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U U 地方議会議員の選挙における選挙運動用ビラの頒布解禁 ビラ頒布の解禁及びその上限枚数 Uについて U 公営 U について (1) 都道府県議会 (2) 指定都市議会 (3) 指定都市以外の市議会 右の枚数を上限として 頒布を解禁することとする U16,000 枚 (= 通常葉書の 2 倍 )

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記 第 1 参議院合同選挙区選挙の執行に関する事項 1 合同選挙区都道府県 ( 法第 5 条の6 第 1 項に規定する合同選挙区都道府県をいう 以下同じ ) の選挙管理委員会は 法第 22 条第 2 項の規定による選挙人名簿の登録が行われた日現在において選挙人名簿に登録されている選挙人の数 ( 参議

(3) 指導観公民的分野は地理的分野と歴史的分野の学びの積み重ねによるところが大きい 用語や概念も高度化し 生徒の感想にも 難しい と感じるものが多くなっている そこで その難しいと感じる公民の用語などは積極的に用語集を活用し 難しい言葉に対する抵抗感を少しでも和らげるよう授業でも活用している また

いる 〇また 障害者の権利に関する条約 においては 障害に基づくあらゆる差別を禁止するものとされている 〇一方 成年被後見人等の権利に係る制限が設けられている制度 ( いわゆる欠格条項 ) については いわゆるノーマライゼーションやソーシャルインクルージョン ( 社会的包摂 ) を基本理念とする成年

(4) 市からのお知らせについて 西宮市では 市民のみなさまに市政への理解と関心を深めていただき また市民サービスを円滑に利用していただくために 広報紙や放送 ホームページなどさまざまな媒体により 市政情報をお届けしています 市民のみなさまのご意見をいただき 利用しやすく わかりやすい情報提供となり

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2 継続雇用 の状況 (1) 定年制 の採用状況 定年制を採用している と回答している企業は 95.9% である 主要事業内容別では 飲食店 宿泊業 (75.8%) で 正社員数別では 29 人以下 (86.0%) 高年齢者比率別では 71% 以上 ( 85.6%) で定年制の採用率がやや低い また

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改正後改正前(縦覧に供する書面の様式)第二条削除第二条法第二十三条第一項の規定による縦覧に供する書面は 別記第三号様式に準じて調製しなければならない 別記別記第三号様式削除第三号様式(縦覧に供する書面の様式)(第二条関係)[様式略]第四号様式の二(選挙人名簿登録証明書の様式)(第三条関係)第四号様式

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注 カ サ ヴ バ オ ハ バ ロ サ ト ク モ パ サ 歳 レ ェ ク リ リ ワ ズ ブ パ ズ オ ラ セ ト フ マ フ ミ セ ハ レ チ ワ ブ ァ ッ バ ッ ッ ズ ラ ヴ ク ッ ピ ト マ ト タ コ リ ィ タ レ ジ ム ッ マ グ ジ デ ョ ク フ ラ 万 ア ィ 下

法学部法律学科カリキュラムマップ 科目別ディプロマボリシー対応表 法学部法律学科ディプロマポリシー ( 卒業認定 学位授与に関する方針 ) 法律学科は 法治社会が立ち向かう課題を発見 予測し その要因と構造を調査 分析し 公共と秩序の観点からその解決のための方略 戦略を策定 構築する者として 下に掲

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国際観光振興促進事業業務委託実施要領(案1)

Transcription:

18 歳選挙権 ~ 若者が政治を変える!!~ 日本労働組合総連合会 ( 連合 ) 総合政治局

もくじ 18 歳選挙権 ~ 若者が政治を変える! 1. 公職選挙法の改正 2. 世代別投票率の推移 3. 世代人口 投票率 4. 諸外国との投票率比較 5. 日本の教育等への公的支出の割合 6. 主権者教育 7. 若者 1,000 名を対象にした連合アンケートより 8. インターネット選挙運動 9. 今後の課題 10. おわりに 2

1 公職選挙法の改正 選挙権年齢が満18歳以上に 2016年6月19日に改正公職選挙法施行 約240万人が 新たに有権者に 2015年6月17日に改正公職選挙法が成立し 選挙権年齢が満18歳以上に引き下げら れました 6月19日公布 同法は公布から1年経過した2016年6月19日に施行され 施 行後初めて行われる国政選挙 衆議院議員の総選挙または参議院議員の通常選挙 の公示日以後に 公示 告示される選挙から 満18歳以上の者が選挙権を有することになります 選挙権年齢の引下げは1945年に 25歳以上 から 20歳以上 に引き 下げられて以来 70年ぶりです きっかけは 2007年に成立した 憲法改正の具体的な手続きを定めた 国民投票法です その審議において民主党等が投票権年齢を18歳以上と することを求め その検討が附則に盛り込まれました そして 2014年6月に投票権年齢を18歳以上とする改正国民投票法が 成立 選挙権年齢についても附則で 必要な法制上の措置を講ずる とさ れ 2015年6月 改正公職選挙法が成立しました 現時点において 国政選挙で18歳有権者が最初に誕生するのは2016年 の第24回参議院議員選挙の予定です なお 第24回参議院議員選挙の投開票日が2016年7月10日となった場 合 選挙権は18歳の誕生日前日に取得するため 1998年7月11日生まれ まで投票できることになります 3

2 世代別投票率の推移 若い世代の投票率は極めて低水準 若い世代の投票率は いずれの選挙においても他の世代と比べて低く しかも そ の差が拡大しています 最近では 衆議院議員総選挙 参議院議員通常選挙ともに 20歳代の投票率は全体の投票率に比べて20ポイントほど低くなっています 衆議院議員総選挙 90 参議院議員通常選挙 80 80 70 70 60 全体投票率 60 50 50 40 40 20歳代投票率 30 30 20歳代 60歳代 30歳代 40歳代 70歳代以上 全体 50歳代 20 20歳代 30歳代 40歳代 60歳代 70歳代以上 全体 50歳代 20 1990年 第39回 1993年 第40回 資料出所 総務省 1996年 第41回 2000年 第42回 2003年 第43回 2005年 第44回 2009年 第45回 2012年 第46回 2014年 第47回 1989年 1992年 1995年 1998年 2001年 2004年 2007年 2010年 2013年 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 4

3 世代人口 投票率 世代間の票差はさらに拡大 2014 年 衆 議 院 議 員 総 選挙の年代別投票率は 20歳代の32.58 に対し 60歳代は68.28 と2倍 以上の差がありました また 2014年10月1日 現在の人口推計では 20 歳代の約1,300万人に対 し 60歳代は約1,800万 人と1.4倍ほどの差があ りました それらを掛け合わせる と 20歳代の投票数は約 420 万 票 60 歳 代 は 約 1,240万票と 票数では 約3倍もの差となります 資料出所 総務省 文部科学省 5

4 諸外国との投票率比較 投票率は諸外国と比較しても低い 日本の若い世代 主要国の投票率 ドイツでは 政府機関 連邦政治教育センター が政治教育の研究や教材開発を行 うなど 学校等における政治教育を支援しています また スウェーデンでは 選挙 の際に先生が生徒を連れて候補者の選挙事務所を訪問することが定着化しているな ど 欧州をはじめ各国では 主権者教育 の取り組みが積極的に行われています 日本でも自治体 学校レベルで一部先行的な取り組みが行われていますが 主権 者教育 のさらなる広がりと定着は喫緊かつ重要な課題となっています 資料出所 国立国会図書館 6

5 日本の教育等への公的支出の割合 若者を含む 現役世代の声が十分政治に届いていない結果 若者を含む現役世代の声が政治に届き にくくなっている状況にあります その 一例として 日本の教育への公的支出の 割合は極めて低くなっています 高等教育機関に対する公的支出の割合 96.2 100.0 96.1 89.9 89.3 85.9 90.0 79.8 78.1 80.0 60.0 50.0 69.7 66.0 70.0 54.9 73.1 69.7 特に 高校から進学後 雇用に 接続する専門学校 短大 大学等へ の公的支出の割合は他国と比べて 著しい格差があります 56.9 52.4 44.9 40.0 34.6 37.8 34.3 29.3 30.0 経済協力開発機構(OECD)が 2015年11月24日に発表した 図 表でみる教育 2015年版 による と GDPに占める日本の教育全 体への公的支出の割合は最低レベ ルで推移しており 2012年の教育 機関への同割合は加盟国の中で最 下位となっています 20.0 10.0 0.0 オ ー ス ト ラ リ ア ベ カ チ フ ル ナ リ ィ ギ ダ ン ラ ー ン ド 資料出所 OECD フ ド イ ラ イ ス ン ツ ラ ス エ ル イ 日 韓 メ ノ タ 本 国 キ ル シ ウ リ コ ェ ア ー ス ペ イ ン ス ウ ェ ー デ ン イ ギ リ ス ア メ リ カ O E C D 平 均 E U 平 均 Education at a Glance 7

5 日本の教育等への公的支出の割合 若者を含む 現役世代の声が十分政治に届いていない結果 そのような中 雇用情勢の悪化に伴い 親の経済力が低下し かつては 2割程度だった奨学金利用者は年々増加して約177万人と もはや大学生 の2人に1人が何らかの奨学金を利用しています また 不安定雇用や低賃金により 卒業しても返済に苦しんでいる若者 が増加しており 滞納者は33万人を超えています ちなみに 大学の学費が有料で 政府レベルでの給付型奨学金制度が存 在しないのは OECD加盟国の中で日本だけです 資料出所 中央労福協 8

5 日本の教育等への公的支出の割合 若者を含む 現役世代の声が十分政治に届いていない結果 政府による支出のうち 家族関係支出 のGDPに占める割合は 日本 は1.36 で 英国の3.78 スウェーデンの3.46 フランスの2.85 ドイツの2.11 に比べて低く 一方 高齢支出 が支出全体に占める割合 は 日本は46.5 で 諸外国よりも相対的に高くなっています 家族関係社会支出の対GDP比の比較 資料出所 厚生労働省 政策分野別社会支出の内訳 9

5 日本の教育等への公的支出の割合 若者や次の世代は受益どころか負担ばかり!? 日本では 教育 福祉 社会保障の費用の多くが公債でまかなわれて います それは 将来世代への負担の先送りを意味しており このまま では若者や次の世代は 受益どころか負担ばかり負わされることになり かねません 日本の歳出 歳入構造の変化 資料出所 厚生労働省 公債はいわば国の借金 それが積もり積もって 資料出所 財務省 10

6 主権者教育 主権者教育へ 文科省と総務省が副教材公表 若者の政治や選挙への関心を高め 政治的教養 を育む教育の必要性がますます高まっています そのような中で 文部科学省と総務省は 政治や 選挙等に関する高校生向け副教材 私たちが拓く 日本の未来 有権者として求められる力を身に付 けるために とその活用のための教師用指導資料 を作成し 2015年9月29日に公表しました 副教材の構成 第一部 解説編 選挙や投票の仕組み 公示から開票までの流れ 投票方法等 選挙の意義 選挙と政策決定過程 政治の仕組み 年代別投 票率と政策等 憲法改正国民投票の仕組み 第二部 実践編 政治や選挙等に関する学習をより参加実践型にするため 学校の 授業等でそのまま使用できるよう 実施準備 実施手順 方法 ワークシートなどを盛り込んだ学習教材の実例を掲載 話し合いやディベートの手法 模擬選挙や模擬議会の実施 等 第三部 参考編 投票と選挙運動等についてのQ A 学校における政治的中立の確保 教育基本法等 等 11

6 主権者教育 校外での政治的活動等が可能に 文科省が通知見直し 選挙権年齢の引下げを受けて 文部科学省は2015年10月29日 高等 学校等における政治的教養の教育と高等学校等の生徒による政治的活動 等についての留意事項等をとりまとめた 高等学校等における政治的教 養の教育と高等学校等の生徒による政治的活動等について を各都道府 県 各指定都市教育委員会等に通知しました 同時に1969年通知は廃止 通知の構成 1969年通知 政 治 活 動 選挙権等の参政権が与えられて いないことから 国家 社会は 未成年者が政治活動を行うこと は期待していない 校外の活動 でも何らかの形で校内に持ち込 まれ 他の生徒に好ましくない 影響を与える 政 治 的 事 象 の 取 り 扱 い 学校が政治的中立性を確保して 慎重を期すべき性格なので 必 取り扱い 生徒が有権者として 要な場合は校長を中心に学校と 自らの判断で権利を行使できる しての指導方針を確立する ように より具体的 実践的な 指導を行う 第1 高等学校等における政治的教養の教育 第2 政治的教養の教育に関する指導上の留意事項 第3 高等学校等の生徒の政治的活動等 第4 インターネットを利用した政治的活動等 第5 家庭や地域の関係団体等との連携 協力 今回の通知により 生徒は放課後や休 日等に学校の外で選挙運動や政治的 活動ができるようになりました ただし 満18歳未満の場合は選挙運動 はできませんので 注意が必要です 新通知 放課後や休日の校外の活動は家 庭の理解の下 生徒が判断し行 う 授業や生徒会活動など教育 活動の場を利用した活動は禁止 放課後や休日でも校内の活動は 政治的中立性の観点から制限ま たは禁止 資料出所 毎日新聞 12

7 若者1,000名を対象にした連合アンケートより 18歳前後の70 が 投票に行きたい 連合が2015年7月に18歳前後の若者1,000名を対象に実施したイン ターネット緊急アンケートによると 70 が 投票に行きたいと思 う と回答しています 投票に行きたいと思う 働いている 有職者 投票に行きたいと思わない 68.9 31.1 大学生 大学院生 専門学校生 75 25 高校生 高専生 72.6 27.4 0% 20% 40% 60% 投票する場合 何を基準に投票先を選びますか(複数回答 80% 100% 最近の選挙で20代の投 票率は30 台にまで低下 していますが 調査ではそ の数字が逆転 投票先を選 ぶ基準は政策 公約がトッ プです ただし 何を基 準に選べばいいかわからな い も18.2 判断材料が 示されれば 次期選挙で投 票率の大幅アップが期待で きるかもしれません 13

7 若者1,000名を対象にした連合アンケートより インターネットで投票できれば投票率UP Q 選挙がどのように変わったら 投票しよう と思う気持ちが 今よりも 強くなると思いますか 0 10 20 30 40 50 インターネットで投票ができたら 候補者の比較がしやすければ 政治について知ることができる 学べる機会があれば 期日前投票が今よりも簡単にできたら 一票の格差が改善されたら 投票することがあたりまえの 空気になれば 候補者を知ることができる機会があれば 自分と似た考えの候補者が 見つけやすければ 出先 駅や旅行先など で 投票ができたら 深夜や早朝などの投票が 今よりも簡単にできたら 投票すると割引サービスが受けられる などのメリットがあれば マイナス一票など 落選させたい候補者が選べたら 政治についてオープンに 話し合える機会があれば その他 特になし ユ ニ オ ニ オ ン 60(%) さらに 同調査によると 選挙 がどのように変わったら 投票しよ う と思う気持ちが強くなると思う か との質問に対し 半分以上が インターネットで投票ができた ら と答えています インターネットで投票ができたら が最多で54.6 4人に1人が もっと 政治について知ることができる 学べる 機会があれば と回答しています 投票のしやすさ と 主権者教育 の両方の観点から投票率アップに取り組 む必要がありそうですね 世界で初めて全国規模のインターネット投票が実 施されたのは 2005年10月のエストニアにおける 地方議会選挙と言われており 以後 国政選挙で も実施されています また フランスでは 2012 年6月に行われた国民議会選挙 下院 で海外有権 者向けに初めて海外選挙区が設けられ 一部地域 ではインターネット投票が実施されました 14

8 インターネット選挙運動 すでにインターネット利用の選挙運動は解禁済 インターネット投票は実現していませんが 2013年4月19日に成立 5月26日施行の改正公職選挙法により すでにインターネットを利用した 選挙運動は解禁されています だれでもウェブサイト等を利用する方法 で選挙運動を行うことができます ただし 電子メールを利用した選挙 運動は候補者 政党等に限定されています 候補者からのメールの転送も不可 インターネット選挙運動でできること できないこと一覧 できること できないこと ホームページ ブログ等 SNS フェイスブック ツイッ ウェブサイト等を ター等 1 用いた選挙運動 政策動画のネット配信 政見放送のネット配信 政党等 候補者 候補者 政党 等以外の者 2 2 2 電子メールを用い 選挙運動用ビラ ポスターを添付 した電子メールの送信 た選挙運動 送信された選挙運動用電子メール の転送 3 3 ウェブサイト上に掲載 選挙運動用電子メールに添付された 選挙運動用ビラ ポスターを紙に印刷して頒布 証紙なし 選挙運動用電子メールの送信 ウェブサイト等を利用 する方法とは イン ターネット等を利用す る方法のうち 電子 メールを利用する方法 を除いたものです 例えば ホームペー ジ ブログ SNS(ツ イッター フェイス ブック等) 動画共有 サービス YouTu be ニコニコ動画 等 動画中継サイト Ustream ニ コニコ動画の生放送 等 等です 1 メッセージ機能を含む 2 著作隣接権者 放送事業者 の許諾があれば可 3 新たな送信者として 送信主体や送信先制限の要件を満たすことが必要 15

9 今後の課題 選挙権年齢は引下げ 被選挙権年齢は 18歳選挙権 が実現し 若い同世代の仲間が立候補すれば 政治的な 関心はより高まると思われます しかし 被選挙権年齢は見直されないま ま しかも 現行の規定では 議員の種類によって立候補できる年齢が異 なっています 備えていなければならない条件 衆議院議員 日本国民で満25歳以上であること 参議院議員 日本国民で満30歳以上であること 都道府県知事 日本国民で満30歳以上であること 都道府県議会議員 日本国民で満25歳以上であること その都道府県議会議員の選挙権を持っていること 市区町村長 日本国民で満25歳以上であること 市区町村議会議員 日本国民で満25歳以上であること その市区町村議会議員の選挙権を持っていること 法律上は 25歳になれば内閣総理大臣になれる可能性が ありますが 都道府県知事には立候補もできません 資料出所 総務省 16

10 おわりに 現在と未来のために一人ひとりが責任ある一票を 教育 雇用 労働 社会保障 経済 税金 安全保障 普段利用している公共交通機関 遊 びに行くテーマパークやカラオケ ご飯を食べるレストラン ゲーム テレビ 携帯電話 すべて 私たちが生活している地域 社会をかたちづくっているのが法律 条例 であり 予算であり それを決めるのが政治です 学生であれば 受験 就職活動 奨学金の問題 ブラックバイトや長時間労働 子育て時期 であれば 保育所の待機児童問題や育児費用 そして 将来的には年金や介護など いま と これから を生きていくうえでの不安はさまざまあります しかし そもそも若い世代の投票率は低く 人口構成の違いもあいまって 世代間の票差は 大きく開いています 政党は選挙で多くの議席を得るため 投票が見込めそうな世代に対する政策を中心に掲げ その実現に注力する傾向にあります 結果 これまでの日本では どちらかというと高齢世代に偏った政策がとられ 予算の配分 も行われてきました 17

10 おわりに 若者が政治を変える 投票を通じた政治参画の意義 限られた予算の中 若者の不安を解消し 若者のための政策を国会や地方議会で実現させる には 投票を通じて政党に若者の存在を意識させることが重要です 例えば 2014年衆議院議員総選挙でいうと 20歳代の投票率が100 だったら60歳代の票 数を上回っていたことになります さすがに極端かもしれませんが しかし 若者の投票率が 高まれば 政党は自ずと若者の票を取り込みたいと考え 若者向けの政策を数多くマニフェス トに盛り込むようになります さらに 次の選挙に向けて 若者の不安や課題を解決したという実績を残そうと そのため の法案づくりや財源確保に取り組むようになります 未来志向の政策 あるいはこれまでな かったような斬新 新鮮な政策が登場してくるかもしれません また インターネットを利用 した選挙もより活発になるかもしれません 政治の基本は その時々の課題を次の世代に先送りせずに解決することです そのような意 味で 特に現在と未来を生きる当事者である若者には大きな責任があります デモや集会等で 世論喚起することはとても重要です しかし その上で 最後に決めるのは一人ひとりの一票 なのです 投票を通じて 一人ひとりの声を政治に届けましょう 18

10. おわりに 18 歳選挙権 ~ 若者が政治を変える! ご清聴ありがとうございました! 19