オートデスク 株 式 会 社 プロダクトサポート 本 部 3GB スイッチと Revit について 問 題 3GB スイッチを 使 用 して Revit のパフォーマンスを 向 上 させる 方 法 解 決 策 オペレーティング システム 上 では 多 くの 異 なるルールと 設 定 を 使 用 してシステム リソースを 最 大 限 利 用 できるよう 管 理 し すべてのアプリケーションやプロセスでそのリソースを 均 等 に 利 用 できるよ うになっています たとえば 単 一 のアプリケーションやプロセスで 使 用 する 全 メモリ 容 量 をコントロー ルするために オペレーティング システムを 利 用 します Windows XP の 全 メモリ 容 量 は 既 定 値 で 2GB に 設 定 されています アプリケーションやプロセスで 全 メモリ 容 量 の 2GB 以 上 を 使 用 する と オペレーティング システムがそのアプリケーションやプロセスをただちに 終 了 します 全 メモリ 容 量 はシステム 設 定 であり ユーザや 管 理 者 はその 設 定 を 変 更 できます Windows XP の SP2 以 降 では 3GB スイッチを 使 用 してアプリケーションやプロセスで 使 用 する 全 メモリ 容 量 を 3GB まで 増 やすことができます 3GB スイッチはメモリ 依 存 型 プログラムには 効 果 があります 通 常 Revit を 利 用 する 場 合 3GB スイッチは 使 用 する 必 要 がありません ただし 全 メモリ 容 量 を 増 やすことで Revit の 操 作 に 効 果 がある 場 合 もあります 3GB スイッチを 使 用 する 場 合 について Revit では モデルのサイズによって 必 要 なメモリ 容 量 が 決 まります そのため 大 きなモデルを 設 計 している 場 合 には 3GB スイッチの 利 用 を 検 討 する 必 要 があります ただし 全 メモリ 容 量 の 既 定 値 である 2GB 以 上 が 必 要 となる 場 合 にのみ 3GB スイッチを 使 用 するようにしてください Revit が 予 期 しないタイミングで 頻 繁 にクラッシュ( 強 制 終 了 )する 場 合 には 3GB スイッチを 使 用 す る 必 要 があります 最 近 のクラッシュの 原 因 がメモリの 問 題 によるものかどうかを 調 べるには クラッ シュした Revit のセッションのジャーナル ファイルを 開 きます ジャーナル ファイルは Revit のプ ログラム ディレクトリの Journals フォルダにあります ジャーナル ファイルの 下 部 のメモリ 統 計 が 表 示 されている 行 を 確 認 します ジャーナル ファイルで 表 示 されるメモリ 統 計 の 例 は 以 下 のとおりで す
' System Memory Statistics:(システム メモリ 情 報 ) ' Total RAM: 2095192 Kb( 合 計 メモリ:2095192 Kb) ' Available RAM: 1183664 Kb( 利 用 可 能 なメモリ:1183664 Kb) ' Total VM: 2097024 Kb( 合 計 仮 想 メモリ:2097024 Kb) ' Available VM: 79072 Kb( 利 用 可 能 な 仮 想 メモリ:79072 Kb) Total VM( 仮 想 メモリ)は Revit で 利 用 できる Windows XP の 仮 想 メモリのハードリミットを 示 して います Available VM は Revit を 利 用 してメモリ 使 用 量 がハードリミットに 達 する 前 に 利 用 可 能 な 仮 想 メモリ 容 量 です この 例 では Available VM が 少 ないため 容 量 の 上 限 を 超 える 可 能 性 があり ます Revit がクラッシュする しないにかかわらず システム 設 定 上 の 上 限 を 把 握 しておく 必 要 がありま す そのためには まず Revit で 使 用 しているメモリ 容 量 を 確 認 しておきます その 手 順 は 以 下 のと おりです 1. Revit のプロジェクトを 開 きます 2. 画 面 下 の Windows タスク バー 上 で 右 クリックします [タスク マネージャ]をクリックします 3.[Windows タスク マネージャ] で [プロセス] タブをクリックします 4.[プロセス] タブで [ 仮 想 メモリ サイズ] 列 が 表 示 されない 場 合 [ 表 示 ] メニューの [ 列 の 選 択 ]を クリックします 5.[ 列 の 選 択 ] ダイアログ ボックスで [ 仮 想 メモリ サイズ] のチェック ボックスを 有 効 にします [OK] をクリックします
6.[ 仮 想 メモリ サイズ] 列 のヘッダをクリックしてプロセスをソートします Revit のプロセスを 確 認 し ます Revit のプロセスの 仮 想 メモリのサイズに 注 目 してください Revit のセッションの 最 初 の 段 階 でこ の 数 値 が 2GB に 近 い 場 合 3GB スイッチを 使 用 すれば Revit を 利 用 している 時 に 2GB という 上 限 に 達 する 可 能 性 は 低 くなります この 数 値 が 2GB に 達 すれば Revit のセッションは 自 動 的 に 強 制 終 了 されます 3GB スイッチを 使 用 することで Revit がメモリ 不 足 によってクラッシュする 可 能 性 をなくすことはで きません ただし クラッシュが 発 生 する 可 能 性 は 減 少 します 3GB スイッチを 使 用 する 前 に ページング ファイル サイズがシステムに 対 して 最 適 化 されていることを 確 認 する 必 要 があります ページング ファイルは 少 なくとも Windows で 推 奨 されているサイズであり 最 大 でもそのサイズは 搭 載 された RAM の 総 量 の 2 倍 である 必 要 があります その 手 順 は 以 下 のとおりです 1.(Windows) [スタート] メニューから [ 設 定 ] > [コントロール パネル] の 順 にクリックします 2.[コントロール パネル] で [システム] をダブルクリックします 3.[システムのプロパティ] ダイアログ ボックスで [ 詳 細 設 定 ] タブをクリックします
4.[パフォーマンス] で [ 設 定 ] をクリックします 5.[パフォーマンス オプション] ダイアログ ボックスで [ 詳 細 設 定 ] タブをクリックします 6.[ 詳 細 設 定 ] タブの[ 仮 想 メモリ] で [ 変 更 ] をクリックします 7.[ 仮 想 メモリ] ダイアログ ボックスで 2GB の 容 量 のコンピュータ 用 に [ 初 期 サイズ] と [ 最 大 サイ ズ] の 値 を 4092(2x2GB)に 変 更 します 8.[ 設 定 ] をクリックします 9.[OK] をクリックしてそれぞれのダイアログ ボックスを 閉 じます
3GB スイッチを 使 用 する 1. マイコンピュータを 右 クリックします [プロパティ] をクリックします 2.[システムのプロパティ] ダイアログ ボックスで [ 詳 細 設 定 ] タブをクリックします 3.[ 詳 細 設 定 ] タブの[ 起 動 と 回 復 ] で [ 設 定 ] をクリックします 4.[ 起 動 と 回 復 ] ダイアログ ボックスの [ 起 動 システム] で [ 編 集 ] をクリックします Windows の boot.ini ファイルがメモ 帳 で 表 示 されます 5. 万 一 の 場 合 このファイルのオリジナル 版 の 状 態 に 戻 せるように コンピュータのいずれかの 場 所 に 名 前 変 更 した boot.ini ファイルを 保 存 しておきます 注 :Boot.ini ファイルの 記 述 内 容 は 利 用 しているコンピュータによって 異 なります 6.boot.ini ファイル 内 の 以 下 の 行 を 範 囲 指 定 します multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1) WINDOWS="Microsoft Windows XP Professional" /noexecute=optin /fastdetect 7.オリジナルで 表 示 されている 下 に その 行 をコピー(Ctrl-C)して 貼 り 付 け(Ctrl-V)ます 注 : 本 ドキュメントで 示 しているテキスト 文 字 列 は 実 際 のテキスト 文 字 列 と 異 なる 場 合 があります その 場 合 ここで 表 示 されてい るテキスト 文 字 列 ではなく 自 身 の boot.ini ファイルで 表 示 されているテキスト 文 字 列 をコピーしてください 8.コピーした 行 を 編 集 して 以 下 に 示 す 例 のように /3GB を 追 加 します 注 : 他 の 既 存 の 行 を 上 書 きしないでください multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1) WINDOWS="Microsoft Windows XP Professional 3GB" /noexecute=optin /fastdetect /3GB 9.boot.ini ファイルを 上 書 き 保 存 し メモ 帳 を 終 了 します 10.[OK] をクリックしてそれぞれのダイアログ ボックスを 閉 じます 11.コンピュータを 再 起 動 します 12.Windows の 起 動 時 に "Microsoft Windows XP Professional 3BG" (3GB スイッチ ON) を 選 択 します (3GB スイッチ ON) を 選 択 しなければ システムは 全 メモリ 容 量 を 2GB の 既 定 値 に 設 定 します 起 動 時 に 問 題 が 発 生 する 場 合 は いくつかのドライバーを 更 新 する 必 要 があります
3GB スイッチの 使 用 状 態 を 確 認 する Revit のセッションを 開 始 し 作 成 した 新 しいジャーナル テキスト ファイルを 開 きます Journals フ ォルダは 通 常 C: Program Files Autodesk Revit Building X Journals ディレクトリにあります 注 :ここでは Revit Building を 例 として 使 用 しています Revit Structure を 使 用 している 場 合 フォ ルダは Revit Structure となります Revit Systems を 使 用 している 場 合 は フォルダは Revit Systems です ジャーナルの 最 初 の 行 付 近 で TotalVirtualMemorySize がおよそ 31456000 に 等 しい 値 であることを 確 認 します まとめ 3GB スイッチを 使 用 することで Revit を 利 用 する 際 に 生 産 性 が 向 上 する 場 合 もありますが 多 くの 場 合 このスイッチでは 効 果 はあまり 期 待 できないという 点 に 十 分 注 意 してください そのため 3GB スイッチの 使 用 にあたっては 慎 重 に 判 断 してください 3GB スイッチを 使 用 すれば システムのパフォーマンス 向 上 に 効 果 があります ただし 3GB スイ ッチの 効 果 を 最 大 限 に 活 かすには システム 設 定 の 変 更 や RAM の 増 設 が 必 要 になる 場 合 もあり ます 3GB スイッチの 利 用 にあたっては マイクロソフトのウェブページ 上 で 更 新 情 報 の 確 認 を していただくことをお 勧 めいたします