諮問庁 : 防衛大臣諮問日 : 平成 21 年 4 月 28 日 ( 平成 21 年 ( 行情 ) 諮問第 223 号 ) 平成 21 年 6 月 3 日 ( 平成 21 年 ( 行情 ) 諮問第 267 号 ) 答申日 : 平成 21 年 7 月 16 日 ( 平成 21 年度 ( 行情 ) 答申第 141 号及び第 142 号 ) 事件名 : 基礎情報隊が作成した情報資料( 平成 21 年 1 月分 ) 及び当該記事一覧の一部開示決定に関する件 ( 文書の特定 ) 基礎情報隊が作成した情報資料( 平成 21 年 2 月分 ) 及び当該記事一覧の一部開示決定に関する件 ( 文書の特定 ) 答申書 第 1 審査会の結論基礎情報隊が作成したロシア, 中国, 朝鮮半島, 米州, 欧州, アフリカ, その他の地域及び軍事科学技術に関する情報資料 (09 年 1 月分及び2 月分 ) の開示請求 ( 以下 本件請求文書 という ) につき, 別紙 1 及び別紙 2に掲げる文書 ( 以下 本件対象文書 という ) を特定し, その一部を開示した決定については, 本件対象文書を特定したことは, 妥当である 第 2 異議申立人の主張の要旨 1 異議申立ての趣旨本件異議申立ての趣旨は, 行政機関の保有する情報の公開に関する法律 ( 以下 法 という )3 条の規定に基づく本件請求文書の開示請求に対し, 平成 21 年 3 月 27 日付け防官文第 3923 号及び同年 5 月 1 日付け防官文第 5961 号により防衛大臣 ( 以下 処分庁 又は 諮問庁 という ) が行った本件対象文書の一部開示決定 ( 以下 原処分 という ) について, 対象文書に漏れがないか改めて確認すべきというものである 2 異議申立ての理由異議申立人が主張する異議申立ての理由は, 異議申立書の記載によると, おおむね次のとおりである 当該記事一覧が存在しないことから, 対象文書に漏れがないかを不服申立人は確認することができない 念のため, 再度対象文書について漏れがないか, 確認すべきである 第 3 諮問庁の説明の要旨 1 経緯本件開示請求は, 基礎情報隊が作成したロシア, 中国, 朝鮮半島, 米州, 欧州, アフリカ, その他の地域, 及び, 軍事科学技術に関する情報資料 (0-1 -
9 年 1 月分及び2 月分 ) 並びに当該記事一覧 の開示を求めるものであり, 当該請求に対し, 別紙 1の32 件及び別紙 2の22 件の文書を特定し, 資料作成者の氏名, 階級等が法 5 条 3 号に該当するため, 当該部分を不開示とするとともに, 当該記事一覧については作成していなかったため不存在につき不開示とする一部開示決定を行ったところ, 文書特定に漏れがないか再度確認するよう求める異議申立てがされたものである 2 情報資料について情報資料は, 陸上自衛隊基礎情報隊の各科担当者が, 新聞, インターネット等様々な媒体から収集した情報を文書 ( 電磁的記録 ) として作成し, これを取りまとめたものである 当該資料の保管は, パソコン内にフォルダーを作成し, その中に格納することにより行っている 3 異議申立人の主張について異議申立人は, 対象文書に漏れがないか改めて確認すべきである 旨主張するが, 本件対象文書を特定に当っては, 漏れがないよう入念に確認を行なっており, 特定文書に誤りはない なお, 異議申立てを受け, 確実を期すために再度の確認を行なったが, 文書特定に漏れはなく, 本件開示請求に該当する行政文書は本件対象文書がすべてであることを確認した 第 4 調査審議の経過当審査会は, 本件諮問事件について, 以下のとおり, 平成 21 年 ( 行情 ) 諮問第 223 号及び267 号を併合の上, 調査審議を行った 1 平成 21 年 4 月 28 日諮問の受理 ( 諮問第 223 号 ) 2 同日諮問庁から理由説明書を収受 ( 同上 ) 3 同年 6 月 3 日諮問の受理 ( 諮問第 267 号 ) 4 同日諮問庁から理由説明書を収受 ( 同上 ) 5 同年 7 月 14 日諮問第 223 号及び267 号の併合及び審議第 5 審査会の判断の理由 1 本件対象文書等について本件開示請求は, 開示請求書の記載によれば, 基礎情報隊が作成したロシア, 中国, 朝鮮半島, 米州, 欧州, アフリカ, その他の地域, 及び, 軍事科学技術に関する情報資料 ( 平成 21 年 1 月分及び2 月分 ) 並びに当該記事一覧 であり, 処分庁は, 本件対象文書と当該記事一覧を特定し, 本件対象文書については, 作成者の氏名, 階級等を法 5 条 3 号に該当するとして不開示とし, 当該記事一覧については, 作成しておらず不存在であることから不開示とする原処分を行っている - 2 -
これに対し, 異議申立人は, 本件対象文書について, 当該記事一覧が存在しないことから, 特定漏れがないか改めて確認すべき旨主張している このため, 本件対象文書の特定の妥当性について, 以下検討する 2 本件対象文書の特定の妥当性について (1) 当審査会の事務局職員をして諮問庁に確認させたところ, 情報資料は, 陸上自衛隊基礎情報隊の各科担当者が新聞, インターネット等様々な媒体の公刊資料等から収集した情報を基に作成したものであって, パソコン内のフォルダーで保管, 管理されているが, フォルダー内の文書の作成年月日と件名を確認して文書の特定を行っているとのことであり, また, 件名は, 各文書の表題と一致させているとのことであった (2) 諮問庁は, 理由説明書において, 本件対象文書を特定する際には, 特定に漏れがないよう入念に確認した上で文書を特定しており, 本件異議申立てを受けて, 念のために再度確認を行ったが, 特定の漏れは認められなかった旨説明しており, 防衛省における情報資料の管理の状況からみて, この確認が, 特に不十分であるとは認められない (3) また, 情報資料が公刊資料等から収集した情報を基に作成されていることを勘案すれば, 本件対象文書の外に本件開示請求の対象として特定すべき文書が存在すると判断すべき事情も存しない 3 本件一部開示決定の妥当性について以上のことから, 本件請求文書の開示請求につき, 本件対象文書を特定し, その一部を開示した決定については, 防衛省において, 本件対象文書の外に開示請求の対象として特定すべき文書を保有しているとは認められないので, 本件対象文書を特定したことは妥当であると判断した ( 第 3 部会 ) 委員名取はにわ, 委員北沢義博, 委員高橋滋 - 3 -
( 別紙 1: 平成 21 年 1 月分 ) 1 ロシア, グルジア紛争の戦訓から無人機 (UAV) 戦力の強化へ 2 極東軍管区司令官の交代 3 ロシアの2009 年から2012 年の軍事改革について 4 各国駐在武官に対するロシア軍参謀総長の軍事改革に関する説明 5 ロシア グルジア紛争においてグルジア軍が行った各種対空火器による防空戦闘の状況 6 中国人民解放軍,2009 年度訓練重点の示達 7 中国,2008 年 10 大ニュースを発表 8 中国, 2008 年中国の国防 公表 (1) 9 韓国 李大統領, 新年の国政演説内容 (2009 年 ) 10 北朝鮮,2009 年新年共同社説 ( 全文 ) 11 北朝鮮, 金総書記の2008 年公開活動 12 韓国軍,2009 年度年頭業務報告を実施 (2009 年 1 月 ) 13 韓国海軍, イージス艦 世宗大王 就役 14 韓国 国防日報が掲載した2009 年北朝鮮新年共同社説の評価 15 最前線における小型携帯無線機を使用した小銃手間の情報共有について - 最前線における連絡及び位置情報データ交信用の携帯無線機の開発 - 16 米陸軍がイラクで運用する最新の戦術無線ネットワークシステムの現況とその問題点 - 出力, 重量, 可搬性, 保全性及び帯域幅等 - 17 狙撃用照準眼鏡の取付け, 調整及び使用要領 18 英国ゼネラル ダイナミクス社, 英陸軍戦術無線システム ボウマン 用の無線機をアップグレードにより全作戦に対応可能に - 最新の改修により無線機のオンライン化を推進 - 19 主要国のアフリカ諸国に対する武器輸出状況 (2000 年 ~2007 年 ) 20 アフリカ諸国主要事象 (2008 年 12 月 ) 21 ソマリア沖及びアデン湾における海賊被害 22 アフガニスタンにおいて武装勢力が使用する迫撃砲とその戦術について 23 パキスタン空軍, 無人機 (UAV) を初配備へ 24 ロシアの化学 生物 放射線防護部隊用各種装備品の開発動向 25 米陸軍工兵部隊がアフガニスタンで実施した前方作戦基地 (FOB) 構築計画について 26 米企業, 偵察 監視及び爆発物処理用ロボット タロン の処理能力等を向上した派生型を開発 27 米軍がイラクで運用する対地雷 伏撃用防護車両 (MRAP) の現況と今後 (IEDに対する効果と問題点) 28 米国防総省, 軽量 MRAP(M-ATV) の入札における要求性能 諸 - 4 -
元の概要を発表 29 対地雷 伏撃用防護車両 (MRAP) クーガー 用付加装甲を発注 30 米国防総省, スイスの企業が開発した遠隔操作式の地雷処理システム ミニ マインウルフ の評価試験を実施 31 アフガニスタン及びイラクの厳しい環境で活動するヘリコプター 32 ODF 社 ( イスラエル ), 多用途に使用できる遠隔操作式小型ロボット アイドライブ を開発 - 5 -
( 別紙 2: 平成 21 年 2 月分 ) 1 中国, 2008 年中国の国防 公表 (2) 2 中国人民解放軍理工大学,2009 年 3 月から防衛大学校との交流を開始 3 韓国陸軍, 中 小隊長リーダーシップ診断について 4 北朝鮮, テポドン2 号の発射準備過程 5 北朝鮮, 対南挑発の可能行動 6 韓国統一部, 北朝鮮の権力機構図を修正, 国防委員会は朝鮮労働党の下部機関 7 米国防省,3 種類の対 IED 用偵察 監視無人機 (UAV) を開発 8 米陸軍のM249 軽機関銃 ( ミニミ ) の戦訓から導かれた改修について ( 弾倉, 銃身, 銃床, レール, 二脚 ) 9 フランス軍におけるアフガニスタン派遣事前訓練 10 アフリカ諸国主要事象 (2009 年 1 月 ) 11 イスラエル軍が, ガザ進攻 (2008 年 12 月 ~2009 年 1 月 ) の作戦初期 ( 主として空爆 ) で投入した各種装備とその状況 12 アフガニスタンにおける米陸軍の車両用銃架の問題点とその対策について ( 高射角射撃を可能とするための改修 ) 13 アフガニスタンにおける英国陸軍兵站科の戦闘兵站輸送 14 ロシア企業が製造及び開発中の各種防護マスク 15 米国海兵隊戦闘工兵大隊, 強襲用地雷処理車両 (ABV) に搭載する地雷原爆破装置用の新型爆索 M58 A3の実爆試験を実施 16 米軍が開発中の汎用高機動車 (HMMWV) などに取付け可能な対 IE D 地雷処理ローラー SPARKS 17 米国防総省, 新型の軽装甲化車両導入を計画 18 MLRS 及びATACMSの生残り策 : 精密誘導兵器化及び単一弾頭化 19 車両用防弾ガラスに使用される素材及びその進化 20 ドイツ企業が開発中の高い拡張性 対電磁波性能を備えた車載用軽量通信シェルタ 21 イラクの市街地戦闘におけるM1 戦車乗員の生存性向上策 (TUSK) 22 UCS 衛星データベース (2009 年 1 月 1 日付 ) - 6 -