Application Note AN04 本書では 通信アダプタの標準モデル BOX-003-ST の出荷時の設定と 携帯網に接続するた めにユーザー様で必要となる設定について説明します < 目次 > 1. 出荷時の設定 2. 初期設定の準備 2.1 SIM カードの接続 2.2 USB ドライバ ( 接続用アプリケーション AirCard Watcher) のインストール 2.3 通信アダプタとパソコンの接続 2.4 ターミナルソフトウェアの起動 3. 各種設定 3.1 APN( アクセスポイントネーム ) の設定 3.2 AT コマンドインターフェースの変更 3.3 AT コマンドインターフェースのボーレート設定 < ご用意いただく物 > 1) Windows パソコン 2) 接続用アプリケーションソフト AirCard Watcher 3) ターミナルソフト Tera Term 4) USB ケーブル 5) UART(RS-232C) ケーブル 5) 直流電源 (AC アダプタ ) < 参照資料 > Application Note AN01: GSM/WCDMA 通信アダプタ AT コマンド送信例 Application Note AN16: Driver インストール手順 2013/06/06 TOMEN Electronics Corp. 1
1 出荷時の設定 1) AT コマンドインターフェース AT コマンドを入力するインターフェースは UART または USB のいずれかを利用可能です 出荷時の初期状態は UART(115200bps) 設定です USB をご使用になる場合は インターフェースを USB へ変更設定をお願いします 2) APN( アクセスポイントネーム ) 出荷時設定によっては 特定の通信事業者様の APN があらかじめ設定されている場合がありますので 運用前に必ず APN の設定をご確認いただきますようお願いいたします 携帯電話網へ接続するための設定のひとつであるアクセスポイント (APN) は 最大 15 個登録できます それぞれをプロファイルと呼び また 1 から始まるプロファイル番号がついております 3) AT コマンドインターフェース (UART/USB) の初期状態は 次のとおりです Baud rate: 115200bps Start: 1 bit Data: 8 bit Stop: 1 bit Parity: Non 2. 初期設定の準備 1) 出荷時の AT コマンドインターフェースは UART(115200bps) 設定になっておりますので 設定変更を行う場合には UART から行ってください 2) Windows パソコンから Tera Term などのターミナルソフトウェアを使って AT コマンドを送ることで設定を行います USB から AT コマンドを送る場合には USB ドライバ (AirCard Watcher) をインストールしておく必要があります 3) さらに ボーレート (baud rate) を変更する場合 本通信アダプタに SIM カードを装着しておく必要がありますのでご注意ください ( 未接続の場合はエラーになり 変更に失敗します ) 2.1 SIM カードの接続 本通信アダプタの取扱説明書の第 3 章を参照して行ってください 2.2 USB ドライバ ( 接続用アプリケーション AirCard Watcher) のインストール 1) Sierra Wireless 社のホームページへアクセスしてください http://www.sierrawireless.com/ 2) "Support+downloads" のツールバーから "Downloads" を選択してください 2013/06/06 TOMEN Electronics Corp. 2
3) "Select by carrier" より ご使用になる通信事業者様を選択してください 一例として 日本国内 の場合は "Asia Pacific" から "Other Global" を選択します 4) "Please select your product:" から "Compass888" または "Compas889" を選択します 5) "Downloads" の中の "Software" の "Watchers" から ご使用になるパソコンの OS に応じたインス トーラをダウンロードしてください 2.3 通信アダプタとパソコンの接続 1) 通信アダプタに電源 ( 直流電源 ) を供給し 電源スイッチを ON 側にスライドさせてください 2) 通信アダプタを USB ケーブルを使ってパソコンの USB ポートに接続してください 3) AirCard Watcher が自動起動されます 2.4 ターミナルソフトウェアの起動 1) ターミナルソフトウェアを起動します 以下では ターミナルソフトウェアのひとつである Tera Term を例に説明します 2) 新しい接続 で シリアルポート Sierra Wireless AT Command Port を選択してください その後 コマンド ATI を入力します ( このコマンドは 通信アダプタとパソコンとが正しく接続されて動作しているのかを確認するために使用しています ) ( コマンド応答例 ) ATI Manufacturer: Sierra Wireless, Incorporated Model: MC8090 Revision: P0_0_0_0AP R0123 CNHKGDKCE01 2013/01/01 01:23:45 IMEI: 012345678901234 IMEI SV: 0 FSN: CEB1234567890 3GPP Release 6 +GCAP: +CGSM,+DS,+ES OK 2013/06/06 TOMEN Electronics Corp. 3
3. 各種設定 3.1 APN ( アクセスポイントネーム ) の設定 # 項目 AT コマンド 1 PDP 設定 AT+CGDCONT=<pid>,<pdp_type>,<apn>,[<ipaddr>] PDP type および APN の設定を行います <pid> には 設定したいプロファイルの番号を入力してください <pdp_type> には クォーティションマークの間に PDP type の IP もしくは PPP を入力してください ("IP" または "PPP") <apn> には クォーティションマークの間に ご使用になりたい APN(Access Point Name) を入力してください <ipaddr> には 動的 IP の場合は "0.0.0.0" を ( 省略可 ) 静的 IP の場合は "xxx.xxx.xxx.xxx" の形式で適切な IP アドレスを入力してください AT+CGDCONT=1,"IP","tomen","0.0.0.0" AT+CGDCONT=2,"IP","tomen.IP" AT+CGDCONT=3,"PPP", tomen.ne.jp","123.45.67.189" 2 PDP 確認 AT+CGDCONT? 現在設定されている PDP および APN などの確認ができます +CGDCONT:1,"IP","tomen","0.0.0.0",0,0 +CGDCONT:2,"IP","tomen.IP","0.0.0.0",0,0 +CGDCONT:3,"PPP", tomen.ne.jp","0.0.0.0",0,0 3 ラベル設定 AT!SCPROF=<pid>,<Label>,0,0,0,0 プロファイルにはラベル ( 任意の文字列 ) をつけることができます <pid> には ラベルをつけたいプロファイルの番号を入力してください <Label> には クォーティションマークの間に最大 30 文字設定することが可能です AT!SCPROF=1,"Tomen-ele",0,0,0,0 4 ラベル確認 AT!SCPROF?<pid> 設定されているラベルの確認ができます <pid> には 確認したいプロフ ァイルの番号を入力してください 2013/06/06 TOMEN Electronics Corp. 4
5 認証パラメー タ設定 AT$QCPDPP=<pid>,<auth_type>,<password>,<userneame> プロファイルの認証 < パスワードやユーザー名 > の設定をすることができます <pid> には 設定するプロファイル番号を入力してください <auth_type> には 認証方法をあらわす数値を入力してください 0:(none)-パスワード / ユーザー名を使用しません 1:(PAP)-パスワード / ユーザー名をそのまま ( 平文で ) 送ります 2:(CHAP)-パスワード / ユーザー名を暗号化して送ります <password> には パスワードを入力してください ただし <auth_type> で 0 を設定した場合は必要ありません <username> には ユーザー名を入力してください ただし <auth_type> で 0 を設定した場合は 必要ありません また <auth_type> が 0 の場合は ユーザー名はどのような値でも問題ございません <auth_type> が 0(None) の場合 AT$QCPDPP=3,0 <auth_type> が 1(PAP) もしくは 2(CHAP) の場合 AT$QCPDPP=4,1, tomen, tomen 6 認証パラメー タ確認 AT$QCPDPP? 5 で設定した内容を確認できます パスワードは表示されません 3.2 ATコマンドインターフェースの変更次の AT コマンドを使って AT コマンドインターフェースを UART または USB に切り替えることができます UART への切り替え AT!MAPUART=1 AT!RESET USB への切り替え AT!MAPUART=0 AT!RESET ( いずれも 実際に切り替わるのは AT!RESET コマンドでのリセット後 または電源再投入後です ) 3.3 AT コマンドインターフェースのボーレート設定 以下の AT コマンドを使って AT コマンドインターフェースのボーレートを変更できます ただし 変 2013/06/06 TOMEN Electronics Corp. 5
更を行う場合には SIM カードを接続しておく必要がありますので ご注意ください AT+IPR? 現在設定されているボーレート値を表示させます AT+IPR? +IPR: 115200 AT+IPR=? 設定変更可能なボーレート値を表示させます AT+IPR=? +IPR:(),(300,600,1200,2400,4800,9600,19200,38400,57600,115200,230400) AT+IPR=<value> ボーレートを <value> で指定した値に変更します AT+IPR=230400 OK 以上 2013/06/06 TOMEN Electronics Corp. 6