第 288 回 平 成 26 年 5 月 月 例 会 2 三 種 の 神 器 は 縄 文 時 代 に 由 来 する 斎 藤 守 弘 本 テーマを 見 て 誰 しも 疑 問 に 思 うだろう おかしいじゃないか 三 種 の 神 器 の うち 神 鏡 と 神 剣 は 金 属 製 であるのは 誰 でも 知 っている でも 縄 文 時 代 の 人 が 金 属 文 化 を 知 っていたなんて 聞 いたことがない その 点 の 矛 盾 をどう 説 明 するつもり か まことにもっともな 指 摘 だが もとより 私 は( 三 種 の 神 器 )が 天 皇 位 などまだ 存 在 しない 縄 文 時 代 の 生 産 物 だとは 一 言 も 述 べるつもりはない その 点 明 確 に 区 別 してもらいたい 縄 文 時 代 に 存 在 したのは 天 皇 位 を 決 定 する 三 点 セットではなく して 別 々の 三 種 類 の 神 々をシンボルすべく 縄 文 人 の 考 えた 三 種 類 の 神 聖 物 だっ たのである それがひとかたまりの 三 点 セットとなり 天 皇 位 を 裏 付 けるようになったのは 縄 文 晩 期 に 起 こった 大 事 件 のせい すなわち 記 紀 神 話 上 名 高 い( 天 孫 降 臨 )で ある この 時 下 界 へ 降 臨 する 天 孫 のトップ 瓊 瓊 杵 尊 (ににぎのみこと)に 祖 母 天 照 大 神 が 王 権 の 印 として 手 渡 したのが 三 点 セットの 象 徴 物 であった その 三 点 セットを 日 向 ( 南 九 州 ) 三 代 にわたり 保 持 四 代 目 の 時 九 州 を 去 り 東 方 に 土 地 を 求 めたのが いわゆる 神 武 東 征 その 際 瓊 瓊 杵 以 来 の 皇 位 を 裏 付 け る 伝 承 物 三 種 の 神 器 を 持 参 近 畿 大 和 ( 現 奈 良 県 )の 地 で その 神 器 を 身 分 証 と して 即 位 式 を 断 行 初 代 天 皇 神 武 となった さて 問 題 はこれら 一 連 の 歴 史 過 程 のどこで いつ 縄 文 以 来 の 原 始 三 点 セット が 金 属 製 の 神 鏡 と 神 剣 に その 材 質 を 弥 生 方 式 に 置 換 したか 誰 でも 気 づくように 天 孫 降 臨 以 後 ではない それ 以 前 高 天 原 居 住 時 代 のいつかであると 見 当 がつく それについて 記 紀 神 話 にちゃんと 記 録 が 残 っている その 置 換 の 時 期 を 示 す 神 話 とは 神 鏡 については( 天 岩 戸 神 話 ) 神 剣 については 素 戔 鳴 尊 (すさのをのみこと)の( 八 岐 大 蛇 退 治 神 話 )である つまり 両 神 話 以 前 高 天 原 では 神 鏡 は 土 器 製 のシンボル 物 であり 神 剣 は 石 材 の 加 工 物 に 過 ぎなかった そして もう 一 つの 神 器 勾 玉 (これは 記 表 記 紀 の 曲
いったい 縄 文 石 剣 は 何 のために 製 作 され 使 用 されたのか ズバリ 考 古 学 的 には 不 明 である 幸 いにも 縄 文 時 代 研 究 事 典 には 縄 文 石 剣 が 二 例 図 示 してあり その 柄 頭 の 文 様 は 私 提 案 の 縄 文 記 号 が 用 いられている( 掲 図 参 照 ) 天 空 を 意 味 する 斜 格 子 文 と マークである 純 文 記 号 マークは 記 紀 神 話 の 縄 文 三 大 神 の 一 柱 神 皇 産 霊 神 (かみむすひのかみ)をシンボルし 一 名 ( 翼 あるヘビ)( 竜 )と 称 される この 神 の 役 割 は 地 上 と 極 孔 神 界 を 結 び 死 者 の 魂 を 天 へ 運 ぶ 霊 魂 導 師 であり 斜 格 子 の 天 空 文 と 矛 盾 しない 本 来 神 皇 産 霊 神 は 縄 文 三 大 至 高 神 として 天 御 中 主 神 (あまのみなかぬしのかみ) 高 皇 産 霊 神 (たかみむすひのかみ)らと 三 点 セットになった 宇 宙 造 化 三 大 神 なので あり そのシンボル 物 はそれぞれ 神 鏡 曲 玉 神 剣 に 対 応 する すなわち 三 種 の 神 器 とは 列 島 最 古 縄 文 三 大 神 を 表 現 する 至 聖 物 なのである このところが 従 来 の 天 皇 論 神 器 論 ではよく 分 かっていなかった その 原 因 は 国 宝 土 偶 第 一 号 の 頭 部 の 謎 の 文 様 の 意 味 が 解 明 できなかったからにほかならない これでやっと 岩 戸 開 きの 式 場 において 祭 壇 代 わりに 立 てた 榊 ツリーの 飾 り 物 の 意 味 が 解 けた 最 上 段 に 飾 った 八 坂 瓊 の 曲 玉 こそ 高 天 原 最 高 位 の 男 性 シンボル す なわち 神 武 即 位 以 後 の 天 皇 位 の 最 高 シンボルであり 中 段 の 神 鏡 は 岩 戸 開 きの 神 事 により 改 めて 最 高 男 神 と 肩 を 並 べる 対 等 の 女 性 神 天 照 大 神 の 神 格 として その 依 代 となった 天 御 中 主 神 のシンボルであったと 説 明 すれば もはや 最 下 段 に 飾 ったと いう 二 種 の 御 幣 青 和 幣 (あおにきて)と 白 和 幣 の 意 味 も 推 して 知 られてくる ともあれ 石 剣 は 縄 文 前 期 から 出 土 する 太 古 の 器 物 である それだけ 縄 文 人 の 生 活 に 深 く 根 ざしているに 違 いないが あまりに 荒 削 りな 作 りでその 用 途 を 探 る 手 掛 か りが 皆 無 縄 文 晩 期 になり やっと 縄 文 記 号 を 手 掛 かりにその 社 会 的 機 能 を 推 察 す る 手 掛 かりが 得 られて ようやく 神 皇 産 霊 神 のシンボル 体 と 判 明 した とするなら ほかの 記 紀 神 話 の 造 化 三 大 神 も 神 皇 産 霊 神 とセットなのだから 当 然 縄 文 前 期 段 階 から 存 在 したはずである まさか そんな 太 古 から? と 思 われるが 論 理 的 帰 結 はそうなるのだから 仕 方 ない 見 方 を 換 えれば それだけ 列 島 住 民 ( 日 本 民 族 )の 歴 史 は 旧 い 証 拠 といえよう ところが 神 剣 の 名 称 は 日 本 書 紀 で 天 叢 雲 剣 (あめのむらくものつるぎ)と 称 し 古 事 記 では 都 牟 刈 大 刀 (つむがりのたち)と 呼 称 する はたして 大 刀 なのか 剣 なのか どこがどう 違 うのか 簡 単 にいえば 刃 の 砥 ぎ 出 し 方 の 違 いである 片 側 に のみ 刃 がついたのが 大 刀 で いわば 日 本 刀 のような 刃 物 そうでなく 刀 身 の 両 側 に 刃 部 があるのが 剣 である 三 種 の 神 器 の 神 剣 はあくまで 剣 なのだから 縄 文 右 剣 と 同 じく 両 側 に 刃 部 がありそのルーツを 縄 文 前 期 約 一 万 年 前 まで 遡 ることになる
玉 表 記 のほうが 正 しい 以 後 は 曲 玉 と 表 記 )こそ 弥 生 時 代 の 置 換 を 受 けない 縄 文 以 来 の 伝 統 的 な 神 聖 物 ほんものの 縄 文 遺 物 なのである 第 一 部 神 剣 の 縄 文 的 由 来 三 種 の 神 器 には 高 天 原 独 特 の 価 値 観 があり 最 高 位 が 曲 玉 第 二 位 が 神 鏡 第 三 位 が 神 剣 となる そのことは 天 岩 戸 神 話 のなかで 岩 戸 の 前 に 立 てた 臨 時 祭 壇 の 榊 ツリーにおけるその 飾 り 付 け 方 から 判 明 する 最 上 段 が 曲 玉 中 段 が 神 鏡 下 段 が 神 剣 となるべきが 高 天 原 には 自 前 の 刀 剣 技 術 がなかった それで 最 下 段 の 神 剣 の 代 わりに 青 白 二 つの 布 製 御 幣 を 飾 り それによりシンボリックな 神 剣 代 わりとした この 空 白 を 埋 めたのが 姉 天 照 の 岩 戸 開 きの 儀 式 を 目 撃 した 素 箋 鳴 尊 であった 追 放 され プレ 出 雲 の 八 岐 大 蛇 ( 八 人 の 山 賊 )を 退 治 した 時 その 尾 ( 山 賊 の 首 領 の 貯 蔵 庫 )から 見 つかった 精 巧 な 渡 来 の 金 属 製 剣 を 弟 から 高 天 原 の 姉 へ 記 念 品 として 奉 呈 した 以 来 その 剣 が 神 器 の 神 剣 となった 高 天 原 内 で 起 った 事 件 を 記 す 神 話 を 分 析 する と たしかに 金 属 製 の 剣 は 存 在 したのだが すべて 自 国 産 ではなく 外 部 おそら く 西 日 本 の 葦 原 中 国 (あしはらのなかつくに)からの 輸 入 品 と 推 定 される だが 考 古 学 的 には 縄 文 前 期 に 遡 り はやくも 石 材 による 縄 文 石 剣 が 出 土 する 石 材 だか ら 脆 く 長 尺 はムリ せいぜい 三 〇 四 〇 センチ 程 度 それでも 両 側 に 砥 ぎ 出 しがあり 刃 部 をもつ が 大 きさは 武 士 の 小 脇 差 しにも 及 ばない 一 例 として 北 海 道 函 館 市 の 函 館 空 港 第 4 地 点 遺 跡 第 50 号 住 居 跡 から 出 土 の 縄 文 前 期 の 石 剣 は 全 長 32 2センチ 最 大 幅 3 6センチ 砥 ぎ 出 し 成 形 の 完 形 品 ほかに 同 様 の 磨 製 石 剣 2 点 と 11 点 の 折 れた 破 損 品 が 出 土 した 石 剣 が 出 土 するその 分 布 域 は 縄 文 時 代 研 究 事 典 (1994 年 )によると 縄 文 晩 期 に 関 東 から 東 北 地 方 の 太 平 洋 側 を 中 心 として 盛 行 する とするなら この 分 布 域 こそ 西 日 本 葦 原 中 国 の 人 びとから 高 天 原 と 呼 称 された 幻 の 天 孫 族 のスター ト 地 域 すなわち 高 天 原 と 比 定 可 能 になる さらにもう 一 冊 終 戦 後 最 初 の 考 古 学 辞 典 となった 図 解 考 古 学 辞 典 (1959 年 )の 石 剣 の 項 にはその 分 布 状 況 につき こう 記 す 分 布 の 中 心 は 東 日 本 にあるが 南 九 州 までまばらにひろがっている この 指 摘 は 重 要 である この 分 布 域 こそ 高 天 原 をスタート 地 点 とする 天 孫 一 行 の 陸 上 降 臨 コースを 証 する 以 外 のなにものでも ない
紀 後 半 )で まさに 古 墳 時 代 の 黎 明 期 その 頃 縄 文 時 代 の 再 生 呪 術 が 復 活 し やがて 大 規 模 な 古 墳 築 造 へ 向 かうきっかけとなったのが 推 察 できる 大 和 や 難 波 の 大 豪 族 ひょっとすると 天 皇 家 の 一 族 の 水 葬 儀 礼 の 跡 であった 可 能 性 すら 否 定 できない 私 は 前 方 後 円 墳 もまた 大 規 模 化 した( 宗 教 的 再 生 マシン)であると 以 前 神 歴 研 例 会 で 発 表 したことがある ここ 小 阪 合 遺 跡 こそ 古 墳 時 代 のルーツの 地 かもしれない ところで 神 鏡 が 本 来 真 軽 津 鏡 すなわち 極 孔 神 関 連 のシンボルであると 判 れば それのプロトタイプが 何 であったか 縄 文 遺 物 の 中 からいくつか 見 当 がつく ひと つは 国 宝 土 偶 第 一 号 の 縄 文 ビーナス の 頭 部 それと 同 じく 丸 く 平 らな 面 に 大 渦 文 が 浮 き 出 た 天 然 物 がある 南 方 沖 縄 産 のイモガイである それを 欲 しても 入 手 困 難 だった 地 方 東 北 太 平 洋 側 の 北 部 八 戸 市 の 是 川 中 居 遺 跡 では 右 巻 き 渦 文 のイモ ガイ 蓋 をまねた 人 工 土 板 を 作 った 同 地 八 戸 市 博 物 館 に10 枚 陳 列 してある これ こそが 高 天 原 神 鏡 のプロトタイプだ 先 に 縄 文 神 剣 の 分 布 域 から 推 測 した 高 天 原 の 位 置 と まさしく 一 致 する 第 三 部 曲 玉 の 縄 文 的 由 来 三 種 の 神 器 のひとつ 勾 玉 は 古 事 記 の 表 記 法 であり 正 史 日 本 書 紀 では 曲 玉 と 表 記 する 比 べると 字 形 は 見 間 違 えようのない 大 差 字 源 的 に 見 ても 日 本 書 紀 編 纂 陣 のほうが 正 確 な 漢 字 選 択 を 行 っている すなわち 字 源 的 に 見 ると 勾 字 は 身 体 を 折 りまげた 屈 肢 葬 を 象 っていて あまり 縁 起 のよい 文 字 ではない 対 して 曲 字 の 字 源 は 古 代 中 国 の 字 源 書 説 文 解 字 にU 字 形 の 中 に 王 字 が 描 いてある 紀 編 纂 陣 がなぜ 高 天 原 最 高 位 をシンボルするのにこの 漢 字 を 選 んだか 縄 文 記 号 の 知 識 があれば 即 納 得 である 縄 文 記 号 では 男 性 月 神 を 三 日 月 型 でシンボルするのがC 字 形 それを 縦 に 伸 ばし た 形 がU 字 形 となり C 字 形 と 同 等 のシンボル 価 値 を 有 するからである なるほど 紀 編 纂 陣 が 記 の 勾 玉 でなく わざわざ 曲 玉 表 記 の 方 を 選 んだ その 理 由 がこれ で 氷 解 する 驚 くのはいまひとつ 金 文 における 曲 字 の 原 型 だ ほとんど 直 角 にまげた 短 冊 形 であり その 形 は 縄 文 勾 玉 の 曲 がり 方 によく 似 る その 形 だけでも 三 日 月 の 変 形 表 現 と 見 当 がつくのだが その 形 態 認 識 を 裏 付 けるのは 縦 方 向 と 横 方 向 の 短 冊 形 の 中 にまぎれもなく 三 日 月 のシンボルであるC 字 形 が 嵌 め 込 んである 縄 文 勾 玉 とはい かなるものか 縄 文 時 代 研 究 事 典 が 判 り 易 い 通 常 勾 玉 は 古 墳 時 代 を 代 表 する 装 身 具 であるが 同 じ 形 態 をもつ 勾 玉 が 縄 文 時
第 二 部 神 鏡 の 縄 文 的 由 来 三 種 の 神 器 のうち 神 剣 と 並 んでいまひとつ 金 属 製 品 がある 神 鏡 の 存 在 だ いったい 何 を 根 拠 に 土 器 と 石 器 ばかりの 縄 文 時 代 ( 考 古 学 的 には 新 石 器 時 代 )に 金 属 製 の 神 鏡 があったというのか そんなトンデモない 学 説 など 聞 いたことがない そう 考 えるのが 今 の 常 識 しかし 早 トチリしては 困 る 私 は 縄 文 時 代 に 金 属 製 の 鏡 があったなどと 主 張 す るつもりは 毛 頭 ない 神 剣 と 同 じく 神 鏡 もまた 縄 文 時 代 に 存 在 したのは 神 鏡 のプ ロトタイプ( 原 型 )であったのだ でも 今 の 鏡 とはいささか 違 っていたのではな いか そこのところ 記 紀 原 本 と 考 古 学 サイドから 考 究 して またまたトンデモな い 結 論 に 追 い 込 まれた 神 鏡 を 造 った 人 物 の 名 を 記 では 伊 斯 許 理 度 売 命 (いしこりどめのみこと) 紀 では 石 凝 姥 と 表 記 する 後 者 の 表 記 から 字 源 的 に 推 察 すると 年 齢 は 三 〇 四 〇 代 で 金 属 器 を 造 る 石 の 鋳 型 を 作 製 する 女 性 職 人 であったようだ 同 じく 日 本 書 紀 は 神 鏡 についても 第 七 段 本 文 の 細 注 において あるに 云 はく 真 経 津 (まふつ)の 鏡 といふ と 注 釈 する 通 称 八 咫 鏡 とは 大 きさ( 円 周 120センチ)をいうのであり 鏡 の 機 能 面 を 示 す のではない そこで 漢 字 の 表 意 面 に 注 目 その 意 味 するところを 探 ると 真 軽 津 と は 死 者 の 魂 ( 真 )を 天 上 界 の 極 孔 神 ( 経 )のもとへ 送 り 出 す( 津 )ためとなり 神 鏡 はそのためのいわば 死 者 葬 送 の 際 使 用 する 集 祀 具 となる どこにも 太 陽 神 の 説 明 はない なるほど 縄 文 社 会 に 太 陽 神 は 必 要 ない 日 本 列 島 の 恵 まれた 自 然 に 囲 まれて 生 き る 縄 文 文 化 社 会 の 人 びとにとって 悩 みの 種 は 食 物 の 豊 漁 ではなく 自 己 の 死 と 再 生 この 世 への 再 帰 還 再 来 生 こそ 人 生 の 最 大 関 心 事 であった その 最 大 関 心 事 に 安 心 感 を 与 え この 世 への 再 誕 生 を 保 証 してくれる 道 具 それ こそが 三 種 類 の 宗 教 器 具 今 日 的 にいえば ( 宗 教 的 再 生 マシン)に 等 しかった そ の 点 科 学 時 代 の 無 神 論 に 馴 れ 親 しんだ とりわけ 日 本 人 にとって もはやそんな 再 生 マシンに 憧 れ それを 崇 拝 する 人 びとの 心 理 心 情 など 片 鱗 も 考 えない 想 像 外 の 世 界 であろう まさかと 思 う 拒 絶 反 応 を 抑 えこむ 祭 祀 遺 跡 が 〇 七 年 六 月 大 阪 府 八 尾 市 若 草 町 の 小 坂 合 (こざかあい) 遺 跡 で 見 つかっている 珍 しく 実 物 の 銅 鏡 鉄 剣 曲 玉 の 三 種 の 神 器 が 同 遺 跡 発 掘 で 揃 って 昔 の 川 の 跡 から 出 土 時 代 は 古 墳 時 代 前 期 (4 世
代 にも 認 められる 縄 文 時 代 の 後 期 後 半 に すでに 形 態 的 にコブ 状 の 突 起 や 文 様 が つくのが 一 般 的 である ( 略 ) 縄 文 時 代 のものは 中 央 部 より 著 しく 湾 曲 する J 形 の 形 態 をもつものが 多 い こうした 勾 玉 の 形 態 に 関 しては 獣 の 牙 を 素 材 とした 牙 玉 に 由 来 するとの 見 解 が 示 される しかし 縄 文 曲 玉 は 丸 っこいからJ 形 というよりもC 字 形 により 多 く 似 ていて その 三 日 月 形 起 源 を 暗 示 する では 古 代 中 国 人 もまた 曲 玉 を 知 っていたのか そ の 点 は 今 のところ 謎 だ 三 種 の 神 器 の 縄 文 プロトタイプと その 高 天 原 の 神 聖 シンボル 体 についてまとめ ておく 八 坂 瓊 の 曲 玉 牙 玉 高 天 原 最 高 位 標 示 男 性 月 神 神 鏡 渦 巻 文 土 板 天 御 中 主 神 + 高 皇 産 霊 神 の 融 合 体 神 剣 石 棒 石 剣 神 皇 産 霊 神 三 種 の 神 器 とはひとり 皇 室 のみならず 縄 文 一 万 年 前 に 遡 るわれわれ 列 島 住 民 すなわち 民 族 としての 日 本 人 の 最 古 独 立 性 を 裏 付 けるかけがえのない 物 的 証 明 品 で もある そのことをグローバル 化 する 世 界 の 中 で われわれは 身 に 滲 みて 自 覚 あ るいは 内 在 化 するのが これからの 生 き 方 なのかもしれない ( 以 上 )