111 李 国 棟 キーワード 石鉞 戉 越 蟠4文 穀文璧 １ 拙論 玉で結ぶ日本列島と長江下流域 では 北越地方と日向地方が玉を絆に中国の長江下 流域の越地方と緊密につながっていることを指摘したが 本論では山形県羽黒町中川代遺跡から 出土した石鉞と 日向国那珂郡今町 現宮崎県串間市 王之山の石棺から出た玉璧を考察対象と し 北越地方と山形県沿海側を含めた こし 地方 ２ や日向地方と長江下流域の越地方との関 係についてさらなる考察を行いたい １ 石鉞の出土 中川代遺跡は五〇〇〇年 四〇〇〇年前の縄文中期の遺跡である 羽黒山西麓の標高225メー トルの高台にあり その西側は庄内平野である 日本海から20キロメートルほど離れているが 四〇〇〇年前の海面はammonia海進によって今より３ ５メートルほど高かった ３ ので 中川 代遺跡は直接日本海を眺望できる位置にあったと推察される この中川代遺跡から 中国の石鉞 末頁の写真１を参照 が一件出土した そして この石鉞には 漢字と思われる文様が刻まれており 長年来 縄文時代の渡来文化が議論される場合 この石鉞 が常に議論の対象となってきた この石鉞の発見者は梅本成視氏である 彼はもともと羽黒中学校の教諭であり 1966年 郷土 研究クラブ を創り そのクラブ活動の一環として中川代遺跡を調査したのだが 後年 梅本氏 はこの石鉞の出土について次のように回想している この有孔石斧は 昭和四十一年六月の発掘の際に 地下約四〇センチほどで 縄文中期の 土器や石器の折損品とともに出土した 大きな石斧が赤土にまみれて出てきて 水洗いをし たら 刻み文様が現われた こんな石斧があったのかと驚いた かつて見たこともない石斧 であったので参考書等で調べてみたが不明だった だが 貴重な資料として保管しておいた ものである その後 私も身辺が多忙となり発掘から離れて久しい 教員を退職したので 平成六年五 月に 学生たちに学習の場を提供するための考古資料室を自宅二階につくった これが機縁 となって 旧知の浅川先生と玉川学園関係者の来訪となり この有孔石斧が紹介されること となった この有孔石斧が研究により やがて解明されることを切に願っている４ 1
112 67 41 1966 1994 1994 12.5 7.6 L 1997 L L M M M M 2
113 L L 14 14 N N N L O 1977 17.6 1.1 10.4 12 0.1 1986 17.9 0.8 14.4 16.8 P 3
114 67 L 10 L Q 11 9.2 8.9 4
115 ammonia N 5
116 67 ID ID ID \ ID 1401 1549 ID B A ID ID m 10m 0.5m m 12 6
117 0 1 0 1 3 2 1 ID ID 7
118 67 10 12 1818 33.3 13 R R R K K 14 K 15 K K K P P K 8
119 P K K 2003 16 2000 10 28.1 5.23 K K BC203 BC111 17 BC214 BC203 2006 24 11 12 9
120 67 BC475 221 K 33.3 K 1977 78 52 13 18 99 K P L BC468 S BC379 10
121 P BC221 19 T K K K 11
122 67 14 U K 12
123 20 V W 66 1999 12 1982 13
124 67 2002 10 10 11 1999 11 11 2000 12 4.6m m 5.4m 0.8 m 13 1995 11 14 2004 15 1984 16 2003 17 1999 12 18 2001 19 1991 20 33 1975 10 1999 12 2000 2004 10 1998 11 12 13 14 14
125 1999 12 1991 15
広島大学大学院文学研究科論集 第67巻 126 写真１ 写真３ 写真２ 写真４ 16
山形県中川代遺跡の石鉞と日向王之山の玉璧 李 写真５ 写真８ 写真６ 写真９ 写真７ 写真10 17 127
広島大学大学院文学研究科論集 第67巻 128 写真11 写真14 写真12 図案１ 写真13 図案２ 18
129 Ä X YÇ ZÑ ßÄ [ Ä X YÇ 3300 Z Z Ü ß Ü Z á à Üâë Z ä Z ãå ç é Zè ê ë í ä ì Z î ïñ Z Å ó ë çò ó É ò Ä X YÇ Z ô ö 1818 ßÄ õ Kú ú ôõ ö ã Üâ ù û ÄYÇ ì Kú ú ßÄ ôõ ü å 221 à ö ô å 19