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第 48 回 北 陸 内 視 鏡 外 科 研 究 会 抄 録 集 一 般 演 題 1. 小 児 鼠 径 ヘルニアに 対 する 腹 腔 鏡 下 鼠 径 ヘルニア 修 復 術 (LPEC)の 経 験 3. 再 発 性 虫 垂 炎 の 妊 娠 24 週 妊 婦 に 対 して 腹 腔 鏡 下 虫 垂 切 除 術 を 施 行 した 1 例 福 井 県 立 病 院 外 科 鈴 木 一 如 石 川 暢 己 秋 山 玲 子 加 藤 嘉 一 郎 石 山 泰 寛 田 中 伸 廣 伊 藤 朋 子 清 水 陽 介 奥 田 俊 之 平 能 康 充 前 田 一 也 太 田 浩 司 宮 本 太 門 道 傳 研 司 服 部 昌 和 橋 爪 泰 夫 小 児 における 鏡 視 下 鼠 径 ヘルニア 修 復 術 は 内 鼠 径 輪 周 囲 の 腹 膜 外 に 糸 を 通 して 皮 下 で 結 紮 閉 鎖 する laparoscopic percutaneous extra peritoneal closure (LPEC) 法 が 一 般 的 に 施 行 されている 当 科 では 平 成 25 年 8 月 より 同 法 を 導 入 し 平 成 27 年 3 月 までに 38 例 ( 片 側 17 例 両 側 21 例 の 計 59 側 )の 女 児 に 対 して 本 術 式 を 施 行 した 年 齢 は 1 歳 から 11 歳 まで 平 均 4.4 歳 であった 片 側 症 例 の 手 術 時 間 は 18 分 ~45 分 平 均 約 24 分 であった 両 側 症 例 で は 26~64 分 平 均 約 35 分 であった 一 側 の 縫 合 時 間 は 平 均 約 7 分 30 秒 であった 術 中 術 後 合 併 症 はなく 現 時 点 で 再 発 は 認 めていない 当 科 での 手 術 成 績 および LPEC 法 の 実 際 を 報 告 する 石 川 県 立 中 央 病 院 消 化 器 外 科 越 田 晶 子 山 本 大 輔 崎 村 祐 介 俵 広 樹 佐 藤 礼 子 奥 出 輝 夫 松 井 亮 太 辻 敏 克 北 村 祥 貴 太 田 尚 宏 稲 木 紀 幸 伴 登 宏 行 症 例 症 例 は 31 歳 妊 娠 24 週 以 前 に 虫 垂 炎 に 対 して 保 存 的 加 療 を 行 っていた 今 回 腹 痛 にて 救 急 受 診 し 精 査 したところ 再 発 性 虫 垂 炎 と 診 断 され 患 者 と 相 談 の 上 で 腹 腔 鏡 下 虫 垂 切 除 術 を 施 行 した 子 宮 底 が 臍 部 まで 達 していたため 臍 上 2 cmに 12 mmのカメラポートを 設 置 し 術 者 ポート は 左 側 腹 部 左 季 肋 部 に 設 置 した 腹 腔 内 を 観 察 すると 下 腹 部 を 子 宮 が 占 めている 状 態 であった 左 側 臥 位 頭 低 位 にすることで 腹 腔 鏡 下 に 虫 垂 切 除 術 が 可 能 であった 手 術 時 間 は 50 分 出 血 量 は 少 量 であった 術 後 7 日 で 経 過 良 好 で 退 院 とな った 結 語 妊 婦 の 腹 腔 鏡 下 虫 垂 切 除 術 はワーキング スペースの 確 保 が 難 しく 子 宮 底 が 高 くなるにつ れて 視 野 確 保 が 困 難 になるといわれているが 体 位 とポート 位 置 を 工 夫 することで 24 週 妊 婦 でも 施 行 可 能 であった 2. 全 胃 小 腸 横 行 結 腸 が 脱 出 した IV 型 巨 大 食 道 裂 孔 ヘルニアに 対 して 腹 腔 鏡 下 メッ シュ 修 復 腹 壁 固 定 術 を 施 行 した 1 例 1) 福 井 県 済 生 会 病 院 外 科 富 山 赤 十 字 病 院 2) 3) 外 科 金 沢 大 学 先 進 総 合 外 科 島 田 雅 也 1) 澤 田 幸 一 郎 2) 角 谷 慎 一 3) 関 節 リウマチにて 亀 背 が 高 度 な 69 歳 女 性 両 側 肺 癌 の 術 後 に 以 前 より 認 めていた 巨 大 食 道 裂 孔 ヘルニアの 加 療 目 的 に 紹 介 精 査 にて up side down stomach を 伴 う 全 胃 と 小 腸 の 一 部 横 行 結 腸 の 一 部 が 脱 出 した IV 型 食 道 裂 孔 ヘル ニアと 診 断 径 口 摂 取 困 難 症 状 のため 腹 腔 鏡 下 手 術 を 施 行 6~7 cmに 開 大 した 食 道 裂 孔 より 上 記 臓 器 の 脱 出 を 認 めたが 愛 護 的 に 還 納 しえ た 短 胃 動 静 脈 を 切 離 し 胃 を 腹 腔 側 に 牽 引 し た 非 吸 収 性 2-0V-Loc TM を 用 い 横 隔 膜 脚 を 背 側 の 二 方 向 から 縫 縮 し 8.5 8.0 cm Parietex TM Hiatal Mesh を 縫 着 し 修 復 した 逆 流 性 食 道 炎 は 認 めなかったため 胃 底 部 の 腹 壁 固 定 と 前 庭 部 の 肝 円 索 への 固 定 のみ 追 加 し 終 了 した 食 事 再 開 後 夜 間 仰 臥 位 時 にやや 逆 流 症 状 みと めたが 造 影 検 査 にて 狭 窄 は 認 めず 体 位 と 食 事 の 訓 練 を 行 うと 徐 々に 改 善 を 認 め 第 34 病 日 退 院 した 再 発 は 認 めていない 4. 腹 腔 鏡 下 左 側 大 腸 癌 手 術 における 脾 弯 曲 授 動 手 技 金 沢 大 学 付 属 病 院 消 化 器 腫 瘍 再 生 外 科 中 村 慶 史 廣 瀬 敦 史 的 場 美 紀 大 畠 慶 直 柄 田 智 也 岡 本 浩 一 中 沼 伸 一 酒 井 清 祥 牧 野 勇 林 泰 寛 尾 山 勝 信 井 口 雅 史 中 川 原 寿 俊 宮 下 知 治 田 島 秀 浩 楯 川 幸 弘 高 村 博 之 二 宮 致 伏 田 幸 夫 太 田 哲 生 左 側 大 腸 癌 に 対 する 腹 腔 鏡 下 手 術 は 難 易 度 が 高 いとされている 当 科 における 脾 湾 曲 授 動 手 技 の 工 夫 を 供 覧 する まず 頭 高 位 にて 網 嚢 を 開 放 後 脾 弯 曲 に 向 かい 脾 臓 と 結 腸 との 間 の 大 網 を 切 開 する 続 いて 膵 下 縁 を 視 認 しこれに 沿 って 横 行 結 腸 間 膜 上 縁 を 切 開 し 後 腹 膜 下 筋 膜 に 到 達 しておく この 手 技 に より 脾 臓 膵 臓 の 損 傷 は 回 避 できると 考 えてい る 頭 側 からのこのアプローチを 可 能 な 限 り 外 側 足 側 に 広 げ 膵 尾 部 にガーゼを 留 置 しておく 続 いて 頭 低 位 とし 直 腸 間 膜 の 切 開 IMA 領 域 の 血 管 処 理 を 行 い 内 側 アプローチにて 下 腹 神 経 前 筋 膜 に 沿 った 剥 離 を 頭 側 外 側 に 広 げる 頭 側 に 剥 離 を 進 めると 頭 側 から 留 置 したガーゼに 到 達 するため 膵 の 同 定 が 容 易 となる 最 後 に 外 側 ア プローチで 左 側 結 腸 の 固 定 を 切 開 すると 脾 弯 曲 に 留 置 したガーゼを 容 易 に 確 認 でき 脾 弯 曲 の 授 動 が 完 了 する

5. 腹 腔 内 での 臓 器 把 持 用 機 器 FJ Clip の 開 発 と 臨 床 応 用 主 題 1: 急 性 胆 嚢 炎 の 手 術 のタイミングと 手 技 6. 緊 急 手 術 を 施 行 した 急 性 胆 嚢 炎 の5 例 1) 2) 福 井 赤 十 字 病 院 外 科 福 井 県 立 病 院 外 科 同 病 理 診 断 科 1) 藤 井 秀 則 川 上 義 行 青 竹 利 治 皆 川 知 洋 加 藤 嘉 一 郎 前 田 一 也 1) 秋 山 玲 子 1) 石 山 吉 羽 秀 麿 土 居 幸 司 広 瀬 由 紀 泰 寛 1) 奥 田 俊 之 1) 平 能 康 充 1) 宮 永 太 門 1) 道 傳 研 司 1) 服 部 昌 和 1) 橋 爪 泰 夫 1) 海 崎 泰 治 2) はじめに 地 元 眼 鏡 枠 メーカーのシャルマン 社 と 共 同 で 腹 腔 内 での 臓 器 把 持 用 の 機 器 を 5 mm 用 のポート 12 mm 用 のポートの 2 サイズ 開 発 した 製 品 概 要 通 常 用 いる 腹 腔 鏡 用 鉗 子 で 操 作 可 能 な 着 脱 式 の 機 器 である 滅 菌 可 能 なステンレ ス 製 で 全 長 はそれぞれ 30 mmと 35 mmと 短 く 臓 器 のつり 上 げを 有 効 にした 把 持 力 が 強 く 且 つ 組 織 挫 滅 が 少 なく FJ(Free Jaw) Clip と 名 付 けた 臨 床 応 用 12 mm 用 を 胃 GIST に 対 する 腹 腔 鏡 下 胃 局 所 切 除 に 5 症 例 腹 腔 鏡 下 結 腸 切 除 に 5 症 例 用 いたが 把 持 牽 引 は 有 効 で 把 持 部 の 挫 滅 はほとんど 無 かった 5 mm 用 は 主 に 臍 部 1 cm 切 開 2 ポート+ 細 径 鉗 子 による 腹 腔 鏡 下 胆 嚢 摘 出 術 における 胆 嚢 の 腹 側 への 展 開 に 用 いた 30 例 に 施 行 し 術 中 トラブルはなく 手 術 時 間 は 平 均 97 分 で 術 後 合 併 症 なく 従 来 の 臍 部 2 ポー トにプラス 1 ポートで 完 遂 した 53 例 の 手 術 時 間 127 分 に 比 べ 有 意 に 短 縮 された 結 語 FJ Clip は 今 後 の Reduced Port Surgery の 新 たな 展 開 に 非 常 に 有 効 な 機 器 で あると 考 えられる 急 性 胆 嚢 炎 の 診 療 ガイドラインとして 東 京 ガイ ドライン 2013( 以 下 TG2013)が 公 表 されてか ら 急 性 胆 嚢 炎 の 手 術 のタイミングに 関 して 多 く の 施 設 で 変 更 があったと 思 われる 当 院 では 以 前 は 急 性 胆 嚢 炎 は 程 度 に 関 わらず まずは 保 存 的 に 加 療 し 待 機 的 に 手 術 加 療 されていたが 約 半 年 前 から 症 例 によっては 緊 急 準 緊 急 で 手 術 加 療 す る 方 針 とした 2014 年 10 月 から 2015 年 4 月 末 までに 緊 急 準 緊 急 にて 手 術 を 施 行 した 急 性 胆 嚢 炎 5 例 を 経 験 したので 反 省 点 等 を 含 め 報 告 する 7. 当 院 における 急 性 胆 嚢 炎 に 対 する 緊 急 手 術 の 適 応 と 実 際 富 山 赤 十 字 病 院 外 科 松 永 正 急 性 胆 嚢 炎 に 対 する 緊 急 手 術 は 保 存 的 加 療 後 の 手 術 という 二 期 的 な 入 院 加 療 を 避 けることがで き 入 院 期 間 医 療 費 患 者 の 負 担 が 減 少 する 利 点 があげられる だが 現 実 的 には 手 術 適 応 のあ る 急 性 胆 嚢 炎 に 対 する 緊 急 手 術 は すべての 患 者 に 適 応 することは 困 難 なのが 現 状 である 当 院 で は 2014 年 度 より 急 性 胆 管 胆 嚢 炎 診 療 ガイドラ イン 2013 に 則 り 急 性 胆 嚢 炎 における 緊 急 手 術 適 応 症 例 に 対 しては 手 術 を 積 極 的 に 施 行 する 方 針 をとっている 2014 年 度 において 入 院 加 療 を 必 要 とした 急 性 胆 嚢 炎 は 34 例 であり そのうち 緊 急 手 術 を 施 行 したのは 11 例 であった これら の 症 例 に 関 しての 比 較 検 討 を 若 干 の 文 献 的 考 察 を 踏 まえて 報 告 する

8. 急 性 胆 嚢 炎 に 対 する 手 術 時 期 の 検 討 10. 急 性 胆 嚢 炎 に 対 する 経 皮 経 肝 胆 嚢 ドレナ ージ 後 の 腹 腔 鏡 下 胆 嚢 摘 出 術 の 検 討 浅 ノ 川 総 合 病 院 外 科 尾 島 英 介 中 野 達 夫 宮 永 章 平 道 輪 良 男 石 川 県 立 中 央 病 院 消 化 器 外 科 崎 村 祐 介 北 村 祥 貴 俵 広 樹 奥 出 輝 夫 松 井 亮 太 山 本 大 輔 辻 敏 克 太 田 尚 宏 稲 木 紀 幸 黒 川 勝 伴 登 宏 行 山 田 哲 司 目 的 ガイドラインでは 重 症 度 が 軽 ~ 中 等 症 の 急 性 胆 嚢 炎 に 対 して 発 症 後 72 時 間 以 内 の 腹 腔 鏡 下 胆 摘 術 を 施 行 し 重 症 では 胆 嚢 ドレナー ジ 等 を 行 い 全 身 状 態 が 回 復 した 時 期 に 待 機 手 術 を 行 うことが 推 奨 されている 当 科 では 同 様 な 治 療 方 針 を 取 っており 今 回 その 妥 当 性 を 検 討 した 対 象 と 方 法 2010 年 1 月 から 2015 年 3 月 ま でに 急 性 胆 嚢 炎 に 対 し 腹 腔 鏡 下 胆 摘 術 が 施 行 された 73 例 において 発 症 72 時 間 以 内 の 手 術 群 を A 群 72 時 間 を 越 えた 手 術 群 を B 群 胆 嚢 炎 消 退 後 の 待 機 手 術 群 を C 群 とし 手 術 時 間 出 血 量 開 腹 移 行 率 合 併 症 発 症 率 術 後 入 院 期 間 を 検 討 した 成 績 手 術 時 間 合 併 症 発 生 率 開 腹 移 行 率 では 3 群 間 に 差 は 見 られなかったが 出 血 量 は B 群 で 有 意 に 多 く 術 後 入 院 期 間 も B 群 で 多 い 傾 向 にあった 結 語 急 性 胆 嚢 炎 に 対 しては 重 症 度 に 応 じた 適 切 な 治 療 選 択 が 大 切 で 軽 ~ 中 等 症 に 対 する 早 期 の 腹 腔 鏡 下 胆 摘 術 は 安 全 で 有 効 であると 思 われた 諸 言 急 性 胆 嚢 炎 の 腹 腔 鏡 下 胆 嚢 摘 出 術 ( 以 下 LC)における 経 皮 経 肝 胆 嚢 ドレナージ( 以 下 PTGBD)の 意 義 について 検 討 した 方 法 2011 年 1 月 から 2015 年 3 月 までに 急 性 胆 嚢 炎 に 対 し 待 機 的 な LC を 施 行 した 237 件 の 内 PTGBD までの 期 間 が 3 日 以 内 の 群 ( 以 下 Early 群 )とそれ 以 降 の 群 ( 以 下 Late 群 )を 比 較 した 結 果 PTGBD 施 行 群 では 平 均 術 前 WBC は 17196/μL 術 前 CRP が 22.1mg/dl 平 均 手 術 時 間 117.3 分 発 症 から 手 術 まで 期 間 は 41.7 日 出 血 量 は 37.7ml 術 後 在 院 日 数 は 5.3 日 で 開 腹 移 行 はみとめられなかった Early 群 Late 群 に 年 齢 差 性 差 重 症 度 ASA 分 類 PTGBD 後 から 手 術 までの 期 間 に 差 はなかった Early 群 では 手 術 時 間 が 短 く 出 血 量 合 併 症 も 少 なかっ た 結 語 PTGBD 後 に 待 機 的 に LC を 施 行 するこ とは 妥 当 と 考 えられた PTGBD は 発 症 から 3 日 以 内 にすることで 良 好 な 結 果 が 得 られた 9. 急 性 胆 嚢 炎 に 対 する 手 術 治 療 の 検 討 11. 急 性 胆 嚢 炎 胆 嚢 癌 併 発 の 検 討 厚 生 連 高 岡 病 院 外 科 加 藤 洋 介 福 岡 祐 太 山 田 翔 林 憲 吾 羽 田 匡 宏 小 竹 優 範 平 沼 知 加 志 尾 山 佳 永 子 原 拓 央 方 法 2010 年 6 月 から 2015 年 4 月 までの 間 に 急 性 胆 嚢 炎 の 診 断 で 早 期 LC もしくは PTGBD 後 に 待 機 的 LC を 施 行 した 101 症 例 を 対 象 として 後 ろ 向 きに 検 討 した 成 績 早 期 LC: 待 機 LC は 47:54 例 年 齢 は 62.4:74.4 で 有 意 差 あり 手 術 時 間 は 107 分 :137 分 で 有 意 差 あり 開 腹 移 行 はそれぞれ 3 例 (6.4%) 3 例 (5.6%)で 有 意 差 なし CD3 以 上 の 術 後 合 併 症 は 2 例 (4.3%: 遺 残 結 石 2 例 ) 0 例 で 有 意 差 なし 術 後 在 院 日 数 は 6.2 日 : 8.1 日 で 有 意 差 あり 結 論 待 機 LC 群 で 高 齢 者 が 多 く 手 術 時 間 術 後 在 院 日 数 が 長 い 早 期 LC 群 では 術 前 の 胆 道 評 価 が 不 十 分 なため 遺 残 結 石 に 注 意 を 要 す る 症 例 に 応 じて 手 術 時 間 を 検 討 することで 比 較 的 安 全 に 腹 腔 鏡 下 に 胆 嚢 摘 出 が 可 能 であっ たが 総 在 院 日 数 の 短 縮 を 意 図 した 場 合 可 及 的 な 早 期 手 術 が 望 ましい 杉 田 玄 白 記 念 公 立 小 浜 病 院 外 科 菅 野 元 喜 岸 和 樹 青 山 太 郎 鎌 田 泰 之 八 木 大 介 前 田 俊 樹 服 部 泰 章 福 井 泉 目 的 急 性 胆 嚢 炎 (AC)に 対 する LC は 開 腹 と 比 べ 低 侵 襲 で 高 齢 者 重 症 例 にも 安 全 に 治 療 が 可 能 である しかし 術 前 術 中 の PTGBD 胆 嚢 穿 刺 ドレナージは 胆 嚢 癌 併 発 (GBC) 症 例 に 関 しては 腫 瘍 の 拡 散 も 危 惧 される 当 院 の 成 績 を 振 り 返 り 今 後 の 対 応 を 考 える 方 法 2011 年 1 月 以 降 LC を 施 行 した 189 例 の 臨 床 病 理 学 的 背 景 因 子 予 後 を 検 討 する 結 果 GBC は 急 性 無 石 胆 石 胆 嚢 炎 2/6 1/21 慢 性 無 石 胆 石 胆 嚢 炎 0/19 2/52 胆 石 症 0/85 胆 嚢 ポリープ 2/6 と AC 症 例 で 11.1%と 頻 度 が 高 かった 予 後 的 には 再 発 は 慢 性 胆 石 胆 嚢 炎 1 例 (tub1,t1,n2;stageⅢ)のみで AC 症 例 は 無 再 発 生 存 中 である まとめ 観 察 期 間 が 短 いが AC の 治 療 にあたっ ては GBC を 念 頭 に 入 れ PTGBD 等 により 迅 速 に LC を 施 行 することが 手 術 の 低 侵 襲 性 及 び 予 後 に 寄 与 するものと 期 待 された

主 題 2: 腹 腔 鏡 下 肝 部 分 切 除 術 12. 肝 細 胞 癌 に 対 する 腹 腔 鏡 下 肝 部 分 切 除 の 有 用 性 と 位 置 づけ 14. 腹 腔 鏡 下 肝 切 除 の 現 状 - 安 全 性 確 保 への 取 り 組 みー 金 沢 大 学 消 化 器 腫 瘍 再 生 外 科 大 畠 慶 直 中 沼 伸 一 林 泰 寛 田 島 秀 浩 高 村 博 之 牧 野 勇 尾 山 勝 信 中 川 原 寿 俊 宮 下 知 治 二 宮 致 伏 田 幸 夫 太 田 哲 生 肝 細 胞 癌 に 対 する 局 所 療 法 は 多 様 化 し 低 侵 襲 性 を 求 めて 腹 腔 鏡 下 肝 切 除 も 行 われるように なってきたが 様 々な 局 所 療 法 の 中 でその 位 置 づけは 不 明 である 当 科 では 肝 細 胞 癌 に 対 して 腹 腔 鏡 下 肝 切 除 を2010 年 から 本 格 的 に 導 入 し5 年 が 経 過 した 今 回 肝 細 胞 癌 治 療 における 腹 腔 鏡 下 肝 部 分 切 除 の 有 用 性 を 検 証 することを 目 的 に2010 年 からの 開 腹 肝 部 分 切 除 症 例 と 比 較 検 討 した 腹 腔 鏡 下 肝 部 分 切 除 は48 例 で 完 全 腹 腔 鏡 下 手 術 は33 例 であった 検 討 項 目 とし て1 手 術 成 績 ( 手 術 時 間 出 血 量 輸 血 量 術 後 合 併 症 在 院 日 数 切 除 断 端 予 後 ) 2 再 発 形 式 ( 再 発 率 再 発 部 位 ) 3 再 発 治 療 の 比 較 を 行 い 腹 腔 鏡 下 肝 部 分 切 除 の 有 用 性 と 局 所 療 法 の 中 での 位 置 づけについて 考 察 する 富 山 大 学 消 化 器 腫 瘍 総 合 外 科 関 根 慎 一 渋 谷 和 人 松 井 恒 志 吉 岡 伊 作 山 﨑 豪 孔 馬 場 逸 人 河 合 俊 輔 平 野 勝 久 森 山 亮 仁 小 島 博 文 橋 本 伊 佐 也 北 條 荘 三 奥 村 知 之 長 田 拓 哉 塚 田 一 博 はじめに 当 科 では 2010 年 より 腹 腔 鏡 下 肝 部 分 切 除 を 導 入 し 近 年 では S7S8 領 域 の 切 除 症 例 も 増 えている 手 技 手 技 の 習 熟 に 伴 い 2012 年 は 全 例 完 全 腹 腔 鏡 下 での 切 除 が 可 能 となった 2013 年 から は monopolar soft 凝 固 を 導 入 し 切 離 線 の 前 凝 固 をした 後 に CUSA で 肝 実 質 破 枠 を 行 ってい る より 安 全 な 視 野 を 得 るべく 症 例 により 肋 間 ポ ートを 使 用 している 結 果 HCC 32 例 liver meta 9 例 CCC 2 例 良 性 4 例 Hr0/HrS/Hr1/Hr2 :37/3/4/3 例 S1-S6/S7-S8=35/13 例 平 均 腫 瘍 経 2.4 cm 平 均 手 術 時 間 267.9 分 平 均 出 血 量 196.7ml Clavien-Dindo 分 類 gradeⅢ 以 上 の 合 併 症 なし Soft 凝 固 による 前 凝 固 を 導 入 して 以 降 は 出 血 量 が 有 意 に 減 少 した 結 語 デバイスや 術 野 展 開 の 工 夫 により 安 全 に 腹 腔 鏡 下 肝 切 除 の 適 応 拡 大 が 可 能 であった 13. 当 科 における 腹 腔 鏡 下 肝 部 分 切 除 術 15. 肝 S7 S8 領 域 に 対 する 腹 腔 鏡 下 肝 部 分 切 除 術 の 工 夫 福 井 県 立 病 院 外 科 前 田 一 也 加 藤 嘉 一 郎 橋 爪 泰 夫 石 川 県 立 中 央 病 院 消 化 器 外 科 北 村 祥 貴 黒 川 勝 崎 村 祐 介 俵 広 樹 奥 田 輝 夫 松 井 亮 太 辻 敏 克 山 本 大 輔 太 田 尚 宏 稲 木 紀 幸 伴 登 宏 行 腹 腔 鏡 下 肝 切 除 は 近 年 多 くの 施 設 で 導 入 され てきており 今 後 も 更 なる 発 展 が 期 待 される 術 式 である 特 に 肝 部 分 切 除 は 切 除 部 分 によっ ては 鏡 視 下 手 術 のメリットを 享 受 できる 術 式 と 思 われる 当 科 ではこれまで 36 例 に 対 して 腹 腔 鏡 下 肝 部 分 切 除 を 施 行 し 良 好 な 結 果 を 得 ているので 報 告 する 当 科 では 左 葉 の 切 除 に 対 しては 仰 臥 位 右 葉 に 対 しては 左 半 側 臥 位 4 ポートもしくは 5 ポートで 行 っており 実 際 の 手 技 を 供 覧 する 平 均 手 術 時 間 は 235 分 出 血 量 は 100mL 重 篤 な 術 後 合 併 症 は 認 めず 術 後 在 院 日 数 は 10 日 であった 腹 腔 鏡 下 肝 部 分 切 除 は 部 位 により 難 易 度 が 異 な る 難 易 度 が 高 いとされる S7,S8 領 域 の 腫 瘍 に 対 する 腹 腔 鏡 下 肝 部 分 切 除 の 工 夫 を 提 示 する 体 位 は 左 半 側 臥 位 頭 高 位 とし マジックベッド 固 定 でローテートする 気 腹 圧 は 8mmHg で 開 始 し 12mmHg までの 間 で 調 節 している 助 手 も 両 手 を 使 用 するためにポートは 5 本 を 基 本 とし う ち 1 本 は 中 腋 窩 線 上 第 8 肋 間 からバルーン 付 ボ ートを 挿 入 している この 肋 間 ポートを 使 用 する ことで 良 好 な 術 野 展 開 が 得 られると 考 える 全 例 Pringle 法 に 備 えて 肝 十 二 指 腸 靭 帯 をテーピング している 右 葉 を 十 分 授 動 したうえで LCS,soft 凝 固 付 CUSA を 用 いて 肝 切 離 を 行 い 止 血 は IO 電 極 用 いる また 横 隔 膜 下 は 切 離 ラインが 浅 く なりやすいため 肝 表 面 での 肝 切 離 マージンは 開 腹 手 術 より 意 識 的 に 大 きくとり 頻 回 の 術 中 エコ ーを 心 掛 けている 当 科 の 手 技 を 供 覧 する

16. 当 科 における 腹 腔 鏡 下 肝 外 側 区 域 切 除 の 導 入 富 山 赤 十 字 病 院 外 科 芝 原 一 繁 岩 城 吉 孝 松 永 正 澤 田 幸 一 郎 棚 田 安 子 竹 原 朗 野 崎 善 成 佐 々 木 正 寿 当 科 では 2014 年 8 月 より 腹 腔 鏡 下 肝 外 側 区 域 切 除 を 導 入 し 2015 年 3 月 までに 5 例 を 経 験 した ので 報 告 する 全 例 で 完 全 鏡 視 下 に 行 った 臍 をカメラポートとし 計 4 ポートとした 肝 円 索 をエンドループで 結 紮 後 に 切 離 し 肝 離 断 面 を 開 大 するために 体 外 で 牽 引 した 肝 切 離 は LCS,CUSA を 用 い 適 宜 VIO を 使 用 した グリソ ン 左 肝 静 脈 は 自 動 縫 合 器 で 一 括 切 離 し 臍 創 部 を 延 長 し 標 本 を 摘 出 した 症 例 は 男 性 2 例 女 性 3 例 で 平 均 年 齢 は 73.2 歳 (61~79) 肝 細 胞 癌 2 例 転 移 性 腫 瘍 3 例 であった 手 術 時 間 は 146 分 (108~175) 出 血 量 は 平 均 15ml であった 術 後 の 平 均 在 院 日 数 は 6 日 であった 合 併 症 は なく 良 好 な 成 績 であった 今 後 は 症 例 を 積 み 重 ねて 標 準 手 術 として 手 技 の 安 定 化 を 目 指 した い 17. 肝 細 胞 癌 に 対 する 腹 腔 鏡 下 肝 切 除 の 検 討 福 井 赤 十 字 病 院 外 科 土 居 幸 司 皆 川 知 洋 吉 田 誠 吉 羽 秀 麿 川 上 義 行 青 竹 利 治 田 中 文 恵 藤 井 秀 則 広 瀬 由 紀 当 院 では 肝 表 にある 比 較 的 小 さな 肝 細 胞 癌 例 に 対 して MCT による 前 凝 固 を 用 いた 部 分 切 除 を 腹 腔 鏡 下 に 行 っている 2010 年 からこれまでに 施 行 した 11 例 について 検 討 した 男 性 7 例 女 性 4 例 平 均 年 齢 72.9 歳 7 例 に HCC に 対 する 前 治 療 歴 があり 8 例 に 上 腹 部 手 術 既 往 があった いずれも 慢 性 肝 炎 ~ 肝 硬 変 例 で C 型 6 例 B 型 1 例 血 小 板 減 少 のため 4 例 に 術 前 血 小 板 輸 血 を 行 った 腫 瘍 の 位 置 は S2 が 2 例 S3 が 2 例 S4 が 2 例 S5 が 1 例 S6 が 4 例 平 均 腫 瘍 径 は 1.8 cmであった 平 均 手 術 時 間 は 215 分 平 均 出 血 量 は 150ml, 術 後 合 併 症 としては 2 例 に 門 脈 血 栓 を 認 めたが ダ ナパロイドナトリウムにより 消 失 した MCT 前 凝 固 を 用 いた 腹 腔 鏡 下 肝 部 分 切 除 は 出 血 し 易 い 硬 変 肝 に 有 用 と 思 われる