群馬県赤城山大沼における湖沼学的研究 日あたりの集水量 B A A B 基底流量 mm d A 湖面を含む集水域の面積 km A 湖水面積 km このとき 上記の値は 地下水流入と考えられる また 漏水は 下記の式で求めた G out B G out 地下水流出量 mm d B 基底流量 mm d 表 9年月日 研究結果 m 湖水面標高 m 最 大 深 度 6 m 最 大 深 度 m 平 均 深 度 9 m 平 均 深 度 9 m 最 長 距 離 km 最 長 距 離 6km 最 幅 km 最 幅 6km 湖 水 面 積 km 湖 水 面 積 km 大 肢 積 6km 湖岸線の長さ 湖盆形態 赤城山赤城大沼の湖盆図は図 湖の概要データを表 に示した 湖盆図をみると 赤城大沼は楕円形に近い 形をしている また 湖の南東側には mの入り組 んだ浅瀬がある 湖心部は湖の中心よりやや北東に位置 している 肢節量は 9年月日の調査結果で の 値が得られ 湖岸線の屈曲は小さいことがわかった 節 9 km 量 水位あたりの面積 調査地域の地形解析 赤城山赤城大沼における集水域は図に示した 集水 域面積は kmで湖水面積 kmの約 倍である 集水域面積は 赤城大沼を囲んだ黒桧山 地蔵岳 駒ヶ 岳の分水嶺を境として同心円状に広がっている 大 容 積 km 湖岸線の長さ 肢 節 6 km 量 水位あたりの容積 水位 m 面積 km 水位 m 容積 km m m m 6 m 6 m m m 6 m 6m 9 6m 6 6m m m m m 9 m m m 6 m m m 9 m m 6m 6m 赤城大沼湖盆図 最大深度 湖水面標高 容 図 赤城大沼の諸元
千葉大学教育学部研究紀要 第 9巻 Á 自然科学系 図 赤城大沼における水温の年変化 図 赤城大沼における電気伝導度の年変化 図 赤城大沼における溶存酸素量の年変化 停滞期は月下旬から 月上旬まで継続する な循環が行われていないと推察された このため 夏季 b 電気伝導度 停滞期は底付近に酸素が少ない状態で開始するため 湖心部における電気伝導度の季節変化は図 に示した 月中旬には底付近で無酸素層となり その期間は 月末 湖水の電気伝導度は 通常 μs cm 程度であるが まで継続する 結氷期などでは表層付近で低い値を示し 夏季停滞期で 水温からみた赤城大沼の循環は秋季 春季ともに認め は底直上で極大値である μs cm を記録した 電気 られたが 溶存酸素量から検討すると 春季には底付近 伝導度は年間を通して変化は小さいが 夏季停滞期には まで十分な酸素が供給されたとは言い難い 9年の春 の水温上昇が特異な状況とは考えられず 赤城大沼では 底に発生する無酸素層の影響で底泥からの金属イオン等 の溶出が起こり 値が大きくなっていることを示した 春季の循環が極めて短期間であり 底層まで酸素が供給 c 溶存酸素飽和度 できないまま夏季の成層期を迎えることがわかった 湖心部における溶存酸素飽和度の季節変化は図 に示 した 溶存酸素飽和度は 秋季循環期である 月から 周辺河川における水温 水質の年変化 月中旬は表層から湖底まで高い飽和度を示していた ま 流入河川は Sta.は降雨時以外すべて水流がなかっ た 春季循環期にあたる月から月中旬では 表層か た その他の河川は積雪期以外水流がみられた 水温は ら湖底まで高い飽和度を示したが 秋季と比較して完全 9年月にSta.で最低水温 9年月にSta. 6