大腸ESD/EMRガイドライン 第56巻04号1598頁



Similar documents
アンケート回答 19 施設 ( 順不同 ) 奈良県立医科大学消化器外科順天堂大学下部消化管外科市立函館病院消化器内科調布外科消化器科内科クリニック東京都多摩がん検診センター市立旭川病院消化器病センター山形大学医学部第 2 内科産業医科大学第 1 外科国立がんセンター中央病院内視鏡部福岡大学築柴病院福

胃がんの内視鏡的治療 ( 切除 ) とは胃カメラを使ってがんを切除する方法です. 消化器内科 胃がん 治癒 胃がん切除

広報1504月号.indd



<303491E592B BC92B08AE02E786C73>

日産婦誌61巻4号研修コーナー

ESD

Microsoft Word - 03 大腸がんパス(H30.6更新).doc

大腸癌の前癌病変 第55巻06号1787頁

内視鏡摘除手技の標準化プロジェクト研究会 第 67 回大腸癌研究会,2007 年 7 月 5 日 ( 木曜日 ), 神戸 大腸内視鏡治療の局所遺残再発 偶発症に関するアンケート 2004 年 1 月 2005 年 12 月 (2 年間 )

断においては特にこの認識が重要なのであり 以 下に概説する A. 通常観察 早期大腸がんの肉眼形態分類および発育形態分 類 8 を図 2 に示した 承知のとおり現在まで 大 腸癌取り扱い規約では大腸腫瘍の肉眼形態に関し ては早期胃がんの分類に準じた分類が採用され てきた 9) すなわち 高さのみを基

患者さんへの説明書

PowerPoint プレゼンテーション

スライド 1

indd

II.大腸腫瘍に対する内視鏡的治療―ポリペクトミーからEMR,ESDまで― 第66巻10号0941頁

untitled


がん登録実務について

Microsoft PowerPoint _OF_浅野大腸SM癌(印刷用).pptx

外来在宅化学療法の実際

untitled

1)表紙14年v0

81

2017_Eishin_Style_H01

5. 乳がん 当該疾患の診療を担当している診療科名と 専門 乳房切除 乳房温存 乳房再建 冷凍凝固摘出術 1 乳腺 内分泌外科 ( 外科 ) 形成外科 2 2 あり あり なし あり なし なし あり なし なし あり なし なし 6. 脳腫瘍 当該疾患の診療を担当している診療科名と 専

33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

十二指腸腫瘍の診断と治療 第56巻11号3763頁

F F 作成諏訪赤十字病院消化器科太田裕志

大腸ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)を受けられる患者さんへ

最終解析と総括報告書

01.PDF

埼玉医科大学倫理委員会

頭頚部がん1部[ ].indd

untitled

表1-2_pdf用101.indd

untitled

vol.60.pdf

ALPS-91

no49

vol.57.pdf




T-News_No29.pdf


untitled

1001.indd

0007

“LŁñ‡È‡©‡ª‡í409“ƒ

Vol. 31, No. 1,

STEEL_No.24_h1-4

みさき_1


2008CHORD11....



もりおか医報人7.indd

2

H21_report


untitled


1 2

indd

株主通信

Vol


広報きたしおばら


01-15_28-30_04.indd

きょうさいだよりv14-1.indd

1p

Vol

_001.図書館31-1

テクノ東京21-2005年2月号

1p



南国暮らしの会 会報2011年春季号

72市内.ai

プリント用.indd

はつらつ190_表紙01.ai


untitled



TIC NEWS No86/No86(CID)


‡·‡Ä‡¡†`‡é18“ƒ*


++_宅建しが210_p1,16

藝文やまなしvol21_ indd

みさきレポート10A4

VOL a s d f g h

2 No,


礎_vol19修正案

vol.392

Transcription:

ESD/EMR

1602 日本消化器内視鏡学会雑誌 Vol. 56 4, Apr. 2014 a b c d Figure 1 LST の病型亜分類 インジゴカルミン散布像で判定する a 顆粒均一型 homogeneous type LST-G Homo b 結節混在型 nodular mixed type LST-G Mix) c 平隆起型 flat-elevated type LST-NG F d 偽陥凹型 pseudo-depressed type LST-NG PD 癌取扱い規約に従って記載するとⅡc Ⅱa Ⅱa 42) ure 1 と拡大観察による pit pattern 診断の総合 が multifocal な浸潤傾向があ 評価が必須である44) ESD 適応病変の細目に関し り どの部位で SM 浸潤しているかの予想が容易 ては 大腸 ESD 標準化検討部会案が参考となる Ⅱc と表現される ではなく またしばしば線維化を伴っているので 35) 36) 45) 47) Table 3 EMR に適さないことが多い43) ただし SM 高度 浸潤を来している確率も高いことを念頭におき Ⅱ 術前診断 外科手術適応か内視鏡治療の適応であるかを 慎 1 質的診断 重に判断する必要がある LST の ESD/EMR の棲 大腸 ESD/EMR を行う前には病変の質的診断 み分けの決定のためには LST の病型亜分類 Fig- が重要である その理由として質的診断は切除す 5 Gastroenterological Endoscopy

1610 日本消化器内視鏡学会雑誌 Figure 2 EMR 標本固定の実際 Vol. 56 4, Apr. 2014 Figure 3 ESD 標本固定の実際 Figure 4 切除標本切り出しの実際 除後の経過観察をリスクに応じて層別化し 3 膜が均等に平面化されるよう 粘膜面を表にして 10 個の腺腫 径 10mm 以上の腺腫 villous 成分 ゴム板やコルク板にピンで貼り付け Figure 2 を伴う腺腫 high-grade dysplasia のいずれかを 3 10 20 ホルマリンに 室温にて 24 48 時 認めた場合 advanced adenoma は 3 年後に 10 間浸漬し固定する151) 152) 個以上の腺腫では 3 年以内に大腸内視鏡検査を行 切除後の標本は自己融解が進むため速やかに固 139) うことなどを推奨している 定する必要があるが より乾燥を防ぐために生理 食塩水を浸すとよい このときに内視鏡医は臨床 Ⅷ 病理 画像との乖離がなく かつ切除標本の断端が判別 1 検体の取り扱い できるように展開し処理する必要がある また多 病変の根治性や追加治療の必要性を判断するた 分割切除となった標本はできるだけ再構築もしく めには 正確な病理組織診断が必須であり 切除 は断端が判別できるように展開する必要がある 標本が適切に取り扱われなければならない エビ 臨床的意義のある病理組織診断を行うために デンスレベルⅥ 推奨度 C1 検体は病変周囲粘 は 適切な切り出しが必要である エビデンスレ 13 Gastroenterological Endoscopy