である SK20は18 世 紀 前 半 に 比 定 される SK21(Fig.75 78 80) 調 査 区 南 部 に 位 置 する 南 部 側 が 撹 乱 を 受 けるため 全 体 の 形 状 は 不 明 であるが 検 出 規 模 は 東 西 長 5.02m 南 北 の 残 存 長 1.84m 深 さ53cmを 測 る 壁 は 斜 め 上 方 に 立 ち 上 がる 埋 土 は 灰 黄 褐 色 シ ルトで 埋 土 中 には 炭 化 物 と 瓦 片 を 多 量 に 含 んでいる 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 磁 器 ( 中 碗 38 小 碗 3 小 杯 9 薄 手 酒 杯 5 小 皿 五 寸 皿 12 鉢 6 猪 口 4 碗 蓋 8 蓋 物 4 蓋 物 蓋 3 蓋 2 段 重 1 合 子 1 うがい 茶 碗 1 紅 皿 5 瓶 3 仏 花 瓶 1 火 入 れ 1 水 滴 又 は 人 形 1 戸 車 1 不 明 1) 陶 器 ( 中 碗 12 小 皿 12 中 皿 3 捏 鉢 1 鍋 14 行 平 8 鍋 蓋 13 土 瓶 急 須 16 土 瓶 蓋 5 燗 徳 利 1 瓶 3 甕 2 蓋 物 5 蓋 1 柄 杓 1 火 鉢 2 灯 明 皿 7 水 滴 又 は 人 形 1 不 明 2) 土 器 ( 小 皿 4 白 土 器 小 皿 1 中 皿 1 焙 烙 2 羽 釜 1 焜 炉 13 土 人 形 1 泥 面 子 1 不 明 2) 及 び 多 量 の 瓦 片 である 図 示 したものは 744 773である 744 751は 磁 器 744 745は 能 茶 山 窯 産 746 750は 肥 前 産 751は 産 不 明 である 744 745は 中 碗 745は 能 茶 山 窯 産 の 広 東 形 碗 で 高 台 内 に サ 銘 を もつ 744も 能 茶 山 窯 産 の 可 能 性 をもつものである 746は 口 縁 部 輪 花 形 の 小 皿 で 高 台 内 に 銘 をもつ 747はうがい 茶 碗 で 外 面 に 花 文 を 描 く 748は 色 絵 の 小 瓶 で 赤 の 上 絵 付 を 施 す 749は 白 磁 の 水 滴 又 は 人 形 で 籠 形 750は 人 形 又 は 水 滴 で 人 物 型 押 し 成 形 前 後 貼 り 合 わせで 人 物 の 衣 服 の 部 分 は 呉 須 と 鉄 釉 で 彩 色 している 751は 白 磁 の 戸 車 である 752 756は 陶 器 752は 鉄 釉 の 蛇 の 目 釉 剥 ぎ 小 皿 で 能 茶 山 窯 産 暗 褐 色 の 釉 を 施 し 内 面 の 釉 剥 ぎ 部 分 に 白 土 を 刷 毛 塗 りする 753は 灰 釉 の 折 縁 形 中 皿 で 見 込 みを 蛇 の 目 釉 剥 ぎし 白 土 を 刷 毛 塗 りする 754は 尾 戸 窯 の 灰 釉 碗 又 は 鉢 の 底 部 である 755は 土 瓶 で 橙 色 の 低 下 度 釉 を 施 し 上 位 に 白 土 イッチン 描 きによる 文 様 を 施 す 756は 能 茶 山 窯 産 の 鉄 釉 甕 である 757 761 763 767は 土 師 質 土 器 762は 瓦 質 土 器 である 757は 中 皿 内 外 面 回 転 ナデで 外 面 下 位 には 回 転 ケズリを 施 している 758は 関 西 系 の 焙 烙 である 759 763は 焜 炉 759は 丸 形 の 焜 炉 で 内 面 上 位 に 型 作 りによる 突 起 を 貼 付 する 760は 焜 炉 のさなで 白 色 系 の 胎 土 をもつ 761 92

744 746 745 747 749 748 750 751 755 752 753 754 756 0 10cm Fig.78 SK21出土遺物実測図 1 93

757 758 760 759 761 762 763 764 765 766 767 Fig.79 SK21 出 土 遺 物 実 測 図 (2) 0 10cm 94

768 771 772 769 770 773 768 刻 印 770 刻 印 773 刻 印 771 刻 印 772 刻 印 Fig.80 SK21 出 土 遺 物 実 測 図 (3) 0 10cm ( 刻 印 は 実 寸 ) は 筒 形 の 焜 炉 で 体 部 前 方 の 下 位 に 楕 円 形 の 窓 をもつ 胎 土 は 灰 白 色 を 呈 し 外 面 に 陽 刻 文 様 を 施 す 762は 箱 形 の 焜 炉 で 前 方 下 位 に 方 形 の 窓 をもち 両 側 面 に 扇 形 の 把 手 を 貼 付 する 763は 灰 白 色 の 胎 土 をもつもので 窓 部 分 の 上 面 に 鉄 錆 と 赤 絵 具 で 梅 文 を 描 いている 764は 手 捏 ね 成 形 によ る 用 途 不 明 の 土 器 製 品 である 767は 泥 面 子 765 766は 人 形 又 は 泥 面 子 である 768 773は 瓦 768 769は 軒 平 瓦 768は 瓦 当 に 角 枠 内 小 の の 銘 印 をもつ 770 773は 平 瓦 770は 銘 印 をもつ 771は 角 枠 内 安 㐂 友 銘 印 をもち 安 芸 ( 高 知 県 安 芸 市 )の 製 品 である 772 773は 角 枠 内 徳 善 平 銘 印 をもち 徳 王 子 ( 高 知 県 香 南 市 徳 王 子 )の 製 品 である SK21は19 世 紀 中 葉 ( 幕 末 )に 比 定 され 建 物 の 取 り 壊 し 等 に 伴 う 廃 棄 土 坑 と 考 えられる SK22(Fig.81) 調 査 区 の 南 部 で 検 出 された 土 坑 で 北 部 側 が 撹 乱 を 受 け 南 部 はP17によって 切 られている 検 出 規 模 は 東 西 長 1.12m 南 北 残 存 長 0.60m 深 さ66cmを 測 る 断 面 形 態 は 逆 台 形 で 壁 は 斜 め 上 方 に 立 ち 上 がる 埋 土 は 灰 黄 褐 色 シルトである 出 土 遺 物 は 染 付 中 碗 1 点 小 皿 1 点 陶 器 土 瓶 蓋 1 点 土 師 質 土 器 小 皿 1 点 である SK22は18 世 紀 後 半 19 世 紀 に 比 定 される SK23(Fig.81) 調 査 区 中 央 部 に 位 置 する 平 面 形 は 円 形 で 検 出 規 模 は 長 軸 0.62m 短 軸 0.58m 深 さ36cmを 測 る 断 面 形 態 は 逆 台 形 で 壁 は 斜 め 上 方 に 立 ち 上 がる 埋 土 は 褐 色 シルトである 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 磁 器 ( 中 碗 3 小 皿 3 香 炉 1) 陶 器 ( 中 碗 2 小 皿 2 瓶 1) 土 器 ( 白 土 器 小 皿 1 細 片 ) 及 び 少 量 の 瓦 片 である SK23は18 世 紀 に 比 定 される 95

撹 乱 SK22 P17 SK26 DL=2.0m 1 S SK22 1 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト(0.5 1cm 大 の 円 礫 を 含 む 炭 化 物 を 含 む ) SK25 DL=2.1m SK23 SD3 SK43 781 DL=2.1m 1 2-2 883 2-1 2-2 2-2 3 陶 磁 器 803 906 陶 磁 器 SK25 DL=2.0m 1 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト(0.5 4 cm 大 の 円 礫 を 含 む 炭 化 物 と 橙 色 土 粒 を 含 む ) 2-1 層 :7.5YR5/6 明 褐 色 シルト( 褐 色 シルトに 橙 色 シルトブロックを 多 量 に 含 む ) 2-2 層 :10YR3/2 黒 褐 色 シルト( 炭 化 物 を 多 量 に 含 む ) 3 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト(0.5 4 cm 大 の 円 礫 を 含 む 炭 化 物 と 橙 色 土 粒 を 含 む ) 1 2 SK24 1 層 :10YR4/3にぶい 黄 褐 色 シルト(0.5 1 cm 大 の 円 礫 を 多 く 2 4cm 大 の 円 礫 を 少 量 含 む 炭 化 物 を 少 量 含 む ) 2 層 :10YR4/1 褐 灰 色 シルト(0.5 1cm 大 の 円 礫 を 含 む 炭 化 物 を 多 く 含 む ) 0 1m Fig.81 SK22 25 平 面 図 セクション 図 エレベーション 図 遺 物 出 土 状 況 図 96

774 775 777 776 780 778 779 783 782 781 784 788 786 789 785 787 0 787刻印 10cm 787刻印は実寸 Fig.82 SK24出土遺物実測図 1 SK24 Fig.81 83 調査区南東部に位置する 平面形は楕円形で 検出規模は長軸1.72m 短軸1.26m 深さ58 を 測る 断面形態は箱形で 平坦な床から壁が直立気味に立ち上がる 埋土はにぶい黄褐色シルトと 褐灰色シルトで 下層には炭化物が多く含まれる 出土遺物は 個体数にして磁器 中碗10 小碗 2 小杯 4 小皿五寸皿 7 猪口 3 鉢 1 紅皿 1 陶器 中碗19 小碗 1 小皿 3 捏鉢 2 擂鉢 2 瓶 1 壺 2 灯明皿 1 火入れ 1 土器 小皿12 焜炉 1 及び少量の瓦片である このうち瓦には二次被熱により変色したものが含まれる 図示したものは774 794である 774 780は磁器 774 776 778 780は肥前産 777は中国 産である 774は肥前波佐見の雪輪草花文丸碗である 775は白磁丸碗 776は猪口か 外面にコン ニャク印判による松文を描く 777は中国景徳鎮窯系の万頭心碗である 778は白磁の猪口で 型打 ち成形で輪花形に作り出す 779は白磁紅皿 糸切り細工で 高台は貼付による 780は丸形小皿で 内面に芭蕉葉と文字を描く 97

781 793は 陶 器 781は 尾 戸 窯 の 灰 釉 中 碗 で 鉄 錆 と 呉 須 で 稲 束 と 笠 を 描 く 782 784も 尾 戸 窯 の 灰 釉 中 碗 である 785は 肥 前 産 の 丸 形 中 碗 で 内 外 面 に 白 化 粧 土 打 ち 刷 毛 目 外 面 に 錆 絵 の 草 文 を 施 す 786は 京 焼 の 色 絵 碗 で 薄 緑 と 青 の 上 絵 付 で 若 松 と 竹 を 描 く 787は 京 焼 の 灰 釉 碗 高 台 内 に 清 銘 印 をもつ 788は 京 都 系 の 灰 釉 碗 で 鉄 錆 で 山 水 文 を 描 く 789は 志 野 焼 の 体 部 片 で 皿 か 長 石 釉 を 施 し 外 面 に 錆 絵 がみえる 790は 備 前 焼 の 擂 鉢 791は 肩 衝 形 の 壺 で 双 耳 を 貼 付 する 釉 は 焼 成 不 良 気 味 で 灰 オリーブ 色 に 発 色 している 792は 備 前 の 灯 明 受 皿 で 錆 釉 を 施 す 793は 水 指 か 灰 白 色 を 帯 びる 半 透 明 の 釉 を 施 し 尾 戸 窯 産 とみられる 794は 土 師 質 土 器 の 焜 炉 筒 形 で 体 部 の 前 方 下 位 に 窓 をもち 体 部 後 方 に 円 孔 を 穿 つ SK24は18 世 紀 後 半 に 比 定 される 790-a 790-b 791 792 793 794 0 10cm Fig.83 SK24 出 土 遺 物 実 測 図 (2) 98

SK25(Fig.81 84 92) 調 査 区 東 部 に 位 置 する 平 面 形 は 不 整 形 で 検 出 規 模 は 長 軸 4.60m 短 軸 2.14m 深 さ76cmを 測 る 断 面 形 態 は 不 整 形 で 床 面 は 中 央 に 向 かって 緩 やかに 落 ち 込 む 埋 土 は 灰 黄 褐 色 シルト 他 であ り 炭 化 物 を 多 く 含 んでいる 切 り 合 い 関 係 では 18 世 紀 末 19 世 紀 初 頭 のSK43とP88を 切 って おり 19 世 紀 のSK26とSD3に 切 られている 出 土 遺 物 は 個 体 数 にして 磁 器 ( 大 碗 1 中 碗 44 小 碗 17 小 杯 7 小 皿 五 寸 皿 22 中 皿 3 鉢 3 猪 口 12 碗 蓋 14 蓋 物 8 蓋 物 蓋 2 段 重 3 瓶 2 髪 油 壺 1 神 酒 徳 利 2 紅 皿 16 香 炉 又 は 火 入 れ6 人 形 又 は 水 滴 1 不 明 11) 五 彩 ( 皿 1) 陶 器 ( 中 碗 30 小 碗 27 小 皿 5 中 皿 3 鉢 2 捏 鉢 2 擂 鉢 7 鍋 4 土 瓶 2 土 瓶 蓋 4 瓶 4 壺 2 甕 8 水 注 1 蓋 物 3 蓋 物 蓋 1 蓋 1 香 炉 1 灯 明 皿 4 香 炉 又 は 火 入 れ2 水 鉢 1 植 木 鉢 2 餌 鉢 1 人 形 又 は 水 滴 3 ミニチュア1 不 明 2) 土 器 ( 杯 27 皿 16 小 皿 65 白 土 器 小 皿 9 杯 又 は 皿 7 匙 1 焙 烙 6 焜 炉 10 さな1 火 消 壺 蓋 1 人 形 3) 銅 製 品 ( 煙 管 1 不 明 1) 銅 銭 ( 寛 永 通 宝 1) 鉄 銭 1 鉄 製 品 ( 釘 1) 瓦 片 である 図 示 したものは 795 922である 795 831は 磁 器 何 れも 肥 前 産 である 795は 丸 形 の 大 碗 で 外 面 に 松 と 竹 を 描 く 796 803は 中 碗 796 798は 望 料 碗 で 撥 状 に 開 く 高 台 をもつ 799 801 は 広 東 形 碗 802は 丸 形 中 碗 で 桐 文 を 描 く 803は 青 磁 染 付 の 丸 形 中 碗 で 見 込 みに 手 描 きによる 五 弁 花 文 高 台 内 に 渦 福 を 描 く 804 808 811は 小 碗 804は 丸 形 小 碗 で 内 外 面 に 龍 を 描 く 805 806は 半 筒 形 小 碗 805は 外 面 に 四 方 襷 と 半 菊 文 を 描 き 見 込 みに 手 描 きによる 五 弁 花 文 を 描 く 811は 青 磁 染 付 の 筒 丸 形 小 碗 で 外 面 に 呉 須 で 花 文 を 描 き 青 磁 釉 を 施 す 809は 桶 形 の 白 磁 小 杯 であ る 810は 碗 又 は 猪 口 で 外 面 に 蕨 文 を 描 く 812 817は 碗 の 蓋 812は 大 碗 の 蓋 で 外 面 に 龍 と 鶴 内 面 に 松 竹 梅 円 形 文 と 四 方 襷 摘 み 内 に は 渦 福 を 描 く 813 817は 広 東 形 碗 の 蓋 814 815は 望 料 碗 の 蓋 である 818 819は 白 磁 の 菊 花 形 皿 820は 染 付 小 皿 821は 色 絵 の 皿 で 赤 の 上 絵 付 で 文 様 を 描 く 822 は 色 絵 の 猪 口 で 赤 黄 黒 の 上 絵 付 で 水 仙 を 描 いている 823は 白 磁 の 菊 花 形 紅 皿 で 外 面 の 一 箇 所 に 陽 刻 による 菊 花 が 施 される 824 825は 蓋 物 で 824は 牡 丹 825は 宝 文 を 描 く 826 827は 唐 草 文 の 段 重 である 828は 合 子 の 蓋 である 829は 髪 油 壺 830は 辣 韮 形 の 小 瓶 で 梅 花 と 笹 文 を 描 く 831は 色 絵 の 水 滴 又 は 人 形 で 赤 の 上 絵 具 で 部 分 的 に 彩 色 している 832 886は 陶 器 832 853は 碗 である 832 838 840 841は 尾 戸 窯 の 灰 釉 碗 で 832 834 838は 高 台 内 に 渦 状 の 鉋 痕 を 認 める 836は 鉄 錆 で 草 文 を 描 くものである 840はロクロ 成 形 の 後 口 縁 部 を 輪 花 形 に 変 形 させている 841は 梅 文 の 小 碗 で 花 を 白 土 枝 を 鉄 錆 で 描 き 分 けている 842 850は 京 焼 及 び 京 都 系 の 碗 842 843は 京 都 系 の 灰 釉 小 碗 で 高 台 内 中 央 に 円 圏 状 の 段 をもつ 釉 は 光 沢 が 強 く 透 明 で 部 分 的 に 白 色 から 薄 紫 色 に 発 色 している 844 845は 京 焼 の 色 絵 丸 形 小 碗 で 赤 薄 緑 の 上 絵 付 で 兎 と 草 花 月 を 描 く 846も 京 焼 の 色 絵 丸 形 小 碗 で 赤 薄 緑 の 上 絵 付 で 文 様 を 描 くものである 847は 京 都 信 楽 系 の 色 絵 半 球 形 小 碗 で 赤 薄 緑 の 上 絵 付 による 笹 文 で ある 848は 鉄 錆 で 略 化 した 文 様 849は 草 花 文 を 描 く 850は 京 都 信 楽 系 の 小 杉 碗 である 851は 瀬 戸 の 拳 骨 碗 黒 褐 色 の 釉 を 施 し 部 分 的 に 白 土 を 掛 ける 畳 付 に 印 を 認 める 852は 産 不 明 で 練 り 込 み 手 の 碗 である 853は 肥 前 産 の 京 焼 風 陶 器 碗 で 高 台 内 に 清 水 銘 印 を 認 める 99

797 795 796 798 800 799 802 801 803 806 805 0 804 Fig.84 SK25出土遺物実測図 1 100 10cm

808 809 810 807 811 814 815 812 817 816 0 10cm 813 Fig.85 SK25出土遺物実測図 2 101

822 821 820 823 824 818 826 819 827 825 831 828 829 830 0 10cm Fig.86 SK25出土遺物実測図 3 854は灰釉小皿で 内面に錆絵を描く 855は鉄釉の小皿又は灯明受皿で 内底に砂目痕が残る 856は灰釉の鉢か ロクロ成形の後 体部を凹圧して変形させる 857は鉄釉の水注 858は鉄釉の 土瓶である 859 861は鉄釉の鍋である 862 863は堺産の擂鉢である 864 866は関西系の鉄釉甕 865は丹波焼の甕である 867は瀬戸 美濃産の灰釉陶器で 火鉢 又は水鉢か 868 869は鉄釉の瓶 870は尾戸窯の灰釉瓶で 呉須で獅子と草花文を描く 871は 植木鉢 焼締めで 底部中央に円孔をもつ 872は大鉢か 白化粧土を厚く施し灰釉を重ねる 873 は鉄釉の蓋である 874は香炉又は火入れか 外面に丸彫りによる文様を施し にぶい黄色の釉を 施す 875は器種不明の灰釉陶器底部で 尾戸窯の製品である 876は尾戸窯産で 香炉又は火入れ 灰釉を施し 鉄錆で笹文を描く 877は京焼の火入れか 赤 薄緑の上絵付で草花文を描く 878は 京都系の香炉又は火入れである 879は京焼で 器種不明 外面に白化粧土を施釉し 呉須と緑釉 で植物文を描く 外底に角枠内 錦光山 銘印をもつ 880は鉄釉の陶器で 外面に 2 条の沈線を 施す 881 882は灯明受皿で 錆釉を薄く施す 883は尾戸窯の灰釉餌鉢 884 886は人形又は水 滴で 尾戸窯の製品とみられる 102

834 833 835 832 838 839 837 836 840 841 843 842 845 844 846 847 849 848 852 853 850 851 853刻印 Fig.87 SK25出土遺物実測図 4 0 10cm 853刻印は実寸 103

856 855 854 857 858 859 862 860 863 861 0 Fig.88 SK25出土遺物実測図 5 104 10cm

865 864-a 866 867 869 864-b 868 870 871 874 873 875 872 0 10cm Fig.89 SK25 出 土 遺 物 実 測 図 (6) 105

876 877 878 879 881 880 882 884 883 879刻印 885 887 891 894 0 886 888 892 106 893 896 897 898 899 895 10cm 879刻印は実寸 890 889 Fig.90 SK25出土遺物実測図 7

901 902 900 903 905 904 906 907 908 909 Fig.91 SK25 出 土 遺 物 実 測 図 (8) 910 0 10cm 107

911 914 915 912 916 917 918 913 917刻印 919 a 919 b 918刻印 920 0 921 a 921 b 922 Fig.92 SK25出土遺物実測図 9 108 10cm 919 922 刻印は実寸

887 909 911 916は 土 師 質 土 器 910は 瓦 質 土 器 である 887 890は 杯 891 899は 小 皿 で 891 895は 口 径 10 11cm 台 のタイプ 896 899は 口 径 6 7 cm 台 のタイプである このうち891は 口 縁 部 にタール 状 の 焦 げ 897と899は 灯 芯 油 痕 を 認 める 900 905は 尾 戸 窯 の 白 土 器 小 皿 で 灰 白 色 の 胎 土 をもち 内 面 に 型 押 しによる 陽 刻 文 様 を 施 す 901は 寿 字 文 902 903は 高 砂 文 900 904 905は 松 竹 梅 鶴 亀 文 を 施 すものである このうち 903 905は 数 箇 所 に 焼 成 後 の 円 孔 を 穿 ち さなとして 転 用 された 可 能 性 がある 906 908は 関 西 産 の 焙 烙 で 口 縁 端 部 に 貫 通 しない 円 孔 を 認 める 909は 火 消 壺 の 蓋 である 910 913は 焜 炉 910は 瓦 質 土 器 の 焜 炉 で 口 縁 部 に 半 円 形 の 切 り 込 みをもつ 911 912は 土 師 質 土 器 の 丸 形 焜 炉 913は 筒 形 の 焜 炉 で 体 部 前 方 下 位 に 楕 円 形 の 窓 をもつ 914は 施 釉 土 器 の 匙 ヘラ 彫 りで 縞 状 の 文 様 を 施 し 薄 緑 の 低 下 度 釉 を 施 す 915 916は 土 師 質 土 器 の 人 形 915は 鯛 型 押 し 成 形 左 右 貼 り 合 わせで 中 実 底 部 から 斜 め 上 方 へ 穿 孔 を 穿 つ 916 は 人 物 か 型 押 し 成 形 貼 り 合 わせで 中 空 917 918は 平 瓦 917は とく 銘 印 をもち 徳 王 子 ( 高 知 県 香 南 市 徳 王 子 )の 製 品 である 918 は 和 食 銘 印 をもち 和 食 ( 高 知 県 安 芸 郡 芸 西 村 和 食 )の 製 品 である 919 920は 寛 永 通 宝 920は 銅 銭 と 鉄 銭 が 6 枚 重 なり 溶 着 して 出 土 したものである 921は 雁 首 銭 で 煙 管 の 雁 首 を 転 用 している 922は 用 途 不 明 の 銅 製 品 である SK25では17 世 紀 後 半 から18 世 紀 末 19 世 紀 初 頭 までの 遺 物 が 含 まれるが 肥 前 産 の 染 付 端 反 形 碗 薄 手 酒 杯 瀬 戸 美 濃 産 染 付 磁 器 は 確 認 できていない SK25は18 世 紀 末 19 世 紀 初 頭 に 比 定 される SK26(Fig.93) 調 査 区 東 部 に 位 置 する 平 面 形 は 楕 円 形 を 呈 し 検 出 規 模 は 長 軸 1.48m 短 軸 0.94m 深 さ14cm を 測 る 断 面 形 態 は 皿 状 で 埋 土 は 灰 黄 褐 色 シルトである 切 り 合 い 関 係 では18 世 紀 末 のSK25を 切 り 近 代 のSK27に 切 られる 出 土 遺 物 は 磁 器 ( 中 碗 1 皿 1 紅 皿 1) 陶 器 ( 碗 1 甕 1 不 明 1) 土 器 ( 小 皿 1) 及 び 瓦 SK27 924 SK26 SK25 DL=1.9m 923 924 刻 印 0 1m 0 10cm Fig.93 SK26 平 面 図 エレベーション 図 出 土 遺 物 実 測 図 ( 刻 印 は 実 寸 ) 109

片 少 量 である 図 示 したものは 923 924である 923は 鉄 釉 の 陶 器 で 把 手 部 分 とみられる 中 実 で 先 端 部 分 に 貫 通 する 円 孔 をもつ 924は 平 瓦 安 喜 重 蔵 銘 印 をもち 安 芸 産 ( 高 知 県 安 芸 市 )である 図 示 したものの 他 にも 肥 前 産 の 白 磁 紅 皿 灰 釉 碗 尾 戸 窯 の 鉄 釉 甕 等 が 出 土 している SK26は19 世 紀 に 比 定 される SK28(Fig.94 95) 調 査 区 東 部 に 位 置 する 平 面 形 は 不 整 形 で 検 出 規 模 は 長 軸 3.72m 短 軸 2.96m 深 さ40 50cm を 測 る 床 面 は 南 部 側 が 低 く 壁 は 斜 め 上 方 に 立 ち 上 がる 埋 土 はにぶい 黄 褐 色 シルト 他 で 埋 土 中 に 炭 化 物 を 多 く 含 んでいる 切 り 合 い 関 係 では 18 世 紀 のSK34と18 世 紀 中 葉 のSK52 17 世 紀 前 葉 のSK92 及 びP128を 切 っている 出 土 遺 物 は 磁 器 ( 大 碗 1 中 碗 15 小 碗 1 小 杯 2 小 皿 1 中 皿 3 鉢 2 猪 口 6 瓶 1 紅 皿 1 水 滴 1 香 炉 又 は 火 入 れ2) 五 彩 ( 皿 1) 陶 器 ( 中 碗 10 中 皿 2 小 皿 5 鉢 5 捏 鉢 1 擂 鉢 1 壺 1 甕 2 蓋 物 蓋 1 香 炉 又 は 火 入 れ1) 土 器 ( 杯 3 小 皿 27 白 土 器 小 皿 2)で 17 世 紀 初 頭 から18 世 紀 前 半 までの 遺 物 が 含 まれる 図 示 したものは 925 943である 925 929は 磁 器 何 れも 肥 前 産 である 925は 雨 降 り 文 の 丸 B B SK34 SK52 2 1-1 925 A S A' 撹 乱 SK28 1-2 DL=1.9m B' SK92 B' S S A DL=1.9m A' 1-1 925 1-1 層 :10YR4/3にぶい 黄 褐 色 シルト(0.5 4cm 大 の 円 礫 を 含 む 橙 色 土 粒 炭 化 物 を 含 む ) 1-2 層 :10YR4/3にぶい 黄 褐 色 シルト( 炭 化 物 を 多 量 に 含 む ) 2 層 10YR4/1 褐 灰 色 シルト( 粗 砂 を 多 く 含 む 炭 化 物 橙 色 土 粒 を 含 む ) Fig.94 SK28 平 面 図 セクション 図 遺 物 出 土 状 況 図 S 0 1m 110

925 926 929 928 927 930 931 932 934 935 933 936 943 942 939 937 940 938 941 0 10cm Fig.95 SK28出土遺物実測図 111

碗 で 高 台 内 に 大 明 年 製 銘 をもつ 926 927は 猪 口 で 高 台 内 に 大 明 年 製 銘 をもつ 926 はコンニャク 印 判 による 桐 文 を 施 す 928は 白 磁 の 菊 花 形 鉢 である 929は 丸 形 の 中 皿 で 内 面 に 墨 弾 きによる 文 様 を 描 く 930 936は 陶 器 930は 唐 津 系 灰 釉 陶 器 の 碗 931は 尾 戸 窯 の 灰 釉 碗 二 次 被 熱 によって 釉 は 変 質 している 932は 志 野 焼 933は 尾 戸 窯 の 灰 釉 碗 で 外 面 下 位 にヘラ 彫 りによる 列 点 文 を 施 す 934は 絵 唐 津 の 変 形 皿 935は 白 化 粧 土 刷 毛 目 の 鉢 で 口 縁 部 の 下 側 を 部 分 的 にユビオサエし 変 形 さ せる 蛇 の 目 高 台 で 外 底 に 手 捏 ねによる 三 足 を 貼 付 する 936は 志 野 焼 の 向 付 長 石 釉 を 施 し 内 面 に 錆 絵 を 描 く 碁 笥 底 で 底 部 脇 に 団 子 状 の 胎 土 目 痕 が 残 る 937 943は 土 師 質 土 器 937 938は 杯 939 941は 小 皿 で 939は 口 径 11cmのもの 940 941は 口 径 8 cm 台 のものである このうち 940は 口 縁 部 に 灯 芯 油 痕 を 認 める 942 943は 尾 戸 窯 の 白 土 器 小 皿 で 灰 白 色 の 胎 土 をもつ 942は 無 文 である 図 示 したものの 他 にも 中 国 漳 州 窯 系 の 五 彩 皿 細 片 が 出 土 している SK28は18 世 紀 前 半 に 比 定 される SK29(Fig.96 98) 調 査 区 東 部 に 位 置 する 平 面 形 は 隅 丸 方 形 で 検 出 規 模 は 長 軸 1.94m 短 軸 1.78m 深 さ20cmを 測 る 断 面 形 態 は 逆 台 形 で 平 坦 な 床 面 から 壁 が 斜 め 上 方 に 立 ち 上 がる 埋 土 は 灰 黄 褐 色 シルトで 床 面 から 径 20cm 前 後 のチャート 角 礫 4 個 がまとまって 出 土 している 切 り 合 い 関 係 では ピットと 19 世 紀 中 葉 世 紀 のSK89を 切 っている 出 土 遺 物 は 磁 器 ( 中 碗 3 小 碗 1 小 皿 2) 陶 器 ( 中 碗 4 鉢 1 擂 鉢 2 柄 杓 1) 土 器 ( 小 皿 1)である SK29 SX11 SK89 1 SK89 P44 P42 SK30 SK45 DL=1.9m P DL=1.9m DL=2.3m SK29 SX11 1 2 SK45 1 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト(0.5 4 cm 大 の 円 礫 を 含 む 炭 化 物 と 橙 色 土 粒 を 含 む ) SK30 1 層 :10YR4/4 褐 色 シルト( 炭 化 物 と 焼 土 粒 を 含 む ) 2 層 :10YR3/2 黒 褐 色 シルト( 炭 化 物 と 焼 土 ブロックを 多 量 に 含 む ) 0 1m Fig.96 SK29 30 平 面 図 セクション 図 エレベーション 図 112

撹 乱 撹 乱 撹 乱 DL=1.8m DL=1.9m DL=1.8m 1 撹 乱 SK31 1 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト(0.5 3 cm 大 の 円 礫 を 多 く 含 む 炭 化 物 を 少 量 含 む ) 1 SK33 1 層 :10YR4/3にぶい 黄 褐 色 シルト(0.5 1 cm 大 の 角 礫 を 多 く 含 む 炭 化 物 を 少 量 含 む ) SK35 SK34 撹 乱 S ピット 列 1-P7 P36 S SK32 SK28 DL=1.9m 撹 乱 1 SK32 1 層 :10YR4/3にぶい 黄 褐 色 シルト(0.5 1 cm 大 の 円 礫 を 含 む 炭 化 物 を 少 量 含 む ) 0 1m Fig.97 SK31 35 平 面 図 セクション 図 エレベーション 図 1 DL=1.9m SK34 1 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト(0.5 3 cm 大 の 円 礫 を 含 む 炭 化 物 と 橙 色 土 粒 を 含 む ) 図 示 したものは 944 946である 944は 腰 張 形 の 陶 器 碗 で 灰 色 の 胎 土 に 白 化 粧 土 を 施 し 透 明 の 釉 を 重 ねる 外 面 に 呉 須 で 山 水 文 を 描 く 945は 鉄 釉 の 柄 杓 で 高 台 内 に 墨 書 を 認 める 946は 土 師 質 土 器 小 皿 で 口 縁 部 に 灯 芯 油 痕 が 残 る 図 示 したものの 他 にも 肥 前 産 の 染 付 広 東 形 碗 瀬 戸 美 濃 産 の 太 白 手 広 東 形 碗 京 都 系 の 灰 釉 碗 尾 戸 窯 の 灰 釉 碗 等 が 出 土 している SK29は19 世 紀 中 葉 に 比 定 される SK30(Fig.96 98) 調 査 区 南 東 部 に 位 置 し 焼 土 を 多 量 に 含 む 落 ち 込 み 状 の 遺 構 SX11の 下 面 で 検 出 された 平 面 形 は 楕 円 形 で 検 出 規 模 は 長 軸 1.42m 短 軸 1.12m 深 さ32cmを 測 る 断 面 形 態 は 逆 台 形 で 壁 は 斜 113

め上方に立ち上がる 埋土は褐色シルトと黒褐色シルトであり 埋土中に炭化物と多量の焼土ブ ロックを含んでいる 切り合い関係では18世紀前葉のSK45と時期不明のP42 44を切っている ま た SK30の上面には 焼土を多量に含む落ち込み状の遺構SX11が広がっており 埋土の共通性か らみて両者が同時期に機能したものと考えられる 出土遺物は 磁器 中碗 1 小杯 1 鉢 1 蓋物 1 蓋物蓋 1 合子 1 陶器 小皿 1 灯明皿 1 石製品 硯 1 鉄製品 釘 1 で 17世紀から18世紀前葉までの遺物が含まれる 図示したものは 947 951である 947は肥前産の染付蓋付の鉢 948は白磁の合子蓋で 片切 彫りによる陽刻文様を施す 949は灰釉の変形形小皿 950は備前の焼締めの灯明受皿である 951 945 944 944 947 946 948 950 952 949 951 953 0 10cm 951釘彫りは実寸 951釘彫り Fig.98 SK29 32出土遺物実測図 SK29 944 946 SK30 947 951 SK31 952 SK32 953 114

は 凝 灰 岩 製 の 硯 で 裏 面 に 釘 彫 りを 認 める 図 示 したものの 他 にも 肥 前 産 の 染 付 網 目 文 丸 碗 染 付 壺 の 体 部 片 備 前 焼 甕 と 瓶 の 体 部 片 等 が 出 土 しており 出 土 遺 物 中 には 被 熱 した 染 付 碗 が 含 まれている SK30は18 世 紀 前 葉 に 比 定 され 火 災 後 の 処 理 に 伴 う 廃 棄 土 坑 と 考 えられる SK31(Fig.97 98) 調 査 区 南 東 部 に 位 置 する 西 部 以 外 の 三 方 が 撹 乱 を 受 けるため 形 態 規 模 とも 不 明 であるが 東 西 の 残 存 長 0.90m 南 北 の 残 存 長 0.74m 深 さ24cmを 測 る 埋 土 は 灰 黄 褐 色 シルトである 出 土 遺 物 は 唐 津 系 灰 釉 陶 器 の 蓋 1 点 土 師 質 土 器 杯 1 点 である 図 示 したものは 土 師 質 土 器 小 皿 (952)である 出 土 遺 物 が 僅 少 で 年 代 の 詳 細 は 不 明 であるが SK31は17 世 紀 に 比 定 される SK32(Fig.97 98) 調 査 区 南 東 部 に 位 置 する 平 面 形 は 円 形 を 呈 し 検 出 規 模 は 東 西 長 2.0m 南 北 の 残 存 長 1.8m 深 さ26cmを 測 る 断 面 形 態 は 皿 状 で 埋 土 はにぶい 黄 褐 色 シルトである 切 り 合 い 関 係 では P36 とピット 列 1 のP 7 を 切 っている 出 土 遺 物 は 白 磁 小 碗 1 点 陶 器 の 中 碗 1 点 と 香 炉 又 は 置 物 1 点 である 図 示 したものは 953である 953は 獅 子 形 の 香 炉 又 は 置 物 細 部 はハケとヘラ 彫 りで 作 り 出 して おり 目 と 背 の 部 分 には 円 孔 を 穿 つ 外 面 に 鉄 釉 を 施 す 図 示 したものの 他 にも 肥 前 産 の 白 磁 小 碗 尾 戸 窯 の 灰 釉 中 碗 その 他 染 付 大 碗 の 体 部 片 青 磁 細 片 土 師 質 土 器 細 片 等 が 出 土 している 遺 物 が 僅 少 で 年 代 の 詳 細 は 不 明 であるが SK32は17 18 世 紀 に 比 定 される SK33(Fig.97) 調 査 区 南 東 部 に 位 置 する 南 部 側 が 撹 乱 を 受 けるが 東 西 長 1.16m 南 北 の 残 存 長 1.14m 深 さ 15cmの 円 形 土 坑 とみられる 断 面 形 態 は 皿 状 で 埋 土 はにぶい 黄 褐 色 シルトである 出 土 遺 物 は 京 都 系 灰 釉 碗 の 底 部 1 点 である 遺 物 が 僅 少 で 年 代 の 詳 細 は 不 明 であるが SK33は17 18 世 紀 に 比 定 される SK34(Fig.97) 調 査 区 東 部 に 位 置 する 北 側 がSK28に 切 られ また 西 側 の 立 ち 上 がり 部 分 が 不 明 瞭 であった ため 全 体 の 規 模 形 態 が 不 明 であるが 南 北 の 残 存 長 0.74m 東 西 の 確 認 長 3.00m 深 さ16cmの 長 楕 円 形 の 遺 構 とみられる 埋 土 は 灰 黄 褐 色 シルトである 切 り 合 い 関 係 では18 世 紀 前 半 のSK28 とP31に 切 られる 出 土 遺 物 は 磁 器 ( 小 皿 1 小 杯 1) 陶 器 ( 碗 1) 土 器 ( 小 皿 1)である この 他 にも 肥 前 産 の 染 付 皿 肥 前 産 の 打 刷 毛 目 を 施 した 陶 器 碗 の 体 部 片 等 が 出 土 している 出 土 遺 物 やSK28との 切 り 合 い 関 係 からみて SK34は17 世 紀 後 半 18 世 紀 前 半 に 比 定 される SK35(Fig.97 99) 調 査 区 東 部 に 位 置 する 平 面 形 は 楕 円 形 で 検 出 規 模 は 長 軸 1.16m 短 軸 0.80m 深 さ50cmを 測 る 断 面 形 態 は 逆 台 形 で 平 坦 な 床 から 壁 が 斜 め 上 方 に 立 ち 上 がる 埋 土 は 灰 黄 褐 色 シルトである 出 土 遺 物 は 磁 器 ( 中 碗 4 小 碗 4 小 杯 2 小 皿 五 寸 皿 7 鉢 1 猪 口 3 蓋 物 2 紅 皿 1 水 滴 115

1) 陶 器 ( 中 碗 13 小 杯 1 中 皿 2 捏 鉢 1 瓶 1 壺 1 甕 2 火 鉢 1 不 明 1) 土 器 ( 小 皿 5 白 土 器 1 焙 烙 1 火 鉢 又 は 焜 炉 1 火 消 壺 1) 窯 道 具 ( 匣 鉢 1)である 図 示 したものは 954 966である 954 955は 磁 器 954は 肥 前 産 の 染 付 丸 碗 で 口 錆 外 面 に 954 957 958 956 960 955 959 961 964 962 965 966 963 0 10cm Fig.99 SK35 出 土 遺 物 実 測 図 116

は 桐 文 を 描 く 955は 肥 前 波 佐 見 産 の 染 付 丸 形 小 皿 で 高 台 内 渦 福 見 込 みにコンニャク 印 判 による 五 弁 花 文 を 施 す 956 965は 陶 器 956 960は 尾 戸 窯 の 灰 釉 碗 961は 尾 戸 窯 の 灰 釉 皿 か 962は 信 楽 産 の 腰 白 茶 壺 で 肩 部 に 四 耳 を 貼 付 し 灰 オリーブ 色 の 釉 を 流 し 掛 けする 963は 瀬 戸 の 灰 釉 瓶 か 964は 鉄 釉 甕 である 965は 火 鉢 か 薄 緑 色 の 釉 を 施 し 外 面 に 印 花 文 と 唐 草 文 を 巡 らす 966は 尾 戸 窯 の 白 土 器 小 皿 で 内 面 に 陽 刻 による 松 竹 梅 鶴 亀 文 をもつ SK35は18 世 紀 後 半 に 比 定 される SK36(Fig.100 102) 調 査 区 南 部 に 位 置 する 平 面 形 は 長 方 形 で 検 出 規 模 は 長 軸 1.66m 短 軸 0.96m 深 さ34cmを 測 る 断 面 形 態 は 逆 台 形 で 平 坦 な 床 面 から 壁 が 斜 め 上 方 に 立 ち 上 がる 埋 土 はにぶい 黄 褐 色 シルトと 灰 黄 褐 色 シルトである 切 り 合 い 関 係 では18 世 紀 前 半 中 葉 のSK38を 切 っている 出 土 遺 物 は 磁 器 ( 中 碗 16 小 碗 4 小 杯 2 小 皿 2 鉢 3 猪 口 3 瓶 4 蓋 物 蓋 1 紅 皿 1 水 滴 1) 陶 器 ( 中 碗 3 小 碗 5 小 杯 1 小 皿 1 五 寸 皿 1 中 皿 1 捏 鉢 1 擂 鉢 1 鍋 1 行 平 1 土 瓶 1 瓶 2 甕 2 柄 杓 1 灯 明 受 皿 3 ミニチュア1) 土 器 ( 小 皿 8 白 土 器 小 皿 1 焙 烙 4 焜 炉 1 竃 1) 及 び 瓦 片 で 19 世 紀 前 半 までの 遺 物 が 含 まれる 図 示 したものは 967 983である 967 972は 磁 器 967 968は 関 西 系 その 他 は 肥 前 産 である 967は 筒 丸 形 の 小 碗 で 外 面 に 丸 文 を 描 く 968は 草 花 文 の 端 反 形 小 碗 969は 色 絵 の 小 皿 で 薄 緑 赤 黒 の 上 絵 付 で 龍 を 描 いている 970は 蛇 の 目 凹 形 高 台 の 鉢 で 内 面 に 鶴 と 芭 蕉 葉 を 描 く 971は 灰 吹 き 口 縁 端 部 に 敲 打 痕 が 残 る 972は 辣 韮 形 の 小 瓶 である 973 978は 陶 器 973は 尾 戸 窯 又 は 京 都 系 の 灰 釉 中 碗 で 錆 絵 を 描 く 974は 京 都 信 楽 系 の 灰 釉 碗 で 呉 須 と 鉄 錆 で 注 連 縄 文 を 描 くものである 975は 香 炉 又 は 火 もらいか 褐 色 の 鉄 釉 を 施 し 前 方 に 円 形 の 窓 をもつ 尾 戸 窯 跡 から 同 様 の 製 品 が 出 土 している 976は 尾 戸 窯 又 は 能 茶 山 窯 の 鉄 SK36 SK38 陶 磁 器 DL=1.9m SK38 2 1 S 瓦 DL=1.9m SK36 1 層 :10YR4/3にぶい 黄 褐 色 シルト 2 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト(0.5 3cm 大 の 円 礫 を 含 む 炭 化 物 を 含 む ) 基 撹 乱 1 礎 1 2 SK37 1 層 :10YR4/2 灰 黄 褐 色 シルト(0.5 3 cm 大 の 円 礫 炭 化 物 橙 色 土 粒 を 含 む ) 2 層 :10YR4/1 褐 灰 色 シルト(0.5 1 cm 大 の 円 礫 炭 化 物 を 含 む ) 0 1m Fig.100 SK36 37 平 面 図 セクション 図 117

968 967 969 972 971 970 976 973 974 977 975 978 Fig.101 SK36出土遺物実測図 1 118 0 10cm

979 980 982 981 983 981 刻 印 Fig.102 SK36 出 土 遺 物 実 測 図 (2) 983 刻 印 0 10cm ( 刻 印 は 実 寸 ) 釉 甕 977は 丹 波 焼 の 甕 で 外 面 は 焼 締 め 内 面 はオリーブ 黒 色 の 釉 を 施 している 978は 焼 締 めの 捏 鉢 である 979 980は 土 器 979は 施 釉 土 器 の 小 皿 で 外 面 に 黒 色 内 面 に 赤 色 の 釉 を 施 す 釉 は 薄 くかか り 剥 離 している 980は 関 西 系 の 焙 烙 である 981 983は 瓦 981 982は 軒 平 瓦 981は 瓦 当 に アキ 銘 印 をもち 安 芸 産 ( 高 知 県 安 芸 市 ) である 983は 角 枠 内 下 田 幸 銘 印 をもつ 図 示 したものの 他 肥 前 産 の 染 付 薄 手 酒 杯 広 東 形 碗 端 反 形 碗 瀬 戸 美 濃 産 の 染 付 碗 等 が 出 土 しているが 能 茶 山 窯 産 の 磁 器 は 確 認 できていない SK36は19 世 紀 前 半 に 比 定 される SK37(Fig.100 103 106) 調 査 区 南 部 に 位 置 する 平 面 形 は 隅 丸 長 方 形 で 検 出 規 模 は 長 軸 3.72m 短 軸 2.50m 深 さ72cm を 測 る 床 面 は 西 側 に 向 かって 緩 やかに 落 ち 込 んでいる 埋 土 は 灰 黄 褐 色 シルトと 褐 灰 色 シルトで ある 出 土 遺 物 は 磁 器 ( 大 碗 1 中 碗 69 小 碗 18 小 杯 11 小 皿 五 寸 皿 30 中 皿 3 鉢 7 猪 口 11 碗 蓋 5 瓶 3 蓋 物 9 蓋 物 蓋 10 紅 皿 9 水 滴 1 ミニチュア1) 陶 器 ( 中 碗 14 小 碗 8 小 杯 1 小 皿 11 中 皿 4 捏 鉢 1 片 口 1 擂 鉢 15 鍋 7 行 平 3 鍋 蓋 2 燗 徳 利 1 土 瓶 5 土 瓶 蓋 2 瓶 7 水 注 1 甕 8 柄 杓 1 蓋 物 1 灯 明 受 皿 13 餌 鉢 1 火 鉢 3 植 木 鉢 3 水 鉢 1 不 明 2) 土 器 ( 杯 2 小 皿 13 中 皿 1 白 土 器 小 皿 5 焙 烙 2 焜 炉 5 竃 3 火 鉢 2 火 消 壺 蓋 3 不 明 1) 鉄 製 品 ( 釘 4) 古 銭 ( 寛 永 通 宝 1) 及 び 瓦 片 で 19 世 紀 を 主 体 に19 世 紀 中 葉 までの 遺 物 が 含 まれる 図 示 したものは 984 1026である 984 997は 磁 器 で 986 988 989 993は 能 茶 山 窯 産 そ の 他 は 肥 前 産 又 は 肥 前 系 である 984 985は 小 碗 986は 山 水 文 の 輪 花 形 小 皿 で 高 台 内 に サ 119

銘をもつ 988は蛇の目凹形高台の皿又は鉢で 内面に山水文と梅文 高台内角枠内 茶 銘を描 いている 989は変形形の山水文小皿で貼付高台 高台内は角枠内 茶 銘である 990は色絵の小 皿で 赤 薄緑 茶 黒の上絵付で鶴を描く 991 992は蓋物の蓋 993 994は蓋物の身 993は 能茶山窯の蓋物で 外面に宝文 高台内に サ 銘を描く 995は白磁の水滴 996は白磁の紅皿 997は白磁のミニチュアである 998 1014は陶器 998は尾戸窯の灰釉碗 999は京都 信楽系の灰釉碗で 鉄錆で注連縄文を描 985 984 986 988 a 987 988 b 990 989 991 993 992 995 996 994 0 Fig.103 SK37出土遺物実測図 1 120 997 10cm

999 1000 998 1003 1001 1002 1005刻印 1005 1004 1006 1008 1009 1007 1010 0 10cm 1005刻印は実寸 Fig.104 SK37出土遺物実測図 2 121

1011 1012 1013 1016 1014 1017 1018 1015 0 10cm Fig.105 SK37 出 土 遺 物 実 測 図 (3) 122

1019 1020 1021 1022 1023 1025 1026 1026 刻 印 0 10cm 1024-a 1024-b Fig.106 SK37 出 土 遺 物 実 測 図 (4) (1024 刻 印 は 実 寸 ) く 1000は 灰 釉 の 小 杯 で 尾 戸 窯 の 製 品 とみられる 1001 1002は 皿 1001は 能 茶 山 窯 の 鉄 釉 小 皿 で 見 込 み 蛇 の 目 釉 剥 ぎの 後 白 化 粧 土 を 刷 毛 塗 りする 1002は 尾 戸 窯 の 灰 釉 皿 で 内 面 に 錆 絵 を 描 いてい る 1003は 灰 釉 の 蓋 で 外 面 に 3 条 の 沈 線 を 施 し 内 面 に 渦 状 のロクロ 目 が 残 る 尾 戸 窯 の 製 品 と みられる 1004は 尾 戸 窯 の 灰 釉 水 指 で 呉 須 で 鶉 と 草 花 を 描 いている 1005 1006は 行 平 1005は 外 面 に 鉄 釉 内 面 に 灰 釉 を 施 すもので 把 手 の 下 面 に 銘 印 をもつ 1006はオリーブ 灰 色 の 灰 釉 を 施 す 1007は 信 楽 産 の 茶 壺 である 1008は 後 手 半 筒 形 の 水 注 で 外 面 全 体 に 白 化 粧 土 を 施 した 後 錆 絵 と 灰 釉 を 施 す 1009は 燗 徳 利 か 外 底 に 墨 書 を 認 める 1010は 能 茶 山 窯 の 鉄 釉 甕 である 1011 1012は 植 木 鉢 1012は 瀬 戸 美 濃 産 の 植 木 鉢 で 淡 黄 色 の 釉 を 施 す 1013は 瀬 戸 美 濃 産 の 火 鉢 で 外 面 の 双 方 に 朝 顔 の 陽 刻 文 様 を 施 す 外 面 に 緑 釉 を 施 し 内 面 に 錆 釉 を 刷 毛 塗 りする 1014 は 瀬 戸 美 濃 産 の 灰 釉 焜 炉 である 1015 1019 1023は 土 師 質 土 器 1016 1017は 瓦 質 土 器 1018は 施 釉 土 器 である 1015は 関 西 系 の 焜 炉 1016は 瓦 質 土 器 の 火 鉢 である 1017は 器 種 不 明 で 外 面 に 文 字 を 陰 刻 する 1018は 京 都 又 は 京 都 系 の 焜 炉 で 竹 を 表 したものか 灰 白 色 の 胎 土 をもち 外 面 に 緑 色 の 低 下 度 釉 を 施 している 1019 1021は 尾 戸 窯 の 白 土 器 小 皿 で 1019 1020は 陽 刻 の 松 竹 梅 鶴 亀 文 1021は 高 砂 文 を 施 すも のである 1022 1023は 土 師 質 土 器 小 皿 である 1025は 軒 平 瓦 1026は 平 瓦 で 側 面 に 銘 印 をもつ 1024は 寛 永 通 宝 である この 他 能 茶 山 窯 産 の 染 付 広 東 形 碗 瀬 戸 美 濃 産 の 染 付 碗 京 都 系 の 灰 釉 柄 杓 瀬 戸 美 濃 産 の 水 鉢 灰 釉 の 雲 助 形 土 瓶 等 が 出 土 している SK37は19 世 紀 中 葉 に 比 定 される 123