宮川.pwd



Similar documents
( 別 途 調 査 様 式 1) 減 損 損 失 を 認 識 するに 至 った 経 緯 等 1 列 2 列 3 列 4 列 5 列 6 列 7 列 8 列 9 列 10 列 11 列 12 列 13 列 14 列 15 列 16 列 17 列 18 列 19 列 20 列 21 列 22 列 固 定

回 答 Q3-1 土 地 下 落 の 傾 向 の 中 固 定 資 産 税 が 毎 年 あがるのはなぜですか? 質 問 : 土 地 下 落 の 傾 向 の 中 土 地 の 固 定 資 産 税 が 毎 年 あがるのはなぜですか? 答 : あなたの 土 地 は 過 去 の 評 価 替 えで 評 価 額 が

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

税金読本(8-5)特定口座と確定申告

任意整理について | 多重債務Q&A | 公益財団法人 日本クレジットカウンセリング協会

リング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 に 係 る 繰 延 税 金 資 産 について 回 収 可 能 性 がないも のとする 原 則 的 な 取 扱 いに 対 して スケジューリング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 を 回 収 できることを 反 証 できる 場 合 に 原 則

年 金 払 い 退 職 給 付 制 度 における 年 金 財 政 のイメージ 積 立 時 給 付 時 給 付 定 基 (1/2) で 年 金 を 基 準 利 率 で 付 利 給 付 定 基 ( 付 与 利 の ) 有 期 年 金 終 身 年 金 退 職 1 年 2 年 1 月 2 月 ( 終 了 )

している 5. これに 対 して 親 会 社 の 持 分 変 動 による 差 額 を 資 本 剰 余 金 として 処 理 した 結 果 資 本 剰 余 金 残 高 が 負 の 値 となるような 場 合 の 取 扱 いの 明 確 化 を 求 めるコメントが 複 数 寄 せられた 6. コメントでは 親

(1)1オールゼロ 記 録 ケース 厚 生 年 金 期 間 A B 及 びCに 係 る 旧 厚 生 年 金 保 険 法 の 老 齢 年 金 ( 以 下 旧 厚 老 という )の 受 給 者 に 時 効 特 例 法 施 行 後 厚 生 年 金 期 間 Dが 判 明 した Bは 事 業 所 記 号 が

Box-Jenkinsの方法

事 業 税 の 外 形 標 準 課 税 事 業 税 は 都 道 府 県 が 所 得 ( 利 益 )に 対 して 課 税 します 1. 個 人 事 業 税 業 種 区 分 税 率 ( 標 準 税 率 ) 第 1 種 事 業 ( 物 品 販 売 業 製 造 業 金 銭 貸 付 業 飲 食 店 業 不 動

Taro-別紙1 パブコメ質問意見とその回答

[2] 控 除 限 度 額 繰 越 欠 損 金 を 有 する 法 人 において 欠 損 金 発 生 事 業 年 度 の 翌 事 業 年 度 以 後 の 欠 損 金 の 繰 越 控 除 にあ たっては 平 成 27 年 度 税 制 改 正 により 次 ページ 以 降 で 解 説 する の 特 例 (

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

N 一 般 の 住 宅 について 控 除 の 対 象 となる 借 入 金 は 平 成 26 年 4 月 平 成 31 年 6 月 30 日 までの 入 居 の 場 合 は4,000 万 円 ( 平 成 26 年 3 月 までの 入 居 の 場 合 は2,000 万 円 )までとなります 建 物 や

Microsoft Word - Ⅱ章.doc

「報・連・相」の方法

(1) 3 8 (2) (3) 3 (1) ( ) 3 8

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

PowerPoint プレゼンテーション

目 次 ルール1 決 算 書 には2 人 の 主 役 がいる! (1) 貸 借 対 照 表 (BS) P4 (2) 損 益 計 算 書 (PL) P5 ルール2 BSには3つの 家 と6つの 部 屋! (1)BSの3つの 家 と6つの 部 屋 P6 (2) 資 産 ( 流 動 資 産 固 定 資 産

CSI情報管理システム

T T VWAPギャランティ 取 引 とは T T VWAPギャランティ 取 引 とは これまでの 成 行 や 指 値 とは 異 なる 東 海 東 京 証 券 が 提 供 する 新 しい 形 の 売 買 方 法 です その 方 法 とは 1 金 融 商 品 取 引 所 ( 以 下 取 引 所 )に

Microsoft PowerPoint - 14kinyu3.pptx

Microsoft Word - ML_ListManager_10j.doc

Microsoft Word - Stattext05.doc

<4D F736F F F696E74202D2082C882E982D982C DD8ED88EE688F882CC82B582AD82DD C668DDA9770>

財政再計算結果_色変更.indd

Taro-学校だより学力調査号.jtd

H28記入説明書(納付金・調整金)8

中 間 利 払 日 とし 預 入 日 または 前 回 の 中 間 利 払 日 からその 中 間 利 払 日 の 前 日 までの 日 数 および 通 帳 または 証 書 記 載 の 中 間 利 払 利 率 によって 計 算 した 中 間 利 払 額 ( 以 下 中 間 払 利 息 といいます )を 利

3 圏 域 では 県 北 沿 岸 で2の 傾 向 を 強 く 見 てとることができます 4 近 年 は 分 配 及 び 人 口 が 減 少 している 市 町 村 が 多 くなっているため 所 得 の 増 加 要 因 を 考 える 場 合 は 人 口 減 少 による 影 響 についても 考 慮 する

(2) 非 破 綻 清 算 参 加 者 の 特 別 清 算 料 による 負 担 に 係 る 上 限 設 定 期 間 の 導 入 特 別 清 算 料 による 補 填 は 上 限 設 定 期 間 に 発 生 した 破 綻 について 最 初 の 破 綻 発 生 時 における 各 非 破 綻 清 算 参 加

学 力 家 計 とも 基 準 内 です 申 込 みをすれば 必 ず 採 用 されますか? 奨 学 生 の 採 用 は 日 本 学 生 支 援 機 構 が 定 める 採 用 枠 の 範 囲 内 で 行 いますので 基 準 内 なら 必 ず 採 用 されるとのお 約 束 はできません 下 宿 しています

目 次 1 報 酬 給 与 額 事 例 1 報 酬 給 与 額 に 含 める 賞 与 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 1 事 例 2 役 員 退 職 金 ( 役 員 退 職 慰 労 金 )を 報 酬 給 与 額 として 申 告 して いなかった 事 例 1 事 例 3 持 株 奨 励 金 を

4 教 科 に 関 する 調 査 結 果 の 概 況 校 種 学 年 小 学 校 2 年 生 3 年 生 4 年 生 5 年 生 6 年 生 教 科 平 均 到 達 度 目 標 値 差 達 成 率 国 語 77.8% 68.9% 8.9% 79.3% 算 数 92.0% 76.7% 15.3% 94

注 雇 促 進 税 制 と 本 制 度 のどちらかを 利 する 可 能 性 があるが あらかじめどちらの 制 度 を 利 するか 判 断 できない という 場 合 雇 促 進 税 制 の 事 前 届 出 ( 雇 促 進 計 画 の 提 出 )をした 上 で 申 告 の 際 にどちらを 利 するかご

<4D F736F F D C93FA967B91E5906B8DD082D682CC91CE899E2E646F6378>

富士山チェックリスト

労働時間と休日は、労働条件のもっとも基本的なものの一つです

t検定

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

第1章 財務諸表

Speed突破!Premium問題集 基本書サンプル

2 県 公 立 高 校 の 合 格 者 は このように 決 まる (1) 選 抜 の 仕 組 み 選 抜 の 資 料 選 抜 の 資 料 は 主 に 下 記 の3つがあり 全 高 校 で 使 用 する 共 通 の ものと 高 校 ごとに 決 めるものとがあります 1 学 力 検 査 ( 国 語 数

<4D F736F F D20834C D815B8C768E5A8F912E646F6378>


月 経 過 日 等 といいます )まで( 継 続 して 毎 年 所 定 の 時 期 にされる 定 期 給 与 の 額 の 改 定 が3 月 経 過 日 等 後 にされることについて 特 別 の 事 情 があると 認 められる 場 合 にあっ ては 当 該 改 定 の 時 期 )にされた 定 期 給

Microsoft Word - ☆f.doc

特別徴収封入送付作業について

6-1 第 6 章 ストック オプション 会 計 設 例 1 基 本 的 処 理 Check! 1. 費 用 の 計 上 ( 1 年 度 ) 2. 費 用 の 計 上 ( 2 年 度 )- 権 利 不 確 定 による 失 効 見 積 数 の 変 動 - 3. 費 用 の 計 上 ( 3 年 度 )-

●「高齢者医療運営円滑化等補助金」については、なぜ、本日の公開による再仕分けの対象事業に選定されたと認識しているか

戦略担当者のための

<4D F736F F F696E74202D E36816A984A93AD8C5F96F CC837C A815B C E707074>

<4D F736F F F696E74202D20838C837C815B B F A2E B93C782DD8EE682E890EA97705D>

Microsoft Word - 19年度(行個)答申第94号.doc

住宅改修の手引き(初版)

1. 前 払 式 支 払 手 段 サーバ 型 の 前 払 式 支 払 手 段 に 関 する 利 用 者 保 護 等 発 行 者 があらかじめ 利 用 者 から 資 金 を 受 け 取 り 財 サービスを 受 ける 際 の 支 払 手 段 として 前 払 式 支 払 手 段 が 発 行 される 場 合

<4D F736F F D208C6F D F815B90A BC914F82CC91CE899E8FF38BB582C982C282A282C42E646F63>

<4D F736F F D208E9197BF A955B895E93AE82CC8B4B90A C982C282A282C42E646F6378>

福 岡 厚 生 年 金 事 案 4486 第 1 委 員 会 の 結 論 申 立 人 の 申 立 期 間 については その 主 張 する 標 準 報 酬 月 額 に 基 づく 厚 生 年 金 保 険 料 を 事 業 主 により 給 与 から 控 除 されていたことが 認 められることから 申 立 期

23信託の会計処理に関する実務上の取扱い

目 次 Ⅰ. 運 営 費 交 付 金 収 益 化 基 準 の 見 直 し P3 Ⅱ. 行 政 執 行 法 人 創 設 に 伴 う 運 営 費 交 付 金 の 会 計 上 の 取 扱 い P19 2

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

2. 当 初 の 目 的 と 現 状 コア 会 議 の 役 割 目 的 現 状 分 析 マネジメント 会 議 の 運 営 や あり 方 問 題 取 り 組 みにつ いての 議 論 会 員 からの 意 見 の 吸 い 上 げ と 内 容 の 各 会 議 への 振 り 分 け 全 体 会 運 営 会 議

所 得 税 と 住 民 税 の 税 率 表 所 得 税 と 住 民 税 の 税 率 は 以 下 の 通 りです 退 職 所 得 の 場 合 も この 税 率 表 を 使 います 1. 平 成 19 年 1 月 1 日 以 降 ( 所 法 891) 課 税 所 得 所 得 税 率 控 除 額 ~195

表紙

「経営者保証に関するガイドライン」に基づく保証債務の整理に係る課税関係の整理

22 第 1 章 資 本 金 等 利 益 積 立 金 貴 見 のとおり 資 本 等 取 引 は 本 来 は 増 資 とか 減 資 と か さらには 旧 資 本 積 立 金 額 の 増 加 または 減 少 をいうこと になる ただ 利 益 の 配 当 はいわゆる 資 本 金 等 取 引 である か 損

(1) 社 会 保 険 等 未 加 入 建 設 業 者 の 確 認 方 法 等 受 注 者 から 提 出 される 施 工 体 制 台 帳 及 び 添 付 書 類 により 確 認 を 行 います (2) 違 反 した 受 注 者 へのペナルティー 違 反 した 受 注 者 に 対 しては 下 記 のペ

ただし 区 分 は 同 一 の 譲 渡 所 得 であっても 不 動 産 の 譲 渡 損 益 は 不 動 産 の 譲 渡 損 益 どうしで また 株 式 等 の 譲 渡 損 益 は 株 式 等 の 譲 渡 損 益 どうしで それぞれ 通 算 を 行 うことになっています( 次 項 の 損 益 通 算

Microsoft Word - 法人成りのメリット・デメリット.doc

Q IFRSの特徴について教えてください

2016 年 度 情 報 リテラシー 三 科 目 合 計 の 算 出 関 数 を 用 いて 各 教 科 の 平 均 点 と 最 高 点 を 求 めることにする この2つの 計 算 は [ホーム]タブのコマ ンドにも 用 意 されているが 今 回 は 関 数 として 作 成 する まず 表 に 三 科

(Microsoft Word - \221\346\202P\202U\201@\214i\212\317.doc)

企業結合ステップ2に関連するJICPA実務指針等の改正について③・資本連結実務指針(その2)


国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

スライド 1

( 質 問 5)[ 論 点 2-2] 履 行 義 務 の 充 足 支 配 の 考 え 方 及 び 顧 客 が 財 又 はサービスの 支 配 を 獲 得 している 指 標 は 実 態 に 応 じた 判 断 を 行 うために 十 分 であると 考 えますか 不 十 分 であるとすれば どのような 考 え

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

<947A957A8E9197BF C E786C73>

KINGSOFT Office 2016 動 作 環 境 対 応 日 本 語 版 版 共 通 利 用 上 記 動 作 以 上 以 上 空 容 量 以 上 他 接 続 環 境 推 奨 必 要 2

FXレバレッジ規制「最大25倍」の意味

Taro-2220(修正).jtd

<87408A778D5A C89EF8C768AEE8F A982E782CC90568AEE8F80816A82C982C282A282C42E786C73>

Taro-02 調査概要(280705).jtd

<4D F736F F D D3188C091538AC7979D8B4B92F F292B98CF092CA81698A94816A2E646F63>

(2) 実 務 上 の 取 扱 い 減 価 償 却 の 方 法 は 会 計 方 針 にあたるため その 変 更 は 本 来 会 計 方 針 の 変 更 として 遡 及 適 用 の 対 象 と なります しかしながら 減 価 償 却 方 法 の 変 更 については 会 計 方 針 の 変 更 を 会

1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

計算式の取り扱い

議案第   号

Microsoft Word - 第3章.doc

<4D F736F F D F4390B3208A948C E7189BB8CE F F8C668DDA97702E646F63>


第 3 四 半 期 運 用 状 況 の 概 要 第 3 四 半 期 末 の 運 用 資 産 額 は 2,976 億 円 となりました 第 3 四 半 期 の 修 正 総 合 収 益 率 ( 期 間 率 )は +1.79%となりました なお 実 現 収 益 率 は +0.67%です 第 3 四 半 期

平成24年度 業務概況書

か 行 繰 上 げ/ 繰 上 げ 支 給 の 国 民 年 金 受 取 額 は 少 なくなるが 年 金 を 早 く 受 け 取 ること 早 期 ( 減 額 ) 支 払 い 65 歳 から 受 け 取 る 年 金 を 前 倒 しで 減 額 して 受 ける 年 金 繰 上 げ 請 求 早 期 に 受 け

Transcription:

人 気 と 行 列 の 経 済 学 モデル 宮 川 栄 一 はじめに 大 学 を 選 択 するときのように, 選 ばないといけないが 各 選 択 肢 の 価 値 がよく 分 からない,という 場 合 がよくあります 神 戸 大 学 への 入 学 を 決 めたとき, この 大 学 にどれだけの 価 値 があるか,よく 分 からなかったのではないでしょう か 旅 行 先 の 見 知 らぬ 場 所 で 食 事 をする 場 合 もそうです 情 報 が 不 足 してい てどのレストランがいいのか 分 かりませんよね そういう 場 合 に 参 考 になる のが 他 人 の 選 択 結 果 です 混 んでいるレストランは 悪 くないだろうと 推 測 でき ますし,ガラガラの 店 は 良 くない 可 能 性 が 高 いと 考 えられます みなさんが 神 戸 大 学 を 選 んだときも, 偏 差 値 などの 人 気 度 の 情 報 を 参 考 にしたことと 思 いま す 一 方 で, 人 びとは 必 ずしも 人 気 が 高 いものに 飛 びつくとは 限 りません 他 人 に 振 り 回 されないで 自 分 で 決 めるべきだと 考 える 場 合 もあります 人 気 がある ものはわざと 選 ばないという 場 合 もあります ベストセラーはあえて 読 まない という 人 は 結 構 多 いようです こうなると, 人 気 度 と 選 択 の 関 係 は 一 概 にはな んとも 言 えないことになります プラスの 関 係 ( 人 気 があるものは 選 ばれがち という 関 係 )があるかもしれないし,マイナスの 関 係 もあるかもしれないし, ゼロ( 中 立 )の 場 合 もあり 得 ます これでは 人 と 場 合 による という 結 論 に なってしまいます 議 論 がこのように 混 沌 としてきたときに 役 立 つのが 経 済 学 モデルです 経 済 学 モデルはごちゃごちゃした 頭 の 中 を 整 理 してくれます そ こで, 今 回 は 人 気 度 と 選 択 の 関 係 を 議 論 するための 経 済 学 モデルを 紹 介 したい と 思 います 1)

64 平 成 21 年 度 後 期 号 モデル ある 店 の 前 に 消 費 者 が 一 列 に 並 んでいる 状 況 を 考 えます 先 頭 の 人 から 順 番 にその 店 に 入 るかどうかを 決 めます その 決 定 は 後 ろの 人 全 員 に 見 えるとしま す お 店 は 良 か 悪 の 2つの 可 能 性 があります 何 も 情 報 がなければどち らの 可 能 性 も 五 分 五 分 だと 消 費 者 は 考 えるとします 良 い 店 に 入 ったら+1の 利 得 ( 効 用 )を 獲 得 し, 悪 い 店 に 入 ったら-1の 利 得 を 得 ます 店 に 入 らなかっ た 場 合 の 利 得 は 0とします 店 の 良 し 悪 しは 店 に 入 って( 利 用 して)みないと 分 かりませんので, 消 費 者 は 利 得 の 期 待 値 を 予 想 して,それが 高 い 方 の 選 択 肢 ( 入 るか 入 らないか)を 選 ぶと 考 えます 今 の 状 況 だと, 良 い 店 の 可 能 性 が 1/2 を 超 えていると 思 えば 入 りますし,1/2を 下 回 っていると 思 えば 入 りません ちょうど 1/2ずつの 可 能 性 と 思 えば, 入 っても 入 らなくても 利 得 の 期 待 値 は 0 ですので,どちらでもいいということになります こういう 消 費 者 は 入 るか 入 らないかを 1/2ずつの 確 率 で 選 ぶと 仮 定 します 消 費 者 が 決 定 を 下 すときの 判 断 材 料 には 2つあります 一 つは, 自 分 より 前 の 人 たちの 選 択 です 自 分 より 前 の 人 たちが 店 に 入 ったかどうかはすべて 見 え ますので,それでその 店 の 人 気 度 が 分 かります もう 一 つの 判 断 材 料 は,その 店 に 関 して 個 人 的 に 持 っている 情 報 です これ をどうやって 数 学 的 に 表 現 するかというと, 各 消 費 者 が 持 っている 情 報 は 良 か 悪 のどちらかで,それは 真 実 と 正 の 相 関 があるとします 正 の 相 関 があ るので 情 報 はデタラメではありません しかし, 相 関 は 完 全 ではないと 仮 定 し 1) 以 下 のモデルは Bikhchandani,S.,Hirshleifer,D.,andWelch,I., ATheoryof Fads,Fashion,Custom,andCulturalChangeinInformationalCascades, JournalofPoliticalEconomy,vol.100,1992,pp992 1026によるものです 類 似 のモデ ルは Chamley,C.P.,RationalHerds:EconomicModelsofSocialLearning,CambridgeUniversityPress,2003で 解 説 されています

人 気 と 行 列 の 経 済 学 モデル 65 ますので, 情 報 は 間 違 っている 可 能 性 があります 話 を 具 体 的 にするために, 消 費 者 が 正 しい 情 報 を 受 け 取 る 確 率 を 2/3とし ます つまり, 真 実 が 良 の 場 合,2/3の 確 率 で 良 という 正 しい 情 報 を 得 ますが, 残 りの 1/3の 確 率 で 悪 という 間 違 った 情 報 を 得 ます 真 実 が 悪 の 場 合 も 同 じで,2/3の 確 率 で 悪 という 正 しい 情 報 を 得 て, 残 りの 1/3の 確 率 で 良 という 間 違 った 情 報 を 得 ます 正 しい 情 報 を 得 る 確 率 が 1/2を 超 えていますので, 情 報 にはある 程 度 の 信 頼 性 があります 良 とい う 情 報 を 得 ると, 真 実 はもはや 五 分 五 分 ではなく, 良 の 可 能 性 のほうが 高 くなります 今 の 例 で 言 えば, 良 という 情 報 を 得 た 消 費 者 にとって, 真 実 が 良 の 確 率 は 2/3です この 2/3という 数 字 は 話 を 具 体 的 にするための もので, 以 下 の 議 論 はこの 確 率 が 1/2<p<1を 満 たす pであれば 成 立 します もし 自 分 1 人 しかいないのであれば 話 はこれで 終 わりです 良 という 情 報 を 持 っていれば 店 に 入 るのが 最 適 な 選 択 ですし, 悪 という 情 報 を 持 って いれば 入 らないのが 最 適 です しかし, 我 々は 社 会 に 生 きています 自 分 が 持 っ ている 情 報 だけでなく, 他 人 の 情 報 を 活 用 することができます いまの 状 況 だ と, 他 人 が 持 っている 情 報 を 直 接 見 ることはできませんが, 他 人 の 選 択 を 観 察 することによって,その 人 が 持 っている 情 報 を 推 測 することができます どの ように 推 測 するのか 考 えてみましょう まずは 先 頭 に 並 んでいる 消 費 者 を 考 えます 以 後, 先 頭 の 消 費 者 を 消 費 者 1 と 呼 びます この 消 費 者 は 自 分 の 前 に 誰 もいませんから, 他 人 から 学 ぶことは できません 頼 れるのは 自 分 の 情 報 だけです したがって, 先 ほど 議 論 した 通 り, 自 分 の 情 報 が 良 であれば 入 り, 悪 であれば 入 りません 2 人 目 次 に 2 人 目 の 消 費 者 である 消 費 者 2を 考 えましょう この 消 費 者 は 自 分 より 先 に 決 めた 消 費 者 1の 選 択 から 学 ぶことができます 消 費 者 1は 自 分 の 情 報 に

66 平 成 21 年 度 後 期 号 素 直 に 従 いますので, 彼 の 選 択 を 見 れば 彼 が 持 っていた 情 報 を 逆 算 することが できます つまり, 消 費 者 1が 店 に 入 れば 彼 の 情 報 は 良 だと 推 測 できます し, 店 に 入 らなければ 悪 という 情 報 を 持 っていたはずです したがって 消 費 者 2は 自 分 の 情 報 と, 消 費 者 1が 持 っていたと 思 われる 情 報 の 2つを 合 算 し て 判 断 します もし 両 方 とも 良 なら 店 に 入 るべきですし, 両 方 とも 悪 なら 入 るべきではありません 良 と 悪 が 1つずつの 場 合 は,2つの 情 報 が 相 殺 しますので, 真 実 の 確 率 は 五 分 五 分 に 戻 ります 先 ほどの 仮 定 より, この 状 況 では 入 るか 入 らないかを 等 確 率 で 選 びます この 最 後 のケースがあるので, 消 費 者 2の 選 択 は 彼 自 身 の 情 報 を 必 ずしも 反 映 しません 消 費 者 2が 店 に 入 ったからといって, 彼 の 情 報 が 良 とは 限 りません 悪 という 情 報 を 持 っていた 場 合 でも, 先 頭 の 人 が 店 に 入 った ために,2つの 情 報 が 相 殺 して, 結 果 としてランダムに 選 んだのかもしれませ ん 3 人 目 ぐっと 面 白 くなるのは 3 人 目 の 消 費 者 です この 人 は 自 分 の 情 報 と 前 の 2 人 の 選 択 を 総 合 して 判 断 します 2 種 類 の 状 況 があって, 前 の 2 人 の 選 択 が 揃 っ ている 場 合 と, 食 い 違 っている 場 合 です まずは, 前 の 2 人 の 選 択 が 食 い 違 っている 場 合 を 考 えましょう この 場 合, 消 費 者 2の 情 報 を 逆 算 することができます あえて 先 頭 の 消 費 者 と 違 う 選 択 を したのですから, 消 費 者 2は 自 分 の 情 報 に 従 ったはずです 例 えば, 消 費 者 1 が 店 に 入 ったのに 消 費 者 2が 入 らなかったとすれば, 消 費 者 2の 情 報 は 悪 だったはずです 良 であれば 店 に 入 るはずですから すると, 消 費 者 1と 2が 持 っていた 情 報 は 良 と 悪 が 1つずつということになります これ らはお 互 いに 相 殺 しますので, 消 費 者 3はもう 1つの 情 報 である 自 分 の 情 報 に 従 います つまり, 前 の 2 人 が 食 い 違 った 選 択 をすることによって, 状 況 があ

人 気 と 行 列 の 経 済 学 モデル 67 る 意 味 リセットされるのです したがって, 消 費 者 3はあたかも 自 分 が 先 頭 に いるかのように 行 動 します 前 の 2 人 の 選 択 が 揃 っている 場 合 はどうでしょうか 例 えば, 前 の 2 人 が 両 方 とも 店 に 入 った 場 合 を 考 えましょう もし 消 費 者 3の 情 報 が 良 なら 文 句 なしに 入 るべきです なので, 彼 の 情 報 が 悪 の 場 合 を 考 えることにしましょ う このとき, 消 費 者 3は 自 分 が 持 っている 否 定 的 な 情 報 を 信 じるべきか, 前 の 2 人 が 入 ったという 事 実 を 重 くみるべきかの 選 択 に 迫 られます 問 題 は, 真 実 が 良 の 確 率 が 1/2を 超 えるかどうかです これは 直 感 的 に 考 えるだけで 分 かります 消 費 者 3が 持 っている 悪 とい う 情 報 は, 消 費 者 1の 良 という 情 報 と 相 殺 します したがって, 問 題 は 消 費 者 2がどっちの 情 報 をもっていたかです 先 ほども 議 論 した 通 り, 消 費 者 2 が 店 に 入 ったという 事 実 から 彼 の 情 報 を 完 全 に 逆 算 することはできません 消 費 者 2が 悪 という 情 報 を 持 っていた 可 能 性 もあります 問 題 はその 確 率 が 1/2を 超 えるかどうかです 消 費 者 2の 情 報 が 悪 の 場 合, 彼 は 1/2の 確 率 でしか 店 に 入 りません(ランダムに 決 めますので) 一 方, 消 費 者 2の 情 報 が 良 の 場 合, 彼 は 確 率 1で 店 に 入 ります したがって, 消 費 者 2が 店 に 入 っ たのであれば, 彼 の 情 報 が 良 の 確 率 は 1/2を 超 えます 例 えば,お 茶 かジュースを 選 ぶ 場 面 を 考 えてみて 下 さい 子 供 は 確 率 1でジュー スを 選 ぶが, 大 人 はお 茶 とジュースを 等 確 率 で 選 ぶとします そうすると, 大 人 と 子 供 の 数 が 半 々としても,ジュースを 選 んでいる 人 がいたらその 人 が 子 供 の 確 率 は 1/2を 超 えます これと 同 じで, 消 費 者 2が 店 に 入 ったのであれば, 彼 の 情 報 が 良 の 確 率 は 1/2を 超 えます 正 確 な 値 を 計 算 するには 統 計 学 で 習 うベイズの 定 理 を 使 います それには, 真 実 が 良 の 場 合 と 悪 の 場 合 のそれぞれについて, 消 費 者 3が 観 察 した すべてのことが 起 こる 確 率 を 計 算 します 観 察 したことというのは, 前 の 2 人 の 選 択 結 果 と 自 分 の 情 報 です まず 真 実 が 良 の 場 合 を 考 えてみましょう 消 費 者 3が 観 察 したことが 起 こる 確 率 は

68 平 成 21 年 度 後 期 号 真 実 が 良 のときに 消 費 者 3が 観 察 したことが 起 こる 確 率 = 消 費 者 1が 店 に 入 る 確 率 (2/3) 2 消 費 者 2が 店 に 入 る 確 率 3 1 3 1 2 消 費 者 3の 情 報 が 悪 の 確 率 (1/3) = 2 3 2 3 1 3 1 2 1 3 5 27 となります 第 1 項 の 2/3は 消 費 者 1が 良 の 情 報 を 受 け 取 る 確 率 です 第 2 項 がやや 複 雑 なのは, 消 費 者 2が 店 に 入 るシナリオが 2 種 類 あるからです 一 つは 彼 の 情 報 が 良 の 場 合 です(これは 2/3の 確 率 で 起 こります) もう 一 つは 彼 の 情 報 が 悪 で,ランダムに 決 めた 結 果 店 に 入 る 場 合 です(これは 1/3 1/2の 確 率 で 起 こります) 真 実 が 悪 の 場 合, 上 の 計 算 式 の 2/3と 1/3が 入 れ 替 わります つまり, 真 実 が 悪 の 場 合, 消 費 者 3が 観 察 したことが 起 こる 確 率 は 1 3 1 3 2 3 1 2 2 3 4 27 となります よって, 消 費 者 3が 観 察 したことを 所 与 とすると, 真 実 が 良 の 確 率 は 0.5 5 27 0.5 5 27 0.5 4 27 5 9 となります(ベイズの 定 理 ) 3カ 所 に 0.5が 出 てきますが,これは 情 報 を 受 け 取 る 以 前 では 真 実 が 五 分 五 分 だからです この 5/9という 確 率 は 1/2を 超 えていますので, 消 費 者 3にとっては 店 に 入 ることが 最 適 な 選 択 ということに なります 彼 自 身 の 情 報 は 悪 なのにです 消 費 者 3は 自 分 の 情 報 と 前 の 2 人 の 選 択 を 天 秤 にかけるのですが, 前 の 2 人 が 店 に 入 っていれば,そちらの 方 が 自 分 の 情 報 よりも 重 いと 判 断 するわけです 大 雑 把 に 言 えば, 自 分 の 情 報 は 1つだけなのに 対 して, 前 の 2 人 の 行 動 は 2つの 情 報 を 反 映 していますので,

人 気 と 行 列 の 経 済 学 モデル 69 前 の 2 人 の 行 動 のほうが 多 くの 情 報 を 含 んでいます その 結 果, 前 の 2 人 の 行 動 と 自 分 の 情 報 が 食 い 違 っている 場 合,どちらかと 言 えば 前 の 2 人 の 行 動 を 信 用 することが 正 しい 判 断 になるわけです 上 の 議 論 では 先 頭 の 2 人 が 店 に 入 った 場 合 を 考 えましたが,2 人 とも 入 らな かった 場 合 も 同 じです 消 費 者 3は 前 の 2 人 をコピーします 4 人 目 以 降 4 人 目 以 降 については 何 も 新 たに 計 算 する 必 要 はありません まずは 先 頭 の 2 人 の 選 択 が 揃 っている 場 合 を 考 えてみましょう この 場 合, 消 費 者 3は 前 の 2 人 をコピーしますので,それを 見 たところで 消 費 者 3が 持 っている 情 報 は 推 測 できません コピーしているだけの 消 費 者 3の 行 動 は 消 費 者 4にとって 何 の 参 考 にもならないわけです 消 費 者 4は 先 頭 2 人 の 選 択 結 果 と 自 分 の 情 報 から 判 断 しなければなりません ということは, 消 費 者 4にとっての 問 題 は, 消 費 者 3の 場 合 と 全 く 同 じものになります 直 前 にいる 消 費 者 3の 行 動 が 参 考 にな らないので, 参 考 になる 情 報 量 は 消 費 者 4も 消 費 者 3も 同 じなのです という ことは, 全 く 同 じ 議 論 が 成 立 して, 消 費 者 4も 先 頭 の 2 人 の 選 択 をコピーする ことになります 自 分 の 情 報 と 先 頭 の 2 人 の 選 択 を 天 秤 に 掛 けると,1 対 2な ので, 先 頭 の 2 人 の 選 択 を 重 く 見 ることになります 5 人 目 以 降 も 議 論 は 全 く 同 じなので,ドミノ 倒 しのようになります 先 頭 の 2 人 が 同 じ 選 択 をすると, それ 以 降 の 人 はみんな 自 分 の 情 報 を 無 視 して, 前 の 人 たちと 同 じ 選 択 をします 一 方, 消 費 者 1と 2の 選 択 が 食 い 違 っている 場 合 はそこで 問 題 が 一 度 リセッ トされます 振 り 出 しに 戻 る 感 じです 消 費 者 3はあたかも 自 分 が 先 頭 にいる かのように 行 動 し, 消 費 者 4はあたかも 自 分 が 2 番 目 の 消 費 者 であるかのよう に 行 動 します したがって, 上 で 議 論 した 消 費 者 1と 2の 分 析 がそのまま 消 費 者 3と 4に 再 利 用 できます もし 消 費 者 3と 4の 選 択 が 食 い 違 えば,そこでま た 問 題 がリセットされます 一 方,もし 3と 4の 選 択 が 揃 えば,そこからドミ

70 平 成 21 年 度 後 期 号 ノ 倒 しが 始 まります 以 下, 同 じ 議 論 を 続 けることができます 結 局, 消 費 者 kと k+1(ただし k は 奇 数 )の 選 択 が 食 い 違 っている 限 り,そこで 問 題 がリセットされ 続 けますが, いったん kと k+1の 選 択 が 揃 うと,そこからドミノ 倒 しが 始 まります 永 遠 にリセットが 続 く 確 率 はゼロなので, 遅 かれ 早 かれドミノ 倒 しは 始 まります ドミノ 倒 しが 起 こった 場 合, 彼 らの 選 択 が 正 しいという 保 証 はありません みんな 同 じ 選 択 をしているのですが,それはドミノ 連 鎖 の 先 頭 にいた 2 人 の 選 択 が 引 き 起 こしたもので, 間 違 っている 可 能 性 は 大 いにあります 悪 い 店 なの に 長 い 行 列 ができることも 可 能 なわけです みんな 自 分 の 情 報 を 使 わずに 他 人 頼 みで 判 断 しますので, 先 頭 にいる 少 数 の 人 たちが 間 違 うと, 後 ろの 人 たちは その 間 違 いを 繰 り 返 してしまいます おわりに これでモデルの 説 明 を 終 了 しますが,いかがでしたか 人 気 度 と 選 択 の 関 係 についての 理 解 は 深 まったでしょうか 自 分 の 情 報 と 他 人 の 情 報 を 天 秤 に 掛 け て, 自 分 の 情 報 を 捨 ててしまう 仕 組 みが 少 しは 見 えたのではないでしょうか しかし,このモデルはいろんな 点 で 現 実 を 単 純 化 しています 現 実 とのズレ が 大 いにあります みなさんもモデルの 説 明 を 読 んでいて 違 う と 感 じた 点 がいろいろあったと 思 います 数 学 モデルのいい 所 は, 自 分 でいろいろ 変 えて みることができることです このモデルは 面 白 いけど 何 か 違 う と 感 じた 人 は,モデルを 自 分 なりに 改 造 して 分 析 をやり 直 してみてください 何 か 新 しい 発 見 があるかもしれません どういう 結 果 が 得 られるかはやってみないと 分 か らないことが 多 いです そこがまた 数 学 モデルのいいところです 面 白 そうだ と 感 じたら 先 のことは 考 え 過 ぎずに 計 算 を 始 めてみてください 意 外 な 結 果 が 出 るとゾクゾクしますよ あまり 大 きく 変 えると 手 に 負 えなくなりますので, 修 正 は 少 しずつするのがコツです