Acronis Backup & Recovery 11 の Advanced Edition へのアップグレード

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目次 1 概要... 4 1.1 新しい環境での古いエージェントの使用... 4 1.2 バックアップポリシーとバックアップ計画への影響... 5 1.3 テープへのバックアップ... 5 2 アップグレードの前に... 6 3 アップグレードの手順... 7 3.1 ライセンスサーバーのアップグレード... 7 3.2 管理サーバー コンソール およびストレージノードのアップグレード... 7 3.3 エージェント for Windows のアップグレード... 7 3.3.1 ローカルアップグレード... 8 3.3.2 リモートアップグレード... 8 3.4 エージェント for Linux のアップグレード... 9 3.5 エージェント for ESX(i) をアップグレードする...10 3.6 エージェント for Hyper-V のアップグレード...10 3.7 コマンドラインユーティリティのアップグレード...11 3.8 ブータブルメディアのアップグレード...11 4 高度な使用に関するヒント... 12 4.1 古いバックアップのカタログ化...12 4.2 64 ビットのストレージノードの使用...12 4.3 管理サーバー Web ページを使用してインストールする...12 4.4 下位互換の管理対象格納域の後処理...12 5 他の注意点... 14

Acronis Backup & Recovery 11 は Acronis Backup & Recovery 10 を継承する 次世代の災害復旧ソリューションです アクロニスでは お客様に安心して新製品に移行していただけるよう 柔軟に実行できる段階的アップグレードを提供しています たとえば Acronis Backup & Recovery 10 のバックアップ方針を Acronis Backup & Recovery 11 にインポートし アップグレード処理に関する詳細なドキュメントをご用意しています Copyright Acronis, Inc. 3

1 概要 Acronis Backup & Recovery 10 のコンポーネントのうち エージェントのみが Acronis Backup & Recovery 11 のコンポーネントと対話できます このため まず管理コンソール ライセンスサーバー 管理サーバー およびストレージノードをアップグレードする必要があります Acronis Backup & Recovery 10 エージェントは 引き続き既存の格納域にバックアップすることができます この後 Acronis Backup & Recovery 10 エージェントをすべてまたは一部アップグレードします たとえば 新しい製品をテストするために 1 台または数台のコンピュータ上のエージェントをアップグレードし 残りのコンピュータは Acronis Backup & Recovery 10 で保護しておくことができます 続いて Acronis Backup & Recovery 10 の大部分のエージェントをアップグレードし 検証済みのテクノロジを適用します ストレージノードに接続されているテープデバイスにバックアップするエージェントはすべて そのストレージノードと一緒にアップグレードする必要があります 1.1 新しい環境での古いエージェントの使用 新しいコンソール Acronis Backup & Recovery 11 のコンソールには Acronis Backup & Recovery 10 エージェントに接続されていても Acronis Backup & Recovery 11 のヘルプが表示されます つまり コンテキストヘルプ内の説明が製品ウィンドウの表示とは異なったり 製品にない機能の説明がヘルプに表示されたりする場合があります 新しい管理サーバー 集中管理用バックアップ計画を作成する場合は Acronis Backup & Recovery 10 エージェントがインストールされたコンピュータ上のデータを直接選択することはできません Acronis Backup & Recovery 10 でバックアップポリシーを作成した際と同じ選択ルールを使用します 集中管理用バックアップ計画を手動で実行または停止する場合は Acronis Backup & Recovery 11 エージェントのみがこの操作を実行します Acronis Backup & Recovery 10 エージェントは応答しません 新しいストレージノード ストレージノードをアップグレードすると その管理対象格納域 ( テープ上にあるものを除く ) は自動的に下位互換となります つまり Acronis Backup & Recovery 10 エージェントと Acronis Backup & Recovery 11 エージェントの両方が格納域へバックアップできます 新しい管理対象の格納域を作成して その格納域にバックアップするよう Acronis Backup & Recovery 10 エージェントを設定する必要がある場合は 格納域の作成時に下位互換オプションを有効にします 下位互換の格納域では 格納域の管理者と格納域のユーザーを定義できないことに注意してください この機能は Acronis Backup & Recovery 11 独自のものです 下位互換格納域を 通常の管理対象の格納域に変換することもできません 4 Copyright Acronis, Inc.

テープ上にある管理対象の格納域は 下位互換ではありません このような格納域にバックアップするエージェントをすべてアップグレードする必要があります 下位互換の管理対象格納域での 各バージョンのソフトウェアの動作 Acronis Backup & Recovery 10 エージェントと Acronis Backup & Recovery 11 エージェントは 下位互換の管理対象格納域に それぞれのフォーマットでデータを書き込みます Acronis Backup & Recovery 11 エージェントはすべてのバックアップにアクセスできますが Acronis Backup & Recovery 10 エージェントがアクセスできるのは 自身のバックアップのみです 重複除外格納域では Acronis Backup & Recovery 10 エージェントが書き込んだバックアップは Acronis Backup & Recovery 11 エージェントが書き込んだバックアップによって重複除外されません また 逆の場合も同様です 製品ごとに 独自の重複除外データストアがあります Acronis Backup & Recovery 10 エージェントは このような格納域にバックアップする際にソースで重複除外を実行しません 1.2 バックアップポリシーとバックアップ計画への影響 アップグレードしても バックアップ計画 復元タスクおよびベリファイタスクはすべて保持されます バックアップポリシーは集中管理用バックアップ計画に変換されます 管理サーバーの集中管理用バックアップ計画は 以前のバックアップポリシーの機能をすべて提供します この計画を編集すると 計画に含まれるすべてのコンピュータに対して 変更点が配置されます コンピュータやグループに対して計画を 適用 したり 取り消し したりする場合は 計画を編集してコンピュータやグループを追加または削除するだけです 選択ルールが使用できるほか 各コンピュータで直接データを選択してバックアップすることもできます ただし 1 つのバックアップ計画内で両方の選択方法を使用することはできません 1.3 テープへのバックアップ Acronis Backup & Recovery 10 とは異なり Acronis Backup & Recovery 11 では Windows リムーバブル記憶域マネージャ (RSM) は使用されません Acronis Backup & Recovery 10 からのアップグレード中 Acronis Backup & Recovery 11 によって 必要な情報が RSM から独自のデータベースに新しいフォーマットで書き込まれるからです つまり コンピュータにインストールされている Windows バージョンが RSM をサポートしていなくても Acronis Backup & Recovery 11 ではテープにバックアップできます Copyright Acronis, Inc. 5

2 アップグレードの前に 必要に応じて Acronis Backup & Recovery 10 をアップデート ご使用の Acronis Backup & Recovery 10 が アップデート 2( ビルド 11639) より前のバージョンである場合は Acronis Backup & Recovery 11 へアップグレードする前に Acronis Backup & Recovery 10 を最新バージョンへアップデートする必要があります アップデートしないと セットアッププログラムは Acronis Backup & Recovery 10 を削除し Acronis Backup & Recovery 11 を新しくインストールします この結果 すべてのログ タスク 格納域および構成設定が失われることになります ご使用の Acronis Backup & Recovery 10 のバージョンが アップデート 2 またはアップデート 3( ビルド 12497) である場合は ライセンスサーバーがインストールされたコンピュータでのみ Acronis Backup & Recovery 10 を最新バージョンにアップデートしてください アップグレードプロダクトキーの取得 アップグレードの前に 適切な数の Acronis Backup & Recovery 11 のアップグレードプロダクトキーがあることを確認してください Acronis Backup & Recovery 10 のプロダクトキーは ライセンスサーバーに存在する必要があります ライセンスサーバーにない場合は アップグレード時にライセンスサーバーに古いプロダクトキーを読み込む必要があります 製品版プロダクトキーを使用してアップグレードすることもできます この場合 古いプロダクトキーは不要です コンピュータのバックアップ ソフトウェアをアップグレードする前に そのソフトウェアを実行するコンピュータをバックアップすることをお勧めします バックアップすることで 何らかの理由でアップグレードが失敗したり アップグレード後に問題が発生したりしても コンピュータを以前の状態に戻すことができます アップグレードに最適な時期の選択 アップグレード中には Acronis サービスが再起動され これらのサービスに関連するすべての Acronis タスクが停止します バックアップ計画や復元タスクが実行されていない時間にアップグレードを行うことをお勧めします 6 Copyright Acronis, Inc.

3 アップグレードの手順 3.1 ライセンスサーバーのアップグレード ライセンスサーバーがインストールされているコンピュータで 以下の操作を実行します 1. Acronis Backup & Recovery 11 セットアッププログラムを実行します 2. [Acronis Backup & Recovery 11 のインストール ] をクリックします 3. 使用許諾契約に同意して [ 次へ ] をクリックします 4. [ アップデート ] をクリックします 5. アップグレードプロダクトキーをライセンスサーバーに追加します Acronis Backup & Recovery 10 プロダクトキーがライセンスサーバーに存在しない場合 古いプロダクトキーも追加します 6. [ アップデート ] をクリックしてアップグレードを進めます 7. アップグレードが問題なく終了したら [ 完了 ] をクリックしてウィザードウィンドウを閉じます コンピュータに複数の Acronis Backup & Recovery 10 コンポーネントがインストールされている場合は そのすべてがアップグレードされます 3.2 管理サーバー コンソール およびストレージノードのアップグレード 管理コンソール 管理サーバーまたはストレージノードがインストールされているコンピュータごとに 以下の操作を実行します 1. Acronis Backup & Recovery 11 セットアッププログラムを実行します 2. [Acronis Backup & Recovery 11 のインストール ] をクリックします 3. 使用許諾契約に同意して [ 次へ ] をクリックします 4. [ アップデート ] または [ 変更 ] をクリックします 詳細 : 製品コンポーネントの追加や削除が必要な場合は [ 変更 ] をクリックします 追加するコンポーネントの横のチェックボックスをオンにし 削除するコンポーネントの横のチェックボックスをオフにします チェックボックスがオンになっているコンポーネントがアップグレードされます Windows を実行しているコンピュータ上のエージェントをリモートでアップグレードする場合は 管理サーバーをアップグレードする際にリモートインストール用のコンポーネントを追加します 5. 画面の指示に従います 3.3 エージェント for Windows のアップグレード ローカルまたはリモートでエージェントをアップグレードすることができます 数多くのコンピュータに同じ組み合わせの Acronis Backup & Recovery 10 コンポーネントがインストールされている場合は リモートアップグレードが最も効率的です Copyright Acronis, Inc. 7

コンピュータにインストールされているエージェントを確認するには コンソールを管理サーバーに接続し [ エージェントがインストールされているコンピュータ ] > [ エージェントがインストールされているすべてのコンピュータ ] をクリックし 必要なコンピュータを右クリックして [ 詳細 ] をクリックします Deduplication や Universal Restore がコンピュータにインストールされているかどうかを確認するには 目的のコンピュータを右クリックし [ ライセンスの変更 ] をクリックします 3.3.1 ローカルアップグレード エージェントがインストールされたコンピュータごとに 以下の操作を実行します 1. Acronis Backup & Recovery 11 セットアッププログラムを実行します 2. [Acronis Backup & Recovery 11 のインストール ] をクリックします 3. 使用許諾契約に同意して [ 次へ ] をクリックします 4. [ アップデート ] をクリックします 5. 画面の指示に従います 6. Acronis スタートアップリカバリマネージャがコンピュータ上でアクティブになっていた場合は アップグレード後に再度アクティブにします 3.3.2 リモートアップグレード 準備 リモードアップグレードを実行する前に 以下の手順でリモートコンピュータを準備します 簡易ファイルの共有 : Windows XP バージョンを実行しているリモートコンピュータでアップグレードするには そのコンピュータで [ コントロールパネル ] > [ フォルダオプション ] > [ 表示 ] > [ 簡易ファイルの共有を使用する ] が [ 無効 ] になっている必要があります ユーザーアカウント制御 : Windows Vista 以降が稼動しているリモートコンピュータでアップグレードするには そのコンピュータでユーザーアカウント制御 (UAC) が [ 無効 ] になっている必要があります このオプションにアクセスするには [ コントロールパネル ] > [ ユーザーアカウント ] > [ ユーザーアカウント制御設定の変更 ] に移動します [ ファイルとプリンタの共有 ] が リモートコンピュータで [ 有効 ] になっている必要があります このオプションにアクセスするには Windows XP Service Pack 2 または Windows 2003 Server が実行されているコンピュータの場合 : [ コントロールパネル ] > [Windows ファイアウォール ] > [ 例外 ] > [ ファイルとプリンタの共有 ] を選択します Windows Vista Windows Server 2008 または Windows 7 が実行されているコンピュータの場合 : [ コントロールパネル ] > [Windows ファイアウォール ] > [ ネットワークと共有センター ] > [ 共有の詳細設定の変更 ] に移動します ポート Acronis Backup & Recovery 11 のリモートアップグレードには TCP ポート 445 および 25001 を使用します この 2 つのポートを リモートコンピュータ上のファイアウォール設定の例外に必ず追加してください [ ファイルとプリンタの共有 ] を有効にすると TCP ポート 445 は Windows ファイアウォールによって自動的に例外に追加されます ポートを例外に追加するには Windows XP Windows 2003 Server および Windows Vista の場合 : [ コントロールパネル ] > [Windows ファイアウォール ] > [ 例外 ] > [ ポートの追加 ] に移動します 8 Copyright Acronis, Inc.

Windows 7 の場合 : [ コントロールパネル ] > [Windows ファイアウォール ] > [ 詳細設定 ] > [ 受信の規則 ] > [ 新しい規則 ] > [ ポート ] に移動します ヒント : リモートコンピュータが Active Directory ドメインのメンバであり Windows ファイアウォール以外のファイアウォールを使用していない場合は グループポリシーを使用して TCP ポート 25001 を例外に追加することができます ドメインコントローラで グループポリシーオブジェクトを作成してから [ 管理用テンプレート ] > [ ネットワーク ] > [ ネットワーク接続 ] > [Windows ファイアウォール ] > [ ドメインプロファイル ] > [Windows ファイアウォール : ポートの例外を定義する ]( または [ 着信ポートの例外を定義する ]) に進み ポートの例外 25001:tcp:*:enabled:Acronis remote install を追加します リモートアップグレードが完了したら 両方のポートを例外から除外することができます アップグレード 1. リモートインストール用のコンポーネントをインストールした管理サーバーにコンソールを接続します 2. [ ツール ] メニューで [Acronis コンポーネントのインストール ] をクリックします 3. コンポーネントをアップグレードするコンピュータを選択します 各コンピュータの名前または IP アドレス および管理者のユーザー名とパスワードを指定します ネットワークまたは Active Directory ドメインを参照するか.txt または.csv ファイルからコンピュータの一覧をインポートしてコンピュータを追加することもできます [ 次へ ] をクリックして先に進みます 4. コンポーネントの一覧で コンピュータにインストールされているすべてのコンポーネントと Agent Core コンポーネントを選択します エージェントのアドオン (Deduplication Universal Restore) がインストールされている場合は 必ず選択します その他の Acronis Backup & Recovery 11 コンポーネントやアドオンを追加してインストールすることもできます 5. ライセンスサーバーを指定してそのアクセスログイン情報を入力します 6. 画面の指示に従います 7. Acronis スタートアップリカバリマネージャがコンピュータ上でアクティブになっていた場合は アップグレード後に再度アクティブにします 3.4 エージェント for Linux のアップグレード インストールファイルのダウンロード アップグレードする前に インストールファイルをダウンロードして 必要なアクセス許可を割り当てる必要があります 1. アクロニスの Web サイトにアクセスします 2. コンピュータのプラットフォームおよび使用する Acronis Backup & Recovery 11 のエディションに応じて 1 つ以上のインストールファイル (.i686 または.x86_64 ファイル ) をダウンロードします 3. Acronis Backup & Recovery 11 をインストールするコンピュータのディレクトリにインストールファイルをコピーします 4. インストールファイルをコピーしたディレクトリに移動し 次のコマンドを実行します chmod 777 ABR11* アップグレードの手順 エージェントがインストールされたコンピュータごとに 以下の操作を実行します Copyright Acronis, Inc. 9

1. ダウンロードしたインストールファイルを ルートユーザーとして実行します 2. ようこそウィンドウで [ 次へ ] を選択します 3. 使用許諾契約に同意して [ 次へ ] を選択します 4. [ 次へ ] を選択して ライセンスサーバーを指定します 5. 画面の指示に従います 6. Acronis スタートアップリカバリマネージャがコンピュータ上でアクティブになっていた場合は アップグレード後に再度アクティブにします 3.5 エージェント for ESX(i) をアップグレードする アップグレードできるのは 管理サーバーに登録されているエージェントのみです 未登録のエージェントがある場合は アップグレードの前に登録してください また ご使用の vcenter Server が管理するすべての ESX(i) ホストのアップグレードライセンスがあることを確認してください アップグレードを開始する前に これらのライセンスをライセンスサーバーに追加してください 既存の Acronis Backup & Recovery 11 エージェントをアップグレードしてから これらのエージェントを配置またはインストールしてください 新しい管理サーバーは 各エージェントに仮想コンピュータを自動的に配分します 古いエージェントは自動配分に必要な情報を提供しないため 自動配分の対象外となります この結果 すべての負荷が新しいエージェントに集中します また ライセンスサーバー上に Acronis Backup & Recovery 11 のライセンスがない場合は すべてのバックアップが停止します 管理サーバーからエージェントをアップグレードするには 1. コンソールを管理サーバーに接続します 2. [ ナビゲーション ] ツリーで vcenter サーバーと同じ名前のグループを右クリックします VMware vcenter 統合が無効の場合は [ 仮想コンピュータ ] を右クリックします 3. [ エージェント for ESX(i) をアップデートする ] をクリックします 4. アップグレードするエージェントを選択します すでに最新バージョンのエージェントは選択できません 5. [ エージェント for ESX(i) をアップデートする ] をクリックします エージェントがアップグレードされます エージェントの構成設定は保持されます 3.6 エージェント for Hyper-V のアップグレード エージェント for Hyper-V により 仮想コンピュータにエージェントをインストールしなくても Hyper-V ホストから仮想コンピュータのバックアップおよび復元を行うことができます エージェント for Hyper-V をアップグレードするには Hyper-V ホスト 1 台につき 1 つのアップグレードライセンスが必要です Windows 2008/2008 R2 の場合 エージェント for Hyper-V はエージェント for Windows (7 ページ ) と一緒にアップグレードされます Microsoft Hyper-V Server 2008/2008 R2 では リモートでエージェントをアップグレードする (8ページ ) ことができます 10 Copyright Acronis, Inc.

Acronis Backup & Recovery 11 は Hyper-V クラスタをサポートしています Hyper-V クラスタ ( フェイルオーバークラスタとも呼ばれます ) を使用している場合は クラスタのノードごとにエージェント for Hyper-V をインストールすることをお勧めします こうすることで クラスタ化された仮想コンピュータの移行先ノードを問わず このコンピュータをバックアップすることができます 3.7 コマンドラインユーティリティのアップグレード Acronis Backup & Recovery 11 は acrocmd ユーティリティでコマンドラインインターフェイスをサポートします 旧 Acronis 製品で使用されていた trueimagecmd ユーティリティとは異なり acrocmd にはコマンドを物理的に実行するツールは含まれていません Acronis Backup & Recovery 11 コンポーネント ( エージェント ストレージノード および管理サーバー ) へのコマンドラインインターフェイスを提供するだけです 管理コンソールの場合と同じように 操作を行う ( コマンドまたはスクリプトを実行する ) コンピュータにコマンドラインユーティリティをインストールします 古いスクリプトを使用する予定がない場合は 1 台のコンピュータ ( コンソールがインストールされているコンピュータなど ) にこのユーティリティをインストールするだけで十分です 他のコンピュータはリモートで操作されます 古いスクリプトを引き続き使用する方法 既存のスクリプトを引き続き使用するには スクリプトがあるすべてのコンピュータにユーティリティをインストールします また trueimagecmd が acrocmd に置き換えられるようにスクリプトを編集します スクリプトに trueimagecmd ユーティリティへのパスが含まれている場合は acrocmd ユーティリティのパスに置き換えます 他のすべてのパラメータおよび値はそのままにします インストール手順 Linux では 管理コンソールまたはエージェント for Linux をアップグレードすると コマンドラインユーティリティが必ず一緒にインストールされます 追加の操作は不要です Windows では アップグレード中またはアップグレード後にユーティリティをインストールすることができます Acronis Backup & Recovery 11 のセットアッププログラムで [ 変更 ] をクリックして ツリー内のコマンドラインツールコンポーネントを選択します または対応する.msi ファイルを取り出して実行することができます 3.8 ブータブルメディアのアップグレード アップグレード処理の一部として Acronis Backup & Recovery 11 のブータブルメディアを作成する必要があります ブータブルメディアビルダは通常 エージェントやコンソールと一緒にインストールします エージェントやコンソールがアップグレード済みであれば メディアビルダもアップグレードされている可能性が高いです メディアビルダのみがインストールされているコンピュータの場合は そのコンピュータでセットアッププログラムを実行し 他のコンポーネントと同じ方法でメディアビルダをアップグレードします 次に アップグレードされたメディアビルダを使用してブータブルメディアを作成します Copyright Acronis, Inc. 11

4 高度な使用に関するヒント 4.1 古いバックアップのカタログ化 Acronis Backup & Recovery 11 には データカタログという機能があります データカタログを使用すると必要なバージョンのデータを簡単に見つけて復元対象として選択することができます Acronis Backup & Recovery 11 が作成したバックアップは 自動的にカタログ化されます Acronis Backup & Recovery 10 が作成したバックアップを カタログに含めることができます この操作を行うには 管理サーバーまたは新しいエージェントにコンソールを接続し バックアップのある格納域に移動し [ データビュー ] タブをクリックしてから [ 今すぐカタログ化を開始する ] または [ 今すぐカタログをアップデートする ] のリンクをクリックします カタログ化処理には時間とリソースがかかるのでご注意ください 4.2 64 ビットのストレージノードの使用 Acronis Backup & Recovery 11 ストレージノードには 64 ビット版があります これにより 重複除外の性能が向上し より多くの一意のデータを処理することができます 64 ビットシステムでは アップグレード時に 64 ビット版が自動的にインストールされます 追加の操作は必要ありません 32 ビットのストレージノードで重複除外を使用している場合は 64 ビットのシステムに移行することを強くお勧めします 32 ビットのシステムで効果的に処理できるのは 400 GB 以下の重複のないデータです 現在の重複除外のパフォーマンスに満足していたとしても 適切なハードウェアを使用することで 今後バックアップが必要なコンピュータの台数が増えた場合にも対応することができます ストレージノードの要件の詳細については 製品のヘルプまたはユーザーガイドの Deduplication のベストプラクティス のセクションを参照してください 4.3 管理サーバー Web ページを使用してインストールする Acronis Backup & Recovery 11 で使用できる管理サーバー Web ページは フォルダの共有が許可されないネットワーク内で 複数のコンピュータにインストールする場合に使用できます この Web ページへは サポートされる Web ブラウザが搭載されているすべてのコンピュータからアクセスできます Web ページの使用を開始するには リモートインストール用のコンポーネントのコンポーネントが 管理サーバーの機能を持つコンピュータにインストールされていることを確認してください これらのコンポーネントがインストールされていない場合は インストールしてください サービスをアクティブにするには サービススナップインを実行し AmsWebServer サービスのログオンパラメータを Acronis Centralized Admins グループに属するいずれかのユーザーのアカウントに変更してから サービスを開始します 4.4 下位互換の管理対象格納域の後処理 すべての Acronis Backup & Recovery 10 エージェントのアップグレードが完了すると 下位互換の管理対象格納域は不要となります この場合 次の 2 つのオプションがあります 12 Copyright Acronis, Inc.

下位互換の格納域をそのまま残し ひき続きこの格納域にバックアップする 格納域の格納域の管理者と格納域のユーザーを定義することはできません また 重複除外格納域の場合 Acronis Backup & Recovery 11 エージェントが書き込んだアーカイブによって古いアーカイブが重複除外されることはありません このため 重複除外率が下がります 下位互換プロパティなしで新しい格納域を作成する バックアップ計画を編集して バックアップを新しい格納域にリダイレクトする必要があります 古い格納域内のバックアップは 必要な場合は使用可能です 保持期間が終了したら バックアップと格納域を削除します 古いアーカイブを新しい格納域に移動する場合は 以下のコマンドを使用して古いアーカイブをエクスポートします acrocmd export archive --service=asn --host=< ストレージノード > --loc=< 古い格納域 > --credentials=< 古い格納域のユーザー名 >,< パスワード > --target=< 新しい格納域 > --credentials=< 新しい格納域のユーザー名 >,< パスワード > エクスポートは Acronis Backup & Recovery 11 によって実行されるため 古いアーカイブは Acronis Backup & Recovery 11 が作成したアーカイブであるかのように処理されます ターゲットの格納域が重複除外格納域である場合 Acronis Backup & Recovery 11 エージェントが書き込んだアーカイブによって古いアーカイブが重複除外されます エクスポートの完了後に 新しい格納域をカタログ化する必要があります Copyright Acronis, Inc. 13

5 他の注意点 デフォルトバックアップと復元のオプションは アップグレード後も保持されますか 保持されます ただし 若干の例外があります [ ユーザーの確認を求めることなくテープのデータを上書きする ] および [ バックアップ終了後にメディアをマウント解除する ] バックアップオプションは Acronis Backup & Recovery 11 には存在しません メタデータは 常に Acronis Backup & Recovery 11 バックアップに保存されるため [ ソフトウェア RAID と LVM メタデータをバックアップとともに保存する ] オプションも存在しません 別の言語バージョンの製品にアップグレードできますか Acronis Backup & Recovery 10 の言語バージョンが Acronis Backup & Recovery 11 の言語バージョンと一致しない場合は Acronis Backup & Recovery 10 をインストール解除してから 製品版プロダクトキーを使用して新たに Acronis Backup & Recovery 11 をインストールする必要があります Acronis True Image Echo からアップグレードできますか Acronis True Image Echo から Acronis Backup & Recovery 11 へアップグレートして タスクと設定を維持したい場合は まず Acronis Backup & Recovery 10 へアップグレードする必要があります (Acronis Backup & Recovery 10 アドバンストエディションへのアップグレードガイド ) ドキュメントを参照してください 14 Copyright Acronis, Inc.