JAPAN WASTE RESEARCH FOUNDATION 3Rs Promotion Forum 20111
廃棄物研究 財団 3Rだより No.80 2011.1 特集 廃棄物処理法の改正について ④産業廃棄物管理票制度の強化 事業者が産業廃棄物の処理を委託する場合には その処理が適正に行われることを確認するため 産 業廃棄物管理票 以下 マニフェスト という を 産業廃棄物の引渡しと同時に交付する義務が課され ている 電子情報処理組織 いわゆる電子マニフェ スト を利用する方法もあるが ここでは省略する このとき 処理業者が虚偽の事項をマニフェストに 記載しないよう 事業者は自らが交付したマニフェ ストの写しを保存し 返送されたマニフェストと照 合する必要があるが 現行法においては処理業者か ら返送されたマニフェストの保存義務はあるものの 5
廃棄物研究 財団 3Rだより No.80 2011.1 特集 廃棄物処理法の改正について な評価の実施等により排出事業者の自主的な取組を促 進することとした 具体的には 多量排出事業者減量 計画を提出せず 又は計画の実施の状況を報告をしな かった者は20万円以下の過料に処することとした ねてよりいわゆる 無限連鎖 が生じ 優良な廃棄 物処理業者までが排除される可能性が指摘されてい たところであるが 廃棄物処理業等の許可を取り消 されて欠格要件に該当する場合を 特に悪質な違反 を犯して許可を取り消された場合に限定し 取消し が連鎖する場合でも一次連鎖に限定することにより 連鎖的な許可の取消しに対する手当てを行った 5 適正な循環的利用の確保 廃棄物処理法においては 国外廃棄物の輸入は我が 国で適正に処理されることが確認できた場合にのみ認 めることとされている また 現行法上 輸入の許可 を申請できる者は 産業廃棄物処分業者等 当該廃棄 物を自ら処理できる者に限られている 一方 近年の我が国における廃棄物処理技術の向上 我が国企業の国際展開及び企業の社会的責任の高まり を受け 途上国では適正な処理が困難だが我が国では 処理可能な廃棄物を対応能力の範囲内で受け入れて適 正に処理する取組が検討されている 具体的には ① 自社の海外事業所で発生した廃棄物を我が国に輸入し て処理を行う ②海外において販売された自社製品を 海外で回収し 我が国に輸入して処理を行う等 我が 国の優れた処理技術を用いることでより高度な処理 再生利用等が可能となる廃棄物を輸入する取組がある が 現行法では 自ら処理できる者 に該当しない者 が輸入許可申請を行うことはできないことから 廃棄 物の輸入手続が障害となり 取組が進みにくい現状が 4 排出抑制の徹底 事業活動に伴って多量の産業廃棄物を排出する事業 場を設置している事業者 以下 多量排出事業者 と いう は 産業廃棄物の減量その他の処理に関する計 画を作成し 都道府県知事に提出しなければならない こととされている しかしながら 現行の制度では 多量排出事業者の 処理計画の作成 提出に法的な担保措置がない 都道 府県は 現行制度に基づいて提出された処理計画を公 表するだけでなく 必要に応じて分析して事業者に提 供して更なる取組に役立てているが 処理計画の作成 及び提出並びに当該計画の実施状況に係る報告に法的 な担保措置がないことから これらの取組の効果も限 定的なものにとどまっている そこで 多量排出事業者の処理計画提出手続につい て過料により担保し もって公表による透明化や適切 欠格要件に係る規定の合理化の概要 無限連鎖への手当 8
廃棄物研究 財団 3Rだより No.80 2011.1 特集 廃棄物処理法の改正について 熱回収については 廃棄物の処理も含めた基本法で ある循環型社会形成推進基本法 平成12年法律第110号 において 循環資源の再使用及び再生利用がなされな いものであって熱回収できるものは熱回収がなされな ければならないとされている 我が国の焼却施設で熱回収が進まない主な要因とし て 設備投資に多額の費用を要すること 熱回収を行 っている処理業者に対し排出事業者が委託しやすい環 境が整備されていないことなどが挙げられる 以上の ことから 排出事業者等が熱回収を十分に行っている 者に対して優先的に処理を委託することを可能とし 熱回収事業への新規参入を促進するため 廃棄物焼却 時に熱回収を行っている者について 一定の基準に適 合するときは 都道府県知事の認定を受けることがで きることとした ある しかし このような活動は 国内における適正 処理が確保される限りにおいては 法の趣旨である排 出事業者責任の徹底といった概念と矛盾せず また 輸入相手国の環境負荷を低減させるものであることか ら むしろ国際貢献の観点から積極的に推進していく べきものである このような状況の変化に対応するため 廃棄物を輸 入できる者として 国外廃棄物を他人に委託して適正 に処理することができ 当該国外廃棄物を国内におい て処分することに相当の理由があると認められる者を 追加することとした 6 焼却時の熱利用の促進 我が国では 諸外国に比べ廃棄物の中間処理方法と して 焼却処理が多く行われており 平成18年度末現 在で全国において民間により設置されている焼却炉が 2,431炉存在する しかし 処理費用を低く抑えるため 大量に発生する焼却熱を回収せずに処分する 単純焼 却 が太宗を占めており 民間設置の焼却炉に係る熱 回収設備の普及状況は 平成18年度末現在で28 にと どまっている 7 その他 1 6までの内容以外にも 大臣認定制度に係る監督 規定等の整備や報告徴収及び立入検査の対象の拡充 措置命令の対象の拡充等が行われた 9
廃棄物研究 財団 3Rだより No.80 2011.1 3R推進全国大会 地方大会 37
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廃棄物研究 財団 3Rだより No.80 2011.1 3R推進全国大会 地方大会 第5回3R推進全国大会での3R促進ポスターコンクール 最優秀賞の表彰式 40
廃棄物研究 財団 3Rだより No.80 2011.1 3R推進全国大会 地方大会 41
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廃棄物研究 3R財団だより No.80 2011.1 環境省等国のうごき 87
廃棄物研究 3R財団だより No.80 2011.1 環境省等国のうごき 88
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廃棄物研究 財団 3Rだより No.80 2011.1 ごみ収集についてまとめた本邦初の本 111